冥凰島十六士

登録日:2014/07/04 (金曜日) 22:27:58
更新日:2023/07/13 Thu 12:02:37
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奴等の名は冥凰島十六士!!

あの藤堂がその財力にものをいわせ世界中から素質のある者をよりすぐり超近代的トレーニングで鍛えあげた最高の殺人格闘集団よ!!







冥凰島十六士(めいおうとうじゅうろくし)とは魁!!男塾に登場する格闘集団の一つ。


【概要】

世の中の三つの力の一つである暴力(他は財力と権力)を手に握るために設立した、大武會の主催者である藤堂兵衛の私的チームといった存在で、今大会がデビュー戦。
決勝戦の会場である冥凰島を本拠地とし、あらゆる格闘技の新たなる総本山を自称する。
世界中から素質のある者たちをよりすぐっただけあって、使う技は中国拳法等にとどまらず実にバラエティが豊かなのも特徴。

天挑五輪大武會・決勝の相手として登場。
その力は伊達ではなく、結果こそ男塾有利で展開していったもののかなりの苦戦を強いられる場面も多い。
最初は島の中央の闘場で戦っていたが、洪師範が敗れると真の決勝闘場であるコロシアムへ移動。三対三の代表戦となる。
伊達は勝利したが邪鬼が相打ちとなり最後は桃対豪毅の大将同士の決戦の末、桃が勝利し男塾の優勝となった。

なお、天挑五輪編最後の敵であるため決着までの戦闘数が14回で5冊費やすという今までの戦いで一番多く長い。(瞬殺された劉兄弟戦も含めて)
男塾側も死亡した鎮守直廊三人衆の3人や卍丸、センクウ、羅刹、赤石を除く11人が参戦し、まさに最後に相応しい総力戦となった。
…戦績だけ見ると12勝1敗1分と男塾側の圧勝だが。*1



男塾メンバー入りした以外の全員が死亡しているが、天挑組の中では唯一、『極!!男塾』で死亡者は一人も生き返らせてもらえなかった。理由は不明。


■構成員


■大将

藤堂豪毅(とうどうごうき)

冥凰島十六士の大将にして男塾の宿敵・藤堂兵衛の息子。
かつては二つの武術界の総本山の一つ・蒼龍寺で修行していた。
師匠を殺して奥義書を奪うなど基本的には苛烈で冷酷な男だが、ミッシェルを殺そうとした部下を粛清したり、
自らの首で敗戦の責任を取ろうとした洪師範を助命したりと相手の見せた男気には確かに応える美意識を持つ。

と決勝戦で対決。
奥義・暹氣龍魂で一気に勝負をつけようとするが、桃がもう一つの武術界の総本山・王虎寺の出身であったため互角の試合となる。
しかし、桃に男塾陣地を背にさせる事で攻撃を避ける事ができないようにさせ、ついに桃にダメージを与える。
そこへ現れた男塾応援団の大鐘音のエールによって奮起する桃に究極の決闘法「炎刀嗋油闘」を挑む。
を折り勝負あったかに思われたが折れた刀をブーメランにするという策により火達磨となる。
火を消し拳で勝負をつけるという桃に対し追い詰められるが藤堂が桃に麻酔弾を打ち逆転。
刀で止めをさそうとしたが、刀は試合の直前に邪鬼から託された男塾総代の証に阻まれ、その隙をつかれ桃の拳をうけ遂に決着となった。
桃が彼との戦いで感じたものは、「例えようのない悲しみ」であった。

七牙冥界闘編で再登場し男塾に入学。第一の牙・魍魎塔で5番手として戦い勝利した。
ちなみに、藤堂兵衛とは血のつながりはなく養子であることが後に判明する。
そうなると後継者争いの時に叩き斬ったという血を分けた他の4人の兄弟はどうなるのか…5人まとめて養子にしたのか血を分けた兄弟というのが嘘なのか…


  • 暹氣龍魂(しんきりゅうこん)
蒼龍寺超秘奥義。
肉体内で極限まで圧縮した氣を刀身に集中し龍の形の衝撃波として発射する技。
その圧倒的な破壊力に比例して消耗度も大きいため連続して撃つことはできない。
桃は源流を同じとする「王虎寺(わんふうじ)」で修行し、同じ概要の「暹氣虎魂(しんきふうこん)」を使用する。
同等の実力をもつ者同士が戦う様を「竜虎相打つ」と表現するのはこれが源である。

『男塾外伝 赤石剛次』では鞍馬豪血(当作オリジナルキャラ、剛次のライバル)が使用したが、
ある理由により豪毅より威力は劣るため、剛壱に両断され回避されてしまった。

  • 千烈拳(せんれつけん)
連続で拳を打ち込む。

  • 炎刀嗋油闘(えんとうきゅうゆとう)
究極の決闘法。
瞬然性の油を頭からかぶり刀身に塗った松ヤニに着火し炎上する日本刀で戦うというもの。
その発祥は戦国時代の名将・織田信長が侍大将を決める為に候補者を戦わせたことにある。
触れただけでも火達磨という決闘法を考案したのは冷酷非情と呼ばれた信長ならではといえる。
この決闘法を度々楽しんだ信長が本能寺の変で炎に包まれ死を迎えたのは皮肉な因果応報といわざるをえない。


■優勝決定戦代表者

藤堂兵衛の両腕というべき存在。藤堂の敵を闇から闇へ葬ってきた、いわば影の執行人。あんな目立つ戦車で?
一応は十六士として登録はされている模様。

紫蘭(しらん)

代表戦の一番手。
千日颮鏡の使い手。ロン毛の優男。
顔立ちや服装、名前まで北斗の拳のシンと瓜二つであり、おそらく元ネタだと思われる。
伊達の技を全て模倣し苦戦させるが、伊達の奥義と偽り武器を放り投げるという策にかかり敗北。
致命傷を負うが一時的に人の視神経を冒す猛毒・蛇漢草で相打ちを狙う。
しかし伊達が自分と同じ孤戮闘の出身であったことを明かすと心を通わせ眠りについた。
その後、死体は片づけられもせずに放置させられた(後述の事を考えれば恐らく意図的なもの)挙句、
スパルタカスに変わり身の術要因として使われて真空殲風衝が直撃し骨だけにされた。哀れ…。

  • 千日颮鏡(せんにちほうきょう)
奥義。
相手と同じ武器を使い、攻撃を完璧に模倣することで焦燥感をつのりその隙をねらうほか、カウンターの要領で威力を上げた攻撃を行う。
弱点は相手と同じ武器を持たなければ成立しないこと。妙な武器ばかり使うセンクウとか月光と戦うことになったらどうしていたのだろう?そもそも伊達も槍を変形させれば簡単に奥義を破れてしまうなど、強いようで弱い技である。
この修業法は数あるが代表的なものは氷柱の下で禅を組み、反射神経で無意識のうちにかわすことができるようになるまで禅を組むというものである。
現代で「人のふり見て我がふり直せ」というのはこの修業訓の名残りである。

  • 孤戮闘(こりくとう)
中国拳法伝説の修行法。
そのやり方は極めて非人道的なもので深く広い穴の中に大勢の子供を入れ、子供の半分の食料を投げ入れる。
そうやって子供たちを互いに争わせ最後の一人になるまでそれを続ける。
そして生き残った最後の一人に対して改めて修行を行う。
出身者(すなわち生き残った最後の一人)はその証として腕に刺青が施されていて、伊達はそれを見せることで自分も孤戮闘の出身であることを明かした。
外伝作品では伊達の孤戮闘が終了した際に、関係した指導者全てを皆殺しにした事で孤戮闘の歴史に幕を下ろした事が語られている(パラレルワールドの話なのでどこまで正史と共通しているかは不明)


◆スパルタカス

代表戦の二番手。騎馬戦車スコルピオンと赤鞭の使い手。半裸に変な伴天連襟をしている。
まずは騎馬戦車スコルピオンで戦うが真空殲風衝で馬を葬られる。
赤鞭を使った攻撃と紫蘭の骸を利用した地中からの奇襲戦法でついに邪鬼に致命傷を与えるが、
自らの血で奥義を破った邪鬼の真空殲風衝で下半身を吹き飛ばされ死亡。
邪鬼も倒れ相打ちとなった。

  • 騎馬戦車スコルピオン
スパルタカスの乗る騎馬戦車。
車軸に刃物を仕込み、で真空殲風衝を防ぐ、古代ローマ帝国の英雄・カエサルが考案し使用した伝説の兵器。
その威力は絶大でラビオーリの戦いでは敵国メルビアの兵一万をスコルピオンわずか十両で壊滅させたという。
二十世紀の戦車開発にもそのアイディアは多く取り入れられている、らしい。

  • 赤鞭斬(レッド・ウィップ・ジェノサイド)
冥凰島奥義。
巻きついたものをハムのように切断してしまう
赤鞭とは帝政ローマ時代に奴隷たちを処罰する為に用いられた武器で、特徴として鋭利な刃物が間隔を置いて仕込まれており、そのためひねりやしなりが自由自在という点にある。

  • 赤鞭縛網(レッド・ウィップ・メッシュ)
冥凰島奥義。
極鉄鋼(きょくてつこう)を仕込んだで相手を拘束する。

  • 赤鞭砂塵(レッド・ウィップ・サンドストーム)
奥義。で砂埃をおこし身を隠す。


■師範

(ホン) 礼明(リンメイ)

冥凰島十六士師範。
藤堂に莫大な金で雇われ、世界中の強者にコンピュータなどの最新設備を設置した地下闘練場で想像を絶する修行を行い冥凰島十六士を創り上げた。
穏やかな雰囲気のサングラスをかけた坊主頭で小太りの中年中国人といった、如何にも小物っぽい風体だが、実は盲目の拳士であり、尋常ではない実力を持つ。
十六士の中でもかなりの実力者であるマハールを格下扱いし、自身に圧倒的有利な状況で惨敗した蒙古三凶撰を秘蔵っ子と呼ぶなど
拳の実力に対して人を見る目はかなり怪しい。

その十六士が次々と敗れたことから、男塾第三の助っ人(江田島塾長)と対戦。
奥義・傀儡窕彭糸であわやという所まで追い込むが予想を超えるモノを利用され失敗し、
最大奥義・千歩氣功拳で勝負に出るが江田島が洪のそれをはるかに上回る千歩氣功拳を繰り出し戦意を喪失。敗北を認めた。

実は江田島は洪と同じ陳 京彊に学んだ兄弟子にあたる。敗北後責任を自らの首で果たそうとするが、豪毅に助命される。
だが、直後に現れた藤堂兵衛の手によって首を刎ねられてしまった。

  • 傀儡窕彭糸(くぐつちょうほうし)
冥凰島超奥義。
相手の神経節に針を打ち込み操り人形のごとく操る技。
人間の筋肉運動を命令するのはであるが、その脳と筋肉各部の中継点となる神経節に糸の付いた極細の針を打ち込み、糸の微妙な操作による刺激で相手を自在に操る
その発祥は中国秦代、金の採掘で知られる華龍山とされ、他国からさらってきた奴隷達を効率的に働かせるために使われたという。
絶対に糸が絡まって余計に面倒になると思うのは筆者だけであろうか
これに当時の拳法家達が目をつけぬはずはなく、長年の時を経て完成したのが傀儡窕彭糸である。

  • 千歩氣功拳(せんぽきこうけん)
冥凰島至極奥義。
離れた所から気功法によって発する「氣」という人体エネルギーで相手を倒す事で知られる「百歩神拳」を更に強大にしたもの。
手刀の形をした氣の塊が相手を切り刻む。本来は手数ではなく、大きくタメを作った後放つ一撃必殺の豪拳で勝負する技。
こちらは塾長が使用し、格の違いを見せつけた。…たぶん暹氣龍(虎)魂より強い。


蒙古三凶撰(モンゴルさんきょうせん)

洪師範の秘蔵っ子とも言うべき三人のモンゴル戦士。

◆キルギスカーン

地獄相撲の使い手。「仏のキルギスカーン」といわれるほど情け深いらしい。

虎丸と戦い奥義・浹滑溜汗で勝負を有利に進め、虎丸を投げ飛ばしたがゴムの褌を土俵に結び付けていたため反動で戻ってきた虎丸に逆に叩き落される。
直後にだまし討ちを謀るが翔霍の手助けもあり今度こそ溶岩に落下した。

巨体にもかかわらず30mの高さから音もなく舞い降りる身のこなしを持つが、公式で「地獄相撲を取ったら単なる汗かきデブ」呼ばわりされた不遇なキャラ。

  • 浹滑溜汗(しょうかつりゅうかん)
蒙古三凶撰奥義。
全身から特殊な脂分を含んだ汗を搾り出す。触りたくない……。
キルギスカーン自身は足の裏の皮膚が特殊な形になっており、滑り止めの役割を果たすので自爆はしない。

  • 地獄相撲(チャガ・ボルテ)
世界に日本の相撲に酷似した格闘技が点在するが特に有名なのはモンゴル相撲である。
その歴史は古くジンギスカーンの時代にまで遡り、勇猛果敢な騎馬民族は好んでこれを行った。
17世紀に時の暴君ジミヘカーンが発案した地獄相撲は地上15mの高さに土俵を作り生死を賭けて戦う凄まじいものであった。
現代の相撲で使う「どすこい」という掛け声はこの地獄相撲最高の戦士といわれた「ドスコイカーン」の名に由来する説もある。
なお胴体への蹴りやエルボードロップなどの相撲の禁じ手を使うことも自由である。


◆フビライカーン

蒙古水中闘法の使い手で水中の戦いを得意とする。
想像を絶する修練により十分間は息継ぎ無しで攻撃の継続が可能。
翔霍と究極決闘法「水龍〔革奉〕球」で戦う。正体を明かした影慶の毒手を受け負傷すると最後の切り札としてピラニアを差し向ける。
しかし、自身がピラニア避けに使っていた結晶岩塩の首輪を奪われ敗北。
影慶に命は助けられたが、直後にシャイカーンに処刑されてしまった。

  • 渦蕉魚雷刃(かしょうぎょらいじん)
蒙古水中闘法奥義。
両手にスクリューのような刃物を持ち、回転しながら突撃する技。

  • 水龍〔革奉〕球(すいろんぼーきゅう)
空気の取り入れ口が天井の狭い一か所にしかない、巨大な球体型の水槽の中で戦う。古今東西様々な決闘法があるが中でも最も過酷な物として有名。
この決闘で負けた者を「ドザイ・モーン(水死の意)」といい日本で溺死体を「土左衛門」というのはこれが語源である。
元ネタは恐らく漫画『タイガーマスク』に登場するピラニアンデスマッチ。

◆シャイカーン

灼炎畷掌を使う隻眼のイケメン戦士。
蒙古三凶撰最後の一人として登場し超極決闘法「硫陿氷樹」で雷電と戦う。炎と氷が合わさり最強に見える!
一度は負けを認めながらの灼炎畷掌で不意打ちを行い、さらに雷電の鎖鎌・大往生流月鎖刃を奪い危機に陥れる。
しかし、雷電の猿達の策にかかり、うんこを浴びせられた挙句足場をノコギリで切り崩され濃硫酸に落下し死亡した。


  • 砕氷凍界(さいひょうとうかい)
蒙古三凶撰奥義。
樹氷の頂上に取り付けたタライ型の器具で氷を削り吹雪を起こす。
硫陿氷樹の伝説的な名人「カクゴール」が編み出した秘技で細かい氷片のヘルベリン冷凍効果により周囲の温度を零下30度にまで下げ凍結させる。
カクゴールは氷の王者の象徴として氷一文字の旗を背負っており、現代日本で見られるかき氷屋の旗はこれに由来する。

  • 灼炎畷掌(しゃくえんていしょう)
蒙古三凶撰超奥義。
人間の平熱は36~37度であるがその発する熱量はおよそ10万カロリーにもおよぶ。
それを人体に均等に配分する柱脊神経を想像を絶する修行で自在に操り一点に集中させる。この時その温度は850度にも達し
これが相手の皮膚の油やリン等を一瞬にして発火させる。
闘志あふれる様をたとえていう燃える闘魂」「燃える男」とは無意識に柱脊神経を活動させている状態を指す。
後に外伝作品で斬岩剣に炎を纏わせるといった形で奥義だけ再登場している。

  • 硫陿氷樹(りゅうきゅうひょうじゅ)
蒙古超極決闘法。
氷でできた木の上で戦う。受け皿には濃硫酸が満たされており、時間がたつにつれその熱で木はどんどん脆くなっていく。
その起源は蒙古中央部で盛んに行われた陿氷闘で厚さ1cmという薄い氷の上で戦うというものであった。
現代で身の縮む様を「薄氷を踏む」というのはここから発する。

■その他の闘士

赤い稲妻(レッド・サンダー)

冥凰島十六士一番手。
数あるアメリカ・インディアン部族の中でも最も勇猛で誇り高いホウ族の血をひく男。両刃のを武器に使う。
桃に対し互いの腕を手錠で繋いで戦う、部族に伝わる究極の決闘法「勇者の血鎖(ブレーブ・ブラッディ・チェーン)」を挑む。
奥の手である奥義・悪魔の赤い稲妻で桃を苦しめるが自らが持ち歩いていたリムゾン川の水を利用され感電。
直後に毒をつかった攻撃で逆転を謀るが、桃の刀で落雷を落とすという策により敗北。公式ガイドブックによればこのショックで感電死した模様。
この際鋼線を結び付けた小刀が腕を貫く勢いで突き刺さっているのだが、本人は涼しい顔で「蚊に刺されたに等しい」と反応するなど妙なタフネスさを見せた。
インディアンなのにウソをついたことをファンからはよくつっこまれる。
人間なのに超人のフリしてた奴とかもいるしさあ、勘弁してやろうよ・・・;

  • 葬者の羽根(ウイング・オブ・ザ・デッド)
冥凰島奥義。
頭の髪飾りから鋭い針のついた羽を飛ばす。
本来は敵の急所を狙い打つことで致命傷を与える技であり、狙えなければちょっと痛いだけの飛び道具である。

  • 悪魔の赤い稲妻(デビルズ・レッド・サンダー)
冥凰島奥義。
体から電撃を放ち攻撃する。中国拳法で言う「髐撥雷神拳(きょうはつらいじんけん)
人間の血液に含まれる微量な電流を帯びたイオン質を修練によって増加させ強力な電流として倒すというもの。
伝説となっている開祖・司埤麗(し・びれい)は身の丈10尺以上の熊に銅線を巻きつけ倒したという。
現代で感電したときなどにいう「しびれる」というのはこの司埤麗が由来となっている。


◆黒薔薇のミッシェル

冥凰島十六士二番手。
由緒あるフランス貴族の血をひく誇り高き男でサーベルの使い手。端正な容姿の美青年。だが、ムスコさんは富樫が「顔に似合わずごっつい」と評したほどご立派との事
富樫に対し下品で粗暴・未熟者と評し、奥義・殺薔薇微棘薫による拷問「ラ・メルヴェル」を仕掛ける。
しかし富樫の頭に石を仕込んでの頭突きで破られ、挙句に急所攻撃を食らってアソコがでかい事をいじられ(褒められ?)た事でマジギレ。殺薔薇微棘踊による残忍な死を与えようとする。
富樫を崖から落とし勝負あったと思われたが、褌にドスが刺さり引っかかるという悪運の前に敗れ去る。
最後には自らの命と引き換えに、褌が切れかかって転落しそうになった富樫を助け、彼を称えながら息を引きとった。

フランス=ベルバラ!という当時のジャンプに氾濫した無知と偏見の象徴とも言えるキャラクターだったが、最後に漢を見せ、
桃や伊達からも「敵ながらも見事な男」と評価され、勝利した富樫も、「お前こそ真の男だったぜ…!!」と涙ながらに彼を称えたのだった。

  • 殺薔薇微棘薫(キリング・ローズ・フレグランス)
冥凰島奥義。
マントに隠された無数の薔薇で攻撃する。紫の薔薇は香、赤い薔薇にはかすり傷でさえ相手を殺す即効性の猛毒が仕込まれている。
同じジャンプで連載されていた漫画の技と酷似しているが、あっちはフランス貴族では無くスウェーデン人で修行地はグリーンランドと全然違う。
むしろリンかけのナポレオン・バロアの方が近いのだろうか

  • 殺薔薇微棘踊(キリング・ローズ・ダンシング)
冥凰島奥義。
筋肉の運動中枢神経を狂わせる薬を塗ってある薔薇。これに足を刺されると自分の意思とは無関係に無軌道な動きをする事になる。

  • ラ・メルヴェル
17世紀フランスブルボン王朝では貴族政治の退廃は極限に達し、彼らは退屈しのぎに囚人相手に恐るべき拷問方法を考案した。
それがラ・メルヴェルであり、毒を飲まされた囚人が肉厚5㎝もの鉄球の中に入った解毒剤を取り出すためもがき苦しむのを見て楽しむというもの。


◆ラジャ・マハール

冥凰島十六士三番手。
インドに伝わる現代の神秘ラーマ・ヨガの秘行を極めた史上最強の戦士。を操る操象戮狟闘法の使い手でもある。
月光に対し操象戮狟闘法で猛攻をかけるが奥義・暁闇紅漿霧により愛象パンジャブを失う。
するとインドに古代から伝わると武器というキプチャクを両手に持ち、真の奥義であるラーマ・ヨガで月光を倒し、続く飛燕も窮地に陥らせるが、最後は月光が残したヒントによる奥義・無明透殺の前に敗れ、きれいさっぱり狼のごちそうにされた。
肉体を自分の意志で自在に操作・月光を実力で倒す*2等、全編通して屈指の強豪として描かれている。

  • 操象戮狟闘法(そうぞうりくかんとうほう)
古代インド幻の秘闘法といわれた象を操る技。
象の欠点である鈍重な動きを特殊な訓練方法により恐るべき敏捷性を身につけさせ確立したもの。
古代インドでは象の多寡で勝敗が決するとさえいわれた。
ちなみに英語で象をエレファントというがこれは当時象の訓練をインド洋上のエレファン島で行っていたのが語源といわれる。

  • 晨襣張(しんびちょう)
操象戮狟闘法奥義。
象の鼻を修練により十倍の長さまで伸ばすことができる。パンジャブは殺傷力を高めるために槍の穂先を鼻先に装着した。

  • ラーマ・ヨガ
筋肉だけではなく骨や髪、爪までもを己の意のままとする事ができる。
一般にヨガの神秘性は広く知られるところであるがその中でも別名「黒ヨガ」と呼ばれ奇跡に近い数々の秘奥義で恐れられている。
その特異性は頭蓋骨など骨の骨細胞組成さえも変え自由自在に変形させる事を可能とする事にある。黒ヨガと別称されるように脅威の殺人格闘技として発達し、
一人で千人の兵にも匹敵する戦闘力の凄まじさゆえに時のマハラジャ達に弾圧され継承者は絶えたと伝えられている。

  • 張発筋彪射(きょうはつきんびょうしゃ)
ラーマ・ヨガ奥義。
敵の武器を自分の筋肉を変化させ受けたと思わせ、逆に反動を利用して発射する技。

  • 如意驍髪襲(にょいきょうはっしゅう)
ラーマ・ヨガ極奥義。
髪の長さを自由にするだけではなく鋼のように硬質化させて攻撃する技。

  • 藭嵐伸爪貫(きゅうらんしんそうかん)
ラーマ・ヨガ超奥義。両手の爪を伸ばし相手を刺し貫く。

  • パンジャブ
マハールの愛象。
密林の悪魔と呼ばれ、これまで107人の相手を葬ってきたという。
動きはかなり敏捷で、しかも天性の素質と修行の成果により、鼻を10倍の長さまで伸ばすことができるという驚異的な技を持つ。
月光もかなり手古摺っており、奇策を用いなかったら危なかったかも知れない。


◆ゴバルスキー

冥凰島十六士四番手。
シベリア狼の群を操る狼蒼拳の使い手。「シベリアのゴバルスキー」とも呼ばれる牙一族テイストのするおっさん。穿いているフンドシは三年間洗っていない。
Jの群れで追い詰めるが、ニューブロウ「ジェット・ソニック・マッハパンチ」により狼を一掃される。
狼とともに倒されたかと思われたが、石像を持ち上げ復活すると今度は自らの技でJを痛めつけ、止めをさそうとするが
フライング・クラッシュ・メガトン・パンチで地面に埋め込まれてしまう。そして、復活した際に見捨てた狼に襲われ気絶してしまった。
七牙冥界闘編でまさかの再登場を果たし、男塾に入学。第一の牙・魍魎塔で三番手として戦い勝利したが、
第五の牙・武幻城で武幻城四闘仙の一人・幽鬼之丞により死亡した。

Jと闘った時は、狼技だけではなく本人も意外と技が多彩で強かったのだが、入学してからは明らかにパワーダウンしていた。何故だろうか…

その後『暁!!男塾』で何事もなかったように復活したが、単なるモブであった。

  • 狼蒼拳(ろうそうけん)
狼の中でも最も残忍で凶暴といわれるシベリア狼を操る。
その真髄は狼の素早い動きとその凶暴な攻撃性を体術とした形象拳である。
修行法として生後三ヶ月の男子を狼に育てさせ狼の極端な警戒心を克服するという方法をとった。
現代で時々狼少年発見の報道があるがこれはその修行過程と知らず、社会に連れ戻したものである。

  • 三転狼巴(さんてんろうは)
三匹の狼が繋がって輪を作り攻撃する。

  • 塔狼三柱聳(とうぐんさんちゅうしょう)
狼蒼拳奥義。
狼が相手を取り囲むように三本の塔を作り一斉攻撃を仕掛ける。

  • 罠鎖回驤砕(びんさかいしょうさい)
狼蒼拳奥義。
相手を足に噛ませた虎バサミ・鉄錠罠ごと振り回して攻撃する。

  • 双角藐攻(そうかくびょうこう)
狼蒼拳奥義。
頭に角状の武器をつけ、狼の動きを模した体術で攻撃する。
なぜ狼使いなのに武器が牛みたいな角なのかとツッコンではいけない。

  • 双角放宙殺(そうかくほうちゅうさつ)
狼蒼拳奥義。
相手を頭上に放り投げ頭の角で刺し貫く。

  • ロムルス&レムス
七牙冥界闘編で連れていた二頭の狼で、ゴバルスキー曰く兄弟ともいえる存在。
魍魎塔の三階「花園の間」を守るギーガーのモルグケシ草によって錯乱し、ゴバルスキーに襲いかかってしまうが、ゴバルスキーの三年間一度も洗濯していないフンドシによって覚醒してギーガーを噛み砕いた。
名前の由来はローマの創設者と言われる兄弟から。この2人も狼に育てられたという伝説がある。


劉 菘胠(りゅう・ずいきょう)

頭突きを極限まで鍛えた頭槌鐘砕の使い手。菘喜の実の兄。
丸太の上で頭のみで戦う頭槌鐘砕究極の決闘法で江田島と戦うがまったく手も足も出ず追い込まれる。
最後には自分の手錠を外し剣山のような武器まで使用するが江田島の大口に捕らえられ、弟の後を追って星になった。

  • 頭槌鐘砕(とうついしょうさい)
冥凰島超奥義。
あらゆる格闘技において手足につぐ第三の武器は頭であるがそれを鍛える究極の修行方法が頭槌鐘砕である。
寺院の鐘を撞木かわりに頭で突くという荒行でありこれを極めた者の頭は瘤が固まり骨も変形し金槌のような強度・形状を有したという。


劉 菘喜(りゅう・ずいき)

洪師範とともに闘場に現れるが、気を集中するため一瞬目を閉じた隙を突かれて「その先を言う必要はない!!」と放たれた剛拳一発で空のお星さまにされた。
刃物の付いたジダーリングのお化けみたいな得物を使う奥義を見せようとしていたっぽいが…彼も決して弱くはなかった。
塾長が規格外すぎたのだ。

■関連人物

藤堂兵衛

『天挑五輪大武會』主催者にして、男塾塾長・江田島平八の宿敵。
70歳はゆうに過ぎているであろう高齢ながらも、実態は江田島塾長にも匹敵しうる拳法の達人である。

詳しくは該当項目参照。


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最終更新:2023年07月13日 12:02

*1 もっとも男塾に2敗以上させたチームは序盤に戦った狼髏館しかいない(しかも鎮守直廊の2人を相手に) そもそも男塾という漫画は味方側の黒星が極端に少ない漫画のため戦績だけで強さは判断できない。

*2 厳密には死んだと見せかけての奇襲だが、死の偽装自体も彼の技によるものである