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*SNATCHER 【すなっちゃー】 |ジャンル|ADV|&amazon(B0000ZPSX4)''※写真はPCエンジン版''| |対応機種|PC-8801mkII以降、MSX2|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|【PC88】1988年11月&br;【MSX2】1988年12月|~| |定価|【PC88】8,800円&br;【MSX2】9,800円|~| |備考|MSX2版はサウンドカートリッジ付属|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents ----- **概要 サイバーパンクアドベンチャーと称する名作アドベンチャーゲーム。小島秀夫監督の映画的作風を確立し、またゲームデザイナーとしての名を知らしめた作品。 **ストーリー 1991年モクスワ、チェルノートン研究所において事故が発生。そこは細菌兵器の研究所だったのだ。事故により、非常に強力な細菌ルシファーαが大気中に撒かれる。ルシファーαは風に乗り、ユーラシア大陸各地へと飛散。その結果は凄惨なものとなる。なんと人類の半数が死滅したのだ。後に大惨事と呼ばれるバイオハザードであった。~ それから半世紀後の2042年。瀬戸内海を埋め立てたネオ・コウベ・シティでは奇妙な事件がおきていた。それはロボットが人間に摩り替わり、本人に成りすましているというものだった。ロボットはボディに人工の皮膚を付け、本人と入れ替わる。その人工皮膚は汗をかき、血を流す。正に生体そのもの。そのため外観からは本人と区別がつかない。しかもその目的も、どこから来たのかも全く不明。やがて彼らは人間と摩り替わる事から「スナッチャー」と呼ばれるようになった。~ 主人公であるギリアン・シードは、3年前妻ジェミー・シードと共に、誰も居なくなったシベリアで発見された。だが当時の二人には全く記憶がなかった。その後ギリアンは軍に入り、社会に馴染んでいく。だが一方で、ジェミーとはうまくいかなくなり別居してしまう。~ やがて彼は特殊部隊での訓練を経て、スナッチャーを狩るための部署「JUNKER」(ジャンカー)へと配属される。そしてその本部のあるネオ・コウベ・シティへとその身を投じる。 **特徴 -近未来都市ネオ・コウベ・シティでの、ギリアン・シードの活躍を描く。その物語はまさにハードボイルド。舞台も「サイバーパンクアドベンチャー」と称する通り、世界観は暗めで退廃的な雰囲気に包まれている。これは映画「ターミネーター」及び「ブレードランナー」の影響による。小島監督自身も「特にブレードランナーに影響を受けた」と口にしている。 --ただし完全なハードボイルドかというとそうではなく、パチンコ店のネオンで下ネタを飛ばしたり、同僚の娘にセクハラ紛いの行動をして家から叩き出されたり、暴飲暴食をした挙句代金を必要経費で落としたり(その後局長に会いに行くとバレて怒られるというオチ付き)といった笑えるネタも随所にちりばめられており、主人公ギリアンの持つ人間臭さを感じることができる。 //↑ゴメンこれPCEの内容なんだけど、オリジナルにもあるのか分からない。もし違っていたら消してください。 -ゲームの形式はオーソドックスなコマンド選択式のアドベンチャーゲーム。ただし一部にガンシューティング的ミニゲームなど、単調にならないための要素も含まれている。必要のない行動は随時選択肢から消えるので、総当りするには選択が多すぎるという事はない。 -言うまでもなく、小島監督独特の映画的手法が本作でも発揮されている。OPからEDまで、まるで映画を見ているかのような印象を受ける。EDにいたっては、まるで映画のスタッフロールのごとく延々10分以上もスタッフ名のスクロールが続く。 --もっともEDに関しては、やや自己満足的なものも。本作には、当然映画のような大人数が関わってる訳ではない。そのため、担当名こそ映画のように多いが、出てくる名前は同じものばかりという事に。 -ストーリー、ロジック、演出共にさすが小島監督と言える秀逸なもの。 -前述した映画2作以外にも多くの作品のオマージュ、パロディが見られる。もっとも一部には著作権上問題があるようなものも見受けられる。 -残念な事に、ストーリーは未完のまま終わる。その続編はADVとしてPCで作られる事はなかった。 -MSX2版は同梱のサウンドカートリッジ(コナミのアーケード基板に使用されているものの廉価版チップ)により、標準ではPSGが3音のみのところSCC音源5音をプラスして非常に豪勢な音楽が奏でられる。 --SCC音源はチップの特性上、音色が金属的になりやすい(倍音が多い)が、逆にそれがサイバーパンクな雰囲気にマッチしている。 --余談だが、このSCC音源は『沙羅曼蛇』などカートリッジで提供されるゲームにも搭載され、MSXゲームのなかで音楽の良さについてひときわ異彩を放っていた。 **難点 -以降の小島監督作品にも見られるように、モチーフとした映画の影響がやや…というよりもかなり強い。これをオマージュと見るかパクリと見るかは意見の分かれる所である。 -先述の通り、未完で終わる。 -首無し死体や蛆虫の湧いた腐乱死体など、かなりきつい描写があるので苦手な人は要注意。特に後者は、当時としても発売できたのが不思議なくらいである。 **総評 小島監督の評価と、その後の作品の方向性を決定付けた作品。小島監督は元々映画監督を志望していたが、それをゲーム上で具現化したものが本作と言える。~ 当時ゲームとしてSFそのものは珍しくないものの、映画的な面も含めその緻密な作りは他とは一線を画していた。まさに映画を見ているかのような作品である。 **余談 -先述の通りパソコン版(PC88/MSX2)は未完のまま終わっているが、MSX2ではストーリーが完結した作品が出ている。 --その名も『SDスナッチャー』。キャラがSD化されジャンルもRPGに変更された。物語の展開もそれなりに差異があるが、シナリオはPCE版よりも濃密である。 --全般的にはちゃんとRPGなのだが、終盤に物語のキーパーソンとなる(黒幕に近い)人物が本作では語られなかった様々な背景を語る場面がある。その長さがなんと30分以上!本家のADVよりもはるかに長いシーンで一気にネタバレとなってしまっている点は賛否両論でもある。 -今や小島プロダクションの看板シリーズとなった『メタルギア(ソリッド)』シリーズに登場する兵器「メタルギア」だが、本作でも主人公の業務サポートを行う小型の二足歩行ロボット「メタルギアmk-II」として登場している。なお、『SDスナッチャー』ではメタルギアmk-IIに代わり、更に小型である「プチメタル」が登場する。 ---- *PCエンジン版 |ジャンル|ADV|&amazon(B0000ZPSX4)| |対応機種|PCエンジン スーパーCD-ROM2|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1992年10月23日|~| |定価|7,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 オリジナル版は話が未完のまま終わっていた(上述の通り完結編にあたる作品は発売されている)が、それを完結させ、PCエンジンへと移植したのが本作である。媒体はコナミとしては初となるCD-ROMであった。~ 副題(?)はCD-ROMに掛けて「CD-ROMANTIC」となっている。 **パソコン版との違いと特徴 -説明書内にゲームの前日談となる描き下ろしコミックが収録されているほか、別冊で60ページにも及ぶ設定資料集が同梱されている。作中ではほとんど関係しない細部にわたってまで緻密に作られた世界観と設定に、作品に対する強いこだわりと愛が感じられる。 -OPとEDが差し替えられている。パソコン版はのOPはバラード調だったが、本作はジャズ調になってる。またやたらと長かったEDは、さすがに標準的な長さとなった。 -ガンシューティングの要素は元々あったが、さらに増加した。 -CD-ROMの大容量を生かし、キャラクターにボイスをつけている。屋良有作(ギリアン)、小山茉美(メタルギアmk-II)、塩沢兼人(ランダム)、井上喜久子(ジェミー)など有名&実力派声優がずらり。 --ただし、ボイスがある部分はすべて字幕無しなので、音を消してプレイすると何も分からなくなる。 -完結編となるACT3だが、開始直後こそ謎解きでプレイヤーが関与できるものの、それ以降は『SDスナッチャー』同様、黒幕が30分以上延々と喋り続けるだけの展開となる。前述の通り字幕が無く、途中で一時停止することもできないため、必死で聞き取り続けなければならない(黒幕の声は低いうえにしゃがれているため、より厳しい)。さらにその後エンディング、スタッフロールとノンストップで続き、解放されるのは約1時間後となる。 -PCE以外にも移植作品が存在するが、事情により大幅な修正などが行われており、PCE版が唯一の完全版と呼べるものとなっている。 --PCEは海外ではあまり普及しなかったこともあり、海外版としてSegaCDに移植された。海外向けに細かい部分が大幅に変更・削除されてしまっている。 --PSとSSにも移植された。オリジナルスタッフが誰も関与しておらず、細かい部分での修正が多い。しかもPS版では残虐シーンにモザイクがかかっている。 --前述の設定資料集はついておらず、説明書内にいくつかが抜粋されているのみである。 -エンディングに登場するメタルギアmk-IIは、移植されたハードによってその形を変える。ファンならぜひ全ての形態を見ておきたいところ。 **エンディングについて #region(ネタバレ注意) 繰り返し「完結」と述べてきたが、本作のエンディングは必ずしも気持ちの良い終わり方であるとは言えない。黒幕との会話の中で、そもそもの事の発端(大惨事)にギリアンが深く関わっている可能性が示唆されるからである。~ 冒頭でも述べたが、ギリアンは記憶喪失状態にある。そしてその失われた記憶は最後まで戻ることがない。果たして黒幕の言ったことは真実だったのか…? 答えの出ないまま、ギリアンはシベリアにあるスナッチャーの自動製造工場を破壊するために飛び立つ…(END)~ このシーンで描かれるビジュアルがなまじ爽やかなだけに、余計後味の悪さを感じてしまうわけである。~ 当然、その後の展開は語られることはなく、プレイヤー各々の中で想像するしかない。想像の余地…といえば聞こえは良いが…。 #endregion **余談 -本作の発売に先駆けて、パイロット版(『スナッチャー Pilot Disk』)…いわゆる体験版が1,500円という非常に安価な値段で発売された。これはCD-ROMが当時主流だったROMとは比較にならないほど製造コストが安価だったことから実現したことであり、大きな話題となった。 --作中でもこの存在について触れるメタ発言があり、買ったプレイヤーを笑わせた。 ----
*SNATCHER 【すなっちゃー】 |ジャンル|ADV|&amazon(B0000ZPSX4)''※写真はPCエンジン版''| |対応機種|PC-8801mkII以降、MSX2|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|【PC88】1988年11月&br;【MSX2】1988年12月|~| |定価|【PC88】8,800円&br;【MSX2】9,800円|~| |備考|MSX2版はサウンドカートリッジ付属|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents ----- **概要 サイバーパンクアドベンチャーと称する名作アドベンチャーゲーム。小島秀夫監督の映画的作風を確立し、またゲームデザイナーとしての名を知らしめた作品。 **ストーリー 1991年モクスワ、チェルノートン研究所において爆発事故が発生。当時密かに開発中であった細菌兵器「ルシファーα」が大気中に撒かれる。ルシファーαは風に乗り、ユーラシア大陸各地へと飛散。その結果人類の半数が死滅するという甚大な被害をもたらす。後に「大惨事」と呼ばれるバイオハザードであった。~ それから半世紀後の2042年。瀬戸内海を埋め立てたネオ・コウベ・シティでは奇妙な事件がおきていた。それはロボットが人間を殺害して摩り替わり、本人に成りすましているというものだった。ロボットはボディに人工の皮膚を付け、本人と入れ替わる。その人工皮膚は汗をかき、血を流す。正に生体そのもの。そのため外観からは本人と区別がつかない。しかもその目的も、どこから来たのかも全く不明。やがて彼らは人間と摩り替わる事から「スナッチャー」と呼ばれるようになった。~ 主人公であるギリアン・シードは、3年前妻ジェミー・シードと共に誰も居なくなったシベリアで発見された。だが当時の二人には全く記憶がなかった。その後ギリアンは軍に入り、社会に馴染んでいく。だが一方で、ジェミーとはうまくいかなくなり別居してしまう。~ やがて彼は特殊部隊での訓練を経て、スナッチャーを狩るための部署「JUNKER」(ジャンカー)へと配属される。そしてその本部のあるネオ・コウベ・シティへとその身を投じる。 **特徴 -近未来都市ネオ・コウベ・シティでの、ギリアン・シードの活躍を描く。その物語はまさにハードボイルド。舞台も「サイバーパンクアドベンチャー」と称する通り、世界観は暗めで退廃的な雰囲気に包まれている。これは映画「ターミネーター」及び「ブレードランナー」の影響による。小島監督自身も「特にブレードランナーに影響を受けた」と口にしている。 --ただし完全なハードボイルドかというとそうではなく、パチンコ店のネオンで下ネタを飛ばしたり、同僚の娘にセクハラ紛いの行動をして家から叩き出されたり、暴飲暴食をした挙句代金を必要経費で落としたり(その後局長に会いに行くとバレて怒られるというオチ付き)といった笑えるネタも随所にちりばめられており、主人公ギリアンの持つ人間臭さを感じることができる。 --余談になるが、最初に述べた「パチンコ店のネオン」。単なるネタかと思いきや、後にある謎解きに関するヒントになっていたりするから侮れない。 //↑ゴメンこれPCEの内容なんだけど、オリジナルにもあるのか分からない。もし違っていたら消してください。 -ゲームの形式はオーソドックスなコマンド選択式のアドベンチャーゲーム。ただし一部にガンシューティング的ミニゲームなど、単調にならないための要素も含まれている。必要のない行動は随時選択肢から消えるので、総当りするには選択が多すぎるという事はない。 -言うまでもなく、小島監督独特の映画的手法が本作でも発揮されている。OPからEDまで、まるで映画を見ているかのような印象を受ける。EDにいたっては、まるで映画のスタッフロールのごとく延々10分以上もスタッフ名のスクロールが続く。 --もっともEDに関しては、やや自己満足的なものも。本作には、当然映画のような大人数が関わってる訳ではない。そのため、担当名こそ映画のように多いが、出てくる名前は同じものばかりという事に。 -ストーリー、ロジック、演出共にさすが小島監督と言える秀逸なもの。 -前述した映画2作以外にも多くの作品のオマージュ、パロディが見られる。もっとも一部には著作権上問題があるようなものも見受けられる。 -残念な事に、ストーリーは未完のまま終わる。その続編はADVとしてPCで作られる事はなかった。 -MSX2版は同梱のサウンドカートリッジ(コナミのアーケード基板に使用されているものの廉価版チップ)により、標準ではPSGが3音のみのところSCC音源5音をプラスして非常に豪勢な音楽が奏でられる。 --SCC音源はチップの特性上、音色が金属的になりやすい(倍音が多い)が、逆にそれがサイバーパンクな雰囲気にマッチしている。 --余談だが、このSCC音源は『沙羅曼蛇』などカートリッジで提供されるゲームにも搭載され、MSXゲームのなかで音楽の良さについてひときわ異彩を放っていた。 **難点 -以降の小島監督作品にも見られるように、モチーフとした映画の影響がやや…というよりもかなり強い。これをオマージュと見るかパクリと見るかは意見の分かれる所である。 -先述の通り、未完で終わる。 -首無し死体や蛆虫の湧いた腐乱死体など、かなりきつい描写があるので苦手な人は要注意。特に後者は、当時としても発売できたのが不思議なくらいである。 **総評 小島監督の評価と、その後の作品の方向性を決定付けた作品。小島監督は元々映画監督を志望していたが、それをゲーム上で具現化したものが本作と言える。~ 当時ゲームとしてSFそのものは珍しくないものの、映画的な面も含めその緻密な作りは他とは一線を画していた。まさに映画を見ているかのような作品である。 **余談 -先述の通りパソコン版(PC88/MSX2)は未完のまま終わっているが、MSX2ではストーリーが完結した作品が出ている。 --その名も『SDスナッチャー』。キャラがSD化されジャンルもRPGに変更された。物語の展開もそれなりに差異があるが、シナリオはPCE版よりも濃密である。 --全般的にはちゃんとRPGなのだが、終盤に物語のキーパーソンとなる(黒幕に近い)人物が本作では語られなかった様々な背景を語る場面がある。その長さがなんと30分以上!本家のADVよりもはるかに長いシーンで一気にネタバレとなってしまっている点は賛否両論でもある。 -今や小島プロダクションの看板シリーズとなった『メタルギア(ソリッド)』シリーズに登場する兵器「メタルギア」だが、本作でも主人公の業務サポートを行う小型の二足歩行ロボット「メタルギアmk-II」として登場している。なお、『SDスナッチャー』ではメタルギアmk-IIに代わり、更に小型である「プチメタル」が登場する。 ---- *PCエンジン版 |ジャンル|ADV|&amazon(B0000ZPSX4)| |対応機種|PCエンジン スーパーCD-ROM2|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1992年10月23日|~| |定価|7,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 オリジナル版は話が未完のまま終わっていた(上述の通り完結編にあたる作品は発売されている)が、それを完結させ、PCエンジンへと移植したのが本作である。媒体はコナミとしては初となるCD-ROMであった。~ 副題(?)はCD-ROMに掛けて「CD-ROMANTIC」となっている。 **パソコン版との違いと特徴 -説明書内にゲームの前日談となる描き下ろしコミックが収録されているほか、別冊で60ページにも及ぶ設定資料集が同梱されている。作中ではほとんど関係しない細部にわたってまで緻密に作られた世界観と設定に、作品に対する強いこだわりと愛が感じられる。 -OPとEDが差し替えられている。パソコン版はのOPはバラード調だったが、本作はジャズ調になってる。またやたらと長かったEDは、さすがに標準的な長さとなった。 -ガンシューティングの要素は元々あったが、さらに増加した。 -CD-ROMの大容量を生かし、キャラクターにボイスをつけている。屋良有作(ギリアン)、小山茉美(メタルギアmk-II)、塩沢兼人(ランダム)、井上喜久子(ジェミー)など有名&実力派声優がずらり。 --ただし、ボイスがある部分はすべて字幕無しなので、音を消してプレイすると何も分からなくなる。 -完結編となるACT3だが、開始直後こそ謎解きでプレイヤーが関与できるものの、それ以降は『SDスナッチャー』同様、黒幕が30分以上延々と喋り続けるだけの展開となる。前述の通り字幕が無く、途中で一時停止することもできないため、必死で聞き取り続けなければならない(黒幕の声は低いうえにしゃがれているため、より厳しい)。さらにその後エンディング、スタッフロールとノンストップで続き、解放されるのは約1時間後となる。 -PCE以外にも移植作品が存在するが、事情により大幅な修正などが行われており、PCE版が唯一の完全版と呼べるものとなっている。 --PCEは海外ではあまり普及しなかったこともあり、海外版としてSegaCDに移植された。海外向けに細かい部分が大幅に変更・削除されてしまっている。 --PSとSSにも移植された。オリジナルスタッフが誰も関与しておらず、細かい部分での修正が多い。しかもPS版では残虐シーンにモザイクがかかっている。 --前述の設定資料集はついておらず、説明書内にいくつかが抜粋されているのみである。 -エンディングに登場するメタルギアmk-IIは、移植されたハードによってその形を変える。ファンならぜひ全ての形態を見ておきたいところ。 **「完結」について //最近のネタバレ議論を見て反省…。 #region(若干のネタバレを含む) 繰り返し「完結」と述べてきたが、本作のエンディングは「何もかもが解決し、すべての謎も解けてめでたしめでたし」というわけではない。むしろ大きな謎が残り、その真偽は明かされずプレイヤーの解釈に委ねられるという形で幕を下ろす。~ プレイヤーによっては後味の悪さが強く残るであろうこの「完結」には賛否が分かれそうである。 #endregion **余談 -本作の発売に先駆けて、パイロット版(『スナッチャー Pilot Disk』)…いわゆる体験版が1,500円という非常に安価な値段で発売された。これはCD-ROMが当時主流だったROMとは比較にならないほど製造コストが安価だったことから実現したことであり、大きな話題となった。 --作中でもこの存在について触れるメタ発言があり、買ったプレイヤーの笑いを誘った。 ----

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