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ザ・警察官 新宿24時」を以下のとおり復元します。
「[[修正依頼]]」が出ています。評価点・総評を追記できる方はご協力をお願いします。
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注意:ここでは、『ザ・警察官 新宿24時』と、続編『ザ・警察官2 全国大追跡スペシャル』について解説する。判定はともに「ゲームバランスが不安定」。
//大きな変化は無いと書かれているため、同様の判定とします。
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*ザ・警察官 新宿24時
【ざ けいさつかん しんじゅくにじゅうよじ】
|ジャンル|ガンシューティング|&amazon(B00005UF63,image);|
|対応機種|アーケード|~|
|販売・開発元|コナミ|~|
|稼働開始日|2000年|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|足腰のスタミナ必須&br;1回でも被弾したら新入りに戻される&br;''プレイヤー殉職!''|~|

**概要
-大量の拳銃の密輸を目論む指定暴力団「''極道会''」との対決を描いたガンシューティングゲーム。
-プレイヤーは拳銃で画面上に出てくる組員を倒していく。
--前半5面は東京都新宿が舞台に、後半4面は拳銃の輸入元であるアメリカが舞台となる。全9面。面の最後には特別指名手配犯(ボス敵)がいる事もある。
--インターネットランキングも開催。ランキング内容は全ステージクリアのタイムを競う。

**特徴
-ゲーム内容は警察官の活動を描いたドキュメンタリー番組をモチーフにしている。
-プレイヤーの姿勢を感知するセンサーを備えており、プレイヤーの身体の動きに合わせて、ゲーム内での視点が変わる斬新なシステムが取り入れられている。
--画面上には「←」「↓」といった、プレイヤーが隠れるべき方向が指示される。「←」の場合なら身体を左に傾けて、「↓」の場合ならしゃがむと隠れる事が出来、その間は敵からの攻撃を一切受けず、同時に弾数もリロードされる。

-プレイヤーには「階級」が設定されており、最初は巡査からスタートする。
--ミスせずにシーンをクリアすると徐々に階級(ランク)が上がる。特定の階級に到達すると、制限時間延長や残機増加といった恩恵が得られる。
---ランクが最高の「警視総監」になると''残機が100人追加''されるという、一見ふざけたようなボーナスを獲得できる。だが……

**評価点
-実際にプレイヤーの体を動かして視点操作やリロード、敵弾回避を行うガンシューティングというのは中々に貴重。
--これによって、あたかも自分が作中世界で極道会と戦っているかのような臨場感を味わえる。
--運動量としても相当なものであり、特に太腿の筋肉を鍛えられる。近場に筐体があるか、或いは後述の家庭用移植版を持っているのであればダイエットに是非。

-所謂「警察密着ドキュメンタリー番組」の雰囲気はかなり再現できている。
--ゲーム開始時などに流れるナレーションは、この手の番組でおなじみ田中信夫氏が担当。この時点で既に分かってらっしゃる。
--前半ステージでもある新宿の町並みも、多少のアレンジこそあるもののかなり丁寧に再現されている。
--プレイ中には無線による会話や、組員への投降を促すアナウンスが流れるが、此方の雰囲気も実にそれっぽい。
--ステージボスとなる特別指名手配犯が登場した際には、なんと目線付きの手配写真が画面に表示されるという演出まで。

-思わず笑えてしまう馬鹿ゲー要素も散見される。
--現実の警察では発砲した時点で出世ルートから脱落するケースが殆どなのだが、本作プレイヤーは極道会の構成員相手にガンガン拳銃をぶっ放して(ノーミスであれば、という前提は付くが)恐るべき速度で出世していく。最高ランクになれば「''現場で極道会組員相手に拳銃を撃ちまくる警視総監''」というシュール極まりない光景だって見れてしまう。''こいつおまわりさんです。''
--上述通り後半面はアメリカが舞台となるのだが、その際の流れが「極道会メンバーが海外へ逃亡した模様→国際捜査課に連絡→そのまま飛行機でアメリカへ渡り、現地警察と合流し極道会リトルトーキョー支部と銃撃戦」というもの。タイトルの新宿は何処行ったとか、国際捜査課に外国での逮捕権あるのかとかツッコミ所満載だが気にしたら負け…なのだろうか。
--一般人や同僚を撃った場合はペナルティが科せられタイムロスとなるのだが、その際の演出が「''一般市民誤射!''」といったナレーションと共に不祥事を起こした内容の新聞記事が晒し上げられる、というもの。また被弾した場合には「''プレイヤー殉職!''」のナレーションと共に殉職する演出まで用意されている。そこまでやるかと言わざるを得ない。

**問題点
-異常なまでに高い難易度。
--敵に撃たれれば一撃でミスとなり、''プレイヤー殉職!'' 回避にはプレイヤーの身体を動かす必要がある為、体力が無いと後半戦はきついものがある。
---敵の隙を突いて立って攻撃、危なくなったらしゃがんで隠れつつリロード、というやや特殊な操作方法が要求される。必然的にしゃがむ→立つという動作を何度も繰り返す事になる為、長時間のプレイは太腿は勿論足腰にも辛いものがある。
--本作でのゲームオーバー条件は「残機が全て無くなる」「制限時間がゼロ(タイムオーバー)」のいずれかであり、うち後者の条件が非常に厄介。
---ステージ中には組員の他に一般人や同僚の警官が存在し、誤って撃ってしまうと上述の演出付きペナルティが課せられる。この演出によるタイムロスが結構長い為、可能な限り誤射は避けたいところではあるのだが…。
---敵組員と一般人・同僚警官を区別する手段としては、敵組員にのみ光る円のマーカーが付けられており、これで判断できるようになっている。しかし前半の舞台である新宿ステージは全て夜間ステージとなっており、画面は常に薄暗い。マーカーがあったとしても薄暗い画面に加え、ステージ内をうろつく一般人が異常なほど多い為視認しづらい。組員の出現位置を暗記でもしない限り非常に誤射してしまいやすい。
---効率良く敵を倒していかなければあっという間にタイムオーバーとなってしまう。警視総監となった際に得られる「残機100人」ボーナスも焼け石に水。
--ちなみに一般人を誤射した場合は階級が1段階落ちる。また被弾した場合は''初期状態''まで落とされてしまう。此方はタイムロスと比べるとそこまで痛くはないが。

**総評
警察密着ドキュメンタリー番組の雰囲気に加え、実際に身体を動かし敵弾を回避する事で得られる臨場感。~
これで難易度の問題が無ければガンシュー史、いやアーケードゲーム史に残る快作として評価可能であったのだが…。~
体力については本作の臨場感を味わう為にも止むを得ない部分があるが、せめて異様なほど厳しい制限時間だけでも何とかならなかったのだろうか。

しかしながら、人によってはその欠点も気にならなくなる程度に「勢い」と「情熱」を込めて世に出された作品である事は確か。~
プレイする機会を得られたならば、腰を据えて…もとい、太腿を鍛えて極道会検挙に挑戦してみてほしい。

**家庭用移植
-稼働から約1年後の2001年11月15日に、PS2に移植された。お値段は6,800円。「人工網膜センサーキャプチャーアイ」と「ハイパーブラスター」に対応。
--「人工網膜センサーキャプチャーアイ」を使うことでAC版同様の操作ができる。全般的な移植度は概ね良好。但し「ハイパーブラスター」以外のガンコントローラーには非対応である点に注意。
---ちなみにこの「キャプチャーアイ」なのだが、なんと''これだけでソフトが一本買えてしまうようなお値段''だったりする。
--「アナザーストーリーモード」という形で下記『POLICE 911』が収録されており、メインストーリーモードを1度クリアするとプレイ可能になる。
--オリジナルのミニゲームも数種収録。何故か巨大化した警官が[[リング弾を吐くモアイ>グラディウスシリーズ]]と戦うといったものも。

**余談
-本作の海外版として『POLICE 911』という作品も発売されている。
--海外版はステージ進行が「アメリカ(リトルトーキョー)→新宿」と日本版とは逆に進む形になるが、アメリカ側に追加ステージ(倉庫街)があるため全10面構成((アメリカ側6ステージ、日本側4ステージで構成))となっており、指名手配犯の出現場所やステージの順番も一部変更されている。
---海外版ではいきなり日本版での後半ステージに挑む形となるが、本作の難易度はステージ毎の差は殆ど無い(というか日本版でも最初から難しい)為、余り問題にはならない様子。
--プレイヤーもロス市警の警官という設定で、無線やナレーションも全て英語に吹き替えられている。
---当然後半ステージでは「リトルトーキョー支部の犯人が日本へ逃亡→国際捜査課へ連絡→そのままプレイヤーが来日」する。場合によってはロス市警のコミッショナーが日本へやってきて新宿で極道会と銃撃戦を繰り広げるというハリウッド映画顔負けのトンでも展開に。

-ゲーム中では残弾は「オートマチック拳銃のマガジン内にある弾丸」という形で表現されているが、実際にプレイヤーキャラが使用している拳銃はリボルバー式のニューナンブ。この点についてはたまにツッコミが入る事がある。
--なお、マガジン付のリボルバー拳銃は実在する。だからどうしたという話だが。

-本作のBGM担当は、なんと[[BEMANIシリーズ]]でもおなじみのJimmy Weckl氏(現在はフリー)。

-実は本作ステージボスの特別指名手配犯は、その大半が本作プロデューサーを始めとするゲームスタッフ本人だったりする。
--この事実を以て「コナミの正体は極道会」と揶揄するネタも一部において見られる。%%実際には極道会呼ばわりですら生易しく思えるのはきっと気のせい。%%
--勿論Jimmy Weckl氏も犯人Bとして作中に登場している。%%親分ってそういう意味じゃねーから!%%

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*ザ・警察官2 全国大追跡スペシャル
【ざ けいさつかんつー ぜんこくだいついせきすぺしゃる】
|ジャンル|ガンシューティング|
|対応機種|アーケード|
|販売・開発|コナミ|
|稼働開始日|2001年|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|

**概要(2)
-続編として東京を含めた全国6都市が舞台に、香港マフィア龍頭と極道会の勢力抗争を鎮圧するという設定の『ザ・警察官2 全国大追跡スペシャル』がある。

**前作からの変更点
--プレイヤーキャラクターを「警察官」「婦人警官」「刑事」「特殊急襲部隊」の4人中から選択できるようになり、ステージ構成もプレイヤーの任意で二番目のステージをどこの都市にするか選べるようになった。
--他、『リーサルエンフォーサーズ』からのゲスト「ヤンキー刑事」や「金髪美女刑事」、宇宙刑事風味な「メタル刑事」、「ピンク婦警」そしてプレイヤーに昇格した「機動隊」と隠しキャラも豊富。
--最初は極道会組事務所からスタートし、札幌、新宿、名古屋、大阪、神戸、博多の6都市をクリアした後、最終ステージが難波か梅田のどちらかに分岐するようになっている。
--前作同様、インターネットランキングも開催。内容は各コース毎のクリアタイムを競う。

**批評(2)
-ゲームシステムはほぼ前作と同じ。やはり時間設定が厳しく、一般人の数も多いので難易度は高い。長時間のプレイは足腰に応えるのも同じである。ゲームの出来が悪いわけではないがこのような仕様により人を選ぶゲームではある。
-プレイヤーキャラの内「刑事」はアフロでスーツという見た目や濃いキャラで一部の熱狂的なファンを集めた。

**その後の展開
-2人対戦プレイを導入した『セイギノヒーロー』では最初の被弾のみ無効化、被弾しても階級は1つ下がるだけなど、初心者にも少し優しくなっている。ただし人感センサー要素は廃され「銃を画面外に向けて防御」とゲームそのものは『[[タイムクライシス]]』(ナムコ)に酷似してしまった。最初の秋葉原ステージはこのゲームの続編を思わせるような作りになっている。
--しかしながら『セイギノヒーロー』も、効率よく敵を倒さないとタイムオーバー&即ゲームオーバーになるという仕様はそのままなうえ、ボスキャラクターの当たり判定が非常に小さいことも手伝って、よりタイムオーバーになりやすいという鬼畜さを発揮している。

-筐体変更となった『セイギノヒーロー』に代わって本作の筐体を流用した『モーキャプボクシング』もある。
--その名の通り、人感センサーによる操作が特徴でプレイするときに装着する付属のグローブはとても重く、プレイヤーのリアル体力が試される仕様となっている(デモ画面で明言されているとおりグローブは意図的に重くされている)。

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