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*マリオパーティDS 【まりおぱーてぃでぃーえす】 |ジャンル|パーティーゲーム|#amazon(B000VQMR7W)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ハドソン&brシーエイプロダクション|~| |発売日|2007年11月8日|~| |価格|4,800円(税込)|~| |ポイント|ハドソン最後のマリオパーティ&brコンピューターがバカすぎ&brパズルコレクション|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/342.html]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -『マリオパーティアドバンス』以来となる携帯機のマリオパーティ。ちなみに、ナンバリングには含まれていない模様。 -ボードゲームのルールは過去作同様、サイコロを振って出た目だけ進み、止まったマスによってイベントが発生したりする。最終的にスターをもっとも多く持っているプレイヤーの勝ち。携帯機である事以外は、これまでのマリオパーティとほぼ同じである。 -アイテムに「しかけマス」が追加された。アイテムショップで購入することは出来ないが、「しかけマスエリア」と呼ばれる地点を通過すれば、ランダムで一枚貰える。しかけマスは自分の前後5マスのいずれかに仕掛けることができ、踏んだライバルからコインやスターを奪ったり、種類によっては、プレイヤーの位置やコイン枚数を入れ替えたりできる。 -本作ではアイテムショップで一度に何個でもアイテムが買えるようになり、それに伴って値段がかなり下がった。他にも過去作からバランスを大きく変えている要素も多い。 -携帯機で(対人戦では通信しながら)プレイするという点を配慮しているためか、ボードマップはやや狭く、より短時間であそべるようになっている。なお、ボードゲームでプレイできるターン数は10~30ターンまでとなっている。 -DSの特徴である、タッチペンやマイクを利用したミニゲームが多数追加された。また、過去作のパズルミニゲームを収録した「パズルコレクション」も特徴のひとつ。 ---- **評価点 ***ダウンロードプレイ -本作では、誰かとあそぶ場合は人数分のDSシリーズ本体が必要となる。ただし、ソフトは1枚あれば、一人用をのぞくすべてのゲームモードをたのしめるようになっており、本作では「ダウンロードプレイ」にのみ対応している。 ***世界観 -「ストーリーモード」では、マリオ達はクッパの謀略により手のひらサイズにまで縮小されてしまう。それに伴い、マップのオブジェクトはとにかく巨大(に見える)、ミニゲームは身近な生活用品などを利用、といった具合に世界観が良く表れている。 --このような設定を活かした演出は過去作(マリオパーティ3など)でも存在した。そちらも概ね高評価。 ***ボードゲーム -ボードゲームでは、アイテムの値段が安く何個でも同時に買う事が出来る為、積極的にアイテムを利用する機会が増えた。 --無料で貰える「しかけマス」をマスにしかけて、相手に踏ませて臨時収入・一発逆転を狙える。また、大量に入手できる機会はなく、一度効果を発揮したしかけマスは消滅するため、盤面を埋め尽くすことはない。 -サイコロブロックを同時に3つたたける「サイコロサイコロサイコロ」や、スターの場所にいきなり移動する「スタードカン」といった強力なアイテムもあるが、過去作とくらべて価格は安く、入手する機会も多いので、バランスをくずすほどのものではない。 --ちなみに、誰かに直接妨害を仕掛けるアイテムは、しかけマスをのぞくと「よこどりぶくろ」のみ。つかうと相手の手持ちのアイテムを1つよこどりできるが、盗んだターンはアイテムを使えないため、ターンの絶対数が少ない本作では盗んだアイテムを有効活用するような真似はしにくい。 -過去作から指摘があった「ミニゲームが強い=勝利」の方程式だが、本作ではミニゲームが比較的内容が易しくなり、「対決」よりも「ノルマ達成」でコインを貰えるようなミニゲームが増えた。「全員勝利」しても「引き分け」にならないミニゲームも多い。 --また、今作ではマップ上の仕掛けでもコインを大量に得られる機会が多い。従って、サイコロ運やミニゲームの技術が相対的に無くても、一定の実力さえあればコインは一方的に溜まる=アイテムを駆使してのし上がれることも。 --しかけマスとの兼ね合いもあって、最後まで誰が勝つか分からないパーティーゲームとしてのバランスは非常によく取れている。…あるマップを除けば。 -マップ上は「ハプニングマス」が占める割合が大きく、ほぼ毎ターン何かしらのイベントが起こりやすい。 ***ミニゲーム -迷路のようなマップを一人称視点で動き回りライバルを探すといった、相手の画面が見れない携帯機ならではのミニゲームが多数用意されている。 -操作方法やルール内容が、比較的易しめのミニゲームが多い。 -「パズルモード」では、過去作のパズルミニゲームをリメイクして収録。さらに、条件を満たすと新作のパズルミニゲームもプレイ可能となる。ただし、1人用はいずれもスコアアタック形式のルールであり、COMとの対戦は不可。対戦では2人までプレイ可能。 ***やり込み要素 -プレイ中に特定の条件を満たすことで「マップコレクション」とよばれるおまけの鑑賞要素や、ゲームモードなどが解放される。 -マップコレクションでは、マップ上の目に付く巨大な物体から、小さくて気付きにくいオブジェクトにまで、一つ一つ丁寧な解説がある。 **問題点・賛否両論点 ***ボードゲームに関して -過去作にくらべて、若干戦略的な行動を取り易く、ゲーム性が過去のマリパからやや離れている。それでもパーティーゲームらしさは残っている。 -携帯ゲーム機故かボードマップが総じて小さめ(マップによるが、マス数も少なめ)になっている為、すぐにマップを一周できてしまう。そのため、スターを比較的入手しやすく、スターの数のインフレは過去最高。マップによっては、アイテム「サイコロサイコロサイコロ」を使えば、1ターンで2~3回スターをゲットという珍事が起こることも多い。 -一部のマップのバランスが極端である。 --「ドンキーコングのせきぞう」では、頂上のスターは一切動かず、また一度に何個でもスターを交換できるルールとなっている。その為、わざとスターを交換せずひたすらコインを溜めこんでおき、最終ターンにアイテム「スタードカン」を使って大量ゲットという荒業も使える。多少、運のよさも必要だが。 --「クッパのピンボール」では、他のマップよりコインを大量に得られるイベントが多い。 ---手持ちのコインをかけて挑戦できるルーレットイベントが設置されている。ルーレットの出目によってかけたコインが倍増するのだが、ルーレットは多少「目押し」が効く為、コインがいきなり大量入手できてしまう。また、マップ中央のスロット(目押し可)でも最大60コイン同時に入手できる。スター枚数のインフレが起きる本作では、そこまでコインは重要な要素ではないが、かなり極端なバランスである。 --上記のこうした戦法は全員が等しく使えるので、一概に「バランスが悪い」とは言えない。どちらかというと、バランスを崩して再構築した感じである。 ---ちなみに、稼いだコインはそのまま「マリパポイント」に反映されるので、上記のコイン稼ぎはポイント稼ぎには最適である。 ***マリパポイント -ゲーム終了後にプレイ内容に応じて加算される。たまったポイント数によってコレクションが解放されていく。 -フィギュアとスタンプのコンプリートには50000ポイント必要。一回のプレイでは良くても300~400程度しか入手できないので、ポイント稼ぎには少々骨が折れる。おまけ要素なので、無理にいそいで解放する必要はないが…。 -ミニゲームを自由に遊ぶ「フリープレイ」モードでは、一回ミニゲームを遊ぶたびにポイントの加算画面が登場するので、うっとうしい。 ***ミニゲームに関して -本作のデュエルミニゲーム(1対1で対戦するミニゲーム)は、すべて4人用・2VS2ミニゲームを流用し、1対1で対戦するルールに変更されたものとなっており、このジャンル専用のゲームは無い。 ***その他 -ストーリーモードをクリアすると、使用したキャラのフィギュアとスタンプが貰える。 --逆に言うと、全部のフィギュアとスタンプを集めるには、8人のキャラ全員でストーリーモードをクリアしなければならない。マップは10ターン固定でコンティニューによるペナルティ等も無い為、一周クリアにそこまで時間がかかる訳ではないが…。 -COMの思考が不安定である。 --ボードマップでは、スターの手前で出目が半分になる「はんぶんサイコロ」を使う。また、スターの手前で、別の場所にワープするアイテム「ワープブロック」を使う。最終ターンでスタードカンを持っているのに他のアイテムを使う…等といった、ボードゲームのプレイヤーとしては成立していない動きをすることがある。ミニゲームで勝利を重ね、アイテムの使い方に慣れていれば、運がよほど悪く無い限り、負けることはまずない。 --ミニゲームの上手さにバラつきがあまりない。一部の競争型ミニゲームでは同じ強さのNPCが横一列に並んでいることもある。なかなかシュールである。 **余談 -ハドソンが開発した中では最後の『マリオパーティ』シリーズとなった。後の『マリオパーティ9』からはエヌディーキューブが開発を担当しているが、こちらには元ハドソンのマリオパーティスタッフが参加しているようだ。 ---- **総評 携帯機でありながら過去シリーズの良作と肩を並べる完成度となっている。全体的に小規模な面が目立つが、それに合わせた仕様変更はキチンと機能しており、整っている。悔やまれるのは、携帯機ゆえに据え置き機と比べると対人戦が少々しにくい点であろう。しかしパーティーゲームとして盛り上がるには十分なゲームには違いない。