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ポケモンバトルレボリューション」を以下のとおり復元します。
*ポケモンバトルレボリューション
【ぽけもんぱとるれぼりゅーしょん】

|ジャンル|ポケモン3Dバトル|&amazon(B000G77BDQ,image);|
|対応機種|Wii|~|
|発売元|ポケモン|~|
|販売元|任天堂|~|
|開発元|ジニアス・ソノリティ|~|
|発売日|2006年12月14日|~|
|定価|5,524円(税別)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|新ポケモンのモデルの出来が良い&br;旧ポケモンのモデルは使い回し&br;CPU頭悪し&br;1人プレイには向いていない&br;対戦ツールとしては大ヒット|~|
|>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''|

**概要
DS版ポケモンの『[[ダイヤモンド・パール・プラチナ>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』および『[[ハートゴールド・ソウルシルバー>ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー]]』対応の対戦ツール。~
今回はストーリーはなく、「ポケトピア」という施設で各コロシアムをクリアしていく。Wi-Fiに対応している。~
作品の内容としてはGCの『[[ポケモンコロシアム]]』シリーズよりも、N64の『[[ポケモンスタジアム]]』シリーズに近い。

**評価点
-Wi-Fiでランダムマッチング対戦ができる。''発売当時においてランダムマッチができたのは本作のみ''。
--2014年5月20日にWi-Fiサービスは終了。現在は利用不可。

-新規に作られたポケモンや背景のグラフィックはかなり出来が良い。技のエフェクトも凝っており、Wiiのゲームとしてはトップクラスと言えるほど。
--特に炎や水のエフェクトは「これぞ次世代機」と言えるハイクオリティである。とにかくリアル。

-『ポケモンコロシアム』では戦闘テンポの悪さが指摘されてきたが、本作ではそれが改善。
--ダブルバトルで、トレーナーがポケモンを2匹まとめて出すようになった。
--全体攻撃をする技は複数のポケモンにまとめてダメージが入るようになった。2体同時にダメージを与えるエフォクトは迫力満点。
--DS版のポケモンだと毎ターン発動する持ち物などは発動エフェクトが長かったが、本作では大きく短縮されている。
--技を外した時はモーションすらしないため、すぐに結果がわかるのもテンポ向上に一役買っている。
---「攻撃側の技モーション→命中or失敗」とならないため緊張感があまりない、構図として不自然などの問題点もあるが……

-バトル中の実況が復活。
--声優は堀内賢雄氏。64版と比較すると実況というより解説に近いが、バトルを盛り上げてくれる。ボイス数もかなり多く、全てを網羅するのは困難。
--テンションの上下が見所で、特に反動のある技や使用後1ターン動けなくなる大技で敵を倒した時の実況は必聴。
---ただし、実況に反応する技の種類は若干謎。一部の技が決まった時に技名を言うも、威力の高い技や伝説のポケモンの固有技に台詞が用意されているのはまだしも、あまり使われない「まきつく」「からではさむ」などの技の効果で瀕死になったときの台詞なども存在している。

-DSをコントローラーにして対戦することも可能。
--『ポケモンスタジアム』では同じ画面を用いて2人対戦すると覚えている技や控えポケモンが相手にバレてしまう難点があった。
--入力方式もDS版ポケモンと全く変わらない。

-アバターに喋らせることができるメッセージの種類も非常に豊富。喋らせないことも可能。

-対戦やバトルなどで稼いだポイントを利用してDS版ポケモンで使える便利な道具と交換できるという仕組み。これにより一層バトルの重要性、必要性を高めることに成功。
--事実この仕組み、更にはマイナーチェンジ版の『プラチナ』効果もあってかWi-Fi対戦は好評だった。

-レベル50制限のある対戦では''ポケモンのレベルが自動的に50に調整されるようになった。''
--本家シリーズでは対戦用ポケモンの育成をするとレベルを調整する必要がある、51以上にすると対戦で使えない、51以上で有用な技を覚えるポケモンが役に立たないなどの難点があったが、それらが一気に解消された。
--この仕様は後に本家でも使われている。

-出来は良くないものの、改造ポケモンを弾くシステムも搭載。
--ただし、基本的に能力値でしか判断しておらず、「配布されるポケモンにしか使われないプレシャスボールに入った通常のポケモン」など確実な改造産でも通ってしまう。

-BGMが良い。『ポケモンスタジアム』と違いシリーズのアレンジではなく完全なオリジナルだが成功している。
//音楽は新規だけじゃなくて一部『ポケモンコロシアム』のもののアレンジも使ってたと思うのですが。

-DS版ポケモンで使えるなみのりピカチュウが手に入る。
--性格が「がんばりや」に固定されてしまっているため実戦では使いにくいが、昔からのファンには嬉しいところ。

**賛否両論点
-Wi-Fiのランダムマッチではルールが1つしかない上に、そこでは通常の対戦で使用禁止の伝説ポケモンも使用できる。
--それらをフル投入したパーティとも当たりやすく、まともに対戦するのには厳しい環境である。
--ただし、本家シリーズでは不可能な同一のポケモン6匹や同一の道具を使うといったパーティも組めたため、自由度の高さを評価する声もあり、この要素の逆輸入を求める声も少なくない。

**問題点
-GC版と同じく、また一部のポケモンのグラフィックを''64版''から流用している。
--一部のポケモンはグラフィックにアレンジがかかっているが、2世代前のハードから流用しているのはやる気がないのもいいところ。しかもグラフィックのみならず、待機ポーズや倒れ方まで流用しているポケモンまでいる。
--しかし、それでも違和感をほとんど感じさせずにゲームによく馴染んでいるのは、それだけ64版のポケモンのグラフィックが良く出来ていることの裏返しであるとも言える。

-技のモーションが全体的に変。主に接触技。
--前作まではパンチなどの格闘技を使うとポケモンがモーションをし、その衝撃波のようなものでダメージを与えるようなものになっていた。これはこれで不自然なため、本作ではモーションの進化が大々的に宣伝されていたのだが……
--本作でそういった技を使うと、敵の目の前までジョギングのような速さでエッサホイサと走って行き、棒立ちの敵に大振りの攻撃を繰り出す。下手にリアルさを追求したせいかこうなってしまっており、不自然さは消えていない。
--鳥ポケモンもとても飛んでいるとは思えない速度で接近し、急に勢いをつけて体当たりする。

-『ポケモンスタジアム』シリーズにあったバトル以外の要素が少ない。
--『[[ポケモンスタジアム金銀]]』においては非常に多くの要素が搭載されている。特に道具の保管が出来て誰でも自由に出し入れできる「カラーケース」「メタルケース」は遊びこむ層に重宝されており、本家シリーズでも出現が強く望まれたほどだった(現在はアイテムの種類が多く、しかも別のカートリッジに写す際にはポケモン交換の手間が必須なのでスムーズとはいえない)。
--一応、こちらでもトレーナーのコスチュームを変えたり、アイテムをDS版のカセットに配信したり、チュートリアルを見たりすることができるが、それでも64版やGC版と比較するとやはり物足りない。

-事前にアナウンスはあったが4人対戦に対応していないため、マルチバトルができない。

-『プラチナ』『HGSS』にも対応しているが、本作自体は『DP』発売すぐに発売されたため、対戦の細かい仕様は『DP』準拠。
--技・おいうちは『DP』だと道具・きあいのタスキが発動せず、『プラチナ』以降で処理が変更されて発動するようになっている。だが、そのせいでおいうちを特定状況下で使うとバグが発生してしまうも、本作は『DP』準拠なので発動しないのは評価点と言える。
--『プラチナ』で追加されたギラティナオリジンフォルム(=はっきんだま)、フォルムチェンジロトム、スカイフォルムシェイミなどのポケモンを使用することが出来ない。
--ねむり状態の持続ターンと、技・さいみんじゅつの命中率が『DP』準拠のまま。
---そういった事情もあってか、『Pt』『HGSS』発売後の公式大会などではこのソフトを使われることはあまりなかった。

-「アンテナ」と呼ばれる仕様。Wi-fi対戦時、どちらかが行動を決めたかどうかは画面内に表示されるアンテナの有無で確かめられる。
--つまり、相手が短時間で選択したら深く考えず即断即決した可能性が高い、などの推察が可能。
--これを利用して交代を確実に読む手段が存在する。プレイヤーが手持ちを確認するとカメラがかなり引く演出があるのだが、どういう事かこのカメラが相手と同期している。カメラが引いた時点でアンテナが消えれば相手が交換した事が確定し、当然こちらが交換すれば同様にバレる。
---ポケモン対戦は読み合いの要素が大きいため大きな欠陥に、この仕様を知った上でブラフを仕掛けるプレイヤーも存在する。

-CPUの頭が悪い。
--交換読みをしないどころか相性が悪くても続投する、タイプの相性が悪い攻撃をわざわざ仕掛けてくる、などの珍妙な行動が多くあまり賢くない。
--本家ポケモンのクリア後対戦施設に登場するトレーナーなどはそんな行動はしてこない。素直にこちらのAIを参考にしたりはしなかったのだろうか。

-ごく一部のルール以外では使用ポケモンの制限がない。クリア後のスタービューコロシアムでの相手は大会での使用が制限されている禁止伝説級ポケモンが容赦なく投入されている。
--特に本作ラスボスのミステリオ(雨パーティ版)はミュウツー、マナフィ、カイオーガ、ラティオス、パルキア、ルギアとすべて禁止級の凄まじい面子。これ以外のパーティーもまた強力。
---カイオーガはこだわりスカーフ+しおふきの強力なコンボを使用。さらにラティオスは唯一公式大会で使用が禁止されているどうぐ・こころのしずくを持っている始末。
--それに対抗できるようなポケモンが手に入らない「DS版と連動プレイをしていないプレイヤー」は猛烈なハンディキャップを背負った状態でこれらの相手をしなければならない。
---本作のみでプレイすると使用できるポケモンはわざなどを自由に調整することもできず、手持ちの調整すら難しい。本家で育てたポケモンを使う方が自由度が高いのは仕方ない事だが、それにしてもこの条件は少し過酷すぎる。

-DS版からポケモンをコピーする時、くさきのミノのミノミッチ以外から進化させたガーメイルはダメタマゴになるバグがある。

-エンディング後にある条件を満たすと入手できる「ポケモンをモチーフにした衣装の色違い版」は各人1/64前後の確率でしか手に入らない。
--さらに一度通常版の衣装を手に入れてしまうとそのデータではもう入手不可能。実質的に収集要素として機能していない。
--しかも色違い衣装で登場する可能性のあるキャラは6人と多く、さらに通常版の衣装を手に入れるのに必要な過程の一つ一つがそこそこ時間がかかる面倒なものである。

**総評 
1人プレイ用としては物足りない印象を受けるが、第4世代のポケモンを持っており、Wi-Fiランダム対戦をしたい人には十分すぎるほどの内容。~
対戦ツールとしては多少不便な点や引っ掛かりを覚える点があるものの、決してその出来栄えは悪いものではない。更にはフレンドコード機能も使用可能。~
本作発売当時に対人戦メインでポケモンをプレイするならば必携といっても差し支えない作品であった。~
ただ、前作まではこれとは逆に1人プレイ重視の作風であったことから当惑するユーザーが出たのも事実。どちらにしろあまりにも両極端である。

なお本作はWiiが発売された直後に発売されたゲームであり、その美麗なグラフィックやエフェクトは「Wiiの性能を実証する」というロンチタイトルとしての役割を十分に果たしてくれたといっても過言ではないだろう。

**余談
-テレビ番組『ポケモンサンデー』では番組内のバトル企画で使用されたものの、『プラチナ』発売後は仕様上の都合からか使用されなくなった。

-公式ガイドがどういう訳かポケモンのイラスト集になっている。

-本作の発売時期にはニコニコ動画やYouTubeといった動画サービスが全盛期を迎えており、このソフトを用いて多くの対戦動画がアップロードされた。
--その中にはかなりの好評を博した動画も存在しており、インターネット上におけるポケモンの人気・知名度向上に多大な貢献を果たしたと評価できるだろう。

-本作のデモムービーが公開されたが、そのグラフィックは製品版を大幅に上回るクオリティとなっている。
#region(デモムービー)
&nicovideo2(http://www.nicovideo.jp/watch/sm822813)
#endregion

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