イシヘンジン

登録日:2019/12/31 (火曜日) 15:00:12
更新日:2023/10/05 Thu 01:02:36
所要時間:約 4 分で読めます





大草原の中でたたずみ日の傾きを眺めて暮らす。ダイナミックな蹴り技が得意。


イシヘンジンとは『ポケットモンスター ソード・シールド』から登場するポケモンである。


【データ】



全国図鑑№:874
分類:きょせきポケモン
英語名:Stonjourner
高さ:2.5m
重さ:520.0㎏
タマゴグループ:鉱物
性別比率:♂50 ♀50

タイプ:いわ

特性:パワースポット(ダブルバトル時に味方の技の威力が1.3倍になる。)
隠れ特性:なし

HP:100
攻撃:125
防御:135
特攻:20
特防:20
素早さ:70

合計:470


努力値:防御+2




【概要】



コミック調の顔の付いた横長の体に立方体状の腕、そして体の半分以上を占める巨大な足部分が一際目を引くブロック状の岩石が積み重なった姿をしたポケモン。
その長く太い足で見た目より素早く動き、ダイナミックな蹴り技を繰り出してくる。
けれど大草原で静かに陽の傾きを眺めていたり、1年に一度、決まった日時に仲間と共に輪になって並んだりと性格は極めて温厚。


【ゲームでのイシヘンジン】



野生の個体は『ソード』のみの登場。対になっているポケモンはコオリッポ
10番道路の!エンカウントや、ワイルドエリア「げきりんの湖」で日照りか砂嵐の時に低確率で出現する。
DLCで行けるカンムリ雪原ではモデルが巨石の多いスコットランドの為か固定シンボル、草むら出現が非常に多い。
トレーナー戦ではジムリーダーマクワが使用してくる。ちなみに母親であるメロンはコオリッポを使用する。

また、ターフタウンにはイシヘンジンに酷似した大きな石のオブジェクトが多数見つかるほか、ヨクバリスといっしょの顔出し看板が置いてある。

えっちらおっちら動き回る姿を見たいときは、捕まえた後にポケモンキャンプで観察して楽しむのがよいだろう。

色違いは身体の明るい部分と暗い部分の比率が反転する。


【対戦でのイシヘンジン】


見た目通りと言うか防御が最も高く、次いで攻撃・HPが次ぐ。
その上身軽に動けるように見えなさそうにも関わらず素早さも中速ど真ん中の70。「ロックカット」で高めるロマンがある。
(数値上は)ギャラドス並のパワー、バンギラスドサイドンに並ぶタフネスさ、パルシェン並のフットワークの軽さを併せ持つ。
その上でなんと特攻は20と限界まで削り飛ばしており、中速物理アタッカーとして実に無駄のない配分になっている。
圧倒的な物理攻撃力と物理防御力を兼ね備えた、正に要塞のようなダイナミックな活躍が期待できるだろう。


種族値における残りの一箇所が致命的すぎる弱点になっていなければ


そう。その一箇所こそが特防
なんと、特防は特攻同様の僅か20
最終進化系ではデオキシス(アタックフォルム)と並んで堂々のワースト1
一時期その特防の低さ故にネタにされつづけたカミツルギをなんと11も下回り、
ギガイアスの2進化前のダンゴロにすら劣る衝撃的すぎる数値なのである。だいたいコイキングと同じくらい。

あまりにも特防が低すぎて高めのHPですらまるで補う事は出来ず、特殊耐久指数はたったの7500。
どれくらい低いかと言うとハバタクカミの物理耐久を2250も下回り、紙切れ特殊耐久の代名詞のパルシェンすらも平気で下回る。
先程無駄が無いと言ったが、欲しい部分までガッツリ削っており無駄がないどころか割り切り過ぎて歪んでしまっている。

当然ながら弱点の特殊技など喰らえば

(冥ω殿)の メッソンの みずでっぽう!
イシヘンジンは たおれた!

…………
wikiこもは めのまえが まっくらに なった!

これが適正レベルで起こりうる。
おまけに体重も重いため、「くさむすび」がこようものなら即死亡。
耐久型のはずのガラルサニーゴを相手にする時でさえ「ねっとう」で大ダメージ*1を受けたり、
セキタンザンの特性発動を狙う横で「なみのり」で沈没したりと、中々厳しい。
ちなみに、ウルガモスのオーバーヒートが直撃すると高確率で即死する。半減ですよね!?

HPは高めである為、性格をしんちょうにして特防に努力値を振ることでなんと2倍硬くなり、
特攻特化ニンフィアの「ハイパーボイス」を一発耐えられる程度の耐久力は得ることが出来る。
が、フルでお膳立てしたところで特殊耐久は素の、砂嵐の補正すらないバンギラス以下。現実は非情である。


また特性は後述する通りダブルバトル専用のものとなっているので、シングルバトルでは事実上特性なしでの戦いを強いられる。
いわ単タイプには特性が使いやすいギガイアス、複合タイプではバンギラスやドサイドンなど非常に強力なポケモンが多いので、よほどの愛がなければこれと言って使う理由はないかもしれない。


そんなイシヘンジンの本領は(一応)ダブルバトル。
それが『ソード・シールド』初登場にしてイシヘンジンの専用特性パワースポット』。
ダブルバトル時に味方の技の威力を1.3倍にすることができるというもので、味方のタイプや特性や物理・特殊に関係なく強化されるので汎用性はある。
イシヘンジン自身の火力は上がらないので、延命しつつ場に居座るサポート型の役割が多くなる。
汎用性の高い「まもる」、全体技を防ぐ「ワイドガード」、物理耐久を更に高める「てっぺき」、回復技の「ねむる」、最後に一発耐える「こらえる」など延命手段は豊富。
しかしやはり特防が絶望的に低すぎる上、本人の種族値がアタッカー気質すぎるのがなんとも悩ましい。
そもそも自身は生き残る事に特化すると言う事は、言い換えれば味方だけで戦えと言っているようなものであり……。
更にワイドガードを覚えるいわタイプにはギガイアスがいるわけで、結局ダブルでも活躍できたとは言い難い。せめて特防と素早さが逆なら……。

メインウェポンは高威力の「ストーンエッジ」、威力は劣るがひるみを狙える全体技の「いわなだれ」。
サブウェポンには自身の防御力を活かせる「ボディプレス」、重量級故に最高威力を出しやすい「ヘビーボンバー」「ヒートスタンプ」、最後っ屁の「じばく」等が候補。
変化技には、似たような傾向のギガイアスよりも高い素早さを底上げする「ロックカット」、物理耐久に更に磨きをかける「てっぺき」、ダブルバトルで重要な「ワイドガード」「ふういん」、いわタイプおなじみ「ステルスロック」あたりが役に立つ。
地味に「ワンダールーム」も覚えるため豊富な特防を手に入れることも可能。…まぁ物理は紙になるが。

SVではなぜかかくとう技が増えた。
代わりに「ばかぢから」「ヒートスタンプ」「じばく」「ワンダールーム」の習得手段を失った。

ちなみにタイプ一致の「げんしのちから」を覚えるが特殊型はやっぱりネタであり、隠れ特性でない方のモスノウすら満足に仕留められない。
SVではなぜか「パワージェム」も覚えられるようになった。一応モスノウは低乱数で落とせるようになったよ!だからどうだというのか

だが、そんな歪んだ種族値と不遇さから、今日もどうにかして彼らを活躍させようとする者もいるとか。
ガンバレ!イシヘンジン!


【余談】


  • モチーフ及び名前の由来はガラル地方のモデルであるイギリスに存在する世界文化遺産である環状列石「ストーンヘンジ」。
    ダンジョンや進化スポットで採用されるかと思いきや、まさかのポケモンの元ネタになった。生態は「ストーンヘンジが天文台として作られた説」を意識したのだろう。

  • 図鑑説明と異なり、覚えるキックはレベル技の「メガトンキック」のみ。

  • なぜか6レベル刻みで技を覚えるという、規則的な設定がある。ロックなだけに。

  • ストーン「ヘンジ」のもじりだが、名前のせいでよく変人呼ばわりされてしまう。石の変人とは関係ないぞ!

  • 実は種族値がマッシブーンの全劣化である。タイプも役割も違うのでだからどうと言う訳では無いが。



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最終更新:2023年10月05日 01:02

*1 特防に全く振ってない理想個体だと、だいたい体力の8割が消し飛ぶ。当然やけどを引いたらもう泣くしかない。