イナリワン(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2022/06/18 Sat 14:25:50
更新日:2024/04/27 Sat 01:20:11
所要時間:約 21 分で読めるんでい!


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Inari One おイナリさん ずっとスタンバってました なんか太くねぇ?→太くねぇって! イナリが入っとるやん! イナリもそうだそうだと言っています イナリワン ウマさんぽ実家連れ込み勢 ウマ娘 ウマ娘 シンデレラグレイ ウマ娘 プリティーダービー オールラウンダー シンデレラグレイ ステイヤー タマ「大井は江戸ちゃうで」 ダート適性あり トランジスタグラマー マッシヴ ミルリーフの血。 メスドラフ体型 ラドン 主人公に勝ったキャラ 井上遥乃 司会 夢ノ金原 大井 大井から来た天下人 大井の最終兵器 太いね♡ 姉御 巨乳 快走かな、快走かな! 柴田政人 武豊 永世三強 江戸っ子 灯穂 稲荷 稲荷一番 稲荷所縁江戸紫 追込バ 魅せる根性 江戸の華





てやんでい! 江戸っ子はな、
宵越しの脚は残さねえんでい!




イナリワン(Inari One)とは、『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクターである。
CV:井上遥乃

モチーフ元である競走馬イナリワン」は当該項目を参照。

+ 目次

◆プロフィール

キャッチコピー:てやんでい!電光石火の自称・江戸っ子
誕生日:5月7日
身長:139cm
体重:増減なし
スリーサイズ:B85(旧B87)・W50(旧W51)・H74
靴のサイズ:左右ともに19.0cm
学年:高等部
所属寮:美浦寮
得意なこと:射的、型抜き、金魚すくい
苦手なこと:行列に並ぶこと、お世辞を言うこと
耳のこと:祭りばやしの音を聞くと、踊るように動く
尻尾のこと:真夏も熱いお湯で洗うのが粋なこだわり
家族のこと:風呂の順番はメンコで決めるのが家族ルール
ヒミツ:①風呂上がりはフルーツ牛乳派 / ②畳職人に憧れている
自己紹介:てやんでい!あたしはイナリワンってんだ!見ての通りチャキチャキの江戸っ子でい!誰よりでっかいウマ娘になってやらぁっ!

担当トレーナーの呼び方:トレーナーさん、ダンナ(男性)、アネゴ(女性)

レースの格を知っていた ここ一番の勝負師

週刊100名バ「イナリワン」より


◆概要


画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「GENERATIONS」第3弾「強者を求めた時代」篇
© Cygames・JRA

魅せる根性

江戸の華

大井から中央へと殴り込み、オグリキャップやスーパークリークと共に「平成三強」*1として名を馳せた競走馬「イナリワン」がモチーフのウマ娘

ボリュームのあるダークブラウン系のツインテールで、右側には常に狐の面を装着しているのが目を引く。
身長は同期のタマモクロスを更に下回る139cmという小柄なものだが、逆にバストサイズは85とこれまたボリューミー。
現状実装されているウマ娘の中ではマーベラスサンデーなどと並ぶトップクラスのトランジスタグラマー。
また、公式サイトのキャラ紹介やゲーム内でもよく左手で狐を模したハンドサインをしているのも特徴的。

因みに好物はこれまたわかりやすくお稲荷さん。あまりに好きすぎてウマ娘共通の大食いイベントでは、
トレセン学園がお揚げを新調してからその味にほれ込み、おあげの入った料理を片っ端から頼んで食い尽くそうとしていた。

また、お稲荷さんとは別に畳にも愛着があるようで、育成シナリオ開始直後もこれが無いとどうにも落ち着かないと、わざわざ自分でトレーナー室に畳を数枚持ち込み、共に茶を酌み交わしていたりもする。
更にアプリ内のひみつでも「密かに畳職人に憧れている」なんて情報が記載されていたりも。
これについては史実のイナリワンが非常に気性が荒くて破壊癖があり、その予防のためクッション代わりに、周囲に常に畳が用意されていたことから取られているネタ。

性格はわかりやすく明朗快活なべらんめぇ口調の江戸っ子そのもの。
常に明るく真っ直ぐ、粋を愛し一本筋の通った行動を心がける豪快な姉御肌。
小柄な自身の体つきも気にすることなく、「デカさはてめえの心意気次第、デカくなろうと思えば、いくらでもデカくなれる」と言ってのける程。

こういう性格とスタンス故に、目の前で揉め事や困り事が発生していると放っておけない性分であり、
その持ち前の豪快さで周囲の空気を一気に引き付けた上で、最終的には上手く場を丸めて見せたりもする。
とあるイベントでは、後輩へのレース指導、無くしたコンタクト探しに捨て猫の里親探し、果ては商店街のおばちゃんの棚の修理手伝いとマルチに人助けをしていた結果、
偶然タイミングが重なってお礼の品に埋もれてしまうなんて言う、何ともほっこりな場面があったり。

江戸っ子らしく大のお祭り好きであり、祭囃子の音を聞くと踊るように動き出すとのこと。
プロフィールの得意なことにも射的、型抜き、金魚すくいとの記載がある。

イナリ自身は生まれ育った地元、大井とそこに住まう人々に対し強い地元愛を持っており、
上述してきた自身の性格もあって、地元のおっちゃんおばちゃんたちや後輩のウマ娘たちからも強く慕われている。
そんなイナリが愛する地元、大井を離れ、中央という大舞台で活躍していくのが個別ストーリー及び育成シナリオの主題となる。

…因みに歴史上の江戸の範囲的には、大井は江戸に含まれないということは初期からネタにされている。

「出身?こ、細かいことは気にすんなって!」

◆アニメ版での活躍

Season1

オグリキャップ、タマモクロス、スーパークリークの3名によるドーナツ大食い大会の司会進行を務めていた他、
EXTRA.Rでもこれまたタマやクリークと共に登場し、山盛りの焼きそば片手にボテ腹姿を披露していたりも。

BNWの誓い

春のファン大感謝祭で『BNW駅伝』と並行して行われた『オグリキャップのわんこそばショー』の実況兼司会を担当した。

◆漫画版での活躍

シンデレラグレイ

あたしこそ! 大井の最終兵器!
(いず)れ中央ででっけぇ華ぁ咲かせる4尺玉!
大井のイナリワンたぁあたしのことでい!!

第1Rの見開きページの時点で姿は見せていたものの、史実に忠実に進む本作では序章、第一章、第二章と基本的に出番なし。
が、第二章の最後の最後で遂に本格的に登場。*2
カサマツで開催された全日本ウマ娘カップに出場するも、最後の直線で中央からカサマツに移籍したフェイスノーモア*3に躱されて二位。
屈辱をバネに東京大賞典を勝利し、それを手土産に中央へと移籍した。
タマモクロスと入れ替わる形で中央へとやってきた彼女と共に、第三章「永世三強篇」が幕を開けることになる。
…が、本格登場後にプリティーの欠片も無いキレ芸を見せたりしたため、早速ネタにされていたりも。

あ゛ぁ!!?

中央へと移籍後はオグリキャップやディクタストライカ*4、スーパークリークなど他の有力なウマ娘がケガで休養中だった事もあり、春の天皇賞では後続に五バ身もの差を付けレコードタイムで勝利した*5
ちなみにもう一つの見せ場である宝塚記念はスッ飛ばされた模様。
移籍した直後にG1を二勝し、その力を見せつけたイナリだったが、世間の注目は休養中のオグリキャップに集まっており、G1を二勝したにも関わらず世間の評価は、オグリ不在時の「暫定王者」に過ぎなかった。
第82話「復活」では、オグリキャップと遂に邂逅。校舎から出てきたオグリに屋上から声をかけ、挑戦状を叩きつけた*6

わざわざ登ったのか?

そこは触れねぇでいいんだよ!!

余談だが、『シンデレラグレイ』のイナリワンはアプリ版よりもややガタイが良く、骨太ぎみに描かれている。
作者の久住太陽先生は当初はこの事を意識しておらず、担当編集に「イナリなんか太くないですか?」と訊かれ「そうでもないでしょ」と返している。
しかし改めて見た時に、確かに太いと感じたという。


◆アプリ版での活躍

性能

バ場 芝:A ダート:A
距離 短距離:F マイル:B 中距離:A 長距離:A
脚質 逃げ:G 先行:B 差し:B 追込:A
2022年6月10日に☆3「稲荷所縁江戸紫」として実装され、2022年10月28日には新衣装の☆3「夢ノ金原」が実装されている。
初期から実装されているオグリやクリーク、2021年の年末に電撃参戦したタマといった同期たちに遅れる中、
史実の代表レースの一つである宝塚記念を間近に控えた翌年の6月に実装となった。

まず何と言っても目を引くのがバ場適性。
地元大井でのダートレース及び中央移籍後の芝レース、双方の活躍を反映した結果、芝とダートが共に最高適性のAという、アグネスデジタル以来、2人目となるマルチプレイヤー。*7
アプリ開始から1年以上が経った時点でも、ダートを走れるウマ娘の絶対数は不足しており、それだけでもかなり貴重な存在。

距離適性についても一番低い短距離のFを除けば、中距離と長距離が最高のA、マイルも次点のBと非常に幅が広い。
芝レースのG1はもちろん、東京大賞典を始めとしたダートG1でも大活躍が見込める。
とはいえ、チームレースのダートはマイルなので、本格的な運用を考えるなら因子補正でマイル適性もAにしておきたいところ。
幸い、下地がBなため適当なマイル因子持ちのウマ娘がいればそれで補正可能なのでラク。

脚質適性は最高適性の追込を中心に、先行と差しが高めのB、逃げが最低のGとなっている。
バ場や距離と同様に、逃げ以外なら補正次第で幅広い戦術を取らせることができるポテンシャルを秘めている。
尤も、やはり後述の固有スキルとの兼ね合いを考えるなら、追込や差しはともかく先行での運用はあまり現実的ではないか。

[稲荷所縁江戸紫(いなりゆかりのえどむらさき)]

へへへ、江戸っ子らしい、いなせで映える衣装だぜ!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[稲荷所縁江戸紫]イナリワン」勝負服
© Cygames・JRA

馬主である保手浜弘規氏が所有する競走馬の勝負服「紫袖紫鋸歯形」をベースカラーにした、
祭り好きの江戸っ子らしい彼女をわかりやすく表現した法被を羽織ったミニスカスタイル。
腰回りには紅白の注連縄飾り、靴の代わりに草履を履き、豪快に開かれた胸元にはサラシが巻かれている。

原案の勝負服は実装版と大きく異なり、上半身は胸元の開いたシンプルなブラウスに、
下半身に紫ベースの着物を巻き付けているという、和風系ギャルといった感じの趣であった。

成長率はスタミナに+10%、パワーに+20%。
初期スキルとして「追込直線○」「尻尾上がり」「砂塵慣れ」を所持。
覚醒レベルを上げると「冬ウマ娘〇」や「直線一気」の他、レース中盤にスキルを多く発動すると速度が上がるレアスキル「尻尾の滝登り(「尻尾上がり」上位スキル)」、
ダートレースの際にレース中盤に後方にいると持久力が回復し速度が上がるレアスキル「砂の玄人(「砂塵慣れ」上位スキル)」を取得可能となる。
特に最後に取得する砂の玄人は、固有スキル以外では非常に珍しい回復と速度アップの複合スキルとなっており、
実装段階ではイナリワンのみが取得可能な、事実上のもう一つの固有スキルとなっている。

進化スキルでは、「尻尾の滝登り」が効果がすごくに増えた「火消の梯子登り」に、「砂の玄人」が速度上昇と回復の効果が共に強力になった「熟練の砂塵使い」に進化する。

2023年11月1日には「進化スキルの分岐」の第2弾として選ばれ、「砂の玄人」の新たな進化スキルとして、中距離レース時にレース中盤に後方にいると持久力を少し回復して速度がすごく上がる「粋でいなせな達人技」が追加されている。
オールラウンダーながらも砂の玄人がダート専用スキルだった中、中距離限定とはいえ芝レースでも使える進化スキルが追加されたのはありがたいところ。




華のお江戸のいなせな娘!




イナリ様の大立ち回り、




とくと見やがれい!!


画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[稲荷所縁江戸紫]イナリワン 固有スキル発動」
© Cygames・JRA


固有スキルは「快走かな、快走かな!」。
効果は「レース前半、中団以降に控え続けると追い比べをしたとき、江戸っ子の底力を見せつけて速度をすごく上げる」というもの。
具体的には「レース前半に上位40%以下で控え続けると、速度がすごく上がる」といった感じになる。

発動条件を満たした上で、レース後半の好タイミングで固有スキルを発動できれば、
特に元から得意とする追込などでは爆発的な走りをぶちかまし、前にいるウマ娘たちをごぼう抜きして一気にトップに躍り出るなんて芸当も可能。
が、発動条件である「レース前半で控え続ける」という条件がなかなかに曲者であり、
前方に行き過ぎてしまう先行では発動条件自体が満たしづらく、かといって差しや追込の場合はバ群事故のリスクが付き纏い、
いざ発動しても周囲を囲まれた状態で思ったよりも伸びが悪い、なんて悲劇に見舞われたりも。

発動演出では江戸の下町を思わせる場所の一角で、周囲を一望できるほどの巨大梯子の上から豪快にイナリが飛び降り、纏*8を一振りしながらポーズを決めるという、江戸っ子らしさ全開の粋なものとなっている。

背中で語るが粋!!
これがイナリ様の走りでい!

[夢ノ金原]

いざやいざや! イナリ様のおなり、ってな!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[夢ノ金原]イナリワン」勝負服
© Cygames・JRA

紫一色だった通常衣装から一転、白や赤系統がメインに。巫女や稲穂の意匠も見受けられることから、モチーフは豊穣神だろうか。
成長率はスピードに+14%、パワーと賢さに+8%。
覚醒スキルでは「内的体験(「内弁慶」上位スキル)」と「迫る影(「直線一気」上位スキル)」のレアスキルを習得可能。
特に長らくナリタタイシンの実質固有スキルであった「迫る影」を所持しているのは非常に大きい。
こちらの進化スキルは「内的体験」が速度上昇効果がすごくに増えた「扇ノ舞」に、「迫る影」が視野アップ効果が追加された「大見得切り」に進化する。



過去と未来を繋ぐ"今"!


舞台を超え時を超え、


我らが願いよ、奔れい!


画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[夢ノ金原]イナリワン 固有スキル発動」
© Cygames・JRA

固有スキルは「灯穂(とうすい)」。
発動条件と効果は「終盤コーナーで後方で詰寄ると最終直線で速度が上がる、終盤コーナーで追い抜いた回数に応じて効果が増える」というもの。
チャンピオンズミーティングなどの9人立てレースでは5位~9位の間に判定があり、終盤のコーナーで4人抜くと最大の効果を得られるスキル。

発動演出では紅葉舞う夕焼け空の下、三方に備えられた扇を手にしたイナリが華麗な舞いを披露してくれる。

我らここに駆け、繋ぐはとこしえの想いってな!

固有二つ名は「大井から来た天下人」。
取得条件は「芝とダートのG1でそれぞれ4勝し、そのうち東京大賞典、宝塚記念(シニア級)を作戦「先行」で勝利し、天皇賞(春)、有馬記念を作戦「差し」または「追込」で勝利する。」
芝、ダート双方での一定の勝ち数や、複数の指定レースでの作戦固定による勝利など、条件自体は多岐に渡るものの、
上述のようにイナリはバ場、距離、脚質全てにおいて幅広く高い適性を持っている上、低い適性の短距離や逃げが絡むわけではないため、
一つ一つを着実にこなしていけば取得自体は比較的簡単な部類に入るだろう。
作戦変更を忘れて、うっかり東京大賞典やシニア宝塚を差しや追込で走ってしまったりしないように注意。

サポートカード

2021年12月14日に共通のRとSR【泥濘一笑、真っつぐに】が実装されている。

SR【泥濘一笑、真っつぐに】

得意練習はパワー。
無凸段階で友情ボーナス20%や初期絆ゲージアップ15などを持つが、1凸以降で得意率アップが追加され、
完凸状態だと得意率60に加えパワーボーナスも追加されるため、元から持つ友情ボーナスや初期傷ゲージアップも合わせ、
パワーでのトレーニングにおいてなかなかの効果を期待できる1枚となっている。
寧ろ連続イベントの1回目でスピードとパワーが共に+12、ランダムイベントでもパワー+15されることもあるなど、
ちょっとしたステータスの底上げ目的に使用するのもいいかもしれない。
しかし、連続イベント1回目は体力が減ってしまうため、編成していないサポートカードのイベントである通称「野良イベント」で体力が削られ計画が狂う事も稀によくある。第二の通り魔。奇しくも同じSRパワサポ。

トレーニング効果アップは5%と低めな他、クライマックスシナリオで重要視されるレースボーナスを持ってないため、
より上位のサポートたちと比較すると全体的な地位としてはそこまでではないといった印象か。
「真っつぐ」とは江戸の方言で「真っすぐ」の意味。


個別ストーリー

中央で担当ウマ娘のスカウトが上手くいかず、たづなさんの勧めによって地方視察のために大井へとやってきたトレーナー。
…が、初めてきた場所故に早速迷子になってしまい、途方に暮れていた中、ひょんなことで出会ったいなせなウマ娘、イナリワン。

あっはっはっはっは!! おうおうおう、どした?
ずいぶんひだるそうじゃあねえか!

初対面の自分にも気さくに接し、トラブルの解決から美味しい蕎麦屋の紹介、果ては目的地だった大井レース場への案内と至れり尽くせり。
そしてトレーナーは到着したレース場にて、つい先ほどまで自分にお節介を焼いてくれたウマ娘、
イナリの圧倒的な走りに呼吸を忘れて見入る程の感動を覚えることに。

早速トレーナーはにスカウトを申し込むも、イナリからは気持ちは嬉しいが…と、断られてしまう。
根っからの下町生まれ下町育ち、ずっと面倒を見てくれた親方を始めとした地元の人々と家族同然に過ごしてきたイナリは、
ずっと地元を引っ張っていくという気持ちから、自分1人が中央に移るわけにはいかないのだと語る。

自分を助けてくれた時と同様、一切の躊躇なく堂々と語るイナリの姿に、トレーナーは一旦は事情はわかったと答えるも、
それでもイナリの走りに圧倒された熱が冷め止まぬ中、ポツリと本音を零す。

それでも、君しかいないって思ったんだ

思ってもいなかったその言葉に、イナリはキョトンとしてしまい、その場は言葉を濁して別れることになるも、
以降、トレーナーのその一言が頭にこびりついてしまい、どうにも煮え切らない思いを抱える日々を送ることに。
後日、トレーナーと再会して一緒にお祭りを楽しんだり、世話になっている親方を紹介したり、
その後に再び自分の走りを披露して最高だと褒められたりして、イナリの心は更に揺れ動いていく。

……とーんときちまった、ってかあ?*9
へっ……バカ言っちゃいけねえや。

更に後日、どうしても踏ん切りがつかないイナリはわざわざ中央のトレセン学園へ足を運び、再会したトレーナーに中を案内されるのだが、
そこで、中央のレースの熱気、そして将来同じライバルとなるオグリキャップ、スーパークリークの実力に圧倒されるも…

俺は、君ならあの2人にだって勝つと思う

またしても真っ直ぐ堂々と自身への期待を口にするトレーナーに対し、気恥ずかしさを覚えたイナリは思わずその場から駆け出してしまった。

そして共に中央に視察に赴き、2人のやり取りを目にしていた親方はトレーナーを再び大井へと誘い、それに合わせてイナリに対しある模擬レースへの参加を命じる。
妙だとは思いつつも世話になっている親方の頼みならと、イナリは普段通りに万全のレースを展開するも、
今までスタミナ不足でダウンしていた後輩ウマ娘にギリギリの所まで粘られる。
このままでは抜かれる…そう思った瞬間、観客席からのとある1人の、トレーナーからの応援によってイナリは踏みとどまり、何とか1着。
結果だけ見れば自身の勝利ではあったものの、イナリは普段よりも遥かに疲労困憊といった様相であった。

その上で親方は未だ迷いを見せるイナリを一喝。
お前1人くらいいなくても、今し方接戦を繰り広げた若い奴らが十分に大井を支えてくれる。
江戸っ子なら自分の心に嘘を吐くような真似はやめろ。トゥインクルという中央の大舞台で大喧嘩して、どでかい華を咲かせてこいと。

誰よりも世話になっていた親方のその言葉により、イナリもようやく本心を固め、
周囲の下町の人たちや世話してきた後輩にも温かく見送られる形で中央のトレセン学園へ、
そして、自分にそのきっかけを与えてくれた相方、トレーナーと共に中央へと移ることに。

多少の遠回りこそあったものの、大井で運命的な出会いを果たしたトレーナーとイナリワンは、
中央という大舞台で共に駆け上がっていくことを誓い合うのであった。

かたっ苦しいのはなしにしようぜ。これから長え~道のり、
一緒にやってくんだからな。そうだろ、ダンナ!!*10

ああ! 一緒に天下を取ろう、イナリ!

そうこなくっちゃあ!! さあて――大井改め、
トゥインクル・シリーズで大喧嘩しにいくぜいっ!!

育成シナリオ

そんな熱い流れのまま、育成シナリオではイナリの中央における快進撃が描かれることになる。
デビュー戦から早速、大井で鍛えた圧倒的な走りで中央でも注目を浴びるイナリであったが、
「自分に実力があったから中央に来れた」というクラスメイトの何気ない一言に憤慨を覚え、
「地方だって決して中央に劣っていないということを証明する」という思いの下、
トゥインクル・シリーズという大舞台において、テッペンを取れる程にどでけえ存在になっていくことを誓うことに。

時に地方の実力を自身が証明して見せるという責任感から少々独りよがりになってしまい、再び親方の一喝を受けたり、
時に共に頭角を現していくオグリやクリークといったライバルたちの実力に怯み竦んでしまいながらも、それに立ち向かっていく強さを得たりと、
悩んだり迷ったりしながらも、持ち前の明るさと豪快さ、そしてそれを側で支えるトレーナーと、親方はじめとした地元大井の人々からの応援も受けつつ、
当初の宣言通り、中央という大舞台で大立ち回りを演じ成長していく王道熱血のシナリオを楽しむことができる。

URA及びアオハル杯の育成目標では、序盤のジュニア期は自身と地方の名を広めるためのファン集めから始まり、
やがては宝塚記念や有馬記念、ジャパンダートダービーや東京大賞典といった、芝・ダート問わない、あらゆるG1レースでの活躍を求められることに。
ファン集めではEナリワンには気をつけよう。

隠しイベントとしてクラシック級の宝塚記念、天皇賞(秋)で勝利すると、クラシック11月後半に「これぞ霹靂、風、光」が発生。
共に目標外のレースであるが、見事達成するとスピードとパワーが共に+20、ありったけと闘争心のスキルも取得できるなどなかなか美味しいイベント。
この2つのレースでは、史実においては接点の無かったタマモクロスとの激闘を繰り広げるというウマ娘だからこそ実現し得るIF展開となっている。

また、毎日王冠、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念の4つで勝利すると、シニア12月後半に「終わらぬ祭りを御覧じろ」が発生。
こちらでは史実通りの三強ライバル、オグリキャップとスーパークリークとの接戦を主軸としたレースとイベントになっている。
この4つのレースの内、ジャパンカップだけは目標外のため、取り零しに注意すること。
全てのレースで勝利することで、パワー、根性、スキルPtがそれぞれ+10に、前のめりのスキルが取得できる。


特殊実況は史実を代表するレースの一つである天皇賞(春)に設定されている。
レース終盤で内側から追い抜くのが条件と目されている。

+ 特殊実況 ※ネタバレ注意
イナリワンが内から来たぞ!
イナリワンが内から来る!
イナリワンが先頭でリードを広げてくる!

(元ネタ:1989年天皇賞(春) ラジオたんぱ 北野守アナ)

◆関連キャラクター

  • 親方
地元大井において、イナリが幼少の頃からお世話になっている大恩ある人物。
「ツラは怖いが優しい」とはイナリの談。

イナリ以上の豪快な江戸っ子気質で器の大きい漢。イナリにとっても頭の上がらない存在。
ぶっきらぼうな口調ながらも、イナリの中央への想いを高まらせたトレーナーには純粋に感謝の気持ちを抱いており、
個別ストーリーでは快くイナリを中央に送り出している他、育成シナリオにおいても壁にぶつかるイナリのために一肌脱いだりと、
要所要所で大きな存在感を示している。

元ネタは大井所属時代にイナリワンを管理していた福永二三雄*11調教師か。

イナリと共に「永世三強」を形成する一人。天然ボケ且つ最強の大食い、されどレースでは圧倒的な実力を見せる葦毛の怪物。
個別ストーリー序盤でイナリがスーパークリークと共に初めて会った際にも、その内に秘めた才能と実力を感じ取り戦慄していた程。
育成シナリオにおいても、秋シニア三冠を中心に強力なライバルとして大きな存在感を示しており、
時にイナリはその大きさに怖気づき、飲まれてしまいそうになることもあった。

オグリの視点からだと、自分と同じ地方出身組でありながら、確かな実力と活躍を示す存在として非常に好意的に接しており、
公私における親友兼ライバルとして良好な関係。

因みにホーム画面会話のオグリ曰く、一緒に昼食を取った際にイナリが物凄い早食いを披露したらしいのだが、体に悪いのではないかと心配になったそう。
お前にだけは言われたくない。

逆にイナリの方もホーム画面会話にて、オグリの食いっぷりの景気の良さは、自分で奢ってあげたくなる程と笑顔で語っている。
最後に小さくできればなと付け加えてるけど。

イナリと共に「永世三強」を形成する一人。周囲を甘やかすのが大好きな、最強の母性を持つ高速ステイヤー。
上述したオグリの項にあるように、イナリにとっては強力なライバルとして立ちはだかる存在の1人。

逆にクリークの視点ではデビュー当初から注目していた、オグリと同じ仲の良いライバル兼親友の1人といった感じ。
イナリの育成シナリオにおいては、持ち前の母性よりもライバル属性の方が強調されているといった感じで、
「終わらぬ祭りを御覧じろ」において三強揃ってインタビューを受けた際には、
三強と呼ばれながらもイナリ1人だけが突出して勝ち数を重ねているという現実を飲み込んだ上で、
改めて次は負けないと、オグリと共にライバルとして闘志を燃やしている場面もある。

…まあそれ以外の場面では、タマと同様に背格好の小さいイナリを同じように子ども扱いで存分に甘やかそうとしたり、
あまりにやりすぎて学園中から無差別甘やかし罪で指名手配されているところをイナリに匿ってもらおうとしたりと、
そっち方面のネタもそこそこあったりするのだけど。

何気にイナリとは同世代である電光石火の白い稲妻。
タマの項目でも語られているが、根っからの江戸っ子とコッテコテの関西人という見事なまでに対照的なキャラ付けとなっている。
そして公式サイドストーリーにおいてイナリの出身地についてツッコんだ際のやり取りはあまりにも有名。

「なんやこのインチキ江戸っ子、大井は江戸ちゃうで?」
「あぁ!? それは言っちゃダメなやつだろ! うどんとご飯一緒に食べるくせに!」
「あぁ!? うどんはおかずやぁぁぁぁぁ!!」

因みにタマも史実の出身は関西ではなく北海道なので、そういう意味では似た者同士。

とはいえ本気でいがみ合っているというわけではなく、所謂「喧嘩する程仲が良い」の範疇。
双方のシナリオにおいてお互いにライバルとして登場しており、共に実力を認め合うライバル関係である。
特にタマのシナリオで登場した際にイナリは初めて勝負服姿が実装されていたりもした。

なおイナリワンは4歳いっぱいまで大井競馬で走っていたため、タマモクロスとはちょうど入れ替わる形になっており、同期ではあるが対戦したことはない。
タマモが抜けた後にイナリが来るという都合の良さはファンからもしばしばネタにされた

同時代の短距離、マイルで活躍を見せた熱血体育会系スプリンター。
常に規則正しく周囲を取り締まるバンブーにとって、豪快姉御肌なイナリは尊敬の対象のよう。

ホーム画面会話で自身が失態を犯したことについて叱って欲しいとイナリに頼み込んだ際には、
お前はしっかりやっているのだからそれはお門違い、切り替えて次に備えればいいと返され、
その懐の大きさに改めて憧れを感じ入るなんてことも。

ご存知、アニメ2期において視聴者に感動をもたらした個性派逃亡者ことツインターボ師匠。
クライマックスシナリオのシナリオイベントにおいてイナリのルームメイトであったことが判明した。

何かとワガママで子供っぽい一面が強いターボに振り回されることはあれど、
どこまでも実直に己のスタイルを貫く真っ直ぐな姿勢をイナリは純粋に気に入っており、
「手間はかかるが放っておけない可愛い妹分」といった感じに接している。

逆にターボの方も何かと世話を焼いてくれるイナリのことを嬉しく思っているようで、関係は良好。

史実では世代が異なるため特に接点は無い。
ユーザーの間では、「地方(大井)から中央に移籍したイナリと、中央から地方(上山)に移籍したターボ」「追込みと大逃げからの逆噴射」「イナリワン(1)とツイン(2)ターボ」といった対比ではないか等の考察が為されている。

  • 檮原龍子
『ウマ娘 シンデレラグレイ』での「親方」ポジションにあたる人物で、イナリの大井時代のトレーナー。
いなせな口調に和装の壮年女性で、イナリから「姐さん」と慕われており、中央移籍後も折を見てイナリとそのトレーナーである息子の様子を見に来ている。

  • 檮原太郎
『ウマ娘 シンデレラグレイ』で中央移籍後のイナリ担当となった青年トレーナー。
龍子の息子で、その縁からイナリに「坊」と呼ばれている。
モデルは不明だが、スーツ姿でちょいちょい英単語が混じる口調は、イナリワン号の中央での調教師だった鈴木清氏が中央競馬初の大学卒業調教師(慶応大学出身)だった事からだろうか?


テッペン取れる最高の項目を目指した、粋な追記・修正をお願いするぜい!

この項目が面白かったなら……\テヤンデイ!/


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最終更新:2024年04月27日 01:20

*1 これにタマモクロスを加えて「平成4強」とすることもあるようだ

*2 現実時間で換算すれば実に1年と9ヶ月ぶり

*3 元ネタは恐らく「フェートノーザン」

*4 モデル馬「サッカーボーイ」

*5 もっとも天皇賞(春)は芝3200mと超長距離のレースであり、1600m前後の距離を得意とするオグリキャップやディクタストライカは万全の状態で出ていても厳しかっただろう。

*6 劇中ではごく自然に声をかけていたが、実はかなり長時間、オグリキャップが出てくるのを待っていた模様。体育座りで「オグリのやつ、まだかねぇ…」と呟く様子は、どこか哀愁を感じさせる。

*7 ダートAのウマ娘自体が、デジタル実装から実に約9ヶ月ぶりのこととなる。

*8 江戸の火消しが手にしていた旗印

*9 「とーんとくる」=江戸の言葉で「惚れる」。

*10 因みに女性トレーナーだと、アネゴ呼びとなる。

*11 弟に福永洋一。福永祐一は甥に当たる