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ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン - (2017/10/24 (火) 00:21:36) の1つ前との変更点

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*ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン 【ぽけっともんすたー ふぁいあれっど・りーふぐりーん】 |ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B000CCN44U)&amazon(B000CCN454)&size(10){ソフト単品版}|CENTER:&amazon(B0001AE258)&amazon(B0001AE25I)&size(10){ワイヤレスアダプタ同梱版}| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~|~| |メディア|128MbitROMカートリッジ|~|~| |発売元|ポケモン|~|~| |販売元|任天堂|~|~| |開発元|ゲームフリーク|~|~| |発売日|2004年1月29日|~|~| |定価|ワイヤレスアダプタ同梱版:4,800円&br()ソフト単品版:3,620円(各税別)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|初心者に優しいヘルプ機能付き&br()追加マップは薄い|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[ポケットモンスター 赤・緑>ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ]](以下初代もしくは原作)』を『[[ルビー・サファイア>ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド]](以下RS)』のシステムをベースにリメイク。略称は『FRLG』もしくは『FL』。&br()ストーリーは原作をなぞりながらも、いくつかのアレンジや追加要素がある。 ---- **追加・変更要素 -「とくせい」やダブルバトルの導入など、基本システムが『RS』準拠になった。 --原作にはなかったアイテムや技、ランニングシューズなども追加されている。 ---わざマシンのラインナップも『RS』のものに変更され、ひでんマシンも既存の5つに「いわくだき」「たきのぼり」が追加された。そのため、ハナダのどうくつや新規マップにこれらに対応するオブジェクトがある。 --開始時点では本作同士でしか通信できないが、クリア後の追加シナリオでネットワークマシンを完成させると『RSE』『[[ポケモンコロシアム]]』『[[XD>ポケモンXD 闇の旋風 ダーク・ルギア]]』『[[ポケモンボックス>ポケモンボックス ルビー&サファイア]]』とも通信可能になる。 --道具は種類ごとに分類され、わざマシン・きのみ専用のポケットも追加された。通常の「どうぐ」の所持枠も42枠まで拡大された。またポケモンの技の説明や道具の説明も表示されるようになった。 ---1つの道具の最大所持数も999個までに拡大。ただし、一つの道具を999個を超えて所持することはできない。 //「どうぐ」は無制限ではない --主人公を男女のいずれかから選択できるようになった。これに伴い、いくつかのセリフも若干調整されている。(女性主人公で始めると「ぼうず」など男性に対する呼称が、女性に用いる言葉になるなど) ---以降のシリーズのように選ばなかった性別の主人公がサブキャラとして登場することはなく、選ばなかった方は存在しない扱いになる。 -追加マップに「ナナシマ」が登場。名前通りの七つの島であり、追加ストーリーが語られる。 --1の島はネットワークセンターと温泉と火山がある島であり、最初に訪れる島でもある。また、ある伝説のポケモンはこちらに引っ越し。 --2の島は最初のポケモンに究極の技を教えるおばあさんと、ワイヤレスアダプタで遊ぶゲームセンターがある。 --3の島はゲームセンター店主の娘を連れてくるために訪れる事になる。''スリーパーがロリコンと言われる原因にもなった島''。 ---クリア前は強制的にこの3島に立ち寄り、ある程度のイベントをこなす必要がある。攻略を後回しにすることは可能。 --4の島は四天王カンナの出身地であり、2匹のポケモンを同時に預けられる育て屋もある。 --5の島は民家が少なく、海に出て探索する島になっている。南にはロケットだんそうこがあり、あるキャラの秘密が聞ける。 --6の島は点字の謎解きや、草むらが複雑に配置されたしるしのはやし、ズバットしか出ないへんげのどうくつがある。 --7の島はバトルを続けて頂上までのタイムを計り、カードe+でトレーナーや階数を変えられるトレーナータワーが存在。南にはアンノーンが生息する遺跡もある。 ---これら4島は前3島のイベントをすべてクリアし、全国図鑑入手した後に行ける。登場するポケモンやBGMなどは『[[ポケットモンスター 金・銀・クリスタル>ポケットモンスター 金・銀・クリスタル]](以下金銀)』出展の物が多く、追加ストーリーも『金銀』の前日談となっている。 --また、今作に登場する「ボイスチェッカー」では重要キャラの噂話を聞けるようになったが、こちらでも『金銀』以降の作品との連動要素・伏線があり、後発作で回収されている。 -全体的なゲーム初心者や低年齢層意識。 --プレイを助ける「ヘルプ機能」をLかRボタンでいつでも開くことができる。 ---フィールド・戦闘状態で表示される内容が変化し、フィールドではストーリーの進め方、戦闘ではタイプ相性や捕獲のコツなどが紹介されるようになる。設定で出ないようすることも可能。 ---「ヘルプ機能」の必要がない人はL=Aに切り替えて、『RS』同様片手で遊ぶことも出来る。 --プレイした経歴を確認できる4章仕立ての「あらすじ機能」も登場している。始めるたびに表示され、セーブしてやめるまで何をやってきたか確認できる。なお、Aボタンで一章ずつ、Bボタンで一気に飛ばせる。 --インターフェイスも全体的に初心者を意識したものとなっている。特にポケモンのステータス・技の解説画面は同ハードの『RS』より詳細かつ文字が大きく視認性が向上してる。 --他にもポケモン初心者救済用アイテム「おしえテレビ」が登場。ポケモンの捕獲方法から相性まで、ポケモンシリーズ共通の基礎を学ぶことが出来る。 -いくつかのイベントに修正が入っている。 --ヤマブキシティの通行ゲートはタマムシシティで手に入るイベントアイテムを使って通るように。 ---原作ではタマムシデパートで飲み物を買って渡せばよかったが、『金銀』で「もちもの」の概念が導入され「通信交換で飲み物を持たせたポケモンを連れてきてショートカット」が可能になったため、それを防ぐためだと考えられている。同時に、資金不足での進行不可を回避している。 --『ピカチュウ』版同様、セキチクシティのサファリゾーンに所持金がなくても入れるように。 ---もっとも後述のバトルサーチャーが登場したので資金不足で詰んでしまうような事態はまず起こりえないが。 -出現するポケモンの変化。 --『赤』or『緑』のみで出現する設定がされていたポケモンが一部変更されている。 ---ニャース系とマンキー系が共通、コダック系とシェルダー系がファイアレッド限定で、ヤドン系とヒトデマン系がリーフグリーン限定になった。 --ポケモンの分布や出現率も変化。ニドラン系が22番道路でなく3番道路に出現するなど。 --ネットワークマシン完成後、最初に選んだポケモンに応じて、『金銀』の準伝であるライコウ(ゼニガメ)・エンテイ(フシギダネ)・スイクン(ヒトカゲ)のいずれかが出現し、カントー中を駆け巡る。 -わざおしえが『クリスタル』版以来の復活。本作で多数の教え技が追加され、以後のシリーズの定番にも。 --わざマシンの中身が『RS』準拠になったため、原作でわざマシンとして覚えられた技を中心に教えられるようになっている。~ 一部を除いて、無料で技を覚えられるがその機会は一度きりとなっている。また、各地に点在するためすべての教え人を把握するには攻略サイトなどを頼らないと厳しい。 --当時対戦環境で最強クラスだったメタグロスが教え技で「だいばくはつ」を会得するなど、第3世代の対戦バランスに大きな影響を与えた。 --また、最初に貰えるポケモン三匹(いわゆる御三家)の専用技も解禁された。 ---それぞれに対応したタイプの技の中では最も高い威力を持つ究極の技……とされるが、反動が発生してしまうため正直使い勝手は悪い。 ---以後の作品では恒例としてこの「究極技」を教えて貰えるスポットが用意されている。なお、本作でこの技を教えてもらえるのは初代御三家のみ。 --教え技のラインナップは本作から着々と変化しているが、「ちきゅうなげ」など本作と『エメラルド』限定のものもいくらか存在。 ---その限定技を覚えたポケモンは続編以降の対戦環境にも影響を与えていた。『[[ORAS>ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア]]』では「過去作から連れてきたポケモンはレーティングバトルで使用不可」のルールが原則的なものとなっているため、日の目を見る機会は少なくなった。 ---- **評価点 -ボックス機能の改善 --セレクトを押してカーソルを黄色にした後、ボタンを長押しすることでまとめて移動できるようになった。 --もちものをせいりできるようになった。 -『RS』に合わせて、持ち歩けるどうぐの容量が増加。 --原作ではパソコンに預けられる分を含めても常にカツカツだったため、嬉しい変更点。 --その代わりとしてか、預けられる道具が量も種類も低下。預けられないたいせつなものやボールは並び替えができるし、わざマシンやきのみは専用の入れ物があるので大して気にならないが。 -バトルサーチャーの登場。 --このアイテムを使うと、一度戦ったフィールドのトレーナーと再戦できるため、これまでシリーズ通しての問題とされてきた資金や経験値稼ぎに革命をもたらした。ストーリー進行度に応じてレベルが上がる・進化する・手持ちが増えるなどの変化も楽しめる。 ---一度使用したら歩いて充電する必要がある・屋外でしか使えないと言った制限もある。 --好評だったためか、後に『[[DPt>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』でも登場した。 -ワイヤレスアダプタを用いた無線通信が可能となった。 --有効範囲は数メートル程度だが、一つのテーブルを囲むくらいなら十分。本作のパッケージに同梱された(後に同梱されていないソフト単品版も発売された)。 --従来は3人以上での通信では複数の通信ケーブルを接続する必要があるため接触不良が頻発していたが、安定した通信が可能になった。 --通信ケーブルは4人通信が限界だったが、ワイヤレスアダプタを使ったミニゲームでは最大5人でのプレイに対応している。 --ワイヤレス通信のロビーとして「ユニオンルーム」が登場。ここでも通信交換や、制限ルールではあるが対戦も可能となっている。 --もちろん本作は通信ケーブルにも対応している。ワイヤレス非対応の『RS』と通信するならケーブルは必須である。 -道具毎に固有のイラストがゲーム中に表示されるようになった。CD媒体のような「わざマシン」や栄養ドリンクの様な「タウリン」など、道具の一つ一つを眺めるのが楽しい。 -エンディング後の追加シナリオが終了した後、ポケモンリーグに挑むと強化四天王と戦う事が出来る。 --手持ちのレベルは10程上がり、第2世代のポケモンが手持ちに加えられるなどの強化を得た。後の作品でも同様の要素が採用されている。 ---- **賛否両論点 -ゲームバランスの変化 --『金銀』『RS』を経て、わざの増加、威力/命中/効果の変更や、「とくせい」の登場など様々な要素が追加された。また、原作でおざなりだったAIも賢くなったほか、原作で猛威を奮ったケンタロス、「はかいこうせん」や「ふぶき」といった技の命中率・効果、素早さ依存の急所率なども修正・弱体化されている。~ 単純なリメイク作とは異なり、他の作品に合わせての変更なので仕方ない点もあるが、ストーリー攻略から通信対戦に至るまで従来と同様のプレイは通用しない。新鮮な感覚でプレイできるとも言えるので単純な欠点ではないが、懐かしさから手に取った場合は馴染めない可能性も。 --本編ストーリーでは全体的に難易度が向上。 ---原作からNPCの持っているポケモンやそのレベルは変化していないが、こちらが低レベルでもAIによって対処しやすかった原作に比べ、その隙がなくなって対処がしにくくなった終盤のボス戦で苦戦しやすい。 ---ジムリーダーや四天王などのポケモンは、原作がレベル習得技+わざマシンが少しだったのに対し、こちらはどれも習得している技が強化されている。~ わざマシンのラインナップ変更によって、ジムリーダーからもらえるわざマシン(=そのジムジーダーのポケモンが覚えているわざマシン)も変化しており、全体的にジムリーダーは強化された傾向にある。そのせいで、後述するような問題点も生まれてしまった。 ---その一方で、サカキの原作での切り札のサイドンがなぜか進化前のサイホーンになっている、化石から復元したポケモンのレベルが30→5で即戦力にならないなど、設定ミスと思わしきものや妙な改変が目立つ。 --原作と比べるとトレーナーの繰り出すポケモンの技が多彩となり、結果として弱点を突かれる機会が大幅に増えている。このため御三家の中では、弱点の少ないゼニガメが相対的に強化されたとも言える。 ---- **問題点 -最初にヒトカゲを選んだ場合のタケシ戦の難易度が上がった。 --原作ではヒトカゲを選ぶと相性で不利な岩タイプ使いのタケシに苦戦しやすかったとの声があったが、タケシのポケモンはヒトカゲの弱点を突いてこないためそれほど厳しい相手でもなかった。 --そのためか、ヒトカゲが岩タイプに相性のいい「メタルクロー」を覚えられるようになった。 ---だが、その「メタルクロー」は自分の攻撃と相手の防御の値でダメージ計算をする技なので、防御の高い岩タイプには大したダメージが与えられない。~ 半減されてしまう「ひのこ」で攻撃するよりはマシだが、ダメージの差は僅かでしかない。 ---逆に、もらえるわざマシンの変化で''原作では岩技を覚えていなかったタケシのポケモンが岩技を使うようになった。''ヒトカゲは弱点を突かれ、他に対策となりえたバタフリーも封殺されてしまうこととなった。 --『ピカチュウ』版と同じく、タケシ対策となるマンキーが序盤で捕まえられるようになったので、存在を知っていればだいぶ楽になる。 //---また、『ピカチュウ』版以降レベル12で「にどげり」を覚えるようになったニドランも有効である。ニドランは弱点に地面タイプがあるが、岩技は使っても地面技までは使わないため弱点を突かれることもない。 //↑ニドランは出現場所が3番道路と原作と異なり、タケシ戦の時点では捕まえられませんのでxo。 //ヒトカゲが「メタルクロー」「ひのこ」を使ったときのイワークへダメージを比較したところ、「メタルクロー」の方が少しダメージが大きかったので修正。 -特定の場所でダウジングマシンを使うことで手に入る道具があるが、その場所は基本的にノーヒントである。 --1歩でもずれるとダウジングマシンを使用しても何も反応しない。直接調べた場合も同様である。 --ある重要人物やポケモンがいた場所がヒントにはなってはいるのだが、分からないまま逃してしまうことも多い。 ---この方法で手に入る道具は、育成に重要な「きょうせいギブス」、なつき度上げに肝心の「やすらぎのすず」、他にも「たべのこし」「ポイントマックス」「せいなるはい」と有用なものばかりなのも難点。 -あらすじ機能 --ストーリー進行を忘れてしまった際等の救済処置……のはずなのだが、ショップでの買い物がいちいち記録されるなど内容はあまり有用とは言えない。 --またスキップはできるものの表示できなくすることは不可能なので起動時には必ず表示されるのが煩わしい。厳選などでリセットを繰り返している際は特に邪魔。 -ナナシマ関連 --上記のナナシマでのイベントが従来のストーリーに編入されている。任意で後回しにすることができるが、島に上陸してしまうとイベントをクリアするまで戻れなくなる。 --島間・カントーから島の移動が面倒 ---カントー地方・1~3のしま・4~5のしま・6~7のしまでマップが分割され、「そらをとぶ」はその区域しか移動できない。他の区域に行けるのは船着き場の船のみ。 --全体的に内容が薄い。島の数だけ内容を分散した結果と言える。 ---マップは各島端から端まで草むらと水路と簡素なダンジョンのみで複雑なダンジョンやジムのような施設はない。ジョウトのポケモンが一部出現・野良トレーナーのレベルが上っただけなので、なおさらシナリオの薄さと移動のめんどくささを感じる。~ 一応ロケット団残党戦や四天王カンナのサブストーリーが追加されており、ロケット団残党のうち数人は『金銀』の幹部らしき人物がいたりとファンサービス要素はあるのだが、正直ボリューム不足。~ 『初代』の直接の続編である『金銀』の要素を掘り下げるならもう少し追加要素が欲しかったところ。 --ナナシマに出現するジョウトのポケモンは、通常の野生がLv.30後半~50なのに対し、何故かLv.10~20程度とレベルが低い。 ---特に、ヤンヤンマやヨーギラスなど捕獲率が低いポケモンは素投げが通用しにくく、HP削りがしづらい。 //↑単に捕獲率が低いだけで特別問題視する点ではないかと //↑そこCOするとレベルが低いことがなぜ問題なのか説明不足になる。 --4のしまの育て屋のみでポケモンのタマゴが見つけられるが、育て屋前のスペースが狭いのでタマゴが見つかるまでの待機が面倒。島自体も狭いので孵化もしにくい。 ---厳選環境としては劣悪の一言。『RSE』と通信できるなら、そちらでやった方がはるかに効率がいい。 -全国図鑑の入手に関して --全国図鑑にするには殿堂入りすることに加え、ポケモンを60種類以上捕まえる必要がある。それなりの種類を捕まえたり進化させる必要があるため、時間も手間もかかる。 ---前述のとおり、全国図鑑にしないと4~7のしまに行けないので、育て屋の利用や強化四天王との戦闘が行えない。 --全国図鑑にするまでゴルバット、ラッキーなど『金銀』以降で進化形が追加されたポケモンは進化ができない(進化画面になっても強制的に中断させられる)。 ---また、全国図鑑入手までは原作で登場した151匹しか手に入らないので、他のカセットから通信交換を用いてタマゴを送ることもできない。上記と同じ理由と思われるが、これを利用しタマゴから産まれたポケモンでシナリオを進めるプレイができないので自由度が低い。 --また、原作では殿堂入りするだけで入れた「ハナダのどうくつ」も、ネットワークマシンを完成させないと入れないようになっている。 -ライコウ・エンテイ・スイクン関連 --一度会わないと図鑑の分布による捕捉ができないため、遭遇するのに一苦労する。 ---マップを切り替えつつ、ゴールドスプレーを使っても手探りであることには変わりなく、運が悪いと数時間かけても会えない。 --ライコウ・エンテイは相変わらず「ほえる」持ち ---安定した捕獲作業に移るには、何度も遭遇してほえるのPPを枯らすしかない。一応、高レベルのソーナンス((特性「かげふみ」で技無しで逃走不可にできる))が入手可能になったことで、幾分かマシになってはいるが。 --個体値が低い ---なんと『RS』のラティオス・ラティアスと同じく、個体値((ポケモン1匹ごとに異なるステータスの補正値。0~31の32段階。))がほぼ最低ランクで固定され、HPは通常通り0~31だが、攻撃は0~7、他は''全て0''。真剣な対戦で用いるには弱過ぎるとまではいかないがやはり気になる。スイクンに至ってはこのせいで似通ったステータスのミロカロスのほぼ下位互換になってしまっている。 ---『コロシアム』ではこれら3匹が厳選可能なので、厳選はそちらで行うのが定石。 -第2世代以降のポケモンはこのソフトでは捕まえられないものが多いため、GBA版の全国図鑑を完成させるにはかなりの手間がかかる。それらのポケモンのほとんどは『コロシアム』や『RSE』などで集めなければならない。 --『コロシアム』『XD』の通常のプレイで面倒ながらも入手できるホウオウ・ルギアも幻のポケモン扱い(図鑑完成に影響しない)であるのはせめてもの救いか。 --また、『RSE』で初登場したポケモンは幻かつ配信限定であるデオキシス、それとソーナノとルリリしか入手できないため、交換での入手が必須。 ---ただし、(ルリリの進化後である)マリルはリーフグリーンのみ出現。ファイアレッドではソーナノのみ。 -ミニゲームのほとんどは1人でプレイできない。 --きのみを「こな」に変える「きのみクラッシュ」は通信プレイ限定。これで手に入るこなはアイテムと交換できるので、一人プレイではそこからの入手ができなくなる。 ---貴重な「ポイントアップ」を無制限に入手できる手段となっているので、対戦をやりこむ上では重要性が高い。 //全てのきのみは粉にできる、粉には交換以外の用途はない --「ミニポケモンでジャンプ」「ドードリオのきのみどり」ら2つのミニゲームも同様。それどころか、後者のミニゲームに至っては3人以上でないと遊べない。 ---こちらの景品はきのみだが、きのみ栽培ができない今作では貴重なため何とも惜しい。また、これで一定以上のスコアを出すことがトレーナーカードのランクアップの条件になっている。人によってはかなり厳しい項目だろう。 --『エメラルド』にも同様に3つのミニゲームは収録されているが、一人では遊べないという点は相変わらずである。ただしトレーナーカードのランクアップには影響しない。 -『RS』と比べテンポが悪化 --文字のフォントが大きくなって見やすくはなったが、そのせいで変なところで改行が入るようになった。 ---一番わかりやすいのが特性の「いかく」。相手からいかくを受けた場合、「あいての○○のいかくで△△のこうげきがさがった!」という文章になるが、~ RSの場合は、 あいての ○○の いかくで △△の こうげきが さがった! ---と一画面に収まっているのに対し、本作では、 あいての ○○の いかくで △△の▼ こうげきりょくが さがった! ---となり、ニックネームの文字数に関係なく一画面に収まらなくなり、ボタン送りを強要されてしまう。特性の「かいりきバサミ」で攻撃低下を防いでもメッセージ送りが必要となる。~ その上、NPCトレーナーの使うガーディやアーボなどの特性が全て「いかく」固定であることが煩わしさに拍車をかけている。 ---他にも、ゴーストタイプが使う「のろい」もRSからメッセージが短縮されたのにもかかわらず、同じことが起きてしまう。 --フィールドアップでどうぐを使うとミニアニメが挿入される。ポケモンの頭にわざマシンをセットして技を覚えさせたり、道具を使う際になつき度が高いほど近くによって来るなど、触れ合いを意識した要素である。 ---途中でスキップできるもののオフ機能はない。普段は気にならないが、連続してどうぐを使うとさすがにテンポが悪くなる。 //元々の赤緑には無かった要素についての不満を難点として扱うのは違う気もするが、とりあえず見出しで分離 -通信対戦のBGMがなぜか『RS』のもの。&br()今回のトレーナー戦BGMは非常に質の良いアレンジであるのに、対人戦で聴くことができない残念な仕様である。 -時計機能がない --進化条件に時間のかかわるイーブイを「エーフィ」「ブラッキー」に進化させることができない。だが、イーブイ自体が時計機能のある『RSE』には登場しないため、両ポケモンを手に入れるには''イーブイを『RSE』か『XD』に送って進化させてから戻す''、もしくは『コロシアム』から連れてくるという手間をかける必要がある。 --手に入れられるきのみの種類が少なく、さらに栽培できないため増やすこともできない。入手方法も落ちているものを拾うか(特定の場所のものは復活する)、ものひろいの特性を使うぐらいしかない。 --ポケルスに感染しない。時間経過がないためにいつまでも消えることがない(これ自体は反則的なプラス要素とも言える)。 --これと関係してか、『金銀』では時間制限のあったナナミのけづくろいも、本作では一定の歩数を歩けば日に何度でもやってもらえる。 ---- **総評 ゲーム業界に革新を起こした『赤緑』のリメイク作だけあって安定した出来である。~ システムを『RS』に合わせて互換性を持たせた他、初心者向けの要素が多く追加されて遊びやすくなっている。~ リメイク作品としては、日本国内においては『[[HGSS>ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー]]』に次ぎ、歴代2位のセールスを記録している。~ その一方で、初代からのファンは新要素の追加を蛇足と見ているものも少なくないし、その新要素自体も物足りない部分がある。~ また、やり込みプレイヤーからは孵化厳選のしにくさや全国図鑑完成のわずわらしさなども指摘されている。~ ポケモンシリーズ初のリメイク作品で粗いところも少なくなく、後続のリメイクと比較するとどうしても不親切さを感じてしまうだろう。~ それでも、旧作と互換を切った『RS』で離れてしまったユーザーを復帰させることには成功した。 ---- **余談 -GBAでは『青』と『ピカチュウ』のリメイクは発売されなかったが、エンディングでそれらのパッケージ風グラフィックを見ることができる。 --ちなみに、『ファイアレッド』は『赤緑』版、『リーフグリーン』の図鑑説明文は『青』版のものになっている。 --このように、以後のリメイク作品でも原作に登場したポケモンはリメイク前の図鑑説明文が収録されている。 -何らかの連動によって解放されるはずだったと思われる要素・没データが非常に多い。追加マップが薄いのはこれらが没になったのも原因かもしれない。 //変化の洞窟・7の島の民家。なお印の林はもともと何も無いらしい -初代世代ならご存じ「クチバのトラック」が残っている上に、ちょっとした隠しアイテムまで仕込まれている。相変わらずシナリオ途中で通信交換を使わなければ見られないが。 -劇場版前売り券でデオキシス、2004年のイベント配布でホウオウ・ルギアの出現する新規マップに行けた。 --デオキシスのフォルムチェンジは本作で初導入された。第三世代ではバージョンごとに異なる外見とパラメータになるという仕様だったが、四世代以降はそれぞれのソフト内で任意の形態にできるようになっている。 --なお、デオキシス戦は当時ここでしか聞けなかった新規BGMが流れた。すぐにマスターボールを投げてちゃんと聞かなかった人も結構いそうだが… ---後に『ORAS』のデオキシス戦でこの曲がアレンジされて再使用されている。 -第2~3世代のポケモンのグラフィックはほとんど『RSE』と共通である中、何故かヒメグマだけは新たにグラフィックが描き下ろされている。 --ポーズが座り姿から立ち姿に改められている。旧ポーズのままだと上述のミニゲーム「ミニポケモンでジャンプ」での動きが不自然になるため変更されたと思われる。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //任天堂,ポケットモンスターシリーズ,ポケモン,ゲームボーイアドバンス,GBA,リメイク作&bold(){}

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