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*マリオカート ダブルダッシュ!! 【まりおかーと だぶるだっしゅ】 |ジャンル|レースゲーム|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51S9RW2MVDL.jpg,height=200)| |対応機種|ニンテンドーゲ-ムキューブ|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2003年11月7日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1~4人&br;1~16人(ブロードバンドアダプタ使用時)|~| |セーブデータ|3ブロック(ゲームデータ)&br;5ブロック(ゴーストデータ1個毎)|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~| |周辺機器|ブロードバンドアダプタ対応|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|2人乗り・ジャンプ廃止など独特の仕様&br()ややとっつきづらいが出来は良好|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 マリオカートシリーズ4作目。~ シリーズで初めてタイトルにハード名が含まれていない。~ また、デイジーを筆頭とする複数のキャラクターにとっては、シリーズ初参戦となる作品でもある。 名前の通り、2人乗りシステムが最大の特徴。~ 1台のカートに2人で乗り、前後の2人で力を合わせて1位を目指す。 ---- **特徴 -''2人乗り'' --今作最大の特徴。 --普通、レースゲームといえば1人で車に乗り、仁義なき戦いをライバルたちと繰り広げるものだった。~ 本作ではそういった空気を和らげ、「協力」を前面に押し出している。 --ドライバーの切り替えはいつでも可能で、アイテムも1人につき1つ所持でき、アイテムの使い分けも可能。 --これに伴い、アイテムボックスも2人が同時にアイテムを入手できるものが用意されている。 --2人以上でプレイする際には、対戦だけでなく、1人が運転しもう1人がアイテム使用という協力プレイも可能。 ---勿論ドライバーの切り替えもいつでもできる。また、2人で協力プレイ中はドライバーがアイテムを持っている場合は、ドライバー交代以外にドライバーが後ろに乗っているキャラクターに持っているアイテムを渡すことも可能。 --この仕様のおかげで、全シリーズ中唯一3・4人同時プレイでグランプリモードができるようになった。 -''カート選択'' --プレイする前にカートを選択してそれに乗り込んでレースを行う。 --キャラクターとカートは3つの重量で区別され、カートにはそれぞれ性能に違いがあるが、キャラクターには重さ以外の性能の違いは無い。 ---従来作では軽量級=高加速・低最高速、重量級=低加速・高最高速という性能が定番であったが、今作では僅かだけとはいえ軽量級でも加速が低めで最高速が高いものや重量級でも加速が高く最高速が低いカートが登場するようになっている。 --搭乗出来るカートはキャラクターの重量によって限定され、キャラクターより軽いカートには乗れない。 --レースでの重量はカートと搭乗しているキャラクターの重量によって決定される。 --出現条件が厳しいが、どのキャラクターでも重量が一定になるカートもある。 -''スペシャルアイテム'' --特定のキャラクターでしか出現しない「スペシャルアイテム」が正規のペア(例:マリオとルイージ)ごとに1つずつ用意されている。 --出現率は通常のアイテムと同様に順位によって変動する。 --バトルゲームではキャラクターに関係なく出現するようになっている。 #region(スペシャルアイテムの詳細) -&bold(){ファイアボール} --マリオとルイージのスペシャルアイテム。 --投げると5個(モードによっては3個)に分裂して飛び、命中したカートをクラッシュさせる。マリオは赤、ルイージは緑。 --1回だけ壁などで反射する他、クッパこうらを弾くという効果がある。 --後に『[[マリオカート7]]』にて「ファイアフラワー」が登場するが、そちらで使用できるファイアボールとは全くの別物になっている。 -&bold(){ハート} --ピーチとデイジーのスペシャルアイテム。 --カートの周りをハートが回転し、ぶつかったり投げられたアイテムを回収し自分のものに出来る。 ---5個に拡散して発射されるファイアボールも1つ当たっただけで入手可能。 --ただしコース上に落ちているキノコやスターなどもハートを消費して回収してしまう。任意のタイミングで発動できるという利点はあるが。 --また、周囲を回転するという都合上、トゲゾーやサンダーを防ぐ事は出来ない。 -&bold(){ヨッシーorキャサリンのたまご} --ヨッシーとキャサリンのスペシャルアイテム。 --投げるとアカこうらと同様に前方のカートを追尾し、当たるとクラッシュさせる。 --タマゴは何かに当たるか一定時間が経過すると割れ、中からアイテムが3つ出てくる。 ---中からはミドリこうら、バナナ、ボム兵といったトラップやキノコに加えて、なんと''スター''が出ることもある。 -&bold(){ワンワン} --ベビィマリオとベビィルイージのスペシャルアイテム。 --巨大なワンワンが一定時間カートを引っぱってくれ、自動的に走ってくれる他、ワンワンに当たった相手をクラッシュさせる。 --攻撃されたり一定時間経過すると鎖が切れて引っ張ってくれなくなるが、ワンワンはしばらくはコース上を走っていく。 ---ただしどこで切れるかわからないので、切れた後よく落ちることもあるので注意。 --ちなみに、次回作以降によく似た効果のアイテム「キラー」が登場している。 -&bold(){トリプルこうら} --ノコノコとパタパタのスペシャルアイテム。 --『[[マリオカート64]]』から存在する3個セットの甲羅。赤と緑があり、順位に応じて決まる。 --今作ではカートの周囲を周らず手で持っているため,後ろからの攻撃を防ぐには自分で使用する必要がある。 --2個か3個持っている状態でクラッシュすると1個だけになり、残りはコース上に落としてしまう。 -&bold(){ジャンボバナナ} --ドンキーとディディーのスペシャルアイテム。 --非常に巨大なバナナで、場所によってはぶつからずに通過することが不可能なほど。 --カートがぶつかると普通のバナナ3つに分裂する。 -&bold(){ボムへい} --ワリオとワルイージのスペシャルアイテム。 --投げたり置いた後にカートやアイテムがぶつかると爆発し、爆風に巻き込まれたカートは派手にクラッシュする。 --次回作『[[マリオカートDS]]』以降は通常のアイテムとしてレギュラー出演している。 -&bold(){クッパこうら} --クッパとクッパJr.のスペシャルアイテム。 --投げると巨大化して直進するが、カートや破壊可能な障害物に当たっても消滅せずに直進する。 ---投げるのに失敗し、壁にぶつかって自分にあたることもあるので注意。 -&bold(){パワフルキノコ} --キノピオとキノピコのスペシャルアイテム。 --『64』や『DS』などで普通に登場しているアイテムで、最初に使ってから5秒間好きなだけキノコを使える。 #endregion -''隠し要素'' --シリーズ初となるやりこみ要素。 --条件を満たすことによってキャラやカート、バトルゲームのコースが解禁されていく。 --今までもグランプリのコースが増える要素はあったが、キャラやカートはシリーズ初。 -''バトルゲームの追加'' --前作までの「ふうせんバトル」に加え、「いただきシャイン」と「ドッカン!ボムへい」が追加。 --''いただきシャイン'' ---コースに一つだけ落ちている「シャイン」を拾い、時間終了時に所持していたプレイヤーの勝利。 ---所持している時に攻撃を受けるとシャインを手放すこととなり、シャインはどこかに飛んでいく。 ---スターやキノコダッシュでシャインを奪う事が可能。その時の制限時間は継続されるので、上手く奪うことに成功すれば一発逆転も可能。 ---次回作『マリオカートDS』では今作を改良した新ルール「あつめてシャイン」となり、他人戦とはもちろん、CPUとも対戦出来るようになっている。 --''ドッカン!ボムへい'' ---''出現アイテムがボム兵だけになり、10個まで持てる''バトルゲーム。 ---ワリオとワルイージが使うスペシャルアイテムのボムへいとは微妙に挙動が異なり、前投げの場合は地面に当たった時点で大爆発する。 ---他のプレーヤーにボムへいを当てると1ポイント獲得し、逆に当てられると1ポイント奪われる。 ---当てられたプレイヤーが0ポイントのときは当てたプレーヤーに1ポイント入るのみ。 ---2人~3人のときは3ポイント、4人のときは4ポイント先取で勝利。 ---このモードのみボムへいの色がプレイヤーによって異なり、自身のボムへいで自爆することが無い。 --''ふうせんバトル'' ---従来のバトルゲームと同じ仕様ではあるが、スターやキノコダッシュで相手にぶつかることで相手の風船を自分の物にすることが可能になった。この仕様は次回作以降にも受け継がれている。 -''その他'' --初登場キャラが発売時点で、シリーズ中最多。 --ミニジャンプの廃止。 ---2人乗りのためか、シリーズで唯一ミニジャンプが存在しない。 ---そのため、これを利用したショートカットなどのテクニックは使えない。 --キノコを使用して加速中に他のカートに体当たりすると相手のカートの後ろに乗っているキャラクターが所持しているアイテムを奪える。 ---勿論固有のスペシャルアイテムだろうが奪って使用することが可能。ただし、パワフルキノコの使用時間中や何かアイテムを持っている状態で落ちていたキノコで加速した場合等こちらのカートの後ろに乗っているキャラクターが何かしらのアイテムを持っている場合は奪い取ることが出来ない。2人プレイ限定の操作である、後ろにいるプレイヤーのスライドアタックでも奪うことが可能。 ---前述のとおり、バトルゲームでもアイテムや風船・シャインを奪うことが可能。 --トゲゾーこうらの仕様が変更された。 ---今作から羽根で空を飛んで1位のカートを追跡し、着弾すると周囲のカートをも巻き込む大爆発を起こすようになった。 ---高い命中率を誇るようになったが、代わりに前作までと異なり1位以外のカートには攻撃不可能になった。 ---ちなみに1位の時に使用すると1周回ってから自爆する。 --今作ではアイテムをマシン後部に装備できない。 ---そのため、アイテムをぶら下げてアカこうら等をガードするという方法がとれなくなっている。 --VSモードの設定をより細かくできるようになった。 ---アイテムの出現率の設定を、デフォルト設定のアイテムがバランスよく出る「おすすめ」、強力なアイテムが出にくくなる「ストイック」、強力なアイテムが出やすくなる「ダイナミック」、アイテムが出現しなくなる「なし」の4種類から選ぶ事が可能となっている。 ---前作『[[アドバンス>マリオカートアドバンス]]』と同様に周回数も自由に設定できる。今作では1周から9周まで自由に決めることが可能になった。 --デフォルトの周回数が3周でないコースが登場。 ---具体的には非常に短く極めて単純な構造の「ベビィパーク」(7周)と非常に長い「ワリオコロシアム」(2周)の2つ。 ---もっとも、後者に関しては、同じぐらいの長さにもかかわらず普通のコースと同様に3周する必要がある「レインボーロード」が存在するので、わざわざ1周減らさなくとも良かった気がしなくもないが。 --グランプリにおける「5位以下だと次のコースへ進めない」というルールが廃止された。 ---これによりリトライ機能自体も廃止されている。今作以降の作品もこのルールが定番となっている。 ---ドライバーズポイントも7位まで入るようになった。それに伴ってか、本作と『DS』ではキャラクターが落ち込む順位が4位以下になっている。 --グランプリのクリア時の記録がランキングとして保存されるようになった。 ---今作ではグランプリのキノコ・フラワー・スター・スペシャルとオールカップツアーの5種類のカップのクリア時の総合順位・総合ポイント・クリアにかかった総合タイムが50・100・150・ミラーの4種類の排気量それぞれで記録として保存されるようになっている。 ---ただし前作『アドバンス』にあった評価制は今作では一旦廃止されている。 --その他、据え置き機作品で2人以上でグランプリモードができるのは現時点で今作が最後になっている。 ---- **評価点 -隠し要素の存在 --グランプリ優勝で解禁されるキャラ・カート・コース・カップなどの隠し要素は達成感があり、全グランプリ優勝までモチベーションを保てる。 -多数のバトルゲーム --「いただきシャイン」「ドッカン!ボムへい」の2つが追加され、バトルゲームにも幅の広さがある。 --特に、「ドッカン!ボムへい」はそのハチャメチャさが今なおプレイヤーの間で語り継がれる名バトルゲームである。 -シリーズ屈指のスピード感 --シリーズの中でもスピード感が強く、カメラがやや近めなのも相まって非常にスピーディで爽快感満点。 --特定キャラクターは体が大きいため、少しだけ視点が遠くなることもあるが、爽快感を損なうようなことはない。 --ただし後述するようにゲームスピードの上昇が難易度の上昇に繋がっているのも事実。 -近今のゲームにもひけをとらない美しいグラフィック --大都会を走る「キノコシティ」や、巨大スタジアムを走る「ワルイージスタジアム」など、個性豊かなコースが美しく描かれる。 --クラッシュすると観客の嘆き声やクッパの笑い声が聞こえるなどの芸も細かい。 --その他、コース開始時のデモの際にコースごとにロゴ(?)が表示される演出もある。 -キャラクターのリアクションが非常に豊富 --アイテムを持ったとき、攻撃を受けたとき、崖から転落したときなどなど…シリーズでも類を見ないほど本作のキャラクターはよく動く。そのハチャメチャな様子は特に複数人プレイの時にプレイを盛り上げる要素となっている。 ---入手したアイテムを手で持つ、という様子ですら、本作以後ではなんと11年後の『[[マリオカート8]]』まで見られなかった。その『8』でもキャラクターのリアクションの数は今作より遥かに少ない。 -アイテムによるクラッシュ時間の軽減 --クラッシュ時間が短くなりゲーム展開がスピーディになった。そのため連続クラッシュしても他の作品に比べ差があまり開かない。 ---そのうえドリフトを行うと加速力が大幅に上昇する仕様があるため、一定以上の加速性能を持つカートならばすぐに最高速へ復帰できる。COMはこの仕様を使わないため今作のプレイヤーには有利な点がある。 --ただし、トゲゾー甲羅を食らった時のクラッシュ時間のみ、過去作からほぼ据え置きである。 -バグではなく、コース設計上の意図されたショートカットの多さ --歴代のマリオカートの中でもそのショートカットの多さは随一で、色々と凝ったショートカットが多い。 ---崖から飛び出て洞窟に突撃、橋の欄干をダッシュボードで突っ切る、段差のあるヘアピンカーブをミニターボでスルーなど、こうした特徴的なショートカットは後の作品でも完全なリメイクは希薄で、惜しむ声も多い。 ---なおバグショートカットの方は流石に無いわけではないが、歴代作と比べてもその数は非常に少ない。 -前作まであったグランプリにおける「4位以内でゴールしなければ次のコースへ進めない」というルールの廃止 --たとえ最下位だろうと次のコースへ進めるようになり、下手な人であっても最後のコースまで挑戦可能な親切仕様になった。 ---一方で、これによりリトライ機能が廃止され、1位がとれなかった場合にわざと5位以下に落ちてそのコースをもう一度やり直すというプレイは不可能になったが、オール1位の記録をとるやり込みがズルなしで正々堂々行えるようになったといえる。 -グランプリのやり込み要素の強化 --前作『アドバンス』の評価制はなくなったが、代わりに今作では新たにグランプリの5カップx4排気量のクリア時の記録(総合順位・総合ポイント・クリアにかかった総合タイム)が保存されるようになっており、よりよい記録を目指すやり込み要素として機能している。 ---クリアタイムやオール1位をとった証がちゃんと記録として保存されるようになったことはやり込み派にとっては大きい。もちろん、隠し要素の解禁には総合順位しか関わってこないのでこの要素が不要という人でも安心仕様となっている。 -タイムアタックで作成できるゴーストの数が増加 --タイムアタックのゴーストを、メモリーカードの容量が許す限り何個でも作ることが可能になった。さらに、『64』のようにスリップなどによって保存できなくなるといった制限もない。 --スタッフゴーストも、該当タイム以上の記録のゴーストをロードすることで簡単に出現するようになった。 -リプレイの強化 --タイムアタック時のリプレイが従来のようなものではなく、様々な角度から見たものに変更され、ダイナミックなリプレイが楽しめるように。また、グランプリモードでもカート1台でのプレイならば見ることが可能となっている。 ---- **賛否両論点 -全体的にコースの難易度が高い --ヘアピンカーブや直角カーブが山ほど出てくる上、道幅が狭いコースが多い。 --一般車や火の玉等の障害物も多く、スターカップやスペシャルカップのコースでは柵もかなり少ない。 ---一応グランプリモードの2人プレイでは画面比の影響か、障害物が少なくなっている。 --シリーズ恒例の最終レースを飾るコース「レインボーロード」も今作のものはシリーズ最高難度と言われるほどの難易度。 --ゲームスピードの上昇、ハンドル操作の難しさ、後述するCOMの凶悪さもあり、全体的な難易度はシリーズ屈指の高さである。 -COMが凶悪 --『アドバンス』以前と比較すると格段に強く、ミニターボやロケットスタートなどの基本テクニックやこちらの攻撃をアイテムでガードする。 ---特に150ccともなると2人乗りという本作のシステムも相まってアイテムを凄まじい頻度で使用したりもする。~ そのため、今作では実力でなるべく一位を取り続けるにはミニターボを使いこなすことが必須となる。 --ただし、『64』とは違い、序盤を切り抜け独走状態になるとCPUが全く追いついてこなくなる特徴がある。 ---だが、サーキット系のコースでは非常に速くなる補正があり、キノコカップとフラワーカップの一部コースは序盤の切り抜け難易度が高く確実に一位を取ることが困難となっている。 --一度に2つのアイテムが手に入る機会があるため、COMの攻撃がやや激しめ。赤コウラは100cc以上、トゲゾーは150cc以上しか使ってこないが、サンダーに至っては50ccでも使ってくる可能性がある。 ---これに関しては、サンダーは他のCPUも同様の被害を受けるため、使う側にとっては非常に強力だが使われる側にとっては相対的な被害はそこまで大きくないためであると思われる。 ---使ってくるか来ないかは完全ランダムなため、グランプリでクリアタイムを競っている時に使われると厄介である。 --プレイヤーが3位にいた場合、''2位のCOMは赤甲羅を1位のCOMではなく3位のプレイヤーの方へ投げる''。「ポイントを稼いで優勝」の目的とこの思考ロジックは矛盾する。 --過去作と同じくCOMのキャラの速度差(ライバル2組とそれ以外の5組)まであるため、そうそう順位は変わらず仮に落としても即座に復帰してくる。 ---ライバル2組は妨害アイテムでのコース外転落やスターで何度も体当たりするなどの悪質なレベルの妨害を成功させて一時的に順位を下げても、30秒~1分もあれば元の順位に戻ってくる。 --上記の問題から、グランプリ中盤で特にトップ近辺の順位が動かなくなる。 //---この為、プレイヤーは常に1レース目から1位をキープしておくプレイをしないと優勝は出来ない。 //さすがにちょっと極端。1位2回2位2回なら必ず優勝できるし、1位1回2位3回ぐらいでも高確率で優勝できる。 -アイテムを失いやすい --前述のキノコダッシュに加え、スターやボム兵・トゲゾーによるクラッシュやコースアウト、サンダーで持っているアイテムが無くなりやすく、トリプルキノコまたはトリプル甲羅を持っている場合、スピンやダメージでシングルアイテムとなってしまう。~ 一応、クラッシュすると持っていたアイテムがばらまかれることがあり、それを拾えばその場で効果を発揮して消費するので、キノコやスターを落としても回収できれば立ち直れる可能性はある。 ---なお、後の『DS』や『Wii』でもトリプル系以外は装備中に攻撃されるとコース上に落としてしまう仕様になっている。 -オールカップツアー --全16コースをすべて走るが途中セーブ機能が無いため、クリアするためにはかなりの時間(大体45分ぐらい)が必要となる。 --また、前作のように5位以下で仕切りなおしに出来ないシステムのため、前述のCOMの強さもあわせてクリアはかなり難しい。 --しかも、排気量ミラー(64の排気量のおまけにあたる。スピードは150cc)は150ccのこれ、とあるカートがミラーのこれで優勝することが条件になっているものがある。 ---さらに50cc、100ccに至っては優勝しても、解禁される要素は一切無い。 --しかし実際の所コース数が多い分1レースや2レース大負けしても挽回は十分可能であるため難易度は通常のカップよりも下がっている。ただし、満点で優勝を狙うならば難易度が非常に高い。 --ただ全てのコースをグランプリで回ることができるのはマリオカートシリーズでも本作のみで、オールカップツアーの存在自体は決して不評を買っているわけではない。 ---- **問題点 -目玉要素の二人乗りは必要性が薄い --アイテムが二種(一人一種)持てる/混合ペアにすると出現するスペシャルアイテムの種類が増える・二人プレイでもグランプリ出場できる/スタートダッシュが強力になる。それだけ。足し算に近い適当さ。 --今作では軽量級がレースで有利だが軽量級のカートは軽量キャラ同士の場合しか乗れない。片方が軽量キャラであってももう片方が中量キャラであれば中量級カートのみ、重量キャラであれば重量級カートのみしか選べず、楽に進めたいならせっかくのキャラ数も大きく絞られる。 --また、多人数プレイではキャラの取り合いになりやすい・キャラごとスペシャルアイテムを独占できると言った問題もある。 -操作系統があまり良くない --細かいハンドル操作に癖があったのは前作『64』も同じなのだが、今作はミニジャンプの廃止により小回りが聞かなくなっている。さらにゲームスピード自体が全体的に速く、コースも全体的に狭めと細かい操作ミスが大きなロスにつながりやすい要素が揃ってしまっている。 --また、運転者を頻繁にボタン操作で切り替える仕様のため、操作が忙しない。 -アイテムをマシン後部に装備できない --これにより前作までと違いアイテムをぶら下げてアカこうら等をガードすることが不可能になってしまった。 ---もっとも、従来作品とアカこうらの接近時に後方にアイテムを発射することで防ぐことは今作でも可能な他、今作のアカこうらは他作品より追尾性能が甘く、急なカーブだとドリフト利用等で普通に避けることが可能であるため、これができなくともそこまで問題はなかったりする。さらに、今作には普通の甲羅やバナナではガード自体不可能な攻撃力の高い数種類のスペシャルアイテムやトゲゾーこうらの存在もある。 ---次回作『DS』以降は再び後部にアイテムをぶら下げての走行が可能になっている。 -コース数が少ない --『64』と同じ16コースであり、やや物足りない。今作より容量の少ない携帯機用ソフトである前作『アドバンス』に新規20コース+隠し要素のSFC版20コースの計40コースが収録されていたことを考えると余計に残念に感じる。 ---しかも、コースの一つであるベビィパークが非常に短く、1周20秒もかからない(任天堂公式記録は7周で1'07"975と1周10秒を切っている)上、ギミックもほとんどない((もっとも、このコースは7周するという関係上、終盤はコースが罠だらけであり、アイテムのぶつけ合いを楽しむというコンセプトのコースであるため仕方の無い面もあるのだが。))。 ---次回作『DS』以降では新規16コース+リメイク16コースの計32コースが基本となっており改善されている。 -トゲゾーこうらの仕様変更 --今作から羽根で空を飛んで1位のカートを追跡する仕様に変更され、高い命中率を誇るようになったが、代わりに1位以外のカートには攻撃不可能になり、低い順位で使用した際のありがたみが薄くなった。 ---ちなみに『DS』と『Wii』もこれと同様の仕様になっている。 -スペシャルアイテムのバランスが不安定 --順位によって出現率も変わるので順位に噛み合った性能でないと使いづらい。 #region(詳細) -強力なスペシャルアイテム --ジャンボバナナ(ドンキー&ディディー) ---''順位が高いほど出やすくなり1位でもそこそこ出るのが特徴。''悪路に設置して相手の落下を狙えたり、妨害アイテムを防ぎ逃げ切りと使い勝手が非常にいい。 ---壁が少なく逃げ切り前提の本作と非常に噛み合った性能といえる。 --パワフルキノコ(キノピオ・キノピコ) ---''下位で出やすいが中位でもそこそこ出る。''巻き返しやショートカットにも使われる。 ---「それだけ?」と思われそうだが順位と性能が咬み合っている上、デメリット無しでこの性能は十分と言える。 -一長一短なスペシャルアイテム --ワンワン(ベビィマリオ・ベビィルイージ) ---下位でしか出ないが、巻き返しに使える。 ---ただし、悪路で振り落とされる危険性があり、持続時間も短い。 --トリプルこうら(ノコノコ・パタパタ) ---順位が高いと緑、低いと赤に偏る。 ---カート周辺を回らない手持ちなので、スピンすると1個まで落とすといった欠点がある。 ---相手からの妨害を多く防げる点ではなかなか有用。 --クッパこうら(クッパ・クッパJr.) ---どの順位でもそこそこ出る。 ---狭い通路で前方・後方の敵を一掃するのに便利。 ---ただし、壁が近いと自滅の危険性が高く、壁がない場合も当たりにくい。 --ボムへい(ワリオ・ワルイージ) ---少し前か後ろの敵の足止めに使える。 ---ただし、タイミングが悪いと自滅する/外しやすい。 -弱いスペシャルアイテム --ファイアボール(マリオ・ルイージ) ---主に中位で出るが、近くのキャラにしか当たらず、''壁に当たると反射して自滅の危険もある''ため使いづらい。マリオのゲームとしてこれはどうなのか。 --ハート(ピーチ・デイジー) ---下位で出やすいアイテムだが、''巻き返しが必要な下位においては死に性能''。上位で使うと便利なだけに、この仕様は惜しいと言わざるを得ない。 --ヨッシー/キャサリンのたまご(ヨッシー/キャサリン) ---どの順位でもそこそこ出るが、攻撃面はアカこうらとほぼ同じで、''アイテムを撒き散らす効果も相手を有利にしかねない''ためメリットは薄い。ただしアカこうらより弾速が早く、アカこうらが外れるような急なカーブでもこちらは命中したりと追尾性能もアカこうらより優れている他、自分の順位が1位だろうと中からスターが入手できる可能性もあるので役立たずというわけではない。 なお、隠しキャラのボスパックン・キングテレサは''すべてのスペシャルアイテムを使える''代わりに、スペシャルアイテムを引ける確率は他のキャラよりも低めに設定されている。ただし敵に回すとそれなりに厄介。 #endregion() -軽量級有利のバランス --軽量級カートは軒並み初速とミニターボの両面で優遇されており落下しても持ち直しやすい。ステアリングの性能も大部分が良好なため、扱いやすいマシンが揃う。 ---特にタルポッポは最高速とミニターボが最高レベル、初速と重量とステアリングも中量級に匹敵する高性能マシンであり、熟練者が扱えばグランプリとタイムアタックの両面で隙のない強さを発揮する。 --一方、重量級のカートではゲームの特性上、攻略難易度が高くなる。 ---コースのギミック、アイテムの妨害による停車が前提のこのゲームでは、初速が遅い重量級はグランプリでは不利に作用するためである。 ---今作はミニターボを駆使した直線ドリフトという超有用テクニックがあるが、あろうことか重量級はミニターボの性能が低い(加速力の維持が短い)のでどうしても使いづらい。敵は最高速と加速性能が異常に強化されているので強いのだが。 ---一応、重量級の中にも初速が速いカートが1種類のみあるのだが、ミラーのスペシャルカップで優勝しないと出現しないうえに、やはりミニターボの性能が低い上に最高速が他の重量級に劣るために、先行逃げ切りで使うことはできない。 ---マリオカートシリーズは突き詰めると重量級が最強になる作品が多く、ある意味特徴的。 ---- **総評 全体的にしっかりと作りこまれておりバグも少なく高い完成度を誇る。~ 反面、足場の不安定なコース、ゲームスピードの上昇など全体的な難易度は高く仕上がっている。~ また、目玉要素の二人乗りがパッとせず、スペシャルアイテムのバランスも悪く、コース数が『64』から増えていないのも気にかかる部分ではある。 とはいえ、豊富なキャラ数・ミニゲーム・隠し要素も充実しているので最後まで飽きさせない作りになっているだろう。 ---- **余談 -当時ゲームキューブのシェアはプレイステーション2に完全に奪われており、ミリオンとはならなかった。 --そのため順当な評価を受けているとは言い難い。 --その後もマリオカートの中では異色な割にはあまり話題にならない、不遇のタイトルである。 -実は有線LANを使った16人対戦(カート8台で「2人協力プレイ×8ペア」対戦)が可能だが、非常に面倒な設定を行う必要があり更にコストもかかるため、実際の対戦では殆ど使用されなかった。 --現在このシステムを利用しPSPのネット対戦用で知られている[[X-Link Kai>http://xlink.planex.co.jp/]]にてネット対戦が可能(『[[カービィのエアライド]]』なども対応)。 --ただ、ネット専用販売だったGC用ブロードバンドアダプタが希少気味であるため、利用者はかなり少ない。ゲームキューブ用ステアリング型コントローラであるSPEED FORCEに対応しているが、一応操作可能という程度のものであり、フォースフィードバックに対応していない上、操作性も良くはない。 -ピーチやデイジーを後ろに乗せた状態で、DKマウンテンやレインボーロードの大砲で飛ばされるとスカートの中身がアップで映し出される……のだがテクスチャーが貼られていないため、羽根の様なものが見えるだけである。 --テクスチャーを貼らなければスカートの中身を堂々と見せても問題ないという逆転の発想である。 -CMには元SMAPの稲垣吾郎氏がマリオのコスプレをして出演していた。 --その内容は、サーキットでのレースの真っ最中……と思いきや実際はドライブスルー待ちの最中で、''自分の番が来た瞬間にドライブスルーのカメラに向かってタイトルを叫ぶ''という実にシュールなCM。氏は発売の少し前に交通事故を起こしていたので任天堂のブラックジョークと揶揄されることもあった。 ---ちなみに同氏は同時期に発売された『[[マリオパーティ5]]』や『[[マリオ&ルイージRPG]]』のCMも担当していた。 #region(コマーシャル) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=K5eVQLzTHx8&feature=kp) #endregion
*マリオカート ダブルダッシュ!! 【まりおかーと だぶるだっしゅ】 |ジャンル|レースゲーム|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51S9RW2MVDL.jpg,height=200)| |対応機種|ニンテンドーゲ-ムキューブ|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2003年11月7日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1~4人&br;1~16人(ブロードバンドアダプタ使用時)|~| |セーブデータ|3ブロック(ゲームデータ)&br;5ブロック(ゴーストデータ1個毎)|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~| |周辺機器|ブロードバンドアダプタ対応|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|2人乗り・ジャンプ廃止など独特の仕様&br()ややとっつきづらいが出来は良好|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 マリオカートシリーズ4作目。~ シリーズで初めてタイトルにハード名が含まれていない。~ また、デイジーを筆頭とする複数のキャラクターにとっては、シリーズ初参戦となる作品でもある。 名前の通り、2人乗りシステムが最大の特徴。~ 1台のカートに2人で乗り、前後の2人で力を合わせて1位を目指す。 ---- **特徴 -''2人乗り'' --今作最大の特徴。 --普通、レースゲームといえば1人で車に乗り、仁義なき戦いをライバルたちと繰り広げるものだった。~ 本作ではそういった空気を和らげ、「協力」を前面に押し出している。 --ドライバーの切り替えはいつでも可能で、アイテムも1人につき1つ所持でき、アイテムの使い分けも可能。 --これに伴い、アイテムボックスも2人が同時にアイテムを入手できるものが用意されている。 --2人以上でプレイする際には、対戦だけでなく、1人が運転しもう1人がアイテム使用という協力プレイも可能。 ---勿論ドライバーの切り替えもいつでもできる。また、2人で協力プレイ中はドライバーがアイテムを持っている場合は、ドライバー交代以外にドライバーが後ろに乗っているキャラクターに持っているアイテムを渡すことも可能。 --この仕様のおかげで、全シリーズ中唯一3・4人同時プレイでグランプリモードができるようになった。 -''カート選択'' --プレイする前にカートを選択してそれに乗り込んでレースを行う。 --キャラクターとカートは3つの重量で区別され、カートにはそれぞれ性能に違いがあるが、キャラクターには重さ以外の性能の違いは無い。 --搭乗出来るカートはキャラクターの重量によって限定される。キャラクターより軽いカートには乗れない。 ---基本的に軽量キャラ同士だと軽量級のカート、軽量キャラ1人+中量キャラ1人/中量キャラ同士だと中量級のカート、重量キャラが1人でもいると重量級のカートに登場することとなる。出現条件が厳しいが、ある1種類の隠しカートのみはどのキャラクターの組み合わせであっても乗ることができる。 ---従来作では軽量級=高加速・低最高速、重量級=低加速・高最高速という性能が定番であったが、今作では僅かだけとはいえ軽量級でも加速が低めで最高速が高いものや重量級でも加速が高く最高速が低いカートが登場するようになっている。 --レースでの重量はカートと搭乗しているキャラクターの重量によって決定される。ただし、先述のある隠しカート1種類のみは誰が乗っても重量が一定になる。 -''スペシャルアイテム'' --特定のキャラクターでしか出現しない「スペシャルアイテム」が正規のペア(例:マリオとルイージ)ごとに1つずつ用意されている。 --出現率は通常のアイテムと同様に順位によって変動する。 --バトルゲームではキャラクターに関係なく出現するようになっている。 #region(スペシャルアイテムの詳細) -&bold(){ファイアボール} --マリオとルイージのスペシャルアイテム。 --投げると5個(モードによっては3個)に分裂して飛び、命中したカートをクラッシュさせる。マリオは赤、ルイージは緑。 --1回だけ壁などで反射する他、クッパこうらを弾くという効果がある。 --後に『[[マリオカート7]]』にて「ファイアフラワー」が登場するが、そちらで使用できるファイアボールとは全くの別物になっている。 -&bold(){ハート} --ピーチとデイジーのスペシャルアイテム。 --カートの周りをハートが回転し、ぶつかったり投げられたアイテムを回収し自分のものに出来る。 ---5個に拡散して発射されるファイアボールも1つ当たっただけで入手可能。 --ただしコース上に落ちているキノコやスターなどもハートを消費して回収してしまう。任意のタイミングで発動できるという利点はあるが。 --また、周囲を回転するという都合上、トゲゾーやサンダーを防ぐ事は出来ない。 -&bold(){ヨッシーorキャサリンのたまご} --ヨッシーとキャサリンのスペシャルアイテム。 --投げるとアカこうらと同様に前方のカートを追尾し、当たるとクラッシュさせる。 --タマゴは何かに当たるか一定時間が経過すると割れ、中からアイテムが3つ出てくる。 ---中からはミドリこうら、バナナ、ボム兵といったトラップやキノコに加えて、なんと''スター''が出ることもある。 -&bold(){ワンワン} --ベビィマリオとベビィルイージのスペシャルアイテム。 --巨大なワンワンが一定時間カートを引っぱってくれ、自動的に走ってくれる他、ワンワンに当たった相手をクラッシュさせる。 --攻撃されたり一定時間経過すると鎖が切れて引っ張ってくれなくなるが、ワンワンはしばらくはコース上を走っていく。 ---ただしどこで効果が切れるかはわからない。切れるタイミングや場所が悪いとコースアウトの危険もあるので注意。 --ちなみに、次回作以降によく似た効果のアイテム「キラー」が登場している。 -&bold(){トリプルこうら} --ノコノコとパタパタのスペシャルアイテム。 --『[[マリオカート64]]』から存在する3個セットの甲羅。赤と緑があり、順位に応じて決まる。 --今作ではカートの周囲を周らず手で持っているため,後ろからの攻撃を防ぐには自分で使用する必要がある。 --2個か3個持っている状態でクラッシュすると1個だけになり、残りはコース上に落としてしまう。 -&bold(){ジャンボバナナ} --ドンキーとディディーのスペシャルアイテム。 --非常に巨大なバナナで、場所によってはぶつからずに通過することが不可能なほど。 --カートがぶつかると普通のバナナ3つに分裂する。 -&bold(){ボムへい} --ワリオとワルイージのスペシャルアイテム。 --投げたり置いた後にカートやアイテムがぶつかると爆発し、爆風に巻き込まれたカートは派手にクラッシュする。 --次回作『[[マリオカートDS]]』以降は通常のアイテムとしてレギュラー出演している。 -&bold(){クッパこうら} --クッパとクッパJr.のスペシャルアイテム。 --投げると巨大化して直進するが、カートや破壊可能な障害物に当たっても消滅せずに直進する。 ---投げるのに失敗し、壁にぶつかって自分にあたることもあるので注意。 -&bold(){パワフルキノコ} --キノピオとキノピコのスペシャルアイテム。 --『64』や『DS』などで普通に登場しているアイテムで、最初に使ってから5秒間好きなだけキノコを使える。 #endregion -''隠し要素'' --シリーズ初となるやりこみ要素。 --条件を満たすことによってキャラやカート、バトルゲームのコースが解禁されていく。 --今までもグランプリのコースが増える要素はあったが、キャラやカートはシリーズ初。 -''バトルゲームの追加'' --前作までの「ふうせんバトル」に加え、「いただきシャイン」と「ドッカン!ボムへい」が追加。 --''いただきシャイン'' ---コースに一つだけ落ちている「シャイン」を拾い、時間終了時に所持していたプレイヤーの勝利。 ---所持している時に攻撃を受けるとシャインを手放すこととなり、シャインはどこかに飛んでいく。 ---スターやキノコダッシュでシャインを奪う事が可能。その時の制限時間は継続されるので、上手く奪うことに成功すれば一発逆転も可能。 ---次回作『マリオカートDS』では今作を改良した新ルール「あつめてシャイン」となり、他人戦とはもちろん、CPUとも対戦出来るようになっている。 --''ドッカン!ボムへい'' ---''出現アイテムがボム兵だけになり、10個まで持てる''バトルゲーム。 ---ワリオとワルイージが使うスペシャルアイテムのボムへいとは微妙に挙動が異なり、前投げの場合は地面に当たった時点で大爆発する。 ---他のプレーヤーにボムへいを当てると1ポイント獲得し、逆に当てられると1ポイント奪われる。 ---当てられたプレイヤーが0ポイントのときは当てたプレーヤーに1ポイント入るのみ。 ---2人~3人のときは3ポイント、4人のときは4ポイント先取で勝利。 ---このモードのみボムへいの色がプレイヤーによって異なり、自身のボムへいで自爆することが無い。 --''ふうせんバトル'' ---従来のバトルゲームと同じ仕様ではあるが、スターやキノコダッシュで相手にぶつかることで相手の風船を自分の物にすることが可能になった。この仕様は次回作以降にも受け継がれている。 -''その他'' --初登場キャラが発売時点で、シリーズ中最多。 --ミニジャンプの廃止。 ---2人乗りのためか、シリーズで唯一ミニジャンプが存在しない。 ---そのため、これを利用したショートカットなどのテクニックは使えない。 --キノコを使用して加速中に他のカートに体当たりすると相手のカートの後ろに乗っているキャラクターが所持しているアイテムを奪える。 ---勿論固有のスペシャルアイテムだろうが奪って使用することが可能。ただし、パワフルキノコの使用時間中や何かアイテムを持っている状態で落ちていたキノコで加速した場合等こちらのカートの後ろに乗っているキャラクターが何かしらのアイテムを持っている場合は奪い取ることが出来ない。2人プレイ限定の操作である、後ろにいるプレイヤーのスライドアタックでも奪うことが可能。 ---前述のとおり、バトルゲームでもアイテムや風船・シャインを奪うことが可能。 --トゲゾーこうらの仕様が変更された。 ---今作から羽根で空を飛んで1位のカートを追跡し、着弾すると周囲のカートをも巻き込む大爆発を起こすようになった。 ---高い命中率を誇るようになったが、代わりに前作までと異なり1位以外のカートには攻撃不可能になった。 ---ちなみに1位の時に使用すると1周回ってから自爆する。 --今作ではアイテムをマシン後部に装備できない。 ---そのため、アイテムをぶら下げてアカこうら等をガードするという方法がとれなくなっている。 --VSモードの設定をより細かくできるようになった。 ---アイテムの出現率の設定を、デフォルト設定のアイテムがバランスよく出る「おすすめ」、強力なアイテムが出にくくなる「ストイック」、強力なアイテムが出やすくなる「ダイナミック」、アイテムが出現しなくなる「なし」の4種類から選ぶ事が可能となっている。 ---前作『[[アドバンス>マリオカートアドバンス]]』と同様に周回数も自由に設定できる。今作では1周から9周まで自由に決めることが可能になった。 --デフォルトの周回数が3周でないコースが登場。 ---具体的には非常に短く極めて単純な構造の「ベビィパーク」(7周)と非常に長い「ワリオコロシアム」(2周)の2つ。 ---もっとも、後者に関しては、同じぐらいの長さにもかかわらず普通のコースと同様に3周する必要がある「レインボーロード」が存在するので、わざわざ1周減らさなくとも良かった気がしなくもないが。 --グランプリにおける「5位以下だと次のコースへ進めない」というルールが廃止された。 ---これによりリトライ機能自体も廃止されている。今作以降の作品もこのルールが定番となっている。 ---ドライバーズポイントも7位まで入るようになった。それに伴ってか、本作と『DS』ではキャラクターが落ち込む順位が4位以下になっている。 --グランプリのクリア時の記録がランキングとして保存されるようになった。 ---今作ではグランプリのキノコ・フラワー・スター・スペシャルとオールカップツアーの5種類のカップのクリア時の総合順位・総合ポイント・クリアにかかった総合タイムが50・100・150・ミラーの4種類の排気量それぞれで記録として保存されるようになっている。 ---ただし前作『アドバンス』にあった評価制は今作では一旦廃止されている。 --その他、据え置き機作品で2人以上でグランプリモードができるのは現時点で今作が最後になっている。 ---- **評価点 -隠し要素の存在 --グランプリ優勝で解禁されるキャラ・カート・コース・カップなどの隠し要素は達成感があり、全グランプリ優勝までモチベーションを保てる。 -多数のバトルゲーム --「いただきシャイン」「ドッカン!ボムへい」の2つが追加され、バトルゲームにも幅の広さがある。 --特に、「ドッカン!ボムへい」はそのハチャメチャさが今なおプレイヤーの間で語り継がれる名バトルゲームである。 -シリーズ屈指のスピード感 --シリーズの中でもスピード感が強く、カメラがやや近めなのも相まって非常にスピーディで爽快感満点。 --特定キャラクターは体が大きいため、少しだけ視点が遠くなることもあるが、爽快感を損なうようなことはない。 --ただし後述するようにゲームスピードの上昇が難易度の上昇に繋がっているのも事実。 -近今のゲームにもひけをとらない美しいグラフィック --大都会を走る「キノコシティ」や、巨大スタジアムを走る「ワルイージスタジアム」など、個性豊かなコースが美しく描かれる。 --クラッシュすると観客の嘆き声やクッパの笑い声が聞こえるなどの芸も細かい。 --その他、コース開始時のデモの際にコースごとにロゴ(?)が表示される演出もある。 -キャラクターのリアクションが非常に豊富 --アイテムを持ったとき、攻撃を受けたとき、崖から転落したときなどなど…シリーズでも類を見ないほど本作のキャラクターはよく動く。そのハチャメチャな様子は特に複数人プレイの時にプレイを盛り上げる要素となっている。 ---入手したアイテムを手で持つ、という様子ですら、本作以後ではなんと11年後の『[[マリオカート8]]』まで見られなかった。その『8』でもキャラクターのリアクションの数は今作より遥かに少ない。 -アイテムによるクラッシュ時間の軽減 --クラッシュ時間が短くなりゲーム展開がスピーディになった。そのため連続クラッシュしても他の作品に比べ差があまり開かない。 ---そのうえドリフトを行うと加速力が大幅に上昇する仕様があるため、一定以上の加速性能を持つカートならばすぐに最高速へ復帰できる。COMはこの仕様を使わないため今作のプレイヤーには有利な点がある。 --ただし、トゲゾー甲羅を食らった時のクラッシュ時間のみ、過去作からほぼ据え置きである。 -バグではなく、コース設計上の意図されたショートカットの多さ --歴代のマリオカートの中でもそのショートカットの多さは随一で、色々と凝ったショートカットが多い。 ---崖から飛び出て洞窟に突撃、橋の欄干をダッシュボードで突っ切る、段差のあるヘアピンカーブをミニターボでスルーなど、こうした特徴的なショートカットは後の作品でも完全なリメイクは希薄で、惜しむ声も多い。 ---なおバグショートカットの方は流石に無いわけではないが、歴代作と比べてもその数は非常に少ない。 -前作まであったグランプリにおける「4位以内でゴールしなければ次のコースへ進めない」というルールの廃止 --たとえ最下位だろうと次のコースへ進めるようになり、下手な人であっても最後のコースまで挑戦可能な親切仕様になった。 ---一方で、これによりリトライ機能が廃止され、1位がとれなかった場合にわざと5位以下に落ちてそのコースをもう一度やり直すというプレイは不可能になったが、オール1位の記録をとるやり込みがズルなしで正々堂々行えるようになったといえる。 -グランプリのやり込み要素の強化 --前作『アドバンス』の評価制はなくなったが、代わりに今作では新たにグランプリの5カップx4排気量のクリア時の記録(総合順位・総合ポイント・クリアにかかった総合タイム)が保存されるようになっており、よりよい記録を目指すやり込み要素として機能している。 ---クリアタイムやオール1位をとった証がちゃんと記録として保存されるようになったことはやり込み派にとっては大きい。もちろん、隠し要素の解禁には総合順位しか関わってこないのでこの要素が不要という人でも安心仕様となっている。 -タイムアタックで作成できるゴーストの数が増加 --タイムアタックのゴーストを、メモリーカードの容量が許す限り何個でも作ることが可能になった。さらに、『64』のようにスリップなどによって保存できなくなるといった制限もない。 --スタッフゴーストも、該当タイム以上の記録のゴーストをロードすることで簡単に出現するようになった。 -リプレイの強化 --タイムアタック時のリプレイが従来のようなものではなく、様々な角度から見たものに変更され、ダイナミックなリプレイが楽しめるように。また、グランプリモードでもカート1台でのプレイならば見ることが可能となっている。 ---- **賛否両論点 -全体的にコースの難易度が高い --ヘアピンカーブや直角カーブが山ほど出てくる上、道幅が狭いコースが多い。 --一般車や火の玉等の障害物も多く、スターカップやスペシャルカップのコースでは柵もかなり少ない。 ---一応グランプリモードの2人プレイでは画面比の影響か、障害物が少なくなっている。 --シリーズ恒例の最終レースを飾るコース「レインボーロード」も今作のものはシリーズ最高難度と言われるほどの難易度。 --ゲームスピードの上昇、ハンドル操作の難しさ、後述するCOMの凶悪さもあり、全体的な難易度はシリーズ屈指の高さである。 -COMが凶悪 --『アドバンス』以前と比較すると格段に強く、ミニターボやロケットスタートなどの基本テクニックやこちらの攻撃をアイテムでガードする。 ---特に150ccともなると2人乗りという本作のシステムも相まってアイテムを凄まじい頻度で使用したりもする。~ そのため、今作では実力でなるべく一位を取り続けるにはミニターボを使いこなすことが必須となる。 --ただし、『64』とは違い、序盤を切り抜け独走状態になるとCPUが全く追いついてこなくなる特徴がある。 ---だが、サーキット系のコースでは非常に速くなる補正があり、キノコカップとフラワーカップの一部コースは序盤の切り抜け難易度が高く確実に一位を取ることが困難となっている。 --一度に2つのアイテムが手に入る機会があるため、COMの攻撃がやや激しめ。赤コウラは100cc以上、トゲゾーは150cc以上しか使ってこないが、サンダーに至っては50ccでも使ってくる可能性がある。 ---これに関しては、サンダーは他のCPUも同様の被害を受けるため、使う側にとっては非常に強力だが使われる側にとっては相対的な被害はそこまで大きくないためであると思われる。 ---使ってくるか来ないかは完全ランダムなため、グランプリでクリアタイムを競っている時に使われると厄介である。 --プレイヤーが3位にいた場合、''2位のCOMは赤甲羅を1位のCOMではなく3位のプレイヤーの方へ投げる''。「ポイントを稼いで優勝」の目的とこの思考ロジックは矛盾する。 --過去作と同じくCOMのキャラの速度差(ライバル2組とそれ以外の5組)まであるため、そうそう順位は変わらず仮に落としても即座に復帰してくる。 ---ライバル2組は妨害アイテムでのコース外転落やスターで何度も体当たりするなどの悪質なレベルの妨害を成功させて一時的に順位を下げても、30秒~1分もあれば元の順位に戻ってくる。 --上記の問題から、グランプリ中盤で特にトップ近辺の順位が動かなくなる。 //---この為、プレイヤーは常に1レース目から1位をキープしておくプレイをしないと優勝は出来ない。 //さすがにちょっと極端。1位2回2位2回なら必ず優勝できるし、1位1回2位3回ぐらいでも高確率で優勝できる。 -アイテムを失いやすい --前述のキノコダッシュに加え、スターやボム兵・トゲゾーによるクラッシュやコースアウト、サンダーで持っているアイテムが無くなりやすく、トリプルキノコまたはトリプル甲羅を持っている場合、スピンやダメージでシングルアイテムとなってしまう。~ 一応、クラッシュすると持っていたアイテムがばらまかれることがあり、それを拾えばその場で効果を発揮して消費するので、キノコやスターを落としても回収できれば立ち直れる可能性はある。 ---なお、後の『DS』や『Wii』でもトリプル系以外は装備中に攻撃されるとコース上に落としてしまう仕様になっている。 -オールカップツアー --全16コースをすべて走るが途中セーブ機能が無いため、クリアするためにはかなりの時間(大体45分ぐらい)が必要となる。 --また、前作のように5位以下で仕切りなおしに出来ないシステムのため、前述のCOMの強さもあわせてクリアはかなり難しい。 --しかも、排気量ミラー(64の排気量のおまけにあたる。スピードは150cc)は150ccのこれ、とあるカートがミラーのこれで優勝することが条件になっているものがある。 ---さらに50cc、100ccに至っては優勝しても、解禁される要素は一切無い。 --しかし実際の所コース数が多い分1レースや2レース大負けしても挽回は十分可能であるため難易度は通常のカップよりも下がっている。ただし、満点で優勝を狙うならば難易度が非常に高い。 --ただ全てのコースをグランプリで回ることができるのはマリオカートシリーズでも本作のみで、オールカップツアーの存在自体は決して不評を買っているわけではない。 ---- **問題点 -目玉要素の二人乗りは必要性が薄い --アイテムが二種(一人一種)持てる/混合ペアにすると出現するスペシャルアイテムの種類が増える・二人プレイでもグランプリ出場できる/スタートダッシュが強力になる。それだけ。足し算に近い適当さ。 --今作では軽量級がレースで有利だが軽量級のカートは軽量キャラ同士の場合しか乗れない。片方が軽量キャラであってももう片方が中量キャラであれば中量級カートのみ、重量キャラであれば重量級カートのみしか選べず、楽に進めたいならせっかくのキャラ数も大きく絞られる。 --また、多人数プレイではキャラの取り合いになりやすい・キャラごとスペシャルアイテムを独占できると言った問題もある。 -操作系統があまり良くない --細かいハンドル操作に癖があったのは前作『64』も同じなのだが、今作はミニジャンプの廃止により小回りが聞かなくなっている。さらにゲームスピード自体が全体的に速く、コースも全体的に狭めと細かい操作ミスが大きなロスにつながりやすい要素が揃ってしまっている。 --また、運転者を頻繁にボタン操作で切り替える仕様のため、操作が忙しない。 -アイテムをマシン後部に装備できない --これにより前作までと違いアイテムをぶら下げてアカこうら等をガードすることが不可能になってしまった。 ---もっとも、従来作品とアカこうらの接近時に後方にアイテムを発射することで防ぐことは今作でも可能な他、今作のアカこうらは他作品より追尾性能が甘く、急なカーブだとドリフト利用等で普通に避けることが可能であるため、これができなくともそこまで問題はなかったりする。さらに、今作には普通の甲羅やバナナではガード自体不可能な攻撃力の高い数種類のスペシャルアイテムやトゲゾーこうらの存在もある。 ---次回作『DS』以降は再び後部にアイテムをぶら下げての走行が可能になっている。 -コース数が少ない --『64』と同じ16コースであり、やや物足りない。今作より容量の少ない携帯機用ソフトである前作『アドバンス』に新規20コース+隠し要素のSFC版20コースの計40コースが収録されていたことを考えると余計に残念に感じる。 ---しかも、コースの一つであるベビィパークが非常に短く、1周20秒もかからない(任天堂公式記録は7周で1'07"975と1周10秒を切っている)上、ギミックもほとんどない((もっとも、このコースは7周するという関係上、終盤はコースが罠だらけであり、アイテムのぶつけ合いを楽しむというコンセプトのコースであるため仕方の無い面もあるのだが。))。 ---次回作『DS』以降では新規16コース+リメイク16コースの計32コースが基本となっており改善されている。 -トゲゾーこうらの仕様変更 --今作から羽根で空を飛んで1位のカートを追跡する仕様に変更され、高い命中率を誇るようになったが、代わりに1位以外のカートには攻撃不可能になり、低い順位で使用した際のありがたみが薄くなった。 ---ちなみに『DS』と『Wii』もこれと同様の仕様になっている。 -スペシャルアイテムのバランスが不安定 --順位によって出現率も変わるので順位に噛み合った性能でないと使いづらい。 #region(詳細) -強力なスペシャルアイテム --ジャンボバナナ(ドンキー&ディディー) ---''順位が高いほど出やすくなり1位でもそこそこ出るのが特徴。''悪路に設置して相手の落下を狙えたり、妨害アイテムを防ぎ逃げ切りと使い勝手が非常にいい。 ---壁が少なく逃げ切り前提の本作と非常に噛み合った性能といえる。 --パワフルキノコ(キノピオ・キノピコ) ---''下位で出やすいが中位でもそこそこ出る。''巻き返しやショートカットにも使われる。 ---「それだけ?」と思われそうだが順位と性能が咬み合っている上、デメリット無しでこの性能は十分と言える。 -一長一短なスペシャルアイテム --ワンワン(ベビィマリオ・ベビィルイージ) ---下位でしか出ないが、巻き返しに使える。さらに効果が切れた後もワンワン単体でしばらくの間道を走っていくため、前方の他カート達を妨害できる。 ---ただし、悪路で振り落とされる危険性があり、持続時間も短い。また、スターと違い発動中は無敵ではないので相手からの攻撃にも弱い。 --トリプルこうら(ノコノコ・パタパタ) ---順位が高いと緑、低いと赤に偏る。 ---他のスペシャルアイテムと比べて地味な印象だが、相手からの妨害を多く防げる点ではなかなか有用。 ---カート周辺を回らない手持ちなので、スピンすると1個まで落とすといった欠点がある。 --クッパこうら(クッパ・クッパJr.) ---どの順位でもそこそこ出る。 ---狭い通路で前方・後方の敵を一掃するのに便利。 ---ただし、壁が近い場合は自滅の危険性が高く、壁が全くない場合は敵に当たりにくい。 --ボムへい(ワリオ・ワルイージ) ---少し前か後ろの敵の足止めに使える。上手く命中させクラッシュさせればアイテムを落とさせることも可能。 ---ただし、タイミングが悪いと自滅する/外しやすい。アカこうら等の後方の相手からの攻撃を防ぐためにうっかり設置してしまうと自爆する羽目になる。 -弱いスペシャルアイテム --ファイアボール(マリオ・ルイージ) ---主に中位で出るが、近くのキャラにしか当たらず、''壁に当たると反射して自滅の危険もある''ため使いづらい。クッパこうらを弾くという特殊効果も役立つ場面はほぼ無い。マリオのゲームとしてこれはどうなのか。 --ハート(ピーチ・デイジー) ---下位で出やすいアイテムだが、''巻き返しが必要な下位においては死に性能''。上位で使うと便利なだけに、この仕様は惜しいと言わざるを得ない。 --ヨッシー/キャサリンのたまご(ヨッシー/キャサリン) ---どの順位でもそこそこ出るが、攻撃面はアカこうらとほぼ同じで、''アイテムを撒き散らす効果も相手を有利にしかねない''ためメリットは薄い。ただしアカこうらより弾速が早く、アカこうらが外れるような急なカーブでもこちらは命中したりと追尾性能がアカこうらより優れている他、自分の順位が1位だろうと中からスターが入手できる可能性もあるので役立たずというわけではない。 なお、隠しキャラのボスパックン・キングテレサは''すべてのスペシャルアイテムを使える''代わりに、スペシャルアイテムを引ける確率は他のキャラよりも低めに設定されている。ただし敵に回すとそれなりに厄介。 #endregion() -軽量級有利のバランス --軽量級カートは軒並み初速とミニターボの両面で優遇されており落下しても持ち直しやすい。ステアリングの性能も大部分が良好なため、扱いやすいマシンが揃う。 ---特にタルポッポは最高速とミニターボが最高レベル、初速と重量とステアリングも中量級に匹敵する高性能マシンであり、熟練者が扱えばグランプリとタイムアタックの両面で隙のない強さを発揮する。 --一方、重量級のカートではゲームの特性上、攻略難易度が高くなる。 ---コースのギミック、アイテムの妨害による停車が前提のこのゲームでは、初速が遅い重量級はグランプリでは不利に作用するためである。 ---今作はミニターボを駆使した直線ドリフトという超有用テクニックがあるが、あろうことか重量級はミニターボの性能が低い(加速力の維持が短い)のでどうしても使いづらい。敵は最高速と加速性能が異常に強化されているので強いのだが。 ---一応、重量級の中にも初速が速いカートが1種類のみあるのだが、ミラーのスペシャルカップで優勝しないと出現しない。また、やはりミニターボの性能が低い上に最高速が他の重量級に劣るために、先行逃げ切りで使うことはできない。 ---マリオカートシリーズは突き詰めると重量級が最強になる作品が多く、ある意味特徴的。 ---- **総評 全体的にしっかりと作りこまれておりバグも少なく高い完成度を誇る。~ 反面、足場の不安定なコース、ゲームスピードの上昇など全体的な難易度は高く仕上がっている。~ また、目玉要素の二人乗りがパッとせず、スペシャルアイテムのバランスも悪く、コース数が『64』から増えていないのも気にかかる部分ではある。 とはいえ、豊富なキャラ数・ミニゲーム・隠し要素も充実しているので最後まで飽きさせない作りになっているだろう。 ---- **余談 -当時ゲームキューブのシェアはプレイステーション2に完全に奪われており、ミリオンとはならなかった。 --そのため順当な評価を受けているとは言い難い。 --その後もマリオカートの中では異色な割にはあまり話題にならない、不遇のタイトルである。 -実は有線LANを使った16人対戦(カート8台で「2人協力プレイ×8ペア」対戦)が可能だが、非常に面倒な設定を行う必要があり更にコストもかかるため、実際の対戦では殆ど使用されなかった。 --現在このシステムを利用しPSPのネット対戦用で知られている[[X-Link Kai>http://xlink.planex.co.jp/]]にてネット対戦が可能(『[[カービィのエアライド]]』なども対応)。 --ただ、ネット専用販売だったGC用ブロードバンドアダプタが希少気味であるため、利用者はかなり少ない。ゲームキューブ用ステアリング型コントローラであるSPEED FORCEに対応しているが、一応操作可能という程度のものであり、フォースフィードバックに対応していない上、操作性も良くはない。 -ピーチやデイジーを後ろに乗せた状態で、DKマウンテンやレインボーロードの大砲で飛ばされるとスカートの中身がアップで映し出される……のだがテクスチャーが貼られていないため、羽根の様なものが見えるだけである。 --テクスチャーを貼らなければスカートの中身を堂々と見せても問題ないという逆転の発想である。 -CMには元SMAPの稲垣吾郎氏がマリオのコスプレをして出演していた。 --その内容は、サーキットでのレースの真っ最中……と思いきや実際はドライブスルー待ちの最中で、''自分の番が来た瞬間にドライブスルーのカメラに向かってタイトルを叫ぶ''という実にシュールなCM。氏は発売の少し前に交通事故を起こしていたので任天堂のブラックジョークと揶揄されることもあった。 ---ちなみに同氏は同時期に発売された『[[マリオパーティ5]]』や『[[マリオ&ルイージRPG]]』のCMも担当していた。 #region(コマーシャル) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=K5eVQLzTHx8&feature=kp) #endregion

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