るろうに剣心 裏幕-炎を統べる-

登録日:2020/05/24 Sun 16:10:00
更新日:2024/03/07 Thu 00:26:25
所要時間:約 15 分で読めます





あなた 極悪人なんだから死ねばどうせ地獄行きでしょ
だったら私が一緒に着いて行ってあげる どう?


―フッ
吉原一の花魁侍らせて地獄行か
悪くねェ


るろうに剣心 裏幕―炎を統べる―』とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物である「志々雄真実」を主人公として描いたるろ剣の外伝作品である。
作者は原作同様に和月伸宏。前編と後編の2話構成となっており。単行本は一巻刊行されている。後にキネマ版と纏めて収録された文庫版も刊行される。

概要


2012年に公開された実写映画が好評を博したため、原作で最も人気の高い『京都編』の実写化が決まった。
そのタイアップとしてジャンプSQ.で短期掲載され、京都編のラスボスにして作中最大の悪役「志々雄真実」とその情婦「駒形由美」との邂逅、そして原作本編で見せた二人の「愛の形」が如何にして生まれたかを主軸に据えた外伝作品が、この「裏幕―炎を統べる―」である。
そしてキネマ版に続きまたもやエンバーミングはこの影響で休載になってしまった。*1
なお実写一作目の際にSQ.で短期連載されたキネマ版は完全にパラレルの話であったのに対し、こちらは本編開始からおよそ半年前の話であり原作本編ともリンクする箇所はいくつか存在する。
ただ、その後の原作本編での展開と照らし合わせると矛盾している描写もいくつかあるが、和月氏自身もそれは重々承知の上であくまで読者に対するファンサービスの一環であるためそこは大目に見てほしい、とのこと*2

また本作が単行本化された際に2話だけでは単行本に出来なかったため黒碕薫氏によってノベライズ「その(かげ)、離れがたく繋ぎとめるもの」が掲載されている*3
こちらは佐渡島方治の目線で漫画の内容を小説化したもので、方治が実質の主人公である。
漫画版では描き切れなかった部分の補強や、原作本編ではあまり見られなかった十本刀同士の横の繋がりも見れる内容となっている。

物語


幕末の動乱期、京都に人斬り抜刀斎と呼ばれる志士の影にもう一人の人斬りの姿があった
羅刹の如く人を殺め、悪鬼と恐れられたその男は、動乱の終焉と共に存在の全てを焼却された

そして時代は流れ、明治十年晩秋の新吉原

吉原一の花魁「華焔」が出向いた先にいた客は
全身に包帯を纏った「悪鬼」であった


登場人物


志々雄真実
地獄の業火をその身に宿す炎を統べる悪鬼。裏幕の主人公。
「国盗り」という野望を掲げており、その足掛かりとして全国から選り優った猛者である『十本刀』を招集。集結するまで吉原に逗留しそれまでの相手として吉原一の花魁である華焔を指名する。
尤も志々雄からすれば女遊びなど既に飽きる程やっており、今更金で女を抱くことなど興味も無く、吉原での招集もただの余興でしかない。
*4
身受け話を拒否し結局は苦界から抜け出すことが出来ない華焔に対し「弱肉強食」の摂理を突き付ける。
十本刀が集結間近のところで華焔から助けを求められるが当然これを拒否。全てはお前たちが弱いから悪いと一蹴しそのまま吉原を離れようとしたが、華焔からとある要求を受ける。
その要求を気に入ったため、十本刀の初陣も兼ねて刀を振るうことにする。

なお、一ヶ瀬に抜刀斎と間違われて無茶苦茶不機嫌そうにしており、小説版ではその後「しょっぱそうな顔をしている」と描写されていたので幕末時代に抜刀斎の代わり扱いだった事が不満だった模様。



華焔
後の炎を統べる悪鬼の夜伽。裏幕のヒロイン。
吉原一の花魁で薩長のお大臣でも中々お相手出来ない昼三*5
かつては商家の娘であったが幕末に御用盗に両親兄弟から使用人まで皆殺しになれ、身寄りが無くなり吉原に売られ遊郭『赤猫楼』で昼三になるまで至った過去を持つ。
そしてその犯人は分からず仕舞いだが、なぜか遺体は刀傷と同時に火傷を負っていたという。
同じ赤猫楼の遊女の新造である「華火」と禿の双子「あかり」「かがり」を実の妹のように接し、彼女達からも実の姉のように慕われている。
軍属である一ヶ瀬から身受けの話を持ち掛けられるが、マリア=ルーズ号事件*6の一件があって明治政府関係者や軍属からの指名や身受け話は全て断ってきている。
本人は身受け代は最低でも相場の四倍は絶対に譲らないとしているが、志々雄から華火と双子のあかり、かがりの分も含めての四人分の価格であると看過され、
一人なら抜け出せるのに妹分を救い出そうとし結局苦界から出れないでいる状況を莫迦と罵られてしまう。
妹分たちを苦界から救い出せない現状に対し様々な恨み辛みを口にするが、志々雄に「弱肉強食」の摂理を突き付けられる。
程なくして一ヶ瀬らに華火は惨殺され、あかりとかがりが連れ去られてしまい、志々雄に助けを懇願するが拒否されてしまう。弱肉強食の摂理の前に失望しかけたが、それでも殺された華火の無念を晴らし、連れ去られたあかりとあがりを助けるために覚悟を決め、志々雄にその強さを一晩売るように要求する。
金も体もいらない志々雄に対して華焔が差し出したものは―――
最後に雌の名前ではなく女の名前「駒形由美」と志々雄に伝え、以後彼の側に仕えるようになる。

ぶっちゃけ本編と今回で一番キャラが違う人。本編では愛する志々雄に一途で従順な女性だが、今回は志々雄ですら一瞬気圧されるほど覚悟が決まりきり、
最後にはある意味後ろ向きな志々雄の尻を蹴っ飛ばすほどの肝っ玉な言動を見せる。
一体この後何があったらあそこまでデレちゃうんだろうと思った読者も多かったかもしれないが、『明日郎、前科アリ』の回想シーンで登場した由美は本作のキャラに近いように見えるので、作者の中の由美はこちら寄りになっている模様。
令和アニメ版では現状登場していないものの観柳が北海道編準拠になるくらいなので由美も炎を統べる準拠になると思われる。



佐渡島方治
十本刀の一人"百識”にして志々雄一派の参謀。
志々雄と共に行動しており自身も赤猫楼に逗留するが、専ら部隊の参謀としての業務に明け暮れている。とりわけ志々雄の蜂起のために「戦艦」を入手することに躍起になっている。
そんな中新造である華火に妙に気にいられてしまいペースを乱されつつも内心憎からず思っていた。
その後華火が惨殺され、遺体が握りしめていたボタンから下手人はボタンが外れている者である推察。そして十本刀の初陣の際に下手人である三ツ原を見つけ出し、在りし日の華火を想いながらライフルでボタンが外れた箇所に放った一発で三ツ原を仕留める。
志々雄にもその腕を称賛されたが、その表情は決して喜ばしい表情ではなかった。小説版では志々雄がそれ以上追及しなかった事を方治は感謝しており、この場面は志々雄なりに方治に気を遣っていた模様。

今作の小説版では方治の視点で描かれており、華火に対する内情や原作本編で起きた重大事件に実は大きく関わっていたことが判明するなど今作のもう一人の主人公の如き活躍を見せる。
また原作本編では実力を披露する前に戦闘不能の状態になってしまい、その実力が分からずじまいのまま最期を迎えてしまったが、今作を機に改めて十本刀に名を連ねる実力者であることが証明され、
その内面の情の厚さと共に今まではネタキャラ扱いだった方治が再評価されることになった。

と本作でカッコよく決めているのだが、本編ではこの後覚悟が決まってないという事で志々雄に洗礼を受ける事になる。令和アニメ版では展開変わるのだろうか


瀬田宗次郎
十本刀の一人”天剣”にして志々雄真実の懐刀。
方治同様に志々雄と共に行動しているが、今作では自身の疾さを用いての伝令が主な役割。
禿のあかりとかがりのかくれんぼの遊び相手も剣心相手に最後の最後まで使用しなかった縮地を使ってまでしている。
十本刀の初陣の際は二ノ宮を縮地で瞬殺した。志々雄は大技使っているのに残念ながら宗次郎は瞬天殺を使わなかった。*7


十本刀
志々雄が全国から選り優った歪で凶な十人の猛者。
十本刀として集結するのがこれが初めてであり、初陣の相手として弘原海鮫兵団二百人を蹂躙し、その圧倒的な強さを見せつけた。
なお、志々雄が煉獄を手に入れる話であるにもかかわらず、夷腕坊中の人は物語に一切かかわらない。*8
ちなみに志々雄はその中の人の存在にちゃんと気づいていた事が小説版で説明されている。
その他小説版では一部メンバーと志々雄との出会いや才槌が方治参入前の志々雄一派の参謀だった*9事などが明かされている。
あと実は志々雄が一番手に負えないヤツと思っていたのは鎌足。鎌足と華焔が自分を巡ってオカマと女のバトルを繰り広げている事に「だから手に負えないんだよ」と辟易するなど、志々雄も鎌足の扱いには中々苦労しているらしい。


華火
赤猫楼の新造。明治になってから吉原に売られてきた身寄りの無い娘。小説版における事実上のヒロイン。
頭が若干弱いが純真無垢でおっとりとした性格。
華焔のことを実の姉のように慕い、彼女に一ヶ瀬からの身受け話が舞い込んだ際は自身のことのように涙を流しながら本気で喜んでいる。
妙に方治のことを気に入っており、小説版では「今は世話をしてくれなくていいから自分の仕事をしていろ」と言った方治をからかおうと遊女として迫ったところ、方治の「それが…仕事か」という言葉に内心ショックを受けたり、*10
方治が自分の事を「新造」と呼んでいた事に対して「華火と呼んでほしい」と思っていたりと本人も気づいていなかったが方治には本気で好意を抱いていた模様。
しかし大事な商談に向かう一ヶ瀬一行の三ツ原のジャケットのボタンを繕う際に、最高機密事項である戦艦”煉獄”の絵を知ってしまった結果、口封じのために惨殺されてしまった。
全てが終わった後は多額の葬儀代により吉原近くの寺で手厚く葬られ、彼女の墓には方治が彼女へのお土産として渡すつもりだった金平糖が手向けられた。
その死は華焔と方治の心に暗い影を落とす一方で華焔は弱肉強食の世界に生きる覚悟を決め、方治は彼女の影響からただ能力だけで測っていた十本刀を信頼を置ける仲間だと認める事ができるようになるなど二人に多大な影響も与えた。
そして方治は華火を想って彼女が不器用に繕ったコートのボタンを「これはもう直せない」とそのままにする事を決めるのであった。
そんな大事なものが付いてるコートを羽織るだけで袖を通していなかったために志々雄が死んだ時に脱ぎ捨てる事になってしまい、そのまま焼失してしまうのは見なかった事に
なお、志々雄が弘原海鮫兵団と戦う事を決めるまで方治は彼女の仇討ちと志々雄への忠誠を天秤にかけるほど悩んでいたので、彼女がもし生きてたら原作本編での方治の結末は変わっていた可能性も有り得る。


あかりかがり
赤猫楼の禿。新時代の明治に生まれたが吉原に売られた双子の幼女。
華火同様に華焔を実の姉のように慕っている。
一緒に遊んでくれる宗次郎に懐いている。
華火と同様に偶然に戦艦の絵を知ってしまい口封じのために惨殺されそうになるが、これからの大事な商談に”市松の生き人形”のお土産として拉致されてしまう。
十本刀の初陣で不利な戦況に焦った兵団メンバーに人質にされるが、安慈和尚二重の極みを見せつけられたメンバーは成す術も無く警告を受け入れて二人を解放。事なきを得た。
なお、ノベライズ版では懐いていた宗次郎に助けを求めているのだが「命令じゃないから」と即見捨てられた*11
全てが終わった後、多額の養育費と共に吉原近くの寺に預けられることになる。


一ヶ瀬鮫男
弘原海鮫兵団(わだつみこうへいだん)団長 姓は一ヶ瀬! 名は鮫男!
元は大網元の息子で、金をばら撒いて作った二百名程の若軍属の長。西南戦争での戦勝祝いに吉原で豪遊していた際に華焔に目をかけ身受け話を提案する。
包帯まみれで傷だらけの志々雄より無傷で西南戦争を生き抜いた自分が強者であるとぬかし、これからの時代は自分達軍人が国を強くさせると豪語する*12。その強さたるや銃剣二天流を用いて頭の中で行われた想像模擬戦で志々雄に勝利を収める程である!!
戦艦”煉獄”の商談の前にその情報を知ってしまった華火を惨殺、あかりとかがりは拉致する強行に至る。その割にはその戦艦の絵を現場に残しているなどやってることが非常にガバガバ。*13
これからの商談も自分たちの勢力(二百人)を見せつけ、まずは頭金を払いその後は分割十年払いの契約の腹積もり。吉原で豪遊する金はあるのに一番大事な商談でケチるのは如何なものか。
幼女の市松人形も用意出来たので戦艦購入に自信満々意気揚々としていた。
しかしそこに現れた志々雄真実と十本刀。幕末の死に損ないなど一ヶ瀬率いる新時代の雄、軍人が引導を渡す―――
ハズもなく、十本刀の規格外の強さの前に兵団は全滅。それでも自身ももうs…想像模擬戦で勝利した実績を引っさげて志々雄との一騎打ちに臨むものの、当然志々雄の絶対的な強さの前になすすべなく完敗。正直、こんな雑魚相手に秘剣を使う必要があったのかは作者からのファンサービス永遠の謎である。
今際の際に自分の目の前にいるのが嘗て幕末最強の伝説の男、人斬り抜刀斎!!と思ったがあっさり否定され、炎に呑まれ絶命した。

本編中の夜郎自大な振る舞いに色々と香ばしい思考や言動から、小説版を執筆した黒崎氏からもツッコまれる程であり、も…想像模擬戦はギャグシーンなのかと勘違いした程である。*14
まぁあそこで戦えば一瞬で勝負はついてお話が進まないので…
それでも作者からは「味わいキャラに育ったので、良しとしよう」として無理やり締めくくられている。


二宮
弘原海鮫兵団の幹部の一人。
慇懃な口調のちょび髭坊主頭の中年男。組織の中では参謀の立場で、西洋では日本文化流行り(ジャパンブーム)で市松人形が人気を博していることからあかりとかがりを商談のためのお土産として持っていくように提案する。
商談相手は西洋ではなく上海筋だし、そもそもヤツは日本人である。
二丁拳銃を用いるが、宗次郎の縮地の前に瞬殺される。


三ツ原
弘原海鮫兵団の幹部の一人。この後四とか五とか六とか続くんだろうか
屈強な身体付きの強面の男で、性格もライフルを前にしても「ライフルがなんぞ!急所に当たらねば恐るるに足らず!」と豪語して一切躊躇せずに突っ込む程の脳筋どころではない大馬鹿野郎勇猛果敢な男。
商談に行く前にジャケットのボタンが取れており華火に繕わせようとしたところ、こいつのポケットに入っていた戦艦の絵を華火が見てしまったために華火を口封じで惨殺したことが事件のきっかけになる。
サーベル二本でライフルを構える方治に突撃するが、繕えなかったボタンの箇所に撃たれた方治の一撃であっさり死亡。




雪代縁
一ヶ瀬が戦艦を購入する交渉相手。
しかしその一ヶ瀬の代わりに志々雄が商談相手となる。もっとも一ヶ瀬は頭金払って十年分割払いに対し、志々雄は言い値で現金、一括払いなので縁からすれば何も問題は無いが*15
これにより戦艦Purgato-rium(プル―ガ―トリウム)“煉獄”は晴れて志々雄一派のモノとなる。
しかし……











月岡津南
人気浮世絵師として活動する傍らで、打倒明治政府を目指して炸裂弾を作り続けている元赤報隊隊士。小説版のみ登場。
原作本編では新聞屋に転職して早々に志々雄の情報を掴むという異様に高い情報収集力を発揮していたが、
本作では元々新聞屋として明治政府を正そうと活動していたが、自身の描く浮世絵が売れに売れたので新聞屋をやめて武力による打倒に鞍替えしていたと説明されている。
今回は一ヶ瀬の依頼で戦艦”煉獄”を見せられてその姿を絵にしており、それを目撃してしまった華火の死の遠因と、その絵を入手した志々雄達が縁と接触するきっかけを作った。
一ヶ瀬は専属で雇おうとしていたが、当然津南は明治政府が大嫌いなので断った。というか今回の依頼も嫌で嫌で仕方なかった様子。
しかし、明治政府が手にするであろう煉獄の姿を見て「今回の仕事も無駄ではなかった」と判断。
そして東京へ戻った津南は煉獄を破壊する火力を持つ炸裂弾を制作するために海外の書物を集め始めるのであった。

どう見ても本編で左之助がぶん投げたアレです。本当にありがとうございました。

左之助「どこが護身用だオイ*16

というわけで、一ヶ瀬がいなかったら津南は対煉獄用の炸裂弾を作る事はなかったので、
結果的に一ヶ瀬のおかげで、剣心達は煉獄を破壊して志々雄一派の野望を阻止する事に成功したのであった。
志々雄と縁は本当に怒っていい。



全てを終え、十本刀と夜伽を従え国盗りを始めようとする志々雄。
動乱の嚆矢に志々雄の目の前に現れた朧は人斬り抜刀斎の姿であった。それは二人の「人斬り」の闘いを予兆をさせるものだった。

そうだよな
アンタを避けては通れないよなぁ…

いいぜ思いっきり賑やかに騒ごうぜ

フフフ…
ハハハ…
ハハハッ

ハッーハハハハハハッ!!!!


これからは武士でも志士でもない!俺達Wiki篭りの時代
俺達がこの項目を追記、修正する!!
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最終更新:2024年03月07日 00:26

*1 それでも休載は2か月程度だったので、約1年間休載になったキネマの時よりかはマシだが。

*2 もっとも、原作本編で「この俺自ら闘うのは何年振りかだな」という発言に関しては、今作の相手は弱すぎて戦闘としてカウントすらされていない、と解釈すれば矛盾も違和感も無いが。

*3 文庫本には掲載されていない

*4 仮にも明治政府からも斎藤のような密偵がその行方を追っている志々雄が東京のど真ん中でそんな招集かけて大丈夫なのか?と言いたくなるが、小説版では明治政府の暗部を知り、抹殺した事になっている自分を殺すために大っぴらに明治政府が動く事はできないと見越した上で行動している。

*5 当時の遊女の最高位

*6 明治5年に横浜に停泊中のペルー船「マリア=ルーズ号」にまつわる事件。マリア=ルーズ号の実態が奴隷船同然であったため、明治政府が奴隷を解放し日本を人道国家であると世界に面目を上げようとした際、対するペルーも日本の遊郭の遊女たちは奴隷同然であると反論され、政府は「遊女は牛馬と同じだから牛馬に代金を請求することは出来ないから無償で開放する」と苦し紛れに反論し、遊女に解放令を出し一応辻褄を合わせて事件を解決。だがこれにより遊女は政府から公式に牛馬同然という見解になってしまった。

*7 最初から刀を抜いていたので抜刀術である瞬天殺ではない。

*8 つまり信じがたい事に縁と志々雄が商談を行ったのは両者と繋がりを持っていた外印にとってただの偶然。どんな偶然やねん。

*9 適性の違いにより方治に参謀の座を譲った。

*10 方治視点では華火の本職が遊女だという事を失念していたために反射的に言ってしまっただけで、特に華火が遊女であることを見下していたわけではない。

*11 安慈が救出担当になったのは宗次郎と安慈双方の性格を考慮したものだった模様。

*12 これに対し志々雄は特に何も反応しなかったが、一ヶ瀬があまりにも弱すぎてそもそも相手にすらしていなかったのかもしれない。

*13 実際小説版で方治がそのガバさに呆れている。

*14 作者は真面目なシーンとして描いたつもりだった。

*15 尤もその志々雄が後に自身の復讐の矛先である剣心と真っ向からぶつかるとは思っておらず、志々雄に煉獄を販売したことを失策と思っていた。

*16 本編で剣心に炸裂弾を全て処分されて、新聞屋の活動に戻ってから煉獄用の炸裂弾を作った事になるので、津南は志々雄一派が煉獄を手にした事も把握して左之助に渡していたと思われる。