MONSTERS(尾田栄一郎)

登録日:2024/01/16 Tue 11:45:25
更新日:2024/02/01 Thu 20:25:41
所要時間:約 4 分で読めます




『MONSTERS』とは、『ONE PIECE』の原作者尾田栄一郎の読み切り作品である。

概要

当時19歳の尾田氏が執筆し、1994年に発売された週刊少年ジャンプAutumn Special号にて掲載された。
後に1998年に発売された『尾田栄一郎短編集 WANTED!』に『ROMANCE DAWN』と共に収録。

2021年には「ONE PIECE」のコミックスが100巻に到達した事を記念して、ボイスコミックが少年ジャンプの公式YouTubeチャンネルにて公開。
更に、2023年の7月23日に開かれた「ONE PIECE DAY’23」でアニメ化が決定した事を発表。
タイトルは『MONSTERS 一百三情飛侍極』。
監督は、『呪術廻戦 1期』や『劇場版呪術廻戦0』で監督を務め、『ONE PIECE FILM Z』で原画を担当した朴性厚。
2024年1月22日にNetflixとAmazon Prime Videoで世界同時配信。

登場人物

CVは左がボイスコミックで右がアニメ担当とする。

  • リューマ
CV:細谷佳正/同上
本作の主人公。
(つわもの)(こころ)を重んじる侍。
他者から受けた恩義を返す事を礼儀としているが、基本的に泥臭く粗野な印象の振る舞いが目立つ*1
剣豪キングを探しており、彼と闘う為に旅をしている。
剣の実力は、銅像を刀で一刀両断してしまえるほどで、シラノからも「いい太刀筋」と評された。

旅の途中、何も飲まず食わずで飢え死にしそうだった所を、ある町のレストランでウェイトレスを務めているフレアと呼ばれる女性に食事を与えられ助けられる。
しかし後述のディーアールとの諍いで、町に竜を呼び寄せたとして町人から非難を浴びることになってしまう。

  • フレア
CV:坂本真綾/花澤香菜
町のレストランで働いてるいるウェイトレス。
野垂れ死にしそうなリューマに食事を与えた。
7年前起きた竜の大奇襲により自分の住んでいた故郷が滅ぼされ、両親を亡くしてしまった過去を持つ。


  • シラノ
CV:大塚芳忠/ 東地宏樹
一流剣士。
巷で噂の剣豪キングと呼ばれる剣士に匹敵する実力を持つと言われている。
10年前に竜の角笛の警備を務めていた騎士団の団長を務めていた。また、7年前の大奇襲で現れた竜に立ち向かったが、当時の町民の1人であったフレアを助けるのに精一杯だったとの事。
ディーアールが呼び寄せた竜に対しても、自らが立ち向かうことを表明するなど、高潔な心の持ち主。町民から剣士の鑑と評されている。
一方リューマからは高潔さを評価されつつも、レストランで鞘当て*2した挙げ句、喉元に剣を突きつけた段階で一方的に勝利宣言して終わらせたことから「ヒゲ太郎」呼ばわりするなど快く思われていない。


  • ディーアール
CV:松岡禎丞/真殿光昭
三流剣士。白塗りの顔の上からそのまんまDRとペイントされている。
鞘当てをしてしまった事でリューマに絡まれるが、突然「角笛目当てに自分を刺した」と言い掛かりにつけ、取り出した竜の角笛を吹いて竜を町に呼び寄せた。
町人を前に角笛が本物だと告げた上でそれを破壊(竜をコントロールできないように)して事切れたことで、町人はパニックに陥り、騒動を引き起こしたリューマを非難するようになる。
なお漫画版では痩せていたが、アニメ版は肥満体型である。


  • マスター
CV:寺島拓篤 / 野村勝人
フレアが働くレストランの主人。
リューマに7年前の大奇襲の事を話した。
剣豪キングについて何やら心当たりがある模様。



用語

  • (ドラゴン)
CV:大塚芳忠/中井和哉*3
7年前の大奇襲でフレアの故郷を焼き尽くした巨大生物。
竜の角笛を吹いた所に現れる。
人々にとって“恐怖”の対象であり、その土地の絶対の壊滅(●●●●●)を意味する。

  • 竜の角笛
10年前にある場所で警備されていた奇貨。
竜を操る事ができ、世界に一つしかない。
だが、何者かが警備にあたっていた騎士団の兵士を壊滅させ笛を奪っていった。

  • 剣豪キング
世界一の剣士と称されている詳細不明の剣士。人前に中々現れない為、誰も彼の顔を知らない。
リューマはその剣士を探す為旅に出ている。


ONE PIECE本編との繋がり

MONSTERSに登場するリューマだが、実はONE PIECE本編に登場している。スリラーバーク編にて登場したゾンビの1人であるワノ国の侍、霜月リューマと同一人物である事が単行本47巻のSBSにて明かされた。
これによりMONSTERSの世界は、ONE PIECEの世界から約400年前の話になる。
尾田氏曰く、「本編の世界ではすでに病気で命を落としたが、伝説の剣士として名を残している」との事。
アニメでは設定の共有のため、リューマの持っている刀は秋水になっている。

また、パンクハザードでゾロがドラゴンを斬るシーンは、リューマが本編で竜を斬るシーンのオマージュになっている。

余談

この作品を執筆していた当時、尾田氏は甲斐谷忍のアシスタントを終え、徳弘正也の作品である『ジャングルの王者ターちゃん』のアシスタントを務めていた。

タイトルは、サザンオールスターズやドリフターズといった「◯◯◯ターズ」を付けたいと考えた尾田氏が、話を構成していくにつれ、強い竜や怪物級に強い人物達が登場することから無理やり付けたものであるとの事*4



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最終更新:2024年02月01日 20:25

*1 扉絵では鼻をほじっている始末。ちなみに短編集『WANTED!』は何かと鼻をほじるキャラが多い。

*2 シラノは少々の失礼としか取っておらず軽く詫びて流そうとしたが、侍であるリューマにとっては刀剣は魂であり、それを粗末に扱うことなので果たし状同然と認識している。

*3 ナレーションも兼任。

*4 『尾田栄一郎短編集 WANTED!』156Pより。