ゴーマ・ローザリア

登録日:2023/12/10 Sun 09:09:30
更新日:2024/05/01 Wed 20:40:30
所要時間:約 5 分でお分かり頂けたか?






乱れに乱れよ…滅ぶまで!


ゴーマ・ローザリアは『王様戦隊キングオージャー』の登場人物。

目次

【データ】

体長:192cm
重さ:134kg
分布:ンコソパ(夜)
好物:忍者入門
観察ポイント:実は、ヒルビルがピンチの時には入れ替わって身代わりになれと洗脳を受けていたようである。
CV:山路和弘
スーツアクター:米岡孝弘

【概要】

『宇蟲王』ダグデド・ドゥジャルダンに仕える、強靭なアゴで草木を噛み切る虫【カミキリムシ】のBNAを持った宇蟲五道化の1人。通称胡乱(うろん)のゴーマ」
外見はフードの付いたカミキリムシを思わせるシアン色メインの忍者風プロテクターと、若干サイバーチックなシアン色の忍者装束を身に着けた姿。
頭部が黒いフルフェイスヘルメットのような仮面で覆われているので素顔は分からず、仮面にはピンク色で「神」「KILL」と書かれているようにも見える。
ヤンマ曰く「バカ忍者」
トレードマークであるブラックホールの紋様の位置は仮面の側頭部。

劇中ではカメジムの作戦が失敗した後改めて号令された『チキューお片付け遊び』のトップバッターとして出撃。
以後宇蟲王ダグデドを楽しませる道化として、王様戦隊同士の心を入れ替えて各国に大混乱を起こしたり、民衆の心を入れ替えてゴッカンを支配するなどして、チキューのお片付けを実行した。


【人物】

一人称は「拙者」で、二人称は「貴殿」
「ギッシッシ」という独特な笑い方をして老人めいた声色で古風な喋り方をし、饒舌で賑やかな五道化の中では寡黙な部類と一見硬派な雰囲気だが、山路氏のコメントによると忍者オタク。
実際ダグデドの部屋で逆さ吊りになりながらよく読んでいる愛読書と思しき古文書には「忍者入門」と書かれている辺り本物の忍者でも何でもないことがうかがえる。
なお余談だが、この書かれている文字はチキュー語文字ではなく日本語文字で書かれている。……ゴーマが忍者に傾倒するようになったのは、何処かの地球に似た星で忍者に出会ったからなのかもしれない。
以前滅ぼした星に忍者が居たのだろうか?まあスーパー戦隊の世界では宇宙忍者など当たり前のように登場するが。
また、「希望があらば、人は緩む」としてチキューの各王の気質につけ込み、豆知識と称して自身の術の解除方法をキングオージャーに伝え油断を誘って混乱を長引かせたり、ゴッカンの犯罪者の善悪を入れ替えて忠実な手下にしたりと、忍者らしく悪知恵にも長ける。

しかしヒルビル「また」と半ギレされる位には抜け駆け常習犯らしく、ダグデドのゲーム開始の号令前に勝手に作戦を実行したためヒルビルの反感を買っていた。
そのせいなのかヒルビルとは若干険悪寄りで、お互い毒づき合う仲。
ダグデドに脅されミノンガンの遊びに付き合った際は空気を読んでミノンガンのノリと同じノリに徹していたが、撤退時の台詞から察するとストレスが溜まっていたようでもある。


狡猾で倒すべき敵なのには変わりないのだが、他の五道化の面々に比べると露悪的ではなく、先述の通りミノンガンの遊びに無理矢理付き合わされたり、図らずもヒルビルの作戦のお膳立てをしてしまったりと、若干苦労人感が滲み出ていた。
さらに、五道化の中ではキングオージャーの精神を入れ替えて混乱をきたしただけで
  • バグナラクの宰相を務め、人間への憎悪を煽って両者の抗争を引き起こしたカメジム
  • 神の怒りを起こした張本人かつ、毒入りの米を流通させようとしたグローディ
  • 五王国間の不和に付け込み、たった数名の洗脳をきっかけに各地で暴動を起こさせ、国交断絶にまでこぎつけたヒルビル
と比べると相対的に出した被害が少なく見える。むしろイシャバーナとトウフには、それぞれ農業と医療が発展するというメリットをもたらしてしまった。
だがこれは、目論んでいた計略が結果的に早期に頓挫した或いは未遂に終わっただけでもあり、ゴーマの立案した『遊び』は
  • 王達全員の精神を入れ替え、王の油断を煽る形で5王国の内政に大混乱を呼び起こす
  • ゴッカンに収監されていた多数の国際犯罪者達を操り、彼らの犯罪の技術を悪用させようとする(未遂)
と、どれも長期的にジワジワ混乱を招く作戦ばかり。仮に計画通りに遂行されていたら非常に危険であった。


【戦闘能力】


入れ替え、手を替え、(しな)を替え

胡乱のゴーマ・ローザリア

天地を返し、勝負を覆す!!


武器は肩に取り付けたカミキリムシの触覚のように伸びる2本の忍者神斬(カミキリ)で、ガリアンソードのような蛇腹剣にも可変可能。

昆虫界のシャッフルキングであり、後述の忍法で物質から人の心までありとあらゆるものを任意に入れ替えることが可能である。
戦闘では高速移動と忍者らしい身軽な身のこなし、神斬を用いた素早い二刀流の剣技、緑色のエネルギー斬撃を駆使。
そして予測不能の忍術で敵をかく乱する、奥ゆかしい忍者戦士である。
その技の多彩さ故、厄介な特殊能力持ちの五道化の中でも頭一つ抜けて面倒な存在と言える。


忍法・入れ替わりの術


身と心、合わねば無力……お分かり頂けたか?
(かたき)を前に為す術無く、味方を憎み、滅びるが善し…ニン!

ゴーマの代名詞的忍術。
マスクの文字である「入れ替わりの印」を発光させたり「ニン!」という掛け声を発することでゴーマが認識したあらゆるものを一瞬で入れ替える術。
入れ替えの対象や術の持続時間に一切の制限制約がない概念的な術という点が最大の肝で、特に発動のタメもなければしれっと術の射程がチキュー外にまで及ぶ。
シンプルに自他の立ち位置を変幻自在に入れ替えて翻弄するは序の口。
  • 相手の武器を適当な物と入れ換えて役に立たなくする
  • 瓦礫を目の前に呼び出して盾にする
  • 異なる2人の精神と肉体を入れ替えて相手を惑わせる
  • 人間を相手の目の前に転送して肉壁のようにして動きを阻む
  • 巨大な建造物を呼び寄せる
  • 別の地球から人間を一瞬でチキューに召喚する
  • 人間が持つ善悪の概念を入れ替えて洗脳紛いの行為を行う
これらの行為を片手間感覚で出来るためふざけた名前に反してシンプル故に尋常でないほど応用が利き、その効力は最早何でもあり。

ただし入れ替わりの印にダメージが入れば術は解除され、精神干渉などの術により生じた様々な影響はその時点で元に戻ってしまう。建造物も呆気なく消えた辺り入れ替えで持ってきた物も解除された時点で元の場所に戻るらしい。
ただし印へのダメージも完全に封じれる訳ではなく一時的に途切れてしまうだけで、短時間での再発動には何ら支障をきたさない。

なお自信満々に術名をお披露目した際は、カグラギの身体に入ったヒメノに「ポキャブラリーに欠ける」と簡潔に酷評された。


その他使用忍術

  • 千里眼の術
『講談社コクリコ』のHPで名前が言及された術。
「全て筒抜け、お見通し…」と語ったように39話で五道化がヤンマの作戦を速攻で見抜いて待ち構えられたのはこの術があってこそ。
ただし、ヤンマの“裏の策”は見抜けなかった辺り、あまり精度はお世辞にも良いとはいえない。

  • 分身の術(仮称)
39話で披露。
実体を有した自身と全く同じ外見の分身を数十体生み出す技。

  • 忍法・合魔超変換
ゴーマの昆虫最終奥義。
他の五道化の能力を自分自身に入れ替えて目まぐるしく攻撃する自己強化の大技。
劇中ではミノンガンの巨大な腕を具現化させての打撃のラッシュや格闘戦を戦いに用いた。
反面仲間の力を同意なしに身勝手に入れ替えて奪ったことが結果としてゴーマの敗因に繋がってしまった。


【末路】

39話にて「真面目に遊んでいない」というダグデドの怒りの叱りを受けたことで、ヒルビルが支配するンコソパに他の五道化全員と出撃を果たす。
当初は優勢だったが、隠しコマンドでパワーアップしたキングオージャーに苦戦すると、戦闘中にもかかわらず勝手に昆虫最終奥義を使用しカメジム、グローディ、ミノガノンの力を入れ替え奪いパワーアップした*1
だが、王鎧武装・凌牙一閃によってパワーアップしたクワガタオージャーとパピヨンオージャーの前に押すどころか押される始末で、不利になった途端さっさと降参してしまったヒルビルに失望して撤退を決断してしまう。
そして「拙者には知らぬこと。ナムサン」と嘯きヒルビルの助けを無視してさっさと帰ろうとしたところ、ラクレスの入れ知恵を受けたヒルビルの洗脳の術中に陥っていたことに気づかず、自分とヒルビルの位置を入れ替えてしまったのが運の尽き。
自らの昆虫最終奥義を使ったせいで他の五道化から不興を買い帰ってしまったので助けがくる訳もなく、最後は古風なキャラ作りをする余裕もなく、情けない困惑の悲鳴を上げながら6人の一斉攻撃を受け「サヨナラ!」爆発四散して塵になって消滅してしまった。

え?

ちょ、うおっ…!アイエエエエエ!ナンデエエエーッ!?

嗚呼……

天地を返し、勝負を覆した末に迎えた死は、彼にとってはまさに胡乱そのものであった。
結局、最後の最後まで貧乏くじを引いてしまったが、入れ替わりの術という逃亡手段を持つ彼を真っ先に喪ったことは五道化にとって大きな痛手になった。
そしてラクレスは、自らゴーマの後釜として五道化入りを志願するのだった。


洗脳能力の凶悪さやヤンマとの因縁からヒルビルが最初に退場すると予想する声もそれなりにあり、ゴーマが先に死亡したことには驚く声があがった。
だが退場回の第39話で
  • 戦闘中に勝手に同僚の力を奪う。
  • 同僚たちから見限られる。
  • 奪ってパワーアップしたのに押される。
  • 助けを求める同僚を見捨てる。
  • ラクレスの謀殺。
と凄まじい勢いでフラグを立てていた。
ある意味、インガオホー因果応報な最期だったとも言える。

そして、41話のラストシーンでラクレスがダグデドを倒そうとしていたことが発覚すると
  • 打倒ダグデドの為には五道化入りを志願してより自身の地位を高める必要があるが、ゴーマが生きている限り、千里眼の術で計画が露呈する可能性が付きまとう。
  • 仮に事が運んでダグデドを倒そうとしても、入れ替わりの術で妨害される……どころか、切り札の不死能力を殺せる力があるオージャカリバーZEROを奪われ、不死身のギラを含め全員が全滅させられる可能性がある
  • ヒルビルの洗脳能力は耳栓やカグラギ、当人へのご機嫌取りなどで対策することはできても、ゴーマの術は解除方法が本人にダメージを与えるしかない上、発動そのものは防ぎようが無い。
等の要素から、ラクレスの計画においてゴーマが最大の障壁だったことが分かる。

また、続く40話では、王鎧武装・凌牙一閃の反動で王達がギラ以外全員倒れてしまった為、もしあの局面でゴーマが生き延びていれば、千里眼によって突き止めたゴーマ含む五道化全員の、“御礼参り”によって、最悪ギラ以外は全滅させられるという最悪の展開すらあった事も予想できる。

その強すぎるが故の力にラクレスから目を付けられて最大の障壁とされてしまった事、身内にヒルビルという最大の毒虫が潜んでいた事が彼にとって最悪の不幸となってしまったのである。


【余談】

モチーフはカミキリムシ。
名前の由来は「ゴマダラカミキリ」と「ルリボシカミキリ」の学名「Rosalia batesi」の複合だと思われる。
またカミキリムシが後半の敵として選ばれたのは
「カミキリムシ→神キリムシ→守護神をKILLする
という連想からであることが語られている。

彼の姿を見て『ニンジャスレイヤー』を思い浮かべた視聴者もいたようだが、なんとキングオージャーの前に現れた際に「ドーモ、ゴーマ・ローザリアです」お辞儀込みのアイサツを交わすというパロディを実施。*2
元々企画が「ニンジャの怪ジームを出して欲しい」と余湖氏*3に依頼していたが、あっさりした退場でファンが落胆してしまうことを懸念し、この話は一旦保留となった。
その後、「宇蟲王の配下としてニンジャを出して」と企画側が全力でゴネた為の要望があり流石の余湖氏もそれを承諾し、宇蟲王配下のニンジャゴーマ=サンが誕生した。
上述の通りニンジャスレイヤーのパロディが印象強いが、39話のほぼニンスレな断末魔により(ニンスレを知っている)視聴者は深刻なNRS(ニンジャリアリティショック)を発症。その旨のポストが大量にTLに流れ、キングオージャー未視聴勢のニンスレファンや公式アカウントをも困惑させた。
またゴーマの退場に関しては
ゴーマ=サン・・・おお・・ナムアミダブツ・・・ナムアミダブツ!

まさかヒルビルの洗脳策略によりモスキート・ダイビング・トゥ・ベイルファイア状態に陥れられるとは・・・・
全力でネタを交えてコメントしている。

山路氏は『魔進戦隊キラメイジャー』のヨドン皇帝役以来、3年ぶりの登板となった。
また、『仮面ライダー剣』では俳優として烏丸啓を演じており、グローディ役の天野浩成氏も同作に橘朔也役で出演していた。


「忍法追記・修正の術」。ニン!

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最終更新:2024年05月01日 20:40

*1 この勝手な行為で力を取られたカメジムたちはゴーマを見限り撤退した

*2 字幕では一応「ドーモ」がひらがな表記ではあった

*3 余湖裕輝氏。バグナラクの怪人デザイン担当であると同時に、『ニンジャスレイヤー』のコミカライズ担当の漫画家でもある。