ドラグマ(遊戯王OCG)

登録日:2020/08/19 (水曜日) 15:19:20
更新日:2024/03/08 Fri 15:06:00
所要時間:約 20 分で読めます



人々から“深淵”と呼ばれ、外界から隔絶された大陸。

その地では古より巨大な異空間“ホール”が出現し、
その顎を広げて人々や土地を飲み込む現象が発生していた。

しかし“ホール”は人々を飲み込む厄災であるのみならず、
極稀に人智を越えた恩寵とも言うべき力をその地にもたらす事もあった。

ある時は未知なる暗黒物質。

またある時は、超文明の遺物と思わしきテクノロジー。

そして時には生命でさえも……。

「ドラグマ」とは、遊戯王OCGに登場するカテゴリである。
マスタールールが改訂され、アニメとの繋がりが切れた第11期初のブースターパック「RISE OF THE DUELIST」にて登場した。



概要

属するモンスターは全て光属性魔法使い族
後述するストーリー故、デザインはみな教団ないし騎士修道会然としている。
所属モンスターは、共通効果を持つレベル4モンスターと比較的緩めな条件の特殊召喚効果持ちのレベル8モンスター、そして切り札となるレベル11の特殊召喚モンスター1体で構成されている。

近年のテーマとしては珍しく、テーマ内のモンスターには融合シンクロエクシーズペンデュラムリンクモンスター(以下EXモンスター)が1体も存在しない

そのコンセプトは大まかに、
『相手のEXモンスターメタ』
『(自他問わない)EXデッキ破壊』
この2つである。

属するモンスターは『場にEXデッキから特殊召喚されたモンスターがいるとき』という条件で発動できる効果や、EXモンスターに対する耐性などを持ち、EXモンスターを扱うテーマに対してある程度強く出ることができる。
逆に、ドラグマの効果には発動後に自身のEXからの展開を封じるものが多い。

一部のカードが持つEXデッキ破壊効果は、かの轟雷帝ザボルグほど枚数は多くはなく、かつ相手が選ぶため、厄介なカードを落とすのは難しい。
一方で、ザボルグよりも手軽に自分のEXデッキを破壊できるため、墓地に送ったカードの効果を活かした展開ができ、また墓地に落ちた相手のEXモンスターを逆にこちらが利用することができる。

さらに、これら2つのコンセプトを他のテーマのコンセプトとうまくかみ合わせることで、純構築でも十分だが他のテーマとの混ぜ物でもその強さを遺憾なく発揮できる。


さらに、カード性能とはまったく関係ないのだが、割と大きな特徴が一つ。
それはこのテーマのストーリー性

いままでOCGのカードストーリーは通常モンスターのフレーバーテキストを除けば大体3年に1度のマスターガイドを読まなければ分からず、果てはストーリーがありそうなのにマスターガイドで1度も触れられなかったテーマだってある。

しかし前期の星遺物のストーリーでは、Vジャンプで新弾の星遺物テーマの設定がちょろっと語られたりはしていた。

このテーマはそれに加え、
  • 一部モンスターの設定画の公開
  • 話の前後関係が分かりやすいイラスト
といった要素から考察勢が活発な活動をみせている。

この特徴は次弾の「トライブリゲード」カードにも引き継がれており、またそれらのカードイラストにもドラグマモンスターが登場することから、この「ドラグマ」は前期の「星杯」同様、11期のストーリーの中核となる存在であると思われる。


ドラグマモンスター

下級モンスター

ドラグマの下級モンスターは、以下の共通効果を持っている。
共通効果1:EXデッキから特殊召喚されたモンスターがフィールドに存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
共通効果2:このカードはEXデッキから特殊召喚されたモンスターとの戦闘では破壊されない。

1つめの共通効果によって、どちらかの場にEXから特殊召喚されたモンスターがいれば召喚権の必要もなくポンとでてくる。
条件さえ整っていれば、バウンスされた後や破壊された後のサルベージで次のターン以降何度でも使いまわしが可能。

2つめの効果で壁になれる素養があるが、ステータスはそれなり程度なので下級モンスターで殴れるデッキだとそれで突破されかねないし、効果破壊は普通にされるし、サンドバッグにされる恐れもある。この効果を活かすのであれば何らかの強化をしておきたい。

  • 教導(ドラグマ)聖女(せいじょ)エクレシア
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):共通効果1
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「教導の聖女エクレシア」以外の「ドラグマ」カード1枚を手札に加える。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(3):共通効果2

大きな槌を携えた、額に『聖痕』を持つ純白の聖女。

固有の効果はドラグマカードのサーチ。
魔法罠のサーチはもちろん、他の下級を持ってきて共通効果で特殊召喚するも良し、条件が整っているのなら上級を持ってきて特殊召喚するもよしと、ドラグマの展開の起点となる効果と言える。
素材にしてくださいと言わんばかりの効果だが、使った後はEXからの展開が禁止されるためそうはいかない。
他テーマとの混成デッキは勿論、純構築でも展開に支障をきたすことがあるため注意。

関連カードでの登場が最も多く、ドラグマのストーリーの中心人物の一人と言ってもいい人物。
効果が強い可愛い・(レアリティにもよるが)希少と3拍子揃ったこのカードは高レアリティともなるとかなりの値段で取引されている。

Twitterで設定画が公開されており、年齢や身長のイメージ、聖痕のデザインやごはんはたくさんたべるタイプであることなどが明かされている。
他にもカードの髪型は複雑すぎて自分ではセットできない。つまり今までは髪型をセットしてくれる人がいたということであり、それなりに高い位にいたものと思われる。後にそのセットする人はフルルドリスということが判明した。
イラストでは「><」顔で喚いている、《覇蛇大公ゴルゴンダ》の頭蓋骨のようなものをドヤ顔で持っている等コミカルな印象を与える。
ただ食いしん坊設定は「たくさん食べると周りの人が喜んでくれるから」という、聖女としての自己犠牲精神を持つよう育てられた結果だったり、泣きわめいているのも「どうすれば周りの人間が喜んでくれるかわからないから限界にきて泣いてしまった」らしい。KONAMIは人の心がない。
誰かのために生きることを強いられていた彼女が、自分のために、自分の意志で動き出したとき、物語が始まるのであった。

  • 教導(ドラグマ)鉄槌(てっつい)テオ
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1800/守1500
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):共通効果1
(2):共通効果2
(3):EXデッキから特殊召喚されたフィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
ターン終了時まで、このカードの攻撃力は600アップし、対象のモンスターの攻撃力は600ダウンする。

右腕に巨大な鉄槌を嵌めた、屈強な騎士。
教導騎士団の近接戦闘部隊の一員のようだ。

固有効果はEXモンスターの弱体化と自身の強化。
共通効果による耐性も加味すれば単体で攻撃力3000以下のEXモンスターを一方的に討ち取れる。
特殊召喚メタなど、ドラグマの展開を妨害するモンスターを上から殴って除去できるのがこのカード独自の強み。
他にも、弱体化した相手モンスターを他のドラグマモンスターで討ち取って自身はダイレクトアタックするなどの使いかたも可能。

  • 教導(ドラグマ)天啓(てんけい)アディン
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1000/守1800
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):共通効果1
(2):共通効果2
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
デッキから「教導の天啓アディン」以外の「ドラグマ」モンスター1体を特殊召喚する。

近接部隊を聖痕からもたらされる奇跡によってサポートする教導騎士団の支援部隊。

固有の効果は被破壊時のドラグマのリクルート。
相手がこの効果を分かって破壊してくることはまずないので、自爆特攻なりで自分から効果を使っていくのがいいだろう。
攻撃力1000と下級のなかでは最もステータスが貧弱だが、そのステータスがドラグマと相性のいい転生炎獣アルミラージの召喚条件に合致するというメリットも。

最上級モンスター

  • 教導(ドラグマ)騎士(きし)フルルドリス
効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻2500/守2500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):EXデッキから特殊召喚されたモンスターがフィールドに存在する場合、
自分・相手のメインフェイズに発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
自分フィールドに他の「ドラグマ」モンスターが存在する場合、
さらにフィールドの表側表示モンスター1体を選んでその効果をターン終了時まで無効にできる。
(2):自分の「ドラグマ」モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
自分フィールドの全ての「ドラグマ」モンスターの攻撃力は500アップする。

全身にの鎧を纏った教導軍の騎士長。

特殊召喚条件は下級ドラグマと同じ、ただしこちらは相手メインフェイズでも特殊召喚できる。
さらに他のドラグマがいると相手の効果を対象をとらずに無効化できるため、自ターンに出して打点増強に使うのもいいが、相手ターンに妨害として使うのがいいだろう。
相手はこのカードが手札にあると分かっていると、EXからの展開がしにくくなるだろう。

打点もそこそこあり、ドラグマモンスターの全体強化効果もあるので、効果使用後は打点要員としても使える。

エクレシアの額にあるような聖痕を四肢に持つらしく、エクレシアと共に『聖女』として国民に慕われているらしい。
その身に纏う鎧や携えた剣と盾は教会の神器で、扱えるのは彼女の力あってのものだとか。
『鉄獣の凶襲』のイラストからも分かるように素顔は凛々しく、後に鎧を脱いだ姿の設定画も公開された。

  • 教導の神徒(ハッシャーシーン・ドラグマ)
効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻2000/守1500
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):融合・S・X・リンクモンスターが自分または相手の墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが手札からの特殊召喚に成功した場合、
「教導の神徒」以外の自分の墓地の「ドラグマ」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
(3):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
自分フィールドの「ドラグマ」モンスターの攻撃力は500アップする。

「ドラグマ」に仇なす邪教徒に対する殲滅部隊。

特殊召喚のトリガーはEXモンスターが墓地に送られること。
ドラグマの基本ギミックでEXデッキから山ほど墓地へ送ることになるため、発動タイミングに困ることはないだろう。
普通にフィールドから墓地へ送ってもいいが、ダメステに発動できないので戦闘破壊に対応していないことに注意。

特殊召喚時のサルベージは墓地次第ではあるが状況に応じて様々なカードにアクセスできる。
エクレシアをサルベージしてサーチ効果に繋げたり、除去されたフルルドリスをサルベージして相手にプレッシャーをかけたり、使い方は色々。

フルルドリスとは逆に相手に攻撃されるとパンプアップ効果が発動するので、相手は真っ先にこのモンスターを除去しにいくだろう。

なお、邪教徒の殲滅を使命としているようだが、それとは別にドラグマの教義に逆らった教徒の粛清も行っている模様。
しかし、後の描写からエクレシアに対しての粛清と追放は元々行うつもりであり、更にデスピアに変貌したリーダー格らしき人物はマクシムスではなく、アルベル側についていることが示唆され…。

  • 教導の大神祇官(マクシムス・ドラグマ)
効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻1500/守3000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地から融合・S・X・リンクモンスター1体を除外して発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
自分のEXデッキからカード名が異なるモンスター2体を墓地へ送る。
相手は自身のEXデッキからモンスター2体を墓地へ送る。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。

「教導国家ドラグマ」を運営する教会の最高指導者。

特殊召喚条件はどちらかの墓地からEXモンスター1体を除外すること。
コストは自分で何かしらをEXから出して墓地に送るなり、他のカードで直接墓地に落とすかして確保したい。
単にドラグマのいつもの動きで満たせるとは限らず、「アルミラージを出しただけ」や「墓地から除外して発動する効果持ちを落とした」とかだとダメなので注意。

お互いのEXを破壊する効果を持ち、相手への影響は軽微だが、落とした自分のモンスターの効果を活用して有利な展開に持っていくドラグマデッキの起爆剤的存在。
実質2枚のアドバンテージを稼ぐと考えて差し支えなく、強力極まりない効果である。
ただし、相手がシャドール彼岸だった場合、敵に塩を送る結果となってしまう大事故に。
【ドラグマ】全盛期では、無関係のデッキでもこれを見越してEXに《旧神ヌトス》を仕込んでおくなんて例も見られた。

EX破壊効果を使うとEXからの展開が出来なくなるのと、攻撃力が貧弱な点に注意。

この手の「宗教団体の教祖や法王、猊下的な人物」は大体黒幕だったりとんだ生臭坊主だったりするが、まさしく彼もその通りの人物。
彼はドラグマという宗教を作り上げた理由、民に聖痕を配っていた理由は決して高潔な理由ではない。当ストーリーの中でも黒幕側の存在であり、倒すべき『悪』そのものである。

  • 教導枢機(きょうどうすうき)テトラドラグマ
特殊召喚・効果モンスター
星11/光属性/魔法使い族/攻3200/守3200
このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):自分・相手の墓地の融合・S・X・リンクモンスターを合計4体対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを除外する。
(2):特殊召喚されたモンスターとこのカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
その後、この効果で破壊した融合・S・X・リンクモンスターの数×800ダメージを相手に与える。

「ドラグマ」の信徒に力を与える、教導国家の御神体。二匹の竜が組み合うモチーフの彫刻。

特殊召喚条件は、互いの墓地からEXモンスターを計4体除外すること。
決して軽くはないが、大神祇官やらその他の効果でEXから墓地に送るなどしていけば自ずとコストは確保できるだろう。

特殊召喚された相手モンスターと戦闘するという条件こそあるが、正しく『生きるミラーフォース』と言うべき効果を持つ。さらに条件次第でバーンのおまけ付き。
相手からの攻撃でも発動するため、攻撃力の高さもあって相手はこのモンスターを殴って倒すことがほぼ不可能になる。
ただ、強制効果なので使いたくない時でも発動してしまうのがネックといえばネックか。

実は《深淵の獣アルバ・ロス》を象り祀った存在。

儀式モンスター

  • 凶導(ドラグマ)白騎士(アルバス・ナイト)
儀式・効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻 500/守2500
「凶導の福音」により降臨。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(2):相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した場合に発動できる。
自分のEXデッキからモンスター1体を墓地へ送り、
相手のEXデッキを確認し、その内のモンスター1体を選んで墓地へ送る。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、墓地へ送ったモンスターの攻撃力を合計した数値の半分だけアップする。

「LIGHTNING OVERDRIVE」にて登場した、まさかまさかの儀式モンスター。

相手の効果に反応してお互いのEXデッキを破壊し、その分攻撃力を上げる効果を持つ。
相手が出そうとしていたモンスターを落とすことができれば相手の出鼻を大きく挫くことができるだろう。
ただ、攻撃力の上昇値は落とす自分のEXデッキのモンスターを考慮しても相手のEX依存である点は否めず。もともとの攻撃力の低さもあってアタッカーとして運用するには少し心もとない。
だがその攻撃力の低さ故にドライトロンと相性がいいという一面も。

デメリットとしてEXデッキからの一切の展開が禁止されるため、このモンスターを使う場合はアルバスによる除去ついでの融合という戦術が封じられることになる。
このモンスターのEXデッキ破壊戦術とどちらをとるかはプレイヤー次第。

見た目はフルルドリスに似ているが、装備が全体的に禍々しく変貌している。
フルルドリスが何者かにナニカサレタ姿なのか、彼女の安否が心配されていたが…?

  • 凶導(ドラグマ)白聖骸(アルバス・セイント)
儀式・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻 500/守2500
「凶導の葬列」により降臨。
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが儀式召喚に成功した場合、
フィールドの表側表示モンスター2体を対象として発動できる。
その内1体の攻撃力を、もう1体の攻撃力分アップする。
(2):レベル8以上の自分の「ドラグマ」モンスターは戦闘では破壊されない。
(3):相手のEXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
相手のEXデッキを確認し、その内のモンスター1体を選んで墓地へ送る。

「BATTLE OF CHAOS」にて登場した、新たな儀式モンスター。

レベルは白騎士より低いため、儀式召喚のための生贄の用意はしやすい。

攻撃力の低さは白騎士と変わっていないが、儀式召喚時の攻撃力加算効果を自身に使うことで補うことができる。
対象は自他を問わないため相手の高攻撃力モンスターを逆に利用する、逆に相手を強化して何らかのコンボに繋げるといった使い方も期待できる。

また最上級ドラグマモンスターに戦闘耐性をつけることができ、切り札達を戦闘で退かされ辛くなる。

さらに相手がEXデッキからモンスターを出したときにEX破壊を行うことができ、他のEX破壊効果と併せて相手の戦術を崩しやすくなる。

後述する《ドラグマ・ジェネシス》にいた少女がドラグマの住人の慣れ果てと思しき骸骨を率いているイラストとなっており、既にストーリー上では上層部がデスピアとしての正体を現し、教導国家に劇城が建った状態であることも併せて不穏なものを感じさせる。

ザ・ヴァリュアブル・ブックEX2によると、新たに聖女となった少女が儀式によって「最初の聖女クエム」なる存在の依り代とさせられたものらしい。ドラグマに儀式モンスターが含まれるというのもここからの由来だろう。

  • 凶導(ドラグマ)白き天底(アルバ・ゾア)
儀式・効果モンスター
星12/光属性/魔法使い族/攻4000/守4000
「凶導の福音」により降臨。
このカードは「ドラグマ」カードの効果でしか儀式召喚できない。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「ドラグマ」モンスターは相手が発動した融合・S・X・リンクモンスターの効果を受けない。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
相手は以下の効果から1つを選んで適用する。
●自身のEXデッキのカード2枚につき1枚、自身の手札・EXデッキからカードを選んで墓地へ送る。
●自身のフィールドの融合・S・X・リンクモンスターを全て持ち主のEXデッキに戻す。

ついに登場したレベル12の超大型ドラグマ儀式モンスター。

これまでのドラグマ儀式モンスターと違いドラグマカードの効果でしか儀式召喚できず、他の儀式サポートを受けづらくなっているが、ドラグマ儀式魔法はどちらも儀式召喚の消費を少なくできるので出しやすい部類ではある。

ドラグマモンスターにEXモンスターへの耐性を与える(1)の効果により、自身のみならず追加で展開したドラグマモンスターも相手の切り札級モンスターの効果から守ることができる。
攻守4000に加えこの耐性もあるため、除去手段をEXモンスターに頼るデッキでこのモンスターを突破するのは困難を極める。

さらに起動効果として相手の場のEXモンスターを全てデッキに戻されるか、EXデッキの枚数の半分だけEXデッキか手札を破壊させられるかを選ばせることができる。
…が、「相手に選ばせる」のがネックで、一通り展開した後であれば相手はわざわざデッキ戻しを選ぶことはなく、EXデッキ・手札破壊枚数も最低限になってしまう。
そのため、この効果を最大限に活かせるのは相手が破壊効果を選ばざるを得なくなる先攻1ターン目しかない。
まあ耐性だけでも強力なので、無理してこの効果を通そうとしなくても十分戦えるだけのスペックは持っている。

その姿は最早魔法使い族に見えないを通り越して遊戯王のモンスターにすら見えないと言われるほど禍々しい。
例えるなら、『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』に登場する怪物ホローガストみたいな感じ。
背中の翼や下半身の意匠が《デスピアの大導劇神》と同じなので、おそらく同一人物と思われる。
アルベルの野望の果てがビーステッドであったように、大導劇神、ひいては《教導の大神祇官》の野望の果てこそこの姿だったということだろうか。
ちなみにレベルおよび攻守はエクレシアとフルルドリスの合計と一致しており、二人の力も取り込んでいるのではという考察もある。
元々ドラグマを設立し、そこに住む民や信者たちをホールの力で屍に変え、屍山血河の光景を作り出し、そこに神を降誕させることが《教導の大神祇官》の目的。彼自身文字通りの狂信者ともいえる。

ドラグマとして扱うモンスター

  • (みちび)きの聖女(せいじょ)クエム
チューナー・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
このカード名はルール上「ドラグマ」カード、「デスピア」カードとしても扱う。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
「アルバスの落胤」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから墓地へ送る。
(2):自分・相手のカードがEXデッキから離れた場合、「導きの聖女クエム」を除く自分の墓地の、
「アルバスの落胤」1体またはそのカード名が記されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

ザ・ヴァリュアブル・ブックEX2で言及されていた初代聖女の名を持つ、《凶導の白聖骸》やカルテシアに似た格好の少女。
彼女の周りにも描かれている目玉状の物体は歴代聖女の成れの果てであることが別のカードの設定画で明かされているため、恐らく実体をもって完全復活した初代聖女その人なのだろう。

ドラグマの共通効果は持たないが、アルバスまたはその名前が記載されているカードの墓地肥やしと、それらのモンスターを蘇生する効果を持つ。

墓地肥やしは単純にモンスターを落としてそのモンスターの墓地効果や自身の蘇生効果につなぐだけでなく、魔法・罠も落とせるので墓地効果持ちの烙印魔法・罠などを落とし活用することもできる。

蘇生効果は自身の墓地肥やし効果で落としたモンスターを蘇生できるのは勿論のこと、蘇生制限さえ満たしていればアルバスの融合体も蘇生することもできる。
トリガーである「EXデッキからカード離れる」も、自分がEXデッキからモンスターを特殊召喚するのはもちろんドラグマ特有のEXデッキ破壊でも能動的に満たせるほか、相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚しても満たせるため、それでアルバスを蘇生するなどして相手の展開へのけん制にもなりうる。

他の下級ドラグマと違い自前で特殊召喚効果を持たず、EXモンスターに対する戦闘破壊耐性もないのがネックだが、自身がドラグマとして扱われる効果外テキストを活かしバスタードの墓地効果や神徒での蘇生は可能なのでそれらを活かしたい。


アルバスの落胤

「ドラグマ」とは同じカテゴリに属しておらず、自身もドラグマに関する効果を持たないが、ドラグマカードの一部にこのカードを指定している他、このカードの融合体にもドラグマに関する効果を持つものがいる。
エクレシア同様関連カードの登場が多く、考察勢からはエクレシアと同じくストーリーの中核を担う存在になると目されている。
その効果などは専用項目にて。

魔法・罠カード

ドラグマ(場合によってはアルバスも)をサポートする魔法・罠カード。
一部カテゴリから外れているものがあるが、一緒に解説する。
また、カードはイラストから推測されるストーリーの時系列順に紹介する。

  • 教導国家(きょうどうこっか)ドラグマ
フィールド魔法
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
自分フィールドの「ドラグマ」モンスターはEXデッキから特殊召喚されたモンスターの効果の対象にならない。
(2):自分の「ドラグマ」モンスターが相手モンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。
その相手モンスターを破壊する。
(3):フィールドゾーンの表側表示のこのカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
お互いはそれぞれ自身のEXデッキからモンスター1体を墓地へ送る。

「ドラグマ」のストーリーの舞台となる国家。
ドラグマモンスターがEXモンスターに対する対象耐性を得るので、特に下級は戦闘破壊耐性とのセットでEXモンスターに対して非常に強くなる。

EXモンスター以外のモンスターで戦闘破壊を図ろうとしても、もう一つの効果で1回だけカタストル効果が使えるのである程度の抑止力になる。
もちろん自爆特攻で使ってもOK。

このカード自体が除去された場合もささやかだがEXデッキ破壊ができるため無駄にならない。

  • 天底(てんてい)使徒(しと)
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):EXデッキからモンスター1体を墓地へ送る。
その後、墓地へ送ったモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、
「ドラグマ」モンスターまたは「アルバスの落胤」1体を自分のデッキ・墓地から選んで手札に加える。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。

ドラグマの戦術の基本であるEXからの墓地肥やしとモンスターのサーチをこれ1枚で担うことのできるカード。
エクレシアをサーチすればさらに様々なカードにアクセスできるうえ、EXから落としたカードの効果を活用するなり各種コストにしてしまうなりでさらなる展開も狙えるため、これ1枚で色々なことができる。
初動となるカードでありながら名前の都合上ドラグマサポートを受けられないので、3積みして可能な限り初手に来るようにしておきたいが、2020年10月の制限改訂で準制限に指定され、2021年1月の制限改訂で制限へと規制が強化されている。ちなみに11期のカードで準制限・制限に指定されたのはこのカードが初。

空に現れたホールから灰燼竜バスタードが落ちてくるのをエクレシアとフルルドリスが目撃する様子がイラストに描かれている。
このバスタードこそが「天底の使徒」ということなのだろうか。
…と思われたが、後に現れた教導の白き『天底』の存在やそのステータスから、バスタードではなくエクレシアとフルルドリスこそが「天底の使徒」ではないかと一部では囁かれている。

  • ドラグマ・パニッシュメント
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力以上の攻撃力を持つモンスター1体を自分のEXデッキから墓地へ送り、
対象のモンスターを破壊する。
このカードの発動後、次の自分ターンの終了時まで自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。

EXのモンスターを墓地に送って単体除去。
除去範囲は墓地に送るモンスターの攻撃力にもよるが、墓地に送ったモンスターの効果によっては単なる単体除去以上のパフォーマンスを見せてくれる。
非常に優秀な除去だが、お決まりのEXデッキ制限が次の自分ターンの終了時まで掛かってしまう。
どうあがいても自分ターン丸1回は制限されてしまうため、EXデッキをある程度使用するテーマとの混成では使い勝手が超悪化する。
逆に、ドラグマ純正構築の大きな動機の一つが「このカードをあまり気にせず使いまくれる」こととも言えるだろう。

突如現れたバスタードをフルルドリスが撃退した様子が描かれている。
正しく鎧袖一触といったところか。

  • ドラグマ・エンカウンター
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●手札から「ドラグマ」モンスターまたは「アルバスの落胤」1体を特殊召喚する。
●自分の墓地から「ドラグマ」モンスターまたは「アルバスの落胤」1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。

これ1枚でドラグマかアルバスの蘇生かサルベージ、または手札からの特殊召喚のどれかが使える。
アルバスを蘇生なり特殊召喚して融合効果を使うもよし、フルルドリスを拾って効果を使うもよし、下級を出して壁にするもよし。シンプルな効果ゆえ、活用法も多い。

イラストは「パニッシュメント」の続きのようで、バスタードから戻ったと思われるアルバスの落胤と、エクレシアが出会う様子が描かれている。
少女と少年の出会い、それは時として物語の始まりを告げる。
この出会いも、きっと壮大な物語の出発点となるのだろう。

その後、その現場に教導の神徒達とドラグマに反抗していると思しき「トライブリゲード」の面々が駆け付け、一触即発の状態に。

エクレシアはアルバスを守るためか、あるいは争いそのものを好まなかったのか、その争いを止めようとしたようだ。
しかし…

  • 教導神理(ドラグマティズム)
装備魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):装備モンスターが「ドラグマ」モンスターの場合、
装備モンスターの攻撃力は自身のレベル×100アップする。
「ドラグマ」モンスター以外の場合、
装備モンスターの攻撃力は自分フィールドの「ドラグマ」モンスターの数×200ダウンする。
(2):装備モンスターが破壊された事でこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
EXデッキからモンスター1体を墓地へ送る。

装備魔法にしては珍しく、自分モンスターに装備した場合と相手のモンスターに装備した場合をそれぞれ想定しているカードである。

自分のドラグマモンスターに装備する場合は、上昇値の大きい上級モンスターに装備することになるだろうが、テオに装備して殴り倒せる範囲を大きくしてもいいだろう。

EX破壊効果目当てで使う場合は相手モンスターに装備させて弱体化させ殴り倒すのが手っ取り早い。
その場合、与えるダメージが大きくなるようなるべくドラグマの頭数を増やしておきたい。

アルバスを庇ったエクレシアの行いはドラグマの教義である『ドラグマ聖文 666項』の第66項「罪深き邪教の徒を慈しんではならない」に反するとみなされ、エクレシアは神徒の粛清対象に指定されてしまったようだ。
イラストでは、神徒がエクレシアの聖痕を奪う様子が描かれている。
このとき天底の使徒と同じホールが現れているが…?
驚いているアルバスの顔がコラ画像の素材っぽい

この奪われた聖痕を取り返すか何かしたことでアルバスがブリガンドになったようで、これを皮切りにドラグマVSトライブリゲード&ブリガンドの戦争が勃発。
凄まじい戦いになったようだが、何とかエクレシアを守り抜いたアルバスはトライブリゲートの本拠地(?)に身を寄せた様子。

  • ドラグマ・ジェネシス
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):除外されている自分または相手の融合・S・X・リンクモンスター1体と、
そのモンスターと同じ種類(融合・S・X・リンク)の相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その除外されているモンスターを持ち主のEXデッキに戻し、
その相手フィールドのモンスターの効果を無効にする。

コストとなるEXモンスターは大神祇官やテトラドラグマの特殊召喚コストで賄えるが、無効にしたいモンスターと種類が同じでなければならないのがネック。
複数種類を使い分けてくる相手だと噛み合わない場面も覚悟する必要があるだろう。

イラストでは謎の少女が大神祇官達に跪いている様子が描かれている。
恐らくエクレシアを切り捨てたドラグマが、新たな聖女と擁立した少女なのだろう。
果たしてこの少女はエクレシア達とどう関わっていくのか…


  • 凶導の福音(ドラグマータ)
儀式魔法
「ドラグマ」儀式モンスターの降臨に必要。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように
自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、
または儀式召喚するモンスターと同じレベルのモンスター1体をEXデッキから墓地へ送り、
手札から「ドラグマ」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。

凶導の白騎士と凶導の白き天底に対応する儀式魔法。
影霊衣の万華鏡よろしくEXデッキのモンスターを墓地に送ってリリースの代わりにでき、バスタードを墓地に送れば儀式召喚ついでにドラグマのサーチorリクルートが可能。

そのため、儀式召喚に必要な要素の1つであるリリースするモンスターの確保は必要ないが、《儀式の下準備》に対応していないこのカードと白騎士の2枚をいかにして揃えるかがネック。
天底の使徒で《虹光の宣告者》を落とせば一発で揃う。

イラストでは大神祇官とその頭上に開いた『ホール』が描かれている。
凶導の白騎士の誕生に大神祇官が関わっているのは間違いないと思われるが、何の目的で、どのようにして生み出したのだろうか…

  • 凶導の葬列(ドラグマカブル)
儀式魔法
「ドラグマ」儀式モンスターの降臨に必要。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、
自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、
またはリリースの代わりに自分の墓地の融合・Sモンスターを除外し、
自分の手札・墓地から「ドラグマ」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
その後、フィールドに「凶導の白騎士」及び「凶導の白聖骸」が存在する場合、
自分または相手のEXデッキを確認し、その内のモンスター1体を選んで墓地へ送る事ができる。

ドラグマ儀式魔法その2。
こちらは墓地からレベルを持つEXモンスターを除外することでリリースの代わりにでき、凶導の福音と違い事前にEXモンスターを落としておく手間こそ必要だが、発動ターンにEXからの展開の制限がかからない点、墓地からも儀式召喚が可能な点、そして追加効果の条件の名称指定によるコンマイマジックで儀式の下準備に対応している点で優っている。

イラストはフルルドリス改め妖眼の相剣士とテオとアディンが、デスピアの大導劇神に率いられたデスピアの兵と相対している様子が描かれている。

  • ドラグマトゥルギー
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、
自分フィールドの、「ドラグマ」モンスターまたは儀式・融合・Sモンスターをリリースし、
手札・デッキから「ドラグマ」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
(2):墓地のこのカードを除外し、レベルが異なる自分の墓地の「ドラグマ」モンスター2体を対象として発動できる。
その2体のモンスターの内、1体を手札に加え、もう1体をデッキの一番下に戻す。

最近の儀式界隈のトレンド、デッキから儀式召喚を可能にする罠カード。
その分リリースするモンスターはドラグマモンスターか儀式、融合、Sモンスターに限定されかつ場からに限定されているが、後者ならともかく前者は特殊召喚効果を持つため場に用意しやすい。
フリーチェーンで儀式召喚可能な利点を活かすといい。

また、墓地効果としてドラグマモンスターのデッキ戻しとサルベージを行える。
デッキに戻したモンスターをエクレシアで加え直すと無駄がない。

イラストは《烙印追放》の続きで、捕らえられ、ホールに連れ去られようとしている妖眼の相剣士へと必死に手を伸ばすエクレシアが描かれている。
しかしその手は生きていたデスピアの大導劇神に阻まれ…

  • 烙印(らくいん)命数(セントラル・ドラグマ)
永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分が魔法カードの効果で儀式モンスター1体のみを特殊召喚した場合に発動できる。
自分または相手のEXデッキを確認し、その内のモンスター1体を選んで墓地へ送る。
(2):自分が魔法カードの効果で融合モンスター1体のみを特殊召喚した場合、
そのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が自身の元々の攻撃力分アップし、
相手フィールドの攻撃表示モンスターにしか攻撃できない。

烙印カテゴリにも属している永続魔法。
ドラグマとしては白騎士、白聖骸の特殊召喚によってエクストラデッキ破壊に繋げていくことになるだろう。

イラストはボロボロになった…恐らくはもう二度と目を醒ますことのないフルルドリスを抱き起すエクレシア、そんな二人に寄り添い笑みを浮かべる白聖骸、そしてそれらを食らうために鋼鉄の処女の如き顎門を開くクエリティスが描かれた、美しくもおぞましいもの。

神器に取り込まれた、六百と六十と三の絶望に彩られた「烙印」。
残された二つの「聖痕」は、その深く結ばれた親愛によって甘美なる絶望に染められた。
「最初の聖女」の導きの元、六百六十六の絶望はここに集い、
凶劇の、幕が上がる。


情報が公開された際はその効果よりもイラストが大きな話題となり、ストーリーを追いかけていた決闘者達が阿鼻叫喚となった。
ともあれ、かつての《星遺物に響く残叫》のように、この一幕がストーリーの大きな転換点となることは間違いないと思われる。この戦いはどのような結末を辿るのだろうか…。
中には「エクレシアが闇落ちしてフルルドリスを機械化して復活させる」なんて珍説を唱える者もいた
そしてVBEX3での場面では《デスピアの大導劇神》らしき人物がかなりハイテンションかつはっちゃけたモノローグを披露しており、一枚の絵画として飾りたいとすら思っていたほど

  • 凶導の聖告(ドラグマトリックス)
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、以下の効果を適用できる。
●デッキから「ドラグマ」儀式モンスター1体または「ドラグマ」儀式魔法カード1枚を手札に加える。
相手フィールドにモンスターが存在する場合、さらにデッキから「ドラグマ」カード1枚を手札に加える事ができる。
(2):1ターンに1度、自分フィールドに「ドラグマ」儀式モンスターが存在する場合に発動できる。
自分または相手のEXデッキを確認し、その内のモンスター1体を選んで墓地へ送る。

発動時の効果処理でドラグマの儀式関連がサーチでき、さらに相手の場にモンスターがいれば儀式関係なくもう1枚ドラグマカードをサーチできる。
これまでサーチ手段がエクレシアぐらいしかなかったドラグマ儀式関連を、条件付きとはいえ一気に2枚ともサーチできるため、ドラグマ儀式モンスターを主力とするデッキであればぜひとも採用したい。

ドラグマ儀式モンスターが存在するときに毎ターンEXデッキ破壊も可能なので、他のEXデッキ破壊効果と合わせて様々な展開に活用できる。

イラストでは、《烙印劇城デスピア》の中央部が開き、中から白き天底が姿を現す様子が描かれている。


相性のよいカード

  • EXから落としてアドのあるモンスターの皆様
ドラグマ自体はこういったカードを持たず、他所から拝借するのは必須。
天底の使徒やパニッシュメントの効果の都合上、なるべく攻撃力が高いモンスターが好ましい。
一般的なものとして
などがある。

上記のモンスターから派生。
エルシャドールはどこからでも墓地に行ったときに効果が発動するが、アプカローネは特にこの効果でシャドールカードのサーチができる。

このカードをEXから直接落として影依の偽典をサーチ、次ターンで墓地融合するのがシャドール混合型の基本的なムーブ。

こちらも上述のモンスターから派生。
墓地に送られたターンのエンドフェイズに攻守が同じ光属性・魔法使い族を手札・デッキから特殊召喚する効果を持ち、エクレシアを特殊召喚してフルルドリスをサーチしたり、クエムを特殊召喚してアルバスを墓地に落としたりと相手ターンへの備えがしやすくなる。
レベル12なので白き天底のリリースコストを1枚で賄え、白き天底を出すついでに上記の動きが出来る。
また、クエムがレベル4チューナーなので素材指定をクリアして通常のシンクロ召喚する事も可能であり、効果のトリガーがクエムと同じく「EXデッキからカード離れる」なのでドラグマでは満たしやすいのも強み。

転生炎獣のリンク1モンスター。
比較的緩い条件でリンク召喚でき、下級ドラグマやフルルドリスの特殊召喚条件を満たせるうえ、自身の効果でリリースするなりセキュア・ガードナーのリンク素材にするなりすれば大神祇官のコストにもなれる。

ドラグマで素材の条件に合致できるのはアディンしかいないため、テーマ外から何かしらのモンスターを用いることも必要となる。

  • 聖魔の乙女アルテミス
下級魔法使い族からリンク召喚できるリンク1。
役割はアルミラージに同じ。墓地へ送る手段がないので大神祇官のコストには適さない一方、下級ドラグマ全般をリンク素材にできるのが利点。

召喚獣デッキのキーカード。
召喚獣お決まりのアレイスター召喚→リンク1への変換が特殊召喚に繋がる。ドラグマはこうやって特殊召喚することで召喚権も不要となるため、毎ターンのアレイスターの召喚も邪魔しない。
場合によってドラグマのEX破壊でエリュシオンやアウゴエイデスの融合素材・効果の弾を供給できるのも無視できない利点。

  • ゲール・ドグラ
ライフを3000払えばEXから1枚墓地に落とせる第1期の古参カード。
まだ蘇生制限がなかった時代に産まれ、その後に蘇生制限のルールが制定された為に長い間「少なくないライフを払って自分の融合モンスターを使えなくさせる意味の分からないカード」に成り果てていたが、ドラグマの登場で一躍有名になる。
この手のEXデッキのカードを墓地に送るカードの中では、「ピンポイントで落としたいカードを落とせる」「ライフが残る限りなら何度でも使える」「このカードからアルミラージ→セキュア・ガードナーとリンク召喚を繋げられる」のがドラグマに於ける利点。
ライフコストの重さやらサーチ手段の乏しさと言った難点もあるが、最大の難点はロクな再録機会に恵まれていない*1ので非常に入手が困難な点か。
なお、現在では『ストラクチャーデッキ-サイバー流の後継者-』で再録されたため、入手は容易になっている。



追記・修正はエクレシアのプリズマティックを3枚集めてからお願いします。


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最終更新:2024年03月08日 15:06

*1 2008年1〜3月の大会参加賞のトーナメントパック(全12種からランダム2枚)と2017年のキャンペーンでの店頭配布パック(全10種からランダムで1枚)のみ。そもそも初出のBOOSTER6が全40種のカードダス(100円で3枚+ルールが記載されたカード1枚)と言う有り様。