SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE

登録日:2019/04/19(金) 14:49:00
更新日:2024/02/25 Sun 12:39:47
所要時間:約 12 分で読めます







Death



SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(以下、隻狼)とはフロムソフトウェアが開発したPS4・Xbox One・PC用ゲームである。2019年3月22日発売。

+ 目次

概要


フロム・ソフトウェアらしい高難度のアクションゲーム(いわゆる死にゲー)。
同社の代表作であるDemon's SoulsDark Soulsシリーズ/Bloodborneを経て生まれた“ソウルボーン”と呼ばれる系譜に近い作風だが、舞台が日本の戦国時代をモチーフにした和風ファンタジーである点と、既存のソウルボーンとはまた一味違うゲーム性を持つ点が特徴。
“相手の攻撃を弾く”ことに重きを置いた作品で、刃と刃がぶつかり合い、攻防が目まぐるしく入れ替わる、激しい剣戟アクションが持ち味。

ジャンルは従来のアクションRPGではなくアクションアドベンチャーであるため、主人公は固有のキャラクターとなっており、プレイヤーのアバターではない。
ストーリーや世界観は各アイテムのフレーバーテキストやキャラクターの台詞で分かりやすく語られるため、本筋だけならフロム作品の中ではかなり理解しやすい方と言えるだろう。*1


ストーリー


時は戦国。

北国の雄、葦名(あしな)一心の国盗りから二十余年、一心が病に伏せるとともに、葦名の国は存亡の危機に瀕していた。
一心の孫である弦一郎は、葦名の国を生かすために不死の力である竜胤(りゅういん)を手にすべく、竜胤の御子である九郎を囚える。

一方、九郎に仕える忍び“”は主を奪われ、刃を失い、井戸底で死んだように伏していた。
そんな狼の元へ、一通の文が落とされる。

“貴殿の宿命、今は月見櫓にあり──”

『命を賭して主を守り、奪われたら必ず取り戻せ』
忍びの掟を思い出した狼は、九郎を取り戻すべく月見櫓へと向かう……


キャラクター


本作の主人公。戦災孤児だったところを大忍び「梟」に拾われ、忍びとなり、九郎に仕えることとなる。
非常に無口・無表情な堅物だが、はちきれんばかりの銭袋を見て微かに笑みをこぼしたり、とんでもないところに店を構えている者に呆れたような応えをしたりと、意外と感情表現は豊か。眉間の皺が緩んでホッとした人も多いはず。
実は本編開始直後は、若干の記憶喪失状態である。

葦名に古くから伝わる異端の力、「竜胤」をその身に宿す「竜胤の御子」であり、狼の主。
親族がおらず、唯一の臣下として狼を強く信頼している。
年若いが聡明でしっかりとしており、人の上に立つ風格があるものの、菓子作りが得意と自慢するなど、年相応なところもある。
こんな可愛い御子様が女の子のわけないだろ!

若くして葦名の将軍となった、刀と弓の名手。
葦名一心の孫だが、血は繋がっていない庶子である。

九郎を連れ出して逃げようとした狼の左腕を切り落とした張本人。
異端の力を使ってでも葦名を生かすことに執着しており、竜胤の御子の力を手に入れようとしている。
物語序盤~中盤にかけての最難関として狼の前に立ちはだかり、多彩な技と異端の力で圧倒してくる。
作中で何度か戦う機会があり、フロムゲーにしては珍しい正統派のライバルキャラと言える。

狼を助けるべく荒れ寺に現れた、物静かでミステリアスな女性。
「主の命で助けにきた」とは言うものの、主の名も理由も明かそうとはしない。
薬水が湧き出る瓢箪を作った凄腕の薬師で、酒豪。
酒を振る舞えば仕草の割に豪快な飲みっぷりを見せてくれる。中の人が影響してるわけじゃないだろうな。

一代で葦名の国を興した剣豪、或いは剣聖。
現在は高齢と病により伏せっており、生きているのが不思議なほど。
一心が病に伏せると共に、葦名の地に内府が勢力を伸ばし始め、城内に内府の忍びがちょくちょく出ている始末。
噂では、一心に代わり、そんな鼠共を狩る天狗がどこかに現れているとか。

  • 荒れ寺の仏師(CV.浦山迅)
荒れ寺で一人黙々と仏像を彫り続けている隻腕の怪人。
彫塑には内面が現れるため、幾度彫っても怒り顔の仏しか彫れないと語る。
弦一郎に敗れた狼を拾い、忍義手を授けた。

  • (CV.土師孝也)
狼の育ての親であり、「大忍び」の名を持つはぐれ者の巨漢。
義父として、また師として、狼の体に技、そして心に掟を叩き込んだ。
曰く、
一つ 親は絶対。逆らうことは許されぬ
二つ 主は絶対。命を賭して守り、奪われたら必ず取り戻せ
三つ 恐怖は絶対。一時の敗北はよい。だが手段を選ばず、必ず復讐せよ

しかし、本編開始時点では既に故人。
狼のことは戯れに拾ったようだが、忍びの粋を継承することは、梟にとっての喜びでもあったようだ。

  • 死なず半兵衛(CV.塾一久)
其処許(そこもと)おじさん。
訳あって不死の体となってしまい、死に場所を求めるうちに荒れ寺へと辿り着いた。
その体質を利用して、狼の忍び技の練習台となってくれる。……死にながら。
文字通り体を張って狼と付き合ってくれる上、話す言葉にも人柄がにじみ出ているため、エマを差し置いてヒロイン扱いされている。
そしてスピンオフの漫画版SEKIROではまさかの主役抜擢。葦名一心とも面識があったようだ。

金剛山 仙峯寺の奥の院に住む、「偽りの竜胤」の力を持つという長い黒髪の少女。
ゲーム中盤で登場し、狼に協力してくれるようになる。
柿が好物。手からお米を実らせる能力がある。お米は大事。


+ 主な敵キャラクター(ネタバレ注意)
wiki内に個別項目があるものを一覧で記載。
太字は類希な強者。



本作の特徴


スタミナの撤廃

本作ではフロムの過去作に見られたスタミナゲージが存在しない。
何故なら主人公・狼は手練れの忍者であり、ただの不死人一般狩人とは訳が違うからだ。
ダッシュやステップ、攻撃などの各種アクションを何の制限もなく好きなだけ繰り出せるため、非常にスピーディーな攻防が展開される。


落下ダメージの緩和

従来作と比べて、落下ダメージが大きく緩和された。
何故なら主人公・狼は熟達の忍びであり、放浪騎士野良狩人とは鍛え方が違うからだ。
ただし何事にも限度はあり、あまりにも高所からの落下だとダメージは受け、最悪死亡するのでご注意を。
落下死では一応後述の「回生」の回数は消費しないが、HPを消耗した状態でリスタートする為、回復アイテムの残量に注意する必要がある。


水中アクションの追加

フロムの過去作品ではどんな屈強な主人公も深い川や海に落ちたら死亡する作品が多く、「フロムゲーの水辺には河童が住んでいてプレイヤーを水底に引きずり込んでいる」などと言われていたが、今作の主人公・狼は水面を泳ぐことができる。
まぁカナヅチだったらそもそも忍びになれないだろうが

さらに、ストーリーが進むと潜水も可能になり、水中にあるアイテムを拾ったり隠し通路を見つけたりはもちろん、水中に潜む敵と戦う機会もある。
泳ぐ狼はジェット噴射のような謎の加速が可能で、移動速度はかなり速い。
水中戦は地上と異なり三次元的な空間戦闘になる上、攻撃手段も減るためだいぶ勝手が異なるが、泳ぐ速度の速さもあってヒット&アウェイがやりやすく、慣れれば楽しさは感じられるだろう。


ステータスの簡略化

本作にはキャラクターのレベルや細かなステータス強化システムがない。
また、新たな武器や防具の購入・強化といった類いのシステムも存在しない。*3

攻め力(攻撃力)を上げたり、体力(HP)と体幹の最大値を増やすことは可能だが、それらの強化に必要なアイテムは基本的に道中のボスを倒して入手する形となっているため、雑魚を倒してレベル上げやステータス強化をすることは不可能となっている。

キャラクターの強化要素としてはスキルツリーシステムが導入されており、敵を倒すと手に入るスキルポイントを消費して様々な常在効果(パッシブスキル)や流派技などを習得できる。
これによりある程度戦闘を有利に進められるが、スキルが増えたからといって劇的に難易度が下がるわけではない。
ソウルボーンのように「レベルを上げてのゴリ押し」という戦法が通用しないため、プレイヤー自身の成長がより重要となる。


マルチプレイの廃止

本作はソロプレイ専用であり、他のプレイヤーと協力したり対戦したりするマルチプレイの要素が存在しない。
特に協力プレイができない点は難易度にも大きく関わっており、「自分一人では倒せないボスを他のプレイヤーと協力して倒す」という攻略方法をとることができない。
どんな強敵が立ちふさがったとしても、頼れるのは己自身のみなのだ。

オンライン要素が全くないわけではなく、自分の行動を記録して他人に共有する『残影』と呼ばれるシステムがあり、オンラインに繋いでいれば良心的な先輩プレイヤーたちが隠しルートなどを残影によって知らせてくれる。

デスペナルティ

狼は死亡すると、『所持金の半分』『スキルを獲得するための経験値の半分』をそれぞれ失う。
そして、失ったお金や経験値を取り戻すことはできない。

ボス前など死亡が予想されるときは、予めスキル経験値を貯めてスキルポイント*4に変換しておく、ショップで銭袋*5を購入し所持金を減らしておく、などの対策をしておけば、死亡時の損失を軽減できる。

まれに、死亡しても冥助(みょうじょ)という救済措置により、お金や経験値の喪失が発生しないこともある。
ただし、あまりにも死亡しすぎると、狼と関わりのあるNPCが竜咳(りゅうがい)と呼ばれる病に罹っていき、冥助の発生確率が次第に減少していく。
竜咳にかかったNPCは、とあるアイテムを使用することで快復可能で、冥助の発生確率も元に戻る。
竜咳を放置していてもNPCが死亡したりはしないので、基本的に放置していても問題はないものの、竜咳が治るまでそのNPCのサブイベントが進行しなくなるなどの影響が出ることもある。


難易度

手練れの忍びである狼だが、しかし時は戦国。
ソウルボーン以上に簡単に死ぬ。発売直後はその高い難易度で大きな話題となった。
フロムの過去作経験者であっても本作には苦戦することがあるが、これは本作のゲーム性を理解しないまま過去作のセオリーに従ってプレイしてしまう点が原因として考えられる。*6

本作はタイミングよくガードして敵の攻撃を弾き、体幹(後述)を削って敵を倒す「弾きゲー」であり、敵の攻撃を見極めしっかり弾くことができれば、ボスによっては攻撃を1回しか当てなくても倒すことができるバランスに仕上がっている。

このゲーム性が知られるようになってからも難しいという声は絶えず、特にボス撃破までの試行回数は歴代のフロム作品の中でも多くなりがち。
ただしそれを見越してか、トライ・アンド・エラーの負担が大幅に軽減されているのも今作の特徴。

不死の力を持つ主人公は「回生」と呼ばれる能力を持ち、死んでもその場で復活することができる。(無制限に何度でも甦るわけではない。詳細は後述。)
また、ソウルボーンの篝火や灯りに相当する「鬼仏」がボス付近に配置されており、回生できずに死亡した場合は鬼仏から即座にリスタート可能で、主人公の機動力の高さもあってボスや難所まであっという間に辿りつける。

本作は第二、第三形態を持つボスも多く、特に「類稀(たぐいまれ)な強者」と呼ばれる大ボスに至ってはいわゆる「前座」がいることも。
もちろん死んでしまうと前座との戦いからやり直しである。


システム


忍殺

一度で死なぬならば、幾度でも殺せば良いだろう

敵の隙を衝き、致命の一撃を与える。
ソウルボーンでの「致命の一撃」と違い、忍殺は即ち一撃必殺であり、ボス・雑魚問わずどれほど体力が残っていようと死に至らしめることができる。
ただし、ボスは体力ゲージを複数本持っているため、概ね複数回殺さなければならない。

忍殺をするには基本的に後述の体幹ゲージを削る必要があるが、相手がこちらに気づいていない状態であれば、体幹ゲージと無関係に隠密忍殺*7を決めることもできる。
たとえボス相手であったとしても、こちらに気づいていないのであれば隠密忍殺は可能。
中ボスレベルならだいたい隠密忍殺できるルートが用意されている。


体幹

忍びの攻撃は、「体幹」を削り取るためにある

本作独自のゲーム性を生み出しているシステム。
スタミナゲージが存在しない本作において、“戦闘におけるスタミナ”と呼べるものが「体幹」である。敵味方双方に存在する。

体幹ゲージは『攻撃に当たる』『攻撃をガードする』『攻撃を弾かれる』等で蓄積されていき、ゲージが全て溜まる(=体幹が全て削られる)と体勢を大きく崩し、隙を晒す事となる。
狼であれば膝をついて一定時間動けなくなり、その間被ダメージが増大する。
そして敵であれば、狼が忍殺を決めるタイミングとなる。

弾きや見切り(後述)が最も大きく相手の体幹を削ることができ、体幹を削りきれば一撃必殺の忍殺を狙えるため、体幹ゲージは事実上第二の体力ゲージであるといえる。 MGS3、4のスタミナが感覚的に近いだろうか。
この体幹ゲージの存在により、ボスに一切攻撃を当てずひたすら弾き、とどめの忍殺だけで倒すという玄人プレイもできる。

溜まった体幹ゲージはダッシュや攻撃をしなければ自然回復していくが、これは敵も同じ。
意味もなく敵と睨みあっていると体幹の回復を許してしまうので、こちらから攻撃を仕掛ける等してなるべく敵を休ませない立ち回りを心がけたい。
また、HPが減るにつれ体幹の回復速度が落ちるので、敵のHPを削る/こちらのHPを高く保つことも非常に重要である。

一応、相手の体幹ゲージを気にせずHPを削り切っての撃破も不可能ではないが、ボスはほとんどの場合で体幹の方が先に削りきれる。*8

ちなみにソウルシリーズではガード中はスタミナ回復が遅れていたが、狼はガードモーション中に体幹ゲージの回復が早くなる。


弾きと険攻撃

打ち込むばかりでは、崩せない相手もいる

敵の攻撃をタイミングよくガードすることで、その攻撃を弾き、敵の体幹を削ることができる。
弾きに成功したときは“カァン!”という小気味良い音と共に火花が散る。ダークソウルのパリィに比べると、受付タイミングはかなり長い。

敵の怒濤の連続攻撃も、全て弾いてしまえば相手の体幹を大きく削ることができるため、単に避けるよりリターンが大きい。
プレイヤーにとって、弾きは『攻め』と『守り』を両立させる非常に重要なアクションとなっている。

しかし、ガード不可/弾き不可などの特殊な攻撃もあり、そういった攻撃が繰り出される直前、狼の頭上に「」マークが出る。
危険攻撃にはいくつか種類があるが、狼側にも対抗手段が用意されている場合があるため、見極めればこちらの攻撃チャンスにもなりうる。

+ 主な危険攻撃とその対策

突き攻撃

槍や刀、足などを前方に突きだす攻撃全般。
狼も攻撃ボタン長押しで繰り出すことができる。

突きはガード不可だが、弾きは可能。
また、スキル「見切り」を習得している場合、敵の突き攻撃に対し前ステップすることで得物を足で踏みつけ、体幹を大きく削ることができる。
横ステップでも回避可能だが、リーチが長いので怖気づいて後ろステップしたりジャンプすると狩られる。恐れず前に出ることが肝心である。


下段攻撃

刀や槍でこちらの足元を狙う攻撃。
ガード不可かつ弾き不可。狼に繰り出す手段は無い。

ジャンプで回避可能で、さらに回避後に空中でもう一度ジャンプボタンを押して敵の頭を踏みつけることで、体幹を大きく削ることができる。
薙ぎ払うような攻撃が多いため、ステップでかわす場合、後ろステップだと避けやすく横ステップだと斬られやすい。

空中にさえいれば当たらないので、飛び上がって攻撃するような一部の流派技*9で回避しつつカウンターを狙うこともできる。


掴み攻撃

いわゆる投げ技。ガード不可かつ弾き不可*10
狼に繰り出す手段は無い。

突きや下段と違って、この攻撃に対して狼側には明確なカウンター手段がない。*11
しかし当たり判定が正面にしかない攻撃が多いため、側面に回り込むようにステップすることで避けられることが多い。
背中を見せた敵に一撃をお見舞いしよう。

今までの作品と違い、「」さえ出なければどんな巨大な怪物の攻撃でも、たとえ 散弾銃の弾丸 ビーム でも弾くことが可能である。
こちらのガード・弾き性能が優秀な分、敵の攻撃も激しくなっており、「弾き・ステップ(前後左右)・ジャンプ」の使い分けが重要となっている。
相手のモーションをしっかり覚えて、予備動作からどの攻撃が来るか瞬時に判断しなければこのゲームをクリアすることはできない。
一方で敵によっては「ひたすら攻撃する」ことによって動きを封じることが有効な場合もある。攻撃は最大の防御なのである。


回生

狼よ、我が血と共に生きてくれ…

竜胤の御子の血を受けた狼は、一度死んでも、その場で即座に蘇る事ができる。
蘇ると最大HPの半分が回復し、ステータス異常が回復する。

ただし、基本的に回生ができるのは1度きり。(条件付きで複数回可能)
回生ができない状態で死亡するとゲームオーバーとなり、チェックポイントである鬼仏から再開する。

鬼仏で休息すれば基本の回生の力が1つ回復し、回生制限も解除される。
他にはアイテムの使用や、敵を忍殺することで回生の力を少量得られ、また忍殺によっても回生制限を解除することができる。

ちなみに戦闘中に死亡した場合、雑魚敵は警戒態勢を解いて持ち場に戻ろうとするため、少し遅れて回生を行うことで敵の背後から忍殺を狙うことができる。
また、強敵であっても納刀するなどの隙を見せる場合があり、一撃を食らわせることができる。


流派技

侍には真似できぬ、忍びの戦う術が書いてある

攻撃・ガードボタンの同時押しで繰り出すことができる特殊な技。
居合斬りなどの様々な剣技や、徒手空拳など、通常攻撃とは趣の異なる技をひとつセットして使うことができる。
ストーリーやサブイベントを進めて様々な「伝書」を手に入れ、敵を倒して稼いだスキルポイントを消費することで伝書に記された流派技を習得できる。
一部の技は使用する度に「形代(かたしろ)*12」を消費するものの、ほとんどの技は特に何も消費せず使用可能。
詳細は当該項目へ。


忍義手

仕込んだ忍具が増えるだけ、敵を殺す術も増えるじゃろう

左腕を失った狼が仏師から譲り受けた義手。
鉤縄で木から木へ、屋根から屋根へ素早く飛び移るといった立体的な動きができる他、各所に存在する素材を入手し、「形代」を消費することで手裏剣や斧など多彩なアクションが可能になる。
詳細は当該項目へ。


余談


その尖ったシステムから、当初は『難しすぎる』という反応が多く見られたが、次第にその優れたゲームデザインが評価されるようになり、2019年度には国内外で多数のゲーム賞を受賞した。
中でも、Steamアワードではユーザー投票形式により、同年に発売された名だたるゲームを押しのけGame of the Yearを受賞したほか、ゲーム業界で最も権威ある『The Game Awards』において年間で最も優れたゲームに送られるGame of the Yearを受賞する快挙を成し遂げた。現在ではフロムソフトウェアの最高傑作とも名高い。
これには葦名復興大臣もニッコリ

とりわけ難易度が取り沙汰されがちな本作であるが、決して「無理ゲー」ではない。
確かに死ぬのはすぐだがボスへのリトライもすぐであり、ゲームの本筋において死ぬことはそこまで重いマイナスというわけではない…ということがフロムのソウルボーンよりも顕著。
さらにボスの強さとギミックを理解すれば、よほどアクションが苦手でない限りは根気よく挑戦すればクリアできる…という“攻略の歯ごたえを体感させる”設計になっている。
というのも戦闘自体は攻撃と弾きを中心に、時折ステップや忍び義手やアイテムを織り交ぜるという非常にシンプルなものである。複雑なコンボ、シビアなスティック捌きなどは要求されない。
また弾きの猶予フレームはそれなりに長いため、相手のモーションをしっかり覚えてさえいれば超人的な反射神経などは不要である。
もっとも一部の壁となるボスは1時間や2時間挑み続けることはザラにある。とあるゲーム記者はラスボスの撃破に10時間を要したとか。

そして、弾きはタイミングが重要であるが、覚えると敵の攻撃を一定リズムで弾けるので、音ゲーなどが得意なプレイヤーは覚えやすいかもしれない。
その結果、やりこみプレイヤーの中では タルコンガでクリアする剛の者 Dance Dance Revolutionのマットコントローラーでクリアする類稀な強者 も現れた。
SEKIROは音ゲーだった……?

必要なのはプレイヤースキルよりもむしろ、何度殺されても挑み続ける折れない心、あるいは精神的な余裕かもしれない。



葦名存亡の鍔際。追記・修正こそ、この項目を守るのだ

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最終更新:2024年02月25日 12:39

*1 もちろん、従来作品のように考察のしがいがある設定も多々ある。

*2 天守閣へ連れて行きながら説得する姿をある場所で確認することができる。

*3 そもそも防具という概念がなく、またメイン武器の刀も最初から最後まで変わらない。ただし、サブ武器である義手忍具のみ、ゲームを進めていくと少しずつ解禁され、素材を消費してより強力な義手忍具を作成することができる。

*4 スキルポイントは新たなスキルの習得に必要なポイントで、死亡しても喪失しない。スキル経験値が一定数貯まると、自動でスキルポイントに変換されていく。

*5 死亡時に喪失しない換金アイテム

*6 盾を持っていないキャラクターを見てBloodborneと同じようなガン攻め戦法(チュートリアルでも「攻め続けろ」と示唆される)を取るプレイヤーや、ダークソウルの両手剣使いのように引き気味で回避を多用するヒット&アウェイで戦うプレイヤーが多かった。

*7 背後から襲いかかる「背後忍殺」、頭上から襲いかかる「落下忍殺」、物陰に隠れて通りかかった敵を仕留める「壁張り付き忍殺」、崖などにつかまり相手の足元から奇襲する「ぶら下がり忍殺」などの種類がある。

*8 たまに体幹ゲージの回復が非常に早い敵もいるが、そういった敵もHPを半分ほど削れば体幹の回復速度がガクッと落ちる

*9 寄鷹斬り、仙峯脚、桜舞いなど

*10 たまに弾き可能な掴み攻撃もある

*11 強いて言えば、義手忍具の仕込み傘でガード→スキルの『派生攻撃・放ち斬り』でカウンターが可能。

*12 義手忍具や一部の流派技を使用するのに必要なリソース。道中に落ちている他、敵のドロップや鬼仏での購入で入手可能。所持上限は初期値で15、最大強化して20。