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サイコチェイサー - (2010/09/08 (水) 10:16:06) の編集履歴(バックアップ)


サイコチェイサー

【さいこちぇいさー】

ジャンル シューティング
対応機種 PCエンジン
メディア Huカード(容量不明)
発売元 ナグザット
開発元 コンパイル
発売日 1990年4月6日
定価 5,800円
ポイント 自機が歩行型
サイコエナジーで自機強化
ひたすらに硬派で地味
備考 バーチャルコンソールは2008年3月11日配信開始/600Wiiポイント

概要

  • ナグザット(現加賀テック)リリースのPCエンジンシューティングの一つ。
  • 自機は歩行型のサイボーグ戦士という設定で、一切の飛行能力を持たず徒歩でバトルを繰り広げる事になる。自機が飛行しない強制スクロールの縦シューティングは結構珍しいかもしれない。
  • 一人プレイ専用、全6ステージ構成、周回あり。

主なルール

  • 使用するボタンはショットとショット切り替えの二つ。自機には初期から4つのショットを所持しており、ショット切り替えを行う事により、使いたいショットを変更する事が可能となっている。
    • 主なショット種類、及び切り替え順は「ファイヤー(前方一点型ショット)」⇒「マルチウェイ(後方メイン型ショット)」⇒「バスター(左右型ショット)」⇒「サンダー(ホーミングレーザー型ショット)」⇒以下ファイヤーに戻る、となっている。
    • 専用アイテムを取る事により、サブウエポンであるミサイルをメインショットと一緒に発射できる。但し、ミサイルに関してはどのショットでも性能は同じである。
  • ステージ中に敵が「サイコエナジー(以下PE)」というアイテムを落とす。取得したPEはステージをクリアするか、ミスしてしまうかで自機強化画面に入り、上記4ショットのどれかのゲージにPEを注入する事により、そのショットを強化できる。
    • PEは各ショット毎に最大4ゲージまで存在し、初期段階にて各1ゲージがすでに固定注入されているので、残り3ゲージ分を任意で注入する事になる。任意で注入したPEゲージはオレンジ色で、この時点ではそれを他ショットのPEに回す事が可能だが、注入したステージをクリアすると、次の自機強化画面にて注入したオレンジPEゲージは青色に変化する。青になったPEゲージは固定化し、一切の変更ができなくなるので注意。
    • 手に入れたPEはどんな事態になっても一切消滅はしない。よって、特にペナルティなどを気にする必要は無い。
  • ステージ中に手に入れられるアイテムは以下の通り。
    • 「サイコエナジー」…上記の通り、自機強化画面のPEを注入するのに必要なもの。8個取るとゲージ1つが増えるものと、1個とるだけで1つ増えるもののニ種類がある。
    • 「ミサイル」…サブウエポンのミサイルを放つ事ができる。
    • 「スピードアップ/ダウン」…自機スピードを上昇、もしくは下降させる。
    • 「その他」…一定時間自機を無敵にする「無敵化」、残機数を1増やす「1UP」がある。
    • 「隠しアイテム」…ステージ3と5のとある場所にて隠された超レアアイテム。取ると自機のショット性能をさらに上げられる。
  • 残機制で敵ダメージを食らうか壁とスクロールに挟まれると1ミス、ミス後は自機強化画面を経て戻り復活となり、残機が全部なくなるとゲームオーバー。
  • その他詳しいルールはバーチャルコンソールオフィシャルサイトにて確認されたし。

評価点

  • 無機質な世界観は良く描かれている。自機強化画面の絵がやたらとかっこいい。
  • 敵出現率高めで、そこそこの破壊の楽しさを堪能できる。
  • グラフィック、サウンドの出来は当時のPCエンジンシューティングの中でも及第点な方。

問題点

  • 初見殺しが多く、それでいて自機当たり判定が大きいので、先に進むにつれ予期できないミスを多発してしまいがち。
    • 何の予備動作もなく敵のレーザー攻撃が発射されて一瞬でミスしたり、他シューティングでは余裕で避けられそうな弾間をかわすのにも苦戦したり、といった具合。
    • それでいて本作は戻り復活なわけで、ごり押しプレイもほぼ不可能である。そういった意味では初心者に優しくないゲームといえる。
  • 今何のショットを切り替えているのかが分かり辛い。一応は画面右下にアルファベットで使用中のショットが表記されているが、ぱっと見では何なのか判断るのは困難である。
    • また、切り替えボタンが一つしかなく、使いたいショットに切り替えるのに何回もボタンを押さなければならないという煩わしさの問題もある。
  • PE注入の自由度が低い。そもそも初期段階で注入できるゲージが各3ゲージずつ、全部で12ゲージしか存在しないわけで、普通にプレイしてもステージ中盤を終える頃にすべてのショットゲージがMAXになるのは当たり前。
    • 自由度を高めようと導入したであろうシステムだが、はっきりいって存在意義がよくわからない有様である。
  • ステージ3、5にある隠しパワーアップアイテムを逃すと、デフォルト状態で先を挑まなければならず、知らないプレイヤーにとっては公平性に欠ける。
    • 最も、取らなくても十分クリアは可能なバランスではあるが。
  • クリアしてもエンディングに該当するものは無し。スタッフロールが流れて次の周に進むという、そっけない流れとなる。

賛否が分かれそうな点

  • ひたすらに硬派、それでいてひたすらに地味なゲームである。特別ゲームを盛り上げるような凄い演出がある訳でもなし、名作、怪作と呼べるようなインパクトの強い作りでもない。良くも悪くもごく平凡に仕上げられた、そんな一作。
    • コンパイルといえば本作以前に『ザナック』『アレスタシリーズ』『ガンヘッド』など派手で爽快感溢れるシューティングを製作していただけに、本作の地味さ加減はあんまりコンパイルらしくないなぁ、とどうしても思ってしまうのだ。
    • 逆にいえば媚びなどいらぬ、といわんばかりの漢らしい雰囲気を持つゲームでもある。

総評

  • 特にクソゲーとは呼べるものでもないし、良作と呼べるものでもない、遊べなくはないシューティングで落ち着いている感じ。
  • ナグザット+コンパイルといえばナグザットクラッシュピンボールシリーズで評価を得たコンビではあるが、シューティングではイマイチこれといったものがリリースされていない気がしてならない(強いていえば豪華声優陣を採用、ガンダムライクなストーリーが特徴である『スプリガンMk-II』位か)。
  • バーチャルコンソールに配信されているので、興味がある方は触れてみてもいいかもね。本当地味で何かパッとしない印象のゲームではあるが…。