強い雑魚(ウィザードリィ)

登録日:2021/06/14 Mon 20:34:55
更新日:2024/04/22 Mon 23:20:07
所要時間:約 11 分で読めます




ここでは、RPG作品『ウィザードリィ』シリーズに登場する「強い雑魚」を紹介する。
強い雑魚の定義や、他作品における強い雑魚については本項目の方を参照の事。


▽目次

【概要】

強敵化するパターンとしては以下の例が考えられる。

  • 第一階層で場違いな強さで出てくる(一回の物理攻撃でLV1の前衛が死亡するダメージを与えるうる等)。
  • 物理攻撃に様々な凶悪な属性が付加され(麻痺・石化・即死・レベルドレインetc)、更には耐性が強めか数が多い。
  • 強さのインフレ(外伝以降に多い傾向にある)。




【具体例】

  • グレーターデーモン(#1~)
シナリオ1から登場するシリーズ常連の雑魚敵。
    • 物理攻撃力、耐久力とも高水準。更に物理攻撃に毒と麻痺が付与されている。
    • 呪文抵抗率95%(必中の呪文以外は95%の確率で無効化される)。
    • Lv5までの魔法使い系呪文が使用可能。
    • 頻繁に仲間を呼んで増殖する
といった特徴から、集団での戦闘力ならばラスボスをはるかに上回る難敵
ラスボスを何とか倒せるレベルだと、攻撃呪文が効かず数を減らしにくいのに前衛が一人ずつ麻痺させられ、下手をすると仲間を呼ばれて更に増え、その間も相手の呪文が飛んでくるという地獄絵図に。
基本的には即逃げ推奨・逃げ損ねたら良くてパーティー半壊、最悪全滅を覚悟しなければならない。というかこいつを倒せるならラスボスも難なく倒せるというレベル。
(機種・作品によってはラカニトが呪文無効化率を無視するのでかなり倒しやすくなっているが、そうではない機種・作品のプレイヤーは…)

但しその分獲得経験値も破格なので、ある程度前衛のレベルが上がって一撃で倒せる様になるとレベル上げのいいカモとなる。
「魔法を封じると後から呼ばれた個体も封じられたままになる」という仕様等を駆使して準備をきっちり整えてやると、「グレーターデーモンをわざと全滅させない様に倒し続ける事で短時間で大量の経験値を得る」という荒業(通称「養殖」)も可能。
但し何故か養殖中に停電したり、猫リセットされたという怪現象が多数報告されているので注意。
まあ、こいつを安全に狩りまくれる様な強さ&装備ならラスボス相手でも楽勝になっているし、ゲーム内にもはややるべき事など全く残っていないはずなのだが……
だが、ウィザードリィというゲームは、むしろそこからが真の始まりなのだ。

ちなみに後の作品だと、Ⅴからはコルツ&バコルツという障壁魔法が実装され呪文対策がしやすくなったが、ララー・ムームーのねぐら近くにのみ出てくるこいつは毒・麻痺がない代わりに何故かlv7の魔術師呪文まで唱えてくる。
外伝1~3もコルツ&バコルツによる呪文対策は有効だがパリオスで障壁を打ち消してくる可能性があるので油断はできない
例外的に外伝4とディンキルでは麻痺を持たず動きを封じられる事がないため、コルツ&バコルツで呪文を封じれば安全に増殖し放題。なので従来シリーズと比べて弱い。
(外伝4では毒も無くパリオスを唱えてこない。ディンキルでは毒持ちなもののパリオスそのものが呪文一覧からリストラ)

  • フラック(#1~)
こいつもシリーズ常連。
最大90ダメージに到達する氷ブレスも強いが、通常攻撃に様々な付随効果「毒・麻痺・石化・クリティカル(即死)」が付与されている。レベルドレインが無いのが不幸中の幸い。
何も知らないプレイヤーがこいつと遭遇すると、

フラックは○○にかみついた。
そして、1回あたり4のダメージ。
○○はどくをうけた。
○○はしびれてうごけなくなった。
○○はいしになった。
○○はくびをはねられた!

と大量の状態異常のメッセージが流れて悶絶する
但し、呪文抵抗率は0%ないし低確率に設定されている事が多いため、呪文攻撃の連打であっけなく落ちる事も。

PC版ではスライムの様なグラフィックであったのだが、FC版で道化師の姿を得て人気が爆発。OVA版では中尾隆聖ボイスまで頂戴している。
プレイヤーの記憶に残り、常連モンスターとしての地位を確立した。
正体や語源についてだが、当時のウォーゲームに出ていた「8.8cm FlaK*1」というドイツの高射砲ではないかという説がある。それならば高威力のブレスを所持しているのも頷ける。
(高射砲がダンジョンをうろついているなんておかしい? シャーマン戦車並みに堅牢な鎧を着こんだ戦士がミキサーを振り回すゲームで今更何を…)

外伝3と外伝4にはこれの近縁種と思われるフレイクというモンスターが登場。偶にフラックを後続に引き連れ、やはり多彩な状態異常攻撃やブレスを仕掛けてくる。

  • ポイズンジャイアント*2(#1~)
こいつもシリーズ常連の巨人
    • 攻撃の主力は毒ブレス。最大HPが81固定なので、最大で40ダメージが味方全員に飛んでくる。
      • しかも呪文を使わない為、行動は物理攻撃かブレスの2択。
    • 呪文抵抗率95%。

と、こちらもグレーターデーモンと同様の脅威となる。
更にブレスは呪文と違って奇襲(1ターン先制攻撃)時にも使えるため、奇襲を受けるとブレス連発であっという間に半壊、最悪の場合なすすべなく全滅に追い込まれてしまう。

但し、こいつには致命的な弱点が存在する。
実は内部のモンスターLvが1であるため、魔法使い系呪文Lv5の即死呪文「マカニト(モンスターLvが8未満、かつ非アンデッドの者を問答無用で全滅させる)」で一掃可能なのだ。
そして勝利できれば大量の経験値を得られる。最下層に来たばかりのパーティーにとってこれ程美味しい敵もそうはいない。ハイリスクハイリターンな敵と言える。
なお、マカニトが無効化されずに効いてくれるかどうかは機種によって違いがあるため、マカニトが効かないポイズンジャイアントという恐ろしい敵になっている場合も……。

なお、『2』からはコイツをゾンビ化したと思われる(ブレスが毒属性)ジャイアントゾンビが出てくるが、アンデッドな為マカニトやラカニトが効かなず更に強敵化…と思いきや、ゾンビ化した為に呪文無効化に対応していないディスペル*3の対象になってしまうため、経験値狙いでなければ寧ろこっちの方が対処しやすい。

序盤に登場するうさぎさん。見た目通り攻撃力も防御力もHPも大した事はない。
しかしこいつが幾多の冒険者に阿鼻叫喚をあげさせたその原因は……クリティカル(首切り);である。
死からの復活にキャラクターロストの危険がつきまとうウィザードリィにとって、もっとも恐ろしい即死攻撃を持っているのである。
4~8体同時に現れるため、特に戦闘開始時に「モンスターは突然襲いかかってきた」が出たら前衛のうち誰か一人は死を覚悟しなければならない。慈悲はない。
しかもFC版ではAC(回避率)バグによりこちらの回避率が敵のものに合わせられてしまうため、かなり低い回避率でこの敵と相対する事になる。
炎に弱いのでマハリトで一掃できるが、MP管理使用がシビアで簡単には回復に戻れないウィザードリィではMP切れが死に直結する。
こいつの出現する階層辺りから、魔術師が適切に補助できなければあっさり全滅もありうる様になる。

なお厳密にいえば、こいつは「強い雑魚」というよりも見た目と能力のギャップ、そしてそのインパクトゆえ「有名な雑魚」。
首切り(クリティカル)自体はメジャーな特性で、中盤以降はより高ステータスかつより出現数の多い別の雑魚が持ってたりする。ニンジャ系はその典型。
何なら、最初のWizardryであるAPPLEII版はもちろん、先に挙げたFC版でさえ、「こいつと同じエリアに」「こいつ以上の数で出現しうる(平均出現数はこいつより多い)」「こいつより命中率が倍位高い(その分HPは多少低い)」首切り(クリティカル)持ちがいる。
ただ、あくまでそいつらは名称も見た目も人間なので、草食動物なウサギに比べてインパクトが薄いのである。

  • ブッシュワッカー(#1)
地下一階に2~5体で出現する一見弱そうな盗賊達。
しかしその攻撃力は16(2回攻撃)[2~7(1D6+1), 3~9(2D4+1)]という他の敵と比べても場違いな高さ。初期のHPが戦士でもせいぜい8~10のLv1パーティーにとっては鬼門である。

  • ティルトウェイト(#4)
シリーズ常連の最高Lv全体攻撃呪文の名前を冠した司教。
ナンバリング4の「ワードナの逆襲」ではシナリオ1のラスボスであるワードナの視点でゲームが進み、地下10階から抜け出し魔法陣を見出し封印された力を取り戻しつつモンスターをやりくりしながら迷宮の警備兵としてうろつくパーティーを相手取るのだが、こいつはなんと地下6階という場違いな場面で出現する。

名前の通りティルトウェイトをはじめとした高位の魔法使い呪文を駆使してくるので、先手をとって一撃で仕留めきれないと1ターン目にいきなりぶっ放されてパーティーごと焼き払われるわ、(コイツに限った事ではないが)初遭遇時時点ではまだ耐性アイテムを持ってないマカニトを唱えられて問答無用で塵にされるわと、階層に見合わない理不尽な火力でワードナの行く手を阻む。

そして、アレンジバージョン以外だと地下6層での召喚モンスターのラインナップもコイツの強敵化に拍車をかける。
「ビショップ」はLv5の僧侶魔法とLv3の魔法使い魔法を唱えられるのでなかなか使えるのだが、残る2グループが「状態異常を持たない生き物系」「状態異常は持っているがディスペルでごっそり数を減らされる危険のあるアンデッド系」しかいない。力押しでは相手の魔法に逆に押し切られかねないし、かといってアンデッド中心で探索すると僧侶系(奇襲攻撃時のコイツ含む)に戦力をズタズタにされる恐れもある。また、ワードナの呪文もこの時はLV5までで素早さもそれ程高くないため、仕留めるのも一苦労。

ついでにいうと、PS版以降のコイツのグラフィックは「でっぷりと太って怪しげな笑みを浮かべた高位の僧侶」というなかなかムカつくヴィジュアルをしている。

  • アンデッドウォーリアー、アイスファントム(#5)
『災渦の中心(#5)』スタート直後の要注意敵。地下一階から登場するアンデッド達。
アンデッドウォーリアーは最弱レベルの骸骨だが、最低でも3体・下手をすると9体という数の暴力で前衛を蹂躙してくる。
更には50%というかなりの確率で2グループ一度に襲ってくる。後述のアイスファントムのお供として出現する事も。
魔術師がLv3になってメリトを覚えていない状態だとじり貧になりやすい。

アイスファントムは後列に届く麻痺攻撃を仕掛けてくる。今作の商店には「気付け薬」(ディアルコの効果)は在庫がないため、低Lvパーティーが麻痺してしまうとカント寺院に治療のために高額の寄付をする羽目になる。
また序盤の前衛にはやや荷が重い程防御が固く(AC3)、魔法も双方の系統に40%無効化を持つためなかなか通らない。

本作は従来より序盤の金策が厳しい*4。地下一階から宝箱の罠に即死効果のあるげんこつが仕込まれてる事もあるため、下手をすると治療・蘇生費用に難儀しかねない。
また冒険者の装備も#1~#3より制約が多く(特に本作の僧侶は胸当てや盾を装備できない)、全体的に脆くなっている点にも注意。

  • ゴーレム(#5)
岩製のゴーレム。#5序盤の難敵。
B1Fの特定のマスで登場し、更にB2~3Fではその辺をうろうろしている。

ACが0とB3Fの敵では最も堅い。勿論B2Fの他の雑魚とは段違い。
更には呪文無効化80%超え、HPも42~48ととにかく頑丈。
攻撃面も、シンプルに殴るだけだが21~36ダメージと結構痛い。

B2Fまでは最低ランクに毛の生えた程度の装備しか用意できないため、遭遇したらリソースをこれでもかとぶち込まないと死人が出かねない。
特に前衛に僧侶とか置いてたら、集中攻撃を食らってあっという間に潰されかねない。

B3FはB3Fで呪文使い(修験者やトーガ・ラマ)のお供として現れ、対処に頭を悩ませる。

  • アークデビル、ダークロード、ネザーデーモン(#5、GBC版)
「ラスボスよりも強い雑魚敵」のハシり。3体を合わせて「3強」「御三家」などと呼ばれたりする。
3体ともが「こいつを安定して倒せる様なら楽勝でシナリオクリア可能」な強さと、それに見合った大量の経験値・レアドロップアイテムを誇っている。
内訳は以下の通り。

    • アークデビル:全呪文を使い、更に通常攻撃で鎧を破壊する。HPも隠しボスを上回っている。最強の鎧を落とす。
    • ダークロード:ロードらしく僧侶呪文を使い、通常攻撃で石化とLv4エナジードレイン。こいつだけアンデッド。最強の弓を落とす。
    • ネザーデーモン:アークデーモンのそっくりさん。呪文は使わないが即死付ブレスを吐く。最強の刀、すなわち村正を落とす。

#5ではB777にて低確率で出現する他、SFC版では隠しボスへの通路で必ず1回ずつ戦闘する事になる。
GBC版シナリオ1と2でも、クリア後に行けるフロアにて低確率で出現する。

  • ローグ・リーダー(#6)
BCF(#6)スタート直後の要注意モンスター。ゲーム開始直後の城1Fから遭遇する可能性のあるモンスターの中では桁違いの強さを誇る、盗賊系の敵。

1グループに付き一体しか出ないがHPは14~26と開始直後のモンスターとは思えない程タフで、序盤のスキルが低い戦士系では攻撃がなかなか当たらず削るのすらままならない。

そのうえ攻撃回数が近接のカトラス・遠距離のダークともに二回あるため術師が標的にされたらあっという間に殺される…どころか、従来のシリーズと違い命中個所を採用しているアドバンスト仕様のせいで、戦士やバルキリーといった前衛もLv1だと運悪く防具が弱い部分に食らうと思わぬダメージであっという間に殺される可能性がある。

また、かなりの確率でお供にスカリーワグの集団が加わるのも厄介。スカリーワグは盗賊でありながらブラインディングフラッシュ*5やイッチングスキン*6といった状態異常魔法を使いこなしこちらの動きを封じてくる。本来スカリーワグは城1Fではメインでは出ないのだが、後続設定には場所の縛りがないため、開始直後に遭遇する可能性のあるリーダーとともに遭遇すると悶絶間違いなし。

  • 魔法の森のモンスター(#6)
ストーリーの終盤において、それまでの冒険の舞台である城の最深部で起こるイベントによって移動する、城の北に広がっているエリア「魔法の森」。
徘徊するモンスターは強力な攻撃呪文を連発するリッチを筆頭に、フラックばりの状態異常の使い手であるホーント、常に集団行動するサムライ系やニンジャ系、と終盤だけに難敵揃い。
魔法の森への移動は一方通行で、ゲーム開始以来長らく歩き回った城へ戻る事はできないが、エンディング直前に手に入る鍵を使って北口を開ける事で戻る事ができる様になる。
……そして、この北口のある場所へはゲーム開始直後から訪れる事ができる。
ろくなヒントもないまま城をさまよってうっかりこの場所へたどり着く可能性は大いにあり、敵が現れようものならどのモンスターを引き当てても一方的に虐殺されるだろう。
自殺の名所呼ばわりする攻略サイトもある程だが、城内の稼ぎポイントで鍛えておけば次第に対抗可能となり、特にリッチやホーントは経験値が高いだけでなく能力値を上昇させるアイテムをドロップする事があるので、ここを新たな稼ぎポイントにする事もできる様になる。

  • ラム・プリースト(#6)
ラストダンジョンである雄羊の寺院に出現する、ヤギの仮面をかぶった男。
雄羊の寺院に出現するヤギをかぶった男ラム(子羊)・プリーストというと矛盾の塊に見えるが、雄羊の寺院は原語ではTemple of Rammで、そこの僧侶Priest of Rammなので子羊(Lamb)とは関係なかったりする。
その実力は、おなじみグレーターデーモン等もうろつくこの寺院の中でも桁違い。
僧侶ではあるが治療や戦闘補助の呪文は一切使用せず、とにかく高Lvの攻撃呪文を連発してくる。
そのラインナップも、デス(1人を即死、旧バディ)、ワード・オブ・デス(全員に大ダメージ、旧マリクト)、デス・ウィッシュ(全員を即死、旧バカディ)、と殺意に満ち溢れている。
しかし何よりの脅威は更にもう1種類使ってくるライフスティール
旧作のラバディに相当するのだが、ラバディが標的のHPを1~8にして残り全てを吸収する(つまりこの呪文だけでは殺せない)のに対し、ライフスティールは普通にパワーレベルに応じたダメージを与えてその分を吸収する。
そして、最高レベルのライフスティールは普通に4桁ダメージを与える。自キャラのHPは最高999なのに。
呪文使用率95%、ライフスティール選択率40%、出現数4~5なので、どれ程Lvを上げようと1ターン放置するだけで期待値で1~2人殺される。
ならばと呪文を封じようにも、こいつは 全属性に亘って呪文抵抗率80%
逆に自分達の呪文抵抗力を上げようとしても、決して完全無効化はできない。
ダメ押しとばかりに、雄羊の寺院のエンカウントは原則として固定中ボス扱いのため絶対に逃走不可能
最後の最後まで死の可能性をもたらしてくれる本作きっての脅威だが、その一方で経験値もまた桁違いで、こいつを倒す以外に入手手段のないレアアイテムが4種類あるなど見返りも大きく、生きたトラップにとどまらない好敵手とも言える。

  • ゴジリ(#7)
無人の荒野「グレーター・ワイルド」に生息する恐竜。もっとも、この名前といい口から吐く火炎といい明らかにゴジラのパロディ。
しかし、あの怪獣王を元ネタとするだけあって強さはまさに王者の風格。
攻撃面では、尻尾で打ち据えて約150、腕で掴んで約270、足で踏みつけて約400のダメージを与え、更に気絶、麻痺、即死の追加効果。
防御面でも、HPは約5,000と桁違いでACも全身ACこそ低くないが部位ACはとても低く「当たるけどダメージが出ない」というマジンガーZのような頑丈さ。
呪文に至ってはあらゆる属性に対して125%の確率で無効化。彼我のLv差に応じて実際の抵抗力は変動するのだが、こいつのLvは100(本作最高)。
ラスボスより強い隠しボスであるゴローの間のモンスター、それも上位陣に匹敵する実力の持ち主である。
攻略本でも「成長したGODZYLLIに踏まれた時には、ヒールの呪文を唱えるより念仏を唱えたほうがよい」とまで書かれている。
グレーター・ワイルドはイベントも何もなくゲームクリアと全く無関係の場所であり、しかも低確率でしか出現しないのだが、これを「簡単に避けられてラッキー」と思うか「何が何でも出会って倒してやる」と思うかはプレイヤー次第。

そんなゴジリだが、呪文「クリエート・ライフ」で召喚して味方につけることができる。一時期は善玉扱いされていたからか?
流石に能力はスケールダウンされているが、それでも桁違いのHPと呪文無効化は健在。
……が、敵にもクリエート・ライフを唱える者がいるため、このバージョンのゴジリも敵として出現しうる。しかも序盤から。
1匹でも召喚されたらその瞬間に無理ゲーと化すので、使い手を認めたら直ちに呪文を封じなければならない。

このモンスターを作ったスタッフは、後にアメリカに現れたマグロ食ってるようなのを見て何を思っただろうか……

  • バンディット、ワーブァッファロー、アンデッドウォリアー、ヨギ(外伝2)
外伝2のスタート直後の要注意モンスター達。
こいつらは地下一階から登場するモンスターでありながら、いきなり二桁に届くダメージを叩き込んでLv1の新米冒険者を潰してくる厄介な敵。しかもバンディット以外は意外にタフで、ヨギとワーブァッファローはほぼ、そしてアンデッドウォリアーは確実にメリトに耐えるためなかなか一掃できない。

ヨギに至っては僧侶Lv2までの呪文を使いこなし物理攻撃にクリティカルまで持っているため、後衛がバディオスで沈むわ呪文を封じられるわ首を斬られるわと地下一階にいるのが不思議なレベルの強さ。



  • 6魔王(外伝2)
最下層の玄室にランダム配置される強敵群。
遭遇時に専用メッセージが流れるものの、街に戻ると何度でも復活しラスボス撃破後も継続して戦えるため、先述の#5の「3強」並の扱いである。
一応、隠し通路を発見すれば完全スルーしてラスボスとは戦えるのだが、こいつらに勝てない様ではラスボス撃破は夢のまた夢だろう。
内訳は以下の通り。

    • アークデーモン:名前こそ#3に登場した同名の雑魚と一緒だが、外伝2のこいつは#5のネザーデーモンに匹敵する大悪魔。
    • ディスペラント:グレーターデーモンの上位種。強烈な火炎ブレスでパーティーを灰塵にする。あろう事かラスボスの護衛としても出現する。
    • デス:いわゆるテンプレ死神。通常攻撃にLv4エナジードレインが付与されており、状況によっては数時間分の経験値稼ぎがパーとなってしまう。
    • トライアス:阿修羅。極めて高い物理攻撃力に加えてクリティカルも所持しているので、屈強な戦士でも1人ずつ血祭りに上げられてしまう。
    • フライプリミアー:「蝿の貴人」、すなわちベルゼブブ。即死付ブレスというとんでもない物を吐く。
    • マイルフィック:シリーズ常連のアンデッドの大悪魔…なのだが本作ではちと影が薄い。ティルトウェイトとLv3エナジードレインに気を付ければ、6魔王の中では最も戦いやすい。

  • ロック(外伝3)
初登場は#3だが、外伝Ⅲのこいつは他とは一線を画す要注意敵に。
神話系のためどうやらでかい鳥のルフ鳥の事らしいが、なんでそれがスタート地点の森に出るのか謎。

本作では必ず3体で登場し、序盤にしては手数の多い睡眠攻撃でこちらの前衛を眠らせてくる。
しかも攻撃一発毎に最大9ダメージと、戦士はともかく僧侶なら一発死が見える域。
奇襲を受けたりこちらがカティノで眠らせるのに失敗した暁には前衛がズタボロになってしまうだろう。

本作では僧侶の装備が#5に近く、胸当てや盾といった防具を装備できず意外に脆いので注意が必要。

  • ジャイアントクラブ(外伝3)
巨大蟹。初登場のKODと比べて外伝Ⅲでは強化…どころか異様な強さとなっている。
端的に言えば「理不尽なまでに頑丈になった、増えるボーパルバニー」。

まず、HPが最小30~最大210と高め*7な上にACも-2と相当固め。更には全系統の呪文無効化率が90%もあるため、最大で8体で出てくるこいつらに対して術師は全くの無力。運よくティルトウェイトが通った所で一撃で焼き殺すのはまず不可能だし、この辺りで手に入る武器だと前衛が集中攻撃しても1体仕留められるか否か。
加えてこいつの行動は「仲間を呼ぶ」か「クリティカルヒット込みの物理攻撃」だけで無駄もなく、交戦したらまずじり貧になる。4~5体出て逃走に失敗したら全滅も視野に入ってしまうだろう。
そのため外伝3では、南の洞窟B6F(コイツが初登場)および山脈2F~4F(後述のスクライルやブロブアイとも遭遇する)で経験値稼ぎをするのは自殺行為と言っても過言ではない。

  • スクライル(外伝3)
こいつも外伝Ⅲでは「何故か他ナンバリングに比べて異様に強い雑魚」の一体。

初登場のKODではレベルドレイン付き通常攻撃と若干の呪文無効化率だけを持つ「パーティーを崩壊させる要素は皆無だが地味に嫌らしいアンデッド」程度の雑魚だった。

が、山脈から登場するこの作品では「通常攻撃にレベルドレインだけでなく麻痺や石化も追加」「何故かティルトウェイトをはじめとした高位の魔法使い呪文を使いこなす」「ブレスも吐き、確率で即死する」等々、攻撃がどれもパーティー崩壊を起こしかねない程エゲツ無い。呪文無効化率もあり、攻撃呪文では撃ち漏らす可能性があるというのがシリーズ他作品よりも重くのしかかる。
一応熟練の物理攻撃メンバーをパーティーに揃えられれば対処可能だが、初登場時にインキュバスと同時出現したり山脈上層部ではシリーズおなじみの強敵であるバンパイアロードの取り巻きだったりと、対処に頭を悩ませる存在である。
そのため、一部のファンから「まるでサイデル*8の頭部が独立して襲いかかってきたみたいだ」とも言われた。

流石にえげつなさ過ぎたのか、外伝4以降はレベルドレインや即死属性無しの状態異常を使いこなす中級アンデッドとなり大分おとなしくなった。

  • ブロブアイ(外伝3)
やはり山脈序盤から登場する強敵。見た目は至る所に斬色悪い目玉が付いているスライム状の怪物。
まず、HPは最高で120程度とまぁこの辺の雑魚としては妥当な量(というかジャイアントクラブがおかしすぎる)だが、ACが-10に全魔法属性30%無効化と無茶苦茶堅い。
そして通常攻撃は毒麻痺石化が付与、石化ブレス含めて状態異常をこれでもかとぶっかけてくる。
おまけに各種高Lv魔法(魔法使いLv5・僧侶Lv5・錬金術Lv5)を唱えるため始末に負えない。
そして出現数は1~9体…

前述の通り物理攻撃がいまいち当てにならないので、無力化される覚悟でありったけの攻撃呪文を叩き込む必要がある。山脈の最下層にはパーティーの呪文使用回数を回復させる装置があるのが救いといえば救い。

  • こむそう(外伝4)
外伝4スタート直後の要注意モンスター。尺八からも分かる通り虚無僧。
不動の塔1Fから登場するのだが、なんとこいつは入り口近くの玄室でしれっと遭遇する可能性があるのに、精神呪文Lv2の「リオス」をぶっ放してくる。
その効果は「敵1グループに3~10のダメージを与え更には混乱を確率で付与」という、駆け出しの冒険者にはあまりにえげつない代物。
外伝4では訓練所で登録したキャラのHPが低めに設定されている為、最大でもLV1でHP4しかない魔術師やアルケミストやサイオニックはほぼ即死、下手をすると前衛の戦士連中もダメージだけで即死する。そして運よく生き延びた前衛も混乱状態に陥り他の生き残りに牙を向くという阿鼻叫喚の地獄絵図と化す。

  • シェバリアー(バルキリー)&シェバリアー(ロード)&ドルイド(外伝4)
同じく外伝4スタート直後の要注意モンスター。プレートメイルを着て槍を構えたヒューマノイドがバルキリーVerのシェバリアーで剣盾を構えたのがロードVer、そして長めのメイスと鎖帷子で武装したのがドルイド。
上記のこむそうの陰に隠れがちだが、死霊の塔1Fから登場するこいつらもなかなか厄介。
彼らは複数の武器の中から一つを選択して物理攻撃を行うのだが、最序盤にしては威力が高いのだ。
    • 槍シェバリアー:ランスorファウストハルバートで後列にも届く。特にファウストハルバートの一撃は(10~20)あり、Lv1だと前衛でも即死、Lv2前衛でも一撃でやられかねない。
    • ドルイド:モーニングスターorホーリーバッシャーで後列にも届く。ホーリーバッシャーは(5~12)と後衛だとLv3でも危ない。
    • 剣シェバリアー:ファイアーソード(3~12)orワースレイヤー(2~11)。後列には届かないがこちらもLv1前衛では即死があり得る。

不動の塔、死霊の塔ともにLv1の間ではきつすぎる敵が出る事から「じゃぁ、スタート直後のレベリングは残る幻術の塔でやればいいんじゃね?」と思われるかもしれないが、こっちはこっちで敵こそややマイルドなものの迷宮の至る所にスイッチと鉄格子があり、先に進むには床のワナが作動する間違ったスイッチを避けて正しいスイッチを探し出さねばならない。

いっそのこと、こむそうにしろシェバリアー達にしろ練武場ではB2Fからなので、金やアイテムは手に入らないがそれらの敵とは会わずにすむ練武場B1Fでレベリングするという手もある。


  • らまさし(外伝4)
不動の塔4階に登場する、十二単を着て「らまさし」と呼ばれる扇を手にした女性型の敵。
見た目はかわいらしいがその実態は着物を着たサキュバスという感じで、
    • HPは29~56とそれなりだがACは-8もあり、全系統に40%の呪文無効化率を持ちなかなか倒せない
    • 通常攻撃にレベルドレイン付与。加えて、たまに麻痺させてくる*9
    • 40%の確率で使う呪文がいずれも召喚系。死霊の塔の一階でボスとして立ちはだかる高僧のミイラの悪夢がよみがえる。
と、なかなかの難敵。経験値もそこら辺の他の上級雑魚とあまり変わらないので出会ったら逃げる事も検討した方がいいかもしれない。但し練武場を拡張する為には、全ての雑魚を一度は倒す必要があるので忘れない様に。
死霊の塔最下層にもナイトメアというレベルドレインと即死ブレスの遣い手が現れるので、ボスの癖に無防備に出てきてサンドバッグにされるまじゅら以前でレベリングをするならそういった難敵がいない幻術の塔地下でやるといいだろう。

  • ドラゴンの洞窟の雑魚敵の皆さん(外伝3&4、ディンギル)
「ラスボスより強い敵しかいない」と評判のクリア後ダンジョン「ドラゴンの洞窟」。HPが数百(そしてディンギルでは1000以上もザラ)で呪文無効化率も高いため、LVが上がっても呪文ダメージが増えない旧式の仕様の所為でティルトウェイトも彼らの前では線香花火も同然。
中でもディンギルのドラゴンの洞窟はトリを締めるのがかの裏ボスダイアモンドドレイク」である事も含め、極めて凶悪な事で知られている。

  • ワーセンチピード(ディンギル)
クリア後要素の凶悪ぶりで知られるディンギルだが、実は本編にも強敵となる雑魚がいる。その中でも特に凶悪とされるのがこのムカデ人間。
本編中盤で探索するエリアBに出現するこいつはドロップテーブルが後に探索するエリアEの敵と同格であり、1体当たり経験値もエリアBの他の敵の2倍以上。その上60%というそこそこ高い後続率から最大24体がかりで現れるため、これだけ見れば絶好のカモに見える。
しかし、いざ戦闘となると通常攻撃と範囲呪文による麻痺、そして無効化しづらい高ダメージ単体呪文が乱舞する。それを低HPキャラを優先して狙う思考ルーチンで放つ(≒魔法使いやビショップから狙われる)のだからたまらない。おまけにHPも他が高くて50前後なのに最低でも70近くあり、範囲物理攻撃などという贅沢なものはこの頃は無かった。
とはいえ魔法使い系呪文やブレスは無効化されないので、動き出す前にそれらを畳みかけられれば大した被害も出さずに勝てるのが不幸中の幸いか。
それでも奇襲されると最悪の場合麻痺と死亡で全滅する。探索の際は奇襲防止のためにもリトフェイトを掛けておきたい。

  • 神々の神殿の雑魚敵の皆さん(PSエンパイア1&2)
「ラスボスより強い敵しかいない」と評判のクリア後ダンジョン「神々の神殿」。
地下1階の敵はクリア直後のパーティーでもまあなんとか太刀打ちできるが、地下に進むたびに敵の強さが加速度的に増していき、最下層では敵のHPが数千~(敵によっては万単位になる)、クリティカルを筆頭とした特殊攻撃満載…と数値だけ見ればディンギルのドラゴンの洞窟よりも酷い光景が広がっている。
但し、こちらの火力も相応に高くなるので(レベルを上げれば物理攻撃で一撃、呪文攻撃もレジストなし&耐性によるダメージ変動に仕様変更、高Lvの魔法使いなら範囲に数千ダメージ)、向こう程キツくはない。

  • ガルガンチュア・マイルフィック(BUSIN0)
BUSIN0では、特定の条件を満たすと雑魚敵に確率で「ハイ」又は「ガルガンチュア」という接頭辞が付き強化される様になる。
中でもこいつは、シリーズ常連の大悪魔「マイルフィック」が最大強化された特異個体。
通常種の時点でラスボスに匹敵する強さを誇るが、ガルガンチュア化により隠しボスをも超えた最強敵に変貌する。こいつをファストキルする事がBUSIN0の究極的なやりこみの一つと言える。




追記・修正はこいつらを撃破してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ウィザードリィ
  • 強い雑魚
  • RPG
  • ゲーム用語
  • トラウマ
  • Wizardry
  • 3DダンジョンRPG
  • WIZARDRY

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月22日 23:20

*1 アニヲタ的にはアハトアハトと言った方が通りがいいかもしれない。

*2 ゲームスタジオ版ではポイゾンジャイアント名義

*3 僧侶系の通常コマンドに存在する「呪いを解く」。MP消費がなく無限にできるが、このコマンドで倒した敵の経験値は貰えない

*4 新規作成キャラに手持ちの金がなく、ローブや皮鎧や剣といった冒険者の基本装備は店で下取りしてくれない為、沢山冒険者を作って金をせしめての装備強化が不可能

*5 目つぶし効果・高確率でキャラの行動がキャンセルされる

*6 かゆみを与えられる。目つぶし程ではないが行動がキャンセルされる

*7 下手をするとこいつが初登場する南の洞窟のボスであるドラゴンゾンビの倍近い体力になる

*8 人骨で構築され両腕に骨の鎌を持つた巨大なムカデみたいなモンスター。シリーズ常連の強い雑魚で状態異常や高位の魔術師魔法を使いこなす

*9 厳密には「麻痺付き」と「麻痺は無いがより高威力」の攻撃を使い分けてくる