ヤオヨロズガール

登録日:2018/11/28 Wed 01:42:24
更新日:2022/11/13 Sun 08:16:13
所要時間:約 5 分で読めます





『ヤオヨロズガール』は漫画家、御船麻砥による漫画作品。かつて幻冬舎の「月刊コミックバーズ」にて連載されていた。
桃太郎をモチーフにした主人公、日本昔話をモデルにした登場人物が特徴のコメディ。


■あらすじ

舞台は、大災害に見舞われ物自体が少なくなった闇の時代。
島国“ニホン”で人々が復興に努める中、迷いながらも明るく強く生きる、キュートでパワフルな16歳の女の子・百花(ももか)の物語!


■登場人物

  • 吉備津 百花(きびつ ももか)
主人公。名前の由来は桃太郎+きび団子か。←桃太郎のモチーフは吉備津彦命なので、きび団子ではなくそこから。
校章が髑髏マークで制服に骨十字のある凄い学校、私立骸(むくろ)高校に通う16歳のJK。
ピンク髪に麻呂眉という容姿と、いたるところに鋲が打ってある制服が特徴。
育ての親であるおばあちゃんにこきつかわれて物探しにガラクタ置きを漁る日々を送っている。
明るく脳天気だが、肉弾戦にかけては天才的なセンスを誇り、相手の攻撃はすべて見切って防ぐほどの実力者。
一方でオツムは弱く、クラスメイトやたまたま遭遇した泥棒なんかに知恵を貸してもらう事もしばしば。
幼少期の記憶が無く、天才的な戦闘センスの理由は自分でもわかっていない。生き別れの兄がいるようだが……?

  • おばあちゃん
百花の育ての親。隻眼でアイパッチをしているイカした婆さん。
百花に戦闘を仕込んだ師匠で、百花も敵わない最強キャラ。
毎日のように寝坊する百花を文字通り叩き起こし、満足に仕事のこなせない百花を鉄拳制裁し、仕事を子分に丸投げした百花をまた殴り……とかなりバイオレンスな人物。
しかし百花は彼女をかなり慕っており、いつか褒めてもらおうと精進している。なお未だ褒められた事はない模様。

  • 猿山 申(さるやま しん)
百花の幼馴染み。モデルはまんま。容姿も猿。
気弱だが、頭の回るインテリ系。喧嘩なら無敵だが頭が残念な百花によく知恵を貸している。
同じく猿モチーフとひと目でわかるのに美人で色っぽい姉、更(さら)がいる。

  • 犬養戌狗男(いぬかい いくお)
元浮浪児で、百花を姐さんと呼んで慕う男。モデルはまんま
どこぞのニートみたいな名前である。犬飼いいくお!
犬耳にしか見えないフード付きの服に世紀末の雑魚キャラが着けてそうなトゲトゲ首輪という奇抜なファッションセンスの持ち主。1巻の表紙での目つきがヤバイ。


  • キジ
そのまんま。ケガをしていたところを百花に拾われた。
猿山と犬養が人間なのに対しこいつだけ何故か本物。しかも2話で拾われて以降一切登場しない。キジェ……。

  • 鬼神 刹那(おにがみ せつな)
物の少ない闇の時代の重要な資源であるガラクタ置き場を仕切る鬼神一家の坊ちゃん。
婆ちゃんの命令で漁りに来た百花に舎弟の赤鬼(あかき)と青鬼(あおき)をよくけしかけたりしている。もちろんモデルは桃太郎のたち。

  • 未来(みく)
百花の同級生。珍しく明確なモデルが不明。一般人ポジションかもしれない。

  • 羊田 寝太郎(ひつじだ ねたろう)
百花の上級生。モデルは三年寝太郎だろう。元ネタ通り基本的に寝てばかりいる。羊風ヘアスタイル。

  • 天乃邪鬼(あまの じゃく)
天乃邪魅(あまの じゃみ)
百花の同級生で双子の兄妹。モデルはあまのじゃくだろう。

  • 一寸
針を武器に戦う盲目の少年。ツインテールの女の子、朱羽(しゅう)をお供に連れている。モデルは一寸法師だろう。
両親を殺され、その復讐の為に各地を旅しているという、出る漫画を間違えたようなシリアスな設定の持ち主。
盲目のため気の流れで相手を判断している。両親の仇と百花は気の流れが似ているらしく、仇と誤認して彼女を襲撃した。

追記・修正は昔話の登場人物になってからお願いします。




「今度こそ見つけた……」

「両親の仇!!」


おわり
THE END





……いや、石を投げないでいただきたい。本当にこういう終わり方なのだ。上記の流れだが、見覚えがある人もいるのではないだろうか。
「あんまりな最終回の漫画は?」のような話題になると必ず張られる漫画の画像であり、
その後は大抵「これコラじゃないんだ」「こいつ主人公じゃないんだよな」などと補足されるが、肝心の漫画のタイトルが語られる事は少ないと思われる。


そう、件のシーンを生み出した漫画こそ、このヤオヨロズガールなのだ。
「両親の仇!!」と大ゴマで凄んでいる人物は一寸であり、仇らしき人物は主人公の百花に似ている。
……が、よく見ると髪型が違う。というか、この最終話に百花は登場していない。恐らくは、百花の生き別れの兄ではないだろうか?

この最終話のあまりにもあんまりな結末にネットニュースで取り上げられ、某掲示板でもひっそりと話題になった。
Wikipediaに「打ち切りでひどい最終回に」と書かれただけの立て逃げ記事が作られたりした事も。

件の最終話は、単行本では3巻収録になる。……と思われるのだが、
3巻を出すには話数が足りなかったのか、現在に至るまで2巻までしか発刊されておらず、事実上最終話は単行本未収録となっている。
そのため最後のページは有名だが正確な話の内容を知っている人はほとんどいないと思われる。
どうしても最終話が読みたければコミックバーズ2008年7月号本誌を手に入れるしかない。

この最終回が掲載された時期、作者のHPが消滅しており、一時期その安否が心配されたが、
2009年3月に一迅社の隔月刊誌コミックZERO-SUM増刊WARDにて期待の次回作こと「アクマゼルマ」を連載開始した。
……が、こちらも2010年11月に早々に最終回を迎えた。
ただこちらは最終話の前話に一気に話を進めたためそれなりに綺麗にまとまっている。

ちなみに御船麻砥氏はギタドラシリーズでVenusなどの楽曲のイラストレーターを担当している方である。殆どの人はこちらで氏を知ったのではないだろうか?


「今度こそ見つけた……」

「冥殿の仇!!」


おわり
THE END


ご愛読ありがとうございました。
Wiki篭り先生の追記・修正にご期待下さい。



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最終更新:2022年11月13日 08:16