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*GRADIUSII -GOFERの野望- 【ぐらでぃうすつー ごーふぁーのやぼう】 |ジャンル|シューティング|&amazon(B0000ZPSXE)| |対応機種|アーケード(ツイン16システム)|~| |販売・開発元|コナミ|~| |稼働開始日|1988年3月24日|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[グラディウスシリーズ関連作品リンク>グラディウスシリーズ]]''| #contents(fromhere) **ストーリー > ビックバイパーとバクテリアン軍の戦いから2年、平和な惑星グラディウスに新たな脅威が迫りつつあった。バクテリアン特殊部隊「ゴーファー」である。~ 強化改造を受けたビックバイパーはこれを迎え撃つ為、再び宇宙へと飛び立った。 **概要 -人気タイトル『[[グラディウス]]』の続編であり、シリーズ最高傑作の呼び声が高い。 -本作は1988年に開催されたAOUアミューズメントエキスポにおいて何の事前通知もなく突然発表され、各方面に大きな衝撃を与えたとされている。試遊台には常に長蛇の列が出来、中には1周クリアするまでやり込んだという人までいた程。 **システム -基本的なシステムは前作『グラディウス』と同じだが、本作は自機選択システムを搭載している。 --厳密には自機はすべてビックバイパーなのだが兵装が異なる。スピードアップとオプションは全タイプ共通で、他は以下の通り。 |~タイプ1|ミサイル&br()ダブル&br()レーザー|初代と全く同じパワーアップ体系の機体。&br()ミサイルが地面に着弾した場合、地面を這うように進むのも同じ。| |~タイプ2|スプレットボム&br()テイルガン&br()レーザー|ボムは着弾と同時に爆風をあげて爆発する。&br()テイルガンは前方と真後ろの2方向に攻撃。| |~タイプ3|フォトントゥーピド&br()ダブル&br()リップルレーザー|フォトントゥーピドは弾速が遅いが若干の貫通性能を持つ。&br()リップルレーザーは『[[沙羅曼蛇]]』のものと同じ。| |~タイプ4|2ウェイミサイル&br()テイルガン&br()リップルレーザー|2ウェイは上下2方向にミサイルを発射するが、このミサイルは着弾時には地面を這わずに消える。| --シールドも新たなタイプが用意され、ゲーム開始時に2種類の中からどちらかを選択できるようになった。 ---一つは前作同様、前方に壁を張るシールド。&br()もう一つは、耐久は低いが全方位から守ってくれるフォースフィールド。 -本作よりオプションハンターが登場。名前通り接触したオプションを根元からさらって行ってしまうパワーダウン専門の敵である。 --当り判定は無く破壊も不可能。オプションを4個搭載した時点で出現するようになるので、3個のみで進めるなどの対策が必要。 -全8ステージで1周クリア。1周クリアするとスタッフロールが流れるので、この間に休憩を取ることもできる。その後2周目がスタート。 **長所 -前作をはるかに上回るボリューム・グラフィック・サウンドを搭載。 -初登場の自機選択システムによる高い自由度 --異なる4種類の兵装により攻略パターンの幅ができ、攻略法が前作よりも多くなった。 ---ちなみに最も初心者向けと言われるのはタイプ4+フォースフィールドの組み合わせである。 -なによりも横STGとしてゲームバランスが整っている。 --1周目は初心者でもやりこんでいけばさほど苦労する事無く先へ進む事もできる難易度。 --2周目以降は撃ち返し弾が初登場し、弾の量が前二作に比べて多くなっている。また、4ステージ目の火山ステージで活火山が大量増加し、1周目とは全くの別物になっていたりと、高い難易度になっている。 ---撃ち返し弾の対策として、3,4面以外はあえてオプションを3個までで進むというランク調整の対策もある(ちなみに、シールド系を装備すると撃ち返し弾はかなり増加する)。 --なお高次周による難易度の増加は5周目までになっている。 //コンティニューシステムは海外版及び家庭用で追加された要素。元々のAC版では存在しない。 -歴代ボスと戦うボスラッシュステージを搭載。以降のシリーズの定番となる。 //--横STGとしてはおそらく初。 //ファンタジーゾーンの最終面がボスラッシュステージ //同社のPC電人にもある **短所 -前作に比べてパワーアップカプセルの数が少なくなったことにより、一度やられた状態から持ち直すことが全体的に厳しくなっている。 --これは、本作のパワーアップシステムと戻り復活仕様で行く以上、永久に付きまとう欠点と言える。 --海外版グラディウスである「ネメシス」では、復活時にカプセルを持ったザコ敵が出現するという措置が取られていたが、このシステムはほとんど採用されていない。 ---アーケードゲームという都合上、そうした救済措置を入れずにあえて厳しく設定しているとも推測できる。 ---そもそも復活難易度は場所によって様々であり、場所によっては死んだ方が楽になる箇所もある((8面後半のクラブ地帯で、攻略法の一つである「チャンチャンパターン」の実行難易度がスピードの関係上、フル装備よりやりやすい。))。 -初期出荷基板に永久パターンが存在する。 --すぐに修正版が出たため、現存数は非常に少ないと思われる。 -レーザーの性能が前2作に比べて、当り判定が縮小された事により、レーザー装備であるタイプ1・タイプ2がやや微妙な位置に。総合的にリップルの優位により強弱順はタイプ4>3>2>1と下段から上段への順に並ぶことに。 --とはいえ、弱体化されたといっても、レーザーワインダー((レーザーを発射しながら上に動くと、レーザーもそれについていくように上に動き、通常の攻撃では届かないような場所でも攻撃ができる。))のテクニックで不利な所から有利になる所も存在するため、グラディウスシリーズにおいて、不遇といわれるタイプを全体で見てもそこまでの弱さでない。 **総評 前作を引き継ぎ更に発展させた作品。~ 機体選択やボスラッシュ等の追加要素は、以後のシリーズにも受け継がれていく事となる。 続編の『III』は超高難易度で、『IV』は内容の焼き直し振りで評価を落としていたことから、本作をシリーズ最高傑作と呼ぶ人も多い。 ---- **海外版 -本作の海外版は『VULCAN VENTURE』というタイトルに変更されている。何故か“グラディウス”並びに“ネメシス”とは全く関係のないタイトルである。 --こちらでは前作の海外版同様コンティニューが追加されている。 ---ちなみにコンティニュー自体は後に『グラディウスデラックスパック』収録のグラディウスIIにて国内でも使用可能。 **移植 -本作単体ではX68k版とPCE(SCD)版が、他作品とカップリングではPS・SS・Win95・PSPに移植されている。 -移植一番乗りはFC版(88年)である。ただしハードのスペック上完全移植は不可能なため、副題の「GOFERの野望」のつかないアレンジ移植としての発売となった。しかし完成度は驚くほど高く、FCの限界を超えたと言っても過言ではない力作である。[[詳細はこちら>グラディウスII]]。 -初の完全移植となったのはX68k版(92年)である。同機のMPUもアーケード版と同じMC68000ではあるが、オリジナルはデュアルプロセッサであり移植は難しいとされていた。しかしほぼ完全移植とも言える移植を成し遂げ衝撃を与えた。 -同年末にはPCEに移植された。PCE版はX68kからの移植であるが、『グラディウス』などで批判された画面の上下スクロールをせず一画面に収めることに成功しているなど、ハードの性能差をものともしない驚異的な再現度を見せつけた。 --BGMについてはオリジナル音源をそのまま収録したものをCD-DAで鳴らしており、非常に評価が高い。 --さらに独自の追加要素として、オリジナルの遺跡ステージとopデモやオリジナルEDの追加がある。 ---遺跡ステージの楽曲を担当したのはBEMANIシリーズでお馴染みの村井聖夜氏。ちなみにこの曲が氏のコンポーザーデビュー作とのこと。 --オリジナルステージ自体はあまり評価は高くなかったが、オリジナルステージを飛ばして遊べるアーケードモードも選択できた。 ---ただしアーケードモードではコナミコマンドが使用出来ない。 --本作の移植は容量不足で内容が大幅に削られた『パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~』(92年)の雪辱戦でもあった。 -MSXにてACより先に発売された[[グラディウス2]]、こちらは移植ではなく別系統のグラディウス続編である。 --発売順に並べると『グラディウス』(AC版、85年)→「グラディウス」(MSX版、86年)→『グラディウス2』(MSX版、87年)→『グラディウスII』(AC版、88年)である。つまり家庭用オリジナル続編が発売された翌年に、本家アーケード版の続編が登場したのである。 --そのMSXにも『グラディウスII』の移植版が発売されている。『[[ゴーファーの野望 エピソードII]]』(89年)と題されたこの作品は一応移植版ではあるものの、ほぼオリジナルと呼べるものになっている。