ガケガニ

登録日:2022/12/15 (木) 00:00:01
更新日:2024/03/20 Wed 11:45:14
所要時間:約 4 分で読めます






逆さまになって崖の上から獲物を狙うが、頭に血が上るので長くは待てない。


切り立った崖の上で暮らす。サイドステップで攻撃をかわしハサミで急所を狙う。



ガケガニ』とは、「ポケットモンスター」シリーズに登場するポケモンの1匹である。


■データ

分類:まちぶせポケモン
英語名:Klawf
高さ:1.3m
重さ:79.0kg
タマゴグループ:水中3
性別比率:♂50%♀50%

タイプ:いわ

特性:いかりのこうら(自分のHPが半分以下になるとぼうぎょ・とくぼうが1段階ずつ下がり、こうげき・とくこう・すばやさが1段階ずつ上がる)
シェルアーマー(相手の攻撃が急所に当たらない)
隠れ特性:さいせいりょく(他のポケモンに交代すると、最大HPの1/3を回復する)

種族値
HP:70
攻撃:100
防御:115
特攻:35
特防:55
素早さ:75

合計:450

努力値:防御+2

進化:なし


■概要

ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」にて初登場したポケモン。
キングラー等と同様、今は珍しくなくなった蟹モチーフのポケモン。

ガケガニはより現実の蟹に近い姿をしており、手足の節々には毛のようなものがあり、目の横からも毛が生えておりまるで鼻毛のようになっている。
頬も赤く、まるでゆるキャラのような容姿になっている。
普段は得物を待ち伏せるために岸壁に逆さまにへばりつき、目をギョロギョロと動かして周りを見渡しているが、
長時間そのままでいると頭に血が上って目を回してしまうらしい。なんというドジっ子
だがそのハサミの力は強靭で、捕らえた獲物を離さず、もう片方のハサミで急所を突く。

ハサミは取れやすいがすぐ再生し、そのもげたハサミは食料として重宝され、本編でもレストラン「バル・キバル」では、
ガケガニのハサミを丸ごと使ったアヒージョ*1が食べられる他、
脱皮した殻のエキスを使ったカニカマ「ガケガニスティック」がサンドイッチの材料として販売されている。
共食いさせることもできる。ポケモンで共食いさせられる作品は前作のヤドン以来のこと。

また、おっさんの唸り声みたいな鳴き声が特徴。

■ゲームでのガケガニ

アカデミーのあるテーブルシティのすぐ東にある南3番エリアに生息している。
無進化故序盤としては高い能力値を誇るため、捕獲する際には注意。


  • 岩壁のヌシ


ンガアアアニィ!!


「レジェンドルート」ではペパーが探すスパイスの1つを守るヌシポケモン「岩壁のヌシ」として登場。
推奨レベルがジムリーダーやスター団含む全エリアで最も低く、テーブルシティから出てすぐ近くの場所にあるため、最初に選んだプレイヤーも多いだろう。
タケシツツジヒョウタのように"一面ボスのエキスパートタイプはいわタイプ"という伝統を受け継いでいるのかもしれない。
ヌシポケモンなので通常の個体の数倍は大きく、これが岩壁に張り付いてこちらをギョロギョロ睨んでくる様は結構怖い
一度一人で戦い撃破した後、スパイスを食べて強化された最終決戦ではペパーと共闘になる。ペパーのポケモンはシェルダー

ヌシポケモンの中では一番レベルが低いが、前述の通り無進化ポケモン故序盤としてはステータスが高く、中々の強敵。
更に特性「いかりのこうら」で体力が減るとパワーアップするため弱点のテラスタル等で一気に止めを刺したい所。

最初にニャオハクワッスを選んでいれば問題ないが、ホゲータの場合は鬼門となるので途中でカラミンゴマリルリ等強力なポケモンを用意しておきたい所。

撃破すればコライドンミライドンがライド技「ダッシュ」を習得し、フィールドの移動が快適になる。

その後はこの場所でヌシだった個体が出現し、戦ってゲットすることができる。




■対戦でのガケガニ

蟹モチーフだがみずタイプではなく、いわタイプ単体なのでむしろ水は苦手。水生生物モチーフでもみずタイプがないのはポケモンではよくあること
種族値はいわタイプで蟹と言う事か攻撃・防御が高めの物理アタッカー。素早さも並程度にはある。
一方特殊方面はコイツ程ではないが攻防共に弱い。なまじ弱点の多いいわタイプである為特殊技が直撃すればだいたい飛ぶ。

新特性として「いかりのこうら」を持っている。
これはHPが半分以下になると防御・特防が1段階下がる代わりに、攻撃・特攻・素早さを1段階上げる特性。
要するに自動で「からをやぶる」を発動させるような特性である。
元々の素早さも低くはないので抜き性能が大きく上がり、HPが減るため「きしかいせい」や「がむしゃら」「じたばた」とも相性が良い。
ちなみに、何故か能力変動一つ一つにいちいち特性発動エフェクトが入っていた
が、さすがに煩わしすぎると言う事かアップデートでサイレント修正された。

一致技は「ストーンエッジ」「いわなだれ」「ロックブラスト」「がんせきふうじ」と一通り揃っている。
カニだからかいわタイプにもかかわらず「クラブハンマー」を覚える。
じめん技も多く覚えるが「じしん」は覚えず、代わりに「10まんばりき」を自力習得できる。
他の技も「はたきおとす」や「くさわけ」等、追加効果に優れた技も多め。
勿論デカいハサミを活かした「ハサミギロチン」も覚える。

積み技は「つるぎのまい」「てっぺき」と物理方面に優れたものが揃う。
残念ながら初代カニと違って「こうそくいどう」は覚えない為、素早さ強化は特性か「くさわけ」に頼る事になる。
補助技に関しては「ステルスロック」の他は汎用技が中心。

難点はいわタイプ故弱点を突かれやすく、特防も低いため特殊技で落とされやすい事。
また特性は相手の攻撃でHPが半分を切る事が条件なので、スリップダメージにもかなり弱い。
「いかりのまえば」や「カタストロフィ」の存在も考慮すると、HPは偶数が推奨される。
更に、特性で攻撃性能を引き上げたところでいわ単なので決定力はそこまで大きくは上がらない。
さらに、特性はあくまで能力ランク上昇なので「てんねん」持ちにも非常に弱い。
一致抜群を取れるラウドボーンはともかく、ヘイラッシャなどに来られては3割ゲー以外に突破方法が無い。

加えて本作の岩ポケモンほぼ全てに言える事だが、キョジオーンという同じ岩単タイプのライバルが厄介。
種族値が素早さを除いて全体的にガケガニを上回っており、優秀な専用特性とテラスタルを組み合わせた防御性能の高さや専用技による苦手な水と鋼への強力な牽制力を併せ持っているのである。
加えてSVではいわタイプ自体が不遇気味であり、突破力が受動的なガケガニの出番はなかなかやってこないのが現状。

テラスタイプは、前述の「きしかいせい」の威力を上げられるうえに技範囲拡大にもつながるかくとうや苦手なくさ・かくとう対策になるひこうタイプ、みず・じめん対策のくさ等が候補に挙がる。

ちなみに「とおせんぼう」はヌシ個体限定の習得技
レベル技どころか遺伝技にすら設定されていない為、一度忘れさせると二度と習得できない為注意。

■余談

  • 名前の由来は「崖+カニ」で、モチーフはケガニだと思われる。

  • ゲーム中見かける岸壁に貼り付くガケガニはどれも逆さまではないため、図鑑の説明と実際の描写に食い違いが生じている。
    辻褄を合わせるなら、ヌシのガケガニのように、別に逆さまでなくともギョロリと下方向を見れることに気付き学習した個体が多い、ということだろうか。

  • 実在するカニはエラ呼吸をする甲殻類だが、陸上生活に適応している種も確かにいくらかは存在している。*2
    それでも、カニは総じて乾燥には弱い生き物であり、岩石砂漠のような場所に生息するカニというのは現実には実在はしていない。
    一方ガケガニときたらカラッカラの乾燥も平気そうでむしろ水に弱いカニという不思議生物である。
    • ちなみにガケガニのタマゴグループである水中3について、過去作では、水生生物でなさそうなポケモンも含まれている前例があった。
    • ドオーの生態の件もあり、パルデア地方は水辺の生存競争が相当激しいことがうかがえる。もしかすると、ガケガニの祖先も水辺から追い出されたのだろうか。謎は深まるばかりである。
    • ……もっとも、ポケモンは初代から津波怪獣がモチーフなのにみず4倍のサイホーン一族などがいる*3し、そもそもポケモンとは「どうぶつ図鑑にはのっていない」「ふしぎなふしぎな生きもの」=現実の常識が通用しない生物である。今更と言えば今更か。


追記・修正は崖に張り付いてからお願いします。

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最終更新:2024年03月20日 11:45

*1 野菜や魚介類をニンニクと一緒に鍋で煮込んだスペイン料理

*2 現実に存在するオカガニなどは甲羅の中に蓄えた水に溶け込んだ空気中の酸素を吸っているため、何日も水に入らなくても生きていける

*3 その割に元ネタ準拠でみず技を覚えたりもするが。