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*マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX
【まりおあんどるいーじあーるぴーじー ぺーぱーまりおみっくす】
|ジャンル|ブラザーアクションRPG|&amazon(B0160YPHZM)|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|アルファドリーム|~|
|発売日|2015年12月3日|~|
|定価|5,076円(税込)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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*ストーリー
ある日のこと、キノコ王国のピーチ城に一通の手紙が届けられました。~
それは「マクラノ島」と呼ばれる、島のオーナーからのバカンスの招待状。~
招待を受けたマリオたち一行は、この島に向かうことにしました。~
~
マクラノ島に到着した一行が観光をしていると、ピーチ姫が何者かによって、~
夢の世界へと引きずり込まれてしまいます。~
その夢世界に入るための扉は、ルイージが不思議な力を持った枕で眠ると出現することがわかります。~
~
マクラはこの島の先住民族「マクラノ族」が、~
コウモリの魔王アックームにばらまかれた悪夢のカケラのせいで固まってしまった仮の姿。~
マリオは”元の世界”とルイージの”夢世界”を行き来して、~
マクラノ族を開放しながらピーチ姫の行方を追います。~
果たしてマリオたちは、無事にピーチ姫を助け出すことができるのでしょうか。~
([[本作の公式サイト>http://www.nintendo.co.jp/3ds/aymj/index.html]]より引用)
*概要
-[[マリオ&ルイージRPG]]シリーズの第4弾で、シリーズ初の3DS専用ソフト。同時にルイージ生誕30周年に合わせた「ルイージの年」記念作品の一つでもある。
--3DSでは既に『[[ペーパーマリオ スーパーシール]]』も発売されており、ペーパーマリオシリーズとマリルイシリーズが同一ハードで発売されるのは初となった。
-本作のテーマは「''夢''」。舞台である「マクラノ島」で起きた事件を解決するために、マリオとルイージが現実である「もとの世界」と、眠っているルイージの夢の中である「夢世界」とを行き来しながら冒険する。
*システム
:夢世界(ゆめせかい)|
-ルイージがマクラで眠ると出現する「''夢ゲート''」から入ることができる世界。フィールドが2Dとなっており、マリオと「''ユメルイージ''(夢世界のルイージ)」を操作して冒険を進めていき、封印された「マクラノ族」を助けることが目的となる。
-夢世界のフィールドには「''レンドーパーツ''」と呼ばれる、もとの世界と連動するしかけが存在しており、レンドーパーツにユメルイージを入れることで、3DSの下画面に写っている眠ったルイージをタッチ(''ヒゲを引っ張ったりくすぐったりなど'')して、これを操作することができるようになる。
:バトル|
-もとの世界では、過去作と同様にマリオとルイージが通常攻撃の「ジャンプ」や「ハンマー」、「ブラザーアタック」を利用して戦う。~
これまでのシリーズと同様に、タイミングよくボタンを操作することで敵に大ダメージを与えたり、敵の攻撃を回避したりすることができる。
-夢世界では「ブラザーアタック」が大量のユメルイージと協力して発動する「ミラクルアタック」に入れ替わる。
--大量のユメルイージが合体して巨大なボールになり敵をなぎ倒す、巨大なハンマーになって敵をたたきつぶす等々、ルイージの夢の中の世界ということで、どの技も「なんでもあり」なハチャメチャアクション。
--「ブラザーアタック」「ミラクルアタック」は前作の『3!!!』と同様に、フィールド上に散らばる「アタックピース」を集めることによって習得する。なお、習得・発動できるブラザーアタックはマリオとルイージで別々に割り当てられる(1作目と同様)。
-本作ではフィールド描写が3Dとなり、バトル中のフィールドも3Dで描かれている。それに合わせてブラザー・ミラクルアタックやモンスターの攻撃にも3Dの奥行きを活かしたものが登場。よりダイナミックなバトルが楽しめるようになった。
-前作『3』にあったバッジシステムがより強化されて続投。基本的なシステムはほぼ同じだが、前作よりもバッジの組み合わせと得られる効果がより多彩になっている。
--前作ではバッジメーターを満タンにしたときの効果を1つしかキープできなかったが、本作ではメーターが満タンになるとその効果を2つまでストックすることが出来るようになった。
--メーターが満タンになるとバッジの効果がストックされ、メーターがリセットされる。ストックされた効果はバトル中、コマンド選択時であればいつでも下画面から呼び出して使用可能。前作よりも使い勝手が良くなった。
--後述の「ランクアップボーナス」で効果をストックできる数を増やすことも出来る。
-やりこみ要素のひとつとして、新たに「エキスパートチャレンジ」が搭載。
--「ノーダメージチャレンジ」「敵の攻撃を10回連続回避」など、様々な条件のお題が用意されている。各お題ごとにポイントが設定されており、条件を達成するとポイントがたまる。ポイントが一定以上貯まると珍しいアイテムや装備品が入手できる。
-[[前作『3』>マリオ&ルイージRPG3!!!]]にもあった「巨大化バトル」が引き続き登場。本作では、巨大化したルイージともとの大きさのマリオが協力して巨大な敵と戦う。
--ちなみに、今回の巨大化バトルは株式会社グッド・フィールが製作に参加している。
:初心者向け・上級者向けのモード|
-バトルでに負けてしまった場合、そのバトルをすぐにリトライできるようになった。
--このときに「イージーモード」を選択すると、そのバトルの間でマリオとルイージが一時的に強くなった状態になる。
--巨大化バトルでは「イージーモード」は選べないが、リトライを繰り返すとやはり難易度が徐々に下がっていく。
-一度ゲームをクリアすると、そのセーブファイルにいわば二周目の「ハードモードではじめから」が出現する。
--「ハードモード」では敵が大幅に強化され、アイテムは1種類につき10個までしか持てなくなる。またバトルに負けた際のリトライも不可能となる。
:ランクアップボーナス|
-前作ではレベルごとにランク称号が存在しており、ランクに応じた特典が得られたが、今作ではこのランクが上がることで好みの「ランクアップボーナス」を取得できるようになった。
--「ランクアップボーナス」には様々な種類((防具スロットの増加・レベルアップ時の特定ステータス上昇率アップ・被ダメージ減少など))があり、マリオとルイージをより強化させることができる。
--ただしボーナスを取得出来る数には限りがあり、また一度取得したボーナスをあとで変更することはできないため、自分のプレイスタイルや戦略を考慮して選ぶ必要がある。
*評価点
-メリハリのある難易度
--「イージーモード」と「ハードモード」の搭載により、初心者にも上級者にも幅広く対応。それ抜きでも、アクションやボス戦など歯ごたえがある。
-快適性が向上
--前作まではフィールド上に用意されたセーブポイントでしかセーブができなかったが、今作では一部のマップやイベント中以外でなら、どこでもセーブが可能となり、より気軽にゲームを楽しめるようになった。
-育成の自由度の高さ
--「ランクアップボーナス」のシステムにより、前作以上に高いキャラ育成の自由度を実現した。~
とことん火力に特化するのもよし、アクションに自信がないから防御重視にするのもよし、バッジや防具のスロットを増やして特殊効果を活用するもよし。
--どのような育成をしても、バランスが破綻して極端に難しくなったり、簡単になったりはしないのも評価点といえる。
-豊かなグラフィック
--本作から3DCGも取り入れられているが、登場するキャラクターのグラフィックはすべて''2Dのドット絵''である。ドット絵は横向きの場合、反転させて反対側を流用するのが基本だが、本作では別々に描かれている。3DCGと思い込んでいる者も多い。
--それでいて、3DSのウリである立体視にも対応している。立体視+ドット絵のコンビネーションは本作が唯一といっても過言ではないだろう。
-やりこみ要素の多さ
--やりこみ要素の不足が欠点として挙げられることが多かったシリーズだが、本作では「エキスパートチャレンジ」「ハードモード」など上級者のやりこみ欲を煽る要素をふんだんに盛り込んでいる。
--「ハードモード」は''序盤の雑魚敵からマリオを確定2発で落とす''ほどに敵が超強化され、上級者でも手を焼く凶悪な難易度となっている。
---これにアイテム数の制限がつくことでゴリ押しは不可能になり、RPGの範疇を超えたガチンコ勝負が繰り広げられる。
--前作『3』に登場した「バトルコロシアム」が本作では「バトルリング」として登場。本作でも難易度は高く、十分な育成とアクションの腕がなければ完全制覇は難しい。
--さらにバトルリングで''巨大化バトル''にも再挑戦することが出来るようになっている。前作で残念がられた部分だけに、この改善点は好評である。
-下村陽子女史によるBGM
--BGMは下村陽子氏がシリーズを通して担当している。本作もテンポのよい明るい曲から非常に重圧な曲までさまざまなBGMが収録されており、ゲームを盛り上げている。
--今回はゲームをクリアするとタイトル画面のメニューに「サウンドプレーヤー」が追加され、ゲームで使用されているBGMを自由に聴けるようになる。連続再生やシャッフル再生にも対応しており、3DS本体を閉じてもイヤホン端子から音楽を流せる優れ物である。
-''ブレないルイージの扱い''
--しかし、本作ではこれまでと比べると若干控えめになっているという声もある((過去作品ではそれこそイジメのような酷い扱いを受けることもあり、故に反発するユーザーも多かった。))。
--夢世界におけるミラクルアタックも冷静に見てみるとルイージがわりとひどい目にあうことが多いが、考えようによってはシリーズ恒例のルイージいじりを見事に昇華させたとも言える。
--また、『スーパーマリオRPG』などで断片的に語られていた、ルイージのマリオへの思いが、とくに一部のシーンで非常に前面に押し出されている。
#region(close,そして、『3』で「もう一人の主人公」だった彼は…(ネタバレ注意))
-今作のクッパは、完全な悪役として登場する。
--今作における事件の首謀者と手を組むものの、利用するだけ利用し最後は裏切り利益を独占するという、『3』以前のおマヌケだったクッパからは考えられない行動を取る。『3』での成長が見て取れるだろう。
-そして、ラスボスとしてマリオ達の前に立ちはだかる。過去作では、操られたクッパやコピーのクッパがラスボスとして登場したが、''クッパ本人が正式にラスボスなのは『マリオ&ルイージRPG』シリーズでは初''。
--マリオシリーズ全体のRPGでみても、同様のパターンは他には『マリオストーリー』のみ。なお、同作の後継シリーズである3DSの『[[ペーパーマリオ>ペーパーマリオ スーパーシール]]』でもラスボスはクッパであり、両作品ともシチェーションも本作と似通っている。((願いを叶えるアイテムでパワーアップしラスボス化・パワーアップ後は光り輝いている・攻略方法が手にダメージを与えたのち頭に攻撃、等…))果たしてこれは偶然の一致なのだろうか?
-ユメルイージとの巨大化バトルやラスボス戦でのアクション、エンディングでの一言など、本シリーズをプレイしているとニヤリと出来る描写も。
-また、初代から、あるキャラクターがひさびさに登場している。そのキャラは''シリーズを通してもボス回数が二番目に多い''人物である。
#endregion
*難点
-テンポが若干悪い。
--『2』ではブラザーボール、『3』ではダッシュパンチといった、マップを高速で移動するのに向いたアクションがあったが、本作ではその手のアクションは無く、地道に歩いて目的地に移動する必要があるため、やや時間がかかる。なお、ゲーム後半ではワープ土管が使用可能となり、各地へのアクセスが多少楽になる。
--また、ロード時間も比較的長め。店の出入りや戦闘終了後にも発生するので、何度も繰り返すと煩わしくなる。この点については、3DSの他のソフトにも多かれ少なかれローディングがあるので、仕方がないとも言える。
--バトルでは、一部の敵側の攻撃アクションが非常に時間がかかる傾向がある。特に、夢世界ではそれが顕著に現れる。
-救済措置が充実している為か、アクションコマンドの難易度は通常バトル・巨大化バトル共に前作から更にシビアになった。
--「イージーモード」や巨大化バトルの難易度低下といった救済措置は、どれもゲームオーバーになった後に発動する。~
「使わないに越したことは無い」事を暗に示した仕様だが、「死にゲー」的な要素に抵抗を覚えるユーザーも少なくない。
--通常バトルなら下記アイテムやレベルでゴリ押しも可能だが、巨大化バトルは気合と根性で乗り切るしかない。
-一部アイテムのバランスが悪い。
--装備アイテムの1つである「ガードシェル」は、敵の攻撃で受けるダメージを一度のバトルにつき数回((3回防御可能な無印と6回防御可能な「DX」が存在する。))まで無効に出来るアイテム。無印のものが比較的序盤に入手が出来るため、雑魚戦ではこのアイテムを装備すれば、多少アクションがニガテでもかんたんにノーダメージで乗り切れてしまう。
--装備アイテムの1つである「ポロリブーツ」は、敵をジャンプで倒した場合、一定の確率でステータスアップアイテムの「マメ」を入手出来るアイテム。通常、「マメ」は入手できる数が有限となっているが、このアイテムにより実質的に無限にマメを入手できる。ただしゲーム終盤のラストダンジョンまで進まないと入手できない。しかし、ダンジョン内のブロックを叩くと入っていると言う物ではなく、ラストダンジョンに登場する雑魚敵が極々稀にドロップするものである為、入手にはそれ相応の時間がかかってしまうが。
--バッジの効果の1つに、敵をしばらくのあいだ完全に行動不能にさせるものがある。「ランクアップボーナス」のバッジストック数増加を利用してこのパワーを多数ストックし、連発することでラスボスですらハメ殺す事が出来てしまう。
--初心者への救済要素としては、前述の「イージーモード」があるが、『4』は雑魚戦・ボス戦ともに全体的に難易度が上昇している上装備使用は強制では無い為、これらは通常モードでの救済措置として見て取れなくも無い。
-ストーリー攻略でクリア必須なミニゲームが一部ある。躓いていると、いつまでも先に進めない。
--一応これまでのシリーズにもミニゲームは存在していたが、ストーリーの進行に関わるミニゲームは初代を除いてほとんどなかった。
-「エキスパートチャレンジ」の内容が単調。
--しかしチャレンジコンプリートの報酬アイテムは強力であるため、やらないと割りきってしまうのは損である。
*総評
メリハリのある難易度とモード変更機能により、本シリーズはじめての人も、歯ごたえのあるゲームを求めるコアな人にも対応できる良作。~
今作では前シリーズのキャラも多少登場するが、過去作をプレイしなくても問題はない。~
ボリュームもあり、アクションゲーム好きな人やRPG好きにも、充分プレイする価値があると言えよう。
*マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX
【まりおあんどるいーじあーるぴーじー ぺーぱーまりおみっくす】
|ジャンル|ブラザーアクションRPG|&amazon(B0160YPHZM)|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|アルファドリーム|~|
|発売日|2015年12月3日|~|
|定価|5,076円(税8%込)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|2個|~|
|レーティング|CERO:A (全年齢対象)|~|
|備考|amiibo対応&br;Newニンテンドー3DS専用機能あり|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|ペラペラと立体マリオの夢の共演&br;過去作と比べ薄いストーリー&br;ペーパーマリオの要素は薄い&br;両サイドのオリジナルキャラは殆ど登場しない&br;RPGとしては手堅い作り|~|
|>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ]]''|
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**概要
『[[マリオ&ルイージRPG]]』シリーズの第5弾で、3DS及びnew3DS専用ソフト。ナンバリングが付けられなかったのは本作が初。~
同じく『[[スーパーマリオRPG]]』から分岐しそれぞれマリオのRPGシリーズとして独自の道を歩んでいた、アルファドリーム開発の『マリオ&ルイージRPG』シリーズと、インテリジェントシステムズ開発の『[[ペーパーマリオ>ペーパーマリオRPG]]』シリーズの夢の共演作。((一応『マリルイ1』でも歴代マリオシリーズのブロックが展示されている中に『マリオストーリー』のものがあった。))~
主導はマリルイ側のアルファドリーム開発であり、ペーパー側のキャラクター達は本の中の世界からマリルイ世界に現れたというゲスト的な扱いとなっている。~
ペーパーマリオやペーパーピーチ姫といったキャラクターの他、『[[New スーパーマリオブラザーズ U]]』に登場したトッテンやその他ザコキャラが『マリオ&ルイージRPG』シリーズの世界に初登場する。
ニンテンドー3DSでは共にシリーズ4作目の『[[ペーパーマリオ スーパーシール]]』『[[マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー]]』が既に発売されており、3DSでのマリオRPG系タイトルとしては3本目となる。~
**システム
''フィールド''
-本作ではマリオがA、ルイージがB、そしてペーパーマリオがYボタンを使用する。
--3人一辺に操作するため煩わしく感じられるが、Xボタンを押せば3人同時にジャンプできるようになる等、煩雑にならないよう考慮されている。
--フィールドアクションも3人で行うようになった。アクションの切り替えにはL,Rボタンの他に下画面でアイコンをタッチすることでも変更できる。
-Xボタンを長押しした後に離すとダッシュすることができる。
--前作では移動手段の乏しさが批判されていたが、これによりある程度改善された。
-New3DS専用機能として、手持ちのアイテムを使用することでZLでHP、ZRでBPを全回復するようになった。また、Cスティックで下画面に表示されるマップをスクロールできるようになった。
-ちなみに、今作のフィールドは2つの世界のマリオたちの共演ということからか、「ソクリ山地」「ニテルデ諸島」といった類似や同一を示す言葉が地名に使われている。
''バトル''
-通常攻撃の「ジャンプ」や「ハンマー」、「ブラザーアタック」は本作でも健在。~
ブラザーアタックはマリオとルイージの2人だけで行い、ペーパーマリオは陰で応援している。
--前作の技が続投されているものもあるが、今作ではジャイロ操作の廃止に伴い、操作方法が変更されているものがある。
-ペーパーマリオによる独特なアクションが追加された。
--ペーパーマリオのパラメーターはペーパーマリオシリーズ準拠となっており、単体では火力不足な上に耐久力も低い。そこで体をコピーすることで攻撃回数や耐久力を増やすことができる。
--また、紙という性質を利用して回避アクションでは空中で踏ん張ることができる。そのため、マリオ兄弟と比べて回避&カウンター攻撃がやりやすくなっている。
---ただし、紙であるが故、火属性の攻撃で受けるダメージが大きいという弱点がある。
-「トリオアタック」が追加された。
--巨大なクラフトハンマーで敵をペラペラにした後、3人で一斉に攻撃を行うというもの。ブラザーアタックより威力が高いが、3人の内誰かが行動不能になっている場合は使用できない。
-「ブラザーアタック」はトッテンを捕まえ、アイテムを取り返すことで使用できる。「トリオアタック」はキノピオレスキューでペーパーキノピオを一定数救出すると習得する。
-前作まで存在していたバッジシステムの代わりに『バトルカード』が登場。
--デッキから10枚選び、それらがバトル中に3枚ランダムで表示される。目当てのカードが出てこなければ伏せることで次のターン時に他のカードと交換することができる。カードはショップで購入する他、amiiboを使用して手に入るものもある。
--レア度が高いほどカードがキラキラになり、効果も大きく価格も高い。
--カードを使用するにはスターポイントが必要で、アクションを高評価で成功させるほど多く手に入る。また、カードのレア度が高いほど多く消費する。
--このスターポイントの要素はペーパーマリオシリーズの要素を輸入したものである。
-前作『4』にあったやりこみ要素のひとつ、「エキスパートチャレンジ」が「バトルチャレンジ」に改名し続投。
--基本的な内容は前作と一緒。相違点として、貯めたポイントでショップでレアな装備品と交換する点であること。
-本作の目玉要素として「ドデカクラフト」が登場。「巨大化バトル」に代わる新たな要素である。
--巨大なペーパークラフトに乗り、敵のクラフトを倒すというもの。バトルによってクラフトの種類が異なっており、特殊な効果が付いているものもある。
--攻撃手段は敵をよろめかしたり転ばすことができる『ダッシュ』と、自分のクラフトを投げて大ダメージを与える『放り投げ』の2つ。
--攻撃にはパワーを消費するため、リズムスポットと呼ばれる地点でパワーを貯める必要がある。
''キノピオレスキュー''
-キノコ王国中に散らばった大量のペーパーキノピオ救うクエストをストーリー中に行う必要がある。
--クエストは『ジュゲムハウス』から受注することができる。
--内容は隠れたり逃げ回っているペーパーキノピオを一定数発見することであり、クエストによって『フィールドアクション』を駆使ししなければならず、パズル要素も含まれている。
''初心者救済要素''
-ゲーム初心者への配慮としてイージーモードとアシストモードが追加された。
--「イージーモード」をオンにすると、マリオたちがパワーアップした状態になり、『ヒントブロック』や『かんたんアタックモード』が使えるようになる。
--前作にもヒントブロックは存在していたが、イージーモード中は常にコマンドに表示される。
--かんたんアタックモードは、ブラザーアタックの消費BPが増える代わりにアタックがゆっくりになり、成功しやすくなる。
--ただし、イージーモード中はバトルチャレンジが達成できなくなるというペナルティが課せられる。
-アシストモードは敵が誰を狙っているか一目でわかるようになる。バトル中にスタートボタンを押すことでいつでも切り替えられる。
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**評価点
-紙と立体を織り交ぜたギミック
--ペーパーマリオによるアクションやトリオアクション等のギミックが視覚的に面白く、従来のペーパーマリオのギミックを違和感なく立体世界に織り交ぜられている。
-戦闘ボイスの復活
--前作では容量の都合か戦闘ボイスがほぼ無かったが、本作にて復活した。
---これにより、戦闘に臨場感が出た他、アクション失敗時にルイージの情けない声が聞けるようになった。
-ペーパーマリオの愛嬌の良さ
--本作ではペーパーマリオは声を出せず身振り手振りで意志疎通を行うのだが、仕草が立体マリオとは違った愛嬌がある。
--いざという時には体を張って仲間を助けたりするため、非常に頼もしい。
-UIの快適さ
--ダッシュやNew3DS専用機能が追加された他、イベント中にRボタンを押し続けることで早送りできるようになった。
--また、バトル中に敵のレベルが表示されるようになった。
-やり込み要素の充実
--強化されたボスと再戦したり、ドデカクラフトを再び行うことができる。
--3以降から存在するブラザーアタック、並びにトリオアタックをどこまで続けられるかというチャレンジも続投。
--キノピオレスキューも難易度が高くなったものも追加される。
-ファンサービスが豊富
--敵キャラクターとしてクリボーやヘイホーの他に、チョロプーやドンケツ、ハックンといったマイナーなキャラクターまで網羅している。これらのキャラは立体のものとペラペラのもの2つが存在している。
--また、『1』以来の出演となるクッパ7人衆(旧名:コクッパ)も登場。本作ではマリオシリーズの実際のゲーム作品内では初めて彼らの会話シーンがあるため((それまでは『スーパーマリオブラザーズ3』の説明書や『スーパーマリオアドバンス4』のカードe+等で台詞があったものの、実際のゲーム中ではほんの掛け声程度しか喋っていなかった。))、それぞれの知られざる関係性が明らかとなった。
--なお、7人衆のデザインは『1』とは異なり『[[New スーパーマリオブラザーズ Wii]]』以降のリニューアル版の姿に準拠しているためか、口調や一人称もかつての『[[スーパーマリオブラザーズ3]]』の説明書等とは異なり、『[[スマブラ3DS/WiiU>大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』のフィギュア説明文で新たに設定されたものを本作から正式な口調として初採用している(ルドウィッグの一人称が「ワタシ」で大人びた口調、ロイが関西弁ではなく標準語になっているなど)。
-下村陽子氏によるBGM
--本作でもBGMは初代マリオRPGやマリルイシリーズ常連の下村陽子氏が担当。何と本作では、序盤の戦闘BGMが初代のリメイクになっており、多くのプレイヤーを驚かせた。
--他にもテンポの良い明るい曲やマリオシリーズらしからぬ重厚な曲が用意されており、いずれも高い評価を得ている。
--「サウンドプレーヤー」も前作から続投されている。
-''まだまだブレないルイージの扱い''
--ルイージのいじられようは相変わらず健在。過去作に比べるとマイルドになってはいる。
#region(close,ちなみに、ペーパーマリオの弟であるペーパールイージは…(ネタバレ注意))
-残念ながらサウンドプレーヤー((クリア後のおまけ。ちなみにエンディング後にとんでもないことが…))のみ登場。
--ストーリーにどういった形で関わってくるのか期待されていたが、結果的にこのような扱いとなり、肩透かしを喰らうファンも多かった。
---まあ、彼らしいといえば彼らしいのだが…。またルイージと違い、ペーパールイージは普通に喋るため、同時に登場すると違和感が大きくなっていた可能性もあるため、ある程度は仕方がない。
--ちなみにペーパールイージ自体のアニメーションは多く、曲調によって眠ったり焦ったりする演出が施されている。
#endregion
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**賛否両論点
-戦闘の難易度の上昇
--本作は3人一辺に操作する構成上、3つのボタンを使用するため単純に戦闘の難易度が上がっている。
--特に回避が難しく、初見ではどう対処すればいいかわからない攻撃も多い。終盤にはフェイントをかけてくる敵も増えてくる。
--また、敵も立体とペラペラで挙動が若干異なるため、回避のタイミングがずれやすくなっていることも難易度を上げている一因でもある。
-ジャイロセンサー機能の廃止
--これにより、一部ブラザーアタックの操作方法が変更され、戸惑うプレイヤーが多かった。
--あまり評判のよろしくないジャイロセンサーであるが、直感的な操作を評価していたプレイヤーもいたため、賛否分かれている。
-登場キャラクター達の会話
--前作までにも存在しなかった訳でもないが、本作ではメタ表現が多いと批判されている。
---有名なセリフとしては『new3DSだったら…。』
--しかしこれまでにもメタ表現は少なからず存在していたため、一概に難点とは言い難い。
-バトルカードの使い勝手がイマイチ。
--ポイントを貯めるという点ではバッジと似ているが、スターポイント自体は比較的貯まりやすく、すぐカードを使えるというメリットがある。
--しかし、カードはデッキから選んだ10枚の内3枚ずつしか使用できず、出てくる順番は完全にランダムであることがデメリットとして挙げられる。
--これにより、多くの種類のカードを選んだ場合、なかなか使いたいカードが出て来ず、イライラする可能性がある。
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**問題点
-クロスオーバーの割にペーパーマリオの要素が薄い
--本作は『マリオ&ルイージRPG』シリーズを基本としているためか、ペーパーマリオ要素の薄さが『ペーパーマリオ』シリーズファンから批判されている。
--また、本作発売時点での直近のペーパーマリオ最新作がストーリー性の非常に薄い『[[ペーパーマリオ スーパーシール]]』だったこともあり、本作に新たなペーパーマリオとしての期待がかかってしまったことも影響していると思われる。
-ストーリー性が薄くなった
--本作のストーリーはクッパが悪者の勧善懲悪物だが、これまでのストーリーと比べて盛り上がりに欠ける。
--途中で訪れる町やダンジョンはどれもクッパ城までの中継地点としての側面が大きいことも一因として挙げられる。また、後述のキノピオレスキューも原因の一つであるとも考えられる。
--これについては、後日のニンドリインタビューにおいて「当初は『本から飛び出したペーパーの世界がマリルイの世界を侵食していく』というストーリーが用意されていたが、話が壮大になりすぎて収拾がつかなくなってしまい、現在の形に落ち着いた」と語られている。没案のストーリーも見たかったというユーザーの声も多い。
-一部移動テンポが若干悪い。
--壁を伝って移動するアクションがあるのだが、障害物を破壊したり動く仕掛けを解く際にイチイチ立ち止まってボタンを長押ししなくてはならないため、やや煩わしい。
-育成の自由度が下がった
--これまでのシリーズではレベルアップ時に一つだけパラメーターをルーレットで上昇させることができたが、本作では廃止されている。
--一応、ルーレットでなければほとんど上昇しなかったHIGE(ラッキーヒット率に関わるパラメーター)が必ず伸びるようになったり、ランクアップボーナスでいずれかのパラメーターが成長しやすくなるボーナスが取得可能等、ある程度はフォローされている。
-味方サイドのキャラの多様性の乏しさ
--街の住人がキノピオのみ。キノコ王国が舞台だった『2』『3』と異なりバリエーションも色違いのみ。
--これは『スーパーシール』でも同様であったが、なぜか本作でもこのような設定になってしまい、キャラクターのバリエーションに欠ける。
--特に前作では様々な種族のキャラクターが混在していたため、余計にこの難点が目立つようになっている。
---ただし前作は舞台が観光客の集まる島だったということも付け加えておく。
--『1』から『4』まで登場していたキノじいは本作で登場せず、個性的なキノピオは本作が『マリオ&ルイージRPG』シリーズ初登場となるキノピコくらい。
-キノピオレスキューの面倒さ
--パズル要素を含んだ画期的なクエストも存在するが、ほとんどはフィールドを粗探しし、ペーパーキノピオを捕まえるというのが大まかな流れとなる。が…
---ペーパーキノピオはとてもすばしっこく、ダッシュしなければまともに追いつけない。そのため、慣れない人は延々と追いかけっこする羽目になり、いつまでたってもストーリーが進まなくなる。
---また、ストーリー中必須なクエストのほとんどでこのレスキューを行うことになるため、作業感が尋常でない。
-ハテナカードのまとめ買いが出来ない
--モンスターに狙われているという理由から、バトルカード屋で秘密裏で売買している設定だが、それの影響でハテナカードのまとめ買いができなくなっている。
---複数買いする際には「キノピオに話しかける→一枚ずつ買う→キノピオに話しかける…」と言った具合にテンポが悪く、キャラクターカードを収集するのに時間が掛かってしまう。
-新しいオリジナルキャラクターが存在しない
--『マリオ&ルイージRPG』シリーズでは『4』まで毎回オリジナルキャラクターが登場していたが、''今作に完全新規のキャラクターは登場しない。''
---それに加え、両シリーズ限定のオリジナルキャラクターの再登場は『[[マリルイ3>マリオ&ルイージRPG3!!!]]』『4』からのイエロースターのみ。
--『ペーパーマリオ』シリーズはクリオやカメキのようなアレンジされたマリオキャラクターや、ビビアンやザ・伯爵ズなどの濃すぎるオリジナルキャラクターが好評であったが、残念ながらそういったキャラは全く登場せず上記で述べたペーパーマリオ要素の薄さに拍車を掛けている。
---この問題点は『スーパーシール』から続いている。
--上記に挙げた街の住人がキノピオしか居ない件もあり、どこに行っても見慣れた顔ぶれしかいないため新鮮味に欠ける。
--一応、従来のアクションゲームシリーズ等からは、評価点で挙げたように過去シリーズのキャラクターが多く復活登場しており、RPGシリーズ初登場となるトッテンや、今作で深くストーリーに関わるようになったクッパJr.やクッパ7人衆なども居るため、アクション本編のキャラクターの方を重視したとも見ることはできる。
--一方で「過去の『マリルイRPG』での成長を経て、いつも以上に打倒マリオに本腰を入れるクッパ」、「父に褒めてもらうために健気に奮闘するクッパJr.(達)」、「普段は聞けないマリオとルイージに対するピーチ姫(達)の想い」など、オリジナルキャラクターがいない分レギュラーキャラクターの掘り下げに力が入っており、その点は好評。
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**総評
2つのRPGシリーズの夢のコラボとして双方のファンから期待されていたが、『マリオ&ルイージRPG』シリーズの新作として展開された経緯もあり、『ペーパーマリオ』シリーズのファンからの不評の声が多い。~
それを抜きにしても起伏の無くなったストーリー展開や難易度の上がった戦闘、新鮮味のないキャラクター等、マリオ&ルイージRPGのファンから見ても首をかしげてしまう点は存在する。
だが、1つのゲームとしては手堅くしっかりとまとまっている。ストーリーこそ従来より薄くなったが、立体とペラペラ両者のキャラの掛け合いや、紙を利用したギミックは充分楽しめるものである。現在では市場価格が暴落しているため、気になる方はプレイしてみても損はないだろう。~
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**余談
-本作のストーリーやキャラの薄さについては、『スーパーシール』以降の宮本氏の「ストーリーは必要最小限でいい」「可能な限り『マリオ』の世界のキャラだけで完結してほしい」という縛りが本作も課せられたと考えられる。
--後に『[[ペーパーマリオ オリガミキング]]』でのインタビューで氏から「既存のマリオキャラクターを変更したり、マリオの世界観に関わるようなオリジナルキャラクターが出せなくなった」という事実が明かされている。
---問題点で述べた通り、街の住人がキノピオのみ・キノじいなどが登場しなくなったなどの点もこういった事情からやむを得ないものだったと推測される。
**その後の展開
-『ペーパーマリオ』シリーズ自体の新作としては、本作の翌年にWiiUで『[[ペーパーマリオ カラースプラッシュ]]』が発売されている。