カットシー(MS)

登録日:2020/12/18 Fri 02:08:39
更新日:2023/11/23 Thu 09:25:43
所要時間:約 5 分で読めます





なぁにがジャベリンよ!




カットシーとは、『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場するモビルスーツ(MS)である。


【カットシー】

CATSITH

型式番号:CAMS-02
所属:キャピタル・アーミィ
開発:キャピタル・アーミィ
全高:18.0m
重量:39.2t
動力:フォトン・バッテリー
武装:ビームライフル
   ビーム・サーベル ×2基
   脚部12連装ミサイル ×2基
   シールド
   4連装ミサイルポッド
パイロット:デレンセン・サマター
      ケルベス・ヨー*1
      キャピタル・アーミィ兵士




【機体解説】

キャピタル・アーミィが作業用MSレクテンのデータを基に開発した初の戦闘用量産型MS。*2
見慣れたようなジム系っぽいボディとフェイスカバーにセンサーの発光を投影するバイザー型の頭部が特徴的。
アメリアとゴンドワンの大陸間戦争が長引くにつれて広まる各国の軍拡に対抗する目的で開発された。


カットシーの最大の特徴は、相手の優位に立つべく飛行能力を与えられている点にある。
本体そのものはレクテン譲りの簡素な構造だが、バックパックにはハンググライダー状のフライトユニットが標準装備されており、他国のMSが飛行や長距離移動に専らサブフライトシステムを用いるのに対し、カットシーは単独での飛行・高機動を実現しているのである。
このためにカットシーは相手の頭上を取っての戦闘に念頭が置かれ、固定武装が脚部の膝から下に集中している。

また、エフラグやダベーといったアーミィのSFSとの連携も考慮されていて、これらに搭乗して行動半径や限界高度を伸ばす様子も見られた。


空中戦を得意とする機体ではあったが、大気圏内専用という訳ではなく宇宙空間でも運用可能であった。
もっとも、宇宙では得意の飛行能力も何ら意味を成さず、宇宙用のバックパックが開発された頃にはウーシァなどの宇宙戦に優れた機体に主力の座を明け渡してタワーや艦隊などの防衛任務に就いていた。


なお、本機の開発にはゴンドワンの技術供与があったとも、「ヘルメスの薔薇の設計図」の関与があったとも言われているが、全て憶測の域を出ていない。
まぁ、仮に事実でも認めないだろうが。




【装備】

  • フライト・ユニット
バックパックに標準装備されている、カットシーの要とも言うべきユニット。
主翼は折り畳み機構があり、自由に着脱も可能となっている。

宇宙空間では基本的に外されるが、機動性確保のために敢えて装備したまま出撃することもあった。


  • ビームライフル
主兵装。空力に考慮したフラットなデザインのものが採用された。
暗所でも嬉しいライト付き。

劇中では見られなかったがアンダーバレルにオプションを装備することが可能で、設定画には隊長機用の追加装備として「ビーム・バヨネット」が記載されていた。
ミノフスキー粒子散布下で指揮を執る際にも使うらしい。

ユニバーサル・スタンダード規格なのでカットシー以外にも使用出来る。


  • ビーム・サーベル
本機のそれは脚部前面装甲裏に収納されていて、使用時にはバタフライナイフのように飛び出し、脚に付けたまま蹴撃に使用する。
これは空中戦において相手よりも高度を取って優位に立つことを考慮しての装備位置であり、脚部装甲先端から飛び出すこともあって間合いが広く、装甲を動かすことで意外とフレキシブルな可動範囲を持つ。
もちろん、従来通り手に持っての使用も可能。

脚部に接近戦用の装備を搭載したカットシーのコンセプトは後発のエルフシリーズやウーシァにも受け継がれた


  • 脚部12連装ミサイル
脚部前面装甲を展開して発射する小型ミサイル
左右で合計24発内蔵している。

カットシーの脚部は装甲そのものがフレームを兼ねる構造なので内部構造に余裕があった。
そこで膝から下の空いたスペースを武装コンテナとして利用しており、ミサイルに限らず作戦に応じて装備の積み替えが可能になっているのだ。


  • 拡張アーム
バックパック上部に装着するサブアーム。
シールドやミサイルポッドなどのオプションを装着出来る。

また、拡張アームはコネクターの規格が同じマックナイフのバックパックとブースターにも装着可能。


  • シールド
拡張アームに保持して使用する実体型シールド。
お世辞にも防御力は高いとは言えず、劇中ではグリモア数機の集中砲火を防ぎきれずに破壊されてしまっていた。


  • 4連装ミサイルポッド
拡張アームに取り付けるオプション兵装。
シールドかこれのどちらかを選択して装備する。





【劇中の活躍】

第1話冒頭から登場。
創設間もないキャピタル・アーミィの練度の低さや危機感の無さもあってほぼやられ役だったが、式典ではアーミィの象徴的に扱われていたり、デレンセン大尉の搭乗機は天才クリムのモンテーロを圧倒するなど一定の存在感を放っていた。
特に劇場版では冒頭のシーンにグリモアとの戦闘描写が追加、より見せ場が増えた。

しかし物語が進むにつれてより高性能なエルフ・ブルックやウーシァ、マックナイフなどの後継機が登場したため、次第に一線を退いていった。
ただ完全に退役した訳ではなくガランデンなどの主要な艦にも少数ながら配備されて続けていたようで、画面の隅っこにちょくちょく登場した。




【派生機】

・カットシー陸戦型

プラモデル作例ムック『ガンダムウェポンズ ガンダム Gのレコンギスタ』に掲載されたカットシーの地上戦仕様。
右側頭部にはアンテナが装備され、バックパックの拡張アームを廃して予備バッテリー、水の玉、テント等を収納した野戦パック+パラシュートパックを背負っている。

主な武装は通常型のビームライフル、シールド(腕部装着式に変更)、脚部ミサイルに加えて拡張マガジンがセットになった頭部バルカン砲、野戦パックに懸架したパンツァーファウストなどが追加された。


・カットシー(隊長機)

画稿のみで本編には登場しなかった指揮官仕様。
機体の形状はほぼ同じだが、頭部バイザーが十字型になり胸部ダクトが4連になった他、スラスターらしきものが各部に増設された。
フライトユニットは装着部やカラーリングが異なる物が装着され、取り付け部分の変更に伴って主翼の位置が下側にずらされた。

画稿には暗めの水色のものと、別のカラーパターンとしてジムのような紅白のものが描かれている。




【立体化】

1/144スケールのHGで発売。初期から登場した機体だったが本編終了後のリリースとなった。
色分けはほぼ完全に近く、シールが目立つのはセンサー程度で、クリアパーツ内外の選択用(両方共貼れる)に2枚付属する。
フライトユニットや脚部ビーム・サーベルの存在で簡素な量産機である割にはボリュームがあるが、サーベル持ち手、脚部ミサイルのモールド、ミサイルポッドなどは付属しない。




【余談】

デザインは形部一平氏。

名前はアイルランドの伝説に登場する猫の妖精「ケット・シー」から。








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最終更新:2023年11月23日 09:25

*1 劇場版の追加シーンで搭乗が判明。

*2 戦闘用には既にレックスノーがあったが、これはレクテンの改造機に過ぎなかった。