ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦

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&font(#6495ED){登録日}:2011/04/18(月) 10:33:20 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){#bold(){さあさあ、みんなあつまってっ……! &font(#ff0000,#000000){賭 博 黙 示 録 ま る こ} はじまるよっ……!}} #center(){\わあーい!(白目)/ \わあーい!(棒読み)/} 『ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦』とは、1990年12月7日に発売された[[ゲームボーイ]]用のゲームソフト。発売元はタカラ(現タカラトミー)。 *概要 [[国民的人気アニメ>ちびまる子ちゃん]]のゲーム化第一作で、人気絶頂の時に発売されたので購入者は実に20万人を数えたという。 が、ウキウキ気分でプレイした&bold(){犠牲者}たちは地獄を見ることに……。 *ゲーム内容 本作の目的はまる子を操作してミニゲームをクリアしながらお金を集め、デパートで5つの品物((マンガ、笑い袋、ままごとセット、オルゴール、フランス人形))を買い集めることだ。 品物の合計金額は10000円強だが、原作の設定(まる子のおこづかいは1日30円)に合わせたのか、&bold(){初期所持金はたったの30円}。 しかも所持金は&bold(){最大500円}((まる子カードというアイテムを使えば1000円))と上限が低く、貯金が重要となってくる。 なお、貯金と所持金がともに0円になるとゲームオーバー。 見落としがちなトラップとして、&bold(){買い物をした結果、所持金と貯金が0になってもその場でゲームオーバーとなる。} つまり、うっかり品物を所持金と貯金がぴったりになる金額で買ったらゲームオーバー直行。手元に必ず10円でもいいから残しておかねばならないのだ。 そしてお金が手に入るミニゲームは ・サイコロ ・スロット ・坊主めくり ・ビッグオアスモール の4種。 #center(){&font(#0000ff){この時まる子に電流走る……!} &font(#ff0000){まる子「この4つのミニゲームを見て……すぐある予感が走った……。この勝負運否天賦だ……おそらく愚図が堕ちていく……。勝つのは強運を持つもの……」}} そう、このゲームの本質、それは&font(#0000ff){カイジも真っ青のギャンブルゲー}である。 お金を集めるためには、町の住人やまる子の祖父である友蔵と&bold(){ミニゲームという名のギャンブル}を繰り広げ、自らの強運のみを武器にして生き残らなければならない。ギャンブルなので挑むにはもちろん掛け金が要る。当然、負ければお金も少しずつ減っていく。 これだけならたいした問題ではない。著しい運ゲーとはいえ根気があればクリアできそうなものである。 #center(){&font(#ff0000){が、駄目っ……!}} そんな考えのプレイヤーを待ち構えているのは、このゲームの難易度を更に倍、いやウン100倍プッシュする鬼畜仕様である。 #center(){&bold(){お}} #center(){&font(#ff0000){&bold(){母}}} #center(){&bold(){さ}} #center(){&bold(){ん}} #center(){&bold(){襲}} #center(){&bold(){来} &font(#ff0000){まる子「ひどい……! 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今度こそ……!」} #center(){&font(purple){ナレーション((※CVは[[立木文彦>賭博黙示録カイジ]]、[[古谷徹>アカギ~闇に降り立った天才~]]、キートン山田、木村匡也をご自由にお選びください))「ギャンブルではこういう考え方が一番危ない」} &font(purple){「まさに地獄に直結する道」} &font(purple){「貯金に手を出されないという読みはまさに泥沼」} &font(purple){&bold(){「嵌まっている……! すでに泥中 首まで……!」}}} #center(){&bold(){丸}} #center(){&bold(){尾}} #center(){&bold(){君}} #center(){&bold(){襲}} #center(){&bold(){来}} &bold(){&font(#ff0000){まる子「お母さん…丸尾君…腐ってやがる…!お前らっ……!それでも人間かっ……!」}} このゲームは一度ギャンブ……ゲームをした相手とはすぐに再戦できない仕様になっており、再戦するには「たまちゃん」のカードを使う必要がある。 町中を駆けずり回って上手く金を巻き上……勝利を重ねたとしても、一周だけでは目標金額には到底届かないため、攻略には前述のカードが必要不可欠となる。 しかしこのカードは、攻略上必須アイテムと言えるのに、ミニゲーム「じゃんけん」で勝つと1/6で手に入るという徹頭徹尾超運ゲー仕様。もしも引けなければ、最悪、&bold(){詰み状態になってリセットするしかなくなる}場合も……。 さらに、「たまちゃん」以外には ・「まる子」 ・「おじいちゃん」 ・「おかあさん」 ・「丸尾君」 のカードが存在し、「まる子」は上述の通り所持金の上限アップ、「おじいちゃん」と「おかあさん」は後述の「気力」上昇と有用。福引券は前述の通り。 おまけに既に所持していてもカードが平気でダブる事もあり、その場合は手持ちのカードが増えない。 あろうことか出現率は丸尾君の方が高い。 だが、「丸尾君」のカードは、引くと&bold(){&font(#ff0000){貯金が半額になってしまう}}凶悪なお邪魔カードである。&bold(){しかも1/5とは思えないほど遭遇率が高い。} 一応お母さん襲来は「突然現れた母がお金を預かるという名目で没収する」という演出があるが、&bold(){こちらはどういう理屈か一切不明。というかいつの間に、そしてどうやってまる子の家に侵入したんだ君は。} ただ貯金箱に触れた瞬間&bold(){「お金が減っている!」}というメッセージが表示されるだけである。 カードの効果とはいえ、こんな汚れ役を担わされる丸尾君は災難((丸尾君は「永沢君を励ます会」を立ち上げるなど、行動にアレな面は多々あるものの、学級委員を務めるほど非常に真面目で成績優秀な少年で、他人の貯金に手を出すなんて真似はまずしないはずのキャラクターである。まる子にも「丸尾君はいつも一生懸命生きている」と評されているのに……。強いて適役を挙げるなら、何をしでかすかわからずあらゆる行動が読めない山田あたりが該当するだろうか……?))だが、それ以上に災難なのはもちろんプレイヤーである。 そもそも他のギャンブルを行う際には「気力」が1つ以上必要という仕様のため、&b(){手っ取り早く気力を上げる方法はじゃんけんをするしかないが、ここでも丸尾君のカードとエンカウントする可能性がある}という隙の無い仕様となっている。   一応対策手段はあり、「丸尾君」のカードが発動するのは家の貯金箱に触れた瞬間という仕様を利用すればいい。「丸尾君」のカードを引いてしまったらデパートに行って散財してしまえば被害は最小限に抑えられるのだ。 しかし、後半になれば買える品物も減っていくので、数多のプレイヤーが鬼畜眼鏡に貯金をゴリゴリ削られていった。 &font(Green){丸尾君「[[そんな貯金額、修正してやる!ははっ!ズバリ、ざまぁないでしょう!抵抗しても無駄な稼ぎに終わるだけだって、なぜわからないのですか!>カミーユ・ビダン]]」} &font(#ff0000){まる子「やめないか!」} まとめると、 >+気力を貯めるためにじゃんけんをする→&bold(){丸尾君襲来} >+再戦用にたまちゃん狙いでじゃんけんをする→&bold(){丸尾君襲来} >+お母さん回避用の福引券狙いでじゃんけんをする→&bold(){丸尾君襲来} >+丸尾君回避を諦め没収されないことを祈る→&bold(){お母さん襲来} の&bold(){グランドクロス}が完成する。 そして最後にこのゲームを超絶難易度に押し上げているのは、 &font(#ff0000){まる子「なんだっ……! このゲームはっ……! セーブできねえじゃねえかっ……! 通るかっ……! こんなもん……!」} #center(){&font(#ff0000){&bold(){セーブ不可}}} &u(){この超絶難易度でセーブすら許されない一発勝負。} "ゲームは人生と同じ、リセットできないものなので大切にしてください"というメッセージなのか、あるいは技術不足でセーブ機能を搭載できなかったのか。そして製作陣には手加減という名のセーブ機能も無かったようだ。   この全方位において隙の無い運ゲーおよび[[クソゲー]]っぷりのせいで、誰が呼んだか&font(#0000ff){『GB版マインドシーカー』}&color(red){『賭博黙示録マルコ』}などという物騒な渾名が定着した。 後者の渾名については『ちびまる子ちゃん』自体が、世間一般ではファミリーアニメとして認知こそされているが、&bold(){まる子を含んだ登場人物が全体的に灰汁が強く、子供ゆえの無垢な行動が結果的に酷いことになったブラックな回((具体的には『まる子 おすし屋さんに行く』のエピソードなど。))も多々ある}。 &color(red){『賭博黙示録マルコ』}の渾名の由来は、この項目の至る所で使われている台詞や文章から『[[賭博黙示録カイジ]]』である。 そして、本作のゲーム内容および原作が持つ黒い雰囲気と、別ベクトルでブラックな世界観な『カイジ』とのイメージが妙に合致する事から、この渾名が定着したのだろう。 なお、『カイジ』の連載が始まったのはこのゲームの発売から6年後の1996年だった。人気シリーズになった『カイジ』だが、もしかして本作は時代を先取りしていた……? なお、エンディングはというと……。 &font(#ff0000){まる子「うれしいねぇ。あたしゃしあわせもんだよ。ばんざーいばんざーい!(大意)」} &bold(){以 上 で あ る 。} すぐにタイトル画面に戻るので戦犯リスト、もといスタッフロールも流れない。 ''余韻もクソもねえ(´・ω・`)'' 他にも『ちびまる子ちゃん』のゲームはいくつかリリースされたが、そのいずれもコレを超えていない。売り上げでも酷さでも。というか前者はともかく&bold(){後者は超えてたまるか。} 本作が希代のクソゲーになっただけのことで、後発タイトルはいずれも普通に遊べる。『ちびまる子ちゃん』のゲーム全てが地雷というわけではないので安心しよう。本作の悪評が広まりきったがゆえに、後発のゲームもそう見られがちになってしまっている一面があるのは否定できないが。 ……そして、時は流れて2021年。原作の舞台である昭和もゲームが発売された平成も過ぎ去りし令和の世に、この全方位クソゲーに&s(){途中で吐きそうになりながらも}果敢に立ち向かった&s(){勇者}有志達の手により、とある攻略法が編み出された((なお、攻略した有志のうち、多くがクリア後に体調を崩した模様。それほどまでに本作の攻略は過酷なのである))。 それは、 #center(){&font(#ff0000){まる子「人は人を救わない……なぜなら……人は人を救わなくても……その心が痛まないからっ……!} &font(#ff0000){なら……期待するなっ……!他人に……!} &bold(){&font(#ff0000){自分だっ……! 自分……!自分を救うのは……自分だけ……!」}}} #center(){&bold(){賽}} #center(){&bold(){銭}} #center(){&bold(){泥}} #center(){&bold(){棒}} ……もちろん良い子の&s(){(?)}我らがまるちゃんが本当にそんなことをしでかしているわけではない。正確には、あくまで「そう見える行動を取ると所持金が増える」ということ。 &u(){&b(){断っておくが、よしんば賽銭箱の外に落ちていたものだったとしても、落ちているお金をネコババした時点で立派な犯罪である。「子供のやったことだから」では済まされない。}} ともかく詳しく説明すると、神社にて&s(){お賽銭を納めずに}神頼みを繰り返すとたまに10円を入手することがある。 賽銭箱の近くで拾えるからには、恐らくはそこから外れて落ちたお金だろう。だが、無限に拾えるので&b(){どう見ても賽銭箱からネコババしている}ようにしか見えないのだ。 で、これを何度か繰り返して50円まで貯めたら、神社の近くにある駄菓子屋でお菓子を買い「気力」を2つ増やせる。 これによりじゃんけんで「丸尾君」カードとエンカウントする確率を極力下げつつ「気力が高ければ高いほどミニゲームでの賞金が増える」仕様を利用してお金を稼ぎやすくする、という一石二鳥の攻略法が成立したのである。 まあ、焼石を握った時点で大火傷していることには変わらないが。 #center(){\ノーカン!ノーカン!/&br()&font(#ff0000){回 る チ ン チ ロ リ ン}} あん、追記・修正してよん、イケズ。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,137) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }
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