「チョコボレーシング ~幻界へのロード~」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

チョコボレーシング ~幻界へのロード~ - (2020/08/20 (木) 14:27:31) の最新版との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*チョコボレーシング ~幻界へのロード~ 【ちょこぼれーしんぐ げんかいへのろーど】 |ジャンル|レーシング|&amazon(B00005U0MJ)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売・開発元|スクウェア|~| |発売日|1999年3月18日|~| |定価|6,090円|~| |廉価版|PS one Books:2001年12月20日/2,500円|~| |配信|ゲームアーカイブス:2009年2月20日/600円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズリンク>ファイナルファンタジーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『ファイナルファンタジー』シリーズのマスコットキャラクター、チョコボを主人公としたレーシングゲーム。 『[[チョコボの不思議なダンジョン2]]』発売直後の作品で、いわゆるチョコボシリーズの1作である。~ 『[[スーパーマリオカート]]』『[[クラッシュ・バンディクー レーシング]]』等と同系統の、純粋にテクニックを競うよりはアイテムで補助・妨害などを行えるパーティーゲームに近い雰囲気の作品となっている。 **ゲームモード -ストーリーモード --チョコボとモーグリが仲間達と出会いながら、不思議な光る石の謎を追う物語。ストーリーを周回するごとにキャラクターエディットができ、隠しキャラが1人ずつ解禁される。 -グランプリモード --ストーリーで走ったコースを4つ好きに選んで走る。全てのコースで1位を取ればベヒーモス・クラスが解禁され、また全て一位を取ればバハムートクラスが、さらにそこでも一位を取ればミラーモードが解禁される。 ---ミラーモードは文字通り、コースの左右が逆転するモード。 -バーサスモード --1対1で走るモード。 -リレーモード --こちらも1対1だが、こちらはラップごとにキャラを変えて走る。 **レーサー紹介 #region(レーサー紹介) -チョコボ --お馴染み主人公、緑のスカーフを身に付けたチョコボ。自身の足ではなくシドの開発した「ジェット・ブレードCR」(足に直接つけるローラーブレードのようなマシン)でレースに参戦。 --主人公らしくスタンダードな性能。固有アビリティは「ダッシュ」。 -モーグリ --青いマフラーをしたモーグリ。従来のシリーズより狡賢い性格になっており、一人称も「ボク」。シドが%%やっつけで%%開発したスクーター「モグ・スルーR2」でレースに参加。 --チョコボより少しスピードが遅いが軽快な動きと小さい当たり判定が特徴な軽量級。固有アビリティは「はばたき」。 -ゴーレム --村の出口を守る門番。頑固だが純粋な性格。マシンは「ロックルーザーV8」。 --いわゆる重量級。アビリティは「グリプル」。 -ゴブリン --ミスリル鉱山を根城にしていた盗賊。マシンは「ゴブトロッコH4」。 --軽量級だが、スピードに優れる代わりグリップがあまり良くない。アビリティは「ぶんどる」。 -黒魔道士 --まよいの森にある薄暗い「黒の館」の主である黒魔導士。空を飛ぶ雲「魔雲」に乗ってレースに参戦する。 --飛行型としては最高速に優れる代わりに加速とグリップに欠ける。そのアビリティは「魔石アップ」。 -白魔道士 --ミシディアに住む白魔導士の少女。空飛ぶ雲「ホーリー・カーペット」で参戦。 --黒魔道士に比べ最高速で劣るが軽快な動きが特徴。アビリティは「バリア」。 -デブチョコボ --名前のとおり太った食いしん坊の白いチョコボ。関西弁で喋る。マシンは「DEV・トライシクル」。 --加速は遅いものの、非常にグリップが強く安定感がある重量級。アビリティは「魔石あずかり」。 -ベヒーモス --グルグ火山に生息する魔獣。幻獣王の命によりかけらの1つを守護していた。マシンはキャタピラ装甲車のような「ベヒーメタル99式」。 --加速に長けた重量級。アビリティは「突進」。 #region(隠しレーサー(ストーリーモード)) -バハムート --ストーリーモードの最終ボス。幻獣たちの住む世界、幻界の主である幻獣王。マシンに乗らず、自身の翼「ドラゴン ウイング」で飛行する。 --ボスキャラらしく最高速・加速共に最高レベル。アビリティは「メガフレア」。 -スコール --ストーリーモード2周目の最終ボス戦後に乱入してくるキャラクター。『[[ファイナルファンタジーVIII]]』よりゲスト参戦。マシンは「テンペスト」。((原作のデリングシティにて爆走する際に乗った車と思われる。)) --最高速はバハムート以上だが、その他の能力が低いという極端な性能。アビリティは「ガンブレード」。 --尚、スコール及び後述の隠しレーサーはエディットが不可能。 #endregion #region(隠しレーサー(ネタバレ)) いずれも周回クリアを重ねると隠しコマンドで出現するオマケ扱いであり、個別の顔グラフィックのアイコン等は用意されていない。~ 個別の専用アビリティやマシン名表示も無い。 -シドタンク --『[[チョコボの不思議なダンジョン2]]』よりゲスト参戦。シドが操るタンク。 -ムンバ --『[[ファイナルファンタジーVIII]]』よりゲスト参戦。自分の足で走る。 -クラウド --『[[ファイナルファンタジーVII]]』よりゲスト参戦。マシンは「ハーディ=デイトナ」((名前表示は無し。原作でクラウドが神羅ビルを脱出するときに乗ったバイク。『アドベントチルドレン』のフェンリルとは別物。))。 -サボテンダー --『[[ファイナルファンタジーVI]]』よりゲスト参戦。自分の足で走る。 -Aya --『[[パラサイト・イヴ>Parasite Eve]]』よりゲスト参戦。マシンは「パトカー」((名前表示は無し。原作でAya刑事がマップ移動の際に乗っていたパトカーと思われる。))。 -初代チョコボ --『[[ファイナルファンタジーII]]』よりゲスト参戦。文字通り原作のドット絵のままでの出場で、自分の足で走る。 -インビンシブル --『[[ファイナルファンタジーIII]]』よりゲスト参戦。飛空艇(巨大戦艦)で、初代チョコボ同様原作通りのドット絵で描写されている。。 -ジャック --『とびだせ大作戦』よりゲスト参戦。自分の足で走る。 #endregion #endregion **特徴 ***操作 基本的にはマリオカートとほぼ同じ感覚の操作が可能だが、以下のような違いがある。 -常時浮遊特性のあるキャラクターの存在 --オフロード地形による摩擦効果を受けず、一部のトラップ効果を無視できる。 ---それと引き換えに、大ジャンプの着地後や、一部コースの地形において接触した際に大きくバウンドするなどして操作しづらくなる。~ また、地形穴やコース脇の落下穴をやり過ごすことは不可能で、他のマシン同様、普通に落下する。 -ドリフトが非常に簡単。 --コーナリング中にブレーキボタンを押すだけでよく、初心者でもドリフトを駆使した走りが可能である。 --そのぶん、一部のコースはドリフト習得前提の難易度となっている。 -スピンターボ --上級者向けのテクニック。 --長時間ドリフトを続けるとマリオカートのようにスピンしてしまうが、このスピンで一回転した後にアクセルを入れると、その方向に急加速する。 --わざとスピンしてスピンターボを使った方が速く走れる場合が多いが、狙った方向に進むのは難しく、下手すればあらぬ方向にコースアウトしてしまう危険性もある、ハイリスクハイリターンなテクニック。 ---更に、ドリフト状態で一直線に走行する「直線ドリフト」というテクニックもある。上手く直ドリからスピンターボに繋げられれば更に速く走れるが、狙った角度に直線ドリフトするのは難しく、操作を誤れば壁に激突してしまいやすい。 ***魔石とアビリティ -マリオカートのアイテムに相当する「''魔石''」。 -「ファイア」「ブリザド」「サンダー」「ヘイスト」「ミニマム」「アルテマ」「リフレク」「死の宣告」の8種類。 --多くのものは同系統のものを連続獲得することで魔石同士が合体してパワーアップし、最大3段階にパワーアップする。 ---例えば前方に炎を飛ばす「ファイア」の魔石を複数個集めると、「ファイア→ファイラ→ファイガ」というシリーズお馴染みのランクアップとなる。 ---「死の宣告」と「リフレク」は同種を取ってもランクアップしない。 --一度に持つことができる魔石は最大3個まで。ただし、上位魔法の魔石は合成された状態でも個数分カウントされる。 ---例えばファイラは見た目は1個だが、実際にはファイア2個分の扱いのため、この段階で所持できるのはもう1つまで。つまり、最高ランクのガ系魔法を持っていると他に魔法を所持できない。 ---これに伴い、魔石は基本的に拾う前になんの種類か確認できるようになっている。ただし、コース上ではランダムにあたる「?」の魔石も見られる。 --最高ランクまで上げるのは大変だが、その分威力は申し分なく命中もほぼ確実、さらに自分以外のレーサー全員に攻撃するようになる。 ---ただし、持っているだけで1個につき1回だけ攻撃を防御する「リフレク」の魔石もある。この場合わざと弱い魔法を撃って防御を剥がすなどの工夫が必要。 --また、魔石を持っている相手に後ろからぶつかると、その魔石を奪い取ることができる。地味に重要なテクニックである。 -基本的に、次に紹介する魔石のリストで(?を除き)下に行くほど強力な魔石とされ、順位が下であればあるほど下の石が出現しやすい((周回遅れと走っている場合など、トップなのにアルテマを見かけることもある。))。?から出現する魔石も同様の仕様となっている。ちなみに、ストーリーモードでの出現順と一致している。 #region(各魔石紹介) -''ヘイスト'':最高速度を上昇させ、キャラクターを強制的に加速させる魔石。 --ヘイスト:1秒ほど加速する。アビリティの突進相当。 --ヘイスラ:4秒ほど加速する。アビリティのダッシュ相当。 --ヘイスガ:8秒ほど加速する。 ---いずれも加速効果は同じで、持続時間のみ変化する。~ 誤解されやすい点だが「最高速度を引き上げる」という効果は無く「最高速度を決められた数値に変更する」だけ。そのため、もともと最高速度が速いキャラでは大した効果が得られない場合もある。 -''ファイア'' --ファイア:前方に火の玉を飛ばし、当たった相手をクラッシュさせる。弾速は遅い。 --ファイラ:順位が一つ上の相手を狙って、ホーミング性能を持つ火の玉を撃つ。弾速も速くなっており、ほぼ確実に命中する。トップで使った場合は最下位にヒットする --ファイガ:上の順位のキャラ全てを順番にホーミングする火の玉を撃つ。当たると大クラッシュさせる。判定も大きくヒットしやすい。トップで使うと全員にヒットして&bold(){自分にも}当たる。 -''ブリザド'' --ブリザド:踏むとスリップさせる効果を持つ氷のトラップを1個後方に設置する。飛んでいるキャラには無効。 --ブリザラ:ブリザドと同じ氷のトラップを7個一度に後方にばら撒く。 --ブリザガ:相手プレイヤー全てを凍結させて操作不能にし、一定時間または停止すると大クラッシュさせる。リフレクやバリアが無い限りは回避不可。 -''サンダー'' --サンダー:順位が一つ上の相手に雷を落とし、スピンさせる。 --サンダラ:順位が一つ上の相手に雷を落とし、クラッシュさせる。 --サンダガ:相手プレイヤー全てに雷を落とし、大クラッシュさせる。 ---いずれも急激な方向転換や加速を行えば何とか回避は可能。パワーアップするごとに、より回避が困難になる。 -''ミニマム'' --ミニマム:相手プレイヤー全てを小さくしてスピードをダウンさせる。 --ミニマラ:ミニマムよりさらに小さくする。スピードダウン効果もアップ。 --ミニマガ:ミニマラよりさらに小さくする。スピードもかなり遅くなり、相手に接触すると踏み潰されて大きなロスとなる。 ---いずれもバリアやリフレク等で防御しない限り回避は不可能。~ また、重ね掛けが可能。ミニマムで小さくなっているところにさらにもう一度ミニマムの効果を与えると、ミニマラ1回分と同じ効果を与えることができる。最大で3段階目=ミニマガ相当まで。 -''リフレク'' --持っているだけで、魔石による攻撃を一度だけ防ぐことができる。さらにサンダー系、アルテマ系、ミニマム系、死の宣告は相手に跳ね返すことができる。 ---使用すると8秒間バリアが張られ、その間のみ攻撃を一度だけ防ぐ。持っているだけの方が優秀なので、すでに自分が魔石を3個分所持していて新しいものが欲しい時に使う((他には、例えばサンダー→リフレクの順に取得してサンダーを拾う時に、直ぐにサンダラにしたい場合など。ブリザドを踏んだりしても消すことができ、ちゃんとレベルアップされる。))。 -''死の宣告'' --1つ前の順位のプレイヤーに呪いをかけ10カウント後にクラッシュさせる。こちらも防御しない限り回避不可。ただし、カウントダウン中に他のプレイヤーに体当たりすることでそのまま減少中のカウントをなすりつけることができる。 -''アルテマ'' --アルテマ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、スピンさせる。 --アルテラ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、クラッシュさせる。 --アルテガ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、大クラッシュさせる。 ---ストーリーモードをクリアすると通常コースにも出てくるようになる魔石。ただし、出現率は低い。 ---サンダー系に似た効果を持つが、魔石を使用してから発動するまでに数秒かかることと、回避不可能(バリアのみ可)という違いがある。 -''?(ランダム)'' --黒塗りに「?」の文字が描かれた魔石。上記の魔石からランダムで1個獲得する。 ---ストーリーモードではアンロックされている魔石(と、そのコースで新たに追加される魔石)のみ。 ---順位が低いほど強力なものが手に入りやすい(という触れ込み)((逆に言えば順位が低いほどヘイストが出にくくなる。ストーリーモードでハイスコアを狙う場合は注意が必要。))。 #endregion -キャラクターセレクト後、プレイヤーは「''アビリティ''」を選択することができる。 --時間経過で回復するゲージを消費して発動する、特殊能力の位置付け。 --効果は「ダッシュ」「グリップ力アップ」などの基本的なものから「相手からの魔石攻撃防御」「相手から喰らった魔石を自分のものに」などの受身なもの、「持っている魔石を1ランクアップ」といった、自動で発動するタイプもある。 ---各アビリティの性能差は、アビリティが再使用出来るようになるまでのインターバル時間「AGS」によって差別化されている。 ---中には「AGSは非常に遅いが、他のキャラ全員を強制クラッシュさせる(回避不可)」という、極端なものもある。 --基本的にCPUが使うアビリティはキャラクターごとに固定されている。 ---例えばチョコボなら「ダッシュ」、モーグリなら「はばたき」など。 #region(各アビリティ紹介) CPUが使用するアビリティは固定されているが、プレイヤー操作時は任意に選ぶことができる。~ ストーリーモードでは最初からすべてを選ぶことはできず、ストーリーを進めて仲間を増やしていくごとに選択可能なアビリティが増えていく。~ アビリティ名の後の括弧内は、CPU操作時の使用者。 -''ダッシュ(チョコボ)'' --ストーリーモードで最初に使えるアビリティ。4秒ほど急加速する。 -''はばたき(モーグリ)'' --羽が生えて浮遊状態になり、悪路や地上のトラップの効果を無視することができる。~ 白魔導士や黒魔導士など、最初から浮遊しているキャラが使っても(多少のファイア系回避効果以外は)あまり意味がない。~ 効果に乏しい分、AGSが最も速い。 -''グリプル(ゴーレム)'' --一定時間グリップ力がアップする。グリップ性能の低いゴーレムやベヒーモスで使用すると効果が大きく実感できる。 -''ぶんどる(ゴブリン)'' --他のキャラが持っている魔石をランダムに奪い取る。奪えなかった場合でも、ランダムで魔石が1個手に入る。~ パワーアップした魔石を奪い取ることができれば大逆転のきっかけが作れる。 -''魔石アップ(黒魔道士)'' --アビリティゲージが溜まると、自動で持っている魔石をパワーアップさせる。 --複数種類の魔石を持っている場合は、後に取った方の魔石に効果が適用される。(ファイア、サンダーの順に所持していた場合、サンダーがサンダラとなり、魔石の所持数が3つとなる) ---既に最大値までパワーアップした魔石を持っている場合、その魔石を使用して新たな魔石を取得してから効果が発動する。 -''バリア(白魔導士)'' --バリアを張り、魔石による攻撃や、「ぶんどる」「突進」を無効化する(メガフレア、ガンブレードは不可)。無効にできる回数は一回だけだが、効果を受けるまではバリアが持続する。 -''魔石あずかり(デブチョコボ)'' --アビリティゲージが満タンの状態で魔石による攻撃を受けると、受けた攻撃と同じ魔石を貰うことができる。高レベルの魔石の攻撃を受ければ、その分、同じレベルの強力な魔石を貰って反撃することが可能。 --例外として、ブリザラで設置された氷で貰えるのはブリザドの魔石である。 -''突進(ベヒーモス)'' --ダッシュを行い接触した相手をスピンさせる。すでにスピンしている相手に当てれば大クラッシュさせることもできる。 --効果の継続時間はダッシュよりも短いが、その分ゲージが溜まりやすい。 -''メガフレア(バハムート)'' --ストーリーモードをクリアすると使用可能になる。アルテガの魔石と同等の効果を持ち、他のキャラ全員を大クラッシュさせることができる。~ 必ず相手に命中する上、バリアやリフレクの魔石等でも防御できない強力な攻撃アビリティだが、高威力と引き換えにゲージの溜まる時間は遅い。 //--また、一部コース限定となるが、コースアウトの際の復帰時間の方が大クラッシュ時の復帰時間よりも短いため、発動のタイミングを狙ってわざとコースアウトするという回避方法もある。 -''ガンブレード(スコール)'' --ストーリーモードで一定条件を満たすと使用可能になる。 --1位になるまでスピードとグリップ力が向上し、抜いた相手を斬ってクラッシュさせる効果を持つ、逆転効果を持つアビリティ。 --ただし、ゲージの溜まる速度が他のアビリティと比べはるかに遅く、ほぼ1レース中に1回しか使用できない。また、発動中に大クラッシュしてしまうと効果が消失してしまうため、使いどころが重要。 --「1位になるまで」という効果の仕様上、元から1位の状態で使用するとスピードとグリップ力アップの効果が''一瞬''出るだけで終了する。 #endregion ***ストーリーモード 本作のメインのモード。『[[チョコボの不思議なダンジョン2]]』などと同様、チョコボ達を中心とした面々により繰り広げられるストーリー。~ キャラクターの設定やストーリーが異なっているため、『2』とは世界観の繋がりは無い。 -ストーリーデモは飛び出す絵本のような形式となっており、1話毎に本が開かれ、場面が切り替わる際にページがめくれていく。 -ストーリーモードのレースでは、プレイヤーが選んだキャラとライバル・仲間キャラを交えて最大6人で同時に走る。ライバルキャラより上位なら勝利となり次の話に進む。 --ライバルキャラに勝つとそのキャラとアビリティが次の話から使用できるようになり、コース上に出現する魔石の種類も話が進む毎に増えていく。 -ストーリーモードをクリアすると、好きなエディットキャラを1体作成出来る「エディットモード」に入る。 --エディットするキャラを選んだ後、名前を入力してカラーを変更したり、ストーリーモードの成績に応じて得られたポイントを使ってパラメーターのカスタマイズが可能。~ 『[[チョコボスタリオン]]』のような本格派ではないが、ストーリーで入手できるポイントを消費して最速のキャラを目指すという、既存のレースゲームにありそうでなかったモード。 --ポイントはコンティニューしなかったり、各コースを既定のタイムより速くゴールできるかどうかで高くなる。ポイントの最高点は100。 --カスタマイズできるパラメーターは「加速」「最高速」「グリップ力」「ドリフト」「AGS」の5種類。各パラメーターに最大20ポイントまで点数を割り振ることができる。 --テスト走行で性能を確認することもできるので、悪いバランスのまま完了してしまうことがない。 --「ストーリーモードを100点でクリアして、全能力20ポイントのマシンを作れば最速」というわけでもない。最高速を上げすぎるとグリップが最高でもまともに曲がれなくなる等バランスが重要なので、セッティングのバランスは意外と奥が深い。 -2周目のクリアでは、エディットモード終了後にある隠しキャラとのレースに突入する。 --このレースには上記のエディットモードで作成したキャラクターで挑むことになる。さらにこのレースで使用される隠しコースがヘアピンやクランクが満載の高難度コースなので、出来る限り高い点数を取って、最高のマシンで挑みたい。 ---勝利すると、この隠しキャラクターとコースが解禁となる。 **評価点 -熱いデッドヒートが楽しめるレーシング。 --魔石、アビリティ共に性能はかなり強力で、上手く使えばいかなる状況でも逆転の可能性を持つ。CPUもパワーアップ魔石をしっかり使ってくるので、決して油断はできない。 --ドリフトなしでは突破できないコースもあるが、操作は非常に簡単なので慣れれば初心者でも簡単にドリフトができるレーシングゲームとなる。 --キャラクターだけでなく、所持アビリティの組み合わせも考える必要がある。この時点ですでにレースは始まっているのである。 ---例えば、常に飛行している白魔道士・黒魔道士などは障害物を飛んで回避する「はばたき」は無意味。普段より少し高く浮けるがやっぱり無意味。 -レーシングゲームには珍しく、ストーリーモードがある。 --本家FFシリーズほどの重厚さこそ無いが、FFでおなじみの「クリスタル」と「異種族間の絆」をテーマとしつつ、絵本風の演出も相まってどこかほんわかと温かみのある物語になっている。 --モードクリア後にエディットモードの存在によりやりこみ要素としても機能している。 -隠しキャラクターがかなり多い。 --初期から使用できるのはチョコボシリーズ、特に『不思議なダンジョン』シリーズに登場したキャラクターやモンスター達だが、前述の通り、ストーリーモードのクリア回数に応じて次々と隠しキャラクターが登場する。 ---隠しキャラの種類も豊富で性能面でもまじめなものからネタに走ったものまでバラエティ豊か。 #region(隠しキャラクターについて(ネタバレ)) //『[[FF8>ファイナルファンタジーVIII]]』の「スコール」「ムンバ」や『[[FF7>ファイナルファンタジーVII]]』の「クラウド」を始めとして、FFシリーズの常連「サボテンダー」、『[[ファイナルファンタジーIII]]』の「インビンシブル」、『[[チョコボの不思議なダンジョン2]]』の「シドタンク」、『[[ファイナルファンタジーII]]』からは「初代チョコボ」という名前でFFシリーズ初登場時のチョコボが登場する。 //既に上でキャラ紹介されてるのでカット。 -「ムンバ」や「初代チョコボ」は自分の足で走っているが、その性能自体はチョコボに近い。~ そんな中で「サボテンダー」も何故か自分の足で走っており、これが''非常に遅い。''スピンターボを駆使しないとまともに参加すら出来ない。 --対して真逆の性能を持つのが「インビンシブル」で、こちらは''制御できない程の異常な速さを誇る。''加速・最高速性能MAXのエディットキャラでも到底敵わないスピードと浮遊特性を持ち、段差があろうものならそのまま空中へとかっ飛び、%%全力で壁に激突したりコースアウトしていく。%%~ さらにドリフト性能が0なのでドリフトしようとすると即スピンする上、スピンターボやアビリティ、魔石等で加速しようとすると''かえって遅くなる''というかなり強烈な性能をしている。((ちなみにFF3作中(体感では全シリーズ中)最速の飛空艇はインビンジブルではなくノーチラスである(プログラムのバグを利用しているとも言われ、当時のファミコンのスペックでは考えられないようなスピードを実現した。)ため、このチョイスについては疑問を持たれてはいる。が、いずれにせよ、飛空艇なのだから地面を走行するマシンより速いのは当たり前といえば当たり前ではある)) -さらにFFシリーズ以外からも、『[[パラサイト・イヴ>Parasite Eve]]』の「アヤ」((ただし、常にパトカーに乗っており顔を見る機会はない。))と、『とびだせ大作戦』の「ジャック」が登場。 --『とびだせ大作戦』はスクウェアから1987年にディスクシステムで発売されたソフトで、ジャックはそのゲームの主人公。~ 疑似3Dの主観視点で描かれるフィールドを舞台にしたジャンプアクションゲームだが、ハッキリ言ってかなり''どマイナーな作品からの参戦''であり「誰だコイツ?」と首を傾げる人が多いだろう。おまけに自分の足で走るため''異様なほど速度が遅い''ということもあって、完全にネタキャラである。ほぼ同じ性能のサボテンダーとレースならぬ「かけっこ」に興じてみるのも、一つの楽しみかもしれない。 --ちなみに、自分の足で走っているキャラクター達も全員ドリフト可能。一体どういう仕組みなのだろうか……? #endregion -BGMは過去のFFシリーズの音楽をアレンジしたものが中心で、いずれも良曲。テーマソングの作曲も含め伊藤賢治が担当している。~ 最終ステージではアレンジと思われるフレーズが使用されているが、実はこれイトケンのアレンジではなく&bold(){過去にオーケストラアレンジされた際に追加されたフレーズ}である。コアすぎで気づいたプレイヤーは果たしているのか。 --特に、最初のコース「シドのテストコース」のBGMはおなじみ「チョコボのテーマ」のアレンジで人気が高い。 --また、ストーリーモードクリア後のスタッフロールで流れるEDテーマ「心のたからばこ」も名曲としてファンに人気。歌い手は『木綿のハンカチーフ』で有名な歌手の太田裕美。 **賛否両論点 -プレイヤーが選んだキャラと同じキャラは基本的にレースに参戦しない。 --これはエディットも元のキャラとして扱われる。そのため、結果的に「バハムートのような強力なキャラクターをベースにすると強い」ということにもなっている。 --リレーモードで選んだ場合は参加させられる。また、1Pと2Pは同時に使用できる(色は自動的に変更される)。 **問題点 -キャラがやや小さく、スピード感に欠ける。 -隠しキャラ --隠しキャラのうち、特定のキャラ以外は性能も似通っているものが複数あり、10キャラという枠を消費してしまっている。 ---特にサボテンダーとジャックなどのハンディキャップキャラや、レギュラーキャラのチョコボに似ている性能のキャラが複数存在するので、それなら他のチョコボシリーズのキャラや、他のスクウェア作品からも出してほしかったという意見も存在している((特に同年にはレースゲームの発売もあった上に、『サガ フロンティア』など起用しやすそうなものもあった))。 --また、「スコール」「バハムート」以外の隠しキャラはオマケ扱いのため顔グラフィックがなく、優勝画面でも「?」と表示されてしまう。レース中の顔アイコンも?と書かれた黒色の人物であり、何人も入れ替わると誰が誰だか把握できない。 ---特に全隠しキャラを出現させたら隠しキャラだけ(あるいは多数)のレースをする可能性は高く、問題が発生する。 --レース終了後のランキング画面でも黒いペプシマンが並ぶという異様な光景に…。 -キャラクターのステータス --ゲーム内で確認できない。攻略本が必要になる。 ---このため、ストーリーモードで新たにアンロックされたキャラを使うべきかどうか、事前に他のモードをやりこんでおかなければ判断がつかない。 -パラメーター・エディット -「ドリフト」のパラメータの意味があまり無い。 --ドリフトの値が高いほど、ドリフトを開始してからスピンしてしまうまでの時間が長くなり、長時間ドリフトできるようになる。 --ただし、本作におけるドリフトは「コーナーのきつさに応じてブレーキボタンを小刻みにチョン押しする」のが基本であり、長時間のドリフトはコントロールが難しいうえスピードも落ちてしまう無価値な行為なのである。 --スピンターボを狙いやすくなるという利点もあるので、ドリフトの値は少しあれば十分。 --このため、エディットモードでのポイントは85~90点あれば十分であり、100点満点を取る意味があまり無い。 ---もっともそのおかげで、運要素の強いストーリーモードで好成績を達成する負担が軽減されている面はある。 //--エディットのキャラクターパレットにミスが存在する。わかりやすい例としては、チョコボの鼻などが挙げられる((鼻と羽に同じ色が使われてしまっているので、緑のチョコボは鼻のテカリが緑…のように一緒に色が変わってしまっている。))。 -一部の魔石の性能 --パワーアップ魔石「ブリザガ」の異様な強さ ---ブリザド・ブリザラは「スリップするトラップを背後に作る」という受け身な効果で大して強くは無いものの、第3段階のブリザガまで育てると性質が全く違う攻撃特化の魔石となる。~ その効果は''全ライバルをスリップさせてコントロール不能にし、さらに大クラッシュさせる。さらに判定発生時間は1Fで必中''と、本作で最強クラスの攻撃性能。~ 殆どの攻撃魔石の最高ランクは共通して「全ライバル車を大クラッシュさせる」効果になるが、スリップ効果まで併せ持ち、その上必中なのはブリザガのみ。スリップしてしまうとコースから外れるのは必至、下手をすればコースやジャンプ台から落下してしまう可能性すらある。 ---クラッシュ系のタイムロスは意外と長く、スリップによるロスまで含まれるブリザガに至っては''落下穴やコース脇が落下穴でガードレールのないコースでコースアウトした方が早く復帰できる''程である。 //そのため幻界ではサンダガ・アルテガの方が強い。 //サンダガはヘアピン等の急なカーブで安易に避けられてしまう。また、いくら幻界でもブリザガ発動からクラッシュまでに意図的にコースアウトになるのは極めて難しい。よって、『サンダガ・アルテガの方が強い』は有り得ない ---欠点として、ブリザド・ブリザラの状態では非常に攻撃が弱い。3段階目のブリザガまでじっくり育てない限りは大した脅威にはならない。~ アビリティ「魔石アップ」によってカバーできるものの、育てている途中に「ぶんどる」で奪われる可能性あり。 --「アルテマ」系 ---アルテマ、アルテラの強さは他の第1段階魔石・第2段階魔石を大きく上回る。特にアルテマは拾ってすぐ使える第1段階の魔石としては破格の性能。 ---しかし、第3段階のアルテガでは命中率を除きサンダガと変わらず、ほぼブリザガの下位互換となる。 ---アルテマは魔石の出現率が低くて集めにくいという欠点もあるため、わざわざアルテガまで育てるよりも、基本的にアルテマを拾った時点でさっさと使っていくといい。 //---第3段階ではサンダガに使用から効果発揮までラグがついたものと実質変わらず、幻界以外ではブリザガの下位互換。 //避けられやすいサンダガと一緒にされるのはちょっと・・・ //「魔石アップ」があるならアルテラで撃つのがおすすめ。 //最強をブリザガに譲っているだけで、必中のアルテガが『それ程強くない』は有り得ない。少なくともサンダガや、回避手段が豊富なファイガよりは強い //ほぼ確実にガにできる魔石アップであり、アルテガも強力なのに、特別な理由が無くラで撃つ必要性はない --なお共通事項として、魔石攻撃は魔石「リフレク」やアビリティ「バリア」で普通に防御される。予めリフレクを持っておくかバリアを使うのはこのゲームで非常に重要。 -一部のアビリティが冷遇されている。 --アビリティ「ガンブレード」 ---ゲージが満タンになると、自分が1位になるまで高速化し、キャラを追い抜く際にも攻撃判定が発生するという、逆転要素の強い一見強力なアビリティ。 ---しかし、強い攻撃を受けて大クラッシュしてしまうと効果が消失することや、ゲージの増加速度が非常に遅いために、大体1レースに1回しか発動できないという難点がある。 ---また、速度が上昇するとはいえダッシュやヘイストのような急加速ではない。短いコースではゴール直前でやっと溜まったはいいが、思ったより速度が出ず逆転できないこともある。 ---高レベルの魔石による攻撃は回避が非常に困難であり、大クラッシュされやすい。リフレクの魔石を持っていたとしても、アビリティ「メガフレア」は防げない。 ---「メガフレア」もゲージ上昇速度は遅いが、ガンブレードよりは速くゲージが溜まるため、メガフレアの使用後を狙って使うという方法もある。結局魔石攻撃対策の難点が残るが… --アビリティ「はばたき」 ---使うとわずかに浮遊状態になれるのだが、その効果はブリザド・ブリザラの上を通っても回避できる、ファイア・ファイラを避けられる(ファイガは当たる)、コース外でも摩擦の影響を受けない、程度。しかも後者は加速系アビリティでも代用可能。 ---それ以外は別に浮いているからといって障害物を避けられるわけでもなし、コース外やコース中の穴には問答無用で落下するし、地形によっては常時浮遊キャラ同様に操作しづらくなってしまう。 ---上述の通り、元々常時浮遊特性を持っているキャラクターにとっては(ファイア系回避以外)そもそも使う意味がほぼ無い。その他のキャラも別のアビリティを選択した方がいい程の地雷アビリティと化している。 ---ただし、この「はばたき」は、ストーリーモードで一番最初に対戦するキャラクターの使用アビリティ。「序盤から高難易度になってしまうのを避けるため、あえて使い勝手を悪くした」とも考えられなくはない。 --また、効果が切れるタイミングは覚える必要がある。 -キャラクター数に比べてコースは「8コース+隠し2つ」とやや物足りない。 -隠しコース「幻界」が他のコースと比べて飛び抜けて難しい。 --ヘアピンカーブが連続するにも関わらず、柵が一切なく転落率が高い。初見プレイや、初心者を交えてのプレイでは地獄を見ることになる。 --あまりに難易度が高かったためか、海外版では随所に柵が追加されている。 --一応転落することがあるステージはこの他にも「ハングリーランド」と「グルグ火山」の2つがあるのだが、ハングリーランドは道幅が広いおかけで転落することはほぼ無い。~ 「グルグ火山」もコース中の3割近くの範囲で転落の危険性があるため難易度は高いが、結局他のコースと幻界の間に位置する難易度のコースが実質これ1つだけなのは流石に少ない。 ---ストーリーモードでも走ることになるが、グリップ力の高いデブチョコボを使用すると比較的安定した走りができる。 -一回のレースの参加者は最大6名。こちらも少なく感じてしまう。 --メガフレアやリフレクなどの容赦ないアビリティと魔石の応酬があるため、人数が多過ぎるとゲームバランス上混沌としたことになると思われるためか。 **総評 『マリオカート』の亜流、と言われれば確かにその通りであるのだが、独自の要素もきちんと組み込んでおりレースゲームとしての完成度は決して劣るものではない((実際、このゲーム発祥である「同じアイテムを集めてレベルアップ」という要素は、同年末発売のクラッシュバンディクーレーシングにも採用された(正確には集めたリンゴに応じてアイテムが強くなる等、そのままではない)))。~ アビリティ、魔石による一発逆転的な趣が強い一方で、ドライビングテクニックも要求されるスリリングなレーシングを楽しめる。~ スクウェア製のレースゲームでは最も成功した作品と言えるだろう((他、スクウェア製のレース要素を持つゲームには『レーシングラグーン(公式ジャンルはRPG)』『DRIVING EMOTION TYPE-S』があるが、どちらも挙動に難があり、特に後者はリアルな実車再現という内容からは程遠いため酷評された))。 **その後 -1999年12月22日に『[[チョコボスタリオン]]』との同時発売で、『スタリオン』および限定作品『[[ダイスDEチョコボ]]』と共に3本セットになった『チョコボコレクション』として再発売された。定価は3本セットで7,800円(税別)。 --CD表面のイラストや説明書などが違うのみで、中身のゲーム内容そのものには変更がないため、単品よりコレクションの方がお得。 -ゲームアーカイブスでも配信が行われている。PS3でプレイするならば問題ないが、PSPでは2人プレイができない。(アーカイブス配信作品すべてに言えるが)。 -2010年6月にニンテンドー3DSの発表に合わせて新作『チョコボレーシング3D(仮)』が発表され、同年10月にはスクリーンショットが公開されたのだが、その後しばらく続報は無く、2013年10月に残念ながら開発中止の旨が発表された。
*チョコボレーシング ~幻界へのロード~ 【ちょこぼれーしんぐ げんかいへのろーど】 |ジャンル|レーシング|&amazon(B00005U0MJ)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売・開発元|スクウェア|~| |発売日|1999年3月18日|~| |定価|6,090円|~| |廉価版|PS one Books:2001年12月20日/2,500円|~| |配信|ゲームアーカイブス:2009年2月20日/600円|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|チョコボ版マリオカート系レーシング&br;「アビリティ」「スピンターボ」など、後追いにならない特徴も&br;レース以外にもストーリーやエディット要素などの独自要素&br;大量のゲストキャラやFFシリーズ要素でバラエティ感を演出|~| |備考|PS『チョコボコレクション』にカップリング収録|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『ファイナルファンタジー』シリーズのマスコットキャラクター、チョコボを主人公としたレーシングゲーム。~ 『[[チョコボの不思議なダンジョン2]]』発売直後の作品で、いわゆるチョコボシリーズの1作である。~ 『[[スーパーマリオカート]]』『[[クラッシュ・バンディクー レーシング]]』等と同系統の、純粋にテクニックを競うだけでなくアイテムで補助・妨害などを行えるパーティーゲームの趣が強い雰囲気の作品となっている。~ もちろん先に挙げた2作のコピーではない本作独自の要素もしっかり備えている。 ---- **ゲームモード -ストーリーモード --チョコボとモーグリが仲間達と出会いながら、不思議な光る石の謎を追う物語。ストーリーを周回するごとにキャラクターエディットモードでキャラを作ることができ、隠しキャラが1人ずつ解禁される。 -グランプリモード --ストーリーで走ったコースを4つ好きに選んで走る。全てのコースで1位を取ればベヒーモス・クラスが解禁され、また全て一位を取ればバハムートクラスが、さらにそこでも一位を取ればミラーモードが解禁される。 ---ミラーモードは文字通り、コースの左右が逆転する。 -バーサスモード --1対1で走るモード。 -リレーモード --こちらも1対1だが、こちらはラップごとにキャラを変えて走る。 -タイムアタックモード --1コースの走破時間を突き詰めていく。お馴染みのやりこみモード。 **レーサー紹介 #region(レーサー紹介) -チョコボ --お馴染み主人公、緑のスカーフを身に付けたチョコボ。自身の足ではなく、シドの開発した「ジェット・ブレードCR」(足に直接つけるローラーブレードのようなマシン)でレースに参戦。 --主人公らしくスタンダードな性能。固有アビリティは「ダッシュ」。 -モーグリ --青いマフラーをしたモーグリ。従来のシリーズより狡賢い性格になっており、一人称も「ボク」。シドが%%やっつけで%%開発したスクーター「モグ・スルーR2」でレースに参加。 --チョコボより少しスピードが遅いが、軽快な動きと小さい当たり判定が特徴な軽量級。固有アビリティは「はばたき」。 -ゴーレム --村の出口を守る門番。頑固だが純粋な性格。マシンは「ロックルーザーV8」。 --重量級で、最高速は遅いがグリップに優れる。アビリティは「グリプル」。 -ゴブリン --ミスリル鉱山を根城にしていた盗賊。マシンは「ゴブトロッコH4」。 --軽量級だが、スピードに優れる代わりにグリップがあまり良くない。アビリティは「ぶんどる」。 -黒魔道士 --まよいの森にある薄暗い「黒の館」の主である黒魔導士。空を飛ぶ雲「魔雲」に乗ってレースに参戦する。 --飛行型としては、最高速に優れる代わりに加速とグリップに欠ける。アビリティは「魔石アップ」。 -白魔道士 --ミシディアに住む白魔導士の少女。空飛ぶ絨毯「ホーリー・カーペット」で参戦。 --こちらも飛行型。黒魔道士に比べ、最高速で劣るが軽快な動きが特徴。アビリティは「バリア」。 //↑黒魔道士と比較する形式で紹介するなら、冒頭に「おなじ飛行型」という記述を置いとかないと分かりにくいかと。 //これ以降の飛行型キャラと違い、一行目の解説も「飛行している」というニュアンスを読み落としやすい表記ですし。 -デブチョコボ --名前のとおり太った食いしん坊の白いチョコボ。関西弁で喋る。マシンは「DEV・トライシクル」。 --最高速は遅いものの、非常にグリップ・加速が強く安定感がある重量級。アビリティは「魔石あずかり」。 -ベヒーモス --グルグ火山に生息する魔獣。幻獣王の命によりかけらの1つを守護していた。マシンはキャタピラ装甲車のような「ベヒーメタル99式」。 --加速に長けた重量級。アビリティは「突進」。 #region(隠しレーサー(ストーリーモード)) -バハムート --ストーリーモードの最終ボス。幻獣たちの住む世界、幻界の主である幻獣王。マシンに乗らず、自身の翼「ドラゴン ウイング」で飛行する。 --ボスキャラらしく、最高速・加速・グリップすべてが高水準。アビリティは「メガフレア」。 -スコール --ストーリーモード2周目のキャラクターエディット終了後に乱入してくるキャラクター。『[[ファイナルファンタジーVIII]]』よりゲスト参戦。マシンは「テンペスト」(原作のデリングシティにて爆走する際に乗った車と思われる)。 --最高速はゴブリンや黒魔導士をさらに上回るが、その他の能力が低いという極端な性能。アビリティは「ガンブレード」。 #endregion #region(隠しレーサー(ネタバレ)) いずれも周回クリアを重ねると隠しコマンドで出現するオマケ扱いであり、個別の顔グラフィックのアイコン等は用意されていない。~ 個別の専用アビリティやマシン名表示も無い。 -シドタンク --『[[チョコボの不思議なダンジョン2]]』よりゲスト参戦。シドが操る自作の戦車。 ---中からシドが出てくる事はない。キャラ名ではなくタンク名義なのはおそらくそのため。 -ムンバ --『[[ファイナルファンタジーVIII]]』よりゲスト参戦。自分の足で走る。 -クラウド --『[[ファイナルファンタジーVII]]』よりゲスト参戦。 --マシンは「ハーディ=デイトナ」(名前表示は無し)。原作でクラウドが神羅ビルを脱出するときに乗ったバイク。 ---『アドベントチルドレン』のフェンリルとは別物。 -サボテンダー --『[[ファイナルファンタジーVI]]』よりゲスト参戦。自分の足で走る。最高速がネタレベルに低い。 -Aya --『[[パラサイト・イヴ>Parasite Eve]]』よりゲスト参戦。 --マシンは「パトカー」(名前表示は無し)。原作でAya刑事がマップ移動の際に乗っていたパトカーと思われる。 ---上述の通り隠しキャラには個別アイコンもなくパトカーから降りないのでキャラ自体は登場しないが名義はキャラ名。パトカー名義では出典が伝わり辛いためと思われる。 -初代チョコボ --『[[ファイナルファンタジーII]]』よりゲスト参戦。 --文字通り「チョコボ」というキャラクターの初出作品における原作のドット絵のままでの出場で、自分の足で走る。 -インビンシブル --『[[ファイナルファンタジーIII]]』よりゲスト参戦。 --飛空艇(巨大戦艦)そのもの(キャラの大きさは普通)。初代チョコボ同様、原作通りのドット絵で描写されている。全キャラ中ぶっちぎり一位の最高速を誇る。 ---エディットキャラクターでも追いつけないので、コースアウトが存在しないコースでは負ける方が難しいほど。逆に、コースアウトが致命的になるコースではかなりの熟練が必要となる。 -ジャック --『[[とびだせ大作戦]]』よりゲスト参戦。自分の足で走る。サボテンダー同様に最高速度がネタレベル。 #endregion #endregion ---- **特徴 ***操作 基本的には先発の有名作である『マリオカート』とほぼ同じ感覚の操作が可能だが、以下のような違いがある。 -常時浮遊特性のあるキャラクターの存在 --一部のキャラクターは常に浮遊しており、オフロード地形による摩擦効果を受けず、一部のトラップ効果も無視できる。 ---ただし、それと引き換えに、大ジャンプの着地後や、一部コースの地形において接触した際に大きくバウンドするなどして操作しづらくなる。~ また、地形穴やコース脇の落下穴をやり過ごすことは不可能で、他のマシン同様、普通に落下する。 -ドリフトが非常に簡単。 --コーナリング中にブレーキボタンを押すだけでよく、初心者でもドリフトを駆使した走りが可能である。 --そのぶん、一部のコースはドリフト習得前提の難易度となっている。 -スピンターボ --上級者向けのテクニック。 --長時間ドリフトを続けるとマリオカートのようにスピンしてしまうが、このスピンで一回転した後にアクセルを入れると、その方向に急加速する。 --わざとスピンしてスピンターボを使った方が速く走れる場合が多いが、狙った方向に進むのは難しく、下手すればあらぬ方向にコースアウトしてしまう危険性もある、ハイリスクハイリターンなテクニック。 ---更に、ドリフト状態で一直線に走行する「直線ドリフト」というテクニックもある。上手く直ドリからスピンターボに繋げられれば更に速く走れるが、狙った角度に直線ドリフトするのは難しく、操作を誤れば壁に激突してしまいやすい。 -スピン、クラッシュ、大クラッシュ --本作の大きな特徴である。マシンが壊れたりはしない。早い話が速度を0にして停止のペナルティである。終了後は正面を向いてくれるが、スピンのみ、加速系アビリティ・魔石を使うと向きが変わってしまう。 --これ以外に、一部コースにおけるコース脇への落下後の修理中、ぺしゃんこ(ほぼ走れない)等の状態がある(※この2つは正式名称ではない)。&br;落下後復帰までかかる時間は大クラッシュよりは短いので、わざと落下してエフェクトの長い魔石・アビリティを避けるという戦略もある。 --ちなみに魔石や突進を受けたことによるスピンではスピンターボはできない。 ***魔石 -「魔石」は『マリオカート』のアイテムに相当し、相手の妨害や自身の強化に使う。 --同作と同じくコースの特定箇所にまとまって数個置かれており、接触すると拾える。 -「ファイア」「ブリザド」「サンダー」「ヘイスト」「ミニマム」「アルテマ」「リフレク」「死の宣告」の8種類。 --多くのものは同系統のものを連続獲得することで魔石同士が合体してパワーアップし、最大3段階にパワーアップして威力・命中力・攻撃範囲が強化される。 ---例えば前方に炎を飛ばす「ファイア」の魔石を複数個集めると、「ファイア→ファイラ→ファイガ」というシリーズお馴染みのランクアップとなる。 ---「死の宣告」と「リフレク」は同種を取ってもランクアップしない。 --一度に持つことができる魔石は最大3個まで。ただし、上位魔法の魔石は合成された状態でも個数分カウントされる。 ---例えばファイラは見た目は1個だが、実際にはファイア2個分の扱いのため、この段階で所持できるのはもう1つまで。つまり、最高ランクのガ系魔法を持っていると他に魔法を所持できない。 ---これに伴い、魔石は基本的に拾う前に何の種類か確認できるようになっている。ただし、コース上ではランダムにあたる「?」の魔石も見られる。 --最高ランクまで上げるのは大変だが、その分威力は申し分なく、命中もほぼ確実、さらに自分以外のレーサー全員に攻撃するようになる(ヘイスト以外)。 ---ただし、持っているだけで1個につき1回だけ攻撃を防御する「リフレク」の魔石もある。この場合、わざと弱い魔法を撃って防御を剥がすなどの工夫が必要。 --また、魔石を持っている相手に後ろからぶつかると、その魔石を奪い取れる。地味に重要なテクニックである。 ---NPCも同様だが積極的に奪いに来ることはない。ただしその他の理由で接触して奪った場合はその瞬間に全て使用してしまう傾向がある。((後述の「ファイア」を奪われると真後ろに付いているその瞬間に使用するためほぼ確実に攻撃を受けてしまう。)) -基本的に、次に紹介する魔石のリストで(?を除き)下に行くほど強力な魔石とされ、順位が下であればあるほど下の石が出現しやすい((周回遅れと走っている場合など、トップなのにアルテマを見かけることもある。))。?から出現する魔石も同様の仕様となっている。ちなみに、ストーリーモードでの出現順と一致している。 #region(各魔石紹介) -''ヘイスト'':最高速度を上昇させ、キャラクターを強制的に加速させる魔石。 --ヘイスト:1秒ほど加速する。アビリティの「突進」相当。 --ヘイスラ:4秒ほど加速する。アビリティの「ダッシュ」相当。 --ヘイスガ:8秒ほど加速する。 ---いずれも加速効果は同じで、持続時間のみ変化する。 ---誤解されやすい点だが「最高速度を引き上げる」という効果は無く、「最高速度を決められた数値に変更する」だけ。そのため、もともと最高速度が速いキャラでは大した効果が得られない場合もある。 -''ファイア'' --ファイア:前方に火の玉を飛ばし、当たった相手をクラッシュさせる。弾速は遅い。 --ファイラ:順位が一つ上の相手を狙って、ホーミング性能を持つ火の玉を撃つ。弾速も少し速くなっており、ほぼ確実に命中する。トップで使った場合は最下位にヒットする。 --ファイガ:&bold(){1位を狙う}巨大な火の玉を撃つ。上記の2つに比べて速度がものすごく速くなっており、1位以外のプレイヤーに衝突しても消滅せず、当たると大クラッシュさせる。判定も大きくヒットしやすい。後述の魔石「リフレク」で防げるが、1位プレイヤーでなければ消滅はせず次々とクラッシュさせて行く。なお、常に1位を狙うので、&bold(){1位の時に使うと自分に当たって自爆する}((6位から順に攻撃していくので全くの無駄ではない))。 ---なお、ほとんどわからないレベルだが最初から最高速度というわけではなくしっかり加速している。((ファイガの初期速度以上最高速度未満のインビンシブルが使用すると、使った瞬間ファイガが置いて行かれ後ろに出るものの、加速を続けてすぐに使用者本人を攻撃してしまい、さらに1位の場合はそれで役目を終えて消滅してしまう。インビンシブルで使用したい場合は一旦ある程度速度を落とす必要がある。)) --追尾系(ファイア以外)は対象が正規ルートの道の中心から大きく逸れていると当たらないことがある(ショートカット使用中や路肩を突っ切っているときなど)。 -''ブリザド'' --ブリザド:踏むとスリップさせる効果を持つ氷のトラップを、1個後方に設置する。飛んでいるキャラには無効。 --ブリザラ:「ブリザド」と同じ氷のトラップを、7個一度に後方にばら撒く。ある程度決まった範囲はあるが、ある程度のランダム性があり隙間が空いたり重なったりすることも。 ---なお、内部的には「多数のブリザド」という判定のため、アビリティ「魔石あずかり」を適用した場合、入手できるのは「ブリザド」となる。 --ブリザガ:相手プレイヤー全てを凍結させて操作不能にした((旋回中の場合、マシンは旋回をやめまっすぐ進み回転は続く。))うえ、一定時間経過、または壁に衝突すると大クラッシュさせる。操作不能と大クラッシュを合わせるとゲーム中最大の妨害効果がある他、ライバル全員そのものに攻撃判定が発生するので魔石「リフレク」やアビリティ「バリア」が無い限りは必ず命中するなど非常に強力。ただしゴールしそうな相手を止めようとすると操作不能のままゴールされてしまったり、操作不能中に穴に転落すると大クラッシュの判定が消滅して通常のコース復帰処理(大クラッシュより復帰が早い)になるなど、状況によって大きく弱体化する魔石でもある。 -''サンダー'' --サンダー:順位が一つ上の相手に雷を落とし、スピンさせる。直進していない相手には当てにくい。 --サンダラ:順位が一つ上の相手に3本の雷を落とし、クラッシュさせる。 --サンダガ:相手プレイヤー全てに3本の太い雷を落とし、大クラッシュさせる。 ---いずれも急激な方向転換や加速を行えば何とか回避は可能。パワーアップするごとに、より回避が困難になる。命中率に難こそあれ、使用した瞬間に攻撃が入る速攻性がアイデンティティでありゴール手前の逆転が可能。 -''ミニマム'' --ミニマム:相手プレイヤー全てを小さくしてスピードをダウンさせる。 --ミニマラ:「ミニマム」よりさらに小さくする。スピードダウン効果もアップ。 --ミニマガ:「ミニマラ」よりさらに小さくする。スピードもかなり遅くなり、相手に接触すると踏み潰されて大きなロスとなる。 ---いずれも、魔石「バリア」やアビリティ「リフレク」等で防御しない限り回避は不可能。~ ---また、重ね掛けが可能。「ミニマム」で小さくなっているところにさらにもう一度「ミニマム」の効果を与えると、「ミニマラ」1回分と同じ効果を与えることができる。最大で3段階目=「ミニマガ」相当まで。 -''リフレク'' --持っているだけで、魔石による攻撃を一度だけ防げる。さらに「ファイガ」、「ブリザガ」、サンダー系、アルテマ系、ミニマム系、「死の宣告」は相手に跳ね返せる。~ 使用すると8秒間バリアが張られ、その間のみ攻撃を一度だけ防げるが、以下のような状況でもない限りそのまま持ち続けた方が役に立つ。 ---1) すでに自分が魔石を3個分所持していて新しいものが欲しい時に、使って消費する ---2) 例えば「サンダー」→「リフレク」の順に取得して「サンダー」を拾う時に、直ぐに「サンダラ」にしたい場合など。「ブリザド」を踏んだりしても消すことができ、ちゃんとレベルアップされる。 ---3) 例えばミニマム系やアルテマ系と「リフレク」を持っている状況(「リフレク」が後ろ)で、アビリティ「ぶんどる」のエフェクトが見えた時。もしくは誰かに取られそうな時(=「リフレク」を取られると全体魔法を使った際に自分に返るため)。 //--なお、この魔石のみレベルアップしない。 //死の宣告もランクアップしないのでコメントアウト。 -''死の宣告'' --1つ前の順位のプレイヤーに呪いを掛ける。呪われたプレイヤーの頭上に10からのカウントダウンが発生、0になるとクラッシュする。こちらも防御しない限り回避不可。 ---ただし、カウントダウン中に他のプレイヤーに体当たりすることで、そのプレイヤーにカウントをなすりつけることができる。なすり付けたカウントは10から数えなおしにならず、減少したまま。 --他の魔法でクラッシュ・大クラッシュした時や、一部コースで落下した場合は解除される。 -''アルテマ'' --アルテマ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、スピンさせる。 --アルテラ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、クラッシュさせる。 --アルテガ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、大クラッシュさせる。 ---ストーリーモードをクリアすると通常コースにも出てくるようになる魔石。ただし、出現率は低い。 ---サンダー系に似た効果を持つが、魔石を使用してから発動するまでに数秒かかることと、回避不可能(リフレク(※反射はされない)とアビリティ「バリア」のみ可)という違いがある。 -''?(ランダム)'' --黒塗りに「?」の文字が描かれた魔石。上記の魔石からランダムな1個を獲得する。 ---ストーリーモードではアンロックされている魔石(と、そのコースで新たに追加される魔石)のみ。 --順位が低いほど強力なものが手に入りやすい(という触れ込み)。 ---逆に言えば、順位が低いほど「ヘイスト」が出にくくなる。ストーリーモードでハイスコアを狙う場合は注意が必要。 #endregion ***アビリティ -キャラクターセレクト後、プレイヤーは「アビリティ」を選択できる。 --時間経過で回復するゲージを消費して発動する、特殊能力の位置付け。 --効果は「ダッシュ」「グリップ力アップ」などの基本的なものから、「相手からの魔石攻撃を1度無効化」「相手から喰らった魔石と同じ魔石を自分も得る」などの受身なもの、「持っている魔石を1ランクアップ」といった自動で発動するタイプもある。 ---各アビリティの性能差は、アビリティが再使用出来るようになるまでのインターバル時間「AGS」によって差別化されている。 ---中には「AGSは非常に遅いが、他のキャラ全員を強制クラッシュさせる(回避不可)」という、極端なものもある。 --基本的にCPUが使うアビリティはキャラクターごとに固定されている。 ---例えばチョコボなら「ダッシュ」、モーグリなら「はばたき」など。 #region(各アビリティ紹介) CPUが使用するアビリティは固定されているが、プレイヤー操作時は任意に選べる。~ ストーリーモードでは最初からすべてを選ぶことはできず、ストーリーを進めて仲間を増やしていくごとに選択可能なアビリティが増えていく。~ アビリティ名の後の括弧内は、CPU操作時の使用者。 -''ダッシュ(チョコボ)'' --ストーリーモードで最初に使えるアビリティ。4秒ほど急加速する。 -''はばたき(モーグリ)'' --羽が生えて浮遊状態になり、悪路や地上のトラップの効果を無視できる。 --白魔導士や黒魔導士など、最初から浮遊しているキャラが使っても(多少のファイア系回避効果以外は)あまり意味がない。 --効果に乏しい分、AGSが最も速い。 -''グリプル(ゴーレム)'' --一定時間グリップ力がアップする。加速性能も少しアップ。 --グリップ性能の低いゴーレムやベヒーモスで使用すると効果が大きく実感できる。 -''ぶんどる(ゴブリン)'' --他のキャラが持っている魔石を奪い取る。対象は1位から順に優先され、2個以上の魔石を持っていた場合は一番後ろ(最後に入手したもの)が選ばれる。奪えなかった場合でも、ランダムで魔石が1個手に入る。((ただし、アビリティ「バリア」で防がれた場合は消滅するため何も入手できない。)) --パワーアップした魔石を奪い取ることができれば大逆転のきっかけが作れる。 --敵に使われると魔石を最大までパワーアップしている余裕がなくなってしまうので、奪われる前提の不要な魔石を囮にする対策が必要。 -''魔石アップ(黒魔道士)'' --アビリティゲージが溜まると自動で発動し、持っている魔石をパワーアップさせる。 --複数種類の魔石を持っている場合は、後に取った方の魔石に効果が適用される(ファイア、サンダーの順に所持していた場合、サンダーがサンダラとなり、魔石の所持数が3つとなる)。 ---魔石を持っていない時、パワーアップできない魔石を持っている時、既に3個分の魔石を持っている時などはゲージが溜まったまま維持され、パワーアップ可能な状況になり次第自動的に効果が発動する。 -''バリア(白魔導士)'' --バリアを張り、魔石による攻撃やアビリティ「ぶんどる」「突進」による妨害を無効化する(「メガフレア」「ガンブレード」は不可)。 --無効にできる回数は一回だけだが、ゲージが溜まると自動で使用され、効果を受けるまではバリアが持続する。 --魔石「リフレク」とは違い、無効化するだけで跳ね返しはしない。 -''魔石あずかり(デブチョコボ)'' --アビリティゲージが満タンの状態で魔石による攻撃を受けると、受けた攻撃と同じ魔石を貰える。高レベルの魔石の攻撃を受ければ、その分、同じレベルの強力な魔石を貰って反撃することが可能。((例外として、「ブリザラ」で設置された氷で貰えるのは「ブリザド」の魔石である。)) --性能上能動的に発動することはできないアビリティであり、拒否もできない(欲しい魔石ではなかろうと受けた魔石で発動してしまう)。 --発動時に魔石所持数がオーバーしてしまう場合、所持できる状態までパワーダウンして獲得する(例:2個分のファイラを持っている時にブリザガを受けると獲得できる魔石は1個分のブリザドになってしまう)。 -''突進(ベヒーモス)'' --ダッシュを行い、接触した相手をスピンさせる。すでにスピンしている相手に当てれば大クラッシュさせることもできる。 --効果の継続時間は「ダッシュ」のアビリティよりも短いが、その分ゲージが溜まりやすい。加速手段としても優秀。 --このゲームのNPCは基本的にゴールを目指して走るが、このアビリティ使用中のみ、積極的に左右へ動いて衝突を狙う動きになる(後退はしない)。そのため、コースによっては勢い良く転落していく姿も見られる。 -''メガフレア(バハムート)'' --ストーリーモードをクリアすると使用可能になる。「アルテガ」の魔石と同等の効果を持ち、他のキャラ全員を大クラッシュさせることができる。~ 必ず相手に命中する上、アビリティ「バリア」や魔石「リフレク」等でも防御できない強力な攻撃アビリティだが、その性能と引き換えにゲージの溜まる時間が非常に遅い。また発動から実際にヒットするまでに「アルテガ」以上の演出が入るので速効力が低く、その間にゴールされたり対人ならば転落による回避をされる隙がある。 --落下後の修理中やクラッシュ中であれば回避できる。ただし落下中の空中でもヒットすることがある。 --ストーリーモードなど1人プレイでバハムートを相手にする場合、画面上の顔アイコンで発動を察知して予め転落してタイムロスを減らすテクニックも存在する。アイコンだけでは魔石かアビリティかの判別は出来ないが、NPCはゲージが溜まり次第必ず使用するので使用間隔である程度判断可能。また、炎が降ってきてからヒットするまで1秒程度あるので場所によってはその間に転落を狙うこともできる。 --発動演出中の数秒間、発動者の画面が少し暗くなる。慣れていない暗い場所では危険を伴う。 -''ガンブレード(スコール)'' --スコールを使用可能にすると同時に使用可能になる。 --1位になるまでスピードとグリップ力が向上し、かつ追い抜いた相手を自動的に斬ってクラッシュさせる効果を持つ、逆転効果を持つアビリティ。 --ただし、ゲージの溜まる速度が他のアビリティと比べはるかに遅く、ほぼ1レース中に1回しか使用できない。また、発動中に大クラッシュしてしまうと効果が消失してしまう。転落では消失しないので、大クラッシュの危機には積極的にコースアウトを狙うことが重要となる。 --なお、自分が1位の時に使用するとスピードとグリップ力アップの効果が''ほんの2、3秒''出るだけで終了する。 #endregion ***ストーリーモード 本作のメインのモード。『[[チョコボの不思議なダンジョン2]]』などと同様、チョコボ達を中心とした面々により繰り広げられるストーリー。~ キャラクターの設定やストーリーが異なっているため、『2』とは世界観の繋がりは無い。 -ストーリーデモは飛び出す絵本のような形式となっており、1話毎に本が開かれ、場面が切り替わる際にページがめくれていく。 -ストーリーモードのレースでは、プレイヤーが選んだキャラとライバル・仲間キャラを交えて最大6人で同時に走る。ライバルキャラより上位なら勝利となり次の話に進む。 --ライバルキャラに勝つとそのキャラとアビリティが次の話から使用できるようになり、コース上に出現する魔石の種類も話が進む毎に増えていく。 -ストーリーモードをクリアすると、好きなエディットキャラを1体作成出来る「エディットモード」に入る。 --ベースとなるキャラを選んだ後、名前を入力してカラーを変更したり、ストーリーモードの成績に応じて得られたポイントを使ってパラメーターのカスタマイズが可能。~ 『[[チョコボスタリオン]]』のような本格派ではないが、ストーリーで入手できるポイントを消費して最速のキャラを目指すという、既存のレースゲームにありそうでなかったモード。 --ポイントはコンティニューしなかったり、各コースを既定のタイムより速くゴールできるかどうかで高くなる。ポイントの最高点は100。 --カスタマイズできるパラメーターは「加速」「最高速」「グリップ力」「ドリフト」「AGS」の5種類。各パラメーターに最大20ポイントまで点数を割り振れる。 --テスト走行で性能を確認することもできるので、悪いバランスのまま完了してしまうことがない。 --「ストーリーモードを100点でクリアして、全能力20ポイントのマシンを作れば最速」というわけでもない。最高速を上げすぎるとグリップが最高でもまともに曲がれなくなる等バランスが重要なので、セッティングは意外と奥が深い。 --ベースとなるキャラクターの元々の特徴が反映されるため、外見だけでなく性能も考慮する必要がある。コロコロコミックの誌上で開催された大会((編集部にエディットキャラが保存されたメモリーカードを送り、編集部がそれらを全てNPCにしてグランプリモードを観戦する方法。))ではカーブに強いデブチョコボが上位を占めていた。 -2周目のクリアでは、エディットモード終了後に二人目の隠しキャラとのレースに突入する。 --このレースには上記のエディットモードで作成したキャラクターで挑むことになる。さらにこのレースで使用される隠しコースがヘアピンやクランクが満載の高難度コースなので、出来る限り高い点数を取って、最高のマシンで挑みたい。 ---勝利すると、この隠しキャラクターとコースが解禁となる。 ---- **評価点 -熱いデッドヒートが楽しめるレーシング。 --魔石、アビリティ共に性能はかなり強力で、上手く使えばいかなる状況でも逆転の可能性を持つ。CPUもパワーアップ魔石をしっかり使ってくるので、決して油断はできない。 --ドリフトなしでは突破できないコースもあるが、操作は非常に簡単なので慣れれば初心者でも簡単にドリフトができるレーシングゲームとなる。 --キャラクターだけでなく、所持アビリティの組み合わせも考える必要がある。この時点ですでにレースは始まっているのである。 ---例えば、常に飛行している白魔道士・黒魔道士などは障害物を飛んで回避する「はばたき」は無意味。 -レーシングゲームには珍しく、ストーリーモードがある。 --本家FFシリーズほどの重厚さこそ無いが、FFでおなじみの「クリスタル」と「異種族間の絆」をテーマとしつつ、絵本風の演出も相まってどこかほんわかと温かみのある物語になっている。 --モードクリア後のエディットモードの存在によりやりこみ要素としても機能している。 -隠しキャラクターがかなり多い。 --初期から使用できるのはチョコボシリーズ、特に『不思議なダンジョン』シリーズに登場したキャラクターやモンスター達だが、前述の通り、ストーリーモードのクリア回数に応じて次々と隠しキャラクターが登場する。 ---隠しキャラの種類も豊富で性能面でも真面目なものからネタに走ったものまでバラエティ豊か。 #region(隠しキャラクターについて(ネタバレ)) -「ムンバ」や「初代チョコボ」は自分の足で走っているが、その性能自体はチョコボに近い。~ そんな中で「サボテンダー」も何故か自分の足で走っており、これが''非常に遅い。''スピンターボを駆使しないとまともに参加すら出来ない。 -一方で「インビンシブル」は''制御できない程の異常な速さを誇る。''加速・最高速性能MAXのエディットキャラでも到底敵わないスピードと浮遊特性を持ち、段差があろうものならそのまま空中へとかっ飛び、%%全力で壁に激突したりコースアウトしていく。%%~ さらにドリフト性能が0なのでドリフトしようとすると即スピンする上、スピンターボやアビリティ、魔石等で加速しようとすると''かえって遅くなる''というかなり強烈な性能をしている。((ちなみにFF3作中(体感では全シリーズ中)最速の飛空艇はインビンジブルではなくノーチラスである(プログラムのバグを利用しているとも言われ、当時のファミコンのスペックでは考えられないようなスピードを実現した)ため、このチョイスについては疑問を持たれてはいる。が、いずれにせよ航空機なのだから、地面を走行するマシンより速いのは当たり前といえば当たり前ではある。)) -さらにFFシリーズ以外からも、『[[パラサイト・イヴ>Parasite Eve]]』の「アヤ」((ただし、常にパトカーに乗っており顔を見る機会はない。))と、『[[とびだせ大作戦]]』の「ジャック」が登場。 --『とびだせ大作戦』はスクウェアから1987年にディスクシステムで発売されたソフトで、ジャックはそのゲームの主人公。詳細については記事参照。~ 疑似3Dの主観視点で描かれるフィールドを舞台にしたジャンプアクションゲームだが、ハッキリ言ってかなり''どマイナーな作品からの参戦''であり「誰だコイツ?」と首を傾げる人が多いだろう。おまけに自分の足で走るため''異様なほど速度が遅い''ということもあって、完全にネタキャラである。ほぼ同じ性能のサボテンダーとレースならぬ「かけっこ」に興じてみるのも、一つの楽しみかもしれない。 -ちなみに、自分の足で走っているキャラクター達も全員ドリフト可能。一体どういう仕組みなのだろうか……? #endregion -BGMは過去のFFシリーズの音楽をアレンジしたものが中心で、いずれもレースゲームにふさわしい爽快感あるアレンジが施されており評価が高い。 --アレンジはイトケンこと伊藤賢治氏が担当している。オリジナルとアレンジ半々で行く予定だったのが、本人の強い希望ですべて過去曲アレンジで統一されたというあたり、力の入れ具合が窺える。~ 最終ステージ『幻界』のBGM(原曲は『III』の「最後の死闘(ラスボス戦BGM)」)では追加フレーズが使用されているが、実はこれ、伊藤賢治氏のアレンジではなく&bold(){過去にオーケストラアレンジされた際に追加されたフレーズ}である。余りにコアすぎで、気づいたプレイヤーは果たしているのか。 //↑幻界ステージの事でいいんだよね? --特に、最初のコース「シドのテストコース」のBGMはおなじみ「チョコボのテーマ」のアレンジで人気が高い。 --また、ストーリーモードクリア後のスタッフロールで流れるEDテーマ「心のたからばこ」も名曲としてファンに人気。こちらの作曲も伊藤賢治氏で、歌い手は『木綿のハンカチーフ』で有名な歌手の太田裕美。 ---- **賛否両論点 -プレイヤーが選んだキャラと同じキャラは基本的にレースに参戦しない。 --これはエディットも元のキャラとして扱われる。そのため、結果的に「バハムートのような強力なキャラクターをベースにすると強い」ということにもなっている。 --リレーモードで選んだ場合は参加させられる。また、1Pと2Pは同時に使用できる(色は自動的に変更される)。 ---- **問題点 -キャラがやや小さく、スピード感に欠ける。 -隠しキャラ #region(ネタバレを含むため折り畳み) --隠しキャラのうち、特定のキャラ以外は性能も似通っているものが複数あり、10キャラという枠を浪費してしまっている。 ---特にサボテンダーとジャックなどのハンディキャップキャラや、レギュラーキャラのチョコボに似ている性能のキャラが複数存在するので、それなら他のチョコボシリーズのキャラや、他のスクウェア作品からも出してほしかったという意見も存在している(特に同年には[[レースゲーム>レーシングラグーン]]の発売もあった上に、『[[サガ フロンティア]]』など起用しやすそうなものもあった)。 --また、「スコール」「バハムート」以外の隠しキャラはオマケ扱いのため顔グラフィックがなく、優勝画面でも「?」と表示されてしまう。レース中の顔アイコンも全員共通で「?」と書かれた黒いシルエットの人物であり、何人も入れ替わると誰が誰だか把握できない。 ---特に隠しキャラを全て出現させたら、1レースに隠しキャラが多数参加する可能性も高くなり、問題となる。レース終了後のランキング画面でも黒いペプシマンが並ぶという異様な光景に…。 #endregion -キャラクターのステータス --ゲーム内で確認できない。攻略本が必要になる。 ---このため、ストーリーモードで新たにアンロックされたキャラを使うべきかどうか、事前に他のモードをやりこんでおかなければ判断がつかない。 -パラメーター・エディット --「ドリフト」のパラメータの意味があまり無い。 ---ドリフトの値が高いほど、ドリフトを開始してからスピンしてしまうまでの時間が長くなり、長時間ドリフトできるようになる。 ---ただし、本作におけるドリフトは「コーナーのきつさに応じてブレーキボタンを小刻みにチョン押しする」方が効率が良く、長時間のドリフトはコントロールが難しいうえスピードも落ちてしまう悪手なのである。 ---「スピンしやすい」ということは「スピンターボを狙いやすくなる」という利点にもなるので、ドリフトの値は少しあれば十分。 --このため、エディットモードでのポイントは85~90点あれば十分であり、100点満点を取る意味があまり無い。 ---もっともそのおかげで、運要素の強いストーリーモードで好成績を達成する負担が軽減されている面はある。 --一部のキャラクターはパレット配置の関係上、カラー変更を行うと配色がおかしなことになってしまう。わかりやすい例としては、チョコボの鼻などが挙げられる。((鼻と羽に同じ色が使われてしまっているので、体が緑のチョコボは鼻自体は黄色なのにテカリが緑…のように一緒に色が変わってしまっている。)) -一部の魔石の性能 --パワーアップ魔石「ブリザガ」の異様な強さ ---ブリザド・ブリザラは「スリップするトラップを背後に作る」という受け身な効果で大して強くは無いものの、第3段階のブリザガまで育てると性質が全く違う攻撃特化の魔石となる。~ その効果は''全ライバルをスリップさせて暫くの間コントロール不能にし、それが終了次第さらに大クラッシュさせる。さらに判定発生時間は1Fで必中''と、本作で最強クラスの攻撃性能。~ 殆どの攻撃魔石の最高ランクは共通して「全ライバル車を大クラッシュさせる」効果になるが、スリップ効果を併せ持つことで妨害時間を更に延ばし、その上必中なのはブリザガのみ。スリップしてしまうとコースから外れるのは必至、下手をすればコースやジャンプ台から落下してしまう可能性すらある。 ---クラッシュ系のタイムロスは長く、スリップによるロスまで含まれるブリザガに至っては''横に柵のない落下穴があれば、そこからコースアウトした方が早く復帰できる''程である。 //そのため幻界ではサンダガ・アルテガの方が強い。 //サンダガはヘアピン等の急なカーブで安易に避けられてしまう。また、いくら幻界でもブリザガ発動からクラッシュまでに意図的にコースアウトになるのは極めて難しい。よって、『サンダガ・アルテガの方が強い』は有り得ない ---欠点として、ブリザド・ブリザラの状態では非常に攻撃が弱い。3段階目のブリザガまでじっくり育てない限りは大した脅威にはならない。~ アビリティ「魔石アップ」によってカバーできるものの、育てている途中に「ぶんどる」で奪われる可能性もある。 --「アルテマ」系 ---アルテマ、アルテラの強さは他の第1段階魔石・第2段階魔石を大きく上回る。特にアルテマは拾ってすぐ使える第1段階の魔石としては破格の性能((全体必中サンダー・サンダラ相当))。 ---しかし、第3段階のアルテガでは命中率を除き((リフレクされても返ってこないという利点はある))サンダガと変わらず、ほぼブリザガの下位互換となる。 ---アルテマは魔石の出現率が低くて集めにくいという欠点もあるため、わざわざアルテガまで育てるよりも、基本的にアルテマを拾った時点でさっさと使っていくといい。 //---第3段階ではサンダガに使用から効果発揮までラグがついたものと実質変わらず、幻界以外ではブリザガの下位互換。 //避けられやすいサンダガと一緒にされるのはちょっと… //「魔石アップ」があるならアルテラで撃つのがおすすめ。 //最強をブリザガに譲っているだけで、必中のアルテガが『それ程強くない』は有り得ない。少なくともサンダガや、回避手段が豊富なファイガよりは強い //ほぼ確実にガにできる魔石アップであり、アルテガも強力なのに、特別な理由が無くラで撃つ必要性はない --なお共通事項として、魔石攻撃は魔石「リフレク」やアビリティ「バリア」で普通に防御される。予めリフレクを持っておくかバリアを使うのはこのゲームで非常に重要。 -一部のアビリティが冷遇されている。 --アビリティ「ガンブレード」 ---ゲージが満タンになると、自分が1位になるまで高速化し、キャラを追い抜く際にも攻撃判定が発生するという、逆転要素の強い一見強力なアビリティ。 ---しかし、実際は前述のように「大クラッシュしてしまうと効果が消失」「ゲージ増加速度があまりにも遅すぎる」という致命的な難点があり、使い勝手は劣悪。 ---また、速度が上昇するとは言え、ダッシュやヘイストのような急加速ではない。短いコースではゴール直前でやっと溜まったはいいが、時既に遅く逆転は不可能になっていることも多い。 ---高レベルの魔石による攻撃は回避が非常に困難であり、大クラッシュされやすい。リフレクの魔石を持っていたとしても、アビリティ「メガフレア」は防げない。 ---一人プレイなら、リフレクの魔石をキープした状態でメガフレア使用直後のゲージがたまっていない状態を狙って使う、という手もあるにはあるが、そこまでする価値があるかどうかは疑問が残る。 --アビリティ「はばたき」 ---使うとわずかに浮遊状態になれるのだが、その効果は「ブリザド・ブリザラの上を通っても回避できる」「ファイア・ファイラを避けられる(ファイガは当たる)」「コース外でも摩擦の影響を受けない」程度。しかも最後の一つは加速系アビリティでも代用可能。 ---浮いているからといって障害物を避けられるわけでもなく((一応他プレイヤーとは衝突しなくなる(ので突進も避けられるしヘイスト系で上から追い抜きもできなくはない。多分ガンブレード回避は無理)。ただし魔石は地面を追従する…))コース外やコース中の穴には問答無用で落下するし、地形によっては浮遊キャラ同様に操作しづらくなってしまう。 ---先にも触れた通り、元々浮遊特性を持っているキャラクターにとっては(ファイア系回避以外)そもそも使う意味がほぼ無い。その他のキャラも別のアビリティを選択した方がいい程の地雷アビリティと化している。 ---ただし、この「はばたき」は、ストーリーモードで最初に対戦するキャラクターの使用アビリティ。「序盤から高難易度になってしまうのを避けるため、あえて使い勝手を悪くした」とも考えられなくはない。 -キャラクター数に比べてコースは「8コース+隠し2つ」とやや物足りない。 -隠しコース「幻界」が他のコースと比べて飛び抜けて難しい。 --ヘアピンカーブが連続するにもかかわらず、柵が一切なく転落率が高い。初見プレイや、初心者を交えてのプレイでは地獄を見ることになる。 --あまりに難易度が高かったためか、海外版では随所に柵が追加されている。 --一応転落することがあるステージはこの他にも「ハングリーランド」と「グルグ火山」の2つがあるのだが、ハングリーランドは道幅が広いおかけで転落することはほぼ無い。~ 「グルグ火山」もコース中の3割近くの範囲で転落の危険性があるため難易度は高いが、結局他のコースと幻界の間に位置する難易度のコースが実質これ1つだけなのは流石に少ない。 ---ストーリーモードでも走ることになるが、グリップ力の高いデブチョコボを使用すると比較的安定した走りができる。 -一回のレースの参加者は最大6名。こちらも少なく感じてしまう。 --メガフレアやリフレクなどの容赦ないアビリティと魔石の応酬があるため、人数が多過ぎるとゲームバランス上混沌としたことになると思われるためか。 ---- **総評 『マリオカート』の亜流的作品ではあるが、独自の要素もきちんと組み込んでおりレースゲームとしての完成度は決して劣るものではない。((実際、このゲーム発祥である「同じアイテムを集めてレベルアップ」という要素は、同年末発売の『クラッシュバンディクーレーシング』にも採用された(正確には集めたリンゴに応じてアイテムが強くなる等、そのままではない)。))~ アビリティ、魔石による一発逆転的な趣が強い一方で、ドライビングテクニックも要求されるスリリングなレーシングを楽しめる。~ スクウェア製のレースゲームでは最も成功した作品と言えるだろう。((他、スクウェア製のレース要素を持つゲームには『レーシングラグーン(公式ジャンルはRPG)』『DRIVING EMOTION TYPE-S』があるが、どちらも挙動に難があり、特に後者はリアルな実車再現という内容からは程遠いため酷評された。)) ---- **その後 -1999年12月22日に『[[チョコボスタリオン]]』との同時発売で、『レーシング』『スタリオン』および限定作品『[[ダイスDEチョコボ]]』と共に3本セットになった『チョコボコレクション』が発売された。定価は3本セットで7,800円(税別)。 --CD表面のイラストや説明書などが違うのみで、中身のゲーム内容そのものには変更がないため、単品よりコレクションの方がお得。 -ゲームアーカイブスでも配信が行われている。 --PS3でプレイするならば問題ないが、PSP/Vitaでは2人プレイができない(アーカイブス配信作品すべてに言えるが)。 -2010年6月にニンテンドー3DSの発表に合わせて新作『チョコボレーシング3D(仮)』が発表され、同年10月にはスクリーンショットが公開されたのだが、その後しばらく続報は無く、2013年10月には開発中止の旨が発表された。 -2021年9月のニンテンドーダイレクトにて、Nintendo Switchで完全新作の『チョコボGP(グランプリ)』が発表され、2022年3月10日に発売された。 --同じチョコボシリーズではあるが、本作とはストーリー等の繋がりはない。 //--ストーリーなどは繋がりの無い精神的続編となっている。 ←むしろ同じシリーズでスタッフが違うので肉体的続編では?

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: