まもる/みきり(ポケモン)

登録日:2011/05/04 Wed 09:55:38
更新日:2023/12/31 Sun 18:12:50
所要時間:約 8 分で読めます




まもる、みきりとはポケットモンスターシリーズに登場するわざの1つ。


初出は金・銀第二世代

  • まもる
タイプ:ノーマル
分類:変化
威力:-
命中率:-
PP:10

  • みきり
タイプ:かくとう
分類:変化
威力:-
命中率:-
PP:5

説明文:相手の攻撃をまったく受けない。連続でだすと失敗しやすい。


概要

簡単に言えば、一部例外を除いて相手の攻撃を1ターン受け付けなくする技。しかも、優先度+4とどんな攻撃よりも先制で出せる
命中率100%の攻撃技はもちろん、「スピードスター」を始めとした必中技、特性「ノーガード」から放たれる技、「キノコほうし」の様な変化技も無力化される。
使用者の特性が「ノーガード」でも基本的には完全に無効化できる。

ただし欠点もあり
  • この技を使用したターンは自分も攻撃でダメージを与えられない。
  • まもる/みきりに対して、貫通及び解除の効果がある技を受けると一方的に守りを解かれる。1ターン無駄にしてしまうどころか、後続のポケモンが狙い放題となってしまう。
    該当技:フェイント、シャドーダイブ、ゴーストダイブ、いじげんホール、いじげんラッシュ
  • 一部の変化技は守りを無視して通常通りの効果を与えられる。
    該当技:のろい、ほろびのうた、みらいよち、ないしょばなし、なかよくする、なみだめ など
    また、特性「ふかしのこぶし」のポケモンが使う接触技、キョダイマックスわざ「キョダイイチゲキ」「キョダイレンゲキ」も守り解除こそできないが守りを無視できる。
  • つるぎのまいやじこさいせい、みがわりの様な、そもそも自分に干渉しない補助技や回復技には意味がない。
    それどころか下手をしたら1ターン猶予を与えるだけなので、かえって手を付けられなくなる危険性もある。
  • まもる/みきりを連続で使うと成功率が1/3、1/9、……と大きく下がる*1。まもる、みきりを混ぜて使っても一緒。
  • まもる/みきり以外の「連続で だすと 失敗しやすい」技と併用しても、同様に成功率が1/3になる。
    該当技:こらえる、ニードルガード、キングシールド、トーチカ、ブロッキング、ダイウォール
    なお、ワイドガード、ファストガードは失敗しない。ワイドガード、ファストガードの後のまもる等は成功率低下。
  • 変化技なので、ちょうはつをされた後は使えない。
  • 相手の攻撃Zワザダイマックスわざは防ぎきれずに本来の威力の1/4の貫通ダメージを受ける(ダイウォール以外)。
……等々。
特に攻撃が行えない関係上ストーリー攻略には向かず、初心者には強さが理解されにくい。


対戦での扱い

ストーリー攻略ではやや癖のある技なのだが、対戦では猛威を振るう強力な技の1つである。

対戦での用途は様々で、
  • かえんだまorどくどくだまの効果発動を安全に行う。
    (特性「こんじょう」「ポイズンヒール」や状態異常時に強化される技「からげんき」を利用する為の下準備)
  • だいばくはつ」や「とびひざげり」の失敗を狙う。特に後者は第五世代で強化された為狙い目。ただし「いのちがけ」は単に不発に終わるだけである。
  • やけど・「やどりぎのタネ」・たべのこし等の恩恵を受ける為にターンを稼ぐ。
  • 相手の「トリックルーム」や各種天候技の継続ターンが切れるまで時間を稼ぐ。
  • 特性「プレッシャー」を持つポケモンが「まもる」→「みがわり」or回復技の順で相手の技のPPを根こそぎ奪う。
    (まもる→みがわりのコンボを「まもみが」と呼ぶ事もある)
  • 特性「かそく」「ムラっけ」を持つポケモンが使用する事で、低リスクで能力を上げる。
  • こだわり系のアイテムを持った相手の技を固定する。
  • 前述の通りZワザは完全に防ぎきれないが、ポジティブに考えればバトル中に一回しか使えないZワザによる負担を最小限にまで抑えられる数少ない方法である。
等と、様々な戦法に利用することができる。
また、このイメージから「かそく持ちは初手まもる」と読まれやすいが、そこを読み切って積み技を使ってこようとする相手を殴るテッカニンという型もある。実際に使わずとも「持っているかもしれない」というだけで心理的プレッシャーをかけやすい。

この技の強さがよく分からない人はフルアタ構成でまもみがエルフーンに挑めば大体分かる。
エルフーンの場合は優秀な特性があってこそではあるが……。


ただ、シングルにおいてはどちらかと言うと「戦法の一環」と言う面が強い。
特にウーラオスの存在が物凄く重い第9世代現在では、下手に身を守ろうものなら1ターンの行動ごと粉砕されるため、とりあえず採用と言うわけにはいかないのが実情。
おまけにパンチグローブのせいで貫かれるか貫かれないかと言う二重の恐怖まで与えてくるもんだからもう……。

そのため、採用するポケモンは概ね「かそく」持ちや陰湿戦法持久戦向けに限られている。


ちなみに、特性「なまけ」のケッキングはこの技がある時点で勝ち目が無いも同然。
まもるを使われたら素直に交代しよう。

なお「スロースタート」解除の時間稼ぎのために是非ともこれらの技が欲しいはずのレジギガスは残念ながら第7世代まで覚えなかった。
元々わざマシンが使えないポケモン以外では極めて異例の扱いである。
一応ワイドガードはあった上、第8世代でやっと覚えた。

対戦での扱い・ダブルバトル編

ダブルバトルでの使用率は非常に高く、シングルバトル以上に警戒すべき技の1つとなっている。

ダブルバトルでは一方が「まもる」で攻撃を受け流し、もう一方が攻撃ということができるため、「守っている間は攻撃不可」というシングルでの常識は意味をなさない。

これを利用し、例えば自分のポケモンAを一撃で倒せる相手ポケモン(Aを縛っているポケモン)がいる時、A「まもる」で攻撃を無効化→相方Bでそのポケモンを倒す…といった縛りを解除するプレイングが可能。

これがダブルバトルならではの面白さであり、故にほぼ全てのポケモンが「まもる」を覚えている前提で戦う必要がある。

他にも味方の「じしん」や「だいばくはつ」から身を守ることも可能で、シングルバトル以上に活用方法が豊富である。
ダブルバトル黎明期だったポケモンコロシアムで、シャドー幹部のダキムが「まもる」+「じしん」のコンボを駆使していたのは当時のプレイヤーの誰もが味わったはず。

なお「まもる」はPP面で「みきり」の上位互換と思われがちだが、実際は「みきり」は「ふういん」されにくいというメリットがある。
特に第四世代ではヨノワールの「トリックルーム」発動→まもる封印→カビゴン&メタグロスで爆発する封印爆発パが対策必須だった為、「みきり」が使えるポケモンは守るより優先して覚えさせられていた。

さらにZワザとして使った際の追加効果も「まもる」が「低下した自分の能力を回復」で、「みきり」が「回避率が1段階上昇」とそれぞれ異なる。


習得方法

「まもる」は登場以来どの世代でも「わざマシン17」で習得できる。
また第二世代のみカメックスパルシェンフォレトスといった硬い殻を持つポケモンがレベルアップで習得できた。

「みきり」は第二世代のみ「わざマシン43」で習得できるが、以後は「ひみつのちから」や「ニトロチャージ」に置き換わっている。
レベルアップで習得できるのはバルキー系をはじめとする一部のかくとうタイプのほか、ジュカインヤミラミメガヤンマケンホロウ等。
RSEで一度互換切りがなされたため、殆どのポケモンは使用するためにVC版金銀クリスタルを経由する必要がある。
なお、金銀クリスタルでわざマシン43は使い捨てな上に一個しか手に入らない…かと思いきや、タイムカプセルで送られた初代産ニドラン♂♀の持ち物になっており、周回プレイを行わず無限に入手できる。


その他の守る技

  • ニードルガード
タイプ:くさ PP:10
登場時はブリガロン専用技だったが、のちにノクタスマラカッチヤナッキートゲデマルも使用可能に。
「まもる」の効果に加えて、接触技を使ってきた相手のHPを最大値の1/8減らす追加効果がある。

  • トーチカ
タイプ:どく PP:10
ドヒドイデ専用技
「まもる」の効果に加えて、接触技を使ってきた相手をどく状態にする追加効果がある。

  • キングシールド
タイプ:はがね PP:10
ギルガルドの専用技。自分が受ける攻撃技のみを防ぎ、変化技は防げない。
攻撃技を防いだ際、その技が接触技だった場合は相手の攻撃を1段階下げる*2
この技を選ぶと、ギルガルドは発動直前にシールドフォルムになる。

  • ブロッキング
タイプ:あく PP:10
タチフサグマの専用技。自分が受ける攻撃技のみを防ぎ、変化技は防げない。
攻撃技を防いだ際、その技が接触技だった場合は相手の防御を2段階下げる。

  • たたみがえし
タイプ:かくとう PP:10
登場時はゲッコウガの専用技で、のちにナゲキも使用可能に。
場に出たターンのみ使用でき、そのターンに自分と味方が受ける攻撃を全て無効化する。変化技は防げない。また、たたみがえし直後のまもるなどは失敗しない。
ダブルバトルで真価を発揮する技。
剣盾では削除はされていないものの、過去作から連れてきたナゲキしか使用できない。

  • ワイドガード
タイプ:いわ PP:10
複数の相手を攻撃する技から自分と味方を守る、ダブル用の技。
ただし、優先度は+3であるため、先に「ねこだまし」をされる危険性がある。
また、上述のフェイントなど「貫通及び解除の効果がある技」を片方が受けただけでも解除される。
地味に強化されている技でもあり、第五世代では連続使用で成功率ダウンがあったものの、第六世代では成功率がダウンしなくなった(ただしワイドガード直後のまもるは成功率ダウン)。第七世代からは「ダークホール」など複数の相手を対象とする変化技も防げるようになった。

  • ファストガード
タイプ:かくとう PP:15
優先度+1以上の先制技から自分と味方を守る技。
優先度+3、フェイントなどを受けたときの処理、連続使用時の処理はワイドガードと同じ。第六世代からは先制の変化技、「いたずらごころ」「はやてのつばさ」「ヒーリングシフト」といった「一部の技を先制で出す特性」の効果で先制した技も防げるようになった。

  • トリックガード
タイプ:フェアリー PP:10
変化技から自分と味方を守る技。
登場時はクレッフィの専用技で、のちにチリーンマギアナデスカーンも使用可能に。
優先度+3、フェイントなどを受けたときの処理はワイドガードと同じ。連続で使っても失敗せず、直後にまもる等を使用しても失敗しない。

  • スレッドトラップ
タイプ:むし PP:10
スカーレット・バイオレットで新登場したワナイダー専用の技。守る同様優先度+4で自分への技を防げる上に触れてきた相手の素早さを1段階下げる効果を持つ。しかしワナイダー自身はかなりの鈍足のためこれを発動した後でも先手を取れることは少ない。

  • ダイウォール
タイプ:ノーマル PP:不定
ポケモンがダイマックスしたとき、変化技を覚えていると一律でノーマルタイプの変化技「ダイウォール」となる。
「まもる」の上位互換であり、「まもる」等と違ってダイマックスわざによる攻撃も完全に防ぎきる。
ただし、前述の「キョダイイチゲキ」「キョダイレンゲキ」には貫通される。「フェイント」にも貫通されるが、解除はできない。

また、ここで紹介した防御技は全て「ねこのて」の効果で選ばれないため、その意味でもこの技を使う専用パーティで重宝されることがある。


アニメでの扱い

アニメではサトシを始めとした多くのトレーナーが


「かわせ!」


を一言指示しただけでポケモンは100%技だろうが必中技だろうが問答無用で避けてしまうのだからあっても意味が無い。

と思われがちだが拘束されていたり疲労が溜まってるときはかわしきれずクリーンヒットする場合も多々あったりする。

主人公勢は見栄え的な問題からか防御戦法はあまりしないが、
ジムリーダーやライバル等の強敵はまもるでサトシのポケモンの攻撃を凌ぎ疲労が溜まった所や技の隙等を突く戦法がよく見られる。
また、ジンダイレジロックは「ストーンエッジ」でシンジエレブーの「まもる」を貫通するという完全なルール無視を行った。
見方を変えると、貫通できるかできないかが指示による「まもる」と技の「まもる」の差と解釈する事も出来るが。

制作経緯

『ポケットモンスター金銀 ポケモンずかん』のスタッフインタビューでは、この技は「いちばん苦労した技は何か」という質問に対して名前が挙げられ、その制作経緯が語られている。
この技は元々、ロックオンやれんぞくぎりといった技への対抗策として制作された。
だが当初は毎回100%守ることができたため、すなあらしやどくどくと組み合わせると非常に強力な技となってしまった。
成功率を70%くらいにする案も出たがそれでは使わなくなってしまうため、色々考えた結果、最初は100%成功、2回目以降は成功率が下がるという製品版での性能となったという。


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最終更新:2023年12月31日 18:12

*1 第五世代までは1/2、1/4、……

*2 第七世代までは2段階