デスピア(遊戯王OCG)

登録日:2021/09/18 Sun 15:46:11
更新日:2024/01/16 Tue 18:56:11
所要時間:約 16 分で読めます



輝けし空はに染まり

極北の大陸死の行軍へと姿を変える

神の子らは歓喜し、悲嘆し

導きのままに踊り明かす

『今こそ福音の時、来たれり』

デスピアとは、遊戯王OCGに登場するカテゴリである。


概要

メインデッキのモンスターは闇属性天使族で、主力となる融合モンスターは光属性悪魔族で統一されている。
しかしながら、メインデッキのモンスターはどう見ても天使要素は皆無だし、融合モンスターはどう見ても光属性には見えないほどの禍々しい見た目が特徴的。
全体的に赤と黒を基調としたおどろおどろしい配色の道化師や芝居役者、仮面舞踏会の仮装をモチーフにしていると思われる。

属するモンスターには、前弾で出た『烙印』魔法・罠カードに関係する効果を持つものやレベル8以上の融合モンスターをサポートする効果をもつものが存在し、戦術の中核となる《烙印劇城デスピア》やその効果で融合召喚された融合モンスターをそれらの効果でサポートしていくのがデスピアの基本戦術となる。

ドラグマから続く11期のストーリーに属するテーマだが、特にこのデスピアという勢力はこのストーリーの核心に近い存在なのではないかと目されている。
理由は2つ。

1つは、デスピアに関係するカードの背景の空に、これまでのカードイラストに出ていた異空間『ホール』がこれでもかと言わんばかりに発生していること。
ストーリーの鍵であるホールを、彼らは自在に操ることができる可能性がある。

もう1つは、物語の中心に位置するドラグマの関係者やアルバスの落胤と酷似している人物が存在すること。
さらに属するモンスターにはドラグマに所属していた人物の持つ神器の成れの果てであることが明言されており、これまで示唆されていたドラグマの闇の部分やアルバスの落胤の出自に関係している可能性がある。

実装時点での正体は不明だったが、少なくとも彼らの登場によって11期のストーリーは大きく動き出すことは間違いないであろうという事は予測されており、後に公式書籍などにて明かされた詳細で想像以上にドス黒いドラグマの闇が判明した。

結論を言うと、「デスピア」という勢力の正体はドラグマそのもの。
聖痕として国の人間に刻んでおいたモノ――「烙印」の力により、異形の怪物やアンデッドに変えられたドラグマの住民のほぼ全てと、本性を露わにしたドラグマ上層部の人間が自ら変化した存在によって構成されている。

デスピアモンスター

下級モンスター

  • 喜劇のデスピアン
効果モンスター
星1/闇属性/天使族/攻 0/守2000
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示の「デスピア」カードを対象とする
魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時、
このカードを手札から捨てて発動できる。
その効果を無効にする。
(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの融合モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

手札から捨ててフィールドのデスピアカードを相手の効果から守る効果は、切り札の融合モンスターや生命線の《烙印劇城デスピア》を守るのに使うことになるだろう。
手札誘発なので相手に読まれにくいのが利点。

場の融合モンスターをコストにした自己蘇生効果はコストに対して釣り合ってないように思えるが、フリーチェーンで使えるのでサクリファイス・エスケープとして活用できる。
相手の全体除去に対して使えば烙印劇城の効果でリリースした融合モンスターを蘇生できる。

  • 悲劇のデスピアン
効果モンスター
星1/闇属性/天使族/攻 400/守 400
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードが効果で墓地へ送られた場合、または効果で除外された場合に発動できる。
デッキから「悲劇のデスピアン」以外の「デスピア」モンスター1体を手札に加える。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「烙印」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分フィールドにセットする。

デスピアモンスターをサーチする前半の効果は、デスピアデッキの初動と言える重要な効果。
どこからでも墓地に置かれるか除外されれば発動するので、各種融合素材に使うのはもちろん《おろかな埋葬》でデッキから墓地へ、《闇の誘惑》で手札から除外するなど、様々なカードを活用して発動を狙っていきたい。
墓地に落としていれば、次ターン以降烙印魔法・罠を墓地から引っ張り出せる効果を使える。
相手に破壊された烙印劇城の再利用はもちろん、状況に応じた烙印カードを使いまわすことが可能。

喜劇・悲劇共々、ドラグマの国民が烙印の力を暴走させられて怪物化した存在。どちらも刃物などを集めて無理やり人型にしたような見た目で、とても天使族には見えない。
あえて天使族なのは死した人間を作り変えたモノだからだろうか。設定画によるとデスピアにはこんな奴らがたくさんいるらしい。

  • デスピアの導化(どうけ)アルベル
効果モンスター
星4/闇属性/天使族/攻1800/守 0
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「烙印」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、
自分フィールドの表側表示の融合モンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合、
または戦闘で破壊された場合、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを特殊召喚し、対象のモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

召喚・特殊召喚時に烙印魔法・罠をサーチする効果を持つ。
烙印を直接サーチする貴重な手段なので、烙印劇城はもちろん、白の烙印で墓地融合、アルバスのコストにしてセット等、カテゴリを越えた活躍が見込める。

後半の効果では、融合モンスターが除去された時に自己再生と相手効果無効ができる。
受動的な条件なので効果無効が刺さることはあまり無いかもしれないが、蘇生した自身を壁にしたり、次ターン以降に各種素材にするなどで活かしていきたい。
烙印劇城があれば、除去されてもそちらの効果のトリガーになれる。

素顔は仮面で分からないが、その服装やステータスはあのアルバスの落胤と酷似しており、何らかの関係性があると考えられる。
+ その素顔
深淵より分かたれしもの。

光を嘲り、闇をも欺く。

その仮面の下に隠された素顔はストラクチャーデッキ『ALBA STRIKE』に収録されたトークン兼カウンターカード《凶導者アルベル》にて明かされており、案の定アルバスと瓜二つのものであった。
さらにそのフレーバーテキストには『深淵より分かたれしもの』という意味深な一文が存在し…

デスピアとして扱うモンスター

  • (みちび)きの聖女(せいじょ)クエム
チューナー・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
このカード名はルール上「ドラグマ」カード、「デスピア」カードとしても扱う。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
「アルバスの落胤」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから墓地へ送る。
(2):自分・相手のカードがEXデッキから離れた場合、「導きの聖女クエム」を除く自分の墓地の、
「アルバスの落胤」1体またはそのカード名が記されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

ザ・ヴァリュアブル・ブックEX2で言及されていたドラグマの初代聖女の名を持つ、《凶導の白聖骸》やカルテシアに似た格好の少女。
彼女の周りにも描かれている目玉状の物体は歴代聖女の成れの果てであることが別のカードの設定画で明かされているため、恐らく実体をもって完全復活した初代聖女その人なのだろう。

アルバスまたはその名前が記載されているカードの墓地肥やしと、それらのモンスターを蘇生する効果を持つ。

墓地肥やしは単純にモンスターを落としてそのモンスターの墓地効果や自身の蘇生効果につなぐだけでなく、魔法・罠も落とせるので墓地効果持ちの烙印魔法・罠などを落とし活用することもできる。

蘇生効果は自身の墓地肥やし効果で落としたモンスターを蘇生できるのは勿論のこと、蘇生制限さえ満たしていればアルバスの融合体も蘇生することもできる。
トリガーである「EXデッキからカード離れる」も、自分がEXデッキからモンスターを特殊召喚するのはもちろんドラグマ特有のEXデッキ破壊でも能動的に満たせるほか、相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚しても満たせるため、それでアルバスを蘇生するなどして相手の展開へのけん制にもなりうる。

自前で特殊召喚効果を持たないため、主に《デスピアの導化アルベル》と召喚権を食い合うネックだが、自身がデスピアとして扱われる効果外テキストを活かし、烙印開幕でのリクルートやクエリティスの墓地効果、凶劇での蘇生は可能なのでそれらを活かしたい。

最上級モンスター

  • デスピアの大導劇神(ドラマトゥルギア)
効果モンスター
星8/闇属性/天使族/攻3000/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):融合・S・X・リンクモンスターが特殊召喚された場合、
フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
(2):手札・フィールドのこのカードが融合召喚の素材になり、
墓地へ送られた場合または除外された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。

自身が融合素材になるという緩い条件で特殊召喚できる3000打点のモンスターで、融合召喚するだけで打点を一気にかさ増しできる。
さらにEXモンスターの特殊召喚成功時に効果無効が打てるため、自分ターンでは展開ついでに相手の弱体化ができ、相手ターンでは起点を止めにくいとはいえ妨害要員として立てておける。
デスピア融合モンスターは直接的な妨害持ちがいないのもあり、融合モンスターに並ぶエースと言っても過言ではない存在。
効果は一切デスピアを指定しないため、手札・フィールド融合を中心とするデッキ全般で活用できる汎用性もある。

名前や全体的なシルエットは教導の大神祇官に酷似しており、さらに後述するクエリティスが元はドラグマ側の所有物で、その設定画にも大神祇官が登場していることから、少なくとも大神祇官はデスピア側であることは間違いないだろうと予測されていた。
そしてそれは見事に的中。大神祇官が闇の力を手にするために自らの烙印を開放し、堕天使が如し怪物へ変じたものであった。

長くて書きにくいうえに略しにくい名前のため、「○○○神」といった部分から連想してか一部では「ゲキガミ」と呼ぶ者も。

  • デスピアの凶劇(アドリビトゥム)
効果モンスター
星8/闇属性/天使族/攻1500/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
フィールドの全てのモンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで、自身のレベル×100アップする。
(2):手札・フィールドのこのカードが融合召喚の素材になり、
墓地へ送られた場合または除外された場合、自分の墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、
「デスピアの凶劇」以外の「デスピア」モンスターまたはレベル8以上の融合モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

大導劇神と同じく自身が融合素材になったときに発動する効果を持つが、こちらは同名以外のデスピアかレベル8以上の融合モンスターの蘇生・帰還ができる。
前のターンに融合素材にしたり相手に倒されたりした強力なモンスターを融合召喚のついでに繰り出すことができ、より強力な盤面を築くことができる。

自身を場に出す手段に乏しいため使いどころは少ないが、場にいるときにはレベルを参照した自他を問わない全体強化効果が使える。
デスピアの戦闘要員は軒並み高レベルなので、大幅な打点増強が見込める。
相手がこの効果の恩恵を受けられないエクシーズ・リンクモンスターが中心だった場合はこちらだけが一方的に強化されることになる。
そうでなくても、融合主体でない限りはクエリティスの効果で上がった分も含めて0にしてしまえば問題ない。

見た目は教導の神徒に酷似しており、攻守もあちらの逆になっている。
神徒自体《教導神理》でホールを発生させているようにドラグマのきな臭さを際立たせる存在だったため、その正体がデスピアに属する存在だったとしても違和感はない。
実は大導劇神の半身と言える存在だったが、どういう意図かアルベル共々彼がピンチの時にも助けに来ることはなく、戦乱が終わった後に仮面を外し《深淵の獣 アルベル》にうやうやしく跪いていた。

融合モンスター

  • デスピアン・クエリティス
融合・効果モンスター
星8/光属性/悪魔族/攻2500/守2500
「デスピア」モンスター+光・闇属性モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
レベル8以上の融合モンスターを除く、フィールドの全てのモンスターの攻撃力はターン終了時まで0になる。
(2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
デッキから「デスピア」モンスターまたは「アルバスの落胤」1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。

融合素材はデスピアモンスターと光or闇属性モンスターで、闇属性であるメインデッキのデスピアモンスター同士での融合も可能な、デスピアデッキの主役とも言える存在。

レベル8以上の融合モンスター以外の攻撃力を全て0にする効果を持ち、融合モンスター主体でないデッキには大きな効果がある。
メインフェイズ限定とはいえフリーチェーンであるため相手ターンに妨害目的で使うことも可能。
自分のモンスターも巻き込んでしまうので、融合以外のギミックを組み込む場合や、純【デスピア】でも大導劇神などを立てている場合は注意が必要。特にリンクモンスターは守備表示にできないので危険。
烙印及びデスピアデッキは自力で攻撃力3000を越えるモンスターを戦闘で破壊することは困難なため、このカード1枚あるだけでも対処の幅が広がるだろう。

さらに場から離れた時には、デスピアモンスターかアルバスのサーチかリクルートができるため、相手に退かされたとしても一仕事してくれる。
デスピアであれば何でもいいので、大導劇神を出して相手にプレッシャーを与えるもよし、アルベルを出して次ターン以降に使う烙印魔法・罠をサーチするもよし。
除去されても烙印劇城の効果に繋げられる。
デスピアとは本来関係ないはずのアルバスもサーチ・リクルートできるためそちらの効果による除去を狙うことも可能。

設定画で教導の騎士 フルルドリスが纏っていた鎧の成れの果てであることが明らかにされている。
どうやら凶導の白騎士の状態から内部に存在した闇が成長し、鎧から羽化するように誕生したようだ。
その他にも、首が伸びたり変形して蟲みたいなフォルムになれることや、手にしている槍がフルルドリスの剣と盾が合体したもので、穂先が展開するギミックがあることが明らかにされている。

  • デスピアン・プロスケニオン
融合・効果モンスター
星11/光属性/悪魔族/攻3200/守3200
「デスピア」モンスター+光属性モンスター+闇属性モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに、相手の墓地の融合・S・X・リンクモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外するか、自分フィールドに特殊召喚する。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
そのモンスターの元々の攻撃力と元々の守備力の内、高い方の数値分のダメージを相手に与える。

融合素材は3体も必要なうえに光属性モンスターを要求するため、デスピア単体での融合召喚は難しい。
クエリティスを素材にするのは勿体なさすぎるため、汎用性のある光属性を採用したうえで白の烙印でアルバスと共に墓地から融合素材にするなどなるべく消費を抑えて融合召喚したい。

相手の墓地のEXモンスターを除外するか、自分の場に特殊召喚する効果を持ち、相手の墓地に強力なEXモンスターがいればそれを自分の戦力にしてしまえる。除外は奪いとるうま味がない、あるいは墓地効果を使われたくないモンスターしかいない場合に使うことになるか。

もう1つの効果はE-HERO インフェルノ・ウィング》と同じ高い方のステータスを参照する直火焼き効果。あちらと違い貫通効果こそ持っていないものの、攻撃力は3200と高いため攻撃表示相手に与えられるダメージは高い。
クエリティスの効果で攻撃力0になった相手モンスターを殴れば、ワンキル級のダメージも期待できる。
反面耐性はないため、相手からの除去は警戒しておきたい。

その見た目は教導枢機テトラドラグマと酷似しており、こちらも何らかの関係があると考えられる。

  • 赫灼竜(かくしゃくりゅう)マスカレイド
融合・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000
「デスピア」モンスター+光・闇属性モンスター
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):融合召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手は600LPを払わなければ、カードの効果を発動できない。
(2):このカードが墓地に存在し、相手フィールドに儀式・融合・S・X・リンクモンスターのいずれかが存在する場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
この効果は相手ターンでも発動できる。

相手の効果発動にライフコストを課すオッドアイズ・グラビティ・ドラゴンのような効果を持つ。
地味に払わせる数値はあちらより100高いため、与えられるプレッシャーはこちらの方がわずかながら高い。
相手はこのモンスターが存在する限り効果を使えば使うほどライフ・アドバンテージを奪われてしまい、退かそうにも何の効果も使わずに2500打点を超えることは極めて困難なので、退かすために相応のライフ消費を強いられる。
相手のライフが少なくなった時に出せば、相手は逆転のために効果を使うことすらままならなくなる。
2体立てれば、相手が展開に効果を挟む回数が多いデッキだと初手ですら詰むことも……

さらに、相手の場にEXモンスターがいるという非常に緩い条件でフリーチェーンで蘇生できる。
ただし蘇生した後は(1)が使えないただの2500バニラなので役割は限られる。
除外デメリットもあるため、それを回避するためにレベル8の多さを活かしてランク8を狙うのも有効。

その見た目と赫の烙印のイラストから、アルベルが竜化した姿であると思われる。
その姿やステータスがアルバスの融合体や黒衣竜に酷似しているということは…

  • 赫焉竜(かくえんりゅう)グランギニョル
融合・効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻2500/守2500
「赫の聖女カルテシア」+光・闇属性モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。
デッキ・EXデッキからレベル6以上の光・闇属性モンスター1体を墓地へ送る。
(2):相手が発動したモンスターの効果でモンスターが特殊召喚された場合、
フィールド・墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「ドラグマ」モンスター1体、またはEXデッキから「デスピア」モンスター1体を特殊召喚する。

《赫の聖女カルテシア》を融合素材として指定する融合モンスター。
カルテシアはデスピアには所属していないものの、特殊召喚効果やサルベージ効果、レベル8以上の融合モンスターを融合召喚効果を持つ光属性のモンスターであるためデスピアとの相性が良く、もう片方の素材も光属性か闇属性モンスターであれば良いのでデスピアでは確保が容易。

融合召喚時の効果でさらにデッキ・EXデッキからレベル6以上の光・闇属性モンスターを墓地に落とす効果を持ち、そこからさらなる展開につなげることができる。
シンプルながら活用の幅は広く、烙印世界関係でもアルバスの融合体を落としてその効果を使ったり、上級、最上級ビーステッドを落として展開の布石とするなどでき、他にもシャドールなどEXデッキから落としてうま味のあるモンスターを擁するテーマと組み合わせることも可能。
一方でこの効果を使った後に場で果たせる役割はそこまで無く、後半の効果目当てで場に残してもバウンスで処理される可能性もあるので、できるなら早々に墓地に送っておきたい。

その後半の効果というのが、相手のモンスター効果による特殊召喚に反応して場・墓地の自身をコストにデッキからドラグマモンスターかEXからデスピアモンスターを特殊召喚するというもの。
ドラグマならエクレシアからフルルドリスをサーチして妨害を構えることができ、デスピアならこれまで素材指定が重くて敬遠されていたプロスケニオンを出してシンプル打点+直火焼きでトドメを刺しにいくことができる。
条件が相手依存のため狙ってだせるわけではないが、逆にこのカードが場か墓地にあるだけで相手にそれを警戒させられるというメリットにもつながる。

イラストは土気色のおぞましい竜がカルテシアの背後に立っている…というよりもカルテシアのヴェールや服と融け合い1つになっているというもの。
この竜は翼から《デスピアン・クエリティス》の腕と同じものが生えているため、同一のものであると考えられる。
そしてこの竜は全身のいたるところに棘状のものが生えているがよく見るとそれはであり、それらがドラグマの上層部がイラストで度々やっていた腕を交差させるポーズをしている。
これらの腕は設定画によると、ドラグマ陣営が秘めていた野望の犠牲となった歴代の聖女たちのものであるという…

シンクロモンスター

  • 赫聖の妖騎士(デスピアン・ルルワリリス)
シンクロ・効果モンスター
星12/光属性/魔法使い族/攻2500/守2500
レベル4チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、自分・相手のカードがEXデッキから離れた場合に発動できる。
自分フィールドの全てのモンスターの攻撃力は500アップする。
その後、フィールドの表側表示のカード1枚を選んでその効果をターン終了時まで無効にできる。
(2):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
手札・デッキから攻撃力と守備力の数値が同じ魔法使い族・光属性モンスター1体を特殊召喚する。

融合主体のデスピアに突如追加されたレベル12のシンクロモンスター。
チューナーにレベル4モンスターを指定しているため、基本的にレベル4チューナー+レベル8モンスターで出すことになる。
チューナーはデスピアと相性のいいカルテシアやクエム、非チューナーはクエリティスやアルバスの融合体などを使うことになるか。
また、デスピア名称のおかげで《赫焉竜グランギニョル》の効果でEXから直接特殊召喚することも可能。

どちらかのEXデッキからカードが離れるというゆるい条件で全体500パンプと対象をとらない無効化という元祖フルルドリスを意識した効果を持つ。
相手のEXモンスターの特殊召喚時効果を無効にして相手の展開を阻害できるのは勿論、自分ターンでもさらなる展開のついでの相手モンスターの耐性を消すなどの活用ができる。

また、自身がどこからでも墓地に送られたターンのエンドフェイズに攻守が同じ光属性・魔法使い族モンスターを特殊召喚する、《軒轅の相剣師》と似た効果を持つ。あっちは手札・墓地、こっちは手札・デッキと対応範囲が異なる。
エクレシア関連やフルルドリス関連はほぼ当てはまり、それらのリクルートのためにEXデッキから直接落とす使い方も選択肢に入る。

見た目は一部が《デスピアン・クエリティス》に似た形に変貌した鎧をまとった《妖眼の相剣師》といったところ。ワルルドリス
《烙印の命数》で取り込まれた彼女が何らかの形で変貌したものと考えられているが、彼女自身の意思が存在するかどうかは解釈が分かれている。
(2)の効果から「これを倒せばフルルドリスが返ってくるのでは?」と希望を抱くデュエリストもいるがはたして…?

そしてVBEX3で明かされた正体は、エクレシアがアルバスによって聖女の呪いから外れて真炎竜アルビオンとなった際、聖女の中でも想いも力も強いフルルドリスが、真炎竜アルビオンとなったエクレシアを守るために自身の相剣を顕現させ、クエムたちを力尽くで乗っ取った姿であることが判明した。どこぞのニーサンならぬネーサンの爆誕の瞬間である。

デスピアに関連する「烙印」魔法・罠

現状デスピアの名を持つ魔法・罠は1枚しか存在せず、またデスピアの指定は現状モンスターにしか対応していないが、デスピアに関連する効果を持つ魔法・罠は全て「烙印」の名前が入っている。
そのため本項ではそれらのカードを扱う。

  • 烙印劇城(らくいんげきじょう)デスピア
フィールド魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・フィールドから、
レベル8以上の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
(2):融合モンスター以外の自分フィールドの表側表示の天使族モンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合、
または戦闘で破壊された場合、自分の墓地のレベル8以上の融合モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

デスピアのもたらす破滅の舞台となる城。

融合召喚を行う効果を持つフィールド魔法は《フュージョン・ゲート》に続く2枚目。
あちらと違い融合召喚できるのがレベル8以上という制限こそあるが、素材が除外される、相手も融合効果が使えてしまうというデメリットが無くなっている分カードパワーとしてはこちらがはるかに上。
伊達に10年以上の月日は経ていないということか。
デスピア融合モンスターは全員レベル8以上なので、維持さえできれば毎ターン融合召喚を繰り返すことができる。

さらに融合以外の天使族が相手に退かされたときの融合モンスターの蘇生効果も強力。
喜劇のデスピアンやアルベルの自身の効果による特殊召喚。クエリティスの離れた時効果によるデスピアのリクルートなど、切り札の融合モンスターが退かされた、または退かされそうになったときに展開できるデスピアモンスターを融合モンスター蘇生の布石にすることができる。
つまり烙印劇城で融合召喚した融合モンスターに事実的な二重の耐性を付けられるようになるのだ。
総じてデスピアの戦略を支える重要なカードであり、相手に破壊された後も悲劇のデスピアンの効果で再利用するなど、フィールドに維持し続けることを常に意識しておきたい。

城の周りをよく見ると《教導国家ドラグマ》と同じ街並みが広がっていることが分かる。
どうやら突如として教導国家に出現したようだ。
更に言えば城の側面には周囲の街と同じ材質の外壁が崩れた残骸が見受けられ、元々教導騎士団の拠点であった城を内側から突き破るように出現したか、
または、そもそも最初から城の内部にこの悍ましい狂気の舞台劇場が隠されていた可能性も推測される。

  • 烙印開幕
速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札を1枚選んで捨てる。
その後、デッキから「デスピア」モンスター1体を手札に加えるか守備表示で特殊召喚する。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分は融合モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):自分フィールドの融合モンスターが効果で破壊される場合、
代わりに墓地のこのカードを除外できる。

デスピアをサーチまたはリクルートできる強力な効果を持つ。
特にアルベルを出して烙印劇城をサーチ、そこから融合を行うデスピアの基本的なムーブを召喚権なしに行えるのは大きい。
コストにするカードは墓地効果持ちや悲劇のデスピアンのような「効果で手札から捨てられる」ことをトリガーとする効果持ちのカードにすると無駄がない。

また、融合モンスターの効果破壊の身代わりになってくれる墓地効果もある。
破壊以外の除去には無力とはいえ、初動ついでに主力である融合モンスターに耐性をつけられるのは大きい。

イラストではデスピアの面々とトライブリゲード達との闘いが描かれている。

  • (あか)の烙印
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の、「デスピア」モンスターまたは「アルバスの落胤」1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
その後、以下の効果を適用できる。
●自分の手札・フィールドから、レベル8以上の融合モンスターカードによって決められた
融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン直接攻撃できない。

墓地のデスピアをサルベージする効果はシンプルゆえに使いどころは多い。
相手ターンに墓地の喜劇のデスピアンを拾うことで不意打ち気味に効果耐性への布石を打ったり、大導劇神や凶劇を拾って融合効果に繋げつつ展開するなどの使い方が期待できる。
サルベージ後は任意で融合召喚を行うことができ、相手ターンでの融合魔法としての運用も可能。
素材は除外されてしまうが、デスピアであれば除外された時の効果のトリガーになれるので無駄がない。

イラストではアルベルが烙印劇城の頂上と思しき場所で背中から大きな翼を広げている。
恐らくマスカレイドへと竜化しようとしている様子と思われ、名前が似ている《白の烙印》と同じ構図となっている。

  • 烙印の使徒
永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手が発動したモンスターの効果処理時に、
自分フィールドにレベル8以上の悪魔族の融合モンスターが存在し、
その相手モンスターの攻撃力または守備力が0の場合、その発動した効果を無効にできる。
(2):攻撃力0のモンスター同士が戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動できる。
その戦闘を行った相手モンスターを破壊する。

効果は2つともクエリティスと強いシナジーを持つものとなっている。

第1の効果はクエリティスの効果などで攻撃力が0となったモンスターの効果を無効化させることができ、永続効果なので相手の効果発動にチェーンしてクエリティスの効果を発動してもその効果を無効化できるようになっている。

第2の効果は、クエリティスの効果で攻撃力0になった自分モンスターでも攻撃力0になった相手モンスターを疑似的に討ち取れるようになる。
とはいえ、そのモンスターを棒立ちにさせたままターンを返すとこちらの妨害を掻い潜って相手モンスターに殴り殺されることもありうるため、使いどころは限られるかもしれない。

イラストでは、エクレシアとアルビオンの下にアルベルが姿を現す様子が描かれている。
上空に開いたホールから出現するのを2人(?)が目撃するという《天底の使徒》と似た構図となっている。

  • 烙印追放(らくいんついほう)
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の、「デスピア」モンスターまたはレベル8以上の融合モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、以下の効果を適用できる。
●自分・相手フィールドから、レベル8以上の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

墓地からデスピアまたはレベル8以上の融合モンスターを蘇生しつつ、任意で相手の場を巻き込んで融合ができる。

シンプルなデスピアの蘇生カードとして使うのもいいが、相手の光または闇属性モンスターを新たなデスピア融合モンスターの素材として除去するという使い方もできる。
普通なら難しいプロスケニオンの融合召喚も、相手の場をうまく使えば比較的容易になる。

イラストでは、クエリティスが元の持ち主であるフルルドリス改め《妖眼の相剣士》を捕えている様子が描かれている。
またクエリティスの背中に《凶導の白聖骸》が跨っている他、下の方に大導劇神の形をしたドロドロの何かが存在している。
恐らくは《烙印断罪》で妖眼の相剣士が大導劇神に斬りかかったものの斬られたのはダミーであり、
崩れ落ちるダミーに気を取られたその隙を突かれて捕縛されたと思われる。

相性の良いカード

  • アルバスの落胤
アルバスをサポートする烙印魔法・罠をサポートできるうえ、融合体が全てレベル8以上なのでデスピアによるサポート対象になる。
特に《白の烙印》は、墓地融合で《デスピアン・プロスケニオン》のような素材縛りがきつい融合モンスターの素材も墓地から賄えるようになる。
《烙印融合》の登場後は適当なデスピアと一緒にデッキから落としつつ《烙印竜アルビオン》や《神炎竜ルベリオン》を出して更にデスピア融合モンスターを融合召喚出来る様になる。

闇属性・天使族であり、デスピアとサポートを共有できる。
中でも闇天使3体で融合召喚できる《黎明の堕天使ルシフェル》はデスピアも融合素材にすることができ、天使族への耐性付与と天使族のフリチェ蘇生でデスピアの展開をサポートできる。攻撃力・守備力も共に4000という高ステータスで、デスピア単体では到達出来ない打点を引き出せる。
《堕天使ルシフェル》を素材に融合した場合は相手の場のカードを全て破壊するという強力な効果もあるが、サーチや召喚に難があるためこの効果を活用するのはやや難しい。

  • 宣告者の神巫
漫画付属の光天使族モンスター。
《トリアス・ヒエラルキア》を落として自身をコストに蘇生することで1体から天使族モンスター2体分以上のアドを稼ぐムーブを初動にしつつ、各種融合素材に使うこともできる。

  • 守護天霊ロガエス
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2400/守2100
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの天使族モンスターの効果が発動した場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):相手フィールドの表側表示のカード1枚と自分フィールドの攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手のカードを除外し、その自分のモンスターを守備表示にする。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、
フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
このターン、そのモンスターは戦闘では破壊されない。

デスピアと同弾で登場した天使族モンスター。
下級デスピアの効果発動によって特殊召喚でき、その効果でデスピアの効果で除去しきれない相手のカードを除外できる。
守備表示になったモンスターはそのまま融合素材にしてしまえば無駄がない。
さらに自身が《デスピアン・プロスケニオン》の融合素材にもなれるという利点もあるため、採用する価値はあるだろう。

融合モンスター+闇属性で出せるレベル8融合モンスター。
デスピア融合モンスターと近い感覚で出すことができ、かつデスピアに乏しいフリーチェーンの無効化効果を持つ。

ファーニマル用のサポートカード、及び融合素材モンスター。
相互にサーチできる優秀なディスアド軽減カードであり、闇属性モンスターの弾を確保するために役立つ。
単純にファーニマルは「天使族・悪魔族が中心で、手札・フィールド融合のディスアドを軽減して展開する」とデスピアとの類似点が多く、出張の域を超えて混合した構築も十分可能。
《烙印劇城デスピア》の融合効果は名称ターン1制限持ちなので、さらなる融合展開を行いたい際には《融合》が地味に便利だったりする。

名称の異なるモンスター3体で出せる汎用融合モンスター。
手札とフィールドから最低1枚を素材に要求する代わりに、フィールドから消費した素材分除去しつつ、手札から消費した素材分ドローできる。
墓地・デッキ融合に依存していない【デスピア】では難なく出すことができる。
特に上記のファーニマル出張セットを入れる構築なら墓地に《融合》があることが多く、追加効果で強力な耐性を得られる。

召喚・特殊召喚時に「烙印」魔法・罠をサーチ及びサルベージ、除外ゾーンからの回収をしつつ手札1枚をデッキボトムに戻すモンスター。
手札は増えないものの、《デスピアの導化アルベル》と合わせてサーチ手段の水増しが出来る上、墓地や除外ゾーンからの回収も出来る。
闇属性なのでデスピア融合体の素材にも使いやすく、《アルバスの落胤》を素材指定する融合モンスターが場か墓地にいれば特殊召喚可能なので召喚権を消費せず出せるのも魅力的。

  • シャドール
同じく融合召喚をメインとするテーマ。
属性がデスピアと同じく光と闇の2種が主体のため融合素材を共有出来る、シャドールが墓地に送られる事で効果を発動するものが多く、デスピアで能動的に墓地に送る効果を発動出来るなど、相性の良い要素が多い。



追記・修正はアルベルとクエリティスのプリシクを3枚集めてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王OCG
  • 天使族
  • 悪魔族
  • 光属性
  • 闇属性
  • 融合モンスター
  • アルバスの落胤
  • 悲喜劇
  • 烙印
  • デスピアの導化アルベル
  • ドラグマ
  • 遊戯王OCGデッキテーマ項目
  • 道化師
  • 演劇
  • 劇団
  • デスピア
  • 烙印世界
  • 自己蘇生

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月16日 18:56