ビーステッド(遊戯王OCG)

登録日:2022/10/22 Sat 00:09:33
更新日:2024/04/26 Fri 07:08:59
所要時間:約 16 分で読めます




を嘲り、をも欺く。

混沌を支配する竜の軍勢「深淵の獣(ビーステッド)」!!


ビーステッドとは、遊戯王OCGに登場するテーマの一つ。
第11期のブースターパック「DARKWING BLAST」で登場した。


概要

「烙印」カードと関係していることからも分かるように《アルバスの落胤》関係の物語の流れをくむテーマ。
だが、かつての「デスピア」同様ストーリー上の敵にあたる勢力であり、かつ物語の核心に近いと思われる存在でもある

まず、イラストなどでストーリー上における全ての元凶の一人と言うべき存在である《デスピアの導化アルベル》が描かれていること。
さらに言うなら、公式サイトに掲載されている冒頭の煽り文句。
これは「ストラクチャーデッキ-ALBA STRIKE-」に収録された、《凶導者アルベル》のフレーバーテキストと同じ表現が用いられている。
同トークンはアルベルの素顔が初めて描かれたカードでもあるため、関連性を感じさせる。

さらに『深淵の獣(ビーステッド)』というテーマ名など関連カードに散見される『獣』というワードは新約聖書における『黙示録の獣』を彷彿とさせる。
現にストーリー上で「ドラグマ」の上層部、後の「デスピア」陣営が欲していた聖女の魂は666つ。これは『獣の数字』と呼ばれる数である。
それと同じ数の魂が前弾の《烙印の命数》において揃ってしまっていることから、この「ビーステッド」という存在はアルベルの抱く野望が結実した存在である可能性が高い。
かつて「デスピア」の登場が転換点になったのと同じように、この「ビーステッド」の登場によって「烙印」の物語は佳境へと向かっていくのだろう。
そしてVBEX3にて明かされた設定によると、アルベル(およびルベリオン)とアルバ・ロスを除き彼らはホールの向こう側に存在していた世界にて君臨していた者たちの成れの果てであり、何らかの理由で鎖で拘束されながらもその強大な力を振るう存在であることが明かされた。アルバスと鉄獣戦線たちはデスピアに加えて彼ら亜竜と死闘を繰り広げていく。


テーマとして

属するモンスターは全てドラゴン族
共通効果を持つレベル6・闇属性の上級モンスターと、光属性の最上級特殊召喚モンスター、それに次弾で追加された下級モンスターとシンクロモンスターで構成されている。

「ビーステッド」の最大の特徴は、上級モンスターが共通して持つ以下の効果にある。

(1):自分または相手の墓地の光・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外し、このカードを手札から特殊召喚する。
相手フィールドにモンスターが存在する場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
光・闇どちらか1体だけで出せるカオスモンスター、より近いものであれば《混沌のヴァルキュリア》のような特殊召喚効果を持つ。
さらに相手の墓地からも対象にでき、かつ相手の場にモンスターが存在するという緩い条件でフリーチェーンで使えるようになる。

昨今の遊戯王OCGにおいて墓地を活用するデッキは多く、中でも光・闇属性は墓地効果持ちモンスターが数多く存在する。
そのため、幅広いデッキが上級「ビーステッド」の除外によってメタを受ける。
除外以外からモンスターをデッキに戻して融合召喚する【ティアラメンツ】や墓地からモンスターを使い回す【エルドリッチ】や【閃刀姫】はその最たる例。
特に使い回すのが光属性である《黄金卿エルドリッチ1種しかいない【エルドリッチ】は、トーナメントレベルの評価が大きく下がる事となった。
現に「ビーステッド」の収録当初は、仮想敵【ティアラメンツ】対策として全く関係ないデッキのサイドに数種類の上級が採用されることもあった。
それでも【ティアラメンツ】は元気に環境トップにいた模様。阻止するどころか寧ろとことんまで荒らされまくり、他のデッキテーマ達にとっていい迷惑である。

そういったモンスターを適宜除外しつつ上級「ビーステッド」を特殊召喚、各々の固有の効果も併せて戦線維持。
そして切り札に繋げる事が【ビーステッド】の基本的な戦い方となる。

光属性と闇属性に強い一方で、それらを使わないデッキテーマや墓地に向かわないペンデュラム系のデッキ相手は思うように荒らせなくなるため苦戦を強いられる。
また、本来有利に立ち回れるはずの光属性単体テーマである【エクソシスター】は墓地を利用しないどころか、こちらが迂闊に墓地に触れるとあちらがエクシーズして【ビーステッド】側が不利になることもありえる。
因みに【エクソシスター】側にとっては【ビーステッド】が味方でも相性は意外と悪くなく、シスターに拉致……もとい使役されるドラゴン、なんて光景も。

もう一つの特徴として、一部のモンスターは「烙印」魔法・罠、特に永続魔法・永続罠の「烙印」カードに関連する効果を持っている。
「ビーステッド」をサポートする「烙印」永続魔法・罠も存在するため、相互にサポートしあうことが可能。
かつ、他の「烙印」魔法・罠およびそれと関連するテーマとも組み合わせられる。
それらのテーマも光・闇を中心としたものが多いので好相性。


カード一覧

下級モンスター

  • 深淵の獣(ザ・ビーステッド)アルベル
チューナー・効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1800/守 0
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アルバスの落胤」として扱う。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、
相手のフィールド・墓地のドラゴン族モンスター1体を対象とし、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカードを墓地へ送り、対象のフィールドのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
●このカードを墓地へ送り、対象の墓地のモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
「CYBERSTORM ACCESS」で追加された、新たなるビーステッドモンスター。
…なのだが、場・墓地でアルバスの落胤として扱われる効果のせいでビーステッドのサポートカードの効果の対象外になってしまっている。
しかも、デッキ内ではアルバスの落胤ではないため、《烙印融合》などのそちら側の有用なサポートも受けられないと散々に噛み合っていない。
一応場にいるときに効果が無効になれば受けられるようになるが、そうまでしてサポートを得るメリットは少ないだろう。
自身の仮の姿である《デスピアの導化アルベル》や、そのアルベルと関係を持つカテゴリであるビーステッドが環境で存在感を放っていただけに、
その両方の名前を持つこいつが何とも言えない性能だったため、多くのデュエリストは肩透かしをくらうことになった。


…と思われていたが、研究が進むにつれて『《深淵の獣 サロニール》で落とせるアルバスの落胤』『《導きの聖女 クエム》で蘇生できるレベル4チューナー』という点を活かして《スプリガンズ・キット》等レベル4モンスターとシンクロして《混沌魔龍 カオス・ルーラー》で墓地を肥やす、他のビーステッドとシンクロして《フルール・ド・バロネス》で妨害を構えて烙印の不得手な魔法罠の除去を行う、レベル8融合モンスターとシンクロして下記の《深淵の神獣 ディス・パテル》を呼び出して更なる展開を行うなどこのカード独自の活躍を見せるようになった。

イラストは玉座に座りながらカルテシアから生まれた昏き烙印の結晶を見据えるアルベル。VBEX3で彼の独白が明かされており、烙印の物語は全てアルベルの思い通りに進んでおり、却って退屈すら感じていた。


上級モンスター

全員が攻撃力2500/守備力2000と初期のアルバスの融合体のようなステータスをしている。
体の何処かに拘束具を装着したような見た目が特徴的。ただし現状サロニール以外全員が制限カードにぶち込まれているという中々の惨状。

モンスター名の由来は『偽ベロッソス書』に記述された「ブリテン建国からの5人の王の名前」と「伝説上の生き物の名前」と思われる。
『偽ベロッソス書』は15世紀後半に古代史学者であるヴィテルボのアンニウスが「バビロニアの歴史学者ベロッソスの史書」として偽造した書物になる。

以下、前述した特殊召喚効果は省略して記述する。

  • 深淵の獣(ビーステッド)マグナムート
効果モンスター(制限カード)
星6/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):共通効果
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このターンのエンドフェイズに、自分のデッキ・墓地から「深淵の獣マグナムート」以外のドラゴン族モンスター1体を選んで手札に加える。
固有の効果は特殊召喚成功時に発動し、エンドフェイズに処理するドラゴン族モンスターのサーチorサルベージ。
タイミングはエンドフェイズと遅いものの、ドラゴン族モンスターなら何でもOKという範囲の広さが売り。
全員該当する「ビーステッド」はもちろん、他のドラゴン族(特に今までサーチ手段に恵まれなかったドラゴン族)のサーチ目的で出張させるのもいいだろう。
ドラゴンメイドに混ぜてメイド服着せてみるとか
上級「ビーステッド」の共通効果や魔法・罠などで相手ターンに特殊召喚し効果を使えば、サーチのタイミングの遅さもカバーできる。

ドラゴン族ならなんでもサーチできる汎用性の高さから「ビーステッド」出張の要となっていた所が危険視されてか2023/1/1に制限カードとなる。

名前の由来は偽ベロッソス書に、『マギ』という言葉の由来と記された二代王『マグヌス』+ヴェルズとか鮫とかでおなじみの『バハムート』

  • 深淵の獣(ビーステッド)サロニール
効果モンスター
星6/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):共通効果
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
「深淵の獣サロニール」以外の「ビーステッド」モンスター1体または「烙印」魔法・罠カード1枚をデッキから墓地へ送る。
固有の効果は墓地に落ちた際の「ビーステッド」モンスターまたは「烙印」魔法・罠の墓地肥やし。
どこからでも墓地に落ちれば発動するので、普通に場やデッキから墓地に送る他にエクシーズ素材から墓地に送るなど、発動手段が豊富なのが強み。
「ビーステッド」を墓地に落とす場合は特殊召喚モンスターか、墓地に居ないものを落として蘇生への布石とするのが良いか。
「烙印」魔法・罠を落とす場合は《烙印断罪》などの墓地効果持ちや、そういったカードで墓地から回収したいものを落とすといいだろう。

名前の由来は偽ベロッソス書に、『サロニテス』という呪術の創始者として描かれた三代王『サロン』+『ファフニール』

  • 深淵の獣(ビーステッド)ドルイドヴルム
効果モンスター(制限カード)
星6/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):共通効果
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地へ送る。
固有の効果はフィールドから墓地に送られた際の、相手の特殊召喚モンスターの墓地送り。
サロニールとは違いフィールドから墓地にいかないと発動しないので、各種素材にするか《烙印の獣》で射出するといった方法で発動させたい。
マグナムートに次ぎ、2023/4/1に制限カード送りとなる。

名前の由来は偽ベロッソス書に、ドルイドの始祖として描かれた四代王『ドルイス』+『リンドヴルム』

  • 深淵の獣(ビーステッド)バルドレイク
効果モンスター(制限カード)
星6/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):共通効果
(2):相手が儀式・融合・S・X・リンクモンスターを特殊召喚した場合、
このカード以外の自分フィールドの光・闇属性モンスター1体をリリースし、その特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
固有の効果は相手のEXモンスターか儀式モンスターの特殊召喚に対する、自身以外の光・闇モンスターをリリースしての除去。
コストこそ必要なもののコストには属性以外の縛りがなく、適当な光・闇と一緒に立てておくだけで相手の展開を牽制できる。
有効に使うためにも、相手ターン中は効果を使うまで維持できるようにしておきたい。
こちらもドルイドヴルム共々2023/4/1に制限カード送りとなった。

名前の由来は偽ベロッソス書に、吟遊詩人(Bard)の始祖として描かれた五代王『バルドゥス』+『ドレイク』


最上級モンスター

  • 深淵の獣(ザ・ビーステッド)ルベリオン
特殊召喚・効果モンスター(制限カード)
星8/光属性/ドラゴン族/攻2500/守3000
このカードは通常召喚できない。
「深淵の獣ルベリオン」は1ターンに1度、
自分フィールドのレベル6以上のドラゴン族・闇属性モンスター1体をリリースした場合のみ手札・墓地から特殊召喚できる。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
デッキから「深淵の獣ルベリオン」以外の「ビーステッド」モンスター1体を手札に加える。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「烙印」永続魔法・永続罠カード1枚を選んで自分フィールドに表側表示で置く。
「ビーステッド」のエースにしてアルベルの新たな姿。
特殊召喚条件はレベル6以上の闇属性ドラゴン族のリリース。
上級「ビーステッド」は全員該当し、そのうちサロニールとドルイドヴルムの「墓地に送られた場合の効果」を能動的に発動させることにも繋がる。
他にも該当する闇ドラゴンは数多く存在し、その中には容易に特殊召喚可能なものも存在する。
この手の特殊召喚モンスターには珍しく墓地からも特殊召喚可能。
コストにしようが素材にしようが相手に破壊されようがリリース元さえ工面できれば何度でも特殊召喚できる。

(1)の効果により手札の自身をコストに他の「ビーステッド」をサーチできる。エースでありながら初動としての役割も果たせる。
マグナムートとは相互にサーチしあえる関係。
相手ターンにあちらを特殊召喚しルベリオンをサーチすれば、返しの自分ターンに別の「ビーステッド」をサーチしつつ自身を特殊召喚できる。
細かな流れは変わるが逆もまた然り。

しかし、この効果の発動時は《灰流うらら》や《D.D.クロウ》《墓穴の指名者》などの汎用的な妨害カードの絶好の打ちどころである点は要注意。
うららは「ビーステッド」のサーチ、クロウはルベリオン自身の特殊召喚、指名者に至ってはその両方が封じられるという最悪の事態になる。
発動のタイミングには重々気をつけたい。

場に出た後は(2)の起動効果でデッキの「烙印」永続魔法・罠にアクセスできる。
どれも「ビーステッド」の展開を支えるカードであり、それらを場に置いて盤面を固めるのが主な仕事。
もちろん、構築によっては他のものも場に置く候補となる。
こちらは場に直接置くため、《灰流うらら》には妨害されない。

だがバルドレイク・ドルイドヴルムと共に2023/4/1に制限カード送りとなった。


見た目は赤かったところが白くなってより人型に近いフォルムとなった《深淵竜アルバ・レナトゥス》といったところ。
名前もアルバ・レナトゥスの前身にして半身である《神炎竜ルベリオン》から取ったと思われる。
しかし上級モンスターの元ネタである『偽ベロッソス書』とは無関係というわけではない。
ルベリオンの名の由来と思われる『アルビオン』はアルバスの項目にもある通りイギリス、すなわちブリテンを指す名である。
ギリシャ神話の伝説には、後に『偽ベロッソス書』に描かれる5人の王の後にその地を統治した王である『アルビオン』が存在している。
「ブリテンの統治者」というくくりで言えば上級「ビーステッド」達と同じ元ネタを持つと言える…かもしれない。


  • 深淵の獣(ザ・ビーステッド)アルバ・ロス
特殊召喚・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻3500/守3500
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの「ビーステッド」モンスター2体をリリースした場合のみ手札・墓地から特殊召喚できる。
(1):この方法で特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、フィールドの表側表示の儀式・融合・S・X・リンクモンスターの効果は無効化される。
(2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
相手エンドフェイズまで、お互いのEXデッキの裏側表示のカードを全て表側表示で除外する。
「ビーステッド」の切り札的存在。
特殊召喚条件は「ビーステッド」2体リリース限定と、ルベリオンよりもさらに厳しくなっている。
展開手段がいくつかあるにせよ、それを2体も場に維持したうえで手札か墓地にアルバ・ロスを用意しないといけないため、相応の消費を強いられる。
おまけに2023/4/1時点でほとんどのビーステッドモンスターが制限カード送りになっているため、ただでさえ難易度高めだった召喚難易度は更に増した。

その分効果は強力で、一つはEXモンスターとついでに儀式モンスターに対する《スキルドレイン》。
似たような効果に《覇王龍ズァーク》のP効果があるが、こちらは登場時期の関係でリンクモンスターの効果も無効化できる。
他にも、自軍もその効果を受けること、そして『無効化される』と『発動できない』の違いがある。
この効果により、相手は切り札になりがちなEXモンスターと儀式モンスターの効果を封じられた状態でこのモンスターを突破しなければならなくなる。
とはいえメインデッキのモンスターの効果や魔法・罠を止めることはできないため、あっさり除去されたり高打点でゴリ押しされる可能性も高い。

しかし相手の除去に対しては、場から離された時にエンドフェイズまでお互いのEXデッキを全除外する(2)の効果が抑止力となる。
露払いとして《サンダー・ボルト》などで除去されると、この効果によってEXモンスターをまとめて除外しその後の展開を封じられるのだ。
さらに表側除外のため相手のEXデッキの情報を得ることができる。
それを考慮したうえで更に追い詰めたり、他のカードで最重要なものをピンポイントで落としたりするとなお良いだろう。

だがこちらの効果にも穴がある。
デッキバウンスでは発動できない他、効果以外の除去である「壊獣」などでも(2)の効果を発動させることなく除去されてしまう。
そもそもの問題として(1)の効果に影響されない別のカードで効果を無効化したうえで、一通り展開した後なら発動されても問題ないというのもある。


イラストは二つの竜の首を持つ祭壇のようなものとそれに接続されているルベリオンというもの。
昏き烙印の結晶の力を行使したアルベルがホールを使って降臨させた『女神を守る2頭の竜』の正体。
祭壇はその見た目やEXモンスターに関する効果を持つことから《教導枢機テトラドラグマ》《デスピアン・プロスケニオン》と同一存在と思われる。
そうなると、この御神体は「属するテーマが何らかの形で環境入りしたものの、自身は採用されない」という悲しみを3回も経験したことになる。


シンクロモンスター

  • 深淵の神獣(ビーステッド)ディス・パテル
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻3500/守3500
チューナー+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):除外されている自分または相手の光・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
(2):相手がモンスターの効果を発動した時、除外されている自分または相手のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキに戻す。
さらに、対象のカードの持ち主が自分の場合、そのモンスターを破壊する。
相手の場合、その発動した効果を無効にする。

「CYBERSTORM ACCESS」で追加されたシンクロモンスター。
非チューナーにドラゴン族を指定しており、ビーステッドで使うならレベル4チューナー+上級ビーステッドかレベル2チューナー+ルベリオンの組み合わせになるだろう。
レベル4チューナーには白の方のエクレシアにカルテシア、同弾収録のアルベルにクエムとアルバスの関連モンスターに多く存在するのでビーステッドに組み込みやすい。
その他、レベル8のシンクロドラゴン族にも組み込みやすい。

効果は除外されている光・闇属性モンスターを特殊召喚と、相手のモンスター効果発動に対する誘発即時効果。

特殊召喚効果は光・闇属性であればなんでもよく、上級ビーステッドの効果で除外されたモンスターやデメリットで除外されたモンスターの再利用はもちろん、相手の強力なモンスターが除外されていればそれを奪うこともできる。

カウンター効果の方は光・闇属性モンスターに限らず、何なら裏側除外のカードも対象にできるので、そういったカードの再利用にも活用できる。
ただし効果無効か破壊のどちらかしかできないため、状況に応じて選べるように自分・相手の両方の除外カードを常に用意しておくことを心掛けたい。

見た目が似ていることから、《凶導の白き天底》がさらなる変異を遂げたものと推測される。
ただ、レベルや攻撃力がそれよりも低下していることや、白き天底の肉体を無理やりドラゴン型に歪めたような見た目から、本人の意思を無視して無理やり変貌させられた可能性も浮上しているが…?
VBEX3では、真炎竜アルビオンというイレギュラーに対して屍の山を築き上げるために他のビーステッドを喰らい、変異した姿であることが明かされた。

名前の由来は『偽ベロッソス書』に記された初代王『サモテス』の別名『ディス・パテル』


ビーステッド関連の烙印魔法・罠

ビーステッドに関連する効果を持つ「烙印」カードは現状《復烙印》《烙印の獣》《導かれし烙印》の3種。
どれも「ビーステッド」の展開において必要不可欠な効果を持っている。
詳しくは こちら を参照。


相性のよいカード

  • 混沌領域
【ビーステッド】の重要カードであるルベリオンをサーチできる魔法カード。
コストにした光・闇属性モンスターもルベリオンの効果でサーチした上級「ビーステッド」の特殊召喚に使えるので無駄がない。
一方で墓地効果の方はルベリオンをデッキに戻すうま味はないのでアンチシナジー。
こちらの方も活用したいなら別の光・闇属性特殊召喚モンスターも採用しておきたい。

墓地肥やしと手札補充が行えるレベル8シンクロ。
上級「ビーステッド」と適当なレベル2チューナーでS召喚でき、「ビーステッド」を手札に加えつつ特殊召喚のための墓地肥やしができる。
チューナーは相手ターンに出した上級「ビーステッド」をそのターン中に素材にできる《ホップイヤー飛行隊》や
上級「ビーステッド」の効果で除外されるとそのまま特殊召喚できる《シノビネクロ》がおすすめ。

  • ランク6エクシーズ
上級「ビーステッド」が2体並んだ時などを想定して採用する価値はある。
採用候補としては、
▽フリーチェーン墓地肥やし《永遠の淑女 ベアトリーチェ
▽相手の墓地のカードを奪える《死祖の隷竜ウォロー》
など。

光・闇属性の手札誘発モンスター。
《増殖するG》や《灰流うらら》にはない利点として、使用後に上級「ビーステッド」を相手に関係なく後攻0ターン目から展開可能になる。
また相手がこれらに対して《墓穴の指名者》を打ってきた場合、上級「ビーステッド」で除外することで不発にするといった動きができる。
ただしそちらを狙うには相手の場にモンスターが必要なことには注意。

  • 烙印(デッキタイプ)
「烙印」魔法・罠サポートを共有できる他、《アルバスの落胤》の融合体のうち、アルビオンとルベリオンは融合素材に光・闇モンスターを要求する。
対応する「ビーステッド」を《烙印融合》でデッキから落とせる他、融合体は「ビーステッド」のルベリオンの特殊召喚コストになるため無駄がない。
その他、アルバス自身やその関連モンスターも光・闇属性が中心で、種族や効果なども「ビーステッド」と相性が良いものが多い。

そして逆に、相手の『烙印ギミック』に対して、「ビーステッド」は圧倒的優位に立てる存在でもある。
光・闇属性を多く擁する関係上、『烙印ギミック』は展開の過程で上級「ビーステッド」の特殊召喚チャンスを多く与えてしまうことになる。
《烙印竜アルビオン》の効果にチェーンして墓地のアルバスを除外されることで《氷剣竜ミラジェイド》の融合召喚を妨害されたりしてしまう。
他にも墓地に落とした融合体を除外されて効果を封じられるなど、【ビーステッド】相手だと【烙印】デッキはうまく展開できなくなることが多い。

光・闇属性を擁し、除外されることで発動する効果を持つため相性がいい。
ルベリオンを出して態勢を整えつつサーチメタの《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を出せるのは大きい。

展開力の高いテーマで、カオス・ルーラーを出して墓地肥やししつつもう1体レベル8を立てて《真血公ヴァンパイア》をX召喚。
さらに墓地肥やしを行う【セリオンズ】でもやってきたムーブが行いやすい。
環境ではこの「P.U.N.K.」+「ビーステッド」+「サンダー・ドラゴン」に墓地肥やしを展開に繋げられる「ティアラメンツ」と「素早い」を更に投入。
複数の展開パターンを持ち、増えたデッキ枚数を《隣の芝刈り》での大量墓地肥やしに活かす【60GS(グッドスタッフ)】というデッキが結果を残している。

同じドラゴン族なのでサポートを共有でき、「ビーステッド」が「レベル5以上のドラゴン族」として《ドラゴンメイド・シュトラール》の素材にできる。
「ドラゴンメイド」魔法・罠をサーチできる《ドラゴンメイド・チェイム》が闇属性なので、上級「ビーステッド」の効果対象にできるのも相性が良い。
未だにチェイムのドラゴン態が出ていないものあって、マグナムートがチェイムのドラゴン態扱いされたりされてなかったり。


追記・修正はを嘲り、すらも欺いてからお願いします。

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最終更新:2024年04月26日 07:08