なげつける(ポケモン)

登録日:2018/08/24 Fri 20:34:00
更新日:2024/03/01 Fri 21:51:09
所要時間:約 7 分で読めます





なげつけるとは、ポケットモンスターシリーズにダイヤモンド・パールから登場した技。

目次

■データ


威力:不定
タイプ:あく
分類:物理
命中:100
PP:10
接触:×
範囲:単体
追加効果:不定

持たせた 道具を 素早く 投げつけて 攻撃する。
道具で 威力と 効果が 変わる。

第四世代から登場し、これ以降毎回わざマシン56に収録されている。
レベルアップで覚えるポケモンガラガラエテボースナゲツケサルとタイプがバラけている。またレベルアップで覚えるあくタイプのポケモンはマニューラ系統とゲッコウガ系統のみと非常に少ないのも特徴。


■概要


自分の持ち物を消費しなければ使用できない攻撃技。
消費した道具に応じて威力が変化し、きのみと一部の道具の場合は追加効果が発生する。
本編で使うにはコスパが悪いため、基本的に対戦やバトル施設で使うことになるだろう。
ゆびをふる」で偶然発動し貴重品を投げてしまうこともあるので注意。

なお「しぜんのめぐみ」と違い技自体のタイプは変わらない。
「さしおさえ」や「マジックルーム」で封じられる点に注意*1
まもる」で防がれて道具を「なげすてる」ことにならないように。
また使用した道具は「リサイクル」で元に戻すことができる。技スペ2つと持ち物枠使う上に2ターン消費するため実用性はほぼないがな!


主な用途は以下の通り。

・高火力物理あく技
威力固定の物理あく技は「かみくだく」「じごくづき」の80が限界だが、その数値を超えることが可能。
しかし火力強化が目的なら『いのちのたま』や『こだわりハチマキ』、Zクリスタルといった選択肢もある。
上記の道具のデメリットを避ける、Z枠を残す、その道具の効果も活用する、そもそもあく技がこれしか無いため仕方なくといった目的で使うことになる。

怯み状態異常撒き
元々「どくどく」以外の状態異常はくさほのおでんきゴースト辺りに使い手が固まりがち。
その中でかくとういわといった脳筋系をはじめ多くのポケモンが状態異常技を使えるようになる。
貴重な命中率100かつ「ちょうはつ」に縛られない状態異常撒きというメリットもある。
さすがに「キノコのほうし」のような必中催眠はできない。

ダブルバトルでの味方の補助
『しろいハーブ』やメリット効果をもたらす木の実を味方に投げつけて補助する。
こちらも挑発に縛られないほか、効果自体も他で代用できないものが多い。
微弱だがダメージも与えるので『きあいのタスキ』や『がんじょう』、ほか一部の特性との相性は悪い。
逆にゴースト・エスパーは『じゃくてんほけん』のトリガーにできる。

・一部の技や特性の補助
手ぶらになることで「どろぼう」「アクロバット」『かるわざ』等の効果を発揮できる。
味方に木の実を投げつけることで「ゲップ」の発動条件も満たすなどの戦法もある。

禁止級だがフーパは『マジシャン』と投げつけるのコンボができる唯一のポケモン。

性格の判別、捕獲のサポート
捕まえたいポケモンの性格の候補を絞りたい際、嫌いな味だと混乱する木の実を投げつけることでリセットマラソンを楽にすることができる。
PPを回復させる『ヒメリのみ』を投げつけて相手のPPを回復させ、「わるあがき」による自滅を阻止する使い方もある。

・こだわり状態解除
ラッキーなどの耐久ポケモンなどで採用されるケース。
耐久ポケモンの対策としてトリックで「こだわりハチマキ」などのこだわり系のデメリット「引っ込めない限りは同じ技しか選べない」を利用して相手の技選択を縛らせる戦術の対策として使われている。
メガシンカとZ技が廃止され、代わりにトリックを無効化にできたダイマックスが禁止されたシーズン、ダイマックスが廃止されたSVでトリックの通りが良くなったので使用者が増加して耐久ポケモンがその対策で搭載されている。


■補足事項


・木の実の発動条件を無視する
木の実については「HPが一定値以下」「状態異常になっている」等の条件を無視して効果のみを適用できる。
例えばHPが満タンでも『カムラのみ』で素早さが上がり、状態異常になっていなくとも『ラムのみ』を投げられた後で「ゲップ」ができる。

・火力強化は投げつける瞬間まで適用
『いのちのたま』や『こだわりハチマキ』といった攻撃力強化系や『ピントレンズ』といった火力強化アイテムは投げつけた瞬間にも適用される。

・投げられない道具
Zクリスタルや自身に対応するメガストーンは投げられない。
そのため「既にZワザメガシンカを使って用済みになったから投げてしまう」といった使い方はできない。
ちなみに投げつける自体をZワザ化しても威力100と貧弱なので強面プレートを投げた方がマシである。

・特性『ぶきよう』だと使用できない
使用者の特性が『ぶきよう』だった場合、投げつけられず失敗に終わってしまう。
なげつけるを使用する前に何らかの方法で特性を『ぶきよう』に変えられても失敗に終わる。

その他『ノーマルジュエル』『べにいろのたま』『あいいろのたま』も投げられない仕様となっている。
ついでに『モンスターボール』も投げることができない。ポケモンがポケモントレーナーになることはできない

またギラティナアルセウスゲノセクトシルヴァディは自分用のアイテムを投げられない。
もっとも、これらのポケモンは投げつけるを覚えないが。


■相性の良い道具やポケモン


  • くろいてっきゅう
威力:130
効果:なし

「かみくだく」の1.5倍以上の威力。
素早さが半減する効果は天候の奪い合いや「トリックルーム」下での戦いで有利になる。
バンギラスならあくタイプ最高の攻撃で微妙な素早さかつ特性『すなおこし』持ちなので最適。
素早さを変化させられるという点からスイッチ型のトリパでも使えるかもしれない。

剣盾では下記の『わざレコード』、SVなら『でかいきんのたま』で威力だけなら十分なので、所持効果を活用できる場合や、複数のポケモンに高威力なげつけるを使わせたい場合のみ採用される。

  • こわもてプレート
威力:90(実質108)
効果:なし

プレート系は威力・効果が全て共通。
悪と他のタイプの攻撃技の火力を両立することもできるが、投げつける自体を強化する強面プレートが最も使用率が高い。
悪技を強化したいが、『くろいてっきゅう』の素早さ低下やひこうタイプ・特性『ふゆう』の没収といったデメリットは避けたいという場合に使える。
マニューラやダーテングは不安定な「はたきおとす」に頼らずに火力を出すことが可能。
かくとう・ゴースト対策としては「じごくづき」の影に隠れがちか。

剣盾では入手方法がないため使用不可能。
仮に登場しても、一撃の威力が技レコードに劣るようになったので、他にもあくタイプの攻撃技を採用していなければこちらを優先する必要はない。

  • かたいいし
威力:100
効果:なし

数値上は『くろいてっきゅう』や『わざレコード』に次ぐ威力だが、実質的には『こわもてプレート』に劣る。
バンギラスなら一致技両方の火力を強化できる。
かくとうタイプもあく技に加え、ひこう対策のいわ技を強化できるのが利点か。

  • どくバリ
威力:70
効果:どく

そこそこの威力を発揮しつつ相手をどく状態にする。
かくとうタイプにとっては悪技とフェアリー対策のどく技を強化できる。
しかし、やはり威力も効果も中途半端すぎるか。

  • わざレコード
威力:不定
効果:無し

威力はわざレコードに収録されている技の威力がそのまま参照される。
例えば「かえんほうしゃ」のわざレコードを投げつけると威力90、「オーバーヒート」だと威力は『くろいてっきゅう』と同等の130にもなる。
変化技や威力が変動する技が収録されている場合は威力は10。
他の効果は一切ないので対戦で使うなら、参照威力が最も高い「オーバーヒート」か「リーフストーム」のどちらかになるだろう。
「じばく」か「だいばくはつ」のどちらかがわざレコード化してれば間違いなくぶっ壊れだった

  • おうじゃのしるしするどいキバ
威力:30
効果:ひるみ

優先度が上がらず威力も若干劣る「ねこだまし」だが、覚えないポケモンにとっては有用。
優先度0を逆手に取り、カプ・テテフ先制技を無効化するポケモンに投げつけるのも手。
他にもなげつけるで道具を消費することにより、かるわざやアクロバットを発動させるコンボにも
実質同じ道具が2つあるのでダブルで「なげつける」+『ものひろい』使い同士で組むのも一興か。
条件を満たせるポケモンとしてはマッスグマエテボースホルードデデンネがいる。
またエテボースやマニューラは「ねこだまし」+「なげつける」で2ターン連続して怯ませられる。
バトル施設でこのコンボに翻弄された人も少なからずいるはず。

  • かえんだま
威力:30
効果:やけど

命中率100かつ「トリック」や「すりかえ」と違い相手の道具に依存せず相手をやけど状態にさせる貴重な技。
『マジックガード』のピクシーや『みずのベール』のフローゼルならやけどの心配もないので投げつけるタイミングを選ばない。
逆にローブシンカイリキーら『こんじょう』組はわざとやけどしてから投げつけることもできる。
ピクシーや『こんじょう』組は先にやけどしてしまうことで、どく・まひ・ねむりこおり状態にされることを避けられるメリットもある。
後述の『どくどくだま』にも言えるが、逆利用できるポケモン以外は初手で投げつけられる状況でなければ足を引っ張ってしまうので注意。

  • どくどくだま
威力:30
効果:もうどく

「おにび」と違い「どくどく」はほぼ全てのポケモンが使えるため効果自体の魅力は薄い。
リングマザングースグライオンが特性発動のついでに強化版「どくどく」が使えるという程度か。
しかし、剣盾では「どくどく」の使い手が激減したので価値が増した。

  • でんきだま
威力:30
効果:まひ

「でんじは」や「しびれごな」の上位互換である「へびにらみ」の上位互換。
投げつける瞬間以外に恩恵をもたらさないのがネックだが、『かえんだま』や『どくどくだま』と違ってどのポケモンでも投げるタイミングを選ばないので扱いやすいとも言える。

オニゴーリ軸でガブリアスルカリオに投げさせて起点を作るパーティが流行ったことも。

  • しろいハーブ
威力:10
効果:能力ランク低下の回復

ダブルで味方の補助に。
特性『いかく』の流行から発動する機会は多いが、悠長すぎるか。

  • メンタルハーブ
威力:10
効果:「アンコール」「いちゃもん」「かいふくふうじ」「かなしばり」「ちょうはつ」「メロメロ」から回復

ダブルで味方の補助に。
積みアタッカーや味方のサポート役など恩恵を受けるポケモンは少なくない。
しかし、味方に投げて貰うより最初から自分で持つ方が効率的な場合が多い。

威力:10
効果:木の実自体の効果(発動条件は無視)

ダブルで味方の補助に。
主な候補はカムラ・サン・チイラ・ヤタピあたり。
弱点保険を持たせた特性『たんじゅん』のココロモリに『ヤタピのみ』を投げつけて、1ターンで特攻を6段階上昇させるというコンポも存在する。
また野性のポケモンに『ヒメリのみ』を投げればPPが回復するため、「わるあがき」までの時間を稼げる。

威力:30
効果:なし

カイリキーとかに使わせると相手プレイヤーの腹筋をひんし状態にできるぞ!

威力:30→130
効果:なし

当初はきんのたまと同威力だったが、第八世代で威力が激増。
おそらくデカいのだから普通のきんのたまと同威力はおかしいという理由だろう。
ネタのみならずガチでも使えるアイテムとなった。
くろいてっきゅうと違って素早さダウンのデメリットがないのも魅力。




追記・修正はピカチュウの目の前で電気玉を投げてからお願いします。

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最終更新:2024年03月01日 21:51

*1 第四世代のみさしおさえ状態でも使える。