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*ガンダムブレイカー3 【がんだむぶれいかーすりー】 |ジャンル|創壊共闘アクション|&amazon(B01A8I12BO)|&amazon(B01A8I11Y2)| |対応機種|プレイステーション4&br;プレイステーション・ヴィータ|~|~| |メディア|【PS4】BD-ROM&br;【PSV】PlayStation Vitaカード|~|~| |発売元|バンダイナムコエンターテインメント|~|~| |開発元|クラフト&マイスター|~|~| |発売日|2016年3月3日|~|~| |定価|単品版(パッケージ/ダウンロード)&br;【PS4】7,600円&br;【PSV】6,800円&br;|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|ガンプラゲー第三作&br;ビルダーズパーツによる無限のカスタマイズ性&br;サポートキャラとしてSDガンダム追加|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ガンダムゲームリンク>ガンダムシリーズ]]''| //基本情報欄の枠数を修正しました。問題がありましたら差し戻しお願いします。 //騎士ガンダムの話はただの一ステージの話だし作品全体のアピールポイントとして記載するのはどうかと ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ガンプラアクションゲーム『ガンダムブレイカー』シリーズの第3作目。これまでのシリーズ作品とコンセプトは何ら変わらず、良いところはそのままに、悪かった部分は改善され、さらなる進化を遂げた。 **特徴 ***ストーリー刷新 今までの「ガンプラシミュレーター」という設定はそのままだが、キャラクターや世界観はより現実感のあるものへと刷新された。~ 今回は、宇宙エレベーター(軌道エレベーター)が完成した世界で、ゲーセン通いのプレイヤーがヒロインにスカウトされ、衰退した地元商店街の立て直しのため、ヒロインが創設したガンプラバトルチームに参加して様々な大会に挑戦し、商店街の名を広めていくというものである。 ***SDガンダムの登場 サポートキャラとしてSDガンダム・BB戦士が新登場する。~ NPC専用ではあるものの自機と同様にカラーカスタマイズが可能で、騎士ガンダム、武者頑駄無、コマンドガンダムなどなどツボを押さえたラインナップ12種類((DLCで1機追加された))があり、初めは騎士ガンダムしかないが、ストーリーやビルダーズレベルを上げるなどで新たなスタイルを獲得できる。~ 物語の中では「トイボット」と呼ばれる家庭用のペットロボットのような存在であり、喋ることはないが、ガンプラシミュレータ上では普通に言葉を話す。 ***システム面の進化 収録機体数が増えたのはもちろん、今回から新たに「ビルダーズパーツ」と呼ばれる単品パーツの装備が可能になった。~ ガトリングガンやビット、対艦刀、ビーム砲などを機体の各所に装備できる。これによって自分好みの機体にカスタマイズでき、また、パーツごとの固定武器を気にせずカスタマイズができるようになり、自由度が広がった(後述)。~ **評価点 ***過去最高の自由な「俺ガンプラ」 -パーツ・武器の性能の差やアクションの装備制限、パーツのスキルに関する制限のほとんどが撤廃された。 --前作までは機体ごとに差があった各パーツであるが、今回はいずれも''初期性能が同一''に設定された。今までは機体ではジムとガンダムとストライクフリーダム、武装ではザクマシンガンとツインバスターライフルとアトミックバズーカではそれぞれパーツの基本性能自体に差があったが、今作ではそんなことはなく、レベル1の状態でのステータスは全く同じに設定された。 --ビームライフルやバズーカ、サーベルなどの武装ごとに決められていたEXアクション、及び月光蝶やサテライトキャノン、クアンタムバーストといった前作までは特定のパーツの装備が必要だったバーストアクションは、今作では一定回数使用することで装備制限が撤廃される仕様に変更された。 ---マシンガンを持っていてもバズーカのEXアクションを行うことができるため、「通常攻撃ではマシンガンが使いやすいが、いざというときはバズーカのEXアクションで状況を打開したい」というように、自分の扱いやすさに合わせてカスタマイズが可能。 ---原作を再現したものはもちろん、''「月光蝶で文明を破壊するダブルオークアンタ」や「クアンタムバーストで対話する∀ガンダム」''などといった原作からかけ離れたカスタマイズさえも実現可能である。 --これにより、前作までの機体にありがちだった「最終的にはみんな同じような見た目になる」ということがなくなり、強化やスキル構成で細かい差が出るようになったため、プレイヤー個人単位での差別化に成功している。 ---特に2では、バーストで強力だった「クアンタムバースト」を使いたいがために多くのプレイヤーがダブルオークアンタの体パーツを装備する現象が多く見られたため「没個性」という声が多かったことから、この変更は特に好評である。 --さらに「フェイズシフト装甲」や「ツインドライヴシステム」といった前作までは一部のパーツのみについていた固有アビリティも、合成で他のパーツに引き継げるようになったため、ジムやザクにフェイズシフト装甲を搭載するといったこともできる。 --本作からザク腕シールドやジェスタ肩シールドといった「ガンプラ本体と一体化している盾」は対応する腕部やバックパックなどを組むことで使用可能になった。もちろん「ザクにガンダムシールド」というような組み合わせも今まで通り使用可能である。 ---前作までは一部パーツを除いて基本的に防御力微増などの恩恵が得られる程度で正式なシールドとしては使用できず、完全にお飾り同然のパーツだった。 ---「ブリッツガンダムのトリケロス」や「ガンダムデスサイズヘルのアクティブクローク」などがシールドとして使用可能になった点はファンからも好評である。 --SDガンダムにもEXアクションがウェア(見た目)ひとつにつき1種類設定されており、対応したウェアで一定回数出撃することで、自機のEXアクションに加えることができる。 -ビルダーズパーツによるカスタム幅の拡大 --今作で新たに登場したシステムで、対艦刀やビットなどの武装、追加スラスターなどのオプション、ブレードアンテナなどの装飾といった様々なパーツを後付けで装備できる。 ---パーツの装備個所なに一部制限はあるが、設定されたキャパシティ内でなら組み合わせに制約はないため、火砲で全身を固めた機体や、ビット・ファンネルで雨あられと攻撃を浴びせる機体などが作成できる。 ---さらに、GNドライヴなどもこのビルダーズパーツに含まれており、装備することでトランザムのEXアクションが使用可能になるなど、こちらでもカスタマイズ幅の拡大に一役買っている。勿論カラー変更可能であるため、機体の外観や統一性を損なうこともない。 --ビルダーズパーツはある程度の位置調整とサイズ変更が可能なため、上手く使えばガンプラの見た目そのものを変えるカスタマイズが可能になった。 ***よりパーツが手に入りやすくなったミッション -ホットスポットシステム --一度クリアしたことのあるミッションでランダムに発生する現象。これが発生したミッションは、出現する敵機体が従来とは異なるものに変化する。 ---クリア時より難易度が上昇し、ドロップするパーツが高性能のものに変化するほか、ホットスポットでしか出現しない敵もいるため積極的に挑戦して損はない。また、乱入してくるエース機体も変化する。このため、飽きを感じさせにくくなっている。 -乱入する敵エースの変化 --今回は「ガンプラバトル大会」という設定のため、ミッションの要所で出現する敵エースも他の参加者がカスタマイズしたガンプラということになっている。そのため、倒すとドロップするパーツも武装もバラバラである。敵エース機体のレパートリーも複数あり、さらに前述のホットスポット出現によっても変化するため、同じパーツばかりが集まってしまうということもない。 ***王道を行くストーリーと魅力的なキャラ。 -本作のストーリーモードは上記の通りにガンプラバトル大会で活躍し商店街を復興させる・・・と『プラモ狂四郎』などのガンプラ漫画のようなベタ過ぎるストーリーだがそれがガンプラ世代には親しみやすくなっている。 --キャラクターもヒロインで模型店の娘のミサやチームのエンジニアとなるふしだらな中年のカドマツなど魅力のあるキャラが多い。 --さらにSD機体を操縦する「ロボ太」の外装はSDガンダムの「騎士ガンダム」そのままで声優も松本保則氏となっている。 ***ハンターモード -今作では他のプレイヤーの作成しアップロードされた機体と戦う「ハンターモード」が実装されている。相手を倒せばストーリーモードと同じくパーツに加え事前に設定された賞金が手に入る。序盤からプレイ可能。 --見た目優先の機体や他の作品の再現機体、ネタ機体などがあるのでちょくちょく覗いてみるのも面白い。また愛機をアップロードすれば自分の愛機と戦うことも出来る様になる((アップロード後、最大10分位で反映される)) --ネット環境がなくてもプレイすることが可能で、その場合は事前に用意された機体のみになる。((但しネット環境があるとランキング補正で最大200%の賞金補正がかかるのネット環境があるプレイヤーとないプレイヤーとで懐事情に差が出る。)) ***その他 -『鉄血のオルフェンズ』や『サンダーボルト』などのタイムリーな作品をはじめとして、収録機体数はさらに増加。風雲再起(ウマ型MS・SFS)など、ヒト型ではない機体も収録している。 -パーツが各部位で複数所持できるようになった。 --これまではパーツは1機体の一つの部位につき1個しか所持できず、カスタマイズも共通だったため、他の機体に使おうとするといちいち色を塗りなおすなどの作業が必要だったが、今回は目的別に強化して使い分けることが可能になり、面倒な作業は不要。 -パーツが外れた時、自動で戻ってくるようになった。 --2まではその場に立ち止まってパーツを引き寄せる操作をしなければならなかったが、今回は一定時間でひとりでに戻ってくる。そのため、パーツを引き寄せている最中に攻撃されてさらに状況が悪化する、といった事故が少なくなった。 -テーマ曲は今回もBACK-ONが歌っており、ゲームのテーマとマッチしていて好評である。 -''異常なまでの再現度を誇る対サタンガンダム戦'' --昨今のゲームで何かと劇中再現に恵まれる騎士ガンダムだが、本作では珍しくOVA第一巻の再現としてサタンガンダム戦が実装。なお、サタンガンダムの声優も勿論松本氏である。 ---『[[スーパーロボット大戦BX]]』では第四章の『光の騎士』、『[[ガンダム無双3]]』では第二章の『伝説の巨人』が再現されていたが、意外にも素のサタンガンダムが登場する機会はなかった。本作はこの手の再現としては初めての例であると言える。 ---台詞の再現度も高く、騎士ガンダムになりきったロボ太が、主人公とヒロインを「戦士ガンキャノン」「僧侶ガンタンク」と呼ぶなどノリノリである。 ---また、BGMには[[大いなる遺産>SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産]]のボス戦やOVAの楽曲がアレンジされる形で用いられている。 **賛否両論点 //賛否両論点と問題点は一緒くたにするのは好ましくないようです。 -前作では発売後のDLC配信が無料であったため好評であったが、今作は第1弾を除き有料になった。五回に分けて配信され全てのDLCの合計金額は5,500円((期間限定のシーズンパスを購入していた場合は5000円))と新規ソフト並みの価格となっている。欲しい機体が収録されたDLCのみ個別に購入することも出来る。 --ただ、追加ガンプラは全部で20機(うち1機はSD随伴機)、新規ビルダーズパーツの追加、新しいストーリーモード、新規強化アイテムの追加があるためかなりのボリュームとなっている。 ---DLC第2弾で追加されたビルダーズパーツには「ガンダムビルドファイターズA」に登場したマーキュリーレヴが登場したことで話題になった。 ---DLC第3弾は初代のステージがプレイできる上、本作が初代から30年後という事が判明しているなどシリーズファンへのサービスとなっている。 --ちなみにDLCを購入しなくてもDLCを購入しているユーザーと一緒にプレイすればDLCミッションにチャレンジ出来、新規強化アイテムも入手できる。 -2で登場していた固定砲台や特定の武装を無効化するジャマーといった各種のトラップは今回削除されてしまっている。これについては面白みに欠けるとするか事故が減ってプレイが快適になったかで意見が分かれるところである。 -誰も守らないレギュレーション --今作はガンプラの大会で決勝大会は3人一組のチーム戦という設定なのだが高難易度でNPCチームは最初こそ3人一組で戦うのだが復活すると4人に増えて復活すると言うルール違反を平然としてくる。それについて誰も突っ込まない。 ---が、しかしプレイヤー側もマルチプレイ時には4人でプレイ出来てしまうのだが……。 -ムービーに反映されないNPC --前作はNPC機体が変更できなかったが、今作では一回クリアしたステージは変更出来るようになったのは良いのだがムービーには一切反映されない。 **問題点 -2でも問題となったテンポの悪さが改善されていない。 --今作では敵が全体的に固めであり、なかなか倒れてくれないことも多い。このため、時間をとられがちである。ミッション中の敵の出現のしかたも2と変わっていないため、1ミッションがやたらと長く感じる原因になってしまっている。 --特に「フィールドにある敵のコアを破壊する」「ステージのどこかにあるモノリスを破壊する」などのターゲットが設定されたミッションは、いずれも付近の敵を倒さなければそれらのターゲットを破壊できない。結果として、すべてのミッションで「敵を全滅させる」ことだけがクリアの条件であり、作業ゲーになってしまっている。 -パーツのアビリティについてはシステム的にまだストレスの残る部分が多い。 --特に、ゲームの中ではパーツアビリティの具体的な効果(上昇値など)についての説明が一切ない。((現在はアップデートによりゲーム中でも効果は確認できるようになっている。)) ---これに関しては、アビリティの数が膨大で説明書に書ききれなかったためなのか、アビリティの効果まとめを公式HPに貼り出すという謎の対応がとられている。同じ効果を持つアビリティでも効果量に若干の差はあるため、最初のうちは、どのアビリティが一番よいのかいちいち公式HPを見ないとわからない。 --また、ビルダーズランクを上げるとアビリティが付与された状態のパーツがドロップするようになるが、付与されるアビリティ及びそのレベルは完全ランダム。このため、思うように欲しいアビリティが集まらないことも多い。今作では敵が固いこともあって武器の威力を上げるアビリティが要となってくるが、顕著まではいかないものの難易度に差が出てしまうことにもつながる。 --ソート機能がないので必要なアビリティを探す際は全てのパーツを一巡する必要が出てくる。 -ストーリーは最初こそ期待感のある進行だが、中盤から大会に連続して出る展開になると途端に単調になり、変わり映えしないステージの繰り返しになる。 --ストーリー中でのライバルとは、バトルすることこそ何度かあるが、結局最後まで決着が付かないまま終わってしまうため、煮え切らない思いをしたプレイヤーも多い。 --そのうえ、前作と比較すると巨大MAやPGなどの大型機体が固定で出現するミッションが少ない(PG機体が敵エースとして乱入することはある)ため、手ごたえのあるミッションそのものが目減りしている。 -今作ではMGの機体パーツはストーリーを一度クリアするまで出現しない。 --ストーリークリア後はMGのパーツがドロップするミッションをプレイできるようになるが、実際はドロップするパーツとミッションの難易度が変わっただけで、ストーリーはまた初めからである。 -SDガンダムはあくまでもサポートキャラとして連れていけるだけで自分で操作はできない。 --頭身が違う以上、操作システムを落とし込むのが難しいのだろうがぜひとも実現してほしかったところ。 --全5章のうち1章と4章には連れて行くことが出来ない。専用EXアクションの取得のためにはSDガンダムを一定回数連れて行く必要があるのだが、特に長い4章で連れていけないのは痛手である。 **総評 3作目ということでシステム的にはかなり完成されたものとなっている。~ 不満点は残るが、ガンプラのゲームとしてはこれ以上ないほどの自由度を得た作品であり、これまで遊んできたプレイヤーならば手に取って損はないはずである。 ぜひとも、自分が夢見た自分だけのモビルスーツを、ガンプラとして形にしてみていただきたい。 **余談 本作でもカスタマイズコンテストが行われており中には「ガンダムA(エース)」で連載中の漫画「ガンダムビルドファイターズA-R(アメイジングレディ)」と「機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST(ダスト)」に登場するオリジナルMSをカスタマイズするという企画もあった。
*ガンダムブレイカー3 【がんだむぶれいかーすりー】 |ジャンル|創壊共闘アクション|&amazon(B01A8I12BO)|&amazon(B01A8I11Y2)| |対応機種|プレイステーション4&br;プレイステーション・ヴィータ|~|~| |メディア|【PS4】BD-ROM&br;【PSV】PlayStation Vitaカード|~|~| |発売元|バンダイナムコエンターテインメント|~|~| |開発元|クラフト&マイスター|~|~| |発売日|2016年3月3日|~|~| |定価|単品版(パッケージ/ダウンロード)&br;【PS4】7,600円&br;【PSV】6,800円&br;|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|ガンプラゲー第三作&br;ビルダーズパーツによる無限のカスタマイズ性&br;サポートキャラとしてSDガンダム追加|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ガンダムゲームリンク>ガンダムシリーズ]]''| //基本情報欄の枠数を修正しました。問題がありましたら差し戻しお願いします。 //騎士ガンダムの話はただの一ステージの話だし作品全体のアピールポイントとして記載するのはどうかと ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ガンプラアクションゲーム『ガンダムブレイカー』シリーズの第3作目。これまでのシリーズ作品とコンセプトは何ら変わらず、良いところはそのままに、悪かった部分は改善され、さらなる進化を遂げた。 **特徴 ***ストーリー刷新 今までの「ガンプラシミュレーター」という設定はそのままだが、キャラクターや世界観はより現実感のあるものへと刷新された。~ 今回は、宇宙エレベーター(軌道エレベーター)が完成した世界で、ゲーセン通いのプレイヤーがヒロインにスカウトされ、衰退した地元商店街の立て直しのため、ヒロインが創設したガンプラバトルチームに参加して様々な大会に挑戦し、商店街の名を広めていくというものである。 ***SDガンダムの登場 サポートキャラとしてSDガンダム・BB戦士が新登場する。~ NPC専用ではあるものの自機と同様にカラーカスタマイズが可能で、騎士ガンダム、武者頑駄無、コマンドガンダムなどなどツボを押さえたラインナップ12種類((DLCで1機追加された))があり、初めは騎士ガンダムしかないが、ストーリーやビルダーズレベルを上げるなどで新たなスタイルを獲得できる。~ 物語の中では「トイボット」と呼ばれる家庭用のペットロボットのような存在であり、喋ることはないが、ガンプラシミュレータ上では普通に言葉を話す。 ***システム面の進化 収録機体数が増えたのはもちろん、今回から新たに「ビルダーズパーツ」と呼ばれる単品パーツの装備が可能になった。~ ガトリングガンやビット、対艦刀、ビーム砲などを機体の各所に装備できる。これによって自分好みの機体にカスタマイズでき、また、パーツごとの固定武器を気にせずカスタマイズができるようになり、自由度が広がった(後述)。~ **評価点 ***過去最高の自由な「俺ガンプラ」 -パーツ・武器の性能の差やアクションの装備制限、パーツのスキルに関する制限のほとんどが撤廃された。 --前作までは機体ごとに差があった各パーツであるが、今回はいずれも''初期性能が同一''に設定された。今までは機体ではジムとガンダムとストライクフリーダム、武装ではザクマシンガンとツインバスターライフルとアトミックバズーカではそれぞれパーツの基本性能自体に差があったが、今作ではそんなことはなく、レベル1の状態でのステータスは全く同じに設定された。 --ビームライフルやバズーカ、サーベルなどの武装ごとに決められていたEXアクション、及び月光蝶やサテライトキャノン、クアンタムバーストといった前作までは特定のパーツの装備が必要だったバーストアクションは、今作では一定回数使用することで装備制限が撤廃される仕様に変更された。 ---マシンガンを持っていてもバズーカのEXアクションを行うことができるため、「通常攻撃ではマシンガンが使いやすいが、いざというときはバズーカのEXアクションで状況を打開したい」というように、自分の扱いやすさに合わせてカスタマイズが可能。 ---原作を再現したものはもちろん、''「月光蝶で文明を破壊するダブルオークアンタ」や「クアンタムバーストで対話する∀ガンダム」''などといった原作からかけ離れたカスタマイズさえも実現可能である。 --これにより、前作までの機体にありがちだった「最終的にはみんな同じような見た目になる」ということがなくなり、強化やスキル構成で細かい差が出るようになったため、プレイヤー個人単位での差別化に成功している。 ---特に2では、バーストで強力だった「クアンタムバースト」を使いたいがために多くのプレイヤーがダブルオークアンタの体パーツを装備する現象が多く見られたため「没個性」という声が多かったことから、この変更は特に好評である。 --さらに「フェイズシフト装甲」や「ツインドライヴシステム」といった前作までは一部のパーツのみについていた固有アビリティも、合成で他のパーツに引き継げるようになったため、ジムやザクにフェイズシフト装甲を搭載するといったこともできる。 --本作からザク腕シールドやジェスタ肩シールドといった「ガンプラ本体と一体化している盾」は対応する腕部やバックパックなどを組むことで使用可能になった。もちろん「ザクにガンダムシールド」というような組み合わせも今まで通り使用可能である。 ---前作までは一部パーツを除いて基本的に防御力微増などの恩恵が得られる程度で正式なシールドとしては使用できず、完全にお飾り同然のパーツだった。 ---「ブリッツガンダムのトリケロス」や「ガンダムデスサイズヘルのアクティブクローク」などがシールドとして使用可能になった点はファンからも好評である。 --SDガンダムにもEXアクションがウェア(見た目)ひとつにつき1種類設定されており、対応したウェアで一定回数出撃することで、自機のEXアクションに加えることができる。 -ビルダーズパーツによるカスタム幅の拡大 --今作で新たに登場したシステムで、対艦刀やビットなどの武装、追加スラスターなどのオプション、ブレードアンテナなどの装飾といった様々なパーツを後付けで装備できる。 ---パーツの装備個所なに一部制限はあるが、設定されたキャパシティ内でなら組み合わせに制約はないため、火砲で全身を固めた機体や、ビット・ファンネルで雨あられと攻撃を浴びせる機体などが作成できる。 ---さらに、GNドライヴなどもこのビルダーズパーツに含まれており、装備することでトランザムのEXアクションが使用可能になるなど、こちらでもカスタマイズ幅の拡大に一役買っている。勿論カラー変更可能であるため、機体の外観や統一性を損なうこともない。 --ビルダーズパーツはある程度の位置調整とサイズ変更が可能なため、上手く使えばガンプラの見た目そのものを変えるカスタマイズが可能になった。 ***よりパーツが手に入りやすくなったミッション -ホットスポットシステム --一度クリアしたことのあるミッションでランダムに発生する現象。これが発生したミッションは、出現する敵機体が従来とは異なるものに変化する。 ---クリア時より難易度が上昇し、ドロップするパーツが高性能のものに変化するほか、ホットスポットでしか出現しない敵もいるため積極的に挑戦して損はない。また、乱入してくるエース機体も変化する。このため、飽きを感じさせにくくなっている。 -乱入する敵エースの変化 --今回は「ガンプラバトル大会」という設定のため、ミッションの要所で出現する敵エースも他の参加者がカスタマイズしたガンプラということになっている。そのため、倒すとドロップするパーツも武装もバラバラである。敵エース機体のレパートリーも複数あり、さらに前述のホットスポット出現によっても変化するため、同じパーツばかりが集まってしまうということもない。 ***戦闘システムのさらなる強化 -基本的な所は変わらないが遊びやすくなっている。 --例えば『2』ではオプション装備のスロット操作が『十字キーを押した後、アナログスティックで装備を変更する』という操作が今作では装備できる数を減らし、十字キーの操作だけで変更できるようになった。 --また、ロングライフルなどはターゲットモード専用になっていたが本作では全ての武器がロックオンモードとターゲットモードに切り替え可能になっている。 -ガンプラのアビリティも増えている。その上、固有アビリティ以外は重複するため1つのアビリティを全てのパーツに付け、強化すれば高い性能が獲得できる。 --例えば『敵にダメージを与えると覚醒ゲージが増える』というスキルは重複させれば攻撃を当てるだけで覚醒ゲージが増えるだけでなく覚醒中でダメージを与えると覚醒時間を延長する事が出来るようになる。 ***王道を行くストーリーと魅力的なキャラ。 -本作のストーリーモードは上記の通りにガンプラバトル大会で活躍し商店街を復興させる・・・と『プラモ狂四郎』などのガンプラ漫画のようなベタ過ぎるストーリーだがそれがガンプラ世代には親しみやすくなっている。 --キャラクターもヒロインで模型店の娘のミサやチームのエンジニアとなるふしだらな中年のカドマツなど魅力のあるキャラが多い。 --さらにトイボット「ロボ太」の外装はSDガンダムの「騎士ガンダム」そのままで声優も松本保則氏となっている。 ***ハンターモード -今作では他のプレイヤーの作成しアップロードされた機体と戦う「ハンターモード」が実装されている。相手を倒せばストーリーモードと同じくパーツに加え事前に設定された賞金が手に入る。序盤からプレイ可能。 --見た目優先の機体や他の作品の再現機体、ネタ機体などがあるのでちょくちょく覗いてみるのも面白い。また愛機をアップロードすれば自分の愛機と戦うことも出来る様になる((アップロード後、最大10分位で反映される)) --ネット環境がなくてもプレイすることが可能で、その場合は事前に用意された機体のみになる。((但しネット環境があるとランキング補正で最大200%の賞金補正がかかるのネット環境があるプレイヤーとないプレイヤーとで懐事情に差が出る。)) ***その他 -『鉄血のオルフェンズ』や『サンダーボルト』などのタイムリーな作品をはじめとして、収録機体数はさらに増加。風雲再起(ウマ型MS・SFS)など、ヒト型ではない機体も収録している。 -パーツが各部位で複数所持できるようになった。 --これまではパーツは1機体の一つの部位につき1個しか所持できず、カスタマイズも共通だったため、他の機体に使おうとするといちいち色を塗りなおすなどの作業が必要だったが、今回は目的別に強化して使い分けることが可能になり、面倒な作業は不要。 -パーツが外れた時、自動で戻ってくるようになった。 --2まではその場に立ち止まってパーツを引き寄せる操作をしなければならなかったが、今回は一定時間でひとりでに戻ってくる。そのため、パーツを引き寄せている最中に攻撃されてさらに状況が悪化する、といった事故が少なくなった。 -テーマ曲は今回もBACK-ONが歌っており、ゲームのテーマとマッチしていて好評である。 -''異常なまでの再現度を誇る対サタンガンダム戦'' --昨今のゲームで何かと劇中再現に恵まれる騎士ガンダムだが、本作では珍しくOVA第一巻の再現としてサタンガンダム戦が実装。なお、サタンガンダムの声優も勿論松本氏である。 ---『[[スーパーロボット大戦BX]]』では第四章の『光の騎士』、『[[ガンダム無双3]]』では第二章の『伝説の巨人』が再現されていたが、意外にも素のサタンガンダムが登場する機会はなかった。本作はこの手の再現としては初めての例であると言える。 ---台詞の再現度も高く、騎士ガンダムになりきったロボ太が、主人公とヒロインを「戦士ガンキャノン」「僧侶ガンタンク」と呼ぶなどノリノリである。 ---また、BGMには[[大いなる遺産>SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産]]のボス戦やOVAの楽曲がアレンジされる形で用いられている。 **賛否両論点 //賛否両論点と問題点は一緒くたにするのは好ましくないようです。 -前作では発売後のDLC配信が無料であったため好評であったが、今作は第1弾を除き有料になった。五回に分けて配信され全てのDLCの合計金額は5,500円((期間限定のシーズンパスを購入していた場合は5000円))と新規ソフト並みの価格となっている。欲しい機体が収録されたDLCのみ個別に購入することも出来る。 --ただ、追加ガンプラは全部で20機(うち1機はSD随伴機)、新規ビルダーズパーツの追加、新しいストーリーモード、新規強化アイテムの追加があるためかなりのボリュームとなっている。 ---DLC第2弾で追加されたビルダーズパーツには「ガンダムビルドファイターズA」に登場したマーキュリーレヴが登場したことで話題になった。 ---DLC第3弾は初代のステージがプレイできる上、本作が初代から30年後という事が判明しているなどシリーズファンへのサービスとなっている。 --ちなみにDLCを購入しなくてもDLCを購入しているユーザーと一緒にプレイすればDLCミッションにチャレンジ出来、新規強化アイテムも入手できる。 -2で登場していた固定砲台や特定の武装を無効化するジャマーといった各種のトラップは今回削除されてしまっている。これについては面白みに欠けるとするか事故が減ってプレイが快適になったかで意見が分かれるところである。 -誰も守らないレギュレーション --今作はガンプラの大会で決勝大会は3人一組のチーム戦という設定なのだが高難易度でNPCチームは最初こそ3人一組で戦うのだが復活すると4人に増えて復活すると言うルール違反を平然としてくる。それについて誰も突っ込まない。 ---が、しかしプレイヤー側もマルチプレイ時には4人でプレイ出来てしまうのだが……。 -ムービーに反映されないNPC --前作はNPC機体が変更できなかったが、今作では一回クリアしたステージは変更出来るようになったのは良いのだがムービーには一切反映されない。 **問題点 -2でも問題となったテンポの悪さが改善されていない。 --今作では敵が全体的に固めであり、なかなか倒れてくれないことも多い。このため、時間をとられがちである。ミッション中の敵の出現のしかたも2と変わっていないため、1ミッションがやたらと長く感じる原因になってしまっている。 --特に「フィールドにある敵のコアを破壊する」「ステージのどこかにあるモノリスを破壊する」などのターゲットが設定されたミッションは、いずれも付近の敵を倒さなければそれらのターゲットを破壊できない。結果として、すべてのミッションで「敵を全滅させる」ことだけがクリアの条件であり、作業ゲーになってしまっている。 -パーツのアビリティについてはシステム的にまだストレスの残る部分が多い。 --特に、ゲームの中ではパーツアビリティの具体的な効果(上昇値など)についての説明が一切ない。((現在はアップデートによりゲーム中でも効果は確認できるようになっている。)) ---これに関しては、アビリティの数が膨大で説明書に書ききれなかったためなのか、アビリティの効果まとめを公式HPに貼り出すという謎の対応がとられている。同じ効果を持つアビリティでも効果量に若干の差はあるため、最初のうちは、どのアビリティが一番よいのかいちいち公式HPを見ないとわからない。 --また、ビルダーズランクを上げるとアビリティが付与された状態のパーツがドロップするようになるが、付与されるアビリティ及びそのレベルは完全ランダム。このため、思うように欲しいアビリティが集まらないことも多い。今作では敵が固いこともあって武器の威力を上げるアビリティが要となってくるが、顕著まではいかないものの難易度に差が出てしまうことにもつながる。 --ソート機能がないので必要なアビリティを探す際は全てのパーツを一巡する必要が出てくる。 -ストーリーは最初こそ期待感のある進行だが、中盤から大会に連続して出る展開になると途端に単調になり、変わり映えしないステージの繰り返しになる。 --ストーリー中でのライバルとは、バトルすることこそ何度かあるが、結局最後まで決着が付かないまま終わってしまうため、煮え切らない思いをしたプレイヤーも多い。 --そのうえ、前作と比較すると巨大MAやPGなどの大型機体が固定で出現するミッションが少ない(PG機体が敵エースとして乱入することはある)ため、手ごたえのあるミッションそのものが目減りしている。 -今作ではMGの機体パーツはストーリーを一度クリアするまで出現しない。 --ストーリークリア後はMGのパーツがドロップするミッションをプレイできるようになるが、実際はドロップするパーツとミッションの難易度が変わっただけで、ストーリーはまた初めからである。 -SDガンダムはあくまでもサポートキャラとして連れていけるだけで自分で操作はできない。 --頭身が違う以上、操作システムを落とし込むのが難しいのだろうがぜひとも実現してほしかったところ。 --全5章のうち1章と4章には連れて行くことが出来ない。専用EXアクションの取得のためにはSDガンダムを一定回数連れて行く必要があるのだが、特に長い4章で連れていけないのは痛手である。 **総評 3作目ということでシステム的にはかなり完成されたものとなっている。~ 不満点は残るが、ガンプラのゲームとしてはこれ以上ないほどの自由度を得た作品であり、これまで遊んできたプレイヤーならば手に取って損はないはずである。 ぜひとも、自分が夢見た自分だけのモビルスーツを、ガンプラとして形にしてみていただきたい。 **余談 本作でもカスタマイズコンテストが行われており中には「ガンダムA(エース)」で連載中の漫画「ガンダムビルドファイターズA-R(アメイジングレディ)」と「機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST(ダスト)」に登場するオリジナルMSをカスタマイズするという企画もあった。

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