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ダイソー ザ・ゲームシリーズNo.40 ふしぎな森のポコラ - (2015/07/06 (月) 20:09:12) の1つ前との変更点

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*ダイソー ザ・ゲームシリーズNo.40 ふしぎな森のポコラ 【だいそー ざ・げーむしりずなんばーよんじゅう ふしぎなもりのぽこら】 |ジャンル|アクション|&image(http://uraro.sakura.ne.jp/sblo_files/ura-game/image/ura-game-2009-01-06T03:14:56-16.jpg,height=160)| |対応機種|Windows 98Me/XP|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|ダイソー(株式会社大創産業)|~| |開発元|リズソフト|~| |発売日|2003年|~| |定価|100円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 株式会社大創産業。全ての商品に「ザ・○○」と題することで有名な100円ショップ、ダイソーを日本全国に展開している広島県の株式会社である。~ ダイソー差現在では、さまざまな日用品を取り扱うイメージが強い。~ だが、かつては広島県などの郊外にある一部の大規模なダイソーの実店舗で、どういうわけかWindowsで動作するゲームを、作者及び権利者のライセンスのもと「ダイソー ザ・ゲームシリーズ」と題し、インストールCDという販売形態で、もちろん100円で発売していた。 本作はそんな「ダイソー ザ・ゲームシリーズ」に属し、その結果として100円ショップが発売元となったという稀有な商業作品のゲームである。 **特徴 -夏美という女の子が、うさぎとたぬきを足して二で割ったような不思議な生き物「ポコラ」を追いかけて捕まえるという筋書き。 -トップビューアクションゲームで、ファミコンの『[[愛戦士ニコル]]』やアーケードの『怒』のような空から見た視点。 --主人公である夏美を操作して、制限時間内に決められた数のポコラを捕まえるルール。 ---ステージごとにノルマとなるポコラの数は違い、またポコラも多くの種類が存在するため、戦略的に捕まえる必要がある。 --しかも障害物で転んだりするとタイムロスになるので、これまた戦略的によけなければいけない。 -操作は方向キーで東西南北に歩くほかに、加速とジャンプの2ボタン制。デフォルトでは加速はXキーに、ジャンプはZキーに割り当てられている。 --方向キーを押しながら加速キーを押すとかなりの速さで走ることができる。 ---ただし本作は慣性があるため、曲がり角は直角に曲がれない(弧を描いて曲がらないといけない。)ほか、立ち止まっている状態から最高速度になるまでのタイムラグが存在する。さらに急ブレーキをかける場合には逆方向に方向キーを押さないといけない。 ---またジャンプも重要で、ステージには切り株や小川といった障害物が多数配置されているので、ジャンプで飛び越えるべきである。 -本作には「コスチューム」という要素もあり、着せ替えることで最高速度や滑りやすさ等の性能が変化する。 -ゲームの難易度は最初はもっとも簡単なモードしか遊べないが、ひととおりクリアすると他の難易度も選択できる。 **評価点 -まず第一に、ルールが極めて単純でわかりやすい。 --ルールは「ポコラを制限時間内に捕まえる」というもの。誰でもすぐに分かるので、始めやすい。 -それでいて慣性という要素が、よそのトップビューアクションゲームにはない難しさと面白さを生んでいる。 --加えて、操作の面でもダッシュとジャンプを組み合わせて様々なあくしょんを繰り出せるため、臨機応変に対処する楽しさがある。 ---結果として癖が強いがゲームバランスは繊細なものとなり、プレイヤーは上達を感じやすくなった。 -コスチュームの着せ替えも楽しい。 --戦略的に進めるためにとことん性能重視でいくか、それともおしゃれ重視でいくか。プレイヤーに選択の幅を広げさせた。 -タイムアタックやノーミスチャレンジ、さらにはコスチューム縛りプレイなどのやりこみ要素も豊富。 -そして何より本作最大の見所は、その世界観。 --本作のタイトルにもなっているポコラはもちろんのこと、主人公の夏美や敵のいのししウリボーも登場人物は全てかわいらしい。 --また舞台もほのぼのとした里山で、100円のゲームにしてはグラフィックが凝っている。ひとたびぷれいすると日本人特有の郷愁に駆られることうけあい。 ---BGMもセミの鳴き声や川のせせらぎを用いてその郷愁をうまく演出しており、高い評価を得ている。 **問題点 -入手困難。 --本作は権利問題や製造コストの関係からか、ダイソーでは現在取り扱っていない。そのため、本作のCDを入手するのはほぼ不可能といってよい。 ---ただし、ダイソーが本作の権利を手放したのか、本作は現在は同人のフリーゲームとして配布されているので、そちらを遊ぶのも手である。 -これは問題点という程でもないが、制限時間内に十分な数のポコラを捕まえられないとゲームオーバーになるのだが、その画面は夕焼けをバックに母親に連れられ帰路につくというもの。切ない。 **総評 ルールやステージ構成はいい意味で簡単。~ そして可愛らしくとっつきやすい世界観だが、操作がいい意味で複雑。~ 本作はゲームバランスが繊細であるゆえ、後述するように今でも広島県で愛されるほどの完成度を誇っている。~ 都会の雑踏や喧騒に疲れた時に、本作を遊んでみるのはいかがだろうか。 **余談 -先にも述べたが、本作は現在では同人のフリーゲームとして配布されているが、このページで扱っているダイソー版とは異なる部分が見受けられる。そして、素のままでも十分面白いが、有料のアドオン(事実上のダウンロード・コンテンツ)を追加すると、完全版ともいうべき絶大なやりこみ度を誇る作品となる。 --追加要素。 ---障害物や地形がプレイのたびに勝手に配置されるものや、制限時間なしでのんびり遊べるものなど、多種多様な追加ステージが遊べる。 ---新しいコスチュームが登場する。 ---夏美にセリフが付く。 --削除要素。 ---ダイソー版にはあった一部ステージやコスチュームが削除されている。 -本作はよく「1988年のアニメ映画『となりのトトロ』に登場する追いかけっこシーンと雰囲気が似ている」と指摘されるが、それもそのはず。 --ベクターソフトニュースによる本作の同人フリーゲーム版についてのいんたびゅーによると、作者はそのシーンを見て「これをゲームにしたら面白いのではないだろうか。」という動機の元本作を生み出したからである。 -本作はどういうわけか、広島県のダイソーの店舗ではかなりの力を入れて大々的に売り出された。その結果として本作は、広島県で小中学生を中心にかなりのスマッシュヒットを叩き出したという。 --そのためか広島県では地域差こそあれど、小中学生のあいだで本作の知名度がかなり高く、2000年代には広島県の学校における運動会や学芸会などのイベントポスターなどで、しょっちゅうポコラが描かれた。 ---インターネット上ではよく「町で見かけた東方」と題して、同人ゲーム『東方プロジェクト』が一般市民にまで知れ渡っているとしょっちゅうネタにされている。この場合はまさにそれと似た「町で見かけたポコラ」である。 ---広島県のポコラ人気はそれだけではない。なんと驚くべきことに、2015年現在もなお広島県の小中学生の間では本作の同人フリーゲーム版が広く遊ばれている(記事作成者談)。 ---きっと多くの学校で代々受け継がれてきたのだろう、本作のファンなら誰でも嬉しいものである。 ---そしてそのポコラ人気は、本作が時代を超えて愛されるだけのポテンシャルを秘めた素晴らしい出来である何よりの証拠と言えよう。
*ダイソー ザ・ゲームシリーズNo.40 ふしぎな森のポコラ 【だいそー ざ・げーむしりずなんばーよんじゅう ふしぎなもりのぽこら】 |ジャンル|アクション|&image(http://uraro.sakura.ne.jp/sblo_files/ura-game/image/ura-game-2009-01-06T03:14:56-16.jpg,height=160)| |対応機種|Windows 98/Me/XP|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|ダイソー(大創産業)|~| |開発元|リズソフト|~| |発売日|2003年|~| |定価|100円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要 株式会社大創産業は、全ての商品に「ザ・○○」と題することで有名な100円ショップ「ダイソー」を日本全国に展開している広島県の企業である。~ ダイソー差現在では、さまざまな日用品を取り扱うイメージが強い。~ だが、かつては広島県などの郊外にある一部の大規模なダイソーの実店舗で、どういうわけかWindowsで動作するゲームを、作者及び権利者のライセンスのもと「ダイソー ザ・ゲームシリーズ」と題し、インストールCDという販売形態で、もちろん100円で発売していた。 本作はそんな「ダイソー ザ・ゲームシリーズ」に属し、その結果として100円ショップが発売元となったという稀有な商業作品のゲームである。 **特徴 -夏美という女の子が、うさぎとたぬきを足して二で割ったような不思議な生き物「ポコラ」を追いかけて捕まえるという筋書き。 -トップビューアクションゲームで、ファミコンの『[[愛戦士ニコル]]』やアーケードの『怒』のような空から見た視点。 --主人公である夏美を操作して、制限時間内に決められた数のポコラを捕まえるルール。 ---ステージごとにノルマとなるポコラの数は違い、またポコラも多くの種類が存在するため、戦略的に捕まえる必要がある。 --しかも障害物で転んだりするとタイムロスになるので、同じく戦略的によけなければならない。 -操作は方向キーで東西南北に歩くほかに、加速とジャンプの2ボタン制。デフォルトでは加速はXキーに、ジャンプはZキーに割り当てられている。 --方向キーを押しながら加速キーを押すとかなりの速さで走ることができる。 ---ただし本作は慣性があるため、曲がり角は直角に曲がれない(弧を描いて曲がらなければならない)。ほか、立ち止まっている状態から最高速度になるまでのタイムラグが存在する。さらに急ブレーキをかける場合には逆方向に方向キーを押さなければならない。 ---またジャンプも重要で、ステージには切り株や小川といった障害物が多数配置されているので、ジャンプで飛び越えるべきである。 -本作には「コスチューム」という要素もあり、着せ替えることで最高速度や滑りやすさ等の性能が変化する。 -ゲームの難易度は最初はもっとも簡単なモードしか遊べないが、ひと通りクリアすると他の難易度も選択できる。 **評価点 -まず第一に、ルールが極めて単純でわかりやすい。 --ルールは「ポコラを制限時間内に捕まえる」というもの。誰でもすぐに分かるので、始めやすい。 -それでいて慣性という要素が、よそのトップビューアクションゲームにはない難しさと面白さを生んでいる。 --加えて、操作の面でもダッシュとジャンプを組み合わせて様々なアクションを繰り出せるため、臨機応変に対処する楽しさがある。 ---結果として癖が強いがゲームバランスは繊細なものとなり、プレイヤーは上達を感じやすくなった。 -コスチュームの着せ替えも楽しい。 --戦略的に進めるためにとことん性能重視でいくか、それともおしゃれ重視でいくか。プレイヤーに選択の幅を広げさせた。 -タイムアタックやノーミスチャレンジ、さらにはコスチューム縛りプレイなどのやりこみ要素も豊富。 -そして何より本作最大の見所は、その世界観。 --本作のタイトルにもなっているポコラはもちろんのこと、主人公の夏美や敵のいのししウリボーも登場人物は全てかわいらしい。 --また舞台もほのぼのとした里山で、100円のゲームにしてはグラフィックが凝っている。ひとたびプレイすると日本人特有の郷愁に駆られることうけあい。 ---BGMも、セミの鳴き声や川のせせらぎを用いてその郷愁をうまく演出しており、高い評価を得ている。 **問題点 -入手困難。 --本作は権利問題や製造コストの関係からか、ダイソーでは現在取り扱っていない。そのため、本作のCDを入手するのはほぼ不可能といってよい。 ---ただし、ダイソーが本作の権利を手放したのか、本作は現在は同人のフリーゲームとして配布されているので、そちらを遊ぶのも手である。 -これは問題点という程でもないが、制限時間内に十分な数のポコラを捕まえられないとゲームオーバーになるのだが、その画面は夕焼けをバックに母親に連れられ帰路につくというもの。切ない。 **総評 ルールやステージ構成はいい意味で簡単。~ そして可愛らしくとっつきやすい世界観だが、操作がいい意味で複雑。~ 本作はゲームバランスが繊細であるゆえ、後述するように今でも広島県で愛されるほどの完成度を誇っている。~ 都会の雑踏や喧騒に疲れた時に、本作を遊んでみるのはいかがだろうか。 **余談 -先にも述べたが、本作は現在では同人のフリーゲームとして配布されているが、このページで扱っているダイソー版とは異なる部分が見受けられる。そして、素のままでも十分面白いが、有料のアドオン(事実上のダウンロード・コンテンツ)を追加すると、完全版ともいうべき絶大なやりこみ度を誇る作品となる。 --追加要素。 ---障害物や地形がプレイのたびに勝手に配置されるものや、制限時間なしでのんびり遊べるものなど、多種多様な追加ステージが遊べる。 ---新しいコスチュームが登場する。 ---夏美にセリフが付く。 --削除要素。 ---ダイソー版にはあった一部ステージやコスチュームが削除されている。 -本作はよく「1988年のアニメ映画『となりのトトロ』に登場する追いかけっこシーンと雰囲気が似ている」と指摘されるが、それもそのはず。 --ベクターソフトニュースによる本作の同人フリーゲーム版についてのインタビューによると、作者はそのシーンを見て「これをゲームにしたら面白いのではないだろうか」という動機の元本作を生み出したからである。 -本作はどういうわけか、広島県のダイソーの店舗ではかなりの力を入れて大々的に売り出された。その結果として本作は、広島県で小中学生を中心にかなりのスマッシュヒットを叩き出したという。 --そのためか広島県では地域差こそあれど、小中学生のあいだで本作の知名度がかなり高く、2000年代には広島県の学校における運動会や学芸会などのイベントポスターなどで、頻繁にポコラが描かれた。 ---インターネット上ではよく「町で見かけた東方」と題して、同人ゲーム『東方Project』が一般市民にまで知れ渡っている、とよくネタにされている。この場合はまさにそれと似た「町で見かけたポコラ」である。 ---広島県のポコラ人気はそれだけではない。なんと驚くべきことに、2015年現在もなお、広島県の小中学生の間では本作の同人版が広く遊ばれている(記事作成者談)。 ---きっと多くの学校で代々受け継がれてきたと思われる。本作のファンなら誰でも嬉しいものである。 ---そしてそのポコラ人気は、本作が時代を超えて愛されるだけのポテンシャルを秘めた素晴らしい出来である何よりの証拠と言えよう。

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