- 鉛の原子を原子加速器で高速に加速し、標的にぶつけて崩壊させる事で、
原子番号79の
金を作る事が可能である事が知られている。
(ただし、少量の金を作るため莫大な資金が必要であるため、”
錬金術”としては使えない由)
- 人骨中の鉛の濃度を調べる事で、鉛による慢性中毒の状況を調べる事ができる。
一般に、骨中鉛濃度は90ppmで健康に影響が出る可能性があると言われる。
鉛汚染が起こる可能性のほとんどない
縄文時代の人骨の平均は1.0ppm、
現代人の平均は9.8ppm。
一方、
江戸時代の町民墓地、
池之端七軒町遺跡(
東京都台東区)で
発掘された女性の骨の平均値は18.3ppmで、現代人の倍近い数値となる。
上野
寛永寺の徳川将軍家墓所の調査で対象となった17体の骨中鉛濃度は
平均416.5ppm。十三代
徳川家定の正室澄心院は1565.7ppm、
十二代
徳川家慶の正室浄観院は1208.3ppmとのこと。
- これら、徳川将軍家女性の数値が高いのは、当時使われていた鉛おしろいの使用や、
上流階級が使用した感染症薬、金属器、陶器の釉薬などが原因と考えられるという。
参考文献
『「金属」のキホン』田中和明
読売新聞2012年4月25日朝刊
最終更新:2012年05月21日 01:50