登録日:2021/06/27 Sun 12:24:20
更新日:2023/06/23 Fri 19:08:51
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【概要】
本の魔人メギドが所有する
ワンダーライドブックの模造品で、劇中では専ら
「アルターブック」と呼称されている。
メギドの力の源にして武装でもあり、カラフルなワンダーライドブックとは正反対で、
内包した伝承を表す表紙は引き裂かれたかのような「ジェイルバインディング」になっており、裏側には本項目冒頭にある序文が謎の文字で刻まれている他、
属性は
「幻獣」「物語」「生物」に分けられ、1ページ目に刻まれた文章を縦読みすると、
「MEGID」と読めるようになっている。
最終ページは「テキストオブアルター」と呼ばれ、
封印している伝承についての情報や絵が記載されており、ページを開くと「イマージスペル」と呼ばれる声が読者の言語に合わせてアルターライドブックに内包された物語を朗読する。
それぞれに対応するメギドが封印されており、幹部級メギドがアルターライドブックを開く事で封印されたメギドを生み出す。
そして本の最終章に至る事でメギドは覚醒し、完成したアルターライドブックが無事である限り、そのメギドは何度でも
蘇る。
表紙も中身のページも真っ白のアルターライドブック。正式名称は不明で、『仮面ライダーセイバー
超全集』でも
「白い本」とのみ記されている。
形状自体は仮面ライダー達が使用するワンダーライドブックとほぼ同じで、表紙裏側に記載された
「序文 この本がページを捲られる時に現れし、聖なる定めに選ばれる剣士の名は……」という前書きも同様。
メギドがこれを開いて力を注ぐ事で一定範囲内の地域が本の形をした結界に包まれ、異世界「ワンダーワールド」と繋がってしまう。
また、結界の外にいる一般人は中には入る事は出来ず、剣士のみが内部に入る事が出来る。
アルターライドブックが完成に近づくと現実世界とワンダーワールドの融合が加速し、世界はメギドにとって有利なものへと変わると同時にメギドを倒す事も困難になっていく。
そして最終的にアルターライドブックが完成すると二度と元の世界に戻らなくなってしまう。
ただし、そうなる前に中にいるメギドを倒せば世界が元に戻り、巻き込まれた地域も修復される。
ちなみにそれまでに書かれた内容は幹部達の拠点にある自動書記装置によってバックアップされているのだが、
その様子は「ペンを持った人間の手首だけの模型がカタカタ動いて本を執筆する」という中々にホラーチックなものとなっている。
第16章からは3幹部専用のものと同じ形をした大型のアルターライドブックが登場。
『目次録』の影響でワンダーワールドを視認出来るようになった人間にジャオウドラゴンワンダーライドブックと同型の白い本を埋め込んでその人物のパーソナリティに応じたメギドに変貌させ、より強力なアルターライドブックとして編纂する作戦にシフトした。
ユーリによれば
「(遥か昔からの)禁断の秘術」であり、それまで行ってきた方法と違ってわざわざ現実世界とワンダーワールドを繋げる必要もなく、
過去作の人間が怪人化した存在同様にライダーの
必殺技を受けても分離するだけで本体のアルターライドブックは健在であり、更に完成すると埋め込まれた人間は
消滅するという、メギド側にとっては一挙両得のえげつないものになっている。
【一覧】
●幹部メギド
3幹部のアルターライドブックはいずれも2000年前に
ビクトール(後のタッセル)から奪い取った『全知全能の書』の一部が変化してできた物であり、
後の新型アルターライドブックやカリュブディスアルターライドブックと同じ形状かつ、金色を基調としたカラーリングとなっている。
また、上記の経緯もあってか通常のワンダーライドブック同様、表紙裏側には
「序文 この本がページを捲られる時に現れし、聖なる定めに選ばれる剣士の名は……」という前書きが記載されている。
- ストリウスアルターライドブック(EX)(STORIOUS)
「物語」の属性そのものを司るメギド・
ストリウスの伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、ベースカラーは金と緑。
- レジエルアルターライドブック(EX)(LEGEIEL)
「幻獣」の属性そのものを司るメギド・
レジエルの伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、ベースカラーは金と赤。
幹部用のアルターライドブックの中で唯一内部ページの詳細が判明しており、テキストオブアルターには「神獣」属性のワンダーライドブックと同様の構図でレジエルの姿と
「誇り高き幻獣のメギドを司る者が新たなる世界を構築する」という記述が描かれ、
更に最終ページにはレジエル・フォビドゥンの姿と
「LAST PAGE 遂に幻獣の怒りが頂点に達し、最後のページが解き放たれる」と記載されている。
第26章にてセイバーへの
復讐心に燃えるレジエルが自身の体内から取り出した後、
続く第27章にてストリウスの手で「禁断の秘術」を新たなページとして加筆したこれを再度自身の体内に埋め込む事により、命と引き換えにレジエル・フォビドゥンへのパワーアップを果たした。
- ズオスアルターライドブック(EX)(ZOOOUS)
「生物」の属性そのものを司るメギド・
ズオスの伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、ベースカラーは金と青。
●幻獣
- 岩石王ゴーレムアルターライドブック(GANSEKIOU GOLEM)
「岩石王ゴーレム」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、ゴーレムメギドを生み出す。
テキストオブアルターには森を闊歩する青い
ゴーレムの姿が描かれ、
「岩の巨人に宿るメギドの力が解き放たれ、遂に終焉の章を迎える」と記載されている。
元ネタは恐らくアレクサンドル・デュマ・ペールの長編小説『
モンテ・クリスト伯』の別名である『巌窟王』だと思われる。
- メデューサ蛇伝アルターライドブック(MEDUSA JADEN)
「メデューサ蛇伝」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、メデューサメギドを生み出す。
テキストオブアルターには両眼を光らせる
メデューサの顔が描かれ、
「見た者を石に変えるメギドの力が解き放たれ、遂に終焉の章を迎える」と記載されている。
元ネタは恐らく中国の伝承『白蛇伝』だと思われる。
- 壁からガーゴイルアルターライドブック(KABEKARA GARGOYLE)
「壁からガーゴイル」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、恐らくはガーゴイルメギドを生み出すと思われる。
第9章・第10章にてジャオウドラゴンワンダーライドブックを作成するための道具として使用された。
元ネタは恐らく
日本の怪談話『壁の中から』だと思われる。
- いたずらゴブリンズアルターライドブック(ITAZURA GOBLINS)
「いたずらゴブリンズ」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、ゴブリンメギドを生み出す。
テキストオブアルターには
怒りの形相を浮かべる3匹の
ゴブリンが描かれ、
「度を越したいたずらにメギドの力が解き放たれ、遂に終焉の章を迎える」と記載されている。
元ネタは恐らくポーランドの童話『いたずら小おに』だと思われる。
- 白雪イエティアルターライドブック(SHIRAYUKI YETI)
「白雪イエティ」の伝承が封じ込まれた新型のアルターライドブックで、白井ゆきが変身させられたイエティメギドによって生み出される。
元ネタは恐らくグリム童話の一つ『
白雪姫』だと思われる。
- 人魚伝説アルターライドブック(NINGYO DENSETSU)
「人魚伝説」の伝承が封じ込まれたアルターライドブック。
『セイバー超全集』にてタイトルのみが判明しており、恐らくは人魚メギドを生み出すと思われる。
元ネタは恐らくアンデルセン童話の一つ『
人魚姫』だと思われる。
●物語
- アリかキリギリスアルターライドブック(ARI KA KIRIGIRISU)
目を覚ませ!個と群が織りなすストーリーメギド!
とある孤高の虫が宙に戯れ、群を成す虫が地を埋め尽くす……。
「アリかキリギリス」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、アリメギドとキリギリスメギドを生み出す。
テキストオブアルターには赤い目を光らせるアリとキリギリスの顔が描かれ、
「アリとキリギリスに宿るメギドの力が解き放たれ、遂に終焉の章を迎える」と記載されている。
元ネタは
イソップ童話の一つ『アリとキリギリス』。
- 見えにくいアヒルの子アルターライドブック(MIENIKUI AHIRUNOKO)
「見えにくいアヒルの子」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、アヒルメギド(ハクチョウメギド)を生み出す。
テキストオブアルターには茂みに隠れ、目を赤く光らせたアヒルの顔が描かれ、
「姿が見えにくくなるメギドの力が解き放たれ、遂に終焉の章を迎える」と記載されている。
元ネタはアンデルセン童話の一つで、醜い姿をしたアヒルの子供が他の兄弟達から虐められるも、最後は白鳥に生まれ変わるという内容で知られる『
みにくいアヒルの子』で、
同様にアヒルメギドのうち、
透過能力を持つ個体も他の個体から不遇な扱いを受けていたが、後にハクチョウメギドへと進化を果たしている。
「降臨、満を持して」は関係ない。
- ウソつきウルフアルターライドブック(USOTSUKI WOLF)
「ウソつきウルフ」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、恐らくはオオカミ(ウルフ)メギドを生み出すと思われる。
第9章・第10章にてジャオウドラゴンワンダーライドブックを作成するための道具として使用された。
元ネタはイソップ童話の一つ『嘘をつく子供/オオカミ少年』であると思われる。
- はだしの王様アルターライドブック(HADASHI NO OUSAMA)
「はだしの王様」の伝承が封じ込まれた新型アルターライドブックで、来島慎吾が変身させられた王様メギドによって生み出される。
元ネタはアンデルセン童話の一つ『裸の王様』。
- パチパチ山アルターライドブック(PACHI PACHI YAMA)
「パチパチ山」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、『セイバー超全集』にてタイトルのみが判明している。
元ネタは恐らく日本の童話『かちかち山』だと思われる。
●生物
- ハンザキサンショウ王アルターライドブック(HANZAKI SANSHOUOU)
「ハンザキサンショウ王」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、サンショウウオメギド(ハンザキメギド)を生み出す。
テキストオブアルターには壁を這い回るサンショウウオが描かれ、「再生能力を持つメギドの力が解き放たれ、遂に終焉の章を迎える」と記載されている。
元ネタは恐らく井伏鱒二の小説『山椒魚』であり、実在するサンショウウオ関連の伝承では中国地方に伝わる人食いサンショウウオ・ハンザキ大明神が有名。
- ピラニアのランチアルターライドブック(PIRANHA NO LUNCH)
「ピラニアのランチ」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、ピラニアメギドを生み出す。
テキストオブアルターには鋭い牙を生やした
ピラニアの横顔が描かれ、
「大食いのピラニアに宿るメギドの力が解き放たれ、遂に終焉の章を迎える」と記載されている。
元ネタは恐らく日本の童話『ライギョのきゅうしょく』だと思われる。
- ドリルマンドリルアルターライドブック(DRILL MANDRILL)
「ドリルマンドリル」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、恐らくはマンドリルメギドを生み出すと思われる。
第9章・第10章にてジャオウドラゴンワンダーライドブックを作成するための道具として使用された。
元ネタは恐らくマレーシアの昔話『ピアンとサル』だと思われる。
- 猫にアクセサリーアルターライドブック(NEKO NI ACCESSORY)
「猫にアクセサリー」の伝承が封じ込まれた新型アルターライドブックで、須藤芽依が変身させられたネコメギドによって生み出されるが、実物自体は劇中未登場のままで終わっている。
タイトルこそことわざの「猫に小判」を彷彿とさせるが、元ネタに関してはイソップ童話の一つ『ネズミの相談』だと思われる。
- よこどりハイエナアルターライドブック(YOKODORI HYENA)
「よこどりハイエナ」の伝承が封じ込まれた新型アルターライドブックで、『セイバー超全集』にて存在が明かされている。
元ネタは恐らくイソップ童話の一つ『ハイエナとキツネ』だと思われる。
以下の4冊は『セイバー超全集』にてタイトルのみが判明している。
- ハニーメイクビーアルターライドブック(HONEY MAKE BEE)
「ハニーメイクビー」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、恐らくはハチメギドを生み出すと思われる。
元ネタは恐らくドイツの童話『蜜蜂マーヤの冒険』だと思われる。
- アルマジローリングアルターライドブック(ARMADIROLLING)
「アルマジローリング」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、恐らくはアルマジロメギドを生み出すと思われる。
元ネタは恐らく日本の童話『まるまれアルマジロ!』だと思われる。
- カメレオンどーこだアルターライドブック(CHAMELEON DOOKODA)
「カメレオンどーこだ」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、恐らくはカメレオンメギドを生み出すと思われる。
元ネタは恐らくアメリカの絵本『じぶんだけのいろ』だと思われる。
- スネークとぐろんアルターライドブック(SNAKE TOGURON)
「スネークとぐろん」の伝承が封じ込まれたアルターライドブックで、恐らくはスネークメギドを生み出すと思われる。
元ネタは恐らく日本の童話『ヘビの宝』だと思われる。
●混合種
メギドの中でも異彩を放つ存在の混合種メギド・
デザストが封印されているアルターライドブックで、表紙は他とは異なり、赤色となっている。
幻獣「
フェンリル」・生物「ハンミョウ」・物語「歌う骨」のそれぞれ異なる3つの属性が合成されているが、後にストリウスが自身の気まぐれで適当に生み出したものでしかないと明かしている。
テキストオブアルターにはデザストの顔が大きく描かれ、
「悪しき者の禁術により生まれた、3つの属性を合わせ持つ者が封印から目覚める」と記載されている。
元ネタは恐らく北欧神話の一つ『
ラグナロク』と日本の童話『星になりたかったハンミョウ』、グリム童話『歌う骨』だと思われる。
- カリュブディスアルターライドブック(CHARYBDIS)
「カリュブディス」の伝承が封じ込まれた新型アルターライドブックで、他とは異なり、白と金・灰色を基調としたカラーリングとなっている。
テキストオブアルターには鋭い牙と全身のジッパーを光らせるカリュブディスの姿と「3属性のメギドの能力から生まれし者が全てを食らいつくす」という記述が描かれ、
更に最終ページには巨大な右腕を構えたカリュブディス・ハーキュリーの姿と「LAST PAGE 限界を超えた欲望が力の限り暴食を尽くす」と記載されている。
双子のフードファイター「爆食ジェミニ」の伊本マミ・レミ姉妹に埋め込まれ、更にその状態からゴーレムメギド・ハンザキメギド・アヒルメギドを取り込ませて誕生した
カリュブディスから生み出されるが、
それとは別に幹部達の本拠地にある1冊の本に内容を写し取って編纂させたものも存在しており、前者は二度に及ぶ最光との戦闘の末に完成を阻止されたが、後者についてはストリウスの目論見通り完成している。
元ネタは恐らく
ギリシャ神話の一つ『オデュッセイア』だと思われる。
●その他
後書き
永遠なる良項目が追記・修正により生み出される……。
- 一般メギドって今回そんなにいないのね -- 名無しさん (2021-06-27 13:14:45)
- 「猫にアクセサリー」は猫に小判じゃなくて童話の「ネズミの相談」じゃないかな。猫の首に鈴を付ける話 -- 名無しさん (2021-06-27 19:45:53)
- スーパーヒーロー戦記に登場する戦隊メギドは何系なんだろ。個人的には物語が一番しっくりくるが -- 名無しさん (2021-06-28 03:44:42)
- デザストの「歌う骨」はグリム童話に同じタイトルの話があるからそれが元ネタなんじゃないかな -- 名無しさん (2021-09-08 03:55:50)
最終更新:2023年06月23日 19:08