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SIMPLE1500シリーズ Vol.53 THE ヘリコプター」を以下のとおり復元します。
本稿ではプレイステーションソフト『THE ヘリコプター』とその同系統ソフト『THE 潜水艦』『THE ヘリコプター(PS2版)』の紹介をしています。 ~
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*SIMPLE1500シリーズ Vol.53 THE ヘリコプター
【しんぷるせんごひゃくしりーず ぼりゅーむ53 ざ へりこぷたー】
|ジャンル|ラジコンヘリシミュレーター|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/211RBTBY8XL.SL160.jpg)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|トムキャットシステム|~|
|発売日|2000年12月14日|~|
|定価|1,500円(税別)|~|
|ポイント|操作感覚は比較的良好&br()ボリューム不足が大きく足を引っ張る&br()ラジコンヘリとは何でも屋なのだろうか?|~|
|配信|ゲームアーカイブス:2010年5月12日/300円|~|

**概要
D3パブリッシャーによる廉価版ゲームシリーズ『SIMPLE1500シリーズ』の1作で、才能発掘支援番組『D'sGarage21』の公募企画から生まれたゲームソフト。~
ラジコンのヘリコプターを操作して、町の人達からの依頼を解決する。

開発は、後に同シリーズにおいて『THE 推理』シリーズを手掛ける事になるトムキャットシステム。本作がSIMPLEシリーズの初作品である。

**特徴
コントローラーの2本のアナログスティックを、ラジコンのプロポに見立てて操作する3Dアクションゲーム。操作方法は2パターンから選択できる。
-複数のミッションが用意されており、1つずつ順番にクリアして行く事になる。クリア済みのミッションに再トライする事も可能。
--自機であるラジコンヘリにはバッテリー(稼働時間)とライフが設定されており、どちらかが尽きるとミッション失敗となる。ライフは障害物や天井にぶつかると1ずつ減少する。
--クリアするとミッションに応じた礼金が貰えるが、消費したバッテリーやライフに応じて修理費が差し引かれる。
---最初に所有しているのはバッテリー3分・ライフ5ポイントのヘリ1台のみだが、模型屋でバッテリーとライフを底上げしたり、更に高性能なヘリ2台を購入したりできる。
--各ミッションのクリアタイムが記録される「成績」コマンドが存在する。
--殆どのミッションでは、常にヘリの真後ろから見た1.5人称視点と、所謂「神の視点」から見た3人称視点を切り替えてプレイする事ができる。しかし一部のミッションでは後者の視点で固定される。
---全ミッションをクリアすると、視点を固定する((自機が常に画面中央には表示されなくなる。))機能が追加される。操作が難しくなるので、ハードモード感覚で遊び直す事もできる。

-操作自体は本格的なシミュレーションソフトには流石に及ばないが、それなりの再現度はある。
--多分に慣れが必要ではあるが、それは現実のラジコンヘリも同じである。うまく動かせるようになれば、操作しているだけでもそこそこ楽しい。
--3種のヘリのうち1種でだけだが、逆さまに飛ぶ背面飛行もできる。

-最初にプレイするミッションは自室が舞台で、自機を特定の地点に着陸させるというもの。チュートリアルを兼ねており、例外的にバッテリーもライフも消費しない。
--それ以降のミッションは、~
・自機を目標物に接近させる。~
・クレーンを装備した自機で目標物を掴み、特定の場所へ運ぶ。~
・水鉄砲を装備した自機で目標物を狙い撃つ。~
・カメラを装備した自機で目標物を撮影する。~
…といったところ((水鉄砲とカメラは、使用するたびにバッテリーを消費する。))。目標物の数や初期位置は違うが、概ね上記のどれかに該当する。
--ミッション内容はツッコミ所が多く、SIMPLE作品に多い意図的なネタ要素なのかは不明だが、そこはかとなくバカゲー臭い。
---''「草刈り機を装備したヘリで庭の雑草を刈れ」「理科室の机の上のガラスの破片をヘリで吹き飛ばせ」''といった危ないもの。
---「線路の上に散らばった書類を拾い集めろ」という''駅員に頼めよと言いたくなるもの''など、明らかに人の手でやった方が速そうなもの。
---基本的に、それヘリコプター必要なの?と問いたくなるようなミッションが多いが、何だかんだでこの無理矢理さ加減は見ていて面白くはある。

-主人公の母親や近所の少年など、ミッションの各依頼者には2Dの立ち絵が存在する。
--キャラクターデザインは、後に『THE 推理』『THE 鑑識官』シリーズでもデザインを担当することになるシケナオト氏が担当している。
--氏の作風もあって、女性キャラクターは全体的に可愛い。もっとも、本作の段階では女性キャラは主人公の母親と新聞部の同級生しかいないのだが。

**問題点
-ボリュームは価格を考慮に入れても少なく、2~3時間程度で終わってしまう。
--単純にして最大の問題点と言える。そこまで発展性のあるゲーム性ではないのであまりボリュームだけ増やしても飽きる可能性はあるが、それにしてもこの量は少ない。

-所謂「慣性ゲー」であり、空中ではブレーキがまるで利かない。また上昇は、スティックを少し長押ししただけで''ばびょーんと天井に飛び上がってしまう''為、慣れるまでが大変である。
--流石にまずかったのか、後の2作ではそれぞれ対策が取られた。

-後から購入できるヘリ2機は、基本性能に関しては初期のヘリより上だが、値段も非常に高い。
--ミッションを再プレイしない限り、入手できる金額では新規に買うより初期のヘリを集中強化した方が遥かに効率が良い。そして''新規に買える頃にはゲームをプレイし終えている''事だろう…。
--店では、現在使用しているヘリの性能しか強化できない。ヘリを複数所有している場合、別のヘリを強化したければ1度店を出て使用機を変更して入り直さねばならず、煩わしい。

-時間もライフも気にせず自由にヘリを飛ばせる面は、自室を除けば最後にプレイできる2ミッションしかない。

**総評
ヘリコプター操作の感触は良好で、最初は戸惑うだろうが慣れる過程を楽しむことができる。~
最後まで操作性に不満が残ったという意見も見られはするが、全体的な評価は悪くなく実質上の続編が製作されたのもそれを裏付けている。~
一方でボリュームの少なさは強く指摘される部分であり、操作はそこそこ面白いのにすぐ終わって微妙だったという声も多い。~
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現在はアーカイブスで配信されているので遊んでみるのもいいだろう。~
PSPで遊ぶ場合、アナログスティックが使えずコントローラ的にもラジコンっぽさがないのは悩ましいところだが。

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*SIMPLE1500シリーズ Vol.82 THE 潜水艦
【しんぷるせんごひゃくしりーず ぼりゅーむ82 ざ せんすいかん】
|ジャンル|ラジコン潜水艦シミュレーター|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/51W2Z0JWCCL.SL160.jpg)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|トムキャットシステム|~|
|発売日|2002年2月28日|~|
|定価|1,500円(税別)|~|
|ポイント|ぶっちゃけ改悪である|~|
|配信|ゲームアーカイブス:2010年7月14日/300円|~|

**概要・特徴
そっくりそのまま「『THE ヘリコプター』の潜水艦版」。操作方法やゲームの流れもほぼ同じだが、以下の様な変更点がある。
-バッテリーとライフに加えて、自機の強化項目に「パワー(実際にはスピード)」が登場した。
-バッテリーはいくら消費しても金を取られなくなった。
-高価なマシンは、スピードだけでなくバッテリーとライフも初期のマシンより底上げされている。
-目標物の位置が表示されるレーダー画面を表示できる様になった。
-前作の水鉄砲の替わりに魚雷が装備され、ミッション内容に関係なく消費無しで撃つことができる。
-水中が舞台であるためか、前作ほど慣性は働かなくなった。
--また水面(前作で言えば天井)に当たってもダメージは無いが、代わりに水底に当たるとダメージを受ける様になった。

**問題点(潜水艦)
-メーカーロゴはスキップできなくなった。

-「時間もライフも気にせずプレイできるミッション」が皆無となった。

-パーツ購入時の問題点は相変わらず。

-追加された「パワー」の概念だが、本作ではバッテリーを強化して稼働時間を延ばせば十分クリアできるので、死に数値と化している。
--それどころかパワーを強化すると稼働時間が短くなる。改造は不可逆なので、下手にパワーを上げると無駄に稼働時間を縮めてしまう。

-操作方法が2種類から選択できなくなり、1種類に固定された。

-「成績」コマンドが失われた。

-前作同様クレーンで目標物を運ぶミッションが有るが、本作では自機の後部にクレーンが装備される為、目的地まで運んだと思いきやその寸前の場所に置いてしまうという事態が起こり易い。
--またクレーンは水底ギリギリで使用しないと物を掴めない。上記の通り本作では水底に当たってもダメージなので、ミリ単位の攻防を強いられる。

-前作では10種類以上あったミッションが、本作では8種類に減少している。その代わり、クリアすると「上級者モード」となって2周目が始まるのだが…。
--この2周目では、全てのミッションが3人称視点で固定されてしまう。1.5人称と違って距離感の把握が難しく、非常に難易度が跳ね上がる。
---自機の性能を上げればどうにかなるという類のものではない。しかも目標物の数も遥かに増えている。
---3人称視点で固定されるミッションは、前作では特定のものだけであり、本作の1周目でも最後のミッションだけだったのだが。
--更に、また8つのミッションを順番に攻略して行かなければならない。''余計なお世話である''。
--1度上級者モードになってしまうと通常モードには戻れない(視点の切り替え機能が使えなくなる)上、説明書にも1周目クリア時にも警告などは皆無。1枚のメモリーカードに3個所までセーブできるので、1周目クリア時にセーブデータをコピーしておく必要がある。

**その後の展開(潜水艦)
-後に同じSIMPLE1500シリーズにおいて、システム的に共通点の多い『[[THE 宇宙飛行士>SIMPLE1500シリーズ Vol.100 THE 宇宙飛行士]]』が発売されたが、開発元は異なっている。
-前作とは違い、本作にはPS2版は存在しない。

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*SIMPLE2000シリーズ Vol.35 THE ヘリコプター
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむ35 ざ へりこぷたー】
|ジャンル|ラジコンヘリシミュレーター|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/51BJRBKN35L.SL160.jpg)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|トムキャットシステム|~|
|発売日|2003年9月25日|~|
|定価|2,000円(税別)|~|
|ポイント|女性キャラ増量しました|~|

**概要・特徴(ヘリPS2)
PS版『THE ヘリコプター』の発展型。『THE 潜水艦』からの要素も取り入れられている。
-PS版からの主な変更点は以下の通り。
--バッテリー・ライフの他、エンジン((『THE 潜水艦』の「パワー」に当たる。))・ジャイロ((強化する程慣性が効きにくくなる。))が強化項目となった。各項目とも10段階まで強化できる。
---強化は不可逆ではなく、任意の段階のパーツに交換する方式になった。エンジン以外のパーツは、高性能のものほど装備時にスピードが下がるが、『THE 潜水艦』と違って取り返しが付かないという事はなくなった。
--自機に張り付けられる「デカール」も購入可能になった。全10種類で、''開発元や発売元のメーカーロゴと同じデカール''も存在する。高価なデカールを付けるほど、ミッションクリア時の礼金が上乗せされる。
--バッテリーを消費しても金は取られなくなった。
--水鉄砲は、撃ってもバッテリーを消費しない代わりに一定数発砲すると撃てなくなる時間が発生する様になった。
---また標的が反撃してくるミッションも登場した。
--写真を撮るミッションでは、やはり写真を撮ってもバッテリーを消費しなくなった代わりに、フィルム枚数が設定された。

**問題点(ヘリPS2)
-パーツ購入時の仕様の問題点は改善されず。またメーカーロゴもスキップできなくなった。

-各ステージの奥行きが広がった分、3人称視点固定のミッションでは奥の方に自機を飛ばすと向いている方向が判別しにくくなってしまう為、結果的に難易度が跳ね上がっている。
--またそれらのミッションでは目標物がやたらと小さく表示されており、拡大もできない為画面に目を近づけて見る必要があったりもする。

-前2作ではマップ画面から移動先を直接選ぶ事でミッション画面に移行していたが、本作では移動画面も3D化されており((自宅内、商店街、学校の3カ所。))、目的地まで直接移動する事になった。その為ミッションに入る度にいちいち自機を飛ばさなければならず、煩わしくなった。
--しかも自宅では狭い廊下を通らなければならない。移動画面では自機は壁に当たると大きく跳ね返る為、''下手に壁にぶつかると延々前後にバウンドし続け、脱出できなくなる''((幸いセーブ画面を開けば着陸した状態で再開できる。))。
--商店街は入り組んでいる上に、塀などの上空にも「見えない壁」が存在する為、ショートカットが効かない。自宅や学校では窓から飛び込む事でショートカットできる場所も有るのだが。
--その上この画面でのBGMはループがやたらと短い。
--その代わりというか、移動画面ではバッテリーもライフも消費しないので、『THE 潜水艦』と違って好きな様に操作できる場所があるという事でもある。校庭以外は狭い場所ばかりだが。

-''カラスに盗まれたビキニのブラジャーを拾い集める''という冗談の様なミッションがある。''依頼者は手ブラの女性で、立ち絵も用意されている''…のだが、ミッション画面では''ただのマネキンの様なグラフィック''で登場する。こちらの画面には出さなくても良かったのでは?

-心霊写真を撮るミッションでは、幽霊達が''&font(200%){「アッーーー!!」}''というバカでかい声で喚き続けており、とにかくやかましい。

-''最後のミッションはクリア不可能である''。1本道の洞窟を進み続けるというものだが、ゴールは無い。
--自機の性能は装備に関係なく初期状態のものに固定される。途中に存在するアイテムを取れば稼働時間かライフが回復するが、どちらがいくら回復するかは取らないとわからない上、敵キャラと間違い易い。
--要するに「どれだけ長い間飛んでいられるか」というサバイバルモードの様なミッションなのだが、そういった説明が皆無な上に、いかにも「クリアできるものならやってみろ」的なメッセージが出る。
--いくら飛ぼうと金は貰えず、失敗する以外に脱出方法は無い為修理代だけ取られる。もっともこの頃になると、修理代などはした金になっているだろうが…。

**その後の展開(ヘリPS2)
-『[[THE シューティング ~ダブル紫炎龍~>SIMPLE2000シリーズ Vol.37 THE シューティング ~ダブル紫炎龍~]]』とのカップリングで、『SIMPLE2000シリーズ2in1』として再版された。
--この『2in1』シリーズは謎の組み合わせになる事が多いのだが、本作にはシューティング風のミッションも存在する為、一応無関係というわけではない。

復元してよろしいですか?