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オウバードフォースアフター - (2016/02/21 (日) 11:00:28) の最新版との変更点

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*オウバードフォースアフター 【おうばーどふぉーすあふたー】 |ジャンル|シミュレーション|&amazon(B00005OVJE)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |発売日|1998年10月22日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|操作性と画面表示のテンポは一部改善&br;ひたすらグダグダな撃ち合いだけ&br;プレイヤーを完全無視するNPCの思考|~| |>|>|CENTER:''オウバードフォースシリーズ''&br;[[オウバードフォース]] / ''オウバードフォースアフター''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -「エレミア星系」という多数の地球型惑星が存在する星系を舞台にした戦術SLGの続編。 -前作のシステム・世界観をベースに、今作では全星系を巻き込む大戦を描く。 -前作での問題点を解消している部分もあるが、戦闘バランスの致命的な調整不足からクソゲーと化してしまった。 **ストーリー いくつかの惑星国家が存在するエレミア星系。&br;その中の新興国家「デュミナス王国」と最大の軍事国家「デトロワ連邦共和国」との戦争は治まる気配を見せなかった。~ これまで中立を貫いてきた他の惑星国家は戦争の拡大を恐れて和平の仲介を申し出る。&br;だが、和平交渉のさなかに各国大使を乗せた艦が国籍不明の戦艦に撃沈される事件が発生。~ 和平交渉は頓挫し、中立の各国はデトロワに対して宣戦布告を行ったことで全星系を巻き込む大戦が始まろうとしていた…。 **前作からの変更点 -前作のデュミナス・デトロワに加えて新たに「オルキス」「ラファリエス」「アマティス公国」が参戦。この内ラファリエス以外は前作攻略本の設定資料の一部等で存在が記されており前作の制作時から存在していた物である事が分かる。 --前作同様各国共にミリタリー物寄りの特色あるデザインや性能面でのメカ設定がある。 -システムの改善・変更 --前作では艦艇も艦載機も基本1マス表現であったが、今作では艦艇ユニットは大きさの対比をより正確に表現するためか2マス以上の大きさで表現されている。 --ユニットの向きを変えるTURNコマンドが追加されたことによってATTACKコマンド経由で向きを変えるという紛らわしさがなくなった。 --マップ戦闘が追加された事で、戦闘シーンの時間を(一応)短縮可能になった。 -艦載機の仕様変更 --艦載機は3機1組のユニットになった。 ---パイロットの操作する有人機1機に無人機2機が随伴する形である。 ---無人機は撃破されても補充できるが、有人機が撃破されるとそのユニットは消滅する。 --艦載機の武装はいくつかある武装セットから選択する形に変更された。なお艦船は換装を全く行わない仕様になった。 --戦闘機ユニットは後方に移動不可能になった。 ---一度向きを変える必要が生じ、向きを変えずに後退できるスクワイエルと差別化された。 -武器の系統の統合整理 --7系統あった武器系統の内、実弾射撃系の武器をまとめたことなどで3系統にまとめられた。これは前作で猛威を振るった誘爆の仕様が削除された事なども関係している。 -キャラクター面 --本作ではキャラクターの成長システムは前作の自動ランダム割り振り+行動回数による補正からプレイヤーの好きな形に割り振りという形に変更された。 --また一定値以上のパラメーター数値(複数組み合わせの場合有り)で特殊行動の追加や補正値が追加されるスキルシステムが導入された。 ---- **評価点 -ストーリーに分岐があり、デトロワ以外の全勢力のユニットを扱うことが可能に --結末も異なっているため周回プレイの楽しみがある。 -大幅に種類は増えてもメカデザインは損なわれていない --登場5カ国ともにやっつけ仕事のようなデザインではなく見ているだけでも楽しみがある。 --ゲーム中に登場するユニットのほぼ全ての3Dモデルを閲覧する機能が最初から開放されているのでじっくり眺めることも可能。 -BGMが良い --前作に引き続き渡辺俊幸氏作曲のBGMが使われている。 **賛否両論点 -今作から参戦した勢力のメカの配色がおもちゃ的になってしまった。 --勢力毎に色で判り易くするためだろうが、原色の青・赤・パープルを中心にした配色でありミリタリー色が薄まった。 **問題点 -戦闘が異様なまでにグダグダになっている --敵巡洋艦でHP3000前後、戦艦ではHP4000近くであるが、艦艇の主砲1発の威力は300~400程度のダメージである。 ---そのためSFアニメでイメージされるような一撃でも喰らったらタダでは済まないというものと逆である。 ---自軍のユニットは数で劣るため、1隻の敵艦を自軍総出で囲んでタコ殴りを繰り返すだけになる。 --艦艇ユニットはそのターンの行動を放棄する替わりにHPを回復するREPAIRコマンドを持っているため、撃ちもらすとHPを1000以上回復されて手間が増えてしまう。 ---一撃で1000以上のダメージになる「アサルトドローン」という種類の武器もあるが、弾数が少ないため敵の多い中盤ステージ以降は確実に息切れする。 -自軍にいても役に立たない・敵にいると鬱陶しいだけの艦載機 --艦載機の火力は各機1発しかない対艦ミサイルを使ってもダメージ300未満程度で戦局にほとんど影響しない。 --艦載機の命中判定にバグがあり、撃墜済みの2番機・3番機への命中判定が消滅しない。 ---このため、戦闘で命中したように表示されても無傷ということが非常に多くなかなか撃破できないままユニットが残り続ける。 -プレイヤー無視のNPC --今作は友軍もNPC操作になっているのだが、思考が馬鹿すぎる。 ---何も考えずにひたすら敵に向かって突進していくため、数で勝る敵軍に打ち負かされるばかり。 --敵の思考も同様に馬鹿で、自軍を無視してひたすらNPC操作の友軍ばかり攻撃目標にする。 -前作と同様にセーブができるのはステージ前のインターミッション時のみ --所謂「中断セーブ」機能はない。 --連続戦闘マップはなくなったが、戦闘がグダグダになっているため、やはり終わりたくても終われない状態になってしまうことも。 ---- **総評 前作の問題点をいくらかは解決したが、一番肝心な戦闘部分がグダグダになってしまい面白さがなくなってしまった。~ 戦闘バランスの調整が十分かつ戦闘がもっとスピーディであれば、クソゲーには至らなかっただろう。
*オウバードフォースアフター 【おうばーどふぉーすあふたー】 |ジャンル|シミュレーション|&amazon(B00005OVJE)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ウィズ|~| |発売日|1998年10月22日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|操作性と画面表示のテンポは一部改善&br;ひたすらグダグダな撃ち合いだけ&br;プレイヤーを完全無視するNPCの思考|~| |>|>|CENTER:''オウバードフォースシリーズ''&br;[[オウバードフォース]] / ''オウバードフォースアフター''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -「エレミア星系」という多数の地球型惑星が存在する星系を舞台にした戦術SLGの続編。 -前作のシステム・世界観をベースに、今作では全星系を巻き込む大戦を描く。 -前作での問題点を解消している部分も有るものの、ゲームエンジンの出来の悪さや戦闘バランスの致命的な調整不足、ハードの性能不足からクソゲーと化してしまった。 **ストーリー 複数の惑星国家が存在するエレミア星系。 &br;その中の新興国家「デュミナス王国」と最大の軍事国家「デトロワ連邦共和国」との戦争は治まる気配を見せなかった。~ 前作「オウバードフォース」にて主星デュミナスを奪回した解放軍だったがデトロワの大艦隊がデュミナスを包囲した。が、~ これまで中立を貫いてきた他の惑星国家は戦争の拡大及びある問題の解決遅延を恐れて和平の仲介を申し出る。~ だが、和平交渉の最中に各国大使を乗せた艦の全てが国籍不明の謎の戦艦に撃沈される事件が発生。~ 和平交渉は頓挫し、中立の各国はデトロワに対して宣戦布告を行ったことで全星系を巻き込む大戦が始まろうとしており~ 事件のただ一人の生き残りとなったオルキス軍の「カイン・ディー(デフォルトネーム)」は陰謀渦巻く大戦役でどのような未来を選ぶのだろうか……。 **前作からの変更点 -前作のデュミナス・デトロワに加えて新たに「オルキス」「ラファリエス」「アマティス公国」が参戦。この内ラファリエス以外は前作攻略本の設定資料の一部等で存在が記されており前作の制作時から存在していた物である事が分かる。 --前作同様各国共にミリタリー物寄りの特色有るデザインや性能面でのメカ設定がある。 ---流石にゲーム内の画像モデルはPS1時代レベルの色々間引かれた残念な物だがムービーパートや説明書などに描かれている一部の艦艇・艦載機の着彩デザイン画稿で本来のハイデティール状態を窺い知ることができ、他の未掲載艦などもそれに準じた物であろう事が推察出来る。 --前作は基本的にレジスタンス部隊の遊撃ゲリコマスタイルのゲームデザインだったが本作は基本的に正規軍艦隊の大規模正面戦闘を描く形でゲームデザインが施されている。 -システムの改善・変更 --前作では艦艇も艦載機も基本1マス表現であったが、今作では艦艇ユニットは大きさの対比をより正確に表現するためか2マス以上の大きさで表現されている。 --ユニットの向きを変えるTURNコマンドが追加されたことによってATTACKコマンド経由で向きを変えるという紛らわしさがなくなった。 --マップ戦闘が追加された事で、戦闘シーンの時間を(一応)短縮可能になった。 --前作ではMAP表示は前後左右と前後上下の二画面四角マス目の方向キー指示式だったが本作では基本表示は平面MAPのみで高度表示はL1・L2キーを使って平面MAPの重なりをページめくりの様に高低移動する方式が採用された。 -艦載機の仕様変更 --艦載機は3機1組のユニットになった。 ---パイロットの操作する有人機1機に無人機2機が随伴する形である。 ---無人機は撃破されても母艦に帰投すれば補充できる((一応システム上の上限は99機となっている。))が、有人機が撃破されるとそのユニットは撃墜された扱いとなり消滅する。 --艦載機の武装はいくつかある武装セットから選択する形に変更された。なお艦船は換装を全く行わない仕様になった。 --戦闘機ユニットは後方に移動不可能になった。 ---一度向きを変える必要が生じ、向きを変えずに後退できるスクワイエルと差別化された。 -武器の系統の統合整理 --7系統あった武器系統の内、実体弾射撃系の武器をまとめたことなどで5系統にまとめられた。これは前作で猛威を振るった誘爆の仕様が削除された事なども関係している。 ---またミサイル系には「対艦ミサイル」「対空ミサイル」といった用途属性が追加され、用途外の使用(例.対艦ミサイルでの対艦載機迎撃)には大きなペナルティが付く様になった --また武装は基本的に各国の開発した武装を同じ国のユニットが原則メインで装備する様になり、装備種として存在しない物以外は他国の装備は採用され難くなった。 -キャラクター面 --本作ではキャラクターの成長システムは前作の基礎パラメーターに追加しての自動ランダム割り振り+行動回数による補正からプレイヤーの好きな形に割り振りという形に変更された。 --また一定値以上のパラメーター数値(複数組み合わせの場合有り)で特殊行動の追加や補正値が追加されるスキルシステムが導入された。 ---- **評価点 -ストーリーに分岐が有り、デトロワ以外の全勢力のユニットを扱うことが可能に --結末も異なっているため周回プレイの楽しみがある。 -大幅に種類は増えてもメカデザインの良さは損なわれていない --登場5カ国ともにやっつけ仕事のようなデザインではなく見ているだけでも楽しみがある。 --ゲーム中に登場するユニットのほぼ全ての3Dモデルを閲覧するビューワー機能が最初から開放されているのでじっくり眺めることも可能。ただしモデルだけで武装使用ギミック・エフェクト類などは見られない。 ---シナリオに大きく関わる二艦((シルグノーム・ヴァルダーナ))のみ閲覧不能でクリアデータなどによる開示なども無し。 -BGMが良い --前作に引き続き渡辺俊幸氏作曲のBGMが使われている。 **賛否両論点 -今作から参戦した勢力のメカの配色がおもちゃ的になってしまった。 --勢力毎に色で判り易くする事やミリタリ寄り配色を前作勢力の分でほぼ使い切っていたためだろうが、原色の青・赤・パープルを中心にした配色でありミリタリー色がやや薄まっている。 **問題点 -戦闘が異様なまでにグダグダになっている --敵巡洋艦でHP3000前後、戦艦ではHP4000近くであるが、艦艇の主砲1発の威力はスキル無しの素の状態で300~400程度のダメージである。 ---そのためSFアニメでイメージされるような一撃でも喰らったらタダでは済まないというものと逆である。 ---自軍のユニットは数で劣るため、1隻の敵艦を自軍総出で囲んでタコ殴りを繰り返すだけという単調な内容しか有効にならない。 ---自由に付けられるキャラスキルが有るのでその分の攻略自由度は高まっていると思われがちだが、実際は有用な物が少なく前作同様攻略方法の自由度は低い。 --艦艇ユニットはそのターンの行動を放棄する替わりにHPを回復するREPAIRコマンドを持っているため、撃ち漏らすとHPを1000以上回復されて手間が増えてしまう。 ---一撃で1000以上のダメージになる「アサルトドローン」というミサイル系武器((前作では艦内大型発射管射出ミサイルの分類だった物))も有るが、弾数が少ないため敵の多い中盤ステージ以降は確実に息切れする。 -自軍に居ても役に立たない・敵に居ると鬱陶しいだけの艦載機 --艦載機の火力は各機1発(無人機2機と有人機で弾数が別勘定なので実質三発)しかない対艦ミサイルを使ってもダメージ300未満程度で戦局にほとんど影響しない。 ---またスキルポイント用の経験値システムが原則「攻撃を仕掛ける側が小型で攻撃を受ける側が大型な程経験値を多く得られる」システム((前作では経験値は相手パイロット・艦長とのレベル差で取得量変化するがある程度の上限下限が存在し、艦船の側が敵を撃破しても無駄にはならなかった))の為「小型の戦闘機やスクワイエルに止めを刺させる為に艦船が削り役を務める」というやり方が常態化しこれまた攻略自由度を狭めている。 --艦載機の命中判定にバグがあり、撃墜済みの2番機・3番機への命中判定が消滅しないケースがある。 ---このため、戦闘で命中したように表示されても無傷ということが非常に多くなかなか撃破できないままユニットが残り続けるバグが発生する。 -プレイヤー無視のNPC --今作は友軍もNPC操作になっているのだが、思考がお粗末過ぎる。 ---何も考えずにひたすら敵に向かって突進していくため、数で勝る敵軍に打ち負かされるばかりなので基本は囮にしか使えない、というかゲーム側からの露骨な「囮にしろ」と言わんばかりのお膳立て感が強い。 --敵の思考も同様に単調で、自軍を無視してひたすらNPC操作の友軍を攻撃目標にしたり、ミッションの成否条件となるキーユニットを狙うばかりなどあからさまにプログラム通り過ぎて面白みに欠ける。 -前作と同様にセーブができるのはステージ前のインターミッション時のみ --所謂「中断セーブ」機能はない。 --連続戦闘マップは無くなったが、戦闘がグダグダになっているため、やはり終わりたくても終われない状態になってしまうことも。 --またシナリオの「分岐点」に存在はしてないのでシナリオの分岐位置や分岐条件が分かり辛く、シナリオ分岐を全コンプして世界観の全把握をする事も難しい。 ---- **総評 前作の問題点をいくらかは解決したが、一番肝心な戦闘部分がグダグダになってしまい面白さがなくなってしまった。~ 戦闘バランスの調整が十分かつ戦闘がもっとスピーディであれば、クソゲーには至らなかっただろう。~ あるいは大人しくハードの世代が上がりデータ処理能力やよりユーザビリティに優れつつリアリティな処理を行えるゲームエンジンの採用される時代まで~ 本シリーズの続編は潔く待っていた方が良かったかもしれない。~ そう思わせる程ゲームエンジンやUIという基本レベルでの造りが稚拙な作品であり、また世界観やメカデザインが勿体ないと思わせる作品でもある。~

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