ワナイダー

登録日:2022/12/19 Mon 12:07:23
更新日:2024/04/14 Sun 19:05:15
所要時間:約 4 分で読めます





木の枝や天井に糸で張りつき音もなく行動する。
獲物に気づかれる前に倒す。

丈夫でネバネバの糸を縄張りの中に張り巡らせて
侵入者を罠にかけるのだ。


ワナイダーは『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。

■データ

全国図鑑№:919
分類:トラップポケモン
英語名: Spidops
高さ:1.0m
重さ:16.5㎏
タマゴグループ:むし
性別比率:♂50%♀50%

タイプ:むし

特性:ふみん(眠り状態にならない)
隠れ特性:はりこみ(交代で出てきた相手に2倍のダメージで攻撃できる)

種族値
HP:60
攻撃:79
防御:92
特攻:52
特防:86
素早さ:35

合計:404

基礎ポイント:防御+2

進化:タマンチュラ→ワナイダー(Lv15)


■概要

ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」にて初登場したタマンチュラの進化系。
進化前のタマンチュラは自慢の糸を糸玉のように束ねた弱弱しい顔つきをした蜘蛛に似たポケモンだったのだが、糸はタコ糸のように胴体に巻かれた上にまさかの立ち上がって戦闘をするようになった。SVの新ポケは磁石等急に立ちだす奴多くね?
また和製ヒーローを思わせるエクスレッグに対して、こちらはそれに登場する悪役のようなデザインになっている。

木の枝や天井を音もなく近づいて獲物をしとめる隠密行動を得意とするポケモンであり、更にタマンチュラの持つワイヤーに匹敵する硬度に粘着性が加わった糸を張り巡らせて侵入者を捉えるという。

進化前はストライクが天敵であり、その大木を容易く両断する切れ味の鎌すら跳ね返す程の弾力性を持った糸で身を守るくらいが精いっぱいだったが、進化すると野生でストライクと縄張り争いをする様子が確認出来るくらいには強くなったようだ。
実際、きちんと基礎ポイントを振るとつばめがえし一発くらいは耐えて「カウンター」で反撃できる見込みはあるらしい。

ちなみに普段は立ち上がっているが、移動時はちゃんと蜘蛛らしく腹ばいになって移動する。
公式絵やポケモン図鑑の表紙では糸であやとりをして、相手の攻撃を待つようなポーズを決めている。

■ゲームでのワナイダー

最序盤からタマンチュラが野生のポケモンとして出現し、そして序盤虫ポケモンらしく進化レベルは15と低い。
また進化後も東一番エリア辺りから出現するようになる。

進化レベル15と書いたが、この系統の経験値テーブルはツチニンと同じ60万テーブル(イキリンコも同じ)で序盤の成長が非常に遅いのがネックであり、タマンチュラをレベル15にするだけの経験値で御三家ポケモンがレベル20に到達する程。
ワナイダーの種族値水準が御三家の中間進化とほぼ同等ということを考えると、旅パ要員として起用する際は豊富な搦め手を活かす形になる。「みねうち」も覚えるは便利。

主な使用トレーナーはセルクルタウンジムリーダーのカエデが挙げられる。

ちなみに野生個体はかなり攻撃的で、主人公を見つけると地上にいる時は糸を持ってゆっくりと背後から近づき、木に登っている個体は上からとびかかって来る。
ただし飛び掛かりを外した場合、地面に激突してそのまま動けなくなる。

■対戦でのワナイダー

合計種族値は404とSVで初登場した進化後のポケモンの中では最低値。これは御三家の中間進化(本世代は410〜411)よりも低い。
配分は防御と特坊が高めの鈍足耐久型となっているが、その耐久力もHPがやや低いため過信できるものではない。

攻撃技は一致では「シザークロス」・「はいよるいちげき」・「きゅうけつ」と実用的な威力のもの、「とびかかる」「とびつく」「むしのていこう」と追加効果に光るものが一通り揃っている。
中でも交代技の「とんぼがえり」を後手からタイプ一致で使えるのは、後述の補助技と併せて地味に強烈な利点となっている。
また、条件付きだが威力の高い先制技「であいがしら」をタイプ一致で使うことができる。「とんぼがえり」と組み合わせることで、なかなか高威力のむし技を先手後手で撃ち分けながらサイクル戦をする珍しい戦法も可能。
それやるならエクスレッグやチヲハウハネでよくね?とか言ってはいけない。他の仕事もできる点とあわせて使おう。
サブウェポンは「じごくつき」・「つばめがえし」・「シャドークロー」・「どくづき」・「タネマシンガン」・「きしかいせい」等々、むし単タイプでは屈指のレパートリーとなっている。
その中でも相手を無理矢理交代させる「ともえなげ」、高威力先制技の「ふいうち」、相手の素早さを下げる「がんせきふうじ」、まもる解除の「フェイント」など相手への牽制や妨害を兼ねている技を複数覚える点は特筆に値する。

また変化技も結構充実しており、ワナイダーの真骨頂。
分類名に違わず「まきびし」・「どくびし」・「ねばねばネット」と撒き技を得意としており、他にも「おきみやげ」・「いえき」・「ちょうはつ」・「とおせんぼう」・「いとをはく」等、相手を妨害して後続をサポートする補助技を多数覚える。
特に現在のSV登場ポケモンで「ねばねばネット」を覚えるのは、ワナイダー以外だと性能とタイプが大きく異なるアメモース、種族値がワナイダー以上に貧弱なコロトック2匹だけと異様なまでに少ないため、これ目的でワナイダーを採用する価値は十二分にあると言えるだろう。

専用技の「スレッドトラップ」は相手の攻撃を防ぐと同時にそれが直接攻撃なら素早さを一段階下げるという「キングシールド」に似た防御技となっている。
しかし攻撃技しか防げない上にワナイダー自身が超鈍足なため、その効果を実感する場面はあまり多くない。
後続の素早さ調整と連携を取るのがおいしいので、中速帯のポケモンを複数採用するときなどに。

SVのむしタイプはやはりウルガモスハッサムといった強豪を始めライバルが多い。
同期ですらエクスレッグと言う耐性受け絶対許さないマンがいるのが悩ましい。
しかし、これらのむしポケモンは全てアタッカー寄りであり、ワナイダーはこれらとは対照的に場作りに向いた性能と技を持っているので差別化は容易である。

通常特性の「ふみん」は「あくび」や「キノコのほうし」等で眠らされて妨害される心配がない。先発に出す運用上カバルドンキノガッサと鉢合わせしやすいため、不眠が機能する場面は多い。
隠れ特性の「はりこみ」は上記の攻撃技を強化して、先制技や能力低下を嫌った相手やバトルの終盤に痛撃を与えるのに向くが、
ワナイダーの種族値の低さやタイプの不遇さが災いして上手く機能させるのが難しいので、不眠に優先度で劣りがち。

ワナイダー自身の欠点として挙げられるのは、やはり種族値の低さだろう。
耐久方面に努力値を全振りすることでそこそこの耐久力になるとはいえ本当に最低限しかなく、むしタイプ故の弱点の突かれやすさからあっさり落ちることがある。
また変化技を中心に使うことから、相手の「ちょうはつ」や「みがわり」に非常に弱いことにも注意が必要。
持ち物はこれらの欠点から「オボンのみ」や「メンタルハーブ」あたりが有力になるか。

■余談

  • 名前の由来は「罠」+「スパイダー」だと思われる。

  • 大きな目玉に細い体と四本のようでちゃんと8本ある足や隠密行動に特化した生態などからモチーフはメダマグモだと推測されている。

  • 色違いはピンクと紺色の体色に加えて糸は赤くなっている。
    そして目の模様も似ていて蜘蛛がモチーフであることから某蜘蛛男を想起したトレーナーも多いとか。
    あるいはエクスレッグと併せて怪人蜘蛛男とか蜘蛛グロンギにも


追記・修正はワナイダーの罠にかかった方にお願いします。

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最終更新:2024年04月14日 19:05