マントラ教皇 バラモン

登録日:2015/01/10 Sat 15:10:38
更新日:2024/03/18 Mon 16:30:27
所要時間:約 3 分で読めます













教団の中核を担うこととなったマントラたちは、信者の数を増やしていった。
そしてオラクルでありながら神々を超える力をもった教皇を誕生させたのだった。

だが、それも全て、「黒幕」の手の平の上の出来事。







《マントラ教皇 バラモン》はデュエル・マスターズのクリーチャー。

概要

ゴッド・ノヴァ信仰を続けていたオラクル教団だったが、神人類 ヨミの敗死とイズモの失踪により、教団が分裂。その際に登場した位階が「マントラ」「ファミリア」「カルマ」である。

これらはマントラ派と呼ばれる宗派を形成し、力の弱くなったゴッド・ノヴァ派に変わって教団の実権を握るようになる。

バラモンは教皇と名乗っているのでおそらくはトップに立ったのだろう。
だが…

効果

マントラ教皇 バラモン 光文明 (7)
クリーチャー:オラクル 8000+
W・ブレイカー
バトルゾーンにある自分の他のオラクル1体につき、このクリーチャーのパワーは+5000され、シールドをさらに1枚ブレイクする。
このクリーチャーが破壊される時、かわりに自分の他のオラクルを1体、破壊してもよい。
レアリティはベリーレア。
教皇のくせにビクトリーどころかスーパーレアでもない。
まあそれはいい。

教皇という割に若干パワー不足が目立つ。
いわゆる擬似クルー・ブレイカー持ちで、W・ブレイカーと合わせて多くのシールドを割れる。
そして擬似セイバーを付与することができる。

だがオラクルを大量に並べるデッキでは《マントラのイザナイ カリーナ》を使いたいのにコストが7と噛み合わず踏み倒せない。
また擬似セイバーは置換効果なので、優秀な《封滅のマントラ ストロガノフ》の置換効果を適用できない。
置換効果だから《純潔の信徒 パーフェクト・リリィ》も死んでしまう。
そもそも出したターンに殴りかかりたいが、《爆走マントラ シラヌイ》登場まではそれすら出来なかった。
登場後もシラヌイはカリーナに対応するがバラモンは…

じゃあ重量級メインで使おうかと思ったら、重量級オラクルはそんなにいない。
オラクルのほとんどの重量級のメインはゴッド・ノヴァオラクリオンであり、《神託のサトリ 最澄》のほうが合致する。
ゴッド・ノヴァ OMGとも咬み合わない。
重量級オラクルでも《閃光の神官 ヴェルベット》が存在するが、あちらはブロッカーデッキの要であり、バラモンの出る幕はない。

あれ?バラモン弱くね?

そもそもこれが第1弾とかなら、「ま、まあきっと後に優秀なサポート出るんだよそうだろ」みたいな期待もできた。
だがストーリーの都合もあいまってこいつの登場はE3第3弾。もはや絶望的である。
なるほど、これではベリーレア止まりなのも納得である。

同じようにリーダーが力のない例は《アクア船長 イソロック》が上がるが、
あちらはバニラ故にリキッド・ピープルの戦略に非常にマッチしており、3コストでP3000バニラならリキッド・ピープルデッキでは
「アタッカーにもできる」「シンパシー元になれる」「リキッド・ピープルやクリスタル・コマンド・ドラゴンに進化できる」「効果の恩恵を受けられる」と
八面六臂の活躍を見せるので全然違う。

アニメ「ビクトリーV3」

アニメでは神聖鬼 デトロイト・テクノとともに復活したあらたなオラクルの幹部として登場。声は佐々木望氏が担当。
ヨミに恨みがあり、イズモを復活させてその幹部として収まろうとした。
この際オラクルのために協力をもとめたゾロスターを脅迫して手駒にしてしまった。
ゾロスターェ…

だがゾロスターが主人公やヒロインに勝利している中、バラモンはカツドンが暴走してデッキをひっくり返してしまうという
「相手のデュエル続行不可」というボーナスステージ以外、一度も勝利していない。
特にラストデュエルに至ってはなかなか酷いありさまで、向かってくるオラクルに対してカードの消えるデメリットを厭わずクリーチャーを召喚して撃退したために、カードが足りなくなったべんちゃん、ヨーデル、ぶっちゃけの三人の残りカードで作ったデッキとの勝負。
光ブロッカーとビーストフォークリキッド・ピープルの混成という
シナジーもへちまもないデッキに更にエグザイルを投入しているという、いくら天才のべんちゃんでも無理ゲーなデッキとのデュエルだった。

なのに負けてる

こうして書くと、アニメを見てない人は上の効果をみて、「ああ、自分に合わせたデッキを作ったから中途半端になったんだな」と思うだろう。
違う。

こいつアニメで自分をバトルゾーンに出したことが一度もない。

カードとしての登場は死ぬときにカードが消滅する描写くらい。それどころか

■ヨミが嫌いなのに、そのヨミの必殺技《黄泉秘伝トリプル・ZERO》を使用
■背景ストーリーをガン無視して《紫電左神ヴィタリック》《邪眼右神ニューオーダー》を使用
■そのくせどこぞのパンクファッションロリにご褒美をいただけるドMな豚の《トンギヌスの槍》は使えないので《邪眼と魔獣の盾》という呪文を採用

最後に至ってはその回を放送した時期も時期でしょうがないかもしれないし、自身がカード化されるころにはもうアニメも中盤を超えているのだが、
そもそも自分を使わないのならもうすこしなんとかならなかったのかという始末であり、販促キャラとしてもいまいち過ぎるのが欠点。
ヴィタリックとニューオーダーは強いがそもそもこいつらの回は上述のカツドンがいなくなりデュエマ続行不可になった回であった。これは酷い。

だがゾロスターほどのネタ成分も少なく、正直ゾロスターのほうが奮闘してた分中間管理職として人気があり、
バラモンは最期のデュエマの時自分が敗死すると予想してなかったのかみすみすオラクルの書を敵であるべんちゃんたちに取られる始末。こいつは…

そもそもゾロちゃんはなんだかんだでオルタナティブ、アシッドを中心にシューゲイザーを活躍させたりニューウェイヴのような難しいカードも
使いこなしており、手駒のほうが強くね?と言われる始末。
カードでもアニメでもパッとしないバラモンの明日はどっちだ?(もう死んでる)

漫画「ビクトリー」

イズモの手下として登場。アニメ同様デトロイト・テクノとコンビで活動するが・・・・・・

勝太vsデトロイトのデュエマがスタートして以降は何故か登場しなくなってしまった

また、アニメやカードイラストと比べてかなり無表情で人相が悪い。

マントラ派として

だが、マントラ派として彼の存在を考えた場合、実はまたちがった印象を与えるのである。

マントラ派はそもそもゴッド・ノヴァなどとは乖離した宗派であり、オラクルの惑う民を導くために現れた存在である。
にもかかわらず、自分を守るためだけの擬似セイバーを教徒に与える存在。



はからずも、それまで正義か悪かの狭間で揺れていたオラクルのなかで、狂信が芽生えた瞬間とも言える

こうしてみると、背景ストーリーを考察する上では彼の存在は非常に重要となる。

マントラ派の生まれた時、マントラ派はヨミを否定した。そしてそれは受け入れられた。
それはオラクルがゴッド・ノヴァを信じる者だけではなく、「平和」そのものを求める層がいたからである。
しかし、その平和を求める層に彼は自らの犠牲になることを求めているのだ。
ヨミは逆に信徒の盾になったのに。

そして、フレーバーテキストを見て欲しい。

これは「黒幕(イズモ)」の手の上のこと。
イズモはこれを許容していたことになる。ヨミの愛弟子にもかかわらず。
この本来の使命を忘れたオラクルはだんだんおかしな方向に動いていくのだった―。

こうしてみると、スペックは弱いとはいえ、オラクルの存在の方向性を語るフレーバー上ではまさしくキーとなるクリーチャーなのである。

一応、別の見方もできる。確かに彼のカードとしての能力はオラクルの数だけパワーアップすることと、そのオラクルに身代わりをさせることである。
しかし、教団崩壊後の後、マントラ派は教義を守る格好で生まれた。そこに集った信者はオラクルの停滞と平和によって虐げられることなく生きてられた、本来弱肉強食なデュエルマスターズの世界においては「弱者」であるだろう。
その弱き者たちは求める、アウトレイジにより世紀末状態となった世界に平和と秩序を取り戻してくれる救世主を。
その祈りを自らの力に変え、立ち上がったのがバラモンである。教皇のくせに脳筋染みた能力なのも、力を求められたからなのだ。
こうして救世主たるべき強力な指導者が誕生した、その救世主を守るためならば自らの命も惜しくない。
そう、身代わりは強制ではなく、あくまで信者の信仰心によるものなのである。

狂信なのは変わりないし、どこにもそんなこと書かれてないけどな!


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最終更新:2024年03月18日 16:30