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サイドワインダー」を以下のとおり復元します。
*サイドワインダー
【さいどわいんだー】
|ジャンル|フライトシューティング|&amazon(B000069TUR)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|アスミック|~|
|開発元|ペガサス・ジャパン|~|
|発売日|1996年1月26日|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|ミサイルの使い分けができるフライトゲーム&br()攻撃を当てた時の爽快感が大きい&br()グラフィック・操作性・ボリュームに難あり&br()総合的に初代『[[エースコンバット]]』には及ばない|~|
|>|>|CENTER:''[[サイドワインダーシリーズリンク>サイドワインダーシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-アスミック・エースが発売した3Dフライトシューティングゲームシリーズの1作目。
-過去に発売されていたエアダイバーシリーズとは別物だが、それで使用されていたシステムがいくつか引き続き採用されている。
--武装振り分けやチャフ/フレアなど。
--部位ダメージは本作には採用されていないが、後作で実現する。
-実在する軍用機を扱った作品。これは後のシリーズ作品にも共通する。
-海外版仕様の『サイドワインダーUSA』も存在し、操縦性の向上、完全英語音声化がなされた。((無印版はブリーフィングのみ日本語音声、それ以外は英語音声となっていた。))
--ちなみに、アメリカでは『エースコンバット(Air Combat)』より本作の北米版(Bogey:Dead 6)の方が売れた為、『サイドワインダーUSA』発売時には、アメリカで100万本売れたことが宣伝文句として使用されていた。

**ストーリー
>199X年、複数の国家の協力を得て強力な軍事力を持った国際的な犯罪組織が、野望を果たすために本格的に活動を開始した。&br()
その空軍力は通常の国家レベルに到達しており、いまや安全な空の交通が脅かされている。&br()
この凶悪な組織に対抗するため、国際的な協力のもとに秘密裏に創設されたのが空軍特殊部隊「SIDEWINDER」である。&br()
各国から集められた歴戦のパイロットの諸君よ、すみやかに任務を達成せよ!

**特徴
-操作は現実の戦闘機のものを簡略化してゲームに反映させたもの。
--上昇下降、旋回、ヨーイング、スロットル調整など。
--旋回は2種類の操作から選択できる。
---イージー:左右に方向キーを入れるだけで旋回する。
---ノーマル:実際の戦闘機と同様、ロールとピッチを使う。
--フライトシミュレーションのように、スロットル調整で速度を変更する。使用するボタンはL1/R1。
---このため、速度の微調整ができる。
---L1/R1を同時押しすることで、アフターバーナーによる急加速を行う。
--ミサイルで攻撃されると、チャフ/フレアを発射してミサイルの命中率を下げられる。使用回数に制限あり。
-武器はミサイルと機銃。
--ミサイルには4種類存在する。短射程のミサイルは長射程のものより多く搭載できる利点がある。
---AIM-9:短射程対空ミサイル。フレアで回避される。
---AIM-120:中射程対空ミサイル。チャフで回避される。
---AGM-65:短射程対地ミサイル。
---AGM-88:中射程対地ミサイル。
--出撃前に、各機体に決められたスロット数以内にミサイルを振り分ける。
-コクピットにはミサイルカメラが表示される。
--普段は機体を前方から映している。
--ミサイルが発射されると、着弾までの様子が映し出される。
--このミサイルカメラは、『2』以外の全ての作品に採用されている。
-ゲームモードは3種類。
--ミッション
---全12個のミッションで構成されるメインモード。
---残機数が設定されており、全て失うとコンティニューできず、ゲームオーバーとなる。
--トレーニング
---全3種類が存在する。
---最初から全機体を選択できる。
---コンティニュー回数は無制限。
--対戦
---通信ケーブルを使った対人戦ができる。

**評価点
-本作ではミサイルの使い分け・振り分けが可能で、当時のフライトゲームにはない戦略性が生まれている。
--これまでのフライトゲームでは基本的に対空対地両用のミサイルで戦うものが主流だった。
--搭載量を重視して短射程のものを使うか、先制攻撃を重視して中射程のものを使うかなどをプレイヤーで判断できる。
-一度に発射できるミサイルの数が4発と多い。
--一般的なフライトゲームでは2発、またはロックするまで撃てないものが多い中で、本作のプレイヤー機の連射力は高いと言える。
--耐久力の高い大型機や戦闘艦に連続でミサイルを撃ち込んで爆破させると爽快。

**問題点
-大変粗い3Dポリゴンモデル。その粗さは『エースコンバット』以上に酷い。
--ポリゴンが粗過ぎて非常に距離を把握しにくい。低空飛行するとどの程度の高度で飛行しているのかも分からなくなる。
--機体のモデリングが極めて雑。
---エンジン回りの描写がかなり適当。
---今でこそ粗いと言われる『エースコンバット』でさえ、機体モデリングに関しては実機に忠実だった。本作のモデリングは、子供の落書きをそのままポリゴンにしたような酷さで、実機の原型を留めていないレベル。F-14などが顕著。
-画面が見辛い。
--コクピット視点でミッションを行うのだが、画面下半分は計器類で埋まっているため、視界が狭い。
--ズーム視点もあるが、初期設定の視点で見られる部分を拡大しただけなので意味がない。
--後方視点では視界が広くなるが、別の問題が発生する。
---目標コンテナと制限時間以外の情報を一切見られなくなる。
---さらに距離感が分からなくなり、敵機と激突する危険性が増す。
--前述のグラフィックの粗さが見辛さに拍車をかけている。
-操作性が悪い。ノーマル操作でも、機体を傾けると勝手に旋回する。
-敵機との激突事故が頻発する。
--ゲームスピードが遅い上に機体の当たり判定が大きいのが原因。
--激突すればダメージに関係なく即死。
--このため、ドッグファイトでは運ゲーとなりやすい。
-使用可能機体が6機と少ない。
--1年前の『エースコンバット』が16機と非常に多かったのもあり、ボリューム不足と感じやすい。
--敵専用の使用不可能機の方が使用可能機よりも多い。
-ミッションに関する問題。
--ミッションブリーフィングが断片的で分かりにくい。具体的な破壊目標を明確に説明してくれない。
--残機制の存在意義がない。残機がなくなればコンティニューができなくなるだけで、不便なシステムでしかない。
--破壊目標が多いミッションでは、レーダー上に明確に表示されない。

**総評
総合的に見て、凡作の域を出ない作品。&br()
グラフィック・操作性・ボリュームなどを細かく見ても、特別優れているとは言い難い。&br()
決定的なのが、1年前に登場したフライトゲーム史に残る傑作『[[エースコンバット]]』の存在であり、ほぼ全ての面で負けている。&br()
優れている点と言えば、複数のミサイルを使用できるシステムで差別化を図れたことぐらいしかない。&br()
本作を発売した時点で既に続編の制作を企画していた((付録ムービーで確認可能。))ようで、本作の主な反省点は次作に活かされている。

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