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マブラヴ オルタネイティヴ - (2014/02/25 (火) 23:33:01) の最新版との変更点

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*マブラヴ オルタネイティヴ 【まぶらヴ おるたねいてぃヴ】 |ジャンル|恋愛アドベンチャーゲーム&br;あいとゆうきのおとぎばなし|&amazon(B0007X4MMW)&amazon(B005APXTUS)| |対応機種|Windows 98~XP((Windows 7対応版はXP/Vista/7。))&br;Xbox360&br;プレイステーション3|~| |開発元&br()発売元【Win】|アージュ|~| |発売元【360/PS3】|5pb.|~| |発売日|【Winオリジナル】2006年2月24日&br;【Win全年齢版】2006年9月22日&br;【Win7対応版】2012年6月29日&br;【360】2011年10月27日&br;【PS3】2012年10月25日|~| |定価|7,140円&br;【Win7対応版】8,100円|~| |レーティング|【Win】CSA(映像倫):18歳未満禁止/全年齢対象&br;【360/PS3】CERO:D(17歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| #contents(fromhere) ---- #center{''&size(35){WARNING!!!!!!!}&br()&size(20){本作は一部を除き18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。&br()鬱気味の人などは真面目に読まないことをお勧めします。}''} ---- **概要 Win用アダルト恋愛アドベンチャー『マブラヴ』の続編。~ 厳密には前作マブラヴの複数あるシナリオのうち、ある程度プレイした後に解禁されるアンリミテッド編の続編。 オリジナルのWin版は18歳未満禁止だが、後に18歳未満でもプレイ可能な全年齢版が発売されている。しかし、その後に発売された移植のXbox360及びPS3版は共にCERO:D(17歳以上対象)となっている。 **あらすじ 謎の地球外生命体「BETA」に侵略され、人類が存亡の危機に立たされているという、それまでいた平和な世界とは全く異なる世界に迷い込んだ主人公・白銀武。苦悩しつつも人類を救うために奮戦するが、その努力が実る事は無く、人類は一部の選ばれた者のみが地球を捨てて脱出し、残された人間はやがてくる滅亡までBETAと希望の無い戦いを続けるだけの日々を送ることになってしまった(ここまで前作アンリミテッド編)。 しかしある朝白銀武が目覚めると、武が初めてこの世界に来た日である2001年10月22日に何故かタイムスリップしていた。それまでの記憶、つまり「これから起こる未来」を知っている武は、今度こそ人類の滅亡を防ぐために戦う決意をするのだった。 **評価点 -非常によく練り込まれた世界観の設定。 --大作アニメが1本か2本は軽く作れてしまいそうなほどの綿密な世界情勢やメカニックの設定に裏打ちされた描写は、ミリタリーファンやロボットファンを惹きつけてやまない。 ---本作の世界を別の主人公の視点から描いた『トータル・イクリプス』など、スピンオフ作品も生まれている。 --ハインライン『宇宙の戦士』を彷彿とさせる重厚で硬派なSF設定や、平行世界にまで舞台が広がるワイドスクリーン・バロック的構造のストーリー、荒廃し危機に瀕していながらも政治的な思惑の飛び交う世界情勢の描写もよく作り込まれており、斬新かつ極めて深みのある作風。 --前作『マブラヴ』やその他アージュ作品と世界観を共有しているが、それらの設定をうまく伏線として取り込んでおり、アージュ作品のファンは何度も感心させられる。 --メカニック面でも「戦術機」という巨大人型兵器が登場、設定だけでなくビジュアルにもこだわっている。 ---そしてその戦術機に乗り込む際に着用するパイロットスーツ「衛士強化装備」があるが女性訓練生の物は「肌の大部分がほぼ透けている」というフェティッシュなデザインである(ちなみに正規兵の物、上位モデルは透けない)。 -『JAM Project』が歌う主題歌も非常に熱い。 --この主題歌『未来(あす)への咆哮』は、エロゲーの楽曲という性質上、女性メンバーが参加していないなど若干特別扱いを受けている曲ではあるが、同グループの他のどの曲にも負けていない熱さを誇ると評価が高い名曲。 ---他のJAM Projectの楽曲と違い男声パートのみなので、比較的音域が狭くカラオケでも歌いやすい。ただしあくまで比較の問題であり、一流どころの男性歌手4人がかりで歌う曲である事からもわかるとおり、一般的に見れば非常に難易度が高い曲である。 --後のXb360/PS3版にて追加された新テーマ曲はフルメンバーが参加したさらに熱いものとなっている。 --この主題歌とあわせ、OPなどの随所のムービーも高く評価されている。 -2006年のアダルトゲームとしては演出面が高い水準にある。 --特に、話の展開に応じて立ち絵が細かく動く表現方法は、本作を皮切りに一気に普及したと言える。 --キャラクターのボイスも、離れた位置にいるキャラの声はきちんと遠くから聞こえてくる声になっているなど、随所で芸が細かい。 **賛否両論点 -ゲーム中、いくつか演説が流れるシーンがあり、ストーリーを盛り上げるのに一役買っている。特に最終決戦前に流れる若本規夫氏が演じるキャラの演説シーンは人気が高い。 --しかし、これが一切飛ばすことの出来ないオートデモとなっておりゲームとしてはテンポが悪い。演説中はメニューすら開けなくなるので画面を見ている事しか出来なくなる。 -本作は元々、前作と一本で発売される予定だったのだが諸事情により分割された経緯を持つ。 --本編中にも前作『マブラヴ』((エクストラ編と呼ばれるシナリオ。平行世界に飛ばされる前の、普通に学園恋愛アドベンチャーだった頃の平和な世界の話。))での出来事を回想するシーンがいくつかあるなど、前作からプレイしている事が前提となっている。 --一応本作だけでも楽しめない事は無いが、既に書いている通り壮大なストーリーと複雑な伏線が醍醐味の作品でもあるので、全てを踏まえて楽しむのに比べればやはり魅力は半減してしまう。 **問題点 -多数のヒロインが登場するが、恋愛モノで言うところの「攻略対象」はメインヒロインである「鑑純夏」ただ1人のみ((ちなみに前作のEX編シナリオでも純夏のみ特別扱いとなっており、強制的に彼女のエンディングに至る展開はあるが対となるヒロイン「御剣冥夜」は純夏と二者択一となるエンディングしかない。また、純夏ENDのその後を描いたファンディスクも出ている。))。 --過去のアージュ作のゲームからのゲスト出演キャラも多数いただけに、期待は大きかった。 --これは本作が多数のヒロインとの恋愛をメインテーマに置いていない作品である以上仕方が無いとも言える。 ---ただゲームジャンルとしては恋愛アドベンチャーを謳っている。前作『マブラヴ』と違い平凡な恋愛パートはほぼ無いのだが・・・。 //どうして半角なのですか?確かに三点リーダは見にくいかも知れませんが。 --しかもこのメインヒロインを含め、殆どのヒロインは最終的に死亡する。エンディング分岐も特に無く、ヒロインが生存する結末は無い。 ---もっとも、主人公が最終的に帰り着く世界では全員平和に生存しており、死んだ世界でも悲劇的・理不尽な死亡ではなく、敵と勇敢に戦い抜いた上での戦死ではあるので、何も救いの無い結末とまでは呼べない。 -エロシーンが殆ど無い。 --エロと呼べるシーンはたった2つしか無く、しかもそれらも若干のグロ要素を含み、かなり性癖を選ぶシチュエーションのシーンとなっている。 --これもゲームのメインテーマがそうではないからで済む問題と言えなくも無いが、全く無い訳ではないので、中途半端にエロゲーの形を引きずってしまっているとも言える。 -グロテスクなシーンの描写があまりにもダイレクト。 --特に主人公が訓練生である間の教官を務める立場のキャラクターが死亡するシーンは凄まじいものがあり、しかもそれを''正面で直視したシーンを無修正で表示する''というもの。キャラクター名で検索すると「トラウマ」などのキーワードが関連に並んでしまう他、画像検索すると普通の立ち絵などに混ざって問題シーンの画像が数多く並んでしまう結果となっている。 --ただ、グロシーンの凄惨さは悲壮な世界観の演出の一部でもあり、主人公が人並みならぬ決意を持つ動機にもなっているストーリー上必要なものなので、グロシーンの存在そのものは仕方がない。 --このグロシーンの凄惨さ故にプレイが進められないという声も多数あがった。 ---これらの声を受け、「まずはプレイして頂く事が何よりも大事」として、先述の通りグロシーン緩和パッチが配布されている。またWin全年齢版やXb360/PS3版では最初からグロシーンが緩和されている。 ---しかしシーンそのもののカットはされておらず、緩和されても耐えられないと言う人はどうしようもない。シーン自体をカットという安易な手法を使わず、ストーリーの構成に違和感がないようにした点は逆に評価できると言えなくも無いが。 //-あまりにもグロシーンが酷過ぎるという理由から、[[ウィキペディアの記事>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9]]でも残虐表現の描写の是非を巡って、一時期凄まじい編集合戦や激論が繰り広げられた程。 //--現在は「残虐表現を規制する理由が無い」などと主張していた記事の執筆者の1人が、インフルエンザでダウンして以降一度も記事の編集に関わっていないようであり、編集合戦は沈静化しているようであるが、その泥沼の激論がどれ程の物であったかは[[ノート>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88:%E3%83%9E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9]]を見て頂ければお分かり頂けるだろう。 //これは元をただせば本作の性質に由来する問題ではありますが、他所のwikiの問題で、しかも作品の内容じゃなくて編集者の主義主張の問題なので、ここに書く事ではないのでは? **余談 -本作のXb360版と1日違いでアージュの過去作『君がいた季節』のリメイクが発売されており、多数の追加キャラが登場しているが、本作からの逆輸入キャラも複数いる。 -様々なメディアにて展開されている人気漫画作品『進撃の巨人』は、本作をモデルにして世界観などの設定が作られている。 -タイトルの「ブ」と「ヴ」が間違われやすい。 --前作マブラヴのころからもそうであったが、今回はさらに1つ「ヴ」が増えた。 **総評 グロシーンの凄惨さなど「プレイするためのハードル」の高さ、エロゲー・恋愛ゲーとして期待していた人にとっては肩透かしを食らってしまう該当シーンの少なさはあるが、それを補って余りある圧倒的なボリュームの世界観・ストーリーは魅力。~ これと言ったバグや製作の投げっぱなしもほぼ無く、商品としても高い完成度を誇り、買って損することはまず無い。~ 多数のメディアミックスやスピンオフ作品、関連グッズの発表が現在も続く人気タイトルであり、いずれかに触れて興味を持ったならば、ぜひともそれらの原点である本作(及び前作)のプレイをお勧めする。
*マブラヴ オルタネイティヴ 【まぶらう゛ おるたねいてぃう゛】 |ジャンル|あいとゆうきのおとぎばなし|CENTER:&amazon(B0007X4MN6)&amazon(B0087BXMTA)|CENTER:&amazon(B005APXTUS)&amazon(B008F4MGV4)| |対応機種|Windows 98~XP((Windows 7対応版はXP/Vista/7。))&br;Xbox 360&br;プレイステーション3|~|~| |開発元|アージュ|~|~| |発売元|【Win】アージュ&br;【360/PS3】5pb.|~|~| |発売日|【Winオリジナル】2006年2月24日&br;【Win全年齢版】2006年9月22日&br;【Win7対応版】2012年6月29日&br;【360】2011年10月27日&br;【PS3】2012年10月25日|~|~| |定価|【Winオリジナル】7,140円&br;【Win7対応版】8,100円|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |~|【Win】全年齢対象版あり&br;【360/PS3】CERO:D(17才以上対象)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''マブラヴシリーズ''&br;[[マブラヴ]] / ''マブラヴ オルタネイティヴ''| ---- #contents(fromhere) ---- #center{''&size(20){WARNING!!!!!!!}&br;&size(20){鬱気味の人などは真面目に読まないことをお勧めします。}''} ---- **概要 Win用アダルト恋愛アドベンチャー『[[マブラヴ]]』の続編。~ 厳密には前作『マブラヴ』の複数あるシナリオのうち、ある程度プレイした後に解禁されるアンリミテッド編の続編。 オリジナルのWin版は18歳未満禁止だが、後に18歳未満でもプレイ可能な全年齢版が発売されている。~ しかし、その後に発売された移植の360/PS3版は共にCOLOR(orange){''CERO:D''}(17歳以上対象)となっている。 ---- **あらすじ 謎の地球外生命体「BETA」に侵略され、人類が存亡の危機に立たされているという、それまでいた平和な世界とは全く異なる世界に迷い込んだ主人公・白銀武。苦悩しつつも人類を救うために奮戦するが、その努力が実る事は無く、人類は一部の選ばれた者のみが地球を捨てて脱出し、残された人間はやがてくる滅亡までBETAと希望の無い戦いを続けるだけの日々を送ることになってしまった(ここまで前作アンリミテッド編)。 しかしある朝白銀武が目覚めると、武が初めてこの世界に来た日である2001年10月22日に何故かタイムスリップしていた。それまでの記憶、つまり「これから起こる未来」を知っている武は、今度こそ人類の滅亡を防ぐために戦う決意をするのだった。 ---- **特徴 -ゲームシステムは前作と同じ。随所で選択肢が表示されるごく普通のアドベンチャーゲーム。 -多数のヒロインが登場するが、恋愛モノで言うところの「攻略対象」はメインヒロインである「鑑純夏」ただ1人のみ((ちなみに、前作のEX編シナリオでも純夏のみ特別扱いとなっており、強制的に彼女のエンディングに至る展開はあるが対となるヒロイン「御剣冥夜」は純夏と二者択一となるエンディングしかない。また、純夏ENDのその後を描いたファンディスクも出ている。))。 --過去のアージュ作のゲームからのゲスト出演キャラも多数いただけに、期待は大きかった。 --これは本作が多数のヒロインとの恋愛をメインテーマに置いていない作品である以上仕方が無いとも言える。 ---ただゲームジャンルとしては恋愛アドベンチャーを謳っている。前作『マブラヴ』と違い平凡な恋愛パートはほぼ無いのだが…。 #region(ネタバレ) --しかもこのメインヒロインを含め、ほとんどのヒロインは最終的に死亡する。エンディング分岐も特に無く、ヒロインが生存する結末は無い。 ---もっとも、主人公が最終的に帰り着く世界では全員平和に生存しており、死んだ世界でも悲劇的・理不尽な死亡ではなく、敵と勇敢に戦い抜いた上での戦死ではあるので、何も救いの無い結末とまでは呼べない。 #endregion ---- **評価点 -非常によく練り込まれた世界観の設定。 --大作アニメが1本か2本は軽く作れてしまいそうなほどの綿密な世界情勢やメカニックの設定に裏打ちされた描写は、ミリタリーファンやロボットファンを惹きつけてやまない。 ---本作の世界を別の主人公の視点から描いた『トータル・イクリプス』など、スピンオフ作品も生まれている。 --ハインライン『宇宙の戦士』を彷彿とさせる重厚で硬派なSF設定や、平行世界にまで舞台が広がるワイドスクリーン・バロック的構造のストーリー、荒廃し危機に瀕していながらも政治的な思惑の飛び交う世界情勢の描写もよく作り込まれており、斬新かつ極めて深みのある作風。 --前作『マブラヴ』やその他アージュ作品と世界観を共有しているが、それらの設定をうまく伏線として取り込んでおり、アージュ作品のファンは何度も感心させられる。 --メカニック面でも「戦術機」という巨大人型兵器が登場、設定だけでなくビジュアルにもこだわっている。 ---そしてその戦術機に乗り込む際に着用するパイロットスーツ「衛士強化装備」があるが女性訓練生の物は「肌の大部分がほぼ透けている」というフェティッシュなデザインである(ちなみに正規兵の物、上位モデルは透けない)。ただエロゲー的なデザインとしてだけでなく、作中できちんとした理由付けもなされているのがポイント。 --戦術機そのものも、この手のロボットものには必ず「人型兵器である必要性」の理由付けが求められるが、これもきちんとしている。&br()敵の性質上、航空戦力は全て無力化され、地上兵器も立体構造を持つ閉所に突入して戦うため車輪で走る既存兵器では対応不可能。「地上を走るがジャンプする動きができ、かつ武器を持ち替えて1機で複数の状況に対応できる汎用性」を求めた結果の人型兵器とされている。&br()通常の戦場ではあり得ないド派手なカラーリングの機体もいるが、こちらを色覚によって識別していない事が分かっているため。 -軍艦などの現実に存在した兵器も登場するが、「歴史が異なる平行世界」故に、本来叶わなかったifが反映されており、軍事マニアもニヤリとさせる設定が盛り込まれている。 --日本は第二次世界大戦で早期に降伏し、原爆を落とされていないため、多数の軍艦が轟沈せずに残っている。国連を通じた連合軍としてアメリカ等とも協力関係にあるため、戦艦大和・武蔵・アイオワ・ニュージャージーなどが同一の艦隊で作戦に当たる様は圧巻と言える(ストーリーのメインではないが)。 --また、史実では建造中の災害によって空母へ改装されて完成を見た航空母艦・加賀は、この世界では災害を受けておらず、当初の予定通りに戦艦として就役している。大和型戦艦として建造され途中で空母に変更され、完成前に撃沈され就役できなかった信濃もこの世界では戦艦として完成をみている。 --逆に、一部の艦船は「戦術機として開発された」事になっており登場しない。吹雪型駆逐艦・吹雪、陽炎型駆逐艦・陽炎、同・不知火、翔鶴型航空母艦・瑞鶴などはこの世界には存在せず、代わりに同名の戦術機が存在する。 -演説が流れるシーンが何度かあり、ストーリーを盛り上げるのに一役買っている。 --特に最終決戦前に流れる若本規夫氏が演じるキャラの演説シーンは人気が高い。 --ただし欠点もある。詳細は後述。 -『JAM Project』が歌う主題歌も非常に熱い。 --この主題歌『未来(あす)への咆哮』は、エロゲーの楽曲という性質上、女性メンバーが参加していないなど若干特別扱いを受けている曲ではあるが、同グループの他のどの曲にも負けていない熱さを誇ると評価が高い名曲。 ---他のJAM Projectの楽曲と違い男声パートのみなので、比較的音域が狭くカラオケでも歌いやすい。ただしあくまで比較の問題であり、一流どころの男性歌手4人がかりで歌う曲である事からもわかるとおり、一般的に見れば非常に難易度が高い曲である。 --後の360/PS3版にて追加された新テーマ曲はフルメンバーが参加したさらに熱いものとなっている。 --この主題歌とあわせ、OPなどの随所のムービーも高く評価されている。 --JAM Project以外にPS3版では『GRANRODEO』の『0-GRAVITY』が存在し、こちらの評価も高い。 -2006年のアダルトゲームとしては演出面が高い水準にある。日常シーン・戦闘シーンの両方でアージュ独自の総合演出システム“AGES“の機能をフルに活かした演出がされ、現在でもその評価は高い((平面の立ち絵を動かすという演出の都合上、どうしても戦術機の動きが平面的になってしまう場面もあるが致し方ない点であると言えるだろう。))。 --特に、話の展開に応じて立ち絵が細かく動く表現方法は、本作を皮切りに一気に普及したと言える。 --キャラクターのボイスも、離れた位置にいるキャラの声はきちんと遠くから聞こえてくる声になっているなど、随所で芸が細かい。 ---- **賛否両論点 -本作は元々、前作と一本で発売される予定だったのだが諸事情により分割された経緯を持つ((アージュ側の発表によれば分割は当初の予定通りだった模様。))。 --本編中にも前作『マブラヴ』((エクストラ編と呼ばれるシナリオ。平行世界に飛ばされる前の、普通に学園恋愛アドベンチャーだった頃の平和な世界の話。))での出来事を回想するシーンがいくつかあるなど、前作からプレイしている事が前提となっている。 --一応本作だけでも楽しめない事は無いが、既に書いている通り壮大なストーリーと複雑な伏線が醍醐味の作品でもあるので、全てを踏まえて楽しむのに比べればやはり魅力は半減してしまう。 -グロテスクなシーンの描写があまりにもダイレクト。 #region(ネタバレ注意) --特に主人公が訓練生である間の教官を務める立場のキャラクターが死亡するシーンは凄まじいものがあり、しかもそれを''正面で直視したシーンを無修正で表示する''というもの。キャラクター名で検索すると「トラウマ」などのキーワードが関連に並んでしまう他、画像検索すると普通の立ち絵などに混ざって問題シーンの画像が数多く並んでしまう結果となっている。死亡したシーンだけではなくその後幾度も主人公のトラウマとしてフラッシュバックするため苦手なプレイヤーには余計たちが悪い。 --ただ、グロシーンの凄惨さは悲壮な世界観の演出の一部でもあり、そこからの鬱展開による追い詰めや主人公が人並みならぬ決意を持つ動機にもなっているストーリー上必要なものなので、グロシーンの存在そのものは仕方がない。 --このグロシーンの凄惨さ故にプレイが進められないという声も多数あがった。 ---これらの声を受け、「まずはプレイして頂く事が何よりも大事」として、先述の通りグロシーン緩和パッチが配布されている。またWin全年齢版や360/PS3版では最初からグロシーンが緩和されている。 ---しかしシーンそのもののカットはされておらず、緩和されても耐えられないと言う人はどうしようもない。シーン自体をカットという安易な手法を使わず、ストーリーの構成に違和感がないようにした点は逆に評価できると言えなくも無いが。 #endregion ---- **問題点 -エロシーンが2つしかない。 --しかもそれらも若干のグロ要素を含み、かなり性的嗜好を選ぶシチュエーションである。 --これもゲームのメインテーマがそうではないからで済む問題と言えなくも無いが、全く無い訳ではないので、中途半端にエロゲーの形を引きずってしまっているとも言える。 -差分回収が手間 --どのような選択をしてもエンディングは一つだが、道中のイベントは複数用意されている。 --しばらく後の展開に影響する選択肢もあるが、スキップが非常に遅い。 --前述した演説は一切飛ばすことの出来ないオートデモでありゲームとしてはテンポが悪い。演説中はメニューすら開けなくなるので画面を見ている事しか出来なくなる。 -説明台詞が多過ぎる。 --先述したように、よく練り込まれた設定・世界観だが、劇中で登場人物がそれに関して説明するのが延々と続くシーンが余りにも多い。時には数時間続く事もあり、ゲームのプレイ時間の肥大化に繋がっている。人によってはダレる場合も。 ---- **総評 グロシーンの凄惨さやそのシーンからの鬱展開など「プレイするためのハードル」の高さ、エロゲー・恋愛ゲーとして期待していた人にとっては肩透かしを食らってしまう該当シーンの少なさはあるが、それを補って余りある圧倒的なボリュームの世界観・ストーリーは魅力。~ これと言ったバグや製作の投げっぱなしもほぼ無く、商品としても高い完成度を誇る。 多数のメディアミックスやスピンオフ作品、関連グッズの発表が現在も続く人気タイトルであり、いずれかに触れて興味を持ったならば、ぜひともそれらの原点である本作(及び前作)のプレイをお勧めする。 ---- **余談 -本作の360版と1日違いでアージュの過去作『君がいた季節』のリメイクが発売されており、多数の追加キャラが登場しているが、本作からの逆輸入キャラも複数いる。 -タイトルの「ブ」と「ヴ」が間違われやすい。また、alternativeの読みを「オルタナティブ」「オルタナティヴ」と間違われることも多い。 --これは本作のオルタネイティヴと言う読みが、やや特殊であるため仕方ない点でもある。 --前作『マブラヴ』のころからもそうであったが、今回はさらに1つ「ヴ」が増えた。 -このゲームに限らずアージュのゲーム全般に言えることなのだが、発売までに幾度も延期を繰り返している。前作『マブラヴ』の元々の発売予定であった2001年から数えると、計5年延期している。 --あまりの延期っぷりにファンの間で「1アージュ=3年」という単位が生み出されるほど。アージュ側も認知し、ネタとして時たま使用するほど。 -様々なメディアにて展開されている人気漫画作品『[[進撃の巨人]]』は、本作をモデルにして世界観などの設定が作られている。作者自身が各種媒体で冗談半分ではあるが「パクって作りました!」などと豪語するほどに影響を受けていると[[本人ブログ>http://blog.livedoor.jp/isayamahazime/archives/9220564.html]]で語られている。 -長らく『[[スパロボ>スーパーロボット大戦シリーズ]]』参戦が望まれる作品だったが、2018年10月にソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』にて期間限定ながら参戦した。 -2019年に『[[ファンタシースターオンライン2]]』で[[本作とのコラボアイテムが登場した。>http://pso2.jp/players/catalog/scratch/gold/20190612/]] -2019年10月23日のアージュ20周年記念イベントで、本作の正統続編となる『Muv-Luv INTEGRATE(仮)』が発表された。発売時期やプラットフォームは未定だが一本のパッケージになるということ。 -2020年3月27日に『age アーカイブス ~20thBOX Edition~』が発売。 --Windows 10に正式対応したバージョンの『マブラヴ』関連作品が大量に収録されている。 -テレビアニメ版が2021年10月に放送された。 --2022年10月に、二期の放送が決定した。 //検索用:マブラブ オルタネイティブ(誤読) //検索用:マブラブ オルタナティブ(誤読)

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