コンプリート(ゲーム用語)

登録日:2011/10/23(日) 13:47:29
更新日:2024/02/22 Thu 13:28:24
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ゲームにおけるコンプリートとは、プレイデータの進行状態の一つであり、やり込み要素の一つであり、プレイヤーが罹患する病気の一つでもある。
RPGに多いが、実績システムが登場してからは、ジャンルに関係なく目標とするプレイヤーも増えていると思われる。

Complete――完全、完成の意味通り、ゲームの要素を余すことなく達成、完了している状態を示す。
アイテムコンプリート、技コンプリートなどカテゴリー別に○○コンプリートと言う場合が多い。

近年では攻略情報の充実とゲームのボリュームの増大によって、「簡単だけど時間がかかる」やり込みの一つとして認知されている。
アイテム図鑑やモンスター図鑑が搭載されたゲームも増え、自分がどれくらい達成しているかが分かりやすくなり、収集する楽しみも増えている。

だが一部にはゲーム本編よりも、コレクション要素の収集に心血を注ぐプレイヤーも存在する。
以前からコレクション要素集めに積極的なプレイヤーは多く存在したが、図鑑や攻略wikiによって、自分のデータの空白が目に見えるようになった昨今、より収集癖に拍車がかかる傾向にある。

彼らにとってコンプリートは単なるやり込みではなく、もはやその作品をプレイする主目的の一つなのである。


■主なコンプリート要素


□アイテムコンプリート
そのゲームに登場する武器防具、消費アイテムからイベントアイテムまでを全て集めるもの。恐らく一番メジャーな収集要素。
アイテム図鑑を搭載したゲームも多く、コレクター達は図鑑を眺めてはニヤニヤしたり空きを探して難しい顔をしたりする。
重症になると使いもしないアイテムだろうと一つはアイテム欄に確保している状態になる。

店売りや宝箱から入手できるものはいいが、レアドロップなどはやや手間がかかる。
調合や錬金などのシステムがあるゲームだと非常に時間がかかる。
それらが確率で失敗とかするゲームだと修羅の道。
ゲーム中確認できない数値が入手に関わっていたりと、最近のゲームではやや敷居が高い収集要素かもしれない。
ただし、ダウンロードコンテンツ限定のアイテムだと、配信が終了したらもう終わりである。

中にはどちらか択一で選び、選ばれなかったアイテムは二度と手に入らない場合もあり、プレイヤーはそこで悩ませることになる。


□技・スキルコンプリート
そのキャラクターが覚えられる技やスキルを全て覚えるやり込み。
レベルアップだけで達成できる場合は一部を除いてクリアまでに自然に達成している場合も少なくない。
ドラクエやFFのようにレベルや経験値とは別に、技に関する経験値があったり、転職システムがあるとかなり大変。
これを達成する頃には、もう技なんか使わなくてもラスボスを瞬殺できるようになっていることもしばしば。


□モンスターコンプリート
ほぼ図鑑が搭載されているゲームに限る。
ゲーム中に出現する全てのモンスターと出会うやり込み。
クリアする為に行く必要のないエリアに出現する敵もいるので世界中を回ることになる。
図鑑にドロップアイテム欄があり、更にレアドロップを持っている敵の場合は、大抵は一度遭遇するだけでは埋まらないので、ひたすら狩ることになる。
イベントをクリアすると二度と出現しなくなるモンスターも存在するため、漏れがないよう気をつけないといけない。


□イベントコンプリート
メインシナリオに関わらないミニイベントまで全てを見るやり込み。
中には有用なアイテムが手に入るイベントもあるので満足感以外にも得るものがある。
攻略情報なしで達成しようとすると、少しストーリーが進むごとに街の住人全てに話しかけ、行ける範囲全てを回る気合いが必要になる。
その途中でメインイベントが発生する地域に入ってリセットするのは誰もが通る道。


□テキストコンプリート
イベントコンプリートからさらに踏み込み、ゲーム内に登場するテキスト全てを読むやりこみ。
わざと指示を無視し続けたり、話しかける順序を変えたり、緊急事態に悠長な行動をとってみたりなど、単にイベントをコンプリートするより大変。
ストーリーの進行で説明文が変わるアイテムもあったりするのでそのチェックも欠かせない。
単なる総当たりだけではなく、「こうすれば何か起きるかも」という想像力も必要になる。
ボイス付きならそれも全て聴かないと気が済まなくなる。


□マップコンプリート
ウィザードリィや女神転生など一人称視点のRPGに多い。
ダンジョンの隅から隅まで歩き回るやり込み。他の収集要素に比べて得るものは少ない。
マップ踏破率が記録されるゲームもあるが、無ければ本当に何もメリットはない。
だがコレクターにとってそんなことは問題にもならない。
彼らは今日もマップを完成させるために袋小路に足を踏み入れ、
ダメージゾーンに突撃し、一方通行のドアを開け、落とし穴に飛び込んで行く。

メトロイド近年の悪魔城ドラキュラなどの探索型ACTにもあり、ひたすら隠し通路や部屋を探したり、操作テクニックがないと行けない場所をどうにかして進めようとする。


□称号コンプリート
概要でも述べられた実績、トロフィーなどのプレイ実績による称号要素がゲームにあればこれもコンプ対象となりえる。
他のコンプリート要素を達成することがコンプリートする上で必須なことが多い。
アイテム無しやノーコンティニューなどの縛りプレイ、早解きプレイ、特定の技でトドメなどのロールプレイなど、条件は様々。
ネット要素が絡むものは非常に取得条件が厳しいことが多く、コンプリートは至難の業となる。


□エンディングコンプリート
伝説のアレの条件の1つ。
マルチエンディングゲームではみんな必ずやりたがる。
そして全部見るとだいたいハッピーエンドを選んでいく。中にはおまけとして皆殺しエンドもあるゲームも


完全版
他プラットフォームに移植したり、追加シナリオを収録したり、フルボイス化したり、パッケージの変更、値下げをしたり、酷いときには完全版とつけただけで全く変化しない。
「パワーアップキット」とか、「フルボイスエディション」などと呼ばれることも。
特に最近の流行りの要素のひとつ。










前述の通り、時間さえかければ達成可能なものがほとんどであるが、
逆に言えば達成するには時間がかかってしまうということでもある。
達成したところで得られるものはほぼ満足感のみ。誰かが褒めてくれるわけでも、金銭などの報酬が得られるわけでもない。
ましてやそれだけの時間と労力をかけたにもかかわらず、単なる「暇人」としか見られないことも少なくない。

それでもコレクターは今日も、これからも図鑑を埋める為に時間を費やしていくのだろう。




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最終更新:2024年02月22日 13:28

*1 課金通貨を配るゲームも多いが、コンプするには到底足りない