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メタルギア - (2013/01/19 (土) 01:33:51) の編集履歴(バックアップ)


メタルギア

【めたるぎあ】

ジャンル ステルスアクション(戦略諜報アクション)
対応機種 MSX / MSX2
発売・開発元 コナミ
発売日 1987年7月13日
プレイ人数 1人
配信 【Wii】バーチャルコンソール:2009年12月8日/800Wiiポイント
備考 『メタルギアソリッド3 サブシスタンス』
『メタルギアソリッド3(20周年廉価版)』
『メタルギアソリッド HDエディション』に復刻版が収録
メタルギアシリーズ関連作品リンク


ストーリー

80年代後半に、英雄的かつ狂人とも云われた一人の傭兵によって南アフリカの奥地に生まれた武装要塞国家「アウターヘブン」(OUTER HEAVEN)。
今この「アウターヘブン」で全世界の戦争史上を塗り変えてしまうようなの恐るべき殺戮兵器が開発されているという。
その最終兵器の情報収集のために派遣された特殊部隊「FOX HOUND」の一人グレイ・フォックスは、
数日後の「メタルギア……」という連絡を最後に消息を絶ってしまう。
フォックスの謎の失踪は最終兵器の噂を裏付けるものなのか? 再びFOX HOUND部隊に任務が下る!
今回の侵入者はFOX HOUNDの新米隊員“ソリッド・スネーク”。
彼の任務はグレイ・フォックスの消息を追い、「メタルギア」の正体を探り破壊すること。
ソリッド・スネークは無線機だけを手に、単身、初めての戦場へと向かう。
果たして彼は任務を遂行出来るのか!?
無線機からFOX HOUND総司令官ビッグボスの声がする。

「ソリッド・スネーク! これは訓練ではない、実戦だ。幸運を祈る……」

概要

世界中で高い評価を得ているステルスアクションゲーム『メタルギア』シリーズの第1作。プレイヤーは主人公ソリッド・スネークとなって敵基地に潜入し、最終的には敵の最終兵器「メタルギア」を破壊するのが目的。
当初上層部からは『魂斗羅』のような戦争ゲームを作るように言われていたが、MSXの性能では多くの弾やキャラクターを表示させるのに不向きであったため、逆転の発想として生まれたのがこの「戦わないようにして進む」ゲームであった。

特徴

  • 基地内を巡回する敵兵士にはそれぞれ「視界」という概念があり、発見さえされなければ攻撃を受けることはないが、発見されてしまうと画面内の兵士が一斉に攻撃モードとなりスネークを狙ってくる。攻撃モードは画面内の敵を全滅させるか別の画面に移動することで解除される。
    • 本作では敵の視界は一直線のみであり、少しでも軸をずらせば発見されなくなる。
    • 発見された時に表示されるマークは「!」(白い吹き出し)と「!!」(黄色い吹き出し)の二種類があり、黄色い吹き出しの方は画面を移動するだけでは解除されない。
  • 全体的に敵の攻撃力が高く、その上プレイヤーには不可能な斜め方向への射撃なども駆使してくるため、何も考えずにゴリ押ししていてはあっという間に死亡してしまう。そのため「いかに戦うか」ではなく「いかに戦わないか」というプレイを心掛ける必要が出てくる。
    • また、サイレンサー(消音器)の付いていない武器は発射した瞬間に敵に発見された扱いになってしまうため、迂闊な発砲は命取りとなる。
  • ストーリーにもある通り、基地潜入直後は無線機以外に何も持っていない状態であり、武器・装備などのアイテムは全て基地内で現地調達することになる。
    • そんな状態で唯一最初から所持しているアイテムが「タバコ」。使用することも出来ず装備しても起こらない、一見すると無駄なアイテムのようだが……?
    • 使用出来る武器はスタンダードなハンドガンやマシンガンの他、地面に設置してその上を通った敵にダメージを与える地雷や発射後に軌道を操作出来るリモコンミサイルなど、個性豊かな物が揃っている。
  • 無線機は周波数を合わせることによって色々な相手と通信し、攻略のヒントを得ることが出来る。武器について詳しい者、ボスキャラの弱点を教えてくれる者など、様々な人の助言を受けることが攻略の為の必須条件である。
    • プレイヤーに対して外部から通信が入ることもある。ちなみにこれは同じエリアを通る度に何度でもまったく同じ通信が入る。誤って内容を読み飛ばしてしまった場合には有り難いが、あまり何度も聞いていると鬱陶しく感じるかもしれない。
  • 基地内の個室には拘束された捕虜が居ることもあり、一定数の捕虜を助けると階級が上がってライフの上限やアイテム・弾薬を持てる数がアップする。
    しかし逆に誤って捕虜を殺害してしまうと階級が下がってしまう。また、有益な情報を持っている捕虜もいる。
    • 後半のボスキャラなどは特定の武器以外でダメージを与えられないため、捕虜を殺した状態でセーブしてしまうと弾薬が足りずクリア不能になってしまう。
  • 個室やトラックの中に置かれた弾薬などの消費アイテムは部屋を出入りする度に復活する。

問題点

  • 装備アイテムの切り替えが煩雑。特に扉のロックを解除するカードキーは最終的には8枚にもなり、扉を一つ開けるだけでも相当の手間を取らされることになる。
    • カードには一切の互換性が無く、たとえカード3を所持していてもセキュリティレベル1の扉はカード1でしか開かず、レベル2の扉はカード2でしか開かない。セキュリティレベルは実際にカードを持って扉に接触するまで分からず、ゲーム後半でも当然のようにレベル1や2の扉が存在するため常に総当たり作業を強いられることになる。
    • また、アイテムは一度に一つしか装備できないため、毒ガスで満たされた部屋からカードキーで脱出する際にはわざわざガスマスクを外さなければならない。
  • 個性豊かな武器が揃っているものの、その多くは使用した瞬間に敵に発見されてしまうため使いにくくなってしまっている。結局、一部のボス戦を除いてハンドガン(+パンチ)で十分ということになってしまいがち。
    • 一応、サブマシンガン(サプレッサー使用可能)以外はどの武器も使用する場面があるので完全に不要というわけではない。潜入が任務である以上派手な武器は適さないのである意味リアルであるとも言える。
  • ボスキャラにダメージを与えた際に特殊なエフェクトや効果音が一切無いため、使用した武器が効いているのか効いていないのか判断出来ない。
    • 後の復刻版では『メタルギア2』と同様のダメージエフェクト&効果音が追加されている。
  • アイテムを入手した際に方向キーを押しっぱなしにしていると一瞬でメッセージウィンドウが閉じてしまい、何を入手したのか分からなくなってしまう。
  • 通信の周波数を記録する機能がないので自分でメモをとるなどして覚える必要がある。
  • 万一捕虜を殺すと階級が減少してしまう。ライフ、弾薬の最大値が減少するためにボスを倒せなくなって積んでしまうことも…
    • なお、最大階級は比較的早めに達成でき、捕虜を全員助ける必要はない。

その後の展開

  • MSX版発売から5ヶ月後の同年12月にファミコンに移植されたが、問題の多い劣化移植として低評価。詳しくはこちら
    • ただ、海外では(原作の知名度が低かったせいもあり)人気を博し、KONAMIアメリカにおいて独自の続編『Snake's Revenge』が開発されている。
      そしてその人気を受け、1990年にはMSX版メタルギアの正当な続編『メタルギア2 ソリッドスネーク』が発売された。
  • 『2』共々長らくプレイするのが困難な状況であったが2004年に携帯アプリとして復活し、さらにその後『メタルギアソリッド3 サブシスタンス』などに『2』と共に復刻版が収録され、容易にプレイ出来るようになった。
    • 復刻版では、原作では片仮名と英数字のみだったメッセージが漢字平仮名交じりになった他、ボスにダメージを与えた際のエフェクト追加や通信のショートカットなど細かい問題点が解消され、プレイしやすくなっている。
  • 2009年にはWiiのバーチャルコンソールでも配信されている。こちらは復刻版ではなく原作のMSX版であり、別売りのwii用キーボードが無いとセーブが出来ないという難点があるが、VCそのものの機能である中断セーブは可能。

総評

  • 多くの続編作品が製作された現代の目から見るとシステム的・グラフィック的には見劣りするかもしれないが、現行作まで受け継がれている要素も多く、ゲームバランスも意外と良好。
    大作シリーズの原点として、ファンならばプレイして決して損はしない作品と言えるだろう。