ガン

  • ガンカモ目ガンカモ科。

  • ガチョウはこのガンの家畜化されたものを指す。

  • 中世ヨーロッパでは、ガンは海中の貝(エボシガイ、barnacle)や海辺の木から生じると考えられた。
   そして、この鳥が肉から出来たわけではない、という名目の元、
   カトリック聖職者がこの鳥を食する言い訳に使われたりしていたと云々。

  • ガチョウの肝臓であるフォアグラは、ローマ時代から珍味として賞味されていたと
   プリニウスが記している由。

  • 伝説によれば、ガリア人がローマに侵入した際、ガチョウが鳴き始めて眠っていた衛兵を起こし、
   これによってガリア人を撃退することができた。ゆえにローマ人は毎年
   黄金のガチョウを造り、神殿まで行列して運んだという。

   ガチョウを20羽飼っていたいたことから、ガチョウが貞淑な妻のシンボルになったとか。
   さらに、単にこの鳥を貞淑や愛慕の象徴とすることもあったと云々。

(『世界大博物図鑑 鳥類』荒俣宏)


最終更新:2012年05月04日 18:32