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スタートレーダー - (2012/07/11 (水) 23:19:21) の編集履歴(バックアップ)
STAR TRADER
【すたー とれーだー】
ジャンル
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STG+ADV
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対応機種
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PC-8801mkIISR以降、PC-9801VM/UM以降、 X68000(ソフトベンダーTAKERU専売)
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発売・開発元【PC88/98】
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日本ファルコム
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発売元【X68k】
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ブラザー工業
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開発元【X68k】
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MNMソフトウェア
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発売日
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【PC88/98】1989年 【X68k】1992年2月20日
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定価
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【PC88/98】8,700円 【X68k】4,800円
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概要
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シューティング革命を起こす、との意気込みでファルコムが投入した横STG。が、革命には遠く及ばなかった。
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STGとADVを併せ持ったゲーム。ただゲームとしてはSTG寄り。
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PC88のSTGとしては出来はいい方。
ストーリー
かつて軍において「エースストライカー」の異名を持ったカイン。現在はトレーダーと呼ばれる非合法の運び屋を、愛機フェンリルとAIアダリーと共に、営んでいた。そんなある日、レフィと名乗る少女が彼の元を訪れる。出会いがしらに言い出した依頼とは、彼女の祖父を探し出す事だった。彼女の祖父は、惑星オグマで発見された超古代文明の当時の調査責任者だった。その彼が突然行方不明になったのだ。この依頼を切欠に、ただのトレーダーだったカインは、銀河に関わる謎に巻き込まれていく。
特徴
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横STGパートとADVパートを組み合わせたゲーム。ただしSTG部分が主でAVD部分は従のポジション。全宇宙マップがあり、STGパートは惑星やステーションからの移動中の部分にあたる。ADVパートは惑星やステーションでの行動の部分となっている。また資金の概念があり、仕事をこなす事で収入を得る。資金は武装強化に必要。
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典型的な横STG
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自機はショットとミサイルの二種類の武装を持っている。移動は画面中自在に動ける。またダメージ制で、ダメージが限界を超えるとゲームオーバー。
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武装は惑星やステーションで購入する事で強化される。売られてる武装は惑星やステーションで違うため、いくら資金があっても最強装備をいきなり揃える事はできない。
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難易度は武装によって極端に変わる。収入は限られ全ては買えず、ハズレ武装もあるので、選択を間違えると最初からやり直すハメに。ただしクリアするのに1時間半程度もあれば出来るゲームなので、最初からのやりなおしもそう苦でもない。
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むしろ何度もやりなおすように仕向けてる面がある。実はADV部分で、善良に振舞えば振舞うほど収入が少なく、クリアが難しくなっているのだ。
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各航路はそれぞれ特徴があり、アステロイドベルト、惑星周辺、恒星近傍、要塞内など単調にならないようになっている。
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自機の判定も大きめなため、障害物のある航路では敵や弾をかわすのが少々やっかい。ある程度、敵配置を覚えておく必要がある。
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中盤当たりから、一般のSTGのように大型のボスキャラが現れるようになる。各種砲台を持った戦艦タイプが多い。
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PC88シリーズとしてはかなりいい出来の横STG。もっとも、PC88で縦STGや横STGは数えるほどしか出てないが。
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ADVはコマンド選択式。
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ADV部分も当時、一般的だったコマンド選択式。選択枝は少なく、総当りも簡単。ただし、選択によってストーリー展開が大きく変わる。これは収入にも影響する。最大収入と最小収入はかなりの差。
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惑星やステーションからの移動は、物語の展開による。このため、自由に好きな惑星やステーションに行ける訳ではない。むしろほとんど移動先が決まってしまってる場合が多い。行った場所は自由行き来できるようになる。
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ストーリー自体はそれほど深い出来ではない。ADVとしてのボリュームも少ない。もっともボリュームがありすぎてはSTGとしてのテンポが悪くなるため、本作のコンセプトからすると適度なサイズ。
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マニュアルにある自機、フェンリルの分解図やスペック解説は中々手が込んでいる。
難点
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対象マシンのスペック不足。
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PC88としては出来がいいが、そもそもPC88自体がアクションゲームをやるにはスペック不足。特にスプライト機能がないのが痛い。このグラフィック部分の貧弱さのため、ややカクカクした印象を受ける。また速い弾は、飛び石状に向かってくるように見えてしまう。
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この影響で、自機や敵機の動きの単位が大きく、さらに当たり判定もゲーム性からすると大きい。微調整ができず、障害物が多い航路ではミスの元に。
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この点はPC98版でも大して変わらない。
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STGとしては配慮の足らない面がある。
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オレンジ系の岩石が背景になってる航路で、敵の弾がオレンジ系というような気の回らない部分がある。
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ボスキャラのいる航路が多いが、ADVとして考えた場合、一部の航路での大型艦が何故トレーダーごときに襲い掛かってくるのか不明。もちろん説明のあるものもあるが。
X68000版
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X68kにも移植されたが、全く別ものに変化した。まずADV部分はオミットされている。もっともストーリーそのものはステージ間のインターバルに組み込まれた。ただし一部のストーリーは変更されている。グラフィックは敵味方のデザインを新規に描き直し、デモシーンも描き直されている。またダメージ制から通常の一発撃墜へ、パワーアップもアイテム制になり効果も違う、とシステムもかなり手を入れられている。ステージ構成もやりなおし。またスプライト機能があるため、PC88/98版と違い滑らかに動く。結果、まるで印象の違うゲームに生まれ変わり、普通の横STGとなった。ゲームそのものは、やや忙しいが平均的な出来。
総評
さすがにPCゲームの大御所ファルコムが作っただけの事はあり、PC88のゲームとしては出来は平均以上。ただし、あくまでPC88での話。アーケードではSTG全盛であり、コンシューマーではPCエンジンが発売されて1年以上経っている。そんな中での低スペックマシンの真っ当な横STGでは、やはり見劣りしてしまう。それらにはないADVという要素があるが、STG部分を前面に出しADV部分は補完的な構成となってるため、本道のSTG部分が見劣りしては面白みに限度があるのは仕方ないだろう。
対象機種のスペックの低さから、中途半端な出来となってしまったゲームである。