ライガーゼロ イクス

登録日:2012/10/07(日) 03:29:42
更新日:2023/08/10 Thu 02:38:39
所要時間:約 7 分で読めます




ヘリック共和国軍を代表する高速戦闘機獣、ライガーゼロ。本機はガイロス帝国軍が開発していた試作機を共和国側が奪取し、先んじて完成・導入した。そして共和国から遅れること約半年、帝国もついに実戦投入に踏み切る。

ライガーゼロ「本来」の姿にして、ライガーゼロ「最強」の形態。それが「暗黒獣王」



ライガーゼロ・イクス



◆スペック

番号 EZ-054
所属 ガイロス・ネオゼネバス帝国
全長 24m
全高 9.8m
重量 115t
最高速度 315.0km/h


◆武装

素体

ストライクレーザークロー×4
レーザーファング
  • 共通装備
AZ208mm二連装ショック

イクスユニット

◆エレクトロンドライバー兼スタンブレード×2
◆ドラムコンデンサー×2
◆対物ブレードアンテナ×4
◆エレクトロンドライバー放熱フィン×4
◆チャフディスペンサー×4
◆アースユニット
◆スタスティックジェネレーター×2
◆カッターフェアリング×2
◆光学迷彩

◆概要

デススティンガーに続いて生まれた、コロコロ紙上で行われたコンテストの最優秀作品。
草案は「忍者のようなライガーゼロ」であり、またしても帝国軍機となったものの、高い人気を誇るゾイドとなった。

本来、帝国軍機であるゼロの本来の姿ともいえるCASで、全ゾイドの中でも最高レベルの隠密性を持つステルス機であり、また強力な電撃攻撃兵器を持つ「奇襲・電撃戦」形態である。ただし、背部のドラムコンデンサーを破壊されると、電気エネルギーが急激に消失する。

そのステルス機能に加え、敵を切断すると共に高圧電流により電装系を破壊するスタンブレード、さらに前方に展開したブレードから電撃を撃ち出し、同クラスゾイドすら一撃で破壊するエレクトロンドライバー、そして持ち前の野生体のパワーとスピードから、「ライガーゼロCAS最強」であるとされる。タイプゼロにもあったタテガミのフェアリングはカッターフェアリングに強化されており、廃熱以外でも小型ゾイドなら一撃で倒せる威力を持つ装備として進化している。

…のだが、扱いはあまり良くないのが実情である。まあ、他のライガーゼロの待遇が良すぎるだけなのだが。

ちなみに、ガイロス帝国正規軍の(RZ・EZナンバーシリーズ的にも時系列的にも)最終ゾイドでもある。しかし、実際に帝国正規軍に配備されたのは初期ロット機体のみで、他は全てゼネバス派の部隊及びネオゼネバス帝国に配備されている。対になるライバル機はケーニッヒウルフである。

なお、ライガーゼロやストームソーダーの開発の経緯から、共和国は敵の兵器を奪取することが十八番などと言われているが、実はこのイクスユニットも共和国からパクったイェーガー、シュナイダー、パンツァーのデータを元に開発されている。ブレードの付き方がシュナイダーと似ているのは恐らくこのため。

パクられたものをパクリ返すというのも妙な話ではあるが、戦争の常ということか。

また、コトブキヤのHMMゾイド説明書によるとライガーゼロの試作機は2体作られていたらしく、帝国版ゼロのカラーリングは共和国の奪取を免れた2号機のものであるとのこと。


◆活躍

【バトルストーリー】

元ゼネバス系であるが故に冷遇され、旧式のヘルキャットで戦闘を余儀なくされたが、新たにゼネバス派の部隊である鉄竜騎兵団に加わった男、ヨハン・H・シュタウフィンの愛機として登場。
共和国基地に和平交渉へと向かったカール・L・シュバルツを葬るべく、暗殺の任務を受けてヨハンのイクスが出撃。
迎撃に出向いた共和国軍大尉トミー・パリスのコマンドウルフACを粉砕するに止まらず、シュバルツの護衛であるライトニングサイクスダークホーンをまとめて瞬殺。シュバルツのセイバータイガーすら撃破し、シュバルツに重傷を負わせる。
この時共和国軍は、ヘッドギアの暗視カメラでステルス機を補足できる、デュアルスナイパーライフル装備のケーニッヒウルフを迎撃に向かわせるが、近接戦闘ではヘッドギアのせいで視覚が狭まるためイクスの補足が難しく、結局取り逃がしてしまう。
基地奥部に侵入したヨハンは、組立途中のマッドサンダーを発見。

「マッドサンダーを破壊すれば大きな手柄になる。」

欲に駆られたヨハンは、自機が今、ケーニッヒウルフのデュアルスナイパーライフルの射程圏内にいて、今度こそ正確に補足されていたということに永遠に気付くことはなかった。

…と、ケーニッヒウルフとの初対決は敗北に終わっている。ちなみにこのケーニッヒのパイロット、ロブ・ハーマン大尉である。
アニメのせいでハマシュートやらネタ扱いされることの多い彼だが、本来の姿はこのように優秀な軍人なのである。


イクス2度目の登場は、共和国首都を脱出した共和国大統領、ルイーズ・エレナ・キャムフォードを追撃する任務を受けた時。
複数のガンタイガーを引き連れたイクスは、大統領護送の命を帯びたトミー・パリスの駆るセイバリオンの前に立ちはだかる。

が、光学迷彩で身を隠していたのは良かったものの、ストライクレーザークローの一瞬の閃きを見切って急加速したセイバリオンのハイフリークエンシブレードで前脚を叩っ切られて行動不能になり、大統領を取り逃がすという大失態を演じるハメに……
スタンブレードを使えば勝っていたハズなのに……

ヨハンの件もだが、だいたいパイロットが悪い。


3度目は、捕獲された機体が登場。パイロットはゴチャまぜゼロで有名な共和国主人公、レイ・グレック。
ネオゼネバス皇帝であるヴォルフ・ムーロアを打ち倒すべく、皇帝親衛隊に紛れ込んだレイは、上空から飛来したフェニックスと合体しライガーゼロフェニックスとなり、突如ヴォルフのエナジーライガーに襲いかかった。
しかし力及ばずフェニックスは破壊。だがそこに表れた援軍のジェットファルコンと続けざまに合体してライガーゼロファルコンとなり、エナジーライガーを撃破した。

イクス形態活躍してないとか言うな。


アニメ

ZOIDS新世紀/0

イクスが発表されたのは放映終了後であるため、登場しない。

ゾイドフューザーズ

今作は合体がテーマであるため、他の通常CAS共々仲良く未登場。…と思いきや、ゾイド同士の合体について主人公達が色々話し合ってる時に…。

「ライガーゼロには元々、3種類のCASがあるんだ~」

待てコラ、ハブるな。


漫画

【ZOIDS惑星Zi】

前半のライバルにして以後の仲間である、村のガキ大将・グゥの愛機。
主人公クーゴのケーニッヒウルフとの初対決では光学迷彩により優位に立つも、追い詰められてヘッドギアを装備したケーニッヒの攻撃で逆転される。直後、襲来したダークスパイナーのジャミングブレードに操られてしまい、村を守るはずだったのが破壊してまわるという事態に陥ってしまう。

クーゴ&ケーニッヒとの戦闘で崖に転落するも無事に助かり、その後のダークスパイナーへのリベンジではケーニッヒと共闘し、ダークスパイナーにトドメを刺し撃破した。

次話でキメラブロックスに襲撃された際、フライシザースにカッターフェアリングで切りかかったものの空中だったため踏ん張りが効かなかったのか、回避され、シザースの一撃で胴体から真っ二つに両断され破壊されてしまう。

ちなみにこの作品では電撃装備を一度も使っていない。作品の設定的に元野良ゾイドの可能性が高く、ドラムコンデンサーが故障していたのかもしれない。

【バックスVSマヤ編】

妄想戦記の前身であるWebコミックでは、ケーニッヒウルフを駆る主人公バックスのライバルであるマヤ・ベルケット(性別不詳)が搭乗し、活躍した。最後はゼネバス派が差し向けたダークスパイナーに、ケーニッヒと共に挑んでいる。

イクスユニットをパージして特攻し、ダークスパイナーのジャミングブレードを破壊した。


ゲーム

ZOIDS2 〜ヘリック共和国VSガイロス帝国〜

PSゾイドシリーズ恐怖の代名詞、状態異常「ショート」属性武器を2つも持った恐るべきゾイド。
反面、耐久は大型機最低レベル。


【ゾイドサーガⅡ】

電撃装備は状態異常「フリーズ」を誘発させる。
OPデモムービーにて、なんと主人公ゼル・ユピートの乗機として登場する。…が、本編ではライガーゼロ本体に加えて他のCAS3種はイベントですべてタダで入手できるのに対し、イクス(と帝国版ゼロ)は…。


【ゾイドインフィニティ】

なかなかの強機体。普通に動きが素早く、すれ違い様に、それも瞬時に近接攻撃判定が横に出るカッターフェアリングが特徴的。
ただし、エレクトロンドライバーは威力はあるのだが弾が断続発射かつ射程が短いのでボス戦がツラい。
ちなみに、本来の愛機(ブリッツタイガー、ヘルキャット・ノワール)に機体特性が似ているからか、ゼル・ユピートとコウキ・デモンが乗ってくる。


その他

【店頭PV】

帝国版ゼロが雷に撃たれることでイクスに空中換装を果たす。

【ヒストリーオブ「EZ-054 ラーガーゼロイクス」】

上述の通り、ゲーム以外の媒体ではあまり扱いが良いとはいえないイクスであるが、コトブキヤHMMゾイドの説明書ではライガーゼロCAS最強の名に恥じない活躍が描かれている。
その内容とは持ち前のステルス機能とエレクトロンドライバーをフル活用して共和国製ライガーゼロ4機(イエーガー等の3種の換装形態を含む)を撃破し、残りの共和国のゾイドも8割を撃破して事実上単独で共和国の上陸進行部隊を壊滅させるというもの。
この時の共和国の侵攻部隊はライガーゼロ4機以外にもシャードーフォックス等当時の最新ゾイドを多数内包する精鋭部隊であったため、それを単独で壊滅させたあたり、イクス本来の凶悪さがよく分かる。

というか装備の性質的にまともに活躍されると一方的な戦闘になるため、これまでの不遇さは描きづらさ故かもしれない。



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最終更新:2023年08月10日 02:38