高木渉(名探偵コナン)

登録日:2015/07/25 Sat 08:30:46
更新日:2024/04/13 Sat 07:13:04
所要時間:約 5 分で読めます




名探偵コナン』の登場人物。

CV:高木渉
演:土屋裕一


□概要

警視庁刑事部捜査一課強行犯捜査三係の刑事で階級は巡査部長。
年齢は20歳代で、同じ課の佐藤美和子警部補より2歳年下。
目暮十三警部の部下で、作中でもセットで登場する機会が多い。
その目暮よりも身長が高い痩せ型で、頬骨が少し出ている。
原作とアニメで容姿(特に髪型)が違っていた時期もあったが、現在は原作のものに統一されている。
劇場版では、アニメ版初期の影響か現在でも肌がやや浅黒い。

テレビアニメから逆輸入されたキャラであり、アニメ第21話『TVドラマロケ殺人事件』にて彼の原型と思われる刑事が初登場している。
以降も何度か登場するが、台詞も少なく目立った活躍も無かったため視聴者の記憶に残りづらかった*1

名前が設定されたのは第66話『暗闇の道殺人事件』から。この話から出番が大幅に増え、早速トリックの実験につき合わされていた。
当時、小嶋元太役だった高木氏は「もっと作品に出演したい」との要望を持っており、それ以前にもモブの警官役などで声を担当していた。
同じ頃、「作中に事件の経過を説明するキャラ」が欲しいとの意見が製作スタッフの中で持ち上がっていた事から、彼に“目暮の部下の刑事役”が回ってきたらしい。

だが、流石にそれほど重要視されたキャラでもなく、名前は演者である高木氏からそっくりそのまま流用。
名前に関しては、まだ名前が決まっていなかった頃、台本読み合わせのときに目暮役の茶風林氏がアドリブで「君、名前は?」とモブ刑事を演じる高木氏に尋ね、それに対して高木氏が咄嗟に「高木です」と自分と同じ名字を答えたこともきっかけの一つであるという。
高木刑事の名前が初めて出たエピソードでは目暮が何度も「高木刑事」と呼ぶ光景が見られる。

そんな経緯で誕生した「高木刑事」はアニメで好評だったのか、原作第18巻収録の『時代劇俳優殺人事件』でも逆輸入する形で登場し、以降は準レギュラーとして定着していく。
なお、アニメ版では「高木ワタル」と名前がカタカナ表記になっていたが、現在は担当声優と一文字も違わぬ「高木渉」になっている。


□人物

温和でお人好しな性格であり、無茶な頼みごとをされても断りきれない。
その性格から少年探偵団から絶大な信頼を得ており、彼らが困った際にはよく頼りにされている。
お人好しすぎるあまり捜査情報を漏らす事も多く、その度に目暮に注意される。なので、マスコミからも一目置かれる(?)存在となっているようだ*2
刑事になってまだ数年しか経っておらず、当初は頼りない存在として描かれていたが、物語が進むに連れて優秀な面を見せるシーンが増えた。

たまに優れた推理力を発揮する事もあり、愁四郎事件では長年捜査一課が追い続けていた犯人の正体を、事件の経緯を聞いた数時間後には特定していた。
佐藤と合コンで出くわした時に起きた誘拐事件では、幸運も味方したとはいえコナンよりも先に事件の真相を見抜き、自殺しようとしていた誘拐犯の救出に成功した。
上司の目暮より勘も優れてはいるものの、鈍い目暮の事をつい「バカですね」と言ってしまったが為にゲンコツをくらう事も。

江戸川コナンの推理をしっかり聞いてくれる刑事の1人だが、作中に登場する警視庁の人物の中で最もコナンの正体(工藤新一)に近づいた刑事でもある。
ある事件では、死を目前にしても子供らしからぬ冷静さと明晰さを見せる彼に対し「君は一体…何者なんだい?」と聞いた事もあったが、その時は爆弾の爆破予定時間が迫っていたからか、それ以上追求はしなかった様子。
もっとも作者によると、頭の切れる子どもだとは思っているが、正体には1ミリも気が付いていないらしい。まあそこまで気付いたら逆におかしいので、妥当なところだが。

本庁の刑事恋物語』シリーズでは主人公級の扱いを受けている。
課の先輩である佐藤に密かに恋しており、それなりにアプローチをしていた時期もあったが、そういう事に疎い佐藤には特に気に止められていなかった。
更には白鳥任三郎率いる「佐藤美和子絶対防衛線」の暗躍(?)により、その恋路は前途多難に。
だが愁四郎事件での活躍がきっかけで佐藤と初めてのデート*3にこぎつけ、東都タワーの爆弾事件で2人の仲は急接近する。

その後も紆余曲折あったものの、レットイットビーの殺人事件でとうとうキスを交わし、高木の拉致監禁事件ではそのラブラブ振りを(偶然にも)中継のカメラを通じて一課の皆さんに見せ付けていた*4
それからしばらく経って佐藤から「ないのよ…」との一言を聞いた時に、「もしかして子供が!?」と想像するあたり、かなり“進んだ関係”である事がうかがえる。
また、別の話では「佐藤の家のベッドは高級品で柔らかい」事を知っている事をうっかり漏らすなど、作者としてもほぼ確信犯の描写を挟んでいる。

かなり危険を顧みず、かつあまり危機感を持っていなさすぎるためか、作中で度々殉職の危機にさらされたり制圧に成功してもボロボロになっていることが多い。
それでも悪運が強いからか、危機的な状況に陥っても幾度と無く無事に生還している。

普段から愛用している黒い手帳は、先輩だった伊達航刑事の遺品。
1年前に教育係だった彼と「ワタル・ブラザーズ」というコンビを組んで捜査を行っていたが、不慮の事故により伊達が他界してしまう。
伊達を尊敬していた高木はその手帳を譲り受け、「早く伊達さんのような立派な刑事になりたい」という願いを込めて今でもそれを使い続けているらしい。

大のプロレスファンであり、『汚れた覆面ヒーロー』ではそのマニアぶりを披露しすぎて目暮に大目玉を食らった事がある。
またアニメ版ではAV機器にも詳しい。
嫌煙家で少し煙草を吸っただけでも咳き込むが、アニオリ回である『放浪画家殺人事件』では普通に吸っているシーンがある。

地味に怪盗キッドルパン三世の両方に変装された事もあったりする。


アニメオリジナルエピソードでの活躍

ご存知の通り、元々がオリジナルキャラという事もあって出番が多い。

『コナン』のアニオリ回は多くの脚本家が参加しているが、高木の場合はほとんどの脚本家の担当エピソードで登場するなど、脚本家によっては出番がないという例はほとんどない*5

警視庁メンバーが高木だけというエピソードも多く、年によっては(毎回登場するコナンを除いて)一番多く登場した事もある。
また、レギュラーキャラがコナンと高木だけというエピソードも存在する。


□余談

初期の頃、エンディングでのキャスト紹介時、高木氏が演じる元太と高木が同じ回に登場していた場合は元太のみの表示だったり、元太と高木がセットで表示されたりしていた。
現在は別々に表示されているが、たまに放送されるデジタルリマスター版でのエンディングでのキャスト紹介順は初回放送時と同じなので、元太の名前があっても高木の名前がない回もある。


「高木君、すぐにこの項目を追記・修正しておいてくれ」
「了解しましたっ!!」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 名探偵コナン
  • 高木渉
  • 高木刑事
  • 警察
  • 警視庁
  • 刑事部
  • 捜査一課
  • 巡査部長
  • お人好し
  • 土屋裕一
  • 本庁の刑事恋物語
  • リア充
  • レギュラー昇格
  • 大出世
  • 逆輸入
  • 高木刑事
  • 高木ワタル
  • プロレス通
  • 苦労人
  • 名探偵コナン警察リンク
  • 名探偵コナン登場人物項目
  • からかわれ上手の高木君
  • 元モブキャラ
  • 死亡フラグクラッシャー
  • 刑事
  • ワタル・ブラザーズ
  • 警察官
  • 日本警察
  • 声優じゃない方

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月13日 07:13

*1図書館殺人事件』にも彼と思しきキャラが出ているが、声の担当は千葉刑事役の千葉一伸氏である。

*2 ある事件の時に集まっていたマスコミから来るであろう刑事を予測し、「高木刑事なら人がいいから話聞けるかも」と普通に言われている。

*3 正確には容疑者の尾行

*4 無論その光景を見ていた一課の刑事たちから激しい怒りを買ったわけだが

*5 例外として、劇場版の脚本を担当している櫻井武晴氏が脚本担当のプレストーリーに1度も登場した事がない。ただし、櫻井脚本の場合は基本的に皆勤賞キャラや劇場版のメインキャラに出番を当てる為、警視庁メンバーが登場したエピソード自体がない。