(29)犯人・犯行像、レスラーのプロファイリング

・ドライブなどが趣味で北関東の地理に通じている者である可能性が高い。 産経05-12-4

・性的な動機というよりも抵抗できない子供に「死」をもたらすことに強い興味を持つ人間が行う「快楽殺人型」のような可能性が考えられる。こうした点からは、女性も犯人の可能性として排除すべきではない。 犯人像としては、二十-三十代で、比較的に知的水準が高いように推測できる。(佐藤喜宣) 産経05-12-5

・残虐な手口からいたずら目的ではなく、初めから殺害を目的とした“猟奇的”犯行との見方を強めている。  読売05-12-8

・ほとんど無抵抗な女児に対し執ように胸部を刺している殺害方法を重視。衝動的な犯行ではないとの見方を強める一方・・・計画性があったとみている。  下野05-12-9
 
・複数の見方があるが、犯人が猟奇性と少女偏愛性癖を併せ持っているとの見方はほぼ一致する。  毎日05-12-9

・福島章・上智大名誉教授(犯罪心理学)の話 犯人は小児性愛とサディズム性が同居している。初めから殺すつもりで凶器を用意していたのだろう。手足の自由を奪って胸だけを何回も刺すという、人間性のかけらもない冷血な犯人だ。遺留品が見つからないのは、犯人が記念品として持っている可能性がある。遺体がすぐに見つかったことからも「おれだったらもっとうまくやる、すごいことをやる」という自己顕示欲を感じる。  毎日05-12-9

・佐藤喜宣・杏林大教授(法医学)の話 犯人は土地勘がある。下見は1回や2回ではなく、相当念入りにしたのだろう。傷が背中に達しているのは、逃げないように固定して、思い切り突き刺したのだろう。連れ去り現場と遺棄現場の間にアジトがあるのではないか。知的レベルは高く、子供に騒がれずに車に連れ込んでいるので社交性もある。わいせつ目的の場合は絞殺が多いが、今までのケースとは異なる。快楽殺人の典型だ。  毎日05-12-9

・「殺すことを楽しんでいるともとれる残虐性」(捜査幹部)   共同05-12-14

・捜査幹部は「男の単独犯の可能性が高いが、少女への異常な執着なのか快楽殺人なのか、見極めがつけにくい」と漏らす。    共同05-12-31

・合同捜査本部は、犯人は「誰にも見つからずに犯行を遂行できる、一人暮らしなどの環境にあり、猟奇的な要素がある美少女ゲームやフィギュアなどを好む人物」(捜査幹部)の可能性があると見て、  読売06-6-1

・「冷酷な男性の単独犯」/捜査本部 あらためて見解   下野06-8-1

・捜査本部が、犯人像として、「性犯罪前歴者」から、ロリコン・猟奇・アダルトビデオなどの愛好者やナイフマニアといった「特定マニア」まで幅広く想定    読売・追跡 今市事件(06年11月30日~12月29日)(9)動機

・福島章・上智大名誉教授(犯罪心理学)も、殺害が目的だった可能性が高いと指摘したうえで、「犯人が標的を物色していたところで、偶然に被害者と接触したと考えられる」と見る。    読売・追跡 今市事件(06年11月30日~12月29日)
(9)動機

・合同捜査本部が描く犯人像は「30歳未満の知的レベルの高い男」「連れ去り現場付近にカンのあった人物」。 産経07-12-29

・警察庁科学捜査研究所が行ったプロファイリング(犯罪情報分析)によると、犯人像は「30歳未満の男性で、連れ去り現場から半径5キロ以内に居住、または最近まで居住していた可能性が高い」。  産経06-11-30

・プロファイリング(犯罪情報分析)によれば、子供が連れ去られて殺害された事件で、これほど遠くに遺体が捨てられた例はないという。 読売06-11-30~追跡 今市事件(5)

・「殺害そのものが目的だったのではないか」との見方が強い。だが、わいせつ目的の可能性が完全に消えたわけではない。  読売・追跡 今市事件(06年11月30日~12月29日)(9)動機

・「動機は分からないが、捕まえてみれば、単純な事件の可能性もある。遺体が何かを語っているはずだ」 読売・追跡 今市事件(06年11月30日~12月29日)(9)動機
(★「単純な事件」とは、通り魔が遺体を運んだだけという見方か)

・「連れ去り現場から半径5キロの範囲に住む20~30歳代の男」というプロファイリング(犯罪情報分析) 読売06-11-30~追跡 今市事件(17)犯人像・上

・作家の佐木隆三(さき・りゅうぞう)さんは、神戸市の児童連続殺傷事件や大阪市の姉妹殺人事件を例に挙げ、「実際に性行為がなくても性的に興奮する人はいる。(今市事件の)犯人は刺すことで性的満足を得たのではないか」と分析する。・・・
「期間の長短はあるが、犯行への欲求を抑えることができる犯罪者は珍しくない」と話す。 読売06-11-30~追跡 今市事件(17)犯人像・上

・藤本哲也(ふじもと・てつや)さん(犯罪学)は、「犯人は小児性愛者の可能性が高く、持てあました時間で下見を繰り返したとみるのが自然だ。・・・読売06-11-30~追跡 今市事件(18)犯人像・下
(★まるで自然ではないだろう。)

・捜査本部は「刃物マニア」か「子供の殺害そのものが目的の犯行」との見方を強めている。  産経07-11-29




■(コメント)
多くの記事があり、プロファイルもあるが…かなりのものがハズレなわけだ。もっともなことか。想い起こせば、酒鬼薔薇事件のときも、犯行声明までありながら、犯人像を正しく描けた人間はほとんど皆無だった。薔薇本人が冤罪ではないと言うにもかかわらず、いまだに「少年A」は犯人ではないと強固に主張するクルクルパーもけっこういるザマだ。酒鬼薔薇事件のとき、完全とは言えなくてもマシな分析をした、レスラーのこの事件に関する見解を以下に。事件から間もない時期のものだけに、レスラーが得た情報が少なく、また正確さを欠いていた面もあるものだったことは残念だが。ややソースが怪しい。


・元FBIレスラー氏のプロファイリング  
(05年12月8日09:20に某掲示板に書き込まれたもの。TV番組の翻訳音声?を書き起こしたものらしい)

私はある程度の計画は空想という形で行なわれたのだと思います。
広島の事件で自分がやったらあんなヘマなことはしないと思っているところに、たまたま被害者が一人で歩いていた。
これはアメリカでは「クライム オブ オポテュニティ」つまり機会があったための犯罪とよばれています。

犯人は当然男性です。20代半ばから30代半ばで、単独犯、初犯であると思われます。
犯人は返り血を大量にあびているためどこかできれいにし、着替えが必要。
おそらく犯人はあまり人と付き合いがない孤独な人間で、一人暮らし、または親と住んでいるがあまり干渉されないなど、自由に行動できるような環境にあるでしょう。
おそらく遺体遺棄現場の近郊に住んでいると思います。
被害者は人見知りをするおとなしいタイプということですから、子供と話をして車に誘いこんだとは思えないですね。
突発的に車に拉致したような気がします。
被害者が邪魔になり殺害したのだと思います。

被害者を刃物で背中に達するほど、しかも何回も刺しているということですが、子供に騒がれたから誤って殺してしまったというパニックではなく、被害者を自分の中から抹消させたいという気持ちからだと思います。
遺体遺棄の場所でも不明となった付近でも殺害は行なわれなかった、大量の血が出ますからね。だいたい遺体遺棄現場の地域で、この場所はあまり人はいませんから、納屋、ガレージ、家などで殺害されたんだと思います。
犯人は土地勘があると思います。特に遺体遺棄現場は人通りが少ないことを知っていた。
というのも、遺棄するのにまったく知らないところに車を走らせて探すということは考えにくいから。

今回、犯人は被害者の遺体が早く見つかったのは偶然であり、もっと時間がかかると思っていた。
もしこの犯罪が長期の空想に基づく計画されたものであるならば、遺棄した後枯葉をかけるとか、もっと奥深くに遺棄するはずですからね。
遺留品を残さないのは、犯罪から距離を置くという心理の表れと、証拠を残さないためで、ある程度の時間がたったら、ランドセルや洋服などの大きいものは棄てられると思います。

(注)「クライム オブ オポテュニティ」の部分は、なぜか消えてしまっていたので、記憶を頼りに再生したもので、もしかすると違う語句かもしれない。



(30)その他・雑

・白色のトレーナーに灰色のフード付きのパーカ、紺色のジーパン姿で、  毎日2005 年 12 月 02 日

・司法解剖は同日(3日)午前から筑波大で実施され  茨城新聞2005/12/04

・一方、女児の所持品や、凶器など犯人につながる遺留品は依然、見つかっていない。  朝日05-12-9

・馬頭町室町・・・同町内の道の駅では遺体発見直後から警察による大規模な検索が実施されたという。  毎日05-12-13

・捜査員は『こんな残酷な遺体は初めて見た』と言っている。  週刊文春05-12-22

・警察庁科学警察研究所の犯罪心理分析官数人が12日までに、有希ちゃんが連れ去られたとみられる同県今市市の現場や、茨城県常陸大宮市の遺体遺棄現場などを調査した。  時事06-1-13

・捜査本部は、連れ去りと遺体発見の2つの現場周辺の1万世帯以上の聞き込みを行い、犯人像の対象を20~30代から40代まで広げた  産経06-11-30

・2年間で延べ14万1500人の捜査員を投入し、失踪場所の三差路から5キロ圏内の約9600世帯を全戸訪問し、聞き込みを続行しているが、歳月がたつにつれ、情報は少なくなるばかりだという。  産経07-12-29

・今市市土沢地区周辺と、遺体の遺棄場所となった茨城県常陸大宮市三美の山林内で採取された複数のタイヤ痕は、いずれも一致していないことが・・・分かった。  下野05-12-10

・有希ちゃんが近道として使っていたとされる未舗装の道を通行した車両はなく、  読売05-12-10

・栃木県警は行方不明現場の半径五キロ圏内で重点的に行った捜査結果などを報告した。
 両県警によると、茨城県側でも遺棄現場半径五キロの約二千六百世帯、四千四百人の聞き込み捜査を終えたが、
下野06-11-21

・「いくつもの事件を捜査し、遺体も数多く見たが、有希ちゃんの遺体だけは頭に焼き付いて離れない」。発見時に現場に入った捜査幹部は話す。  朝日06-11-30

・森武夫・専修大教授(犯罪心理学)は「犯人に手放すつもりがあるのなら、もっと早く手放していただろう。“戦利品”として、すべて犯人が持っていると考えられる。ただし、それは犯行の決め手にもなるので、廃棄したり隠したりしている可能性もある。犯人が捕まるまで、見つけだすのは難しいのではないか」  読売・追跡 今市事件(06年11月30日~12月29日)(7)遺留品捜索
(★犯人は20~30代、もしくは40代~60代なのではないか論。誰でもこれくらいは言える)

・県警はこれまでロリコンやナイフの特定マニアや性犯罪歴者、生活不審者ら県内外の約四千人をリストアップして当日のアリバイ確認なども続けているが、  下野06-11-30
(★ロリコン・生活不審者をどうやってリストアップ?)

・過去に年少者を狙ったわいせつ事件を起こした人物だけで数百人に上ったが、  読売・追跡 今市事件(06年11月30日~12月29日)(15)マニア
(★今市・常陸大宮近辺の捜査で「数百人」?栃木・茨城って変質者だらけなのか!?・・・ま、読売の記事だけど)

・捜査本部は「重点捜査エリア」を連れ去り現場周辺から、宇都宮市方面に拡大する方針を固めた。  下野07-11-30

・捜査対象者は約6000人に及んでいるが、容疑者の特定には結びついていない。  読売08-11-29

・捜査本部は当初、警察庁科学警察研究所のプロファイリング(犯罪情報分析)の結果を参考に、現場から半径5キロの範囲を13地区に分け、徹底した聞き込み捜査を行う“ローラー作戦”を展開してきた。
 現在は「事件当時18歳以上の男」に対象者を拡大。約1万人のうち、およそ半分をつぶした。  産経08-12-27



■(コメント)
捜査員は『こんな残酷な遺体は初めて見た』と言っている。  週刊文春05-12-22  と 
「いくつもの事件を捜査し、遺体も数多く見たが、有希ちゃんの遺体だけは頭に焼き付いて離れない」。発見時に現場に入った捜査幹部は話す。  朝日06-11-30
は、同じことを意味しているのだろう。この遺体の様子を想像できない人間には、事件の本質もわからないような気がする。

最終更新:2009年06月28日 18:16