Justice Society of America: Thy Kingdom Come

登録日:2019/11/08 Fri 22:08:03
更新日:2023/07/25 Tue 10:01:04
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『Justice Society of America: Thy Kingdom Come』は2007年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。

+ 作品情報
『Justice Society of America Vol.3』#7~#22
発売 2007年7月から
脚本 ジェフ・ジョーンズ、アレックス・ロス(#10~#22)
作画 デイル・イーグルズハム(#7、#9~#12、#14~#15、#18~#22)、フェルナンド・パサリン(#8、#13、#16~#17)、
   アレックス・ロス(#10、#13~#16、#22)、ジェリー・オルドウェイ(#18~#21)

『Justice Society of America Annual Vol.3』#1
発売 2008年6月
脚本 ジェフ・ジョーンズ
作画 ジェリー・オルドウェイ

『Justice Society of America Kingdom Come Special: Superman』
発売 2008年11月
脚本 アレックス・ロス
作画 アレックス・ロス

『Justice Society of America Kingdom Come Special: Magog』
発売 2008年11月
脚本 ピーター・トマシ(本編)、ジェフ・ジョーンズ(短編)
作画 フェルナンド・パサリン(本編)、スコット・コリンズ(短編)

『Justice Society of America Kingdom Come Special: The Kingdom』
発売 2008年11月
脚本 ジェフ・ジョーンズ
作画 フェルナンド・パサリン

日本では未邦訳。

ジェフ・ジョーンズによる2度目の『ジャスティス・ソサエティ』・サーガのメインとなった作品。
1996年の名作『キングダム・カム』を題材にした作品で、『JSA』のテーマである伝統と成長を描きながら、
『キングダム・カム』ラストシーンのスーパーマンに焦点を当て、彼の心境の変化を『JSA』との交流を通じて描いている。
また『キングダム・カム』の作画を担当したアレックス・ロスが脚本・作画の両方で参加している。

『キングダム・カム』では駆け足で描かれたスーパーマンが世界と自分を許す過程を別世界での戦いという形で掘り下げている。
その戦いはヒーローたちによる黙示録を描いていた『キングダム・カム』の戦いと似ているが、
本作では神そのものが登場するコミックらしい展開であると共に、ヒーローが持つ信条と苦悩にスポットを当てている。
登場キャラクターも『キングダム・カム』の影響を受けており、リメイクされた同作のキャラクターが数多く登場している。

また『シネストロ・コァ・ウォー』同様に『インフィニット・クライシス』のその後を描いており、
特にダメージの顔の傷やパワーガールの失われた故郷といった悲劇的な要素について掘り下げられている。
その他にもジェフ・ジョーンズが進めていた『リージョン・オブ・スーパーヒーローズ』関係の伏線も存在する。
尚『キングダム・カム』の続編として作られた『The Kingdom』は小ネタとしてのみ登場している。






『Justice Society of America Vol.3』#7



【物語】

『JSA』の血脈を狙ったヴァンダル・サベッジの攻撃*1で意識不明のまま『JSA』に保護されたネイサン・ヘイウッド。
彼は目を覚ますと強力なパワーを持つ鋼鉄の肉体に変化していたが、何も感じず力を制御できない肉体に苛立ちを強めていた。
そんな中家族を奪ったサベッジの手下キャプテン・ナチの解放を求める存在を知ったネイサンは、『JSA』と共に現場に向かう。


【登場人物】

  • ネイサン・ヘイウッド
右脚を失いアメフトの道を絶たれた大学生。祖父と従兄弟は鋼鉄の男スティールとして活躍した。
サベッジの手下『Fourth Reich』の襲撃で家族の多くを失い、自身は敵の体液を浴び意識不明の状態で『JSA』に保護された。
そしてその体液の影響で肉体が鋼鉄化し右脚も復活したが、触覚を失い何も感じなくなっただけでなく、
鋼鉄化で得た強力なパワーをコントロールできないせいで生き残った家族にも触れ合えずにいる。
さらに力を抑える拘束具を勝手に祖父のコスチュームと同じデザインにされヒーローの役割を強制されたと感じ、
『JSA』に不満をぶつけていたが、家族を奪ったキャプテン・ナチに関わる立て籠もり犯の確保に動き出す。
慣れない肉体と久しぶりの両脚歩行に苦しみながらも、彼なりに立て籠もり犯に立ち向かう。

  • パワーガール(カレン・スター/カーラ・ゾー=ェル)
クライシス』で消滅したマルチバースの生き残り。クリプトン人由来のパワーを持つ。『JSA』の議長でもある。
苛立つネイサンにキャプテン・ナチ解放を求める立て籠もり犯の存在を教え、現場に連れて行った。

  • ドクター・ミッドナイト(ピーター・クロス)
暗闇でしか見えない目を特殊なゴーグルで補う有能な医師。煙幕や相棒の梟チャーリーを駆使して戦う。
ネイサンの治療を担当し、目覚めた後も変化した肉体の説明や拘束具の開発などアフターケアに務める。

  • スターマン(ソム・カラー)
31世紀から現れた重力を操るヒーロー。統合失調症を患っており、会話の中に重要な情報とジョークや妄想が入り混じっている。
とある人物の復活のために他の『リージョン・オブ・スーパーヒーローズ』メンバーと共に現代に現れた。
任務を終えて*2も帰還せずに残ったため、旧友スーパーマンから『リージョン』の現状や現代での任務、残った目的を尋ねられる。
しかし過去に戻って悪化した統合失調症の影響で意味不明な言動を繰り返してばかりだった。

  • ワイルドキャット(テッド・グラント)、ホークマン(カーター・ホール)、ミスター・テリフィック(マイケル・ホルト)、スターガール(コートニー・ホイットモア)、ダメージ(グラント・エマーソン)、サイクロン(マキシーン・ハンケル)*3、ワイルドキャット(トーマス・ブロンソン)*4
『JSA』メンバー。ホークマンとミスター・テリフィックはドクター・ミッドナイトの拘束具作成を手伝い、
他のメンバーはパワーガールとネイサンと共に立て籠もり犯確保に向かった。



『Justice Society of America Vol.3』#8



【物語】

『JSA』の最初の1週間を終えたリバティ・ベルとアワーマンは、新婚旅行にアスペンへと向かった。
旅行を満喫する2人だったが、目をかけているダメージのピンチをチームからの通信で知りアトランタに向かった。


【登場人物】

  • リバティ・ベル(ジェシー・チェンバース)
『自由の鐘』を思うことでスーパーパワーを発揮するヒーロー。ジョニー・クイックとリバティ・ベル(リビー・ローレンス)の娘。
かつては父に従う完璧主義者で、父同様に公式『3X2(9YZ)4A』を唱え超スピードを操るジェシー・クイックとして活躍した。
しかし父の死*5によるショックとフラッシュ(ウォリー・ウェスト)の宿敵ズームとの戦い*6で力を失い引退した。
その後『JSA』のサポートをする中、それまで嫌っていたアワーマンの振る舞いとアドバイスで完璧主義を脱却し、
それをきっかけに『自由の鐘』の存在を理解しリバティ・ベルの力を使えるようになり、アワーマンとの関係も深め結婚した。
その新婚旅行の最中、親しい仲のダメージがズームを相手に暴走していると知り、彼の心の傷の理解者として説得に乗り出す。

  • ダメージ(グラント・エマーソン)
爆破能力を持つヒーロー。アトム(アル・プラット)の息子だが、直接会ったことはなく親子の情も無い。
ズームに自分で自分の顔を見られないほど傷つけられて以来、父アトムのものに良く似たマスクを付けている。
精神的にも不安定になっていたが、自分を『JSA』に誘ったリバティ・ベルとアワーマンの支えで回復しつつある。
他の『JSA』メンバーと共に因縁のズームを追い、入ることを禁じられたアトランタ*7まで怒りのままにズームを追ってしまう。
警察と『JSA』の厳戒態勢の中、激しい戦いの末に教会でズームをその手にかけようとしたが、リバティ・ベルが説得に現れた。

  • アワーマン(リック・テイラー)
1時間だけ肉体を強化する薬『ミラクロ』を使うヒーロー。リバティ・ベルとの新婚旅行の最中にダメージの危機を知り、
パワーガールから夫婦での説得を任されたが、妻の思いを汲み取り彼女に全てを任せた。

  • グリーンランタン(アラン・スコット)*8フラッシュ(ジェイ・ギャリック)、パワーガール(カレン・スター/カーラ・ゾー=ェル)、スターガール(コートニー・ホイットモア)、サイクロン(マキシーン・ハンケル)
『JSA』メンバー。ダメージと共にズームを追っていたが、ダメージの存在を恐れたアトランタ警察の要請で市民の避難を援護する。
パワーガールは警察の介入を前にダメージを説得しようとリバティ・ベルとアワーマンを呼び寄せた。

  • ズーム(ハンター・ゾロモン)
悲劇を乗り越えさせることでヒーローの成長を願う狂人でフラッシュ(ウォリー・ウェスト)のライバル。
『JLA』や『JSA』に追われた末に自分を憎むダメージに殺されかけるが、新たな悲劇になると喜んでいる。

  • ジョニー・クイック(ジョニー・チェンバーズ)、リバティ・ベル(リビー・ローレンス)
リバティ・ベル(ジェシー・チェンバース)の両親。2人揃って『JSA』と共に戦ったヒーロー。ジェシーの回想に登場。
ジョニーはジェシーが子供の頃から力の源である公式を教え、マントラの存在を世間に認めさせようとしていた。
しかしリビーは彼のやり方について行けず離婚に至り、父親について行ったジェシーとは疎遠になっていった。
その後ジョニーが命を落としジェシーの能力・心境の変化もあって、現在は母娘の絆を取り戻している。



『Justice Society of America Vol.3』#9~#11



【物語】

ヴァンダル・サベッジ確保に協力してくれた消防署のチャリティーに参加していた『JSA』は、
火事の報せを聞いて消防署員と共に現場に向かい、その原因が死亡した悪魔ゴスから溢れる炎だと知った。
パワーガールも燃やす炎に苦戦する『JSA』は、炎とゴスの死体をスターマンが生み出すブラックホールに任せ撤退した。
スターマンの帰りを待つ『JSA』だったが、彼らの前に現れたのはスターマンを抱えた白髪混じりのスーパーマンだった。


【登場人物】

スターマンのブラックホールから現れた謎の人物。スターマン曰く、マルチバースの1つ『Earth-22』出身。
ヒーロー同士による最終決戦の最中、人類の手で投下された爆弾がヒーローを皆殺しにした瞬間にこの世界に転移した。
『JSA』に保護され、その外見や別世界のことを話す点から強く警戒され軟禁状態に置かれてしまうが、
彼自身も目の前で命を落とした友人たちに似た『JSA』の姿や自分の世界とは異なり平和を保つ世界に困惑している。
また守るべき人類が爆弾を投下した事実に怒りを燃やしているが、ある少女が自殺を試みていることに気が付き、
『JSA』の制止を振り切り少女を救出するなどヒーローの矜持を忘れたわけではない。


ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ/JSA

第二次大戦前から活動しているヒーローチーム。消防署のチャリティー*9参加中に発生した火災で謎のスーパーマンと出会った。
保護した彼の話を聞きその素性を知るも、以前彼に似たスーパーマンが大事件の原因となったことや
消滅したはずのマルチバース出身の可能性があることから、警戒を強めて調査の協力を『JLA』に依頼する。

超スピードを操る科学者。スーパーマンの話を聞く中でスターマンからマルチバースの復活を知り、
その確認のためフラッシュ(ウォリー・ウェスト)と共に『コズミック・トレッドミル』を使用する。

  • パワーガール(カレン・スター/カーラ・ゾー=ェル)
クライシス』で消滅したマルチバースの生き残り。クリプトン人由来のパワーを持つ。『JSA』の議長でもある。
命を落とした『Earth-Two』のスーパーマンの夢を最近見ており、そんな中で彼に似たスーパーマンと出会い酷く動揺する。

  • オブシディアン(トッド・ライス)
影と一体化する力を持つヒーロー。グリーンランタン(アラン・スコット)の息子。普段は基地の警備を担当している。
軟禁状態のスーパーマンの話し相手になり、彼の話に耳を傾ける一方で失敗から学ぶという『JSA』の理念を伝えた。

  • ミスター・テリフィック(マイケル・ホルト)、ドクター・ミッドナイト(ピーター・クロス)
文武両道の天才ヒーローと暗闇でしか見えない目を特殊なゴーグルで補う有能な医師。
チャリティーや話し合いには参加せずに火事の現場検証を行ったが、有力な証拠は見つからなかった。

  • スターマン(ソム・カラー)
31世紀から現れた重力を操るヒーロー。統合失調症を患っており、会話の中に重要な情報とジョークや妄想が入り混じっている。
火事の原因であるゴスの死体を小型ブラックホールで処理した結果、『Earth-22』のスーパーマンを呼び寄せてしまった。
実は31世紀から現代に向かう途中マルチバースの1つ『Earth-22』にたどり着き、その世界のスーパーマンと共に戦っていた。
スーパーマンの話を補完するためにそのことを『JSA』に明かしたが、普段の調子から疑いの目で見られていた。

  • アビゲイル・ハンケル
かつてレッドトルネードとして活躍したサイクロンの祖母。現在は基地の管理を行っている。
孫の付き添いという形でスーパーマンについての話し合いに参加した。


≪ヴィラン≫

  • ゴス、Chroma
神のように人を魅了する力を持ったヴィラン。何者かの手で胸に穴を開けられ殺された。



『Justice Society of America Vol.3』#12~#15



【物語】

新メンバーの成長を見届けたグリーンランタン、フラッシュ、ホークマンは新たなメンバーの選定を開始する。
時を同じくして『JSA』はミスター・アメリカからゴスなどを殺した犯人がゴッグと名乗る人物だと知った。
『Earth-22』のスーパーマンはゴッグの名から自分の世界と同じ悲劇がこの世界で起きることを危惧し、
かつてゴッグと戦った事があるこの世界のスーパーマンから情報を得ようと彼の元に向かった。


【登場人物】

ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ/JSA

第二次大戦前から活動しているヒーローチーム。新たなメンバーのスカウトを行い、総勢24名になった。
ミスター・アメリカとスーパーマンからゴッグの危険性を知って調査を開始し、サンドマンに隠れ家の捜索を任せた。
調査報告を待ちながらゴッグ討伐メンバーについて話し合っていると、ゴッグの不意打ちを受け激戦を繰り広げる。

新たなマルチバースの1つ『Earth-22』のスーパーマン。パワーガールと共にアメイジングマンのスカウトを担当した。
基地に戻りゴッグの名を知ると、自分の世界で悲劇の引き金となったマゴッグがゴッグという神から力を得たことを思い出した。
そして同じ悲劇を防ごうとゴッグの情報を求め、この世界のスーパーマンと互いが知るゴッグの情報を交換した。
その直後ヘラクレスがゴッグの襲撃を受けていると知り、2人でゴッサムまで救出に向かったが、
話を聞かないヘラクレスに手間取っている間にゴッグを取り逃してしまった。その代わり彼の隠れ家に結びつく砂を発見した。

  • ジュードーマスター(ソニア・サトー)*10
新メンバーの1人。凄腕の格闘術と攻撃を外させる力を持つ日本人。英語は殆ど聞き取れず、話すことは全くできない。
ジュードーマスター(リップ・ジャガー)とは無関係だが、暗殺者だった父が『Blood Soldiers/血液戦士』に殺され、
そのリーダーがジュードーマスターの相棒タイガーだったため、意趣返しに現在の名とコスチュームを使用している。
『Blood Soldiers/血液戦士』との戦いに市民を巻き込み逮捕されるも、ダメージの進言で『JSA』に保護された。

  • アメイジングマン(マーカス・クレイ)
新メンバーの1人*11。触れた物質と同じ性質を得るヒーロー。祖父と従兄弟もアメイジングマンとして活躍した。
特に祖父は公民権運動に尽力し、キング牧師やマルコムXと並び称される人物だった。
ハリケーン・カトリーナの被害に苦しむニューオーリンズのために立ち上がり、その噂を知った『JSA』にスカウトされた。

  • ライトニング(ジェニファー・ピアース)*12
新メンバーの1人*13。電子機器に触れると周囲の電気を吸収し、稲妻を思わせる容姿とスーパーパワーを得る高校生。
教師としての顔を持つブラックライトニングの娘で、姉アニッサもサンダーを名乗りヒーロー活動を行っている。
勝手に活動を始めたアニッサの失敗そして教師とヒーローの両面で冷静になれない父の思いから『JSA』に預けられた。

  • ミスター・アメリカ(ジェフリー・グレイブス)
新メンバーの1人*14。元FBIの捜査官でプロファイリングと犯罪科学に通じ、鞭の使い手でもある。
ミスター・アメリカ(トレイ・トムソン)の協力者として活躍し、ヴァンダル・サベッジに殺された彼の後を引き継いだ。
ゴスをはじめとする半神殺しの事件を追っていたが、犯人ゴッグの襲撃で重傷を負い『JSA』に助けを求めた。

  • デビッド・リード
新メンバーの1人*15。アフガニスタンに駐留している海兵隊上等兵。忠実な兵士でありヒーローへの尊敬の念を持つ。
謎の遺物に触れてから左腕に紋章が浮かびビームを撃てるようになった。専用のキャノンで能力をコントロールしている。
『JSA』の発起人であるルーズベルト大統領を曽祖父に持つため、『JSA』の歴史の重要人物としてスカウトされた。

  • サンドマン(サンダーソン・ホーキンス)
砂や溶岩を操る力を持つヒーロー。サンドマン(ウェスリー・ドッズ)のサイドキックだった。偵察など裏方を担当している。
チーム再編後にウェスリーに似たコスチュームを使い予知夢も見るようになったが、悪夢ばかりで苦しんでいる。
スーパーマンが手に入れた砂からゴッグがコンゴにいることを見抜いたが、ゴッグに気づかれ倒れた。

  • ヤキーム・サンダー(ヤキーム・ウィリアムズ)*16
五次元の妖精サンダーボルトを使役できる少年。長期休暇でチームを離れていた。
久しぶりにチームに戻ると新人たちに部屋を取られ苛立っていたが、ライトニングに一目惚れし機嫌を良くした。

  • ワイルドキャット(テッド・グラント)、オブシディアン(トッド・ライス)、ドクター・ミッドナイト(ピーター・クロス)、ダメージ(グラント・エマーソン)、スターマン(ソム・カラー)、ワイルドキャット(トーマス・ブロンソン)、シチズン・スティール(ネイサン・ヘイウッド)
スカウトに参加しなかった『JSA』メンバー。ワイルドキャットはジュードーマスターとスパーリングを行い、
ダメージたち新メンバー一期生はその見学をしながら帰ってきたヤキームと顔合わせをした。
ドクター・ミッドナイトはミスター・アメリカの治療や聖書などに登場するゴッグとマゴッグについての解説を行った。
オブシディアンはゴッグとの戦いで久しぶりに本気を出して戦った。

  • アビゲイル・ハンケル
かつてレッドトルネードとして活躍したサイクロンの祖母。現在は基地の管理を行っている。
ゴッグについての会議でお茶を配っていたが、ゴッグの襲撃に巻き込まれてしまう。


≪ヒーロー≫

メトロポリスを守る鋼鉄の男。『Earth-22』のスーパーマンにゴッグの情報を教え、協力してヘラクレスと戦った。
『Earth-22』のスーパーマンが現れた際、彼がデイリー・プラネットを見て狼狽したため疑いの目を向けたが、
彼の世界ではデイリー・プラネットがジョーカーの襲撃を受け全滅したと知り考えを改めた。

  • インフィニティマン
ニューゴッズの若き神々『フォーエバー・ピープル』が呼び出す謎の超人。ゴッグに狙われたが何とか難を逃れた。


≪ヴィラン≫

  • ゴッグ(ウィリアム・マシューズ)
金色の鎧と杖を操る狂人。その姿は『Earth-22』でジョーカーを殺しヒーローの方向性を変えたマゴッグに似ている。
その正体はアフリカの宣教師だとされ、以前未来人を名乗りこの世界のスーパーマンを未来の罪で裁こうとした*17
しばらく姿を見せなかったが、崇める神ゴッグが目覚めた時のために神を名乗る存在を殺して回っている。
ゴッサムでヘラクレス殺害に失敗しサンドマンに居場所を暴かれたが、逆に『JSA』の本部にワープし不意打ちを仕掛けた。


≪その他≫

  • ヘラクレス
ゼウスの息子の1人で数々の偉業を達成した英雄。アマゾン族と対立するトラブルメーカーでもある。
ゴッサムの博物館でゴッグの襲撃を受けスーパーマンコンビに助けられたが、高いプライドから反抗し取り押さえられた。



『Justice Society of America Vol.3』#16~#20、『Justice Society of America Annual Vol.3』#1



【物語】

ゴッグ(ウィリアム・マシューズ)との戦いの末にサード・ワールドの神ゴッグが復活した。
『Earth-22』のスーパーマンの話から警戒を強める『JSA』の前でゴッグは世界に平和をもたらすと語り、
それを証明するかのようにコンゴの難民やダメージの傷を癒やし、パワーガールを故郷の世界に送り返してみせた。
神の名に相応しい活躍を見せるゴッグにどう対応するか決めあぐねていた『JSA』だったが、
ゴッグが難民を攻撃する兵士を木に変えたこととデビッド・リードをマゴッグに変えたことで状況が変わり始める。
一方故郷に戻り友人たちとの再会を喜んでいたパワーガールだったが、彼女の前にもう1人の自分が現れた。


【登場人物】

  • ゴッグ
サード・ワールドの神の一柱。金色の鎧に身を包んだ紫の肌を持つ巨神。常に笑みを浮かべている。
元々はサード・ワールドで起きた神々の戦争の生存者で、マルチバースを通じてコンゴに墜落し身動きが取れなくなっていた。
ある部族に発見されるも間違った祈りを捧げられ力を得られず、さらに残った力も金色の杖に作り変えられ何もできずにいた。
長い年月を経てその杖は病で死にかけていたウィリアム・マシューズに発見され、彼にゴッグの力を与えると共に、
ゴッグが見た『Earth-22』の出来事を見せたため、ウィリアムはそれをゴッグの預言と勘違いし事件を起こしていた。
そして『JSA』とウィリアムの戦いの中で、彼に与えたパワーを取り戻し復活を果たした。
自らの役割は平穏をもたらすことだと語り、その言葉通り難民の傷を癒やし、大地を潤し、暴走する兵士に罰を与えていく。
そしてその平穏を広めようと中東の小国カーンダックがある西へと歩みを進め、癒やされた人々も付き添っている。
その存在はヒーローや世界中の人々から注目を集めるも、人間のルールを無視する姿を警戒されている。


ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ/JSA

第二次大戦前から活動しているヒーローチーム。復活したゴッグを常に監視し、その動向を見守っていく。
ダメージをはじめとする問題を抱えたメンバーがゴッグの力で治療され、難民への救済を含めゴッグの活躍を認め始めていた。
しかしゴッグが暴走する兵士を無慈悲に処理したことで、メンバー間で意見が衝突し一触即発の状況に陥ってしまう。
マゴッグがゴッグ反対派のメンバーを基地に送り返し、仲間割れという最悪の事態は回避できたが、
反対派のメンバーの前にパワーガールと彼女を追う『Earth-2』のヒーローが現れ戦いが始まってしまう。

  • パワーガール(カレン・スター/カーラ・ゾー=ェル)
クライシス』で消滅したマルチバースの生き残り。クリプトン人由来のパワーを持つ。『JSA』の議長でもある。
メンバーを次々に癒やし混乱を巻き起こすゴッグを落ち着かせようとしたが、彼の力で故郷とされる『Earth-2』に送られた。
そこで親友ハントレスやヒーローたちと再会するも、もう1人のパワーガールが現れ偽物として追われる身になってしまう。
突然の事態に混乱しながら元の世界に帰るために『Earth-2』のマイケル・ホルトに接触し、
彼の技術とスターマンの力を利用して帰還に成功したが、『Earth-2』のヒーローたちまで連れてきてしまう。

ゴッグ反対派。超スピードを操る科学者。姿を消したパワーガールに代わり議長としてチームの方針を決める。
説得などをせずに問答無用で兵士を木に変えたゴッグに対し反対の意思を表明したが、チームの間で意見が分かれてしまう。

  • ホークマン(カーター・ホール)
ゴッグ賛成派。輪廻転生の運命を持つ勇猛な戦士。考古学に詳しくデビッド・リードの力の源がゴッグと関係があると見抜いた。
数多くの戦いを見てきた過去から横暴な兵士を許せず、『JSA』の方針に反するゴッグのやり方を支持している。

  • サンドマン(サンダーソン・ホーキンス)
砂や溶岩を操る力を持つヒーロー。悪夢に苦しんでいることを見抜かれ、ゴッグの力で安らかな夢と共に眠りついた。

  • ミスター・テリフィック(マイケル・ホルト)
ゴッグ反対派。文武両道の天才ヒーロー。臨死体験で妻と再会しながらも信仰を持てずにおり、ゴッグに言葉が届かなかった。
正常な状態になったスターマンと共にパワーガールの行方を探すも、気難しい性格になった彼に手を焼く。

  • ドクター・ミッドナイト(ピーター・クロス)
ゴッグ反対派。暗闇でしか見えない目を特殊なゴーグルで補う有能な医師。煙幕や相棒の梟チャーリーを駆使して戦う。
教会に通うほどの信仰を持ちゴッグを神と認めているが、その教会の牧師の説教から自分が信じる神ではないと思っている。
ゴッグの手で目を治療されるも、そのせいで戦闘や治療に支障が生じている。

  • ダメージ(グラント・エマーソン)
ゴッグ賛成派。爆破能力を持つヒーロー。ゴッグに疑いの目を向けていたが、顔を治療され信頼を寄せるようになった。
顔と共に自信を取り戻し、ジュードーマスターと仲良くなろうと積極的に話しかけ信頼を勝ち取った。

  • スターマン(ソム・カラー)
ゴッグ反対派。31世紀から現れた重力を操るヒーロー。統合失調症を患っており、会話の中に重要な情報とジョークや妄想が入り混じっている。
ゴッグの力で治療されマスクを外し理論派で気難しい性格に変化したが、それでは問題があるらしく元に戻りたがっている。

  • シチズン・スティール(ネイサン・ヘイウッド)
ゴッグ賛成派。鋼鉄の肉体を持つヒーロー。感覚を失った肉体を元に戻せると思いゴッグを信頼するようになった。

ゴッグ反対派。新たなマルチバースの1つ『Earth-22』のスーパーマン。
自分の世界を変えた原因であるゴッグとマゴッグを警戒していたが、大きく異なるその存在に戸惑っている。

  • ジュードーマスター(ソニア・サトー)
ゴッグ賛成派。凄腕の格闘術と攻撃を外させる力を持つ日本人。『JSA』加入のきっかけとなった戦いの裁判の準備中。
英語は分からないが自分を心配するダメージに心を許し、ゴッグ賛成派として戦いにも参加した。

  • マゴッグ(デビッド・リード)
ゴッグ賛成派。ビームキャノンを操る海兵隊上等兵。母親を病気で失った過去からゴッグの救済を認めている。
暴走する兵士との戦いでキャノンを破壊され死亡するも、ゴッグの力で復活し彼の使者マゴッグに変化した。
ゴッグ(ウィリアム・マシューズ)と似た姿になり左腕と右目を失ったが、兵士以上の事ができるパワーを喜んでいる。

  • グリーンランタン(アラン・スコット)、ワイルドキャット(テッド・グラント)、アワーマン(リック・テイラー)、リバティ・ベル(ジェシー・チェンバース)、スターガール(コートニー・ホイットモア)、サイクロン(マキシーン・ハンケル)、ライトニング(ジェニファー・ピアース)
ゴッグ反対派のメンバー。サイクロンはゴッグ(ウィリアム・マシューズ)と共に現れた猿にフランキーと名付けペットにしている*18
ライトニングはゴッグの復活を目撃しその活動を見守っていたが、『JLA』と共にアメリカに戻り戦いには参加しなかった。
登場しないオブシディアンは普段通り基地の警備を担当し、ヤキームは魔法でフランキーに衣装を与え、
ミスター・アメリカはジュードーマスターの裁判の準備を手伝っている。

  • ワイルドキャット(トーマス・ブロンソン)、アメイジングマン(マーカス・クレイ)
ゴッグ賛成派のメンバー。ワイルドキャットは自分の思いに従い、アメイジングマンは強い信仰から賛成している。


≪Earth-2≫

パワーガールがゴッグの力で送られた世界。『クライシス』の戦い以来、他の世界とのつながりが絶たれていた。
『JSA』のメンバーの多くが引退しており、その後継者である『インフィニティ・インク』を中心とした『JSI』が活躍している。

  • ハントレス(ヘレナ・ウェイン)
バットマンの死後にその座を引き継いだ彼の娘。死期が迫るバットマン・ヴィランたちと激しい戦いを繰り広げている。
特に結婚間近だった恋人ハリーを奪ったジョーカー確保に全てを捧げており、『JSI』やロビンと距離を置いている。
ベッドに横たわるハリーを見て決意を新たにした直後、気を失ったパワーガールを発見し再会を喜びあった。
その夜パワーガールと共にジョーカー確保に向かい、彼をその手にかけようとしたがパワーガールに防がれ未遂に終わった。
そして秘密にしていたロビンへの愛とハリーへの後悔をパワーガールに告白し友情を深めていたが、
その直後に本物の『Earth-2』のパワーガールと再会し、彼女と『JSI』と共に『Earth-0』のパワーガール確保に動き出す。

  • パワーガール(カレン・スター/カーラ・ゾー=ェル)
『Earth-2』のパワーガール。姿を消したスーパーマンとロイス・レーンを探し宇宙に旅立っていた。
久しぶりに地球に帰還すると別のパワーガールを発見し、彼女を偽物と決めつけその正体を暴こうと『Earth-0』まで追跡する。

  • ジャスティス・ソサエティ・インフィニティ/JSI
『Earth-2』のヒーローチーム。『JSA』と彼らの子供たちが結成した『インフィニティ・インク』が合流している。
姿を消していたパワーガールの帰還を喜んでいたが、彼女が自分たちの知るパワーガールでないと知り態度を一変させた。
そしてハントレスと『Earth-2』のパワーガールと共に元の世界に戻ったパワーガールを追い『Earth-0』に現れた。

  • マイケル・ホルト
『Earth-2』のマイケル・ホルト。ヒーロー活動のきっかけとなった妻の死が回避されたため研究者を続けている。
『Earth-0』への帰還を願うパワーガールに協力し、『Earth-0』のスターマンの力を利用して成功させた。
『Earth-0』の彼と異なり信仰によって妻が救われたと思っており、強い信仰を持っている。

犯罪の道化王子とも呼ばれるバットマンのライバル。年齢と中毒で車椅子と呼吸器を使用しているが、その狂気は変わらない。
命を落としたトゥーフェイスの穴埋めにハントレスの恋人で検事のハリーを狙い、ハントレスの恨みを買っている。
ハントレスと『Earth-0』のパワーガールに発見され、ハントレスと刺し違えようとしたがパワーガールの妨害で命を落とした。


≪その他≫

  • ブラックアダム(テス・アダム)
六柱の神々の力を持つ中東の小国カーンダックの王。キャプテン・マーベルのライバル。
悲劇で命を落とした家族が眠る墓所で彼も眠りについていたが、妻アイシスが愛した花に導かれ飛び立った。

  • ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ/JLA
世界を守るヒーローチーム。
登場するメンバーは
メトロポリスを守る鋼鉄の男スーパーマン(クラーク・ケント/カル=エル)
超人的力を持つアマゾン族の平和大使ワンダーウーマン(ダイアナ)
宇宙の治安維持組織『グリーンランタン・コァ』の一員で地球担当グリーンランタン(ハル・ジョーダン)
電撃を操る力を持つアフリカ系の高校教師ブラックライトニング(ジェファーソン・ピアース)
ホークマンの運命の相手ホークガール(ケンドラ・ソーンダース)

ホークガール以外のメンバーはゴッグの偵察に現れ、ホークガールはホークマンに『JLA』参加の意志を確かめた。



『Justice Society of America Kingdom Come Special: Superman』



【物語】

自分の世界のような悲劇を防ぐためにこの世界に現れたと信じていた『Earth-22』のスーパーマン。
しかし彼の思いとは裏腹に世界は『Earth-22』とよく似た道を歩み、スーパーマンは自分が破滅の使者と思い始めていた。
悲劇を予言したノーマン・マッケイを思い出したスーパーマンは、この世界の彼の話を聞きに向かった。


【登場人物】

新たなマルチバースの1つ『Earth-22』のスーパーマン。世界を滅ぼした悲劇を防ごうとしていたが、
自分が現れると共にゴッグとマゴッグが登場したことで、自らが黙示録にそって悲劇を呼び起こしたと感じ始めている。
またデイリー・プラネットでの事件で我を忘れてこの世界の自分を殴り飛ばし、自分も世界を危険にさらしていると実感している。
そんな中、自分の世界で黙示録を引用し悲劇を予言したノーマン・マッケイの話を聞くことを思い立ち、
彼から聖書の何を信じるかは自分で選べることそして自分を許すことを教えられた。

  • ノーマン・マッケイ
シカゴの引退した牧師。『Earth-22』ではスペクターに選ばれ、ヒーローの悲劇を見届ける立場だった。
この世界ではヒーローと何の縁も無く、別世界の自分の話に困惑しながらもスーパーマンにアドバイスを語った。

  • サイクロン(マキシーン・ハンケル)
風を操る子供っぽい大学生。スーパーマンの不安を和らげようと彼の世界の悲劇について質問した。
その様子が黙示録に似ていると言ったことでスーパーマンはノーマンのことを思い出した。

  • ロイス・レーン
デイリー・プラネットの美人記者でスーパーマンの妻。デイリー・プラネットでの事件で『Earth-22』のスーパーマンを目撃し、
その事件でスーパーマンが我を忘れるきっかけとなった彼の世界のロイス・レーンの死について聞こうとする。



『Justice Society of America Kingdom Come Special: Magog』



【物語】

ゴッグの力を信じ、彼と行動を共にすることにしたホークマンと若手『JSA』メンバー。
その中の1人マゴッグはかつて自分が所属した部隊が危機に陥っていると知り、単独で救出に向かった。


【登場人物】

  • マゴッグ(デビッド・リード)
ゴッグの力で蘇生し、彼の使者となった元兵士。戦友の救出に向かいその死を目の当たりにするも、生存者の存在を信じ突き進む。
その道すがら曽祖父と『JSA』の関係を知り兵士を夢見た少年時代や9・11を機に入隊した学生時代といった過去を振り返っていく。

  • ゴッグ
サード・ワールドの神の一柱。人々に救済をもたらしながらコンゴからカーンダックへ歩みを進める。
兵士に汚染された川を発見し、被害を食い止めるため川を地割れでせき止めた。兵士は川を浄化する液体に変えた。

  • ホークマン(カーター・ホール)、ダメージ(グラント・エマーソン)、ワイルドキャット(トーマス・ブロンソン)、シチズン・スティール(ネイサン・ヘイウッド)、ジュードーマスター(ソニア・サトー)、アメイジングマン(マーカス・クレイ)
ゴッグと行動を共にする『JSA』メンバー。マゴッグと共に川を汚染した兵士を撃退した。

  • スターマン(ソム・カラー)
31世紀から現れた重力を操るヒーロー。短編に登場。正気を取り戻し世話になった療養所の医師に会いに行った。
そして彼女に自分の素性を語り、最後にある任務のために推薦状とショベルを求めた。



『Justice Society of America Kingdom Come Special: The Kingdom』



【物語】

ゴッグ復活から6日目、休息を宣言した彼はダメージに自分の存在を広める役目を任せた。
アメリカに戻ったダメージはそのルックスを活かし布教活動を開始したが、彼の前にアトム・スマッシャーが説得に現れた。


【登場人物】

  • ダメージ(グラント・エマーソン)
爆破能力を持つヒーロー。ゴッグから世界に彼の力を広める役目を与えられアメリカに戻った。
顔を治療されたために自信過剰でナルシストな性格になっているが、その顔と自信で女性を中心に支持を集めていく。
説得に現れたスターガールに耳を貸さなかったが、アトム・スマッシャーに捕まり父アトム(アル・プラット)の家に連れ去られた。

  • アトム・スマッシャー(アルバート・ロススタイン)*19
巨大化能力を持つヒーロー。サイクロトロンというヴィランの孫だが、アトム(アル・プラット)に育てられヒーローとなった。
スターガールの頼みで恩人の息子ダメージの説得に乗り出し、彼をアトムの家まで連れ去りアトムに関する資料を見せた。
そして自分がアトムの後継者になるチャンスを得ながら感情に流され『JSA』と敵対した過去を語り、
ダメージに自分と同じ過ちを繰り返さないよう説得する。

  • サンドマン(サンダーソン・ホーキンス)
砂や溶岩を操る力を持つヒーロー。ゴッグの力で予知の悪夢から解放されるも、予知ができなくなり事件解決に支障が出ている。
時を同じくして地球に違和感を覚え、地面に潜り調査に向かい地球で起きる異変に気づいた。

  • ドクター・ミッドナイト(ピーター・クロス)
暗闇でしか見えない目を特殊なゴーグルで補う有能な医師。煙幕や相棒の梟チャーリーを駆使して戦う。
ゴッグの力で目を治療されたが透視能力を失ったため、助手のNite Liteと共にMRIやCTスキャンの導入について話し合う。
そんな彼の病院に数多くの病人が現れたが、彼らの望みは治療ではなくゴッグの救済だった。

  • スターマン(ソム・カラー)
31世紀から現れた重力を操るヒーロー。ある任務のため『JSA』の力を借りること無く墓掘りの職を得た。

  • シチズン・スティール(ネイサン・ヘイウッド)
鋼鉄の肉体を持つヒーロー。体を治すまでゴッグに従う覚悟を固めるため、アメリカに戻り家族と触れ合った。

新たなマルチバースの1つ『Earth-22』のスーパーマン。自分の世界と同じ悲劇が始まろうとする中、
その悲劇の引き金の1人となったワンダーウーマンに同じ道を辿らせないよう語りかける。

  • ゴッグ、ホークマン(カーター・ホール)、ワイルドキャット(トーマス・ブロンソン)、ジュードーマスター(ソニア・サトー)、アメイジングマン(マーカス・クレイ)、マゴッグ(デビッド・リード)
サード・ワールドの神の一柱と彼と行動を共にする『JSA』メンバー。カーンダックを目前に足を止め、人類のために祈りを捧げる。
カーンダックに暮らすノースウィンド*20と彼の仲間がゴッグを出迎えるために食料を運んでいる。



『Justice Society of America Vol.3』#21~#22



【物語】

休息を終えたゴッグは突如信奉者に崇拝を求め始め、行動を共にしていた『JSA』メンバーは戸惑いを隠せずにいた。
そこに現れた残りの『JSA』メンバーは、ゴッグが地球と一体化しようとしていること、
もし一体化したゴッグが地球を離れればただでは済まないこと、そしてゴッグが気まぐれで幼稚な存在でしかないことを指摘した。
その言葉に崇拝していれば地球を離れることはなく、崇拝しない者は兵士のように処理すると返すゴッグに対し、
『JSA』は地球と自由のために一致団結して攻撃を開始する。


【登場人物】

ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ/JSA

第二次大戦前から活動しているヒーローチーム。ゴッグの危険性を知り、ミスター・アメリカ以外のメンバーが集結し戦いを挑む。
ゴッグと地球とのつながりを断つべく足と首を中心に狙うも、癒やされた苦痛を元に戻され気力を奪われていく。

超スピードを操る科学者。竜巻を起こしゴッグを倒そうとするも、彼の力で生きる『スピードフォース』に変えられかける。
スーパーマンの援護で完全な変化は免れるも、『Earth-22』のフラッシュに似た姿になり身動きを取れなくなってしまう。

  • ダメージ(グラント・エマーソン)
爆破能力を持つヒーロー。ゴッグを最後まで信じようとしていたが、見せしめとして顔を元に戻されてしまった。

  • シチズン・スティール(ネイサン・ヘイウッド)
鋼鉄の肉体を持つヒーロー。家族のぬくもりを再び感じるためにゴッグを信じようとしていたが、
仲間を傷つけ崇拝を求める神に反旗を翻した。しかし神の怒りを買い常に痛みを感じる体に変えられた。

新たなマルチバースの1つ『Earth-22』のスーパーマン。フラッシュを救い、マゴッグを説得するなど活躍する。

  • マゴッグ(デビッド・リード)
ゴッグの力で蘇生し、彼の使者となった元兵士。ダメージ同様にゴッグを信じ続けていたが、
スーパーマンの一喝と傷ついた『JSA』を前にゴッグの説得に乗り出す。しかしゴッグの癇に障り、与えられた力を奪われてしまう。

  • グリーンランタン(アラン・スコット)、ミスター・テリフィック(マイケル・ホルト)、ドクター・ミッドナイト(ピーター・クロス)、スターマン(ソム・カラー)
ゴッグの救済を受けたもしくは受けようと思った『JSA』メンバー。ドクター・ミッドナイトとスターマンは与えられた救済を奪われ、
グリーンランタンとミスター・テリフィックはそれぞれ娘と妻の死体を見せつけられ肉体的・精神的に追い詰められる。


≪ヴィラン≫

  • ゴッグ
サード・ワールドの神の一柱。人類を救済する間に地球との一体化を進め、地球と一蓮托生の存在になろうとしていた。
自分を崇拝し続ければ地球を離れることはないと語るが、その本性は癇癪持ちな子供を思わせる神とは程遠い存在だった。
自分に挑む『JSA』に当初余裕な態度を見せていたが、思わぬ猛攻に感情をむき出しにして反撃する。



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最終更新:2023年07月25日 10:01

*1 『Justice Society of America Vol.3』#1~#4での出来事。

*2 『Justice League of America: The Lightning Saga』での出来事。

*3 風を操る明るい性格の大学生。レッドトルネードとして活躍したアビゲイル・ハンケルの孫。息をつかないお喋りが玉にキズ。『キングダム・カム』に登場したアーマーじゃない方のレッドトルネードのリメイク。

*4 戦いを好まない黒豹の獣人。ワイルドキャットことテッド・グラントの息子。かなりのヘビースモーカー。『キングダム・カム』に登場したワイルドキャットのリメイク。

*5 『The Flash: Dead Heat』での出来事。

*6 『The Flash: Blitz』での出来事。

*7 ヒーロー活動を始めてすぐに街の一部を破壊し逮捕されたことがある。

*8 『キングダム・カム』で使用したアーマーを度々使用している。

*9 特にシチズン・スティールと彼の従兄妹たちはパンケーキを振る舞い、ワイルドキャット親子はメインイベントのボクシング対決を披露した。

*10 『キングダム・カム』に登場したジュードーマスターのリメイク。

*11 スカウト担当はパワーガールとスーパーマン。

*12 『キングダム・カム』に登場したライトニングのリメイク。

*13 スカウト担当はミスター・テリフィック、スターガール、サイクロン。

*14 スカウト担当はアワーマンとリバティ・ベルだったが、ゴッグの襲撃に間に合わなかった。

*15 スカウト担当はグリーンランタン、フラッシュ、ホークマン。

*16 『キングダム・カム』に登場したサンダーのリメイク。ジェフ・ジョーンズが担当したシリーズ『JSA』で外見も近くなった。

*17 『Action Comics Vol.1』#813~#825での出来事。ただしこの時の正体は『Our Worlds at War』で家族を失った少年が成長した姿だった。スーパーマンへの憎しみは家族を失った怒りからで、未来人というのも自ら開発したタイムマシンを使ったためで本当だった。スーパーマンの未来の罪や宣教師という設定は1998年の『The Kingdom』に登場したゴッグから採用している。

*18 名前は大好きな『オズの魔法使い』の作者から。

*19 元々ニュークロンというヒーローだったが『キングダム・カム』でアトム・スマッシャーとして登場し、ジェフ・ジョーンズが担当したシリーズ『JSA』で逆輸入された。

*20 ノーダ・カントレル。ホークマンが名付け親となった鳥人族の青年。オブシディアンやニュークロンだった頃のアトム・スマッシャーと共に『インフィニティ・インク』で活躍した。元々は人間に近い外見だったが、ジェフ・ジョーンズが担当したシリーズ『JSA』で『キングダム・カム』のホークマンと似たデザインに変更された。