「スーパーロボット大戦α」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

スーパーロボット大戦α - (2021/03/24 (水) 20:28:56) の最新版との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#contents(fromhere) ---- *スーパーロボット大戦α 【すーぱーろぼっとたいせんあるふぁ】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00005OVX7)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|バンプレソフト|~| |発売日|2000年5月25日|~| |定価|通常版:6,980円 / 限定版:9,800円|~| |廉価版など|PS one Books:2001年11月22日/2,200円&br()PREMIUM EDITION(外伝・第2次とのセット):2005年5月28日/9,240円|~| |配信|ゲームアーカイブス:2011年12月21日/1,500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|ストーリーを大幅にブラッシュアップ&br()システムも組み直して遊びやすい出来に&br()''それも私だ''|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| |>|>|CENTER:&color(blue){αシリーズ}:&color(black){''α''}[[forDC>スーパーロボット大戦α#id_5a8c6bb7]] / [[α外伝>スーパーロボット大戦α外伝]] / [[第2次α>第2次スーパーロボット大戦α]] / [[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]| ---- ~ #center(){{ &big(){''人類に、逃げ場なし''} }} ~ ---- **概要 通称「αシリーズ」の第1作であり、スーパーロボット大戦が新たなるステージに踏み出した記念碑的作品。~ 本作は今まで旧作のシリーズを担当してきたウィンキーソフト等の外注制作ではなく、バンプレソフト((現B.B.スタジオ))によって開発されている。 フルアニメーションバトル、戦闘アニメのカット機能、熟練度など、以降のスパロボの基本となるシステムが初登場。 『[[スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL]]』のクォータービューマップを採用。以降、ほとんどのシリーズで採用されている。 旧B.Bスタジオ取締役である寺田貴信氏が作品の内容に大きく関与している初の作品で、新規ユーザー開拓を目標として徹底的な改良が行われた。ユーザーフレンドリーを優先し難易度は低く抑えつつも絶妙なバランスがとられ、システムも旧作を参考にしつつ独自の改良が加えられており、快適さを増している。 #region(参戦作品一覧) |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(blue){''参戦済み''}|超獣機神ダンクーガ| |~|新世紀エヴァンゲリオン| |~|機動戦士ガンダム(劇場版)| |~|機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争| |~|機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY| |~|機動戦士Ζガンダム| |~|機動戦士ガンダムΖΖ| |~|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア| |~|機動戦士ガンダムF91| |~|機動戦士Vガンダム| |~|新機動戦記ガンダムW| |~|新機動戦記ガンダムW Endless Waltz| |~|無敵鋼人ダイターン3| |~|聖戦士ダンバイン| |~|マジンガーZ| |~|グレートマジンガー| |~|劇場版マジンガーシリーズ(機体のみ)| |~|ゲッターロボ| |~|ゲッターロボG| |~|真・ゲッターロボ(原作漫画版)| |~|超電磁ロボ コン・バトラーV| |~|超電磁マシーン ボルテスV| |~|勇者ライディーン| |~|トップをねらえ!| |~|ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日| |~|超機大戦SRX| |~|魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL| |~|バンプレストオリジナル| |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(red){''初参戦''}|新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に((ゲーム中の表記は『THE END OF EVANGELION』。))| |~|超時空要塞マクロス| |~|超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか| |~|マクロスプラス| |~|機甲世紀Gブレイカー(DC版のみ)| |~|機動戦士ガンダムF90(機体のみ)| |~|MSV(機体のみ)| |~|Ζ-MSV(機体のみ)| |~|M-MSV(機体のみ)| |~|CCA-MSV(機体のみ)((スパロボシリーズ全体に言えることだが、ガンダムシリーズの『MSV』が付く作品に登場、または本編未登場機のゲーム中の登場作品表記は、全て関連の深いMSの登場作品(例えばΖIIやフルアーマー百式改は『機動戦士Ζガンダム』)となる。尚、G-3ガンダムはMSVである以前に、小説版1stガンダムに登場している。))| #endregion ---- **特徴・評価点 ''戦闘アニメの進化'' -戦闘アニメは『新スパ』から劇的に進化しており、これに当時のユーザーは驚愕した。((『F/F完結編』は『新スパ』より退化しているのでノーカウント。)) --『新スパ』では一部のみに採用されていた「動く戦闘アニメ」の演出が、本作では''敵味方問わずほぼ全てのユニットに導入''された。~ 例えば武器を構えるモーションが存在する・サーベルを振る際に機体が大きく動く・射撃武器を撃った際に機体が反動で動く・必殺技系の武器を使用する時によく動く等。~ 極一部に限られるが、機体の回避モーションが生まれたのも本作からである。これは『第2次α』で本格的に採用される事となった。 --『新スパ』で多用されていた機体orキャラのカットインも本格的に導入。全ての主役機体・主役キャラにカットインが用意されている。~ 特にイングラムが乗るアストラナガンの戦闘アニメとカットインの出来は今なお語り草レベルである。 --戦闘ボイスも新スパ同様のフルボイス。端役に至るまで可能な限り原作と同じ声優が使われている。『マクロス』のゼントラーディ兵に至っては、日本語字幕を表示した上でゼントラン語のボイスが流れ、エコーエフェクトまでも原作通りという徹底振り。 --また台詞そのものも刷新され、原作での台詞の大幅追加・使いまわし台詞の大量削除が行われ、キャラ一人一人の個性の表現が大幅に増した。((ウィンキースパロボ時代では古い作品の版権キャラクターは大まかな性格で台詞が割り振られていた為、フルボイスと言ってもほとんど似たような台詞だった。特にオールドガンダム勢の『くっ!だがこの程度ならまだいける!』の出現率は凄まじい。)) --SEも拘られており、MSの駆動音やビームライフルの銃声も原作と同じものを使用している。ウイングガンダムの特徴的なバスターライフルの銃声もきっちり再現。 -スパロボでは初めて''戦闘アニメのカット機能''が導入され、快適にプレイできるようになった。((関連作品を含めると『リアルロボット戦線』が初。)) --従来作品では開発スタッフの意向により搭載されていなかったが、長いローディングと合わせてプレイ時間が長くなり、プレイヤーのストレスが溜まる原因となっていた。 --その戦闘前ローディングも『F/F完結編』『CB』より短くなっており、また戦闘アニメ自体もテンポが良くなっている。 ''戦闘バランスの調整'' -ゲームバランスが盛大にぶっ壊れていた『F/F完結編』『CB』を反面教師に、本作では徹底したパラメータの調整が行われた。 --各作品の主人公や主役キャラは強く、雑魚敵は雑魚らしく、そして特定の設定があるキャラはそれを再現する((例えばゼントラーディ兵は戦闘民族という設定を再現しているため、普通の雑魚よりも能力値が高く、また性格設定が強気。))等、原作を尊重しつつもゲームとして成り立つような調整が施されている。 --従来作では酷過ぎる調整が施されていたリアル系のオールドタイプパイロット((『ガンダム0083』のコウ・ウラキや『ガンダムW』のヒイロ等、ニュータイプでないパイロットの事。『ガンダムW』にはニュータイプの概念自体が無いが便宜上プレイヤーからこう呼ばれている。))も、能力が底上げされ最前線でも安心して使えるようになった。 ---それと同時に「ニュータイプ」や「聖戦士」((こちらはガンダムシリーズではなく『ダンバイン』のキャラが持つ特殊能力。))の命中回避補正を『F/F完結編』から下方修正。最大+43%が最大30%になっている。 ---また、オールドタイプは上記の命中回避補正持ちに比べて切り払い・シールド防御Lvが高く設定されている場合が多く、こちらの面でもバランスを取っている。 ---例えば『超機大戦SRX』の場合、「念動力」を持つリュウセイはLv50の切り払い・シールド防御がLv6、一方で「念動力」を持たないライのそれらは最高のLv9である。また『ガンダムW』系は総じて切り払い・シールド防御Lvが高い。 --スーパーロボット系も、旧来の「必殺技だけが取り得の一発屋」という不名誉なポジションから一転、「耐えて戦える」存在へ格上げされ、「スーパー」の名に恥じない戦いぶりが可能となった。 ---特に「後半は宇宙ステージがメインなのにスーパーロボット関連の要素は宇宙適応Bだらけ」というあからさまに不利だったこれまでと違い、主役級のユニット、キャラクター、武器であればほぼ全て宇宙適応Aとなっている。 --本作以降お気に入りのユニットが弱過ぎて使えないという問題は大分減った。 --敵ターンの戦闘時のコマンドに「防御攻撃」が追加。被弾率が100%になる代わりに被ダメージを75%にカットし、通常時の50%のダメージで反撃する、というもの。本作のみ採用されている。 -『F/F完結編』『CB』の壊れきったバランスに慣れきってしまった既存ユーザーからは「簡単すぎる」との声もあるが、結果的に新規ユーザーの大量獲得に成功したと言える。 ''技能ポイントの導入'' -これまでは各パイロットの能力値はレベルが上がる事でしか上昇していなかった。しかし、本作ではパイロットの戦闘中の行動により、格闘・射撃の能力値が上昇する新システム「技能ポイント」が追加された。 --これは各パイロットの格闘・射撃に隠しパラメータが設定されており、その数値が20に達すると(攻撃を当てたり敵を倒すたびに上昇)格闘なら格闘が+1、射撃なら射撃が+1増加するというもの。 --能力値の上昇に限界は無いので、やり込めば能力値が400を超え、999にする事も夢ではない。 ''BGM'' -今作からサラマンダー・ファクトリーの花岡拓也と鶴山尚史が担当となった。 --BGMは2年半の期間をかけて制作され、高い評価を受けた。 -MAP曲は従来のゲーム的なBGMからフルオーケストラに移行。重厚なBGMはαシリーズの方向性を決定した要素の一つとなった。 --ただし長時間プレイしていると''眠くなる''という副作用も…。 -オリジナル曲の出来がよく、「ACE ATTACKER」「TIME DIVER」「MARIONETTE MESSIAH」など良曲揃い。 --後のOGシリーズにもこれらの曲は採用されているほか、アレンジもいくつかある。 ''参戦作品'' -かねてより要望の高かった『マクロス』シリーズが初参戦。『トップをねらえ!』の本格参戦もあり、ストーリーは外宇宙にまで飛躍する。 --更にUCガンダム系の作品に『新機動戦記ガンダムW』、『マジンガーZ』『ゲッターロボ』『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』『勇者ライディーン』『聖戦士ダンバイン』『新世紀エヴァンゲリオン』『超獣機神ダンクーガ』の各キャラクターが入り乱れるため、話のボリューム面ではいまなお歴代最高クラスの厚みを持つ。 ---特にUCガンダム系は『Vガンダム』が参戦した事により、CCAアムロ、クワトロ、カミーユ、ジュドー、シーブック、ウッソと歴代NTが勢揃いする事に。ここまでのメンツが揃ったのは初めてのことである。 //第2次αやXではウッソこそいないけど代わりにトビアがいるし、今後二度とないというのはおかしいかと。 --母艦だけでもヱクセリヲン、マクロスを筆頭にラー・カイラム、グラン・ガラン、ゴラオンが居並ぶ。 ''主人公'' -主人公は『第4次』と同じシステムであり、男女計8名の中から選択し、従来通り機体のタイプ・名前・誕生日・血液型を変更可能。 --誕生日と血液型の組み合わせによって習得する精神コマンドが変化する。レアな精神を覚える事が出来る特殊誕生日も健在。 -従来作では機体性能が微妙だったり能力値が1.5軍レベルだったり会話イベントにほとんど絡まなかったり、何かと不遇な扱いを受けていた主人公であるが、本作ではストーリーにしっかりと絡み、機体性能も高くパイロットとしても申し分ないと扱いがとても良い。 ''クロスオーバー'' -前述の厚みなのだが、クロスオーバーも非常にしっかりしている。 --特に印象に残りやすいのは『エヴァンゲリオン』のヤシマ作戦と『ジャイアント・ロボ』の衝撃のアルベルトについて。 --前者はポジトロンスナイパーライフルのエネルギー源として威力を高めた光子力エンジンとゲッター炉をトロニウム触媒により複合使用する。更にシールドは超電磁コーティングを施したものになっており、クロスオーバーの多い歴代のヤシマ作戦の中でも特に豪華なものとなっている。 --スポット参戦ではあるものの、衝撃のアルベルトは本作唯一の人間ユニットであり、素手でジェガンを撃墜し、更にプレイヤーが操作して''使徒と生身で戦わせる''ことができる。常識を超えた光景に呆然とするネルフスタッフの反応は必見。 ---通常は使徒からの攻撃は全く当たらないものの、防御攻撃でわざと攻撃に当たれば「人間ユニットである彼のユニットアイコンが爆発する」という迷シーンもお目にかかれる。 --他にも素晴らしきヒィッツカラルドがスーパー系の後期主人公機になるはずだったロボットを''指パッチンで真っ二つにする''など((素晴らしきヒィッツカラルドは非戦闘キャラにも関わらずDVEがあったり、中断メッセージに出てきたりもする。))、十傑集関連ではインパクトの強いイベントが要所要所で見られる。 -もちろん、小ネタも非常に豊富。 --リュウセイと意気投合したり、竜馬にトマホークの稽古をつけてもらうタカヤノリコ(後者はオリジナルのDVE付き)、フォッカーに喧嘩を売るイサム(こちらもDVE)、妙にお姫様好きのシーブック、甲児に藤原と呼ばれるのを嫌がる忍(声優ネタ)、密かにミンメイのコンサートに行くアムロ等。 -今作では、『DC戦争シリーズ』で活躍した「魔装機神」のキャラと、『新スーパーロボット大戦』で活躍した「SRXチーム」がOGシリーズに先駆けて共演を果たしており、オリジナルファンに好評を博している。 ''隠し要素'' -『F』でも豊富だった隠し要素は、本作でも非常に充実。 --条件を満たすことで、さまざまな高性能の機体を入手できる。中でも、ガンダムF90Vは、本作のみの登場となっており、ファンにとってはかけがえのない要素となっている。 ''プレイヤーによる難易度の調整'' -シナリオ中の行動で変動するポイント''熟練度''が導入された。これを得るとゲーム難易度が上昇し、隠しユニット・パイロットの入手など様々な効果が得られる。ユーザーの行動次第でゲームの難易度を調整出来るようになった。 -ポケットステーションにミニゲームをダウンロードし、そのミニゲームで獲得したスコアを本編の資金に還元することができる(還元効率はシナリオが進むほど良くなる)。1話につき1度しか利用できないが、毎回カンストさせて通信していると資金にかなりの余裕が生まれる。 --スパロボとポケステがつながっているのは本作のみである。 -「ミンメイ/未沙ポイント」と呼ばれる特殊システムの導入 --『超時空要塞マクロス』の主人公である一条輝は本来早瀬未沙と恋愛関係に及ぶのだが、本作では選択肢に応じて累計されたポイントによってはミンメイとくっつけることも可能となっている。 ---- **賛否両論点 ***システム ''難易度、バランス'' -『F』ほど極端ではなくなったが、まだリアル系に有利にできているように見える。 //CBはスーパー系強くなったって攻略本に書かれるくらいには強いだろ --2回行動の条件が完全にレベルに依存している。のだが、このレベルはパイロットによって固定されており、スーパー系キャラクターは軒並み高く設定されている((リアル系キャラクターでも高いキャラクターはいるのだが))。スーパー系キャラクターは最低でも主人公の78、他は全員80オーバーである。通常プレイではまず到達できない。それに比べてリアル系は40台で2回行動が出来るキャラクターまで存在する。 --本作には「底力」「ガッツ」といったHPが減った際に命中・回避・CRT値が上昇する技能があるのだが、上記の「防御攻撃」でうまく組み合わせれば容易に発動させることができる。本来は攻撃を受けやすいスーパー系パイロット用の技能であるはずなのに、リアル系パイロットの受ける恩恵の方が遥かに大きい。マクロス系でガッツ持ちのフォッカーやイサムがひとたび発動させようものなら、雑魚はおろかボスユニットすら圧倒できる((HP回復能力などを持つ敵もいるので、単機で倒すには相当改造する必要があるが。))。 ---ただし、命中率が0%にならない限り、今作では常に撃墜の危険が付きまとう。詳しくは後述のバグを参照のこと。 ---もっとも、前述したとおりスーパー系でプレイすると不利ということではない。 -調整は行われたものの、ダメージ面はまだまだ大雑把さが残っている。 --評価点で述べた「技能ポイントシステム」は、強化の際限が無さすぎるため、1キャラに絞っての運用により、バランス崩壊レベルの火力を持たせることができる。また、後半加入キャラ(能力自体は高めだが、育てたキャラの格闘、射撃には劣る)が確実に割を食う。 --精神コマンド「捨て身(そのターン回避不能になるがダメージ4.5倍)」や、「激闘(1ターンダメージ1.5倍になり、クリティカルの1.5倍とも重複するため、最大2.25倍になる)」など、新登場の物が一部やりすぎなレベルとなっている。 ---それらを初期に主人公が覚えることも可能なので、本来倒せない敵を無理矢理倒すこともできる。 --次回作『α外伝』で主に取りざたされるが、「長射程武器は近いほど強力になる」という、武器の距離補正によるダメージの影響は今作も大きい。 - ただ、これらがあるため、爽快感があり、難易度も初心者にお勧めできるレベルになっているのも確かである。 ---- **問題点 ***システム ''熟練度'' -熟練度の増減条件がゲーム内で確認できない。会話イベント等からヒントを得らえる場合もあるが、それも全てではない。 --基本的に「撤退する敵を撃墜する」「○ターン以内に敵を全滅させる」等で上がり、「シナリオの流れを無視する」「勝利条件を満たさなかった」等で下がる。これらはまだ判りやすいのだが、何気ない選択肢で増減するものは流石に事前情報がないと無理である。 -また、熟練度が増減した旨のアナウンス等が無く、現在値の表示場所も「主人公のパイロット能力画面」と「データセーブorロード画面」のみ((そのため主人公を出撃させていないとステージをクリアするまで確認することもできない。))である等、新システム故に作り込みの甘さを感じさせる。 --なお、獲得した熟練度の確認が容易になったのは『α外伝』から、獲得条件そのものを確認できるようになったのは「OG」からである。 ''その他'' -マップ上でのユニットの移動速度が遅く、テンポが悪い。 --戦闘アニメカットの導入により、従来作とは比べ物にならないほどプレイ時間が短くなっているのだが、だからこそ気になるというユーザーも。 -顔グラもほぼ全員が描き直されており、原作でヘルメットを着用するキャラの大半がヘルメットを被った顔グラになっている。悪くはないのだが、キャラの素顔が見たい人は気になるところ。 --原作を知らない人にとっては、ヘルメット着用時の顔グラとインターミッションorキャラクター図鑑でのグラフィックに差がありすぎて「このキャラこんな顔してたんだ」と驚く人も多かった。 --ヘルメット着用が不評だったのか『α外伝』以降の『IMPACT』等では、顔グラがヘルメットなどをかぶっていない、素の状態で描かれている。 -「…」(3点リーダ)だけで何も発言しないキャラが会話の中で頻繁に挿入される。 --「思うところがある」という描写なのだろうが、このせいで少々テンポが悪くなっている。 ---またこれを逆手に取ったのか、無口キャラ同士が版権を超えて無口合戦をするというネタがある。 -スーパー系主人公機は、後継機への改造引継ぎができない。 --性能面ではスーパー・リアルどちらでもクリアに支障はないが、改造されやすい主人公機だけに、この点だけはリアル系よりも扱いが悪くなっている。 --ただし、スーパー系の後継機は主人公と恋人の二人乗りになり、リアル系とは違った利点を持てる。誕生日設定で覚える精神コマンドを調整すれば強力なユニットになる事には違いないが、後継機本体や搭載武器にそこまで資金を回せる余裕はあるかどうか微妙である。 -前述の技能ポイントについて --ウッソ・エヴィンを例にとってみると初期の機体は「ビーム・ライフル」など射撃メインで戦う必要があったのに、後継機のV2ガンダムの格闘武器「光の翼」の威力が微妙になってしまうという切ない事態になった。 --また、リアル系主人公の後継機は「遠距離戦射撃タイプ」「接近戦格闘タイプ」の二種類を使い分ける仕様になり、熟考する必要がある。序盤の最強武器は格闘、中盤から後継機に乗り換えるまでの最強武器は射撃となり、煩わしい。 --これらは『[[第2次α>第2次スーパーロボット大戦α]]』でパイロット養成システムが追加されたことで改善された。 -強化パーツを強制的に外される --シナリオ分岐で別部隊に移る度に別れたユニットの強化パーツが強制的に外れる。命中率のバグや加速のない足の遅いユニットなど考えて細かく設定してもシナリオ分岐でリアル系やスーパーロボット系、または戦艦単位で部隊が何度も分割されては勝手に外されるので毎回意識的に付け直すのはかなり大変。 -機体を勝手に乗せ換えられる --パイロット固有の機体が設定されているようで、いつの間にかプレイヤーが乗せた機体と異なる機体に強制的に乗せ換えられてしまう。機体を乗り換えるイベントなど一切関係なくシナリオが進むと一部を除く全パイロットが一括して修正される。主要メンバーのカミーユですらΖIIからまたΖガンダム乗り換えさせられたりもする。 ***シナリオ -一部にみられる版権作品を主人公の踏み台にする描写 --分かりやすい例では、スーパー系主人公機をマジンガーZのパイロットである甲児本人から「マジンガーと同等かそれ以上の性能」と言わせたり、あるキャラが主人公の念動力を「ニュータイプを遥かに超える素養を持っている可能性が高い」と発言する等。引き合いに出された原作のファンからすれば気持ちのいいものではない。 ---とはいえ、こういった比較描写が非難されているだけで、キャラや機体が出張って悪目立ちしたりといった事はない。 --スタッフ側もこの扱いを重く受け止めたようで、これ以降バンプレオリの方針は突出から協調路線へとシフトしていくようになる。 -ジャイアントロボはスパロボシリーズ2度目の参戦にして現時点で最後の登場だが、前回同様に原作再現が殆どない。 //--原作の物語の根幹とも言えるキャラクターである幻夜や大怪球フォーグラーなどが一度も登場することが無いという点は疑問を感じずにはいられない。 --初参戦の『[[スーパーロボット大戦64]]』においても似たような扱いだったため、今回も同じ結果になり落胆したファンは多い。 -『聖戦士ダンバイン』は、オリジナルキャラの行動によって敵勢力がバイストン・ウェルに強制送還されてしまい、決着が完全に棚上げされてしまう(しかも、送還前に決着をつけると厳しく批判され熟練度が大幅に下がる)。次回作以降の伏線ならまだいいのだが、ダンバインは''以後、αシリーズに登場しない''。 //-原作とは違う歴史を歩んでいる事情があるとはいえ、ジオン残党狩りを目的とする地球至上主義のティターンズが、ジオンと密約を交わしてジオン側の地球降下を招くというのは原作での関係を思うとやや強引な展開である。 //--また全体的に使徒や宇宙怪獣といった人外の脅威を軽視している節があり、特にジェリドの''「使徒よりEVAの方が危険」''という発言はいくら何でも馬鹿すぎる。一応弁護しておくと原作のティターンズは「横暴」であっても「空気の読めない馬鹿」ではない。 //αに限らず地球圏で敵対する人間組織が空気の読めない言動に走りがちなのは本作に限った話でもないので書くほどでもないだろか。 **バグ -一部シナリオでイベント前に特定の敵を撃墜、撤退させると増援が来ないなどの不具合が生じてシナリオクリアが不可能になる。 //誰か「リイナの血」で強制戦闘の前にイリアを撃墜するとどうなるか確かめられる方がいらしたらお願いします。バグが起きる可能性があります。(リアル系主人公機に移動補助+加速で可能) -ザコユニットの攻撃を食らうと、攻撃にあたるという乱数に固定されてしまう。~ こうなってしまうと、レベルが上がるなどして味方の回避に関するパラメータが変更されて再計算されるまで 、~ 攻撃を当てたザコと同じパイロット&機体の攻撃に当たり続けてしまう。 -キャラクター図鑑で音声が聞けない。 --説明書では特定ボタンを押せば聞けるよう記されているが、実際にはそんな機能は存在しない。 --実はこれはソフトの不具合ではなく説明書の誤り。『F/F完結編』の説明書の記述を流用したため生じたミスである。後の廉価版ではこの記述が削除されている。 ---ちなみに似たケースとして、同じく『F/F完結編』の説明書の記述を流用したため「分岐がある」と書かれたPS版『第2次』が存在する。 -一部キャラが図鑑登録されず、正規の方法では全シナリオを見ても登録率が100%にならない。『[[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』にも同様のバグが存在する。 -恋愛ポイントという概念が存在するのだが、いくら取っても全く無意味で、EDで恋人は絶対に記憶を取り戻さない(ドリームキャスト版では、追加シナリオのEDで戻ったことを仄めかす描写はある)。 --なお、記憶が戻らない設定は後続作において正史となった。 ---- **総評 以前のスパロボシリーズは一部のマニア向けと言われプレイするハードルが高かったが、本作はシステムや難易度等の見直しにより一般向けに遊びやすくしたことで知名度が上がり、シリーズの地位を確固たるものにした。~ 本作が生み出した様々な新システムは後の作品にも形を変えつつ継承されており、本作はαシリーズだけでなくスパロボシリーズ全体としても新たなスタートを快く切れた作品といえるだろう。~ ---- **その後の展開 -続編として2001年にPSで『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』、2003年にPS2で『[[第2次スーパーロボット大戦α]]』、そして2005年にはPS2でシリーズ完結作『[[第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』が発売されている。 --『α外伝』ではかなりの難易度調整が入っており、本作と同じ感覚でプレイするとかなり痛い目を見る。詳しくは該当記事で。 -『α外伝』発売後の約5か月後に本作のドリームキャスト版が発売された。詳細は後述。 ---- *スーパーロボット大戦α for Dreamcast 【すーぱーろぼっとたいせんあるふぁ ふぉ どりーむきゃすと】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000069TI3)| |対応機種|ドリームキャスト|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|バンプレソフト&br()スマイルビット|~| |発売日|2001年8月30日|~| |定価|7,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- **概要(DC) ドリームキャスト唯一のスパロボ。~ 元々はPS版と同時に発表されていたが、それ以降はほとんど情報がなかったため、開発がかなり難航したのではないかと思われる。 PS版と全く同じ内容というわけではなく、戦闘バランスの見直しやキャラクターのグラフィックの修正、シリーズ初となる3Dグラフィックの戦闘アニメの実装などが行われている。 ---- **追加・変更点(DC) -シリーズでは初めて、ユニットのグラフィックが3Dで描かれている。 -ユニット及びパイロット能力の見直し --ユニットの攻撃力が上方修正されているが、バンプレストオリジナルについてはPS版の時の扱いに対して反発が多かった反動からか、SRX関連はほとんどの能力値が弱体化した。特に隠し武装の『天上天下一撃必殺砲』は大幅に威力が低下している。また、グランゾンも試作型縮退砲が消されてしまった為、攻撃力が大幅に低下している。 --ヴィレッタは『α外伝』で追加された「''微弱ながら''念動力を持つ」という余計な設定のせいで、PS版の念動力L9から念動力L7に低下し成長も鈍くなり、「魂」まで覚えなくなった。またレビは敵の時に覚えていた「奇跡」が、味方になるとなくなってしまう。 --上記の2人程ではないが、リュウセイもアムロ級のトップエース並のパラメーターから大幅な弱体化がされている。ただし念動力L9とガッツは健在なので相変わらず強い。 --一方で『トップをねらえ!』のノリコは「奇跡」の習得レベルが60と現実的なレベルになり、さらに強くなった(PS版では80以上必要)。 --敵ユニットについても、終盤のボスクラスの大技が''威力7000''というトンでもない数値になっているなど、難易度が上がっている(PS版は4500前後だった)。 -精神コマンド --『α外伝』に合わせる形で精神コマンドも弱体化。「魂」の与ダメージ3倍→2.5倍に伴い、「捨て身」の最終与ダメージも4.5倍→3.75倍に低下。「戦慄」も敵全体の気力が-10→-5と使い勝手が悪くなっている。 -新ルートの追加 --新ルートに入ると後半の話数が増えることになり、PS版ではさほど問題とならなかったSRXの合体制限が生きるようになる。 --追加ルートでは『マクロス』のブリタイ艦も自軍の戦艦として利用可能。 --特定条件を満たせばネオ・グランゾンと戦える。精神コマンドコンボが凄まじく、『奇跡』を実に''7回''も使ってくるという化け物じみた強さを見せ付けてくれる。&br()なお、全ての精神コマンドイベントが終わらないと、絶対にHPが10残るという意地悪仕様も加わっている。 ---「『α外伝』がドリームキャストでは出ないこととの兼ね合いで作られている」とのことで、PS版ではできなかったいくつかの伏線の回収を済ませるストーリーになっている。 ---ちなみにこの新ルートのシナリオではエヴァ関連にさらに踏み込んだ内容となっており、この面ではそれなりの完成度を誇るが、ゼ・バルマリィ関連はやや雑な展開で行われる。 ---「衝撃のアルベルト」も再び登場し、味方の精神コマンドで援護してやれば、使途相手に魂+大技で10000以上のダメージをたたき出す生身の人間を見ることができる。 -シナリオの微修正 --基本的な流れを変えない程度に上記の不評シーンを中心にシナリオが修正された。 -立ち絵・フェイスウィンドウ内の絵の描き直し --非常に出来がよく、特に立ち絵は後の作品にも使い回されている程。 -その他 --『[[サンライズ英雄譚]]』のオリジナル作品『機甲武装Gブレイカー』の参戦 --劇場版『マクロス』の主題歌「愛、おぼえていますか…」のボーカル版の採用 ---シリーズ唯一の試み。ただし、カラオケモードやサウンドモードではPS版が流用されているため聞けない。 --初の戦闘デモの途中キャンセルを搭載 ---本作以降は『COMPACT3』まで使われなかった。 --ジャイアントロボの登場などにデモの挿入 --『64』以来の合体攻撃の採用 ---「デンドロビウム+Ζガンダム+ΖΖガンダム」「R1+サイバスター」といった本作独自のものも多い。後者はOGシリーズでも未実装((ファンからの要望は多いものの、OGシリーズではリュウセイが参加できる合体攻撃が既に3つ存在するため、サイバスターとの合体攻撃の復活は行わないとのこと。))。 ---- **問題点(DC) -全体的にロードが長い上に頻繁に発生する。 -マップは視点変更(90°単位)ができるようになったが、却って見づらくなった。 --ユニットの移動ももっさりした動作になり、アイコンも潰れたようになっている。 -3Dによる戦闘アニメもユニットはほとんど固定ポーズのままであり、それをごまかすために"光り"の演出を重ねている。 --完成から遠い時期に発売された雑誌の情報では戦闘時の視点変更が出来るかのような文言も見られたが、実際にはできない。上記効果との兼ね合い上無理なのだろう。 --一部機体の回避モーションで変形や分離を行うなど、新しい試みは見られる。 --EVA初号機の暴走など一部の攻撃演出は効果がうまく活かされており一見の価値があるが、全般にはよい評価を与えるだけのものには至っていない。 -バグ --PS版よりバグが若干増えている。中でも酷いものとして、限界反応値がプログラムミスで機能しない死にパラメーターになっている((本作以外にも同様のバグが発生している作品はいくつか存在する。))。 --『ボルテスV』のハイネル被弾時のボイスの中に、同じ市川治氏が演じる『ジャイアント・ロボ』のマスク・ザ・レッドのボイス(はっきり「マスク・ザ・レッド」と名乗っている)が混在するというミスがある。 ---マスク・ザ・レッド自体はPS版・DC版どちらにも出演していないため、本来は没ボイスである。元々DC版に追加出演させる予定があったのだろうか? --『愛、おぼえていますか…』のボーカルが流れるシナリオでは処理が重くなりすぎて、戦闘での3Dモデルが崩壊していたりする。 ---- **総評(DC) ロード時間がPS版より伸び快適性が劣悪になったことや、シリーズ初の3Dによる戦闘アニメの評価は芳しくないなどの問題点はあるものの、~ 本作独自の新ルートや立ち絵の描き直し等、PS版には無い独自の魅力も持ち合わせている。~ テンポの悪さを我慢する必要はあるものの、既にPS版をクリア済みの人にとってもプレイする価値はあるだろう。 ---- **余談 -PS版はシリーズ歴代最高の売り上げ''75万本''を記録。これは現在でも破られていない。 -作中で『ガンダムF91』のシーブックが木星圏の勢力を指して「木星帝国」と形容する一幕がある。 --「木星帝国」は『ガンダムF91』の次回作『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の敵組織であり、この発言が「クロスボーン参戦の予兆か?」とファンの間で話題となった。実際に次々回作の『第2次α』では『クロスボーン』参戦が実現している。 //--実際にはスタッフも実現すればいいな、という程度で入れた小ネタだったのだろうが、「瓢箪から駒」を地で行く珍例となった。 //適当なネタ振りではなく、元々αシリーズの次回作以降に参戦させる予定があったが故の前振りだった可能性もあるのでCO。 //一応寺田Pが攻略本で「クロスボーンの前振りではない」と述べてる。 -本作の戦闘アニメが動くようになったきっかけは、スタッフの一人(土屋英寛((個人サイト「ヴァルシオーネα」で知られる。コトブキヤの1/144ヴァルシオーネのパッケージ絵なども担当。)))がヴァルシオーネRの戦闘シーンに対し非常に気合を入れて動くようにしてしまったためである。&br()そのため他の機体もそれに釣り合わせる形でレベルを引き上げた。もしこれが無ければ、現在のスパロボはもっと地味なものになっていたかもしれない。 //これって外伝の話じゃなかった?前転してビームキャノン撃つとか言う基地外じみた書き込みのアニメ提出してきてどうすんだよっていう -本作以降、ガンダム系ユニットに「瞳」が描かれなくなった。 --元々『SDガンダム』においてユニットを擬人化する為の表現であり、「スパロボの様にパイロットが搭乗する作品には合わない」と判断されたのだろうか。ただ、ゲーム雑誌などに掲載された開発画面には瞳が付いたものもあり、開発途中で急遽変更されたと考えられる。本作でもパッケージイラストやムービーでは瞳が付いたままになっている。 --なおSDガンダムシリーズの作品(『[[SDガンダム三国伝>スーパーロボット大戦UX]]』『[[SDガンダム外伝>スーパーロボット大戦BX]]』等)が参戦した場合、その作品のMSに限り原作通り瞳が描かれている。 -『Ζガンダム』のカツとサラの会話イベントが豊富に作られており、丁寧にフラグを立てていくことで最終決戦の際に説得ができる。しかし他の隠しキャラと違い、全てのフラグを満たしてもサラを仲間にすることはできない。&s(){やはりカツでは無理なのだろうか。『[[第4次>第4次スーパーロボット大戦]]』ではうまくいってたのに。} -旧シリーズでは敵組織だったDC(ディバイン・クルセイダーズ)が、本作では味方機を開発しており、総帥でありラスボスを務めた経験もあるビアン・ゾルダークも本人こそ登場しないものの、裏方として尽力していたことが仄めかされている。 --実は初期プロットでは『勇者王ガオガイガー』のGGGがこの役目を担うはずだったが、『ガオガイガー』参戦が本作では見送られた結果、穴埋めのためにDCが宛がわれることになった。 --このことから、旧シリーズの『第2次』で『聖戦士ダンバイン』の参戦が見送られた代わりに『魔装機神』の設定が作られたという噂((のちに寺田Pによって否定されている。))を思い出したファンも多い。 ----
「[[修正依頼]]」が出ています。DC版の評価点を追記できる方はご協力をお願いします。 ---- #contents(fromhere) ---- *スーパーロボット大戦α 【すーぱーろぼっとたいせんあるふぁ】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00005OVX7)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|バンプレソフト|~| |発売日|2000年5月25日|~| |定価|通常版:6,980円 / 限定版:9,800円|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br※ゲームアーカイブスで付与されたレーティングを記載|~| |廉価版など|PS one Books:2001年11月22日/2,200円&br()PREMIUM EDITION(α外伝・第2次αとのセット):2005年5月28日/9,240円|~| |配信|ゲームアーカイブス:2011年12月21日/1,500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|本格的に動き始めた戦闘アニメ&br()ストーリーを大幅にブラッシュアップ&br()システム・戦闘バランスも調整され遊びやすい出来に|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| |>|>|CENTER:&color(blue){αシリーズ}:&color(black){''α''}&[[forDC>スーパーロボット大戦α#id_5a8c6bb7]] / [[α外伝>スーパーロボット大戦α外伝]] / [[第2次α>第2次スーパーロボット大戦α]] / [[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]| ---- ~ #center(){{ &big(){''人類に、逃げ場なし''} }} ~ ---- **概要 通称「αシリーズ」の第1作であり、スーパーロボット大戦が新たなるステージに踏み出した記念碑的作品。~ 本作は今まで旧作のシリーズを担当してきたウィンキーソフト等の外注制作ではなく、バンプレソフト(現B.B.スタジオ)によって開発されている。 フルアニメーションバトル、戦闘アニメのカット機能、熟練度など、以降のスパロボの基本となるシステムが初登場。 『[[スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL]]』のクォータービューマップを採用。以降、多くの作品で採用されている。 //シリーズ全部がクォータービューなのは、α、魔装機神、VXTのみなのでちょっと記述を変更。 旧B.Bスタジオ取締役である寺田貴信氏が作品の内容に大きく関与している初の作品で、新規ユーザー開拓を目標として徹底的な改良が行われた。ユーザーフレンドリーを優先し難易度は低く抑えつつも絶妙なバランスがとられ、システムも旧作を参考にしつつ独自の改良が加えられており、快適さを増している。 #region(参戦作品一覧) |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(blue){''参戦済み''}|超獣機神ダンクーガ| |~|新世紀エヴァンゲリオン| |~|機動戦士ガンダム(劇場版)| |~|機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争| |~|機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY| |~|機動戦士Ζガンダム| |~|機動戦士ガンダムΖΖ| |~|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア| |~|機動戦士ガンダムF91| |~|機動戦士Vガンダム| |~|新機動戦記ガンダムW| |~|新機動戦記ガンダムW Endless Waltz| |~|無敵鋼人ダイターン3| |~|聖戦士ダンバイン| |~|マジンガーZ| |~|グレートマジンガー| |~|劇場版マジンガーシリーズ(機体のみ)| |~|ゲッターロボ| |~|ゲッターロボG| |~|真・ゲッターロボ(原作漫画版)| |~|超電磁ロボ コン・バトラーV| |~|超電磁マシーン ボルテスV| |~|勇者ライディーン| |~|トップをねらえ!| |~|ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日| |~|超機大戦SRX| |~|魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL| |~|バンプレストオリジナル| |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(red){''初参戦''}|新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に((ゲーム中の表記は『THE END OF EVANGELION』。))| |~|超時空要塞マクロス| |~|超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか| |~|マクロスプラス| |~|機甲世紀Gブレイカー(DC版のみ)| |~|機動戦士ガンダムF90(機体のみ)| |~|MSV(機体のみ)| |~|Ζ-MSV(機体のみ)| |~|M-MSV(機体のみ)| |~|CCA-MSV(機体のみ)((スパロボシリーズ全体に言えることだが、ガンダムシリーズの『MSV』が付く作品に登場、または本編未登場機のゲーム中の登場作品表記は、全て関連の深いMSの登場作品(例えばΖIIやフルアーマー百式改は『機動戦士Ζガンダム』)となる。尚、G-3ガンダムはMSVである以前に、小説版1stガンダムに登場している。))| #endregion ---- **特徴・評価点 ''戦闘アニメの進化'' -戦闘アニメは、今までで最も優れていた『新スパ』から見ても劇的に進化しており、これに当時のユーザーは驚愕した。 --『新スパ』では一部のみに採用されていた「動く戦闘アニメ」の演出が、本作では''敵味方問わずほぼ全てのユニットに導入''された。~ 例えば武器を構えるモーションが存在する・サーベルを振る際に機体が大きく動く・射撃武器を撃った際に機体が反動で動く・必殺技系の武器を使用する時によく動く等。~ 極一部に限られるが、機体の回避モーションが生まれたのも本作からである。これは『第2次α』で本格的に採用される事となった。 --『新スパ』で多用されていた機体orキャラのカットインも本格的に導入。全ての主役機体・主役キャラにカットインが用意されている。~ 終盤にしか見れないが、イングラムが乗るアストラナガンの戦闘アニメとカットインはその極地で今なお語り草レベルである。 --戦闘ボイスも新スパ同様のフルボイス。端役に至るまで可能な限り原作と同じ声優が使われている。『マクロス』のゼントラーディ兵に至っては、日本語字幕を表示した上でゼントラン語のボイスが流れ、エコーエフェクトまでも原作通りという徹底振り。 --また台詞そのものも刷新され、原作での台詞が大幅に追加されたほか、「くっ、だが、この程度ならまだいける!」などの使いまわし台詞の大量削除が行われ、キャラ一人一人の個性の表現が大幅に増した。 --SEも拘られており、MSの駆動音やビームライフルの銃声も原作と同じものを使用している。ウイングガンダムの特徴的なバスターライフルの銃声もきっちり再現。 -スパロボでは初めて''戦闘アニメのカット機能''が導入され、快適にプレイできるようになった。 --従来作品では開発スタッフの意向により搭載されていなかったが、長いローディングと合わせてプレイ時間が長くなり、プレイヤーのストレスが溜まる原因となっていた。 --その戦闘前ローディングも『F/F完結編』『CB』より短くなっており、また戦闘アニメ自体もテンポが良くなっている。 ''戦闘バランスの調整'' -ゲームバランスが盛大にぶっ壊れていた『F/F完結編』『CB』を反面教師に、本作では徹底したパラメータの調整が行われた。 --各作品の主人公や主役キャラは強く、雑魚敵は雑魚らしく低めの能力になっている。さらに、特定の設定があるキャラはそれを再現されている。 ---例えばゼントラーディ兵は戦闘民族という設定を再現しているため、普通の雑魚よりも能力値が高く、また性格設定が強気であるなど、原作を尊重しつつもゲームとして成り立つような調整が施されている。 --従来作では酷過ぎる調整が施されていたリアル系のオールドタイプパイロット((『ガンダム0083』のコウ・ウラキや『ガンダムW』のヒイロ等、ニュータイプでないパイロットの事。『ガンダムW』にはニュータイプの概念自体が無いが便宜上プレイヤーからこう呼ばれている。))も、能力が底上げされ最前線でも安心して使えるようになった。 ---それと同時に「ニュータイプ」や「聖戦士」((こちらはガンダムシリーズではなく『ダンバイン』のキャラが持つ特殊能力。))の命中回避補正を『F/F完結編』から下方修正。最大+43%が最大30%になっている。 ---また、オールドタイプは上記の命中回避補正持ちに比べて切り払い・シールド防御Lvが高く設定されている場合が多く、こちらの面でもバランスを取っている。 ---例えば『超機大戦SRX』の場合、「念動力」を持つリュウセイはLv50の切り払い・シールド防御がLv6、一方で「念動力」を持たないライのそれらは最高のLv9である。また『ガンダムW』系は総じて切り払い・シールド防御Lvが高い。 --スーパーロボット系も、旧来の「必殺技だけが取り得の一発屋」という不名誉なポジションから一転、「耐えて戦える」存在へ格上げされ、「スーパー」の名に恥じない戦いぶりが可能となった。 ---ステータス面でも明らかで、「後半は宇宙ステージがメインなのにスーパーロボット関連の要素は宇宙適応Bだらけ」というあからさまに不利だったこれまでと違い、主役級のユニット、キャラクター、武器であればほぼ全て宇宙適応Aとなっている。 --本作以降お気に入りのユニットが弱過ぎて使えないという問題は大分減った。 --敵ターンの戦闘時のコマンドに「防御攻撃」が追加。被弾率が100%になる代わりに被ダメージを75%にカットし、通常時の50%のダメージで反撃する、というもの。ただし、次回作以降は援護の搭載にともない削除され、結果的に本作のみの採用となった。 -これらの調整は『F/F完結編』『CB』の壊れきったバランスに慣れきってしまった&s(){マゾプレイヤー}既存ユーザーからは「簡単すぎる」との声もあるが、「スパロボはロードも長いし戦闘アニメが飛ばせないせいで矢鱈時間ばかりかかるうえに難しいので、マニア向けのゲームになってしまっている」という意見が多かったのもまた事実。 --狂っていたバランスをまともなものへと矯正した事により、結果的に新規ユーザーの大量獲得に成功したと言える。 --難易度としては64に近いが、あちらはバグによる恩恵も強いため、調整という意味ではやはり本作が有名となっている。 ''技能ポイントの導入'' -これまでは各パイロットの能力値はレベルが上がる事でしか上昇していなかった。しかし、本作ではパイロットの戦闘中の行動により、格闘・射撃の能力値が上昇する新システム「技能ポイント」が追加された。 --これは各パイロットの格闘・射撃に隠しパラメータが設定されており、その数値が20に達すると(攻撃を当てたり敵を倒すたびに上昇)格闘なら格闘が+1、射撃なら射撃が+1増加するというもの。 --能力値の上昇に限界は無いので、やり込めば能力値が400を超え、999にする事も夢ではない。 ''BGM'' -今作からサラマンダー・ファクトリーの花岡拓也氏と鶴山尚史氏が担当となった。 --BGMは2年半の期間をかけて制作され、高い評価を受けた。 -MAP曲は従来のゲーム的なBGMからフルオーケストラに移行。重厚なBGMはαシリーズの方向性を決定した要素の一つとなった。 --その分長時間プレイしていると''眠くなる''という副作用も生まれてしまったが…。 -オリジナル曲の出来がよく、「ACE ATTACKER」「TIME DIVER」「MARIONETTE MESSIAH」など良曲揃い。 --後のOGシリーズにもこれらの曲は採用されているほか、アレンジもいくつかある。 ''参戦作品'' -かねてより要望の高かった『マクロス』シリーズが初参戦。『トップをねらえ!』の本格参戦もあり、ストーリーは外宇宙にまで飛躍する。 --更にUCガンダム系の作品に『新機動戦記ガンダムW』、『マジンガーZ』『ゲッターロボ』『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』『勇者ライディーン』『聖戦士ダンバイン』『新世紀エヴァンゲリオン』『超獣機神ダンクーガ』の各キャラクターが入り乱れるため、話のボリューム面ではいまなお歴代最高クラスの厚みを持つ。 ---特にUCガンダム系は『Vガンダム』が参戦した事により、CCAアムロ、クワトロ、カミーユ、ジュドー、シーブック、ウッソと歴代NTが勢揃いする事に。ここまでのメンツが揃ったのは初めてのことである。 //第2次αやXではウッソこそいないけど代わりにトビアがいるし、今後二度とないというのはおかしいかと。 --母艦だけでもヱクセリヲン、マクロスを筆頭にラー・カイラム、グラン・ガラン、ゴラオンが居並ぶ。 ''オリジナルキャラ'' -主人公は『第4次』と同じシステムであり、男女計8名の中から選択し、従来通り機体のタイプ・名前・誕生日・血液型を変更可能。 --誕生日と血液型の組み合わせによって習得する精神コマンドが変化する。レアな精神を覚える事が出来る特殊誕生日も健在。 -従来作では機体性能が微妙だったり能力値が1.5軍レベルだったり会話イベントにほとんど絡まなかったり、何かと不遇な扱いを受けていた主人公であるが、本作ではストーリーにしっかりと絡み、機体性能も高くパイロットとしても申し分ないと扱いがとても良い。 -主人公以外のオリジナルキャラクターも充実している。 --旧シリーズで活躍した「マサキ・アンドー」や、『新スパ』でよくも悪くも存在感を放った「リュウセイ・ダテ」、そして、『[[スーパーヒーロー作戦]]』の主人公である「イングラム・プリスケン」や「ヴィレッタ・バディム」も登場。いずれも物語の構築に大きく寄与している。 ---なお、リュウセイと仲間の「ライディース・F・ブランシュタイン」は、初登場時とはキャラ付けが大きく変わっている。 ''ストーリー'' -お祭り路線からシリアス路線に変化した『64』の流れを継承。さらに、原作をきちんとリスペクトした丁寧な描写が増えた。キャラクターの性格はより原作に近いものになり、各イベントも原作を忠実に再現するようになった。 --キャラクターのセリフもより丁寧で真面目なものになり、特定の版権キャラを小馬鹿にした(と受け取られかねない)会話やイベントもほぼ消え失せた。『F』以前によく見られたスパロボ独自のキャラ改変や内輪ネタ・漫才もほとんどなくなっている。 --特に変化が大きいのは『マジンガーZ』の兜甲児。くだけた発言ばかりするおっちょこちょいのギャグ要員というポジションから脱却し、オリジナル主人公や年少者を導く真面目な熱血漢になっている。間抜けな描写が目立った敵役のあしゅら男爵・ブロッケン伯爵も終始真剣に戦いを挑んでくるようになった。 --妙なこだわりばかりを強調されてオチ要員にされがちだった『0083』のコウや『0080』のバーニィも、原作通りの真面目な性格になり、会話でも真っ当な扱いを受けるようになった。 -どの作品も基本的に原作1話の再現から始まるので馴染みやすい。例外はゲッターとダイターン3、マクロスプラスだが、これらの作品も雰囲気は掴みやすいものになっている。 -『トップをねらえ!』の敵勢力である「宇宙怪獣」は、『F完結編』では登場しなかったが、本作ではシリーズ通じて最大と言える超規模の敵勢力として参戦。原作でもその絶望ぶりが表れていた「敵が多すぎて、宇宙が黒く見えない。敵が七分で黒が三分だ!」のセリフ((なお、このセリフもまた、映画『激動の昭和史 沖縄決戦』に登場した台詞のオマージュである。))に違わぬ脅威として立ち塞がる。 -新規参戦のうち『超時空要塞マクロス』、『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』は、原作が丁寧に再現されている。 --特に「マクロス」は、中盤におけるメインシナリオを担っているなど非常に扱いが大きく、ファンを満足させた。敵の規模も、最大勢力と言える「宇宙怪獣」ほどではないにせよ、オリジナル敵勢力「エアロゲイター」に匹敵する規模で、プレイヤーに衝撃を与えた。 ''クロスオーバー'' -クロスオーバーも非常にしっかりしている。 --特に印象に残りやすいのは『エヴァンゲリオン』のヤシマ作戦と『ジャイアント・ロボ』の衝撃のアルベルトについて。 --前者はポジトロンスナイパーライフルのエネルギー源として、威力を高めた光子力エンジンとゲッター炉をトロニウム触媒により複合使用する。更にシールドは超電磁コーティングを施したものになっており、クロスオーバーの多い歴代のヤシマ作戦の中でも特に豪華なものとなっている。 --スポット参戦ではあるものの、衝撃のアルベルトは本作唯一の人間ユニットであり、素手でジェガンを撃墜し、更にプレイヤーが操作して''使徒と生身で戦わせる''ことができる。常識を超えた光景に呆然とするネルフスタッフの反応は必見。 ---通常は使徒からの攻撃は全く当たらないものの、防御攻撃でわざと攻撃に当たれば「人間ユニットである彼のユニットアイコンが爆発する」という迷シーンもお目にかかれる。 --他にも素晴らしきヒィッツカラルドがスーパー系の後期主人公機になるはずだったロボットを''指パッチンで真っ二つにする''など、十傑集関連ではインパクトの強いイベントが要所要所で見られる。さらに、非戦闘キャラにもかかわらずDVEがあったり、中断メッセージに出てきたりもする。 -もちろん、小ネタも非常に豊富。 --リュウセイと意気投合したり、竜馬にトマホークの稽古をつけてもらうタカヤノリコ(後者はオリジナルのDVE付き)、フォッカーに喧嘩を売るイサム(こちらもDVE)、妙にお姫様好きのシーブック、甲児に藤原と呼ばれるのを嫌がる忍(声優ネタ)、密かにミンメイのコンサートに行くアムロ等。 -今作では、『DC戦争シリーズ』で活躍した「魔装機神」のキャラと、『新スーパーロボット大戦』で活躍した「SRXチーム」がOGシリーズに先駆けて共演を果たしており、オリジナルファンに好評を博している。 ''隠し要素'' -『F』でも豊富だった隠し要素は、本作でも非常に充実。 --条件を満たすことで、さまざまな高性能の機体を入手できる。中でも、ガンダムF90Vは、本作のみの登場となっており、ファンにとってはかけがえのない要素となっている。 ''プレイヤーによる難易度の調整'' -シナリオ中の行動で変動するポイント''熟練度''が導入された。これを得るとゲーム難易度が上昇し、隠しユニット・パイロットの入手など様々な効果が得られる。ユーザーの行動次第でゲームの難易度を調整出来るようになった。 -ポケットステーションにミニゲームをダウンロードし、そのミニゲームで獲得したスコアを本編の資金に還元することができる(還元効率はシナリオが進むほど良くなる)。1話につき1度しか利用できないが、毎回カンストさせて通信していると資金にかなりの余裕が生まれる。 --スパロボとポケステがつながっているのは本作のみである。 -「ミンメイ/未沙ポイント」と呼ばれる特殊システムの導入 --『超時空要塞マクロス』の主人公である一条輝は本来早瀬未沙と恋愛関係に及ぶのだが、本作では選択肢に応じて累計されたポイントによってはミンメイとくっつけることも可能となっている。 ---- **賛否両論点 ***システム ''難易度・ゲームバランス'' -『F』ほど極端な差ではなくなったものの、依然としてスーパー系よりリアル系が有利なゲームバランスにできている。 --2回行動解禁レベルは、相変わらずリアル系が早くスーパー系が遅い。スーパー系だと概ねLv80前後での解禁なので、特定のボスをレベル差と「努力」を合わせてマップ兵器で巻き込んで倒すことで一気にレベル99に上げるなど、特殊なテクニックを駆使しない限りはまず到達できない。~ 一方でガンダム系は約60、マクロス系は火力等が若干劣る代わりに40台。縛りプレイでもない限り間違いなく自軍の主力になるはず。 ---尤も、これでも『F』よりはかなり遅く設定されてはいる。あちらは最速でLv30であり、『F完結編』に至る前に到達できてしまっていた。 --「底力/ガッツ」という瀕死時に命中・回避・CRT値が上昇する技能が存在するが、先述の「防御攻撃」と併用すれば容易に発動させられる。~ このため本来は被弾率の高いスーパー系パイロットの技能であるはずが、リアル系パイロットの方がこれらの恩恵を受けてしまっている。~ マクロス系でガッツ持ちのフォッカーやイサムがひとたび発動させようものなら、雑魚はおろかボスユニットすらも圧倒できてしまう((HP回復能力などを持つ敵もいるので、単機で倒すには相当改造する必要があるが。))。~ …なのだが今作は命中率が0%にならない限り、今作では常に撃墜の危険が付きまとう。詳しくは後述のバグを参照のこと。 -数々の調整が行われたものの、ダメージ面にはまだまだ大雑把な部分が残っている。 --上述の「技能ポイントシステム」には強化の際限がないため、1キャラに絞って運用すればバランス崩壊レベルの火力を持たせられる。~ また、後半加入キャラ(能力自体は高めだが、育てたキャラの格闘・射撃値には劣る)が確実に割を食う。 --本作で新登場した精神コマンドの一部が、やりすぎなレベルで高性能。そのターン回避不能になるがダメージ4.5倍の「捨て身」、与ダメージが1ターンの間1.5倍になる「激闘」など。 --次回作『α外伝』で主に取りざたされるが、「長射程武器は近いほど強力になる」という、武器の距離補正による影響は今作も大きい。 -一方でこれらの要素は爽快感を生み、難易度も初心者にお勧めできるレベルになっているのも確かである。~ また、上記の大味なバランスは、逆を言えばそれだけプレイスタイルの幅が広いという事でもある。~ 実際にエースパイロットを極限まで強化する、2軍パイロットを地道に育てる等、『F』ではできなかった遊び方が可能になった。 ---- **問題点 ***システム ''熟練度'' -熟練度の増減条件がゲーム内で確認できない。会話イベント等からヒントを得らえる場合もあるが、それも全てではない。 --基本的に「撤退する敵を撃墜する」「○ターン以内に敵を全滅させる」等で上がり、「シナリオの流れを無視する」「勝利条件を満たさなかった」等で下がる。これらはまだ判りやすいのだが、何気ない選択肢で増減するものは流石に事前情報がないと無理である。 -また、熟練度が増減した旨のアナウンス等が無く、現在値の表示場所も「主人公のパイロット能力画面」と「データセーブorロード画面」のみである等、新システム故に作り込みの甘さを感じさせる。 --そのため主人公を出撃させていないと、ステージをクリアするまで熟練度を確認することもできない。 --なお、獲得した熟練度の確認が容易になったのは『α外伝』から、獲得条件そのものを確認できるようになったのは『OG』からである。 ''その他'' -マップ上でのユニットの移動速度が遅く、テンポが悪い。 --戦闘アニメカットの導入により、従来作とは比べ物にならないほどプレイ時間が短くなっているのだが、だからこそ気になるというユーザーも。 //-本作では『F』に引き続きDVEのシステムが採用されており、このシステム自体はプレイヤーから高く評価されている。~ //しかし本作では、『F』と違って''ただの戦闘ボイスをDVEに使い回している''事が多く、ゲームをプレイしていてかなり気になる。 //--ジャイアントロボが特に顕著。イベント用のボイスではなく、戦闘アニメのボイスをDVEに流用しているせいで、キャラ同士の会話に脈絡がない事が多い。~ //この他、『F』では戦闘ボイスでしかなかったヒイロの「戦闘レベル、ターゲット確認~」が、本作ではDVEに流用されている等、ゲーム全体に散見される。 //システム自体は高評価だが一部に問題がある、というのなら賛否両論点なのでは? //勘違いしている人が多すぎるが、「人によって評価が分かれる点」が賛否両論であって「高評価だが一部に問題がある」は賛否両論ではない。記事の構成と編集マナーにも「良い面と悪い面を切り分けられるならそれぞれ分けて書け」と明記している。この場合はDVE自体は好評だがそれに使い回しがあるのは不評であり、賛否両論ではなく問題点になる。 //掲示板で不要という意見が複数あるのでCO。 -顔グラもほぼ全員が描き直されており、原作でヘルメットを着用するキャラの大半がヘルメットを被った顔グラになっている。悪くはないのだが、キャラの素顔が見たい人は気になるところ。 --原作を知らない人にとっては、ヘルメット着用時の顔グラとインターミッションorキャラクター図鑑でのグラフィックに差がありすぎて「このキャラこんな顔してたんだ」と驚く人も多かった。 --ヘルメット着用が不評だったのか『α外伝』以降の『IMPACT』等では、顔グラがヘルメットなどをかぶっていない、素の状態で描かれている。 -「…」(3点リーダ)だけで何も発言しないキャラが会話の中で頻繁に挿入される。~ 「思うところがある」という描写なのだろうが、このせいで少々テンポが悪くなっている。 --余談だが、これを逆手に取ったのか、無口キャラ同士が版権を超えて無口合戦をするというネタがある。 -スーパー系主人公機は上記のヒィッツカラルドによる指パッチンで真っ二つの影響か、後継機への改造引継ぎができない。後継機への乗り換え時に、初期機体に使用した資金が還元されることも無い。しかもそのことについてゲーム内での言及は一切ない。 --性能面ではスーパー・リアルどちらでもクリアに支障はないが、事前情報なしで普通にプレイする場合は殆どのプレイヤーが強力な主人公機を改造するのは当然の話だろう。故にせっかく改造したのに後継機への引継ぎが出来ない現実に直面する可能性は非常に高い。この点だけはリアル系よりも扱いが悪くなっている。 --一方でスーパー系の後継機は主人公と恋人の二人乗りになり、リアル系とは違った利点を持てる。誕生日設定で覚える精神コマンドを調整すれば強力なユニットになる事には違いないが、後継機本体や搭載武器にそこまで資金を回せる余裕はあるかどうか微妙である。 -武器が個別改造なのは既存のスパロボと一緒だが『ガンダムW』の一部の機体など、後継機になると特定の武装が消滅する機体が存在する。 --当然ながら改造につぎこんだ資金は戻ってこない。特にガンダムデスサイズのバスターシールドは、威力・射程共に優れているのだが、最終的に『ガンダムデスサイズヘルカスタム』になると、武装がバルカンとビームシザーズだけになってしまう為、下手にバスターシールドを改造すると泣きを見ることになる。 --『α外伝』以降は、武器が一括改造になったのでこのような悲劇は起こらなくなった。 -前述の技能ポイントについて --ウッソを例にとってみると、初期のデフォルト機体であるVガンダムは「ビーム・ライフル」など射撃メインで戦う必要があるのに、後継機のV2ガンダムは必殺武器である「光の翼」が格闘武器であるため威力が微妙になってしまう。乗り換えでカバーできるのが救いか。 --また、リアル系主人公の後継機は「遠距離戦射撃タイプ」「接近戦格闘タイプ」の二種類を使い分ける仕様になり、熟考する必要がある。序盤の最強武器は格闘、中盤から後継機に乗り換えるまでの最強武器は射撃となり、悩ましい。 --これらは『[[第2次α>第2次スーパーロボット大戦α]]』でパイロット養成システムが追加されたことで改善された。 -強化パーツを強制的に外される --シナリオ分岐で別部隊に移る度に別れたユニットの強化パーツが強制的に外れる。命中率のバグや加速のない足の遅いユニットなど考えて細かく設定してもシナリオ分岐でリアル系やスーパーロボット系、または戦艦単位で部隊が何度も分割されては勝手に外されるので毎回意識的に付け直すのはかなり大変。 -機体を勝手に乗せ換えられる --パイロット固有の機体が設定されているようで、いつの間にかプレイヤーが乗せた機体と異なる機体に強制的に乗せ換えられてしまう。機体を乗り換えるイベントなど一切関係なくシナリオが進むと一部を除く全パイロットが一括して修正される。主要メンバーのカミーユですらΖIIからまたΖガンダム乗り換えさせられたりもする。 ***シナリオ -一部にみられる、版権作品を主人公の踏み台にする描写 --分かりやすい例では、スーパー系主人公機をマジンガーZのパイロットである甲児本人から「マジンガーと同等かそれ以上の性能」と言わせたり、あるキャラが主人公の念動力を「ニュータイプを遥かに超える素養を持っている可能性が高い」と発言する等。引き合いに出された原作のファンからすれば気持ちのいいものではない。 ---批判には「オリジナル主人公が版権作品を差し置いてエンジェル・ハイロゥを一人で止めた」((実際にはエンジェル・ハイロゥ内のサイキッカーを念を通じて説得した形であり、主人公だけで捻じ伏せたわけではない。本来の主人公であるウッソがほぼ関わらなかったのは事実だが…。))などの誤解もあるが、紛らわしい描写があったのも事実である。 ---念のため補足するとこういった比較描写が非難されているだけで、キャラや機体が出張って悪目立ちしたりといった事はないので安心していただきたい。 --スタッフ側もこの扱いを重く受け止めたようで、これ以降バンプレオリの方針は突出から協調路線へとシフトしていくようになる。 -『ジャイアントロボ』はスパロボシリーズ2度目の参戦にして現時点で最後の登場だが、前回同様に原作再現が殆どない。 //--原作の物語の根幹とも言えるキャラクターである幻夜や大怪球フォーグラーなどが一度も登場することが無いという点は疑問を感じずにはいられない。 --初参戦の『[[スーパーロボット大戦64]]』においても似たような扱いだった。今回も同じ結果になり落胆したファンは多い。 -『聖戦士ダンバイン』は、オリジナルキャラの行動によって敵勢力がバイストン・ウェルに強制送還されてしまい、決着が完全に棚上げされてしまう(しかも、送還前に決着をつけると厳しく批判され熟練度が大幅に下がる)。次回作以降の伏線ならまだいいのだが、ダンバインは''以後、αシリーズに登場しない''。 --一方でダンバインの戦艦であるグラン・ガランやゴラオンが本作の母艦として重宝されている場面もあり、また艦長であるシーラはリーダーとしての存在感を見せ、エレもサイキッカー関連で絡むことも多い。そのため、「局所的な活躍のための参戦」という扱いだったとも思われる。 -『マクロスプラス』は、基本的にイサムとガルドの諍いが描かれたのみで、本格的な物語の進行は次回作『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』に持ち越された。 **バグ -一部シナリオでイベント前に特定の敵を撃墜、撤退させると増援が来ないなどの不具合が生じてシナリオクリアが不可能になる。 //誰か「リイナの血」で強制戦闘の前にイリアを撃墜するとどうなるか確かめられる方がいらしたらお願いします。バグが起きる可能性があります。(リアル系主人公機に移動補助+加速で可能) //-終盤のシナリオ「勝者と敗者に祝福を」でタシロのアドラステアを撃墜した後、敵ユニットと戦闘するorマップ兵器を撃つまで移動する毎に5万、ターン終了毎に80万の資金を入手できるバグがある(通称タシロバグ)。 //--同シナリオには移動しない敵がいるので容易に資金をカンストまで稼げてしまい、以降のゲームバランスが崩壊する。 //狙ってやらないと実現できず、バグというより裏技と言う方が近いと思うのでCO。 -レベル・パイロット名・搭乗ユニット・気力・取った行動などが同じザコが続けて行動する場合、乱数が固定されてしまう。 --例えば相手ターンで、ザコAの命中率1%の攻撃が味方ユニット甲に当たると、続く同名のザコBザコCによる甲への攻撃も(射程の関係で別の武器を使うなどの事態がない限り)必ず当たる。 --防御・回避などを一旦選んだあと選択したい行動をとることで乱数を変えることができる。 -キャラクター図鑑で音声が聞けない。 --説明書では特定ボタンを押せば聞けるよう記されているが、実際にはそんな機能は存在しない。 --実はこれはソフトの不具合ではなく説明書の誤り。『F/F完結編』の説明書の記述を流用したため生じたミスである。後の廉価版ではこの記述が削除されている。 ---ちなみに似たケースとして、同じく『F/F完結編』の説明書の記述を流用したため「分岐がある」と書かれたPS版『第2次』が存在する。 -一部キャラが図鑑登録されず、正規の方法では全シナリオを見ても登録率が100%にならない。『[[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』にも同様のバグが存在する。 -恋愛ポイントという概念が存在し、高ければEDで主人公の恋人の記憶が戻ることになっているのだが、実際にはいくら取っても全く無意味で絶対に記憶を取り戻さない。 --なお、記憶が戻らない設定は後続作において正史となった。 ---- **総評 評価の高かった前作『64』と同じくシナリオが充実。さらに、システムや難易度等の見直したことで一般向けに遊びやすくしたことでさらに知名度が上がり、シリーズの地位を確固たるものにした。~ 本作が生み出した様々な新システムは後の作品にも形を変えつつ継承されており、本作はαシリーズだけでなくスパロボシリーズ全体としても新たなスタートを快く切れた作品といえるだろう。~ ---- **その後の展開 -続編として2001年にPSで『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』、2003年にPS2で『[[第2次スーパーロボット大戦α]]』、そして2005年にはPS2でシリーズ完結作『[[第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』が発売されている。 --『α外伝』ではかなりの難易度調整が入っており、本作と同じ感覚でプレイするとかなり痛い目を見る。『第2次α』『第3次α』は新たにユニットの小隊制が導入されている。詳しくはそれぞれの該当記事で。 -『α外伝』発売後の約5か月後に本作のドリームキャスト版が発売された。詳細は後述。 ---- *スーパーロボット大戦α for Dreamcast 【すーぱーろぼっとたいせんあるふぁ ふぉー どりーむきゃすと】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000069TI3)| |対応機種|ドリームキャスト|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|バンプレソフト&br()スマイルビット|~| |発売日|2001年8月30日|~| |定価|7,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- **概要(DC) ドリームキャスト唯一のスパロボ。~ 元々はPS版と同時に発表されていたが、それ以降はほとんど情報がなかったため、開発がかなり難航したのではないかと思われる。 PS版と全く同じ内容というわけではなく、戦闘バランスの見直しやキャラクターのグラフィックの修正、シリーズ初となる3Dグラフィックの戦闘アニメの実装などが行われている。 ---- **追加・変更点(DC) -シリーズでは初めて、ユニットのグラフィックが3Dで描かれている。 -ユニット及びパイロット能力の見直し --『トップをねらえ!』のノリコは「奇跡」の習得レベルが60と現実的なレベルになり、さらに強くなった(PS版では80以上必要)。 --ダンクーガは、断空剣をフル改造しなくても断空光牙剣を使えるようになった。 --敵ユニットについても、終盤のボスクラスの大技が''威力7000''というトンでもない数値になっているなど、難易度が上がっている(PS版は4500前後だった)。 -精神コマンド --『α外伝』に合わせる形で精神コマンドも弱体化。「魂」の与ダメージ3倍→2.5倍に伴い、「捨て身」の最終与ダメージも4.5倍→3.75倍に低下。「戦慄」も敵全体の気力が-10→-5と使い勝手が悪くなっている。 -新ルートの追加 --新ルートに入ると後半の話数が増えることになり、PS版ではさほど問題とならなかったSRXの合体制限が生きるようになる。 --追加ルートでは『マクロス』のブリタイ艦も自軍の戦艦として利用可能。 --特定条件を満たせばネオ・グランゾンと戦える。精神コマンドコンボが凄まじく、『奇跡』を実に''7回''も使ってくるという化け物じみた強さを見せ付けてくれる。&br()なお、全ての精神コマンドイベントが終わらないと、絶対にHPが10残るという意地悪仕様も加わっている。 ---「『α外伝』がドリームキャストでは出ないこととの兼ね合いで作られている」とのことで、PS版ではできなかったいくつかの伏線の回収を済ませるストーリーになっている。 ---ちなみにこの新ルートのシナリオでは『エヴァ』関連にさらに踏み込んだ内容となっており、この面ではそれなりの完成度を誇るが、ゼ・バルマリィ関連はやや雑な展開で行われる。 ---『エヴァ』の決着シナリオでは「衝撃のアルベルト」も再び登場。序盤のイベントとは異なり、味方のサポートがあればEVA量産機のATフィールドをぶち抜き暴走初号機を一撃で撃墜することも可能な、生身の人間の凄まじさを見ることができる。 ---また、エンディングでは主人公の恋人の記憶が戻ったことを仄めかす描写が存在する。 -シナリオの微修正 --基本的な流れを変えない程度に上記の不評シーンを中心にシナリオが修正された。 -立ち絵・フェイスウィンドウ内の絵の描き直し --非常に出来がよく、特に立ち絵は後の作品にも使い回されている程。 -その他 --『[[サンライズ英雄譚]]』のオリジナル作品『機甲武装Gブレイカー』の参戦 --劇場版『マクロス』の主題歌「愛、おぼえていますか…」のボーカル版の採用 ---シリーズ唯一の試み。残念ながらカラオケモードやサウンドモードではPS版が流用されているため聞けない。 --初の戦闘デモの途中キャンセルを搭載 ---本作以降は『COMPACT3』まで使われなかった。 --ジャイアントロボの登場などにデモの挿入 --『64』以来の合体攻撃の採用 ---「デンドロビウム+Ζガンダム+ΖΖガンダム」「R1+サイバスター」といった本作独自のものも多い。後者はOGシリーズでも未実装で、ファンからの要望は多いものの、OGシリーズではリュウセイが参加できる合体攻撃が既に3つ存在するため、サイバスターとの合体攻撃の復活は行わないことが告知されている。 ---- **問題点(DC) -全体的にロードが長い上に頻繁に発生する。 -マップは90度単位で視点変更できるようになったが、却って見づらくなった。 --ユニットの移動ももっさりした動作になり、アイコンも潰れたようになっている。 -バンプレストオリジナルで、PS版から能力値が弱体化したユニットが存在する。 --SRXは、ユニット能力が大幅に低下したほか、隠し武装の『天上天下一撃必殺砲((合体攻撃が採用されているにもかかわらず、なぜかこの武器は合体攻撃になっていない。))』の威力にも下方修正が入った。その結果、「とても3機の出撃枠を割くほどの価値はない」と非難されてしまう。 ---ただし、最初から合体している状態であればむしろ妥当な能力値なので、そういった措置を講じる余裕がなかった可能性が高い。 --グランゾンは、試作型縮退砲が消されてしまったため、攻撃力が大幅に低下している。 --ヴィレッタは『α外伝』で追加された「''微弱ながら''念動力を持つ」という余計な設定のせいで、PS版の念動力L9から念動力L7に低下し成長も鈍くなり、「魂」まで覚えなくなった。またレビは敵の時に覚えていた「奇跡」が、味方になるとなくなってしまう。 --上記の2人程ではないが、リュウセイもアムロ級のトップエース並のパラメーターから大幅な弱体化がされている。ただし、念動力L9とガッツは健在で、サイバスターとの合体技「アカシックブレイカー」も使えるようになったため、こちらは問題視されていない。 -3Dによる戦闘アニメもユニットはほとんど固定ポーズのままであり、それをごまかすために"光り"の演出を重ねている。 --完成から遠い時期に発売された雑誌の情報では戦闘時の視点変更が出来るかのような文言も見られたが、実際にはできない。上記効果との兼ね合い上無理なのだろう。 --一部機体の回避モーションで変形や分離を行うなど、新しい試みは見られる。 --EVA初号機の暴走など一部の攻撃演出は効果がうまく活かされており一見の価値があるが、全般にはよい評価を与えるだけのものには至っていない。 -バグ --PS版よりバグが若干増えている。中でも酷いものとして、限界反応値がプログラムミスで機能しない死にパラメーターになっている((本作以外にも同様のバグが発生している作品はいくつか存在する。))。 --『ボルテスV』のハイネル被弾時のボイスの中に、同じ市川治氏が演じる『ジャイアント・ロボ』のマスク・ザ・レッドのボイス(はっきり「マスク・ザ・レッド」と名乗っている)が混在するというミスがある。 ---マスク・ザ・レッド自体はPS版・DC版どちらにも出演していないため、本来は没ボイスである。元々DC版に追加出演させる予定があったのだろうか? --『愛、おぼえていますか…』のボーカルが流れるシナリオでは処理が重くなりすぎて、戦闘での3Dモデルが崩壊していたりする。 ---- **総評(DC) ロード時間がPS版より伸び快適性が劣悪になったことや、シリーズ初の3Dによる戦闘アニメの評価は芳しくないなどの問題点はあるものの、~ 本作独自の新ルートや立ち絵の描き直し等、PS版には無い独自の魅力も持ち合わせている。~ テンポの悪さを我慢する必要はあるものの、既にPS版をクリア済みの人にとってもプレイする価値はあるだろう。 ---- **余談 -PS版はシリーズ歴代最高の売り上げ''75万本''を記録。これは現在でも破られていない。 -作中で『ガンダムF91』のシーブックが木星圏の勢力を指して「木星帝国」と形容する一幕がある。 --「木星帝国」は『ガンダムF91』の次回作『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の敵組織であり、この発言が「クロスボーン参戦の予兆か?」とファンの間で話題となった。実際に次々回作の『第2次α』では『クロスボーン』参戦が実現している。 --なおデジキューブ社の攻略本『スーパーロボット大戦α攻略本 魂』において、寺田Pが「クロスボーン参戦の前振りではない」と発言している。 -本作の戦闘アニメが動くようになったきっかけは、スタッフの一人である土屋英寛氏がヴァルシオーネRの戦闘シーンに対し非常に気合を入れて動くようにしてしまったためである。&br()そのため他の機体もそれに釣り合わせる形でレベルを引き上げた。もしこれが無ければ、現在のスパロボはもっと地味なものになっていたかもしれない。 //これって外伝の話じゃなかった?前転してビームキャノン撃つとか言う基地外じみた書き込みのアニメ提出してきてどうすんだよっていう -本作以降、ガンダム系ユニットに「瞳」が描かれなくなった。 --元々『SDガンダム』においてユニットを擬人化するための表現であり、「スパロボの様にパイロットが搭乗する作品には合わない」と判断されたのだろうか。ただ、ゲーム雑誌などに掲載された開発画面には瞳が付いたものもあり、開発途中で急遽変更されたと考えられる。本作でもパッケージイラストやムービーでは瞳が付いたままになっている。また、『SDガンダム』側でも 『[[Gジェネ>SDガンダム Gジェネレーションシリーズ]]』シリーズが展開されており、「瞳の描かれていないSDガンダム」が主流になっていたことも一因と思われる。 --なおSDガンダムシリーズの作品(『[[SDガンダム三国伝>スーパーロボット大戦UX]]』『[[SDガンダム外伝>スーパーロボット大戦BX]]』等)が参戦した場合、その作品のMSに限り原作通り瞳が描かれている。 -『Ζガンダム』のカツとサラの会話イベントが豊富に作られており、丁寧にフラグを立てていくことで最終決戦の際に説得ができる。しかし他の隠しキャラと違い、全てのフラグを満たしてもサラを仲間にすることはできない。&s(){『[[第4次>第4次スーパーロボット大戦]]』ではうまくいっていただけに、少々残念である。} -旧シリーズでは外敵による脅威を世界中に警告するも突っぱねられたが故に敵対していたDC(ディバイン・クルセイダーズ)が、『マクロス』参戦の影響で警告が受け入れられているため敵対する理由が無くなり、本作では味方機を開発しているなど味方サイドになっている。総帥であり『第2次』でラスボスを務めたビアン・ゾルダークも、本人こそ登場しないものの裏方として尽力していたことが仄めかされている。 --実は初期プロットでは『勇者王ガオガイガー』の主役組織であるGGGがこの役目を担うはずだったが、『ガオガイガー』参戦が本作では見送られた結果、穴埋めのためにDCが宛がわれることになった。 --このことから、「旧シリーズの『第2次』で『聖戦士ダンバイン』の参戦が見送られた代わりに『魔装機神』の設定が作られた」という噂を思い出したファンも多い。しかし後にこの噂は寺田Pによって否定されている。 -[[寺田氏のTwitter>https://twitter.com/TakanobuTerada/status/1507027772434444291]]によると、制作時は本来、本作のラスボスとは別の真のボスが存在しており、この人物はあやつられているに過ぎなかった。しかし、変更を余儀なくされ、ラスボス自身がさまざまな策をめぐらしていたことになった。その結果、かの有名なセリフである「それも私だ」が誕生したのだという。 --なお、DC版の新しい展開はそれとも異なるもので、こちらは後に考え付いたものとのこと。 --この幻のラスボスの構想は、使える要素を再構成して第二次αのラスボスに再利用された。 -DC版新ルートのエヴァンゲリオン関連の展開は、後の『第3次α』でも若干アレンジして使用されている。 ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: