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ドンキーコング」を以下のとおり復元します。
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//imageプラグインが機能していなかったため、暫定的にCO。
//&image(http://t1.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcS18etnEx93p57Co50sMaJivRAfTHNRlBAKjGCEGlPjR9P-cvz7ZA)
*ドンキーコング
【どんきーこんぐ】
|ジャンル|アクション|~|
|対応機種|アーケード|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|任天堂&br()池上通信機|~|
|稼動開始日|1981年|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|配信|アーケードアーカイブス&br()【Switch】2018年6月15日/823円(税込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|マリオのデビュー作|~|
|>|>|CENTER:''[[ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク>ドンキーコングシリーズ]]''|
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**概要
記念すべきドンキーコングシリーズの初代作品。そして、任天堂を代表するヒーロー、''マリオのデビュー作''でもある。((ただし、正確には初出のアーケード版の時点ではマリオに名前は無い。))~
マリオを操って、ドンキーコングにさらわれた恋人レディ((こちらも当初のマリオと同じく事実上名無しの女性であり、後に海外版でポリーンと名付けられた。))を救出するのが目的である。

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**ゲームシステム
-マリオことジャンプマンを操作して、障害物をジャンプでかわしながらステージ上部のゴールを目指す。

-主な操作は移動とジャンプの2つで、はしごに触れてレバー上下で登り降りができる。

-ステージは4種類あり、4の倍数ステージにてドンキーと決着を付けレディーを救出する。

-ステージ中に置かれているハンマーを取ると、一定時間ハンマーを自動で振り回し敵を倒すことができる。~
ただしハンマーの振りには隙があり、振り上げている時にぶつかってミスになることがあるので注意が必要。また、ハンマーを振っている間は、はしごの登り降りやジャンプが一切できない。
--ハンマーの他にもボーナスアイテムが二種類あり、それを取るとボーナスが得られる。

-4で割った余りが1~3のステージは、はしごや土台を利用しつつ画面上部にいるレディーの元まで行けばクリアとなる。4の倍数はドンキーが居座っている地形下部のボルト8本を抜く事によりドンキーを落下させてクリアとなる。
-障害物や敵に触れる、高いところ(およそマリオの身長以上)から転落する((この関係で下りエレベーターで垂直ジャンプするとミスになる))、制限時間が0になる、のいずれかでミスとなる。
--25mでは火のついたドラム缶に触れたり、火がついていなくてもドラム缶と重なってジャンプしたり、75mでは、エレベーターから降りないままに天井に挟まれたり下の機械に巻き込まれたり、最下段に降りたりしてもミスになる。このうちの一部はファミコン版では緩和されている。

-画面外に出ようとしても出られないようになっている。画面外に向かってジャンプしたら、落下判定(ミス確定)になっていない限り跳ね返ってくる。

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**評価点
-今でこそ当たり前となっているが、本作はアクションというジャンルにおける''「ジャンプ操作を中心としたゲームデザイン」を構築した初めてのゲーム''と言われている。
--タルをジャンプで飛び越えたり、足場から足場へ飛び移りながらゴールを目指すといった、ジャンプを生かしたゲームデザインが多く盛り込まれている。
--今作のプロデューサー・横井軍平氏によると、ジャンプは彼のアイディア。当初、宮本氏は樽をはしごに上ってよけると想定していたらしい。~
続編のドンキーコングJr.やマリオシリーズで、ジャンプが根幹のアクションになることを思うと、歴史の深さを思わずにいられない。

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**問題点
-ドンキーと対決した後のステージは制限時間が短くなった上でループすると言う仕様であるため、とある周回にて制限時間((初期ボーナスが通常ではありえない4000、更に一瞬「100」が表示されるので明らかにおかしいとわかる))が尽きて絶対にゲームオーバーになってしまう((通常ステージは理論上ワープバグで進めるが、ドンキーコング戦ではこの時間でボルト8本を絶対に抜けない。))。
--裏技(通称ワープ)を可能にするバグは後期版や海外版では修正されたが、このループ仕様は修正されなかった。~
永久パターンを防止するためとも考えられるが、この段階に至るまでにはかなりの周回を回る必要があり、通常のプレイヤーならほぼ達成できないものである。
//--コピー基板であるクレイジーコングなどでも、このループ仕様はそのままコピーされている。ステージ内容はかなり弄られているのに、である。
//関係ないのでCO
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**総評
シンプルな操作性で楽しめるアクションゲーム。効果音や得点の演出が良く、ジャンプするだけでも楽しくなれるだろう。~
後の任天堂の代表作マリオシリーズの原点を作り上げ、スーパーマリオブラザーズの大ヒットとそれに伴う世界的なテレビゲームブームの潮流をも生み出したという意味で、ゲーム史上においても重要な1作といって差し支えない作品である。

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**配信
-2018年6月15日にNintendo Switchのアーケードアーカイブスで配信された。
--日本版の前期バージョン、後期バージョン、海外バージョンの全3バージョンが収録されている。
--[[公式サイト>https://topics.nintendo.co.jp/c/article/ce3a08cd-692b-11e8-b9c0-063b7ac45a6d.html]]では当時配布されていたチラシのデータなども掲載されている。

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*ドンキーコング(ファミリーコンピュータ版)
|対応機種|ファミリーコンピュータ&br()ファミリーコンピュータ ディスクシステム|CENTER:&amazon(B004L9S7PQ)&br()&amazon(B0001D09DO)|
|メディア|【FC】192KbitROMカートリッジ&br()【FCD】ディスクカード|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|【FC】任天堂、エスアールディー、岩崎技研工業|~|
|発売日|【FC】1983年7月15日&br()【FCD】1988年4月8日|~|
|定価|【FC】3,800円&br()【FCD】500円|~|
//|プレイ人数|人|~|
//|レーティング|【ファミコンミニ】CERO:全年齢(全年齢対象)|~|
|配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2006年12月2日/500Wiiポイント&br()【3DS】2012年10月17日/500円|~|
|備考|GBA『[[ファミコンミニシリーズ]]』第一弾(2004年2月14日発売)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
//|ポイント||~|

**概要(FC)
ドンキーコングの移植版としてはおそらくこのファミコン版が最も有名。ファミコン本体のローンチタイトルとして続編『[[JR.>ドンキーコングJR.]]』と共に移植された。~
続編『JR.』での設定である「マリオ」と言う名前は今作から反映されている。海外のNES移植版ではヒロインにも「ポリーン」という名前が付けられた。~
GBA『[[ファミコンミニシリーズ]]』の第一弾ソフトとしても発売された。

**問題点(FC)
-容量の関係で、全4ステージの内、第2ステージが削られており、全3ステージループとなっている。ドンキーとの対決も、FC版では3の倍数ステージで行われる。また、縦画面から横画面への変更で段数が減少したりしている((コレコビジョン版のように25mでドンキーコングが右に居たり、100mの段数まで減っていたりはしないが))。

-ゲーム開始時やゲームクリア後の演出デモがカットされている。
--また、全面クリア時のジングルがAC版から変更される等の細かい変更がある。

**評価点(FC)
-演出面やゲーム性の変化、劣化などの多少の問題点はあるが、肝心のゲーム性はオリジナル版を遜色なく再現している。

-アーケード版のワープバグやループバグは修正された((代わりにワープバグは、はしごを利用した裏技が存在している。))。

**総評(FC)
多少の劣化点はあるが、オリジナル版に忠実な移植を実現しており、ゲーセンのゲームが家で遊べることを謳い文句に、ローンチタイトルとしてファミコン普及の牽引的役割を果たした。

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*その他関連作
#region(一覧)
-''ドンキーコング(ゲーム&ウオッチ版 1982年6月3日 マルチスクリーン)''
--DSのような上下2画面形式を採用したマルチスクリーンタイトルの1つで、AC版のゲーム性をアレンジした作品になっている。
--ステージの概念はなく、タルをジャンプでかわしながらステージを登り、途中にあるレバーを押して画面上部にあるクレーンを作動させた後タイミングよくクレーンに飛び移ってドンキーコングを足場から落とす。これをひたすら繰り返してスコアを稼ぐ。
--主人公(プレイヤーキャラ)はマリオではなく「''救助マン''」である。
--頭上が障害物でふさがれている場所はジャンプできないという要素がある。
--''「十字ボタン」はこのG&W版ドンキーコングのために発明された''。((当時方向操作といえばレバーだったが本作は二画面で折りたたみ式だったためレバーはつけられず、独立したボタンでは指に押している方向の感覚が伝わらないため四方向をフルに使う本作では操作性が悪かったため。))
--1997年9月27日にゲームボーイソフトとして発売された『[[ゲームボーイギャラリー2>ゲームボーイギャラリーシリーズ]]』には、このゲーム&ウオッチ版ドンキーとアレンジ版が収録されている。

-''ドンキーコング(1994年6月14日 ゲームボーイ)''
--AC版のリメイク作。ゲームシステムやステージ数にパズル要素を取り入れ、大幅な強化がされたためほぼ別物と化している。~
''詳しくは[[ドンキーコング (GB)]]を参照。''

-1999年12月10日に発売されたニンテンドウ64ソフト『[[ドンキーコング64]]』にて、アーケード版が丸ごと一作収録されている。

-2008年1月31日に発売されたWiiソフト『[[大乱闘スマッシュブラザーズX]]』にてFC版の体験版(時間制限あり)が収録されている。

-この他、任天堂作品としては珍しく、コレコ社により他社ハードにも移植されている。Atari2600版やインテリビジョン版を経て、コレコビジョンにはハード同梱タイトルとして移植されている。
--コレコビジョン版は落下判定がやや甘く、また地形から足を踏み外した時にまっすぐ落ちないなどの違いがある。
--単色スプライトのコレコビジョンで、マリオだけスプライト3枚使うなどそれなりに違和感がありながらもそれなりに力が入っていた。
--テーブルトップでFL管表示のコレコ版電子ゲームもゲーム&ウオッチと同じ82年に発売されている。任天堂純正のアップライト筐体((玩具店にリースされていたミニアップライトではなく、装飾やフライヤーのついた筐体だった。))を思わせるデザインで、サウンドもゲーム&ウオッチのピコピコ音とは全く異なり、原作に近いサウンドを実現しておりまたOPも再現されていた。
--このような移植が実現した背景としては、当時の任天堂が家庭用市場に消極的な姿勢だったことが挙げられる。しかし、コレコビジョンは日本国内で任天堂がライセンス取得して発売する予定だったのが、結局交渉が決裂したためにファミコンを独自開発することとなった。
--つまるところ、ファミコンのハードウェア仕様のベースはこのドンキーコングのAC基板といっても過言ではないのだ。

-なおヨーロッパのマリオ25周年記念Wii本体には50mステージも入った『Donkey Kong - Original Edition』が収録されている。ただしPAL方式のためNTSCテレビなどではそのまま遊ぶことが出来ない。また日本でもこのバージョンが2012年夏に『[[New スーパーマリオブラザーズ 2]]』または、『[[鬼トレ>東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング]]』をダウンロード購入した人向けに3DSでプレゼントされた。
--本バージョンの50mはどういうわけか、高次周に行くにつれてコンベアが速くなっていくという『クレイジーコング』(コピー品)の要素が入っている。アーケード版オリジナルは速くならない。

-2017年10月27日に発売されたNintendo Switch用ソフト『[[スーパーマリオ オデッセイ]]』では、「都市の国 ニュードンク・シティ」のフェスティバルに登場する2Dステージが本作の25mステージをマリオの仕様で再現したものになっており、ドット絵の初代ドンキーコングも登場している。
--フェスティバルで流れるこの作品のメインテーマでもある曲「Jump Up,Super Star!」にも、本作25mステージの曲のメロディがアレンジされて組み込まれている。
--ニュードンク・シティ自体がポリーンが市長を勤める街であり、通りの名前が『[[スーパードンキーコング]]』シリーズの登場キャラクターの名前になっているなど、ドンキーコングシリーズのオマージュ要素が至る所に込められている。
---[[マリオシリーズ]]で都市を舞台として出すに当たって、同じく都会が舞台でマリオのデビュー作でもある本作が連想され、このような形になったようである。
---そのような経緯や作品内で語られるポリーン市長の過去、フェスティバルがこの街の原点と表現されていることなどから、確実に後付けではあるが「ニュードンク・シティこそが本作の舞台だったのではないか?」とも読み取れる。

-2018年9月19日に配信された『[[ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online]]』にファミコン版が収録されている。

#endregion

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**余談
-元々は、不発に終わった『レーダースコープ』というSTGの基板や部材を在庫処理するために社内公募された企画であった。『レーダースコープ』基板はオーバースペックであったため、ROM差し替えでない追加生産分は『ドンキーコング』に必要のない機能や性能を削減してコストダウンが図られている。
--『レーダースコープ』は当時にしてOP価格100万円前後((参考として、同じ任天堂製品では、モノクロ版のスペースフィーバーがOP価格148000円である))という高価な商品で、しかもそれでも採算度外視に近かったと言われている。業務用機ということでコストの概念を頭からすっ飛ばして設計した結果がこれである。

-TBS放送の特番「DOORS」のアトラクションの一つ「ジャングルアドベンチャー」で、本作のステージ1を模したエリアが登場した。ちなみに放送回数によっては、マリオの着ぐるみもゲスト出演することもあった。

-映画『ピクセル』でも多くのレトロゲームに混じって本作が登場、最終決戦の題材となっている。

-当初の予定では、ティップタップ(コンゴボンゴ)が本作の続編となる予定だったと言われている。しかし、任天堂と池上通信機の訴訟により袂を分かつことになり、ティップタップはシリーズから外れることとなり、ドンキーコングの続編は任天堂がドンキーコング基板とプログラムを解析して独自開発することとなった。
--本作のスピンアウトとしてマリオシリーズが作られた。マリオブラザーズ以降、池上通信機臭は急激に薄れることとなる。

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