爆上戦隊ブンブンジャー

登録日:2024/03/10 Sun 10:00:01
更新日:2024/04/28 Sun 15:36:58NEW!
所要時間:約 11 分で読めるぜー!






気分ブンブン、ブン回せ!

爆上戦隊ブンブンジャー!!ブンブンジャー!


爆上(バクアゲ)戦隊ブンブンジャー』とは、2024年3月3日からニチアサキッズタイム内のスーパーヒーロータイムで放送されている特撮テレビドラマである。

スーパー戦隊シリーズ』第48作目で、話数カウントは「バクアゲ○」。

作品キャッチコピーは「気分ブンブン!新時代をバクアゲろ!」




【概要】

プロデューサーはテレビ朝日の芝高啓介と、前作『王様戦隊キングオージャー』に参加し、本作が初のチーフプロデュース作品となる東映の久慈麗人、そして東映エージェンシーの矢田晃一。
メイン監督はスーパー戦隊シリーズでは『機界戦隊ゼンカイジャー』以来となる中澤祥次郎。

メイン脚本は『ポケットモンスター(アドバンスジェネレーション以降)』シリーズや『イナズマイレブン』シリーズ、『ケータイ捜査官7』などでお馴染みのホビーアニメの大御所冨岡淳広。
ニチアサ的には『少年激覇ダン』から『最強銀河究極ゼロ』までの『バトルスピリッツ』シリーズや『トライブクルクル』『ブレイブビーツ』そして『ヘボット!』の人といえばその実力は伝わるだろうか。
『ゼンカイジャー』から『キングオージャー』にかけては一人の脚本家が年間を通して殆どのエピソードを手掛けていたが、本作ではバクアゲ5からサブライターの参加が始まっており、複数の脚本家による執筆体制が復活している。

ブンブンジャーのデザインはオーソドックスな全身タイツ姿だが、最大の特徴は顔にタイヤが付いていること。
何を言っているのかわからないと思うが、バイザー部分にタイヤが張り付いているというかめり込んでるというか……
画像を見てもらった方が早いだろう。
また、マスクに唇が付いたデザインが久々に登場しており、唇自体は『宇宙戦隊キュウレンジャー』以来、メンバーカラーとは別の銀色部分に唇があるのは『天装戦隊ゴセイジャー』以来となる。非公認もいるが。
体の方はレーシングスーツのようなデザインで、正面から見るとメンバーカラーよりも共通カラーの白の割合が多い。
レッド、ブルー、ピンクの3人にはマントや鎧、肩当てなどの派手な装飾はないが、くるぶしや肩甲骨のあたりにまたしてもタイヤがくっついている。
画像を(ry
作中の一般人からも初めて彼らを見た際、「タイヤ人間」と言われている程。

本作の怪人「ハシリヤン」のデザインには、燃える漫画家こと島本和彦を起用し、同枠では『仮面ライダーゴースト』における眼魔以来の怪人デザインとなる。
ちなみに、島本氏は『ウルトラマングレート』のコミカライズも手がけた経験があるため、本作で3大特撮を制覇することとなった。

モチーフは「クルマ×つくる」
車に関してはこれまでにモチーフとして選ばれた物であり、その作風も明るい物であることが多かったため、今後の展開も期待される。しかし、本作では「ヒーロー自らがスーパーマシンを作り出し、道を切り拓いていく」という過去作とは異なる要素も盛り込まれていることから、これまでとはまた違った展開になる可能性もある。
ちなみに本作は光岡自動車が車両提供を行っており、戦隊シリーズでは久々となる実車ベースの4輪車も登場。
また、登場人物の名前にも自動車関連の用語をもじったものが多い。

更に、様々な分野のプロフェッショナルである5人が、それぞれの特技を活かした職業に就いており、
戦闘とは別の仕事をこなしていく"プロフェッショナルヒーロー"としての要素も見どころのひとつ。

シリーズ前作の『キングオージャー』や前々作の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』、そのまた前の『ゼンカイジャー』が、それぞれスーパー戦隊シリーズの型を破る大胆な作品であったのに対し、
本作ではごく普通の街中で物質から生まれた怪人を倒すという王道的な展開を見せ、「実家の食事のような懐かしい作風である」と話題になった。誰が呼んだか“カレー味のカレー”。
一方で『ゼンカイジャー』~『キングオージャー』から戦隊を観始めた新規ファンからも「『正統派な戦隊』を見たことがないから普通に新鮮に見える」という意見も。
このような王道的でオーソドックスなスーパー戦隊は『魔進戦隊キラメイジャー』以来4年ぶりとなる。偶然にもキラメイジャーも乗り物ベースの戦隊である。


【あらすじ】

ヤクザのボンボンに目をつけられ、望まぬ結婚をさせられそうになっていた「志布戸未来」は、謎の届け屋「範道大也」によって結婚式場から連れ出される。
追ってきたヤクザとのカーチェイスの最中、謎の怪人「ハシリヤン」が現れ、未来のウェディングドレスが目をつけられてしまった。
怪人となったウェディングドレスを元に戻すべく、大也はブンレッドに変身して苦魔獣に戦いを挑む。
そして、状況に流されるままだった未来も自分の力で戦う決意をした。
こうして、情報屋の「鳴田射士郎」を合わせて3人となった彼ら「爆上戦隊ブンブンジャー」としての戦いが幕を開けた!


【登場人物】

■爆上戦隊ブンブンジャー

本作に登場する戦隊で、大也は「ブンブンと戦士達」という意味で「ブンブンジャー」を名乗っている。
結成の目的はハシリヤンから人々を守る……だけではなく、大也とブンブンの「夢」を叶えることのようだが、詳細は不明。
大也の自宅の地下にあるガレージ(通称「届け屋本部」)を拠点としている。

  • 範道(はんどう)大也(たいや)/ブンレッド
演:井内悠陽(はるひ)/SA:森博嗣

本作の主人公であり、「届け屋」を営んでいる。
レッドなのにブラックカードを持ち、豪邸に住むほどの金持ちであり、必要とあればその場で店の商品全てを店舗ごとだったり、戦いに必要な土地を1つそのまま買い取ったり、半ば誘拐じみた手段も辞さない等強引に物事を進める性格だが、相手が拒否すれば「良いさ、それでも」と流す器の広さを持つ。
ブンブンジャーの装備やブンブンカーを造ったのは、あくまでも自分とブンブンとの夢を果たすためだが、それとは別に「悲鳴を聞くとじっとしていられない」としてハシリヤンに襲われる人々は無条件に救おうとする等、どこか気取った振る舞いに反してヒーローに相応しい熱い正義感の持ち主である。
最近では珍しい落ち着いた雰囲気のレッドだが、気分が上がると熱い一面を覗かせる。

名前の由来は「ハンドル」と「タイヤ」。

ちなみに、演じる井内氏は2004年生まれ。
ブラックの齋藤氏と同じ年であるが、齋藤氏は6月生まれ、井内氏は7月生まれである。
つまり演者の中では最年少である。


  • 鳴田(めいた) 射士郎(いしろう)/ブンブルー 
演:葉山侑樹/SA:米岡孝弘

大也、ブンブンと共に届け屋をしている青年。
名前は「いしろう」だが、大也やブンブンからは射士郎の読みを弄った「シャーシロ」のあだ名で呼ばれている。
ただし、そう呼んでいいのは気を許した相手だけであり、未来からそう呼ばれた際には「気安く呼ぶな」と怒っている。
また、バクアゲ6の一件を経て、錠から「シロ先輩」とも呼ばれるようになった。
凄腕のスパイで、世界中のあらゆる情報に精通している
彼は「情報屋」として、運転ルートのナビゲーションや緊急時の運転代行などサポート的な役回りがメイン。
戦闘中でも敵の細かな部品を見抜き分解も出来る高い技術力がある。
一番に信頼を置いている大也以外のメンバーに対して内心は認めつつも、警戒意識が強い態度をとってしまうツンデレ気質の持ち主。そのため、素人の未来に対しては運転技術には一目置きつつも、すぐには仲間として認めないと言ったり、錠に対しては裏の黒い部分を暴こうと躍起になったりした。
テレ朝公式サイトでは「あくまで仕事として一緒に戦う」と書かれていたが、過去の大也との出会いが切っ掛けにより、東映公式サイトでは「何を隠そう大也が大好き」と思い切り書かれてしまっており、本編開始前からの深い絆があることが窺える。

名前の由来は「メーター」と「シャーシ」。


  • 志布戸(しふと) 未来(みら)/ブンピンク
演:鈴木美羽/SA:坂梨由芽

彼氏持ちでありながら「青里(あおり)組」のボンボン(しかもファザコン)に目をつけられて強引に結婚をさせられそうになっていた波瀾万丈すぎる身の上の女性。
その彼氏に頼まれて彼女を救い出した大也と出会うこととなる。
しかし、流されるままの自分を良しとせず、他人任せな自分を変えるべくブンブンジャーとなった。
その結果彼氏は未来と別れることになってしまったので哀れではある。*1
初めての戦闘もブンドリオとの出会いも前々作のヒロインとは違って柔軟に受け入れ、テンションを爆上げる破天荒な性格であり、周囲を振り回すこともあると同時に、大胆不敵で考えの読みにくい大也や何も言わずに唐突に行動することもある射士郎に挟まれては振り回されている苦労人でもある。
大胆なドライビングテクニックの持ち主でもあり、ブンブンジャーの「運転屋」となる。
ちなみに、項目冒頭で彼女の声の色のみ小さく表現されているが、これはバクアゲ1の初名乗りで本来みんなで揃えて名乗るはずが、彼女のみズレてしまっていたため。
アフレコの際に演者の鈴木氏が名乗りのタイミングを誤ってしまったところ、中澤監督が「アリだなぁ、初変身で初チェンジだもんな」と一歩ズレたものを採用したそうな。
バクアゲ2からはきちんとみんな揃って名乗りを上げている。

名前の由来は「シフトレバー」と「ミラー」。


  • 阿久瀬(あくせ) (じょう)/ブンブラック
演:齋藤璃佑(りゅう)/SA:伊藤茂騎

街を守るごく普通の「警察屋」、もとい警察官。階級は巡査。
当初は、自転車でのパトロール中によくブンブンジャーと苦魔獣との戦いに遭遇しては、苦魔獣の被害に遭う*2一般人だった。
しかしISAの細武調と共にブンブンジャーと接触し、大也の指名でISAとブンブンジャーの連絡係を担うことになる。その後、ヒーローとしての憧れ故にブンブンジャー加入を希望し、最初は大也から拒絶されるものの、「警察官として市民もブンブンジャーも守る」という使命感と心意気を大也に認められ、正式にブンブンジャーへ加入を認められた。ちなみに加入がシャーシロや未来より遅いからか、他のメンバーを先輩呼びしている。
表裏のない素直で真っ直ぐな性格で、誰に対しても目線を合わせて話す腰が低いタイプ故に、近所の人々からも慕われている。その真っ直ぐさは、裏の顔を暴こうとしたシャーシロが感動して自分の行いに自己嫌悪を覚えるレベルだった。
元警官で初期メンバーでありながら遅れて加入するブラック、更には「カッコいい……!」と惚れ込むなど、やたらと似てる先輩がいるのが特徴。ちなみに先輩とは違い、現職の警察官である。

名前の由来は「アクセル」、錠は錠前→鍵で「キー」が由来と思われる。


  • 振騎(ぶれき) 玄蕃(げんば)/ブンオレンジ
演:相馬(さとる)/SA:尾野透雅

大也に協力する謎の「調達屋」
神出鬼没で、物腰は柔らかいが掴みどころのない人物。
ブンブンジャーの事情は把握しているらしく、自身は積極的に前線に出る事こそしないものの、大也の頼み1つで何でも用意してしまう抜きんでた行動力と人脈の持ち主。
また、大也の金で土地を手に入れながら自身の取り分まで確保するなど、ちゃっかりしたところもある。
序盤から後方支援役に徹していたが、バクアゲ7にて遂にブンブンジャーの一員として前線に立つ。
とある世界にて、ナンパ屋だった過去があったとか無かったとか。

名前の由来は「ブレーキ」。


  • ブンドリオ・ブンデラス
声:松本梨香/SA:藤田洋平

ブンブンジャーのサポートをする機械生命体型宇宙人。
物語開始前に大也に拾われて意気投合し、ブンブンジャーの装備一式を共に開発した。
普段は届け屋本部のガレージで、家事やブンブンジャーの装備のメンテナンスなどを行なっている。
どうやらカレー好きらしく、いつもおかしな鼻唄を歌いながらルーを作っており、そうして出来たカレーも中々に美味しいらしい。
ブンブントレーラーへの巨大化変形、及びブンブンジャーロボとなってのロボ戦もこなすブンブンジャーの要とも言うべき存在で、大也からは「ブンブン」、未来からは「ブンちゃん」の愛称で呼ばれている。
いつも明るく陽気な性格で、戦闘時も少々大袈裟目なリアクションが多かったり、場面を問わず駄洒落を口走ったりするムードメーカー的存在。だがその一方で、苦魔獣についてやけに詳しかったり、ヤルカー自身ですら知らない巨大化のメカニズムを知っている謎の一面も持ち合わせている。
その声と立ち位置から、『地球戦隊ファイブマン』のアーサーG6を思い出す視聴者も多い。


  • 細武(さいぶ) 調(しらべ)
演:ハシヤスメ・アツコ

宇宙人の調査、監視を目的とする国際宇宙対策組織(International.Space.Agency.)「ISA」の女性エージェント。
ブンブンジャーとハシリヤンの戦いを危険視し、ブンブンジャーの戦力を徴収し、単なる市民である大也らには解散を求めるが、彼らの戦う姿勢をその目で見たことで、ISAにブンブンジャーの活動を尊重するよう掛け合った。
クールで厳しい印象の女性だがブンブンに惚れ込んでいるようで、彼に「お姉さん」と呼ばれてときめく表情を見せたり、ブンブンジャーの出動中にブンブンが作ったカレーを4皿平らげるなど、意外にも濃いキャラクターをしている。
そのクールビューティーさとネタキャラのギャップから、前作の彼女を思い出させる。


大宇宙侵略大走力団ハシリヤン

宇宙のならず者たちで結成された超ワルな集団。
さまざまな惑星を荒らし回って自分たちのナワバリにしている宇宙マフィアであり、次のターゲットである地球で暴れ始めた。
苦魔獣を生み出して人々を恐怖させ、その悲鳴から生まれるエネルギー「ギャーソリン」を集めている。
今のところ組織としては「サンシーター」という現場監督を3名送り込んできただけに留まっている。

「テール・トゥ・ノーズ!」という掛け声を用いているが、これは本来「モータースポーツにおいて、前のマシンの後部と後ろのマシンの先端部が触れそうなほど接近する」という意味の和製英語であり、転じて「どこまでも付いていく(=了解)」というニュアンスで使われている。

悪役のはずなのだが横断歩道を渡るおばあちゃんのために一時停止したり*3、名前に「大」を2回使ってるあたり、先輩暴走族のようになるのではと既に危惧されている

  • デコトラーデ
声:諏訪部順一/SA:おぐらとしひろ

サンシーターのひとりで、デコトラみたいな厳ついコワモテの見た目をしている。
排気音のようなシャウトを放つ専用武器「ゼッキョー大マイク」を持つ。
組織での成り上がりを夢見る野心家だが失敗ばかりだとか。
同僚のイターシャとは仲が良く、ヤルカーが暴走した際にもイターシャと一緒に応援する微笑ましい一面もある。
名前の由来はデコトラ。某助っ人外国人は多分関係ない

  • イターシャ
声:水樹奈々/SA:宮澤雪

サンシーターのひとりで、ボディに可愛らしい猫のキャラクターの絵が描かれた痛車みたいな見た目をしている。
勝気な性格でデコトラーデとヤルカーを引っ張る姉御肌。こちらも組織での成り上がりを夢見る野心家だが失敗ばかりだとか。
無機物に「イグニッションキー」を差し込み回すことで苦魔獣を生み出す。
なお、キーを差す際に「ガッチャン」と言うのは中の人のアドリブ。
名前の由来は痛車。

  • ヤイヤイ・ヤルカー

サンシーターのひとりで、ヤイヤイと威勢よく喋る六輪のスポーツカーのような外見で、綺麗な目をしている。イターシャからは「ヤルちゃん」と呼ばれている。
一人称は「カー」で、語尾に「カー」と付けるのが口癖。
普段はラジコンサイズで、イターシャに抱えられているが、その気になれば普通車と同じぐらいの大きさにまで巨大化し、2人の移動手段となる。
一見するとマスコットキャラのようだが、巨大化すると口から小型爆弾の「ヤルヤルボム」を吐き散らし、目からも光弾を放って攻撃するバリバリの武闘派である。
苦魔獣が倒されるとなぜか暴走し、宙に散ったギャーソリンを溜め込んでハイウェイ空間を爆走することで苦魔獣を巨大化させる。
本作の巨大化要員なのだが、同僚のデコトラーデやイターシャはこの能力を知らず、ヤルカー本人も困惑していた。
語感で察したかもしれないが、恐らく由来は『PUI PUI モルカー』。

  • マッドレックス
声:神谷浩史

「ハシリヤン斬込隊長」の肩書を持つ、サンシーターの上司。
剥き出しのエンジンのような頭部を持ち、真紅のレザージャケットを身に纏って太腿に愛犬の「ハシリ犬」をぶら下げている。
元々は宇宙のどこかからサンシーターに指示を出していたが、彼らが失態続きでギャーソリンが全く集められないことに業を煮やし、バクアゲ6でしびれを切らして地球に降り立つ。
テンションが高く、言動はチンピラ寄りである一方、ハシリ犬を可愛がる愛犬家のような仕草や、トイレに人がいないかノックで確認するなど律儀な一面がある。
身の丈ほどのサイズの異形の槍を振り回す戦闘力は高く、「怒りのデスロッド」が必殺技。
自身の攻撃を耐え抜いたブンレッドに一目置いているが、名前を尋ねた時なぜか名乗りを披露したため、「ブーンレッド」と少し間違えて覚えてしまっている*4

名前の由来はおそらく『マッドマックス』、必殺技の「怒りのデスロッド」もシリーズ4作目の副題『怒りのデス・ロード』が由来であろう。
ラプター283曰く「声を聞いてるとイラっとする」とのこと。*5

  • ワルイド・スピンドー
サンシータやマッドレックスの更に上に存在するハシリヤンの元締め。
バクアゲ8でマッドレックスの口から名前や存在が明かされた。
マッドレックス曰く「宇宙よりデカい器のお方」との事で、大量のギャーソリンを欲しているらしい。

  • ネジレッタ
ハシリヤンが持つネジから大量生産された車部品型戦闘員邪電王国じゃないよ。
大きな口を開けて叫んでいるようなマスクが特徴。
マフラー型武器「マフランボー」は、振り回せば相手をねじ伏せ、銃のように構えればネジ烈弾を連射できる。
掛け声は「ネジ!」。

  • 苦魔獣(くるまじゅう)
サンシーターが、地球のあらゆるモノにハシリヤンイグニッションキーをさして誕生させる生命体。
本作の怪人枠で「○○グルマー」と名付けられる。
人々の悲鳴を「ギャーソリン」として集めるのが使命。
燃える炎のような両目を持ち、言葉こそ喋れるものの知能はお世辞にも高いとは言えず、基本的には自分達の媒介となった物に関連した言葉を連呼するばかりである。自分の使命のままに行動するため、サンシーターがそれに巻き込まれかけることもしばしば。
ブンブンジャーに倒されると、「ギャーソリン大暴走体」となって空に散る。
この時、何故かヤイヤイ・ヤルカーが凶暴化し、このギャーソリンを取り込んでハイウェイ空間に突入する。そして、ブンブンジャーとのカーチェイスでヤルカーがコースアウトして現実世界に飛び出し、吐き出されたギャーソリンは50m級の大きさに巨大化した苦魔獣へと変化する。


【ブンブンジャーの装備/メカ】

  • ブンブンチェンジャー

ブーン! ブンブーン! ブンブンブーン!!
バクアゲタイヤー! GoGoGo!!

システム音声:松本梨香

今作の変身アイテムその1。
大也/射士郎/未来が使用する。
手に収まるタコメーターのようなアイテムで、下部にタイヤがついている。
変身の際にはアクセルを押し込んでエンジンを入れ、腕を突き出し、その腕を道路に見立てて滑らせる事で変身が行われる。
シリーズのファンにはピンと来たかもしれないが、『轟轟戦隊ボウケンジャー』のアクセルラーを用いた変身とよく似たモーションである。
普段はブレスレットとして腕に装着されている。

  • ブンブンブースター

ブォーン! ブォンブォーン! ブォンブォンブォーン!!
バクアゲタイヤー! GoGoGo!!

システム音声:松本梨香

今作の変身アイテムその2。
錠と玄蕃が変身に使用する。
一見、ブンブンチェンジャーと同じ形状のタコメーターのようなアイテムだが、右縁部がのチューブが金色で、真上部にパトライトにも似たランプが施されている。
変身の際にはブンブンチェンジャーと同様、アクセルを押し込んでエンジンを入れた後、下部のスイッチを押す必要がある。
変身後はブンブンチェンジアックスに装着された状態がデフォルトとなる。
ちなみに音声はブンブンチェンジャーよりやや低めなのが特徴的。


  • ブンブンスーツ

ブンブンチェンジャーを用いて身に纏うレーシングスーツ。
概要にも記載した通り、顔面に「バクアゲタイヤ」というタイヤが装着されているのが特徴。
他にも「ブーンブーツ」のくるぶしの部分にもタイヤがあり、高速戦闘を可能にしている他、回転の勢いによって浮遊まですることも可能。
装着者の体にジャストフィットし、身体能力を普通の人間の約22(ブンブン)倍に強化する事が可能となっている。


  • ブンブンハンドル

ブンレッド/ブルー/ピンクの持つ共通武器。
ロッド、ガン、そしてハンドルに変形する武器
その名の通り武器だけでなくハンドル機能も持っており、ブンブンチェンジャーをセットすることでブンブンカーを運転できるようになる。


  • ブンブンチェンジアックス

ブンブラックの専用武器。
ロッド、アックス、そしてハンドルに変形する武器。
ブンブンハンドルと同様、ブンブンブースターをセットすることでブンブンカーを運転できるようになる。


ブンブンカー


ブンブンカー、発進!
行けーっ、ゴーゴーゴー!
俺も行くぜぇ!!

大也とブンブンが開発した、ブンブンジャーの巨大マシン。
大也の屋敷のガレージからハイウェイ空間に直接突入する。
その名の通り見た目は一般的な車に近いが、巨大戦闘用の「アタックモード」に変形する能力を秘めている。
ミニカーサイズのブンブンカーもあり、ブンブンジャーはそれをブンブンチェンジャーにセットすることで乗り込むことが出来る。
チーム内でカーシェアリングされているため、誰でも全て運転できる。

  • ブンブンスーパーカー
【全高】1,235mm
【全幅】1,770mm
【全長】4,445mm
【重量】1,280kg(バクアゲユニット搭載)
【スピード】500km/h(バクアゲユニット起動時)

赤の車体に白のラインが入ったスーパーカー型のブンブンカー。
他のブンブンカーと異なり、一般の自動車と変わらないサイズで、公道も走れる。
大也の愛車であり、届け屋の業務に使用している。
ボンネットの中には特殊な「バクアゲユニット」が装備されており、ブンブンチェンジャーを使って起動させると「バクアゲモード」になり、空を飛べる。
ベースとなった車は光岡自動車の「ロックスター」で、テレビ朝日公式HPでの解説には「常識を超えたロックスター走行」と、このことを匂わせるような記述がある。

  • ブンブントレーラー
【全高】13.2m(ゲートモード時:17.2m)
【全幅】14.2m(ゲートモード時:95.0m)
【全長】53.2m(ゲートモード時:47.7m)
【重量】2500t
【スピード】400km/h
【馬力】1500万馬力

ブンブンが巨大変形した、トレーラー型のブンブンカー。
ブンブンカー随一の巨体を持ち、これを生かしたドリフトアタックが得意。
また、「ゲートモード」に変形することで、通過したブンブンカーをアタックモードに瞬間変形させることができる。

  • ブンブンオフロード
【全高】6.0m
【全幅】6.4m
【全長】15.8m
【重量】500t
【スピード】350km/h
【馬力】300万馬力

オフロード車型のブンブンカー。
得意ルートを計算しながら走れるツクリタイヤを装備しており、道なき場所も軽快に走り抜くことができる。
アタックモードに変形するとプラスドライバー型のブンブンカーになり、敵への攻撃や機械の分解ができる。

  • ブンブンワゴン
【全高】6.0m
【全幅】6.2m
【全長】15.4m
【重量】500t
【スピード】330km/h
【馬力】300万馬力

ワゴン車型のブンブンカー。
得意ルートを記録しながら走れるツクリタイヤを装備しており、安全運転で確実に目的地に辿り着く。
アタックモードに変形するとグラップル型のブンブンカーになり、敵やモノをホールドできる。

  • ブンブンクラシック
【全高】5.1m
【全幅】6.4m
【全長】15.6m
【重量】400t
【スピード】320km/h
【馬力】240万馬力

クラシックカー型のブンブンカー。
長年走れるキリタイヤを装備しており、味のある走りで周囲をトリコにする。
アタックモードに変形するとソード型のブンブンカーになり、車体を振ったり回転させたりして伝説の剣技を繰り出す。

  • ブンブンパトカー1
【全高】6.0m
【全幅】6.4m
【全長】15.8m
【重量】450t
【スピード】380km/h
【馬力】270万馬力

赤と青のシグナルが光るパトカー型のブンブンカー。
長時間走れるウチタイヤが使われており、どこまでもターゲットを追い続ける。
立体映像を自在に操る「バーチャルトラップ」で大量の分身を作って撹乱することも可能。
アタックモードに変形するとスパイク型のブンブンカーになり、相手を捉えることが出来る。

  • ブンブンパトカー2
【全高】6.2m
【全幅】6.0m
【全長】15.8m
【重量】450t
【スピード】360km/h
【馬力】270万馬力

紫の車体の護送車型のブンブンカー。
衝撃に強いウチタイヤが使われていて、ブンブンパトカー1との連携を得意とする。
こちらもバーチャルトラップが使用でき、嘘のサービスエリアの標識を作ってトイレ休憩しようとしたヤルカーをハイウェイ空間から追放した。
アタックモードに変形すると銃型のブンブンカーになり、射撃を行うほか、中央から2つに分かれて障害物を回避することもできる。


ブンブンジャーロボ



俺たちも合体だ!

OK! ゲートモード!
ブンブンジャーロボ! ブンブン作りタイヤ!

バクアゲ合体! ブンブンジャーロボ!

【全高】45.0m
【全幅】21.8m
【胸厚】22.5m
【総重量】3500t
【スピード】400km/h
【出力】2100万馬力

ブンドリオが巨大化し、ブンブンカーを装備した巨大戦闘形態。
まずはブンドリオがブンブントレーラーから「ゲートモード」に変形し、その下をブンブンカーが通過してアタックモードに変形。
ブンブントレーラー自身もアタックモードとなり、通過したブンブンカーを両腕に装着することで完成する。
いわゆる巨大化したブンドリオなのだが、ブンブンカーを装備している点や、目つきの変化、マフラー状のパーツが追加されている点が異なっている。
また、各パーツに乗り込んでいる者がそれぞれ操作し攻撃することもできるのだが、ブンドリオ自身の意思もあり、戦闘中でも賑やかに戦っている。
右腕にブンブンオフロード、左腕にブンブンワゴンを装備したものが基本形態となっている。
「作る・分解」を得意としており、右腕の「バクアゲドライバー」で敵のネジや装甲を剥がし、左腕の「バクアゲハンド」で資材を曲げたり組み立てたりできる。
必殺技はバクアゲドライバーにエネルギーを送り込んで縦一閃に切り裂く「バクアゲドライバー・ブンブンフィニッシュ」
1号ロボの名前が「○○ロボ」となるのは、『特捜戦隊デカレンジャー』のデカレンジャーロボ以来。

ブンブンジャーロボポリス


【全高】43.7m(肩上まで含めると45.6m)
【全幅】25.4m
【胸厚】22.5m
【総重量】3400t
【スピード】450km/h
【出力】2040万馬力

ブンブントレーラーにブンブンパトカー1、2がバクアゲ合体した形態。
両腕のバクアゲマグナムによる遠距離戦を得意としており、狙撃も連射も可能。
近距離においても、頭部のブンブンパトカー1のスパイクによる頭突きで隙がない。
必殺技はシグナルを光らせながら高速連射で敵を撃退する「バクアゲマグナム・ブンブンクラッシュ」


【玩具展開】

高額商品が中心だった前年とは逆に、本作ではコストダウンを意識したと思しき商品展開がなされている。
最も分かりやすいのはブンブンチェンジャー/ブンブンブースターに音声ギミックがほぼ集約され、他の玩具はこれの装着が前提となっている点で、自前で音声を備えたブンブンハンドルにも連動ギミックが用意されている。
ドンオニタイジンから取り入れられた巨大ロボのフルアクション仕様もいったん廃止*7され、ブンブンカーとの連動が前面に押し出された。

食玩においても、例年通りのミニプラや勇動に加えて新ブランド「ファーストキット」が登場。
かねてより指摘する声の多かった「廉価版のはずの食玩が、クオリティに凝りすぎて高額化している」という問題点を意識してか、可動や変形合体といった複雑なギミックが簡略化され、低価格かつ一箱だけで完成する仕様となった。
色分けや造形も値段の割にはかなり優秀で、保護者層のみならずマニアからも好評を集めている。


【放送済みエピソード】

話数 サブタイトル 登場した敵 脚本 監督
バクアゲ1 届け屋のハンドル ウエディングドレスグルマ― 冨岡淳広 中澤祥次郎
バクアゲ2 情報屋は認めない ソウジキグルマ―
バクアゲ3 運転屋が止まらない トケイグルマ―
バクアゲ4 ヒーローを呼ぶ声 サウナグルマ― 渡辺勝也
バクアゲ5 警察屋はくじけない ダーツグルマ― 山口宏
バクアゲ6 シロとクロ トイレグルマ― 樋口達人 加藤弘之
バクアゲ7 調達屋のブレーキ ブロックベイグルマ― 森地夏美
バクアゲ8 暴走と分裂 マッドレックス 冨岡淳広 中澤祥次郎


【楽曲】

OP『爆上戦隊ブンブンジャー』
作詞・作曲:武田将弥/編曲:白戸佑輔/歌:遠藤正明

キラメイジャー以来となる、番組名がそのままタイトルとなった楽曲。
バクアゲ1ではエンディングとして使用された。
歌詞の中で『boom-boom』とは歌っているが、『爆上戦隊』や『ブンブンジャー』といった固有名詞は使われていないのが特徴。
歌っているのは戦隊シリーズでは『爆竜戦隊アバレンジャー』でお馴染み遠藤正明氏。
マジレンジャー』や『ゼンカイジャー』の挿入歌なども担当する、熱い歌手と言える。
また、前作ではオープニング映像から外された恒例の『スーパー戦隊シリーズ』のロゴ表記が復活。本作では画面左上に小さく表示されている。
ストーリーが進むたびにオープニング映像も変化する方式で、バクアゲ6から錠、バクアゲ8から玄蕃のシーンが増加された。

ED『コツコツ-PON-PON』
作詞・作曲・編曲:園田健太郎/歌:ブンドリオ・ブンデラス

バクアゲ2から使用。キラメイジャー以来となるダンスED。バクアゲ3からはJAFの協力のもと交通安全ルールを紹介する寸劇がサビの前に挿入されるようになった。
この歌のあるワンフレーズや、口癖である「バクアゲット」などからブンドリオと同じ声できっと今もどこかを旅する彼を連想した視聴者も多数。


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最終更新:2024年04月28日 15:36

*1 極道相手では無理もないかもしれないが、自力で乗り込まずに届け屋に頼ったことで幻滅したとも考えられる。

*2 ウエディングドレスグルマーによってウエディングドレスを着せられたり、ソウジキグルマーに吸い込まれそうになったり、トケイグルマーに自転車を真っ二つにされたり

*3 単に大也の運転に思わずつられただけだと思うが。

*4 東映公式サイト「バクアゲタイムズ」によると、これは『仮面ライダーV3』で、デストロンの大幹部・ドクトルGがV3のことを「仮面ラーイダV3」と呼ぶことのオマージュだという。

*5 スーパー戦隊オフィシャルのX(旧Twitter)からのポストより

*6 ダーツの成功判定自体ダーツグルマーの一存で決まるため、相当理不尽である

*7 とはいえ、プロポーションは劇中スーツにかなり近く、また肩と股関節はよく動くため、歴代1号ロボの中では十分優秀な可動範囲ではある