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SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産 - (2020/04/01 (水) 19:01:33) の編集履歴(バックアップ)


SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産

【えすでぃーがんだむがいでん ないとがんだむものがたり おおいなるいさん】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 スーパーファミコン
発売元 エンジェル
開発元 トーセ
発売日 1991年12月21日
定価 9,500円
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント キャラごとの強さがバラつき過ぎ
敵の強さもバラつきが異常
3章のアムロ一人旅が地獄
念願の新キャラがクソ雑魚
ガンダム史上、ネモが最も輝くゲーム
SDガンダムシリーズリンク


概要

カードダスなどで人気を博したSDガンダム外伝のジークジオン編をRPG化したもの。全4章で構成される。
ストーリーの大筋は原作(OVA)をある程度踏襲している他、章の分け方についてはきっちり原作に準じる。
1章「ラクロアの勇者」
2章「伝説の巨人」
3章「アルガス騎士団」
4章「光の騎士」
ただしシステム的には、「ドラクエ風」の一言で足りてしまうほどオリジナリティに乏しい。
構成は特に『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』に近い。
フィールドを探索し、街に入って情報収集し、長丁場のダンジョンを潜り抜け、章最後に待ち受けるボスを倒すと次章へ進んで行く。


戦闘

  • ターン制のコマンド式バトルで、見た目も中身もこれまた「ドラクエ風」である。
    • ただし多くのキャラが固有の特技を持っており、後述するネモの特技はとんでもなく強い。
      • 装備可能なアイテムと特技と大胆なステータス差により、キャラの個性化についてはなかなか上手くできている。
  • 各キャラには右手と左手に別々のアイテムを装備させることが可能。ここだけは「FF風」である。
    • 本作ならではの特徴として、両手とも武器にする二刀流だけでなく、両手とも盾にすることも可能。両手盾は言うまでもなく壁役のキャラに適任。
      • また特殊効果のある装備品もあり、意外と装備選定の幅が広い。
  • 戦闘では原作の公式絵をそのまま切り取った形で、各モンスターが2Dで描かれる。
    • 色味が非常に綺麗で、アニメーションこそしないもののかなりの迫力がある。
    • 斬撃音などのSEについては、本家ガンダムのようなSF感あるものが多用されるため著しいギャップがあるものの、エフェクトすらそれっぽいため狙ってやっていると思われる。
      • 例えば「ゴブリンザク」相手に、こちらは剣や棍棒で攻撃しているはずなのに、ビームサーベルで斬っているような音と見た目なのである。
      • 画面の美麗さに助けられ、戦闘周りで地味さを感じないのは利点。プレイヤーを泣かせるほどの強ザコもちらほら存在し、戦闘がゲームにおける最大のスパイス。

問題点

ゲームバランス関連

ゲームバランスが全体的に滅茶苦茶。

  • スタート地点で出現する「ドム」が初期ステータスでは全く歯が立たない強敵
    • また、ちょっと歩くと「クラブマラサイ」などさらに強い敵がわんさか出てくる。従って最初のダンジョンにつくまでに何度も全滅を繰り返すことになる。
      • さらにその最初のダンジョンに出現するバウンドミミックは頻繁に逃げるものの、同時期の敵よりもステータスが大幅に高く即死魔法を使ってくる(滅多に使ってこないが)。
  • 終盤のパーティーすら苦戦する強ザコ敵「ヒドラザク」をあるザコ敵が呼びだすことがある。
    • ヒドラザクは本作のザコでも最強クラスの能力を持つにも関わらず、2章、最悪最初の1章で遭遇する可能性がある。
      敵の出現分布が大雑把で、ラクロアの一番南の森付近は2章の敵が登場する。そのため、神器を揃えれば1章で経験値の稼ぎ場と利用できる上、3章に備えてアムロを鍛えることができるが、その中にヒドラザクを呼ぶ敵がいる。
      ステータスも全体的に高いため、正攻法で勝つのはまず無理。ガンタンクが覚える即死魔法であるソーラ*1、戦闘中に道具として使うと前述のソーラの効果を発揮するデススピア、セイラが覚えるスライムル*2のいずれかを使わなければ倒すのは困難。失敗する可能性があるし、もしどれも使用者が死亡した場合逃げるしかない*3
      • 終章になってもその凶悪さは健在で、連続攻撃まで行う。コイツの連続攻撃はラスボス戦を余裕で戦い抜けるLVの騎士ガンダムすら即死させる
      • ヒドラザクが強すぎる理由は、ただでさえ高い素の強さにデータ上で「阿修羅の剣」を2本装備している事。追加効果で命中+50%の効果がありコイツの攻撃や連続攻撃は回避不可能
      • その上「敵キャラは武器を2本装備すると2本目の攻撃力がゲーム中最強の「炎の剣」になる」という恐ろしいバグのせいで、攻撃力がブッとんで高くなっている。
      • 逆に、4章にもなって3章程度のザコ敵がごまんといたり、ゲームバランスは難しいほうにも簡単なほうにも偏っている。
  • 2章ボスのサイコゴーレムが強すぎる。
    • 一応あるイベントアイテムを戦闘中に使用することで弱体化することができるのだが、そのイベントアイテムで弱体化させてもなお強い
      • 味方の半数が一撃死確実の大ダメージ*4、しかも1ターンに2回攻撃してくるという凶悪ぶり。
    • また、そのイベントアイテムに関しても、ゲーム中では武器として分類されているアイテムであるため、「装備して攻撃すれば弱体化する」と勘違いし、強化サイコゴーレムに全滅させられるプレイヤーも後を絶たなかった。
      • 実際は戦闘中に道具として使用するのが正しい。また、使うのは「光の弓」の方で「光の矢」は使っても効果が無い。間違って光の矢を使ってしまうと初手で死者が2人出るため、ほぼ全滅確定である。
    • ネモのれんぞくによるクリティカル発生だけが勝利の鍵。一応なくても勝てるがキツイ。
    • セイラに先述の両手盾をさせるとサイコゴーレムの攻撃で一撃死しない確率が大幅に上がる。一撃死しないキャラクターが一人増えるだけで難易度は雲泥の差となるため重要テクニックである。
    • 因みにコイツの異常な攻撃力も、前述のヒドラザクと同じでデータ上装備している武器の片方に炎の剣の攻撃力が参照されている為である。
  • 最大の問題となるのが3章。
    • この章はしばらくアムロの1人旅になるのだが、そんなのまったく考慮していないかのような強敵(2章の強ザコ敵であるナイトマラサイ等)がゾロゾロ出てくる。
    • アムロは1章終了時に離脱、2章には登場しないので育てられる期間が限られている。そして1章クリアはだいたいレベル20くらいあれば可能なのに、この章はアムロのレベルが30あっても全然足りない。
      • そもそもアムロ自体が器用貧乏の極みといった能力の持ち主で、直接攻撃でも魔法でも敵に致命傷を与えにくい。1体倒すだけでも大変なのに、敵は平気で2体3体と出現する。
      • 特にヤクトドラゴンはHPが桁違いに高く、さらにダメージが大きい攻撃技を使うので、アムロ1人で倒すには混乱による自滅を狙うぐらいしか方法はない。
    • さらに最初に着く街の宿屋はなぜか使用できず、回復もセーブもできない。ここで宿屋が利用できるだけでも大きく難易度は緩和されるのだが。宿屋が利用できない理由もいまひとつ納得がいかない理由なので、ますます何故利用できなくしたのかがわからない。
    • サイコゴーレム等はレベルを上げればなんとかなるが、この章はレベル上げすら容易にさせてもらえないのだ。
      • 一応比較的弱い敵や経験値が高いメタルスライム風のメタルアッザムも出てくるので、うまくそいつらを倒してレベルを上げていくしかない。
    • しかし1章はアムロを育てなくてもクリア可能なので、まったく育てていなかった場合は完全に詰むこともありえる。
    • 途中で「闘士ΖΖ」と一騎打ちをすることができ、勝利すれば早いうちにΖΖが仲間になるようになるが、敗北した場合は3章の終盤でやっと仲間になる。アムロが弱いため、ΖΖを仲間にしないと途中のボスがかなりきついが、後述のようにそれも難しい。
      • ΖΖと一騎打ちの難易度もかなり高い。レベル30台後半でも苦戦する。勝てばかなり早くΖΖが加入し、難易度が緩和されるが、ΖΖに勝てるほどアムロが強くなっているのではありがたみが薄い。しかも一騎打ちは一度しか挑戦できない。
      • ΖΖを仲間にしない場合、最初に仲間になるのは魔法使いキャラであるニュー。アムロもニューも耐久力は低いため、最初のボス戦は難易度が高い。一応この局面さえ乗り切れば、後はそこまで難しくはない。3章自体もそこまで長くはない。
    • 余談だが、原作ではアムロは3章で新しい鎧に変わるのだが、このゲームでは最後まで初期の鎧のままである*5。そのため、初期の鎧のままアルガス騎士団と共闘したり、ムンゾ帝国と戦うという、原作ファンならば違和感を感じる現象も起きている。
      • ガンキャノンでさえ、2章では原作を反映して顔グラフィックが変化するのに…。前述の中途半端な能力や受難ぶりといい、本作のアムロは扱いが酷い*6
  • 味方キャラの極端な能力格差
    • FC版での「ネモ」は最初は弱いが根気よくレベルアップすればそれに見合った力を発揮してくれる大器晩成型の扱いであったが、今作では異常に強い能力を持ったキャラに昇華している。
      • ネモの特殊技「れんぞく」はミスするまで連続で敵を攻撃できるというもので、1つ1つのダメージは通常攻撃よりはるかに低い。
      • しかし攻撃力が高い上にクリティカルを出しやすい(しかも「れんぞく」時と通常攻撃時のクリティカルは同等の攻撃力)ネモの特性とあいまって、最強の攻撃方法と化してしまう。
      • さらに、このゲームでは防御力の算出方法が「(早さ+技)÷2」なので、早さと技の両方が高いネモは防御力も高く、高いHPと相まって非常に打たれ強い。
      • 「れんぞく」は敵にも使ってくる奴がいる。弱い後衛キャラがくらうと死亡確定だったり、前衛キャラがダメージ1で安心していると突然クリティカル発生で死亡(クリティカル時のダメージは桁違いで、また発生頻度も高い)することもよくある。
    • ネモの強さに隠れがちであるが、主人公である「ナイトガンダム」も十分に強い。
      • 原作の展開上仕方ないとはいえ、1章で兜以外最強装備になる。剣は1章ラストで失うものの、盾と鎧は最後まで替える必要なし。
      • このため、装備がそろった後からラストまでずっと、ザコから受ける直接攻撃はほぼダメージ1しか受けないという状態になってしまっている。
        特に炎の剣を入手してからの1章のゲームバランスはナイトガンダムありき。さらに1章のボスのブラックドラゴンはナイトガンダムの攻撃でないと倒せない仕様になっている。
    • ネモとナイトガンダムの次点に入ってくるのは、攻撃役でも回復役でも重宝する「アレックス」、ネモほどではないが早さと技の両方が高い「剣士ゼータ」の2人となってくる。
    • その一方で、アムロは上述の通り器用貧乏キャラクターであり、言うなればナイトガンダムの下位互換とも言うべき存在であるため、彼の一人旅で始まる第3章は大苦戦を強いられることになる。
    • それ以上に弱キャラなのが「妖精ジムスナイパーカスタム」。FC版では登場したものの仲間にはならなかったため、今作で念願のプレイヤーキャラクターとなったのだが、2章終盤に加入するにもかかわらず、レベルがたったの1*7
      • 当然戦闘ではまったくの役立たず。2章は固定パーティーで、しかもこの章では「ラクロア」の酒場を利用できないので仲間から外すこともできない。
      • 他のキャラクターで初期レベルが1なのは序盤で仲間になるキャラクターとイベントで一時的に同行する「預言者サラサ」だけ。
      • さらにHP・素早さ以外のステータスや装備や覚える魔法もパッとしないため、苦労しても全く強くならない。その強さでありながらレベル1で加入。当然全く戦力にはならない。素早さに関してはトップクラスではあるが…。
      • やっと仲間キャラとして使えるようになったというのにひどい仕打ちである。
    • アムロやジムスナイパーのみでなく、戦士系キャラの「ガンキャノン」と「闘士ΖΖ」も微妙な性能となっている。
      • ネモの項でも出ているが、このゲームでは防御力の算出方法が「(早さ+技)÷2」であるため、素早さの低いこの2名は攻撃力やHPこそ高いものの、防御力は紙となってしまっている。*8

その他問題点

  • シリーズ恒例のカードダスシステムの問題
    • ゲーム中で入手したカードダスは、戦闘中にコールの魔法を使うことで召喚して戦わせることができる。
      • このゲームの大きなセールスポイントなのだが、なぜかコールの魔法を覚えられるアイテムの入手法はノーヒント。
      • 比較的場所がわかりやすい所にある隠しダンジョンに配置されているのだが、その隠しダンジョンに行く方法が攻略本を見なければわからない。一度ゲームをリセットするという複雑な方法なので、情報が無ければまずわからない方法なのも問題。
      • また召喚できるようになっても、条件が使用キャラのレベル未満であり、強いカードは召喚が困難(スペリオルドラゴンだと96ものレベルが必要)。
      • なお、たとえレベルの高いカードを召喚してもパーティメンバーと同じようにHPとMPは999が限界なので、1000以上の数値は全て無駄になる。さらにレベルが高くても行動パターンがおバカであったりと、当たり外れが激しい。
    • そしてこの召喚システムの関係で、非戦闘員やアイテム系のカードはオミットされた。
      • にもかかわらず、カードダス一覧では未入手カードもオミットされたカードも同じ空欄として表示される。
      • そのため、現実のカードダス一覧を知らなければフルコンプしたのかどうか分からないし、フルコンプしても隙間だらけになってしまう。
      • カードダスでは収録されている第四章の敵キャラの一部が何故か出現しない。
  • セリフなどのテキストが、全体的に誤字が多く、妙な文章がある。
    • 中でも有名なのがラスボスの台詞「わがいじろにようこそ」。「きょじょう(居城)」だろうが。
    • 倒されると「アヘ…」という謎の呻きを発する中ボス*9もいる。
  • FC版と違って、エンディングがデモ風ではなく、スタッフ名は通常のセリフ同様ウィンドウに表示される。
  • 各章の最初に、その章のラスボスや重要な場面が表示されるため、展開のネタばらしになっている。
  • 戦闘BGMは、ザコ・中ボス・章ボスの3曲。ラスボス専用の曲は無い。
    • ただし、当時は戦闘BGM3種類もあるRPGは少なく、本作はむしろ多いほうである。ただ、なぜラスボス用よりも中ボス用を優先したのかという点のほうが謎である。
  • 一部効果がよくわからない魔法がある。ゲーム中に説明を見ることができるのだが、説明通りの効果になっていない。
    • さらに攻略本では説明がゲーム中と違っていたり、使っても効果が実感できない(なにもなし?)など、きちんと設定されているのか怪しい。
      • 終盤になってようやく大金で買って覚える各系統の最上位魔法がどれも微妙な性能。エフェクトが格好良いのが救い。
  • 移動画面で回復魔法を使うと、HPの数値が1ポイントずつピピピ…と増えていく。ΖΖの様に最大HPの高いキャラを回復させようとすると妙に時間がかかる。
  • 「サラサ」のみ期間限定でしか仲間にならない。
    • もっとも、本来は旅に加わるようなキャラではなく、本作で仲間になること自体がサービスのような形である。
  • 移動画面でLボタンを押すと、パーティ全員のHP・MPを確認できるのだが、なぜかたまに効かない事がある。
  • コールの対となるリコールという魔法を覚えられるアイテムが凄まじくわかり辛い場所に隠されている。
    • そのアイテムが存在するダンジョンは、見えない落とし穴が点在する碁盤の目状のフロア、落とし穴から落ちて来る小部屋、ただひたすらに広い大部屋の(表向きは)3層構造。
      • 非常に複雑であり、隈なく調べるには大変な苦労を伴う。そして苦労して捜し回っても、目的のアイテムが見つかる気配は無く……。
    • 実は目的のアイテムが隠されている場所は大部屋の片隅を調べる事で見つかる隠し階段を降りた小部屋。前情報が無ければ見つける事など不可能に近い。
      • ゲーム内でのヒントは全く無く、そのアイテムの情報を載せたメディアもこの隠し階段の存在には触れていないため、当時これを発見できたプレイヤーはいてもごく一握りと思われる。
  • 「せいどうのはにわ」という謎のアイテムが存在する。
    • 使い道が一切不明で、売る事も捨てる事も預ける事もできず、アイテム欄を無駄に埋める存在である*10
    • 攻略本でも「謎のアイテム」と書かれている。なお同書では「5つ存在する」とあるが、4つ目までしか発見した人はいない。誤植なのか、それとも…。
      • キングアッザムへと合体する「赤銅の間」版スライムアッザムのドロップアイテムに「せいどうのはにわ」がデータ上は設定されているものの、キングアッザム共々出現しない没モンスターになっている。
    • ちなみに次作でも同名のアイテムが存在しており、一見無意味に見えるが隠しイベントの末、役立つアイテムに変わるようになっている。
  • ボツデータも多く、フラウ姫や黄金の騎士(シャア)の仲間としてのデータが存在したり、グラフィックも行動も設定されてるのに実際には出現しない雑魚モンスターがいたりする。登場しない敵キャラはいずれもカードダス4章の原作キャラである点も残念。
    • コールの魔法で召喚することは可能だが、完全に敵用の行動パターンが設定されている敵キャラが存在するため、何故没になったのか謎である。(レッサーギャプランにいたっては「 をつかった」という何をやっているのか完全に不明な行動をする)
    • 特に4章はそれまでの章以上に以前の流用敵が多く、敵の強さがちぐはぐになっており、何故出現させなかったのかがわからない。
  • キャラが全て騎士アムロになってしまうアムロ増殖バグなど致命的なバグが存在する。
    • ストーリーは進行こそするが、アムロはゲーム上ジムスナイパーに次ぐ弱キャラなので最悪詰む可能性がある。
    • これらのバグは後期出荷Verでは修正されている。

評価点

  • 枚挙に暇が無いほどバグが多いのだが、大半がプレイヤーが得をするバグばかり
    • 状態異常回復アイテムで死亡状態を回復できたり、3章で本来加えられない仲間を加入させたりできてしまう。
    • バグが多いこと自体は褒められたことではないものの、ゲームバランス自体に難がありすぎるため、一種の救済措置として機能している。
    • 深刻なバグ自体は存在するものの少なめ。
  • 数こそ少ないが、FC版同様、重要なイベントの際にデモが表示される。
    • 拡大・縮小というSFCの機能を活用した物もあり、見ごたえはある。
  • 先述の通り両手剣や両手盾が可能。ダンジョンでしか手に入らない武具も多く、探索および編成のし甲斐がある。
  • レベルが割とサクサク上昇していくので気分がいい。
    • 敵とのレベル差に応じて、戦闘終了後の獲得経験値に補正がかかるようになっている。
  • 各章最後のラスボスが結構手強く、やりごたえがある。(FC版は3作ともラスボスが弱い)
  • 戦闘中にRボタンを押すと敵のクラス(騎士や戦士といったもの)を見ることができる。これをゲーム中に確認できる作品はナイトガンダムでは本作が始めて。
  • 実は2→3章に跨ぐ際にセーブしなかったら、3章でも1・2章内の町にワープすることが出来る
    • それ故に「3章で本来加入不可能なネモをパーティに加えて蹂躙する」というカオスなことも出来る。
  • キャラの性能自体はともかくとして、FC版では仲間にならなかった妖精ジムスナイパーカスタムが仲間になる。彼が仲間にできるゲームは本作しかない。
  • 前述の問題点に上がっていたヤクトドラゴン、ヒドラザクといったドラゴンのモンスターが元のカードダスの数値設定とは異なり、巨大なモンスターにふさわしい強さになっている。
    • 問題点でもあるがバグが原因のヒドラザクの強さのインパクトは、逆にこのゲームの特徴ともなっており語り草の一つである。
  • 通常の宝箱のグラフィックが設定どおり、バウンドミミックと同じ見た目になっている(バウンドミミックは宝箱の姿をしているという設定)。
    • これで宝箱のトラップとしてバウンドミミックが出現すれば完璧だったのだが、宝箱のトラップイベントは無い。
  • ジークジオン編を通しで遊べる唯一のゲームである。
  • FC版と比べると原作であるカードダスのストーリーに寄せている部分が多く、ストーリーのアレンジは比較的少なめで、カードダスのストーリーが好きな人むけと言える。

総評

色々と難点はあるものの、SFC初期のRPGであることを考えれば多少の荒削りな面は仕方ない。
とはいえ、それを考慮しても全体的なバランスが荒削りを通り越して無茶苦茶であり、3章アムロ1人旅は本ゲーム中でも突出して極悪の一言に尽きる。
他はまだ高難易度なだけと言えなくもないが、3章の理不尽さはゲームを投げ出しても仕方ないレベルであり、このゲームの不安定なバランスを象徴してしまっている。さすがに荒削りの一言で許容するにも限度があるだろう。

とはいえ、バグが多い割に詰み要素も3章以外には無く、キャラゲーとしてはそれなりに遊べる出来ではある。
SDガンダムファンやレトロRPGを漁っている人なら手を出してみるのもありだろう。

余談

  • 特撮番組『特捜エクシードラフト?』第14話にこのソフトが登場した。
    • プレイ画面こそ無いが、ナイトガンダムの名がはっきりと言及され、パッケージも映る。
    • 作中の子供達によると「すげぇ迫力」「最高だよな」とのことである。
  • 後に発売されたナイトガンダムが参戦する『スーパーロボット大戦BX』において、戦闘アニメなどに本作を意識した演出が見られている。
  • ガンダムブレイカー3』にはナイトガンダムがゲスト出演するだけでなく、ストーリー本編中にてサタンガンダムと戦う特別ミッションまで用意されている。
    • そしてそのミッションの冒頭で戦う黒塗りの敵たちとの戦闘では、本作の中ボス曲のアレンジが流れるという驚きの選曲になっている。
      • 続くサタンガンダム戦では、OVAのメインテーマ曲が使われている。特別ミッション中の専用曲2曲のうち、片方を数あるナイトガンダム原作ゲームのうちの1つから取り上げているあたりかなりの拘りが感じられる。
  • 1章開始時に発生する戦闘で全滅するとタイトル画面に戻される。