スター・ウォーズ ジェダイナイト(ゲーム)

登録日:2024/01/05 (金曜日) 01:54:22
更新日:2024/02/26 Mon 19:52:46
所要時間:約5分で読めます






遠い昔、遥か彼方の銀河系で…

STAR WARS
JEDI KNIGHT





概要

スター・ウォーズ ジェダイナイトとは、スター・ウォーズシリーズを題材にしたスピンオフのFPS
前作発売から2年後の1997年10月9日に発売された。
サブタイトルを含めた呼称は『Star Wars Jedi Knight: Dark Forces II』であり、タイトル通り『スター・ウォーズ ダークフォース』の続編かつ『ジェダイナイト』シリーズの幕開けとして位置付けられている。


ミリタリー要素重視の渋めな作風だった前作『ダークフォース』から一転し、星々を股にかけた冒険活劇調に変化、前作ファン待望のフォースジェダイといった要素が登場している。
また、前作ではごく一部にしか使われていなかった3Dポリゴン技術も多用され、敵キャラや広大な地形はもちろんのこと、TIE-ボマーやAT-STなどの大型兵器も立体的モデルが闊歩する、(前作と比較して)よりリアルなSW世界を堪能できる作品となっている。

PCスペック向上やジェダイ要素の登場に合わせ、本作では新たにマルチプレイモードも解禁。本編参戦キャラの都合上キャラクターラインナップにやたら偏りがあるものの、ライトセーバーやフォースを駆使した独特な対人戦が楽しめるようになった。


前作同様に残念ながら日本語ローカライズ版は出ておらず知名度は高くないものの、Steamなどで配信されているためプレイの敷居は比較的低い。





ストーリー

エンドアの戦いデス・スターが破壊され、銀河帝国が事実上の崩壊に追い込まれてから1年後。
帝国の崩壊後も新共和国の統治の及ばぬ所では残党が跋扈し、その中には新たな皇帝の座を狙う者たちもいた。

かつて帝国軍から離反して反乱同盟軍に協力し、バトルドロイド量産計画である「ダーク・トルーパー計画」を阻止した傭兵、 カイル・カターン
彼はある日、情報ブローカードロイドである 8t-88 に呼び出され、取引を持ち掛けられる。
裏で帝国軍残党と組んでいた8t-88はナー・シャッダに赴いたカイルを恐喝し、彼の実家から略奪した謎のホロディスクの解読方法を求めるが、カイルはこれを拒否して銃撃戦の末に奪還。
なんらかの情報が眠る謎のディスクを取り戻すため、賞金稼ぎや帝国軍残党のTIEファイターの追撃を受けるもこれを退け、相棒 ジャン・オース の助けを得てナー・シャッダを脱出するのだった。

8t-88が取引中に明かした謎の男 「ジェレク」 が父親 モーガン・カターン を殺した仇であることを知ったカイルは、奪還したディスクを手に故郷スロンの実家へ潜入。
荒らされた父親の隠し部屋でドロイドの旧友 Wee-Gee と再会し、ディスクを再生させることで彼の父親が秘境「ジェダイの谷」の守護者であり、ジェレクが既に谷への地図を手に入れてしまった事を突き止める。
Wee-Geeからライトセーバーを授けられたカイルは、ジェレクの野望を止めるべくジェダイとしての才能を開花させ、帝国軍に立ち向かっていく。





主な登場人物

反乱同盟軍・ジェダイ

  • カイル・カターン
前作に引き続き主人公を務める傭兵。農耕惑星スロン出身の29歳男性。
帝国アカデミー入学後、謎の集団に父親を殺害されており、当初反乱軍の仕業と伝えられたことで憎悪を抱いていた。
しかし士官としてアカデミーを卒業後、ジャンら反乱軍に出会ったことで自分の父親を帝国軍の人間が殺害した真実を知り脱走。
以後反乱軍の依頼を受けてデススターの設計図強奪やダーク・トルーパー計画の阻止を行い、反乱軍の勝利に貢献した。

8t-88に出会ったことで、自分の父親を殺害した謎の男、ジェレクの存在を知る。
スロンの実家でライトセーバーを手にしたことでジェダイとして目覚め、帝国軍残党との闘いを経てジェダイの騎士として覚醒していく。


  • ジャン・オース
人間の女性。元反乱軍工作員。
捕虜になった際に帝国アカデミー時代のカイルに命を救われたことがあり、彼の帝国軍脱走のきっかけとなった。
脱走後はモン・モスマの指令でカイルの相棒兼監視役としてデス・スター設計図奪取に携わり、彼の工作員としての有能さを立証。
その後は愛機モルディー・クロウ号のパイロットを務め、潜入を行うカイルと共にダーク・トルーパー計画を追った。

帝国崩壊後の本作でも引き続きコンビを組み、親の仇を追うカイルをサポートするが、途中でカイルを闇堕ちさせようと企むダークジェダイ達に拉致されてしまう。


  • モーガン・カターン
主人公カイルの親父であり、隠れフォースセンシティブ。
元々素質のある人物だったが、幼少期にガキ大将をフォースプッシュで突き飛ばして転落死させてしまって以来その強すぎる力を恐れ封印した。
その後もジェダイとしての道を歩むことはなく、惑星スロンのしがない農民として暮らしていた。

スロンが銀河帝国軍の圧政によって困窮すると、レジスタンスの長としてひそかに抵抗運動を指揮するようになる。
帝国のお尋ね者となってしまった住民を別の惑星へと逃がすために活動していたが、その際惑星ルーサンの地下深くに眠る「ジェダイの谷」を発見。
反乱軍メンバーでありジェダイでもあったクー・ラーンが訪れた際にそのことを伝え、また彼の助言に従い息子のために場所を地図として記録した。

その後も抵抗運動を続けていたが、スロン制圧を指揮していたジェレクによって首を切り落とされ殺害されてしまう。
その死は偽装され、帝国は反乱軍の起こした残虐行為によるものとして発表。彼の首は征服されたスロンの総督府に晒し首にされた。


  • クー・ラーン
本作オリジナルのジェダイ。ぽっと出の割に銀河帝国期を無傷で生き抜いている何気にスゴイ人。
数多く存在するヨーダのパダワンのひとりであり、クローン戦争中に任命された正式なジェダイナイトでもある。

クローン戦争とオーダー66を生き残ったはいいが、同じく生き残りの同志であったハラガド・ヴェンターがヴェイダー卿の尋問によって闇堕ちしてしまい危うく死にかける。
ダコバに隠居したヨーダに会いに行き、ヴェンターをはじめとする数多くのジェダイがダークサイドに堕ちる現状について師匠と話し合おうとしたのだが、ヨーダはそんなことは意に介さず彼に「ジェダイの谷」についての話を語りだした。
教えるパダワンもいないのになぜかジェダイ・マスターに任命し、予備の金色のライトセーバーを渡し、更にフォース・ゴーストの能力についても教えるヨーダに困惑したラーンだったが、ひとまず師匠を信じてジェダイの谷を探すことにした。

悪の勢力に利用される前に魂を成仏させるべくジェダイの谷を探すラーンだったが、何しろ時代は帝国期の真っただ中。情報源にも乏しく、更には闇堕ちしたジェレクに谷を探しているのがバレたことで探索競争が始まってしまう。
行き詰って諦めかけたラーンだったが、ある日突如フォース・ビジョンによってモーガン・カターンという男がジェダイの谷を見つけたこと、モーガンの息子が谷の秘密を解き明かすことを知り…そして、自分がそれを見つける前に殺される未来を視る。

モーガンを探し出したラーンは発覚を恐れて反乱同盟軍や自分を含めたジェダイに谷の場所を教えないように説得し、モーガンをただ一人の守護者とする。
ラーンの指示で谷への地図を作製したモーガンは息子のためにその鍵となる情報を一枚のホロディスクに託し、ラーンの緑色のライトセーバーは彼のドロイドであるWee-Geeの内部に格納された。

銀河帝国崩壊後も共和国軍の一員として活動していたラーンだが、フォース・ビジョンの通り帝国軍残党として活動していたジェレクによって捕まってしまう。
心を読み取られモーガンが息子に地図を託したのがバレたラーンは果敢に挑みかかるも敗北するが、ヨーダのおかげで体得していたフォース・ゴーストの能力によって霊体として現世に留まることに成功する。

フォース・ゴーストとなった後はジェレクの捜索を妨害すべく、カイル・カターンにフォースを通じて語り掛け、彼にフォースとライトセーバーの技能を伝授。
同時にジェレクの配下であったユンも説得してライトサイドに転向させるなど活躍し、カイルを勝利へと導いた。


  • Wee-Gee
モーガン・カターンの所有するドロイド。彼の隠し工房の片隅で眠っていた。
カイル・カターンがホロディスクを持って訪れた際はそれを読み込んで父親のメッセージを再生し、クー・ラーンのライトセーバーをカイルに渡した。
その後も8t-88の頭部をハッキングし地図データを見つけ出すなどしてカイルを支援した。


銀河帝国軍残党

  • ジェレク
近人間種であるミラルカの男性で、元ジェダイマスター。
考古学者ジョカスタ・ヌーを師に持ち、自らもジェダイ・オーダーの考古学研究に携わった。
知識欲に飢えた彼は銀河中を飛び回り、ありとあらゆる遺物を回収しては自らの糧としていった。
しかし、新シス大戦の決戦の場である「ジェダイの谷」だけはいくら探し回れど見つけることは叶わず、ジェダイ史の研究に行き詰った彼は次第にダークサイドへの知識を欲するようになる。

クローン戦争中はほかのジェダイと同じく共和国側として戦いに加わっていたが、オーダー66発令時には古代文明の研究のために未知領域へと調査に赴いていたおかげで難を逃れる。
しかし、ジェダイ・オーダー消滅を知らなかった彼はまっすぐ首都コルサントに帰還してしまい、急いで逃げ帰ろうとするも尋問官アンティニス・トレメインに撮っ捕まえられてしまう。
もともとライトサイド研究に行き詰まりを感じていた彼はこれを機にダークサイドへと転向し、以後尋問官として帝国と皇帝に仕えることとなる。

ジェダイ狩りがひと段落着き尋問官としての役目が薄れてきた頃になっても、ジェレクは古代シス研究の第一人者として依然として皇帝ダース・シディアスに重宝された。
シス語の読み書きや会話を行える数少ない人物だった彼はヴェイダー卿に次ぐダークジェダイとして裏で師弟の繁栄を支えつつも、得たシスの知識を自分のために利用していく。

惑星ドロムンド・カース*1のダークフォース教*2を調べた際に預言者クロナルと出会ったジェレクは、彼からかつて自分が見つけられなかった遺跡「ジェダイの谷」に何百人ものジェダイとシスの魂が閉じ込められていることを知る。
ジェダイの谷を探しだせばそこに眠る莫大な力を我が物にできると考えた彼は、探索を行うと共に密かに力を蓄え始める。
彼はまずジェダイ・マスターであった頃の知識を活かしてダーク・ジェダイの弟子を増やし、「セブン・ダークジェダイ」と呼ばれる7人の先鋭部隊を編成。
次に高い地位を悪用して賄賂を蓄え、スーパー・スター・デストロイヤー「ヴェンジェンス」をなんと自腹で購入して自らの艦にしたりして力を蓄え続けた。

また、ヤヴィンの戦いの前年には反乱運動が高まりつつあった惑星スロンの制圧に赴き、指導者であるモーガン・カターンを殺害した上で、それを反乱軍の仕業としてプロパガンダに利用。
制圧したスロンの中心地「バロンズ・ヘッド」のど真ん中に自分の城として総督府を建造し、知事として居座った。

エンドアの戦いで皇帝とヴェイダー卿が死亡すると、彼はヴェンジェンスを本拠地として独自行動を開始。反乱軍のジェダイであるクー・ラーンが谷のありかを知っていることを突き止め、彼を拘束する。
ラーンを尋問した際にモーガン・カターンなる男が地図を隠していたことを知ったジェレクは再びスロンへと戻り、賞金稼ぎ共にカターン家の捜索をさせるが何も見つからず、唯一重要そうだったのは8t-88が見つけた謎のホロディスクだけだった。
8t-88にカイルを尋問させてディスクの情報を吐かせるよう指示し、自らはスロンのカターン家に残って捜索を続行。隠れ工房の天井が地図になっているのに気づき、これを引っぺがして持ち帰る。
解読に成功した8t-88を用済みとして始末させた後は「ジェダイの谷」へと向かい、追ってくるカイル・カターンに弟子を差し向けながら巨大な採掘場を建設させる。

谷へ侵入した彼はフォース・ネクサスを浴びることで全身のフォースを活性化させ強大な力を得るが、追ってきたカイルの猛攻を受けて敗北。最後はカイルとの一騎打ちを行い、敗北して死亡した。


  • セブン・ダークジェダイ
ジェレクと、彼によりダークサイドへと転向した6人のジェダイ。ゲーム的に言えば本作の中ボスたち。
サリス、ボク・アセカ、モー、ゴーク、ピック(ピカルーン・C・ブードゥル)、ユンの6人で構成される。

ユンとサリスは人間のためオーソドックスな戦闘を行うが、マッチョなゴークはパワー系、小さいピックは機敏、サイボーグのモーは飛行能力持ち、側近のボク・アセカは二刀流とわりとバラエティ豊か。

ジェレクのためにジェダイの谷の捜索とカイルのダークサイドへの勧誘を行うが、最終的にはユンを除く全員がカイルによって成敗された。


おなじみ白ヘルメットの一般兵。
前作同様にいたるところで遭遇し、ライフル数発で倒れる。
おなじみ「ウィルヘルムの叫び」っぽいものも完備しており、特徴的な断末魔を上げながら死んでいくことも。


  • フィールド・ストームトルーパー
本作初登場の吸着ミサイルランチャーを装備したトルーパー。肩にカラフルな追加装甲を装着している。
実弾兵器のためライトセーバーでは引き離せず、食らうと爆発により大ダメージを喰らってしまう厄介な敵。


  • インペリアル・オフィサー
現場で指揮を執っている偉い人。茶色い制服が特徴。
小型ブラスターで攻撃してくるが、残念ながら奪って使うことはできない。


  • インペリアル・コマンドー
将校の中でも選りすぐりのエリートを集めた集団。ただし銀河帝国期の同名職とは形態はかなり異なる。
黒服にAT-STパイロットと同じヘルメットを着用している。
武装もヘビー・リピーターなどの高火力武器を装備しており、それなりに強い。


その他

  • 8t-88
惑星ナー・シャッダで情報を売り買いする、非合法な依頼に手を染めるドロイドの悪党。
元々は情報管理ドロイドだったが、ある事件から人間を強く憎み、復讐のために巨万の富を築いた。

「地図を見つけ出し解読しろ」というジェレクの依頼を受けて賞金稼ぎを率いてカターン家を捜索し、カイルの父親の謎のホロディスクを発見した。
その後、本編冒頭ではディスク解読を行うためにカイルをナー・シャッダの酒場へ呼び出す。
この際カイルに父の仇であるジェレクの情報を売ることでちゃっかり一儲けしようと企むが、カイルにディスクを奪われた上に脱走されてしまう。
腕を撃たれて破損した8t-88だったが、帝国軍残党のおかげでなんとかスロンにあるジェレクの総督府へと逃げ帰った。

その後、ホロディスクの奪還はできなかったものの、運び出されたカターン家の天井板を解読してルーサンへ向かうための地図を作成することには成功。
任務を達成した彼はジェレクから報酬を約束されるが、向かった先で彼の手下のダークジェダイに首を切り落とされてしまう。
その後はカイルをおびき出すための囮として使われた上、そのダークジェダイを返り討ちにしたカイルに頭部パーツを奪われ、記憶メモリから地図の情報を抜き出されてしまった。


ナー・シャッダやスロンで遭遇する、カイルの身代金を狙う悪党たち。
トランドーシャンだったりローディアンだったりグランだったりガモーリアンだったりと、メンツや武装はだいたい前作と一緒。
また、グレイブ・タスケンズ*3なんていうマイナーキャラも登場したりする。

一般市民キャラと敵対しており、惑星スロンの市場ではグランが市民を殴り倒していたりする。


  • シュモーグ
バロンズ・ヘッドの居酒屋に押し入って酒を飲んでいた賞金稼ぎ。ただのザコ。
酒代を誰が払うかで4人の仲間と乱闘になっていたところを標的であるカイルが通りかかり、襲い掛かったが返り討ちにされた。


マルチプレイヤー限定キャラクター。おなじみ凄腕賞金稼ぎだが、本編には登場しない。
レジェンズのこの時代はまだ賞金稼ぎとして活躍しているはずではあるが、後に名乗る称号である「マンダロア」表記で登場している。

  • サイボット
マルチプレイヤー限定キャラクター。その見た目はプロトコルドロイド…というか、 どう見てもC-3POの同型機
賞金稼ぎをやっているらしく、他のプレイヤーと同じく高速で移動し銃を乱射する。
プロトコルドロイドが賞金稼ぎとなる事例はけっこうあり、4-LOMや1-JAC、Q9-0など名有りキャラもわりと多いが、3POシリーズの賞金稼ぎは極めて珍しい。
その実態は本編に登場する一般市民枠のプロトコルドロイドをマルチプレイのキャラクターモデルに流用しただけであり、扱いはほぼネタキャラ。


  • マックス
隠しキャラ。スロンの市街地に自宅がある。
コミック「サム&マックス」の登場キャラクターで、本作唯一の攻撃手段を持つ味方NPC。
ルーカスアーツからサム&マックスのゲームが出たことから同社との縁が生まれており、同時代の『Outlaws』などにもゲスト出演している。


クリーチャー

  • ケル・ドラゴン
前作に引き続き登場。
本作ではブラスターを弾く強靭な肉体を持っており、ライトセーバーで叩くしか倒す方法がない。
前半ではバロンズ・ヘッドの総督府で捕獲された個体が登場するほか、後半ではなぜか「ジェダイの谷」の地下深くにも複数体生息している。地中で何を食って生きていたのかは不明。


  • ドルゴン
スロンやルーサンの水中に生息するウツボ的ななんか。
赤い色をしている。

  • マイロック
黄土色の巨大な昆虫型生物。羽が生えている代わりに足が無く、常時飛行している。
尻尾には2股の針があり、刺突攻撃はアーマーも貫通する。
スロンやルーサンに大量に生息しており、通りかかった人間に集団で襲い掛かる。

  • ウォーターサイク
巨大なクラゲ。スロンのダムに大量に生息している。
水面に浮遊しながら触手攻撃で水中の生物を攻撃するが、死亡すると水の下へと沈んでいく。







武装

  • ブライアー・ピストル
前作から引き続き初期装備である、カイル愛用の骨董品ブラスター・ピストル。使い勝手もだいたい前作と同じで、本作でも早めにライフルが手に入るためあまり出番はない。
本作の映像製作に際して実際にプロップガンが製作されており、実写ムービーシーンでの出番は多め。白人の成人男性であるカイル役のジェイソン・コート氏が持っていてなお明らかにめちゃくちゃデカい。

  • ストームトルーパー・ライフル
連射が可能なライフル。人間の敵に対しては基本的にこれがあればどうにかなる。
ストームトルーパーだけでなくその辺の無法者も持っているため、わりとその辺で鹵獲可能。

  • サーマル・デトネーター
着発式と時限式が選べる便利なグレネード。
ただし、本作では主な敵であるグランが頻繁に投げてくるため爆殺される機会も増えた。

  • クロスボウ
グレイブ・タスケンズが用いている高威力エネルギー兵器。
性能としてはマグナム兼ショットガンといった具合。
元々ウーキーのハンドメイド武器という設定のはずだが、なぜか彼らとはあまり関係のないタスケンが量産して使用している。

  • インペリアル・リピーター・ライフル
ダーク・トルーパー用のプロトタイプ機関銃。
本作では一般ストームトルーパーが携行しており、低威力ながら優れた命中精度と即射性を誇る。

  • レール・デトネーター
着発式と粘着時限式が選べる多目的グレネードランチャー。
使い勝手はほぼFPSのロケランだが、本作にはリロードの概念がないため使いやすい。
敵にとってももちろん同じで、敵の撃った弾に被弾すると吸着弾頭が画面に張り付いたまま為すすべもなく爆散していく。

  • シーケンサー・チャージ
地雷。
本作ではただ直進してくるだけの敵がガモーリアンぐらいしかいないため、敷設する機会はほぼない。

  • ストーカー・コンカッションライフル
前作から引き続きシスク・ギャングの固有武器。
爆発性の空気弾を超高速で射出し、命中した地点一帯を吹き飛ばす。
本作では3Dになった恩恵で敵に使われると物凄く厄介な武器となった。

  • ライトセーバー
駆け出しジェダイのカイルが手にするライトセーバー。
最初の一本目はクー・ラーンが自作したもので、終盤でとある人物から渡されたオレンジ色の刃のものに交換される。
使う側が初心者というのもあってか防御性能や威力はあまりよろしくないため、通常の戦闘ではブラスターで戦った方が安全。



メカニック

  • モルディー・クロウ
前作から引き続き、カイルとジャンの乗機として登場。正式名称はHWK-290軽貨物船。
鳥のくちばしのようなコクピットが特徴の小型船。作中描写を見るにTIEファイターやボマーと大気圏内でやりあえる程度には機動性が高い。
主にジャンが操縦し、陽動と任務を終えたカイルの回収に利用される。

ルーサン到着後、ジャン・オースが拘束された際に貨物船「スロン・スター」内に係留されたが、後にスロン・スターは攻撃を受けて沈没する。
閉じ込められたカイルが見つけ、谷底に沈むスロン・スターから脱出するために強引に発艦したものの、岩に衝突しておシャカになってしまった。


帝国軍残党の戦闘機。
複数の場面で登場するが、直接戦闘することはない。

  • TIEボマー
帝国軍残党の爆撃機。
ムービーシーンや道中で登場するほか、一部ステージでは実際に爆撃を行ってくる厄介な相手。

  • AT-ST
前作ではスペックの都合で登場できなかったが、3D化により遂に登場。
同時期の「帝国の影」に造形やサイズ感が似ているが、こちらはPCゲームなのでけっこう沢山登場する。
倒すと中からパイロットが出てくる。

ホスでおなじみ4足歩行ビックリドッキリメカ。
ルーサンの発掘現場に配備されているが、残念ながらAT-STとは異なりスペックの都合上動かない。

  • インペリアル・シャトル
正史名称はラムダ級 T-4a シャトル。高官や人員輸送に使われる三枚翼のシャトル。
本作では主に8t-88が移動手段として使用している。

  • プローブ・ドロイド
ホスでおなじみ黒くでデカいヤツ。
特徴的な音を立てながら飛行する。









物語の舞台

  • ナー・シャッダ
前作に引き続いて登場。本作最初の舞台となる。
おなじみハット族の故郷の衛星であり、通称「スマグラーズ・ムーン(密輸業者の月)」と呼ばれる無法地帯。
どこを向いても賞金稼ぎや犯罪者だらけの、なんとも治安の悪い場所である。

8t-88に呼び出されたカイルが向かうが、8t-88の目的はモーガン・カターンの残したディスクの解読方法を解き明かすことだった。
恐喝を難なく突破したカイルに対し賞金稼ぎと帝国軍残党が襲い掛かるが、TIEボマーの攻撃で負傷しつつもディスクを奪い返しなんとか脱出に成功する。


  • スロン
肥沃な大地が広がる、田舎の農耕惑星。
カイル・カターンとモーガン・カターンの故郷でもあり、カターン家の邸宅が存在していた。
市街地であり宇宙港でもある「バロンズ・ヘッド」が中心地として栄えており、その真ん中にはジェレクの居城である塔が聳え立っている。

帝国統治下においては圧政により住民たちは困窮し、これに危機感を抱いたモーガン・カターンは密かに反乱運動を開始した。
帝国の活動を妨害しつつ、住民たちを別の惑星へと逃がす活動を行っており、その過程でモーガンはルーサンとそこに眠る「ジェダイの谷」を見つけることとなる。


  • バロンズ・ヘッド
宇宙港のあるスロンの首都。町の中心を運河が流れており、肥沃な土地であることがうかがえる。
しかし、総督府への侵入を危惧したジェレクによって雇われた賞金稼ぎが町中の施設を占領しており、あまり賑やかとは言えない。
市街地の一角には廃墟もあり、帝国が設置した地雷とプローブ・ドロイドによって守られている。


  • 総督府
スロンのど真ん中にある帝国の基地。スロン制圧作戦を担当したジェレクが作らせた、彼の城とも呼べる施設。
巨大な塔の形をしており、周りには複数台のAT-STが配備されている。
TIEボマーなども収容しており、カイルが屋上に到達した際には総督府の屋上に直接空爆を行った。


  • フュール・シティ
スロンの宇宙港に燃料を供給する施設。
燃料都市の名の通り非常に広大で、超大型貨物船の燃料も賄える。

大量のパイプが立ち並んでおり、小柄なアグノートたちが整備に雇われて作業を行っている。
総督府にある地図をユンに破壊されたカイルが赴き、逃げた8t-88を捕まえるために施設をめちゃめちゃにしながら燃料補給中の船に飛び乗った。


  • スロン・スター
ジェレクがスロンで使用していた巨大貨物船。
総督府でカイルに追われた8t-88が逃げ込んだ船で、フュール・シティで燃料補給中に追ってきたカイルに乗り込まれた。
用済みになった8t-88を囮にしてゴーク&ピックのコンビが襲い掛かるが返り討ちにされ、8t-88の生首を奪われたままカイルに逃げられてしまう。

カイルの銃撃戦でダメージを追ったものの、積み込んだ大量の資材は惑星ルーサンへと輸送した。
しかし、ルーサンの宇宙港で係留中にダークサイドへの誘惑を断ったカイルを閉じ込めた上でジェレクのフォースで破壊され、彼(と巻き添えを食らったストームトルーパーたち)を乗せたままルーサンの谷底へと沈んでいった。


  • ルーサン
「何も採れないが自然は豊かで快適」という、重要度が低いが過ごしやすい逃亡先にぴったりな惑星。
惑星スロンからの脱出先としてモーガン・カターンが赴き、そこで何かに導かれるようにジェダイの谷を再発見した。

もともとは2000年ほど前に起こったジェダイとシスによる1000年に渡る新シス戦争の最後の決戦「ルーサンの戦い」の舞台として知られる。
ルーサンではジェダイとシスが七回に渡って激闘を繰り広げ、最終的にシスの一人スケア・カーンが用いた必殺技「ソート・ボム(思考爆弾)」によって惑星全土が一度壊滅。現地文明は更地となり、生態系にも大ダメージを与えてしまう。
対フォース・センシティブ特攻武器であるソート・ボムに巻き込まれたジェダイやシスの肉体は跡形もなく消滅し、彼らの魂はバラバラに粉砕され爆弾の中へと囚われてしまった。

凄惨な戦いが終結した後、爆心地には爆発に巻き込まれたホス卿率いる100人のジェダイたちを弔う霊廟として「ジェダイの谷」が建造された。
しかし、その後移動した星雲に阻害されハイパースペースの航路から外れたことでルーサンの存在は忘れ去られ、谷の奥深くに位置する霊廟もまた地殻変動などによって地中深くで眠ることとなる。

ソート・ボムの眠るジェダイの谷では、爆発のエネルギーと犠牲者の魂が調和することでフォースのライトサイドとダークサイドのバランスの保たれた力場「フォース・ネクサス」が形成されていた。
それは無尽蔵のエネルギーが漏れ出す神秘の空間であると同時に、ジェダイもシスも魂だけとなり、1000年以上に渡り囚われ続ける墓場でもあった。

モーガン・カターンは惑星スロンの住民たちの脱走を手助けする途中でこの力場を発見し、その後出会ったジェダイのクー・ラーンに谷のことを伝えた。
しかし、モーガンは反逆の罪で殺害され、その後ジェレクがラーンの心を読んだことでモーガンが谷のありかを知っていることがバレてしまう。
モーガンは谷への手がかりを息子に託したもののその地図も奪われ、ジェレク主導で谷の発掘作業が行われていたが、追ってきたカイルによってジェレクの配下は全滅。
ジェレク自身もフォース・ネクサスを浴びることで超人的な能力を手にしたもののカイルに敗れて死亡し、1000年の時を経てジェダイたちの魂は解放されることとなった。







現在の扱い

本作で初登場した惑星スロンや惑星ルーサンは、正史にも存在している。
また、「ジェダイの谷」という遺跡自体はレジェンズ設定ではあるものの、「惑星ルーサンが新シス大戦の決戦の地となり、ソート・ボムが起爆された」というところまでは正史においても共通している。

登場人物の多くは正史には存在しないが、唯一ジェダイ・マスターのクー・ラーンだけは2022年のテレビドラマ「オビ=ワン・ケノービ」に名前だけが登場した。
オーダー66を生き延び、帝国建国初期にジェダイの逃亡を支援する組織「ヒドゥン・パス」に所属していたことだけは判明したが、正史の彼がその後どういう人生を辿ったのかは明らかにされていない。








余談

  • 続編
本作発売から一年後、拡張パックとして「ミステリーズ・オブ・ザ・シス」が発売された。
本編内容としては本作の5年後を題材としており、ジェダイ・マスターとなったカイルとその弟子マラ・ジェイド*4を操作する。
マルチプレイ部分にも改良が加えられたほか、隠しステージとして「帝国の逆襲」におけるべスピンの戦いを再現したステージを遊ぶことができる。


  • 使用エンジン
前作、そしてルーカスアーツの西部劇FPS『Outlaws』では「ジェダイ・エンジン」と呼ばれるゲームエンジンが使用されたが、本作ではそれを改良した3Dエンジンを使用している。
その名は 「シス・エンジン」 。なかなか不吉そうな名前である。
名前はともかくけっこう売れたが、続編『ジェダイ・アウトキャスト』以降はid software社の「QUAKE IIIエンジン」を使用するようになり、ルーカスアーツ内製のゲームエンジンとしてはシス・エンジンが最後となった。


  • 移植・リマスター
残念ながら前作や続編とは異なり他機種への移植やリマスターは行われておらず、マルチプレイ機能も機能していない。
しかし、現在でもSteamでオリジナル版が販売されているほか、有志によるMODも充実している。














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最終更新:2024年02月26日 19:52

*1 かつてシス帝国の本拠地であり、新シス大戦の舞台ともなった惑星

*2 新シス戦争後にダース・ミレニアルが起こしたシスの異端カルト教団

*3 タスケン・レイダーの元ジェダイであるアシャラド・ヘット/ダース・クレイト卿を崇める、タトゥイーン発祥の異端のタスケン・レイダーたち

*4 レジェンズにおける後のルークの妻